JP2018124015A - 加熱調理器 - Google Patents
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Abstract
Description
上記オーブン庫は、図4に示すように、下方に、オーブンバーナ(2)でガスを燃焼させて燃焼排ガスを発生させる燃焼室(20)が備えられてあり、その上方に、被調理物が収容される加熱室(10)が設けられている。燃焼室(20)と加熱室(10)とは、両者の後方に設けられている熱気通路(30)を介して連通しており、熱気通路(30)のさらに後方には、オーブンバーナ(2)の燃焼用空気を外部から燃焼室(20)内に引き込むと共に、燃焼室(20)で発生させた熱気を、熱気通路(30)を介して、加熱室(10)内へ送り込んで循環させる循環ファン(31)が設けられている。
循環ファン(31)によって燃焼室(20)から熱気通路(30)を上昇する熱気を、熱気吹出孔(15a)(15a)及び熱気戻り孔(15b)を介して、加熱室(10)内に循環させることにより、加熱室(10)内の被調理物は熱気によって間接的に加熱調理され、加熱室内にバーナなどの直接加熱手段を設けたものに比べて、被調理物に焼きムラを生じさせ難く、被調理物の内部まで均一に焼き上げることができる。
また、加熱室(10)の上壁(12)の後方には、外部へ開放する排気出口(50)につながる排気通路(5)に連通するように排気用孔(12a)が多数形成されている。
正常燃焼状態では、燃焼室(20)内で発生し、熱気通路(30)を上昇して来る高温の熱気(例えば1000℃)は、熱気吹出孔(15a)を介して加熱室(10)内に吹き出され、加熱室(10)内を循環する間に温度が下がり、温度低下した状態(例えば300℃)で、熱気戻り孔(15b)を介して熱気通路(30)に戻される。このため、加熱室(10)の後方に位置する熱気通路(30)内は過度に高温になることはなく、適度な温度の熱気を安定した状態で均等な分布で加熱室(10)内に循環させることができる。
熱気通路(30)へ連通する燃焼室(20)の後方に、温度センサ(36)を設けることも考えられるが、熱気戻り孔(15b)が閉塞していても、排気出口(50)や排気用孔(12a)が閉塞していなければ、燃焼室(20)からの熱気は、熱気吹出孔(15a)及び熱気戻り孔(15b)を介して加熱室(10)内を循環することなく、排気用孔(12a)から排気出口(50)へ加熱室(10)内を短絡して流れるため、温度センサ(36)の検知温度に変化が表れにくい。よって、温度センサ(36)では、熱気通路(30)の異常過熱を迅速に検知することは出来ない。
オーブンバーナが配設される燃焼室と、
燃焼室の上方に設置されると共に被調理物が収容される加熱室と、
燃焼室及び加熱室の後方に連通し且つオーブンバーナから発生される高温の熱気が流れる熱気通路と、
熱気通路の後方に設置され且つ、外部の空気を燃焼室内に取り込むと共に、燃焼室内の熱気を熱気通路に引き込み、加熱室内へ送り込んで循環させる循環ファンと、を有し、
加熱室と熱気通路とを区画する加熱室の後壁に、熱気通路内の熱気を加熱室内に送り込む熱気吹出孔と、加熱室内を循環した後の熱気を熱気通路へ戻す熱気戻り孔とが形成され、
前記熱気通路のうち、前記加熱室の後壁の後方の所定個所に、温度検知手段が設けられている加熱調理器である。
しかしながら、熱気戻り孔に、熱気に含まれている被調理物からの油分や焼き汁等が付着して堆積したり、調理に使用されているアルミホイルの一部が付着したりして、熱気戻り孔が閉塞されると、加熱室内で低温となった熱気が熱気通路内に戻り難くなり、このため、加熱室の後壁の後方に位置する熱気通路内の温度が上昇する。そこで、熱気通路のうち、加熱室の後壁の後方に位置する所定個所に温度検知手段を設け、この温度検知手段の検知温度の上昇により、使用者は、熱気戻り孔の閉塞等に起因する熱気の循環機能の不具合を迅速に知ることが出来る。
加熱調理中、熱気の循環により熱気戻り孔から熱気通路に油煙も循環されるため、熱気戻り孔に臨むように温度検知手段が設けられていると、温度検知手段が油煙によって汚染され、適切に温度が検知出来なくなるおそれがある。しかしながら、このものでは、温度検知手段を、熱気戻り孔よりも上方の天井面付近に配設させているから、熱気戻り孔を通過する油煙の、温度検知手段への付着を防止できる。
