JP2018123118A - 皮膚の老化抑制剤 - Google Patents

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憲寿 前田
陽介 本村
Yosuke Motomura
陽介 本村
香枝 山▲崎▼
Kae Yamazaki
香枝 山▲崎▼
裕子 庄野
Yuko Shono
裕子 庄野
里江子 亀岡
Rieko Kameoka
里江子 亀岡
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Abstract

【課題】 皮膚の老化抑制剤を提供する。【解決手段】 式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体:[式中のR1は、水素、メチル基またはグルコシル基を示し、式中のR2は、水素、炭素数1から8の直鎖または分岐鎖状の炭化水素基、芳香族炭化水素基、グルコースあるいはソルビトールいずれかの糖残基、からなる群より選択される基を示す]並びにその塩から選択される1以上の化合物を有効成分として含有する皮膚の老化抑制剤を提供する。【選択図】 なし

Description

本発明は、皮膚の老化抑制剤に関する。本発明はまた、皮膚老化の予防および/または改善のための皮膚外用剤に関する。
皮膚は表皮と真皮の二層構造からなり、生命活動の維持に不可欠な存在である。表皮は大部分が角化細胞で構成されており、深部から基底層、有棘層、顆粒層、角層の4層に分類され、内部の蒸発を防ぎ、微生物などの侵入を防ぐバリア機能を維持する役割を持つ。また、真皮はコラーゲン繊維とそれを繋ぎ合わせる弾力性のあるエラスチンが皮膚の弾力性を保ち、隙間に水分を多く含むヒアルロン酸などが存在するため、肌の内側の水分を保持し、うるおいと柔軟性を与えている。若い皮膚はこれら皮膚組織の活動が十分にあるため、水分保持、柔軟性、弾力性等が確保され、肌は外見的にも張りや艶があってみずみずしい状態を維持している。しかし、紫外線(UVA、UVB)の照射、空気の乾燥、過度の皮膚洗浄や活性酸素の暴露などの外的因子や、加齢に伴う細胞活動の低下やタンパク質の糖化および脂質酸化などの内的因子の影響により、保湿機能や弾力性の喪失、角質の異常剥離を起こし、肌は張りや艶を失い、荒れ、シワ等の老化症状を呈するようになる。
セラミドは、角層の角質細胞の間を埋める細胞間脂質の主成分として存在し、ラメラ構造を構築して皮膚の保湿効果を発揮し、皮膚の保護作用や肌荒れ防止の効果を有する事が知られている。セラミドは、角層において皮膚の保湿機能やバリア機能に重要な役割も果たしている。加齢などの影響により、セラミド代謝で重要な役割を担っているセリンパルミトイルトランスフェラーゼの産生量が低下すると、角層中のセラミド量が減少し、皮膚の保湿機能やバリア機能の低下を引き起こしていることが報告されている。セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用を有する改善剤としては、例えば特許文献1に記載される、環状ジペプチドまたはその塩を有効成分とするものが知られている。
フィラグリンは、表皮顆粒層の顆粒細胞で産生される塩基性タンパク質の一種である。表皮のターンオーバーに従って、顆粒細胞が角質細胞に移行すると、フィラグリンの前駆体であるリン酸化プロフィラグリンは脱リン酸化および限定加水分解を受け、フィラグリンにまで分解される。フィラグリンは角質細胞が下層から上層へと移行する過程で,さらにプロテアーゼの作用でアミノ酸にまで分解され、生成した角層中の遊離アミノ酸は,天然保湿因子(NMF)として機能する。また、フィラグリンの一部は,角質細胞の細胞膜を裏打ちするコーニファイドエンベロープに組み込まれるとの報告や、プロフィラグリンの断片ペプチドが表皮角化細胞のアポトーシスに関与するとの報告もあり、皮膚におけるフィラグリンの機能は多岐にわたる。皮膚ダメージによりフィラグリンの発現が顕著に低下した場合、角層中アミノ酸量は低下し、角層水分量の低下やスケーリングなどの異常を示す。フィラグリン産生促進剤としては、例えば特許文献2に記載される、ワイルドタイム抽出物等を含有するものが知られている。
また、アデノシン三リン酸(ATP)は、細胞内の活性を示す生体エネルギーであり、ATPの産生量を上げることにより、細胞内のエネルギー代謝が促進され、細胞増殖につながり、表皮においてはターンオーバーの促進など角化細胞の活動を活性化させ皮膚の正常化を担う。機能の低下した細胞や老化した細胞では、ATP量が減少し、シワ、きめの消失、弾力性の低下等の皮膚の老化症状を呈することが報告されている。表皮角化細胞内のATP産生促進剤としては、例えば特許文献3に記載される、トラネキサム酸またはその誘導体を有効成分とするものが知られている。
セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用、フィラグリン産生促進作用、表皮角化細胞内ATP産生促進作用等の各作用を有する化合物を有効成分とすることにより、皮膚の乾燥、バリア機能の低下、弾力性の低下、くすみシワ等の皮膚の老化症状を、効果的に予防および改善することができると考えられる。
また、従来より皮膚老化の要因として、活性酸素の存在が知られている。活性酸素とは、酸素分子がより反応性の高い化合物に変化したものの総称であり、生体内では日常的に生成されているが、健康なヒトの場合、活性酸素を除去するシステムが働くため酸化障害が顕在化することはない。しかし、紫外線や大気中の有害物質などにより強い酸化ストレスを受けることで、また、老化などにより細胞の活動が低下することで、活性酸素の除去能を上回った活性酸素が生成してしまい、生体内で酸化、特にタンパク質の酸化が進行することが知られている(非特許文献1、2)。生物の構成成分の1つであるタンパク質には、コラーゲン、ケラチンなどの生物の構造に関わる構造タンパク質や、代謝反応を触媒する酵素や生体の活動を調節するホルモンなどの機能タンパク質が存在し、生物にとって特に重要な分子であることから、近年、生体内のタンパク質の酸化についての研究が盛んに行われている。
生体内のタンパク質の酸化は、タンパク質のリジン残基、アルギニン残基、メチオニン残基などが直接酸化される場合と、脂質が酸化して過酸化脂質となり、さらには分解してアクロレイン、4−ヒドロキシ−2−ノネナール、マロンジアルデヒドなどの反応性が高いアルデヒド化合物となり、これらがタンパク質と結合する場合がある。後者の脂質過酸化反応の終期産物(アルデヒド化合物)がタンパク質と結合する反応は、「カルボニル化反応」とも言われている。
タンパク質のカルボニル化は、アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体病、トリプレットリピート病、筋委縮性側索硬化症、白内障、動脈硬化、糖尿病性腎症など多くの疾患に関与するだけでなく、肌の透明性や保水性の低下(特許文献4)、皮膚の弾力性の低下(特許文献5)および黄色化(特許文献6)といった皮膚老化にも深く関与することが報告されている。
したがって、生体内のタンパク質のカルボニル化反応を抑制することは、皮膚の老化の予防や改善にも効果があるものと期待されることから、さまざまなカルボニル化抑制剤が検討されている。
例えば、特許文献7には、オリーブ葉エキス、加水分解エンドウタンパク質、レモンエキスから選ばれる1種又は2種以上の有効成分を含んで成る、たんぱく質カルボニル化抑制剤が、特許文献8には、黄杞葉からの抽出物及び/又はハス胚芽からの抽出物を有効成分として含有することを特徴とするタンパク質のカルボニル化抑制剤が提案されている。
特開2016−84341号公報 特開2006−16337号公報 特開2015−34155号公報 特開2005−249672号公報 特開2006−349372号公報 特開2012−246226号公報 特開2012−031106号公報 特開2012−041276号公報
Lipids,1993,vol.28,no.9,pp789−793 World Review of Nutrition and Dietetics, 1987, vol.50, pp186−214
本発明は、タンパク質のカルボニル化抑制作用、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用、フィラグリン産生促進作用、表皮角化細胞内ATP産生促進作用等の老化抑制作用を有する化合物を含有する皮膚の老化抑制剤を提供することを目的とする。
また、本発明は、皮膚老化の予防および/または改善のための皮膚外用剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために、老化抑制作用を有し、且つ安全性が高い化合物を探索した。その結果、ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩が、強いカルボニル化抑制作用、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用、フィラグリン産生促進作用、表皮角化細胞内ATP産生促進作用等の老化抑制作用を有することを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体:
[式中のR1は、水素、メチル基またはグルコシル基を示し、式中のR2は、水素、炭素数1から8の直鎖または分岐鎖状の炭化水素基、芳香族炭化水素基、グルコースあるいはソルビトールいずれかの糖残基、からなる群より選択される基を示す]並びにその塩から選択される1以上の化合物を有効成分として含有する皮膚の老化抑制剤(以下、「本発明の老化抑制剤」とも称する)を提供する。
本発明はまた、上記ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩から選択される1以上の化合物を有効成分として含有する、皮膚老化の予防および/または改善のための皮膚外用剤(以下、「本発明の皮膚老化予防/改善用皮膚外用剤」とも称する)を提供する。
タンパク質のカルボニル化反応は、種々の生活習慣病や皮膚老化との関連が示唆されている反応であり、特に、皮膚の弾力性低下および皮膚の黄色化の発生および/または進行に深く関与する。セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用、フィラグリン産生促進作用、および表皮角化細胞内ATP産生促進作用は皮膚の老化抑制に深く関与する。本発明者らによりこれらいずれかの作用を有することが見出されたヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩は、皮膚の老化抑制剤として有用である。また、皮膚老化の予防および/または改善、例えば皮膚の黄色化、乾燥、バリア機能の低下、弾力性の低下、くすみ、シワ等の予防、進行の遅延および/または改善のための皮膚外用剤における有効成分として有用である。ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体について、従来、これらの効果に関しては全く知られておらず、このことは本発明者らによって発見された新たな知見である。