また、燃焼室内で発生した熱気は、循環ファンによって、熱気通路に引っ張られ、そのまま上昇するから、循環機能に不具合が生じた場合、熱気通路の天井面付近に熱がこもり易く、温度が最も上昇し易い。よって、この天井面付近に温度検知手段を設置することにより、熱気通路内の異常過熱をより一層迅速に検知できる。
さらに、温度検知手段と加熱室の後壁との間に保護壁を設けることにより、熱気戻り孔から熱気と共に送り込まれてくる油煙のミスト状の油分や塩分が温度検知手段に付着して堆積するのを防止することが出来る。これにより、温度検知手段の感度を持続させることが出来ると共に、その劣化や故障を防止することが出来る。
燃焼停止機能が作動してオーブンバーナの燃焼動作が停止されても、循環ファンは回り続けるように制御されているから、外部のフレッシュエアを燃焼室へ取り込むと共に、熱気通路を介して、加熱室やファンモータの設置部に流し続けることが出来る。これにより、熱気通路や加熱室やファンモータ等の冷却が促進される。
本発明を実施するための形態の加熱調理器は、図1に示すように、システムキッチンのカウンタートップ(51)の開口(51a)に、本体ケース(100)を落とし込むと共に、その上方開放端のフランジ(110)を開口(51a)の周縁に係止させて設置されるビルトイン式のガスコンロに組み込まれるものである。
この実施の形態における加熱調理器は、図4に示した従来の加熱調理器とほぼ同じ構造のものが採用可能であるため、共通する各部には同じ符号を記す。なお、扉(43)が設けられている本体ケース(100)の前面部側を前方、奥側を後方といい、本体ケース(100)の幅方向を左右方向、高さ方向を上下方向という。
また、燃焼室(20)の前面には、外部の空気を取り込む給気口(21)が形成されている。
モータ(4)による循環ファン(31)の回転駆動によって、上記したように、給気口(21)から燃焼室(20)内に外部の空気が取り込まれると共に、燃焼室(20)内のオーブンバーナ(2)から発生される燃焼排ガスの熱気が熱気通路(30)へ引っ張り込まれて上昇し、加熱室(10)の後壁(15)に形成されている熱気吹出孔(15a)(15a)と熱気戻り孔(15b)とを介して、加熱室(10)内に循環する構成となっている。
後壁(15)の後面中央における、熱気戻り孔(15b)を囲む範囲は、筒体(3a)が突設されており、これに対応する熱気通路ケース(3)の後面には、開口部(3b)が開放している。
なお、モータケース(44)の後方には、外部からの空気が取り込まれる空気導入孔(44a)が形成されている。
この温度検知センサー(1)で、熱気通路(30)内の温度が検知され、検知信号は、図示しない制御装置に出力される。
前記制御装置は、本体ケース(100)の内部に組み込まれており、温度検知センサー(1)で検知される温度が、閾値である500℃を超えると、音声や液晶表示等で使用者に異常を報知する異常報知手段や、オーブンバーナ(2)の燃焼動作を停止する燃焼停止手段等が備えられている。
オーブンバーナ(2)の燃焼により生じる熱気は、循環ファン(31)によって、熱気通路ケース(3)内を上昇すると共に、開口部(3b)を介して、熱気通路(30)から循環用通路(40)へ流れる。循環用通路(40)を構成している循環ファンケース(41)は、加熱室(10)と、後壁(15)の熱気吹出孔(15a)(15a)を介して連通するように形成されているから、熱気は熱気吹出孔(15a)(15a)から加熱室(10)内へ送り込まれる。加熱室(10)内へ送り込まれた熱気の一部は、加熱室(10)内の被調理物を加熱した後、熱気戻り孔(15b)から熱気通路(30)内へ戻される。そして、循環用通路(40)から熱気吹出孔(15a)(15a)を介して、加熱室(10)内へ再度吹き込まれる。
このように、正常燃焼では、熱気が加熱室(10)と熱気通路(30)及び循環用通路(40)間を循環することにより、燃焼室(20)から上昇してくる高温の熱気と、加熱室(10)を循環した後に戻されてくる比較的低温となった熱気とが混ざり合うこととなり、加熱室(10)内の被調理物を、間接的に加熱調理するのに適切な温度で加熱することが出来る。
なお、加熱室(10)へ吹き込んだ熱気の他の一部は、排気用孔(12a)から排気通路(5)を通って排気出口(50)から外部へ排出される。