本明細書並びに特許請求の範囲おいて、「式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体」という場合、それぞれ単一の化合物である場合、複数の混合物である場合のいずれも包含する。
本明細書並びに特許請求の範囲において、「皮膚老化抑制」とは、皮膚の弾力性低下、黄色化、乾燥、バリア機能の低下、くすみ、シワといった老化を原因とする皮膚トラブルのいずれか1以上を予防する、進行を遅延させる、または改善することを意味する。
ヒドロキシ安息香酸は、高分子材料の原料として広い用途を持ち、そのアルキルエステル類の多くは、化粧品、医薬品、飲料品等の防腐剤として幅広く用いられている。本発明の老化抑制剤の有効成分であるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩は、合成品であってもよく、植物から抽出、単離されたものであってもよく、市販されているものであってもよい。合成によって得る場合、その合成方法は特に限定されず、従来知られる方法により合成すればよい。
本発明の老化抑制剤に用いられる、ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体としては、具体的に、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、m−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、サリチル酸メチルエステル、サリチル酸エチルエステル、サリチル酸プロピルエステル、サリチル酸イソプロピルエステル、m−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、m−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、m−ヒドロキシ安息香酸プロピルエステル、m−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソブチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルヘキシルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、サリチル酸グルコシルエステル、サリチル酸ソルビトールエステル、m−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル、m−ヒドロキシ安息香酸ソルビトールエステル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸ソルビトールエステル、o−アニス酸、m−アニス酸、p−アニス酸、サリチル酸グルコシルエーテル、サリチル酸ソルビトールエーテル、m−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテル、m−ヒドロキシ安息香酸ソルビトールエーテル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテル、p−ヒドロキシ安息香酸ソルビトールエーテル等が挙げられ、これらの塩としては特に限定されないが、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩、カルシウム塩、ストロンチウム塩等のアルカリ土類金属塩、ベリリウム塩、マグネシウム塩等の金属塩などがあげられる。
強いカルボニル化抑制作用を有する点では、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステル、サリチル酸ソルビトールエステル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル、m−アニス酸、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテル、p−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウムが好適に用いられる。中でも、入手の容易性の点で、p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステルを用いるのが好ましい。
セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用に優れる点では、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステルが特に好適に用いられる。また、フィラグリン産生促進作用または表皮角化細胞内ATP産生促進作用に優れる点では、p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステルを用いるのが好ましい。
上記より、幅広い老化抑制効果を有する点で、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステルを用いるのがより好ましい。ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩は、単独で用いてもよく、2つ以上を組み合せてもよい。
サリチル酸の糖エステル誘導体を合成する方法としては、特に限定されず、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、サリチル酸メチルと糖を有機溶媒中、触媒の存在下で、125〜155mmHgに減圧し、反応途中に生成するメタノールを除去しながら、85〜110℃で4〜16時間反応させる方法が挙げられる。該方法における有機溶媒としては、サリチル酸メチルと糖が溶解し、沸点100〜250℃程度である脱水溶媒を用いるのが好ましく、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン等を用いることができる。また、該方法における触媒としては、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属水酸化物、アルカリ金属アルコキシド等のアルカリ触媒、塩酸、硫酸、硫酸水素ナトリウム、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸等の酸触媒、ジルコニウム化合物、鉛化合物、鉄化合物、亜鉛化合物、有機スズ化合物、アルミニウム化合物、チタン化合物、バナジウム化合物等を用いることができる。
ヒドロキシ安息香酸の糖エステル誘導体を合成する方法としては、特に限定されず、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、p−ヒドロキシ安息香酸の水酸基をアセチル化した4−アセトキシ安息香酸とアセチル化グルコースの1位の水酸基をブロモ化した2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシルブロミドを有機溶媒中にてエステル化反応させた後、反応濃縮液のろ過残渣を有機溶媒中にて強塩基存在下で脱保護(脱アセチル化)させる方法がある。該方法のエステル化反応における有機溶媒としては、4−アセトキシ安息香酸と2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシルブロミドが溶解し、室温で液体であり、沸点が80℃以下である脱水溶媒を用いるのが好ましく、例えば、メタノール、アセトン、エタノール、ジクロロメタン等を用いることができる。また、該方法の脱保護反応における有機溶媒としては、反応生成物が溶解し、常温で液体かつ構成した結合に影響を及ぼさないものを用いるのが好ましく、例えばテトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、プロパノール等を用いることができる。また、該方法の脱保護反応における強塩基としては、アセチル基のみを除去し、得られたエステル体に影響しないものを用いるのが好ましく、例えば、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシドなどがある。
ヒドロキシ安息香酸の糖エーテル誘導体を合成する方法としては、特に限定されず、公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルとグルコースの水酸基をアセチル化した1,2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノースを有機溶媒中、触媒の存在下で、125〜155mmHgに減圧し、生成するメタノールを除去しながら85〜110℃で1〜8時間反応させ、反応濃縮液のろ過残渣を有機溶媒中にて塩基条件にて脱保護(脱アセチル化)させる方法がある。該方法のエ−テル化反応における有機溶媒としては、p−ヒドロキシ安息香酸メチルと1,2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノースが溶解し、室温で液体であり、沸点が80℃以下である脱水溶媒を用いるのが好ましく、例えば、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン等を用いることができる。また、該方法のエーテル化反応における触媒としては、例えば、リンモリブデン酸水和物を用いることができる。また、該方法の脱保護反応における有機溶媒としては、反応生成物であるアセチル化エーテル体が溶解し、常温で液体かつイオン交換樹脂に影響を及ぼさないものを用いるのが好ましく、例えばテトラヒドロフラン、N,N−ジメチルスルホキシド、ジメチルアミン、メタノール等と精製水の混合物で、精製水1重量部に対して1〜5重量部のものを用いることができる。
本発明の老化抑制剤は、式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩を含むものであればよく、その効果を妨げない限り、化粧品、医薬品、医薬部外品等に一般に用いられる賦型剤等を適宜用いて顆粒状、粉末状とする他、適当な溶剤等を用いて液状、エマルション、クリーム、ペースト等としてもよい。これらの賦型剤の種類や配合量は、当業者に周知のものから適宜選択することができる。
本発明の老化抑制剤は、皮膚外用剤、例えば、乳液、美容液、ローション、パック、クリーム、ハンドクリーム、ファンデーション、化粧下地、リップクリームおよび口紅等の化粧料に配合することができる。本発明の老化抑制剤の、皮膚外用剤への配合量は使用する系により異なり、所望する効果によって適宜調整すればよいが、皮膚外用剤全量に対するヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩の量が、好ましくは0.0001〜5重量%、より好ましくは0.00025〜3重量%、さらに好ましくは0.00075〜1重量%となるように配合されるのがよい。配合量が0.0001重量%未満の場合、十分な老化抑制効果が発揮されない傾向があり、配合量が5重量%を超える場合、溶解性が低下し安定性が悪くなる傾向がある。