なお、加熱室(10)から、熱気戻り孔(15b)を介して熱気通路(30)へ戻される熱気には、ミスト状の油分や塩分等が含まれているが、温度検知センサー(1)が熱気戻り孔(15b)よりも上方の天井面に配設されていると共に、温度検知センサー(1)と熱気戻り孔(15b)との間には保護壁(11)が設けられているから、これら油分や塩分等が温度検知センサー(1)へ直接付着するのを防止することが出来る。このように、温度検知センサー(1)に油分や塩分等が付着して堆積するのを防止することにより、温度検知センサー(1)の感度を持続させることが出来ると共に、劣化や故障を防止することが出来る。
なお、この実施の形態では、前記電源スイッチを操作して電源をONにすることで、制御装置の主な制御プログラムが起動し、以下に説明する制御動作が実行可能な状態となる。
検知温度T1が閾値t以下の状態が継続されれば(S4のステップでNo)、熱気吹出孔(15a)(15a)及び熱気戻り孔(15b)を介しての、加熱室(10)と熱気通路(30)との間における熱気循環機能が正常に行われているとして、加熱調理運転が継続される。その後、バーナ操作部によって消火操作がなされか、または、予め設定された所定の加熱時間が経過した場合は(S5のステップでYes)、オーブンバーナ(2)へのガスの供給が遮断され、オーブンバーナ(2)が消火した後(S6)、循環ファン(31)が停止して(S7)、その後、ステップ1(S1)に戻る。
そして、これとほぼ同時に、ステップ9(S9)で、異常過熱報知手段による報知動作が実行され、熱気の循環機能に異常が生じている旨を音声出力部(図示せず)から音声にて報知すると共に表示部(図示せず)に表示される。
なお、燃焼停止手段による自動消火動作と、異常過熱報知手段による報知動作は、どちらの動作が先に機能しても良い。
S9のステップにて、オーブンバーナ(2)の燃焼が停止されても、循環ファン(31)は停止されないので、循環ファン(31)が作動している間は加熱室(10)内は安全な温度域に達していないことを使用者は知ることが出来る。温度検知センサー(1)で検知される温度T1が、使用者にとって安全な所定温度T2以下にまで低下すると、循環ファン(31)の回転は停止するように設定されているから、循環ファン(31)の停止を確認した時点で、使用者が加熱室(10)の後壁(15)の清掃等を行えば、熱気による火傷等することなく安全に加熱室(10)内を清掃することが出来る。
(10)・・・・・・・・・加熱室
(15)・・・・・・・・・後壁
(15a) ・・・・・・・・熱気吹出孔
(15b) ・・・・・・・・熱気戻り孔
(20)・・・・・・・・・燃焼室
(2) ・・・・・・・・・オーブンバーナ
(30)・・・・・・・・・熱気通路
(31)・・・・・・・・・循環ファン
Claims (5)
- オーブンバーナが配設される燃焼室と、
燃焼室の上方に設置されると共に被調理物が収容される加熱室と、
燃焼室及び加熱室の後方に連通し且つオーブンバーナから発生される高温の熱気が流れる熱気通路と、
熱気通路の後方に設置され且つ、外部の空気を燃焼室内に取り込むと共に、燃焼室内の熱気を熱気通路に引き込み、加熱室内へ送り込んで循環させる循環ファンと、を有し、
加熱室と熱気通路とを区画する加熱室の後壁に、熱気通路内の熱気を加熱室内に送り込む熱気吹出孔と、加熱室内を循環した後の熱気を熱気通路へ戻す熱気戻り孔とが形成され、
前記熱気通路のうち、前記加熱室の後壁の後方の所定個所に、温度検知手段が設けられている加熱調理器。 - 請求項1に記載の加熱調理器において、
前記温度検知手段は、前記熱気戻り孔より上方の、熱気通路の天井面付近に設置され、 前記温度検知手段と加熱室の後壁との間には、保護壁が設置されている加熱調理器。 - 請求項1または2に記載の加熱調理器において、
前記温度検知手段で検知される温度が異常過熱と判定される閾値を超えると、使用者に報知する異常過熱報知手段が設けられている加熱調理器。 - 請求項1から3のいずれかに記載の加熱調理器において、
前記温度検知手段で検知される温度が異常過熱と判定される閾値を超えると、オーブンバーナへのガスの供給を遮断して燃焼室内での熱気の発生を停止する燃焼停止手段が設けられている加熱調理器。 - 請求項4に記載の加熱調理器において、
前記燃焼停止手段が作動しても、前記温度検知手段で検知される温度が所定温度に低下するまで、前記循環ファンの回転は継続するように制御されている加熱調理器。
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