特に皮膚の黄色化の抑制を目的とする場合、皮膚外用剤全量に対するヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩の量は好ましくは0.05〜5重量%、より好ましくは0.1〜1重量%とすればよい。
また、特に皮膚の乾燥、バリア機能の低下、弾力性の低下、くすみ、シワなどの抑制を目的とする場合、皮膚外用剤全量に対するヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩の量は例えば0.0001〜5重量%、より好ましくは0.00025〜0.03重量%、さらに好ましくは0.00075〜0.003重量%とすればよい。
本発明の実施形態に係る化粧料には、必要に応じて通常化粧料や医薬部外品に添加される他の成分、例えば油分、界面活性剤、紫外線吸収剤、保湿剤、増粘剤、水溶性高分子、無機顔料、有機顔料、美白剤、抗炎症剤、動植物エキス、香料、pH調節剤、金属封鎖剤、防腐剤等の化粧料に一般的に配合される添加剤を含有していてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下のヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩の、タンパク質のカルボニル化抑制作用と、糖化ダメージを与えたときの、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進効果、フィラグリン産生促進効果および表皮角化細胞内ATP産生促進効果を評価し、老化抑制作用を確認した。
<使用したヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩>
・p−ヒドロキシ安息香酸(上野製薬株式会社)
・p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル(上野製薬株式会社)
・p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル(上野製薬株式会社)
・p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステル(上野製薬株式会社)
・サリチル酸(和光純薬工業株式会社)
・m−アニス酸(東京化成工業株式会社)
・サリチル酸ソルビトールエステル(合成品)
・p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル(合成品)
・p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテル(合成品)
・p−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウム(合成品)
サリチル酸ソルビトールエステル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテルおよびp−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウムは下記に示す方法で合成した。
(1)サリチル酸ソルビトールエステルの合成
Chemistry of Natural Compounds, 33(5), 571−573, 1997に記載の方法に基づいてサリチル酸ソルビトールエステルを合成した。具体的には加熱乾燥した200ml容量の4つ口フラスコにソルビトール27.3gを入れ窒素置換し、脱水ジメチルホルムアミド100mlを加え90℃に昇温した。この溶液に、サリチル酸メチル6.7g、炭酸カリウム(減圧中ヒートガンであぶって乾燥させたもの)0.7gを加えて90〜96℃で減圧下で(146〜152mmHg)、12時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、残渣にメタノール100mlを加えて1.5時間還流させた。室温まで冷却した後、ろ過で析出物を取り除き、減圧濃縮することで薄茶色の粘稠なオイルを30.4g得た。得られたオイルをクロマト分取装置(装置:Kprep(株式会社ワイエムシィ)、展開溶媒:メタノール/超純水=50/50、流速:10ml/min)を用いて単離し、薄黄色固体を7.3g得た。この単離物をさらにメタノールで再結晶し、綿状白色固体を1.3g得た。
得られた綿状白色固体のH NMR(400MHz,DMSO‐d)分析により、3.39−3.63(m,4H),3.78−3.81(m,1H),3.96(s,1H),4.30−4.55(m,6H),5.13(s,1H),6.98(m,2H),7.54(t,J=7.8Hz,1H),7.87(d,J=7.9Hz,1H),10.57(s,1H)のシグナルを確認し、以下の式のサリチル酸ソルビトールエステルであることを確認した。
(2)p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステルの合成
Biosci. Biotechnol. Biochem., 64 (8), 1702−1706, 2000に記載の方法に基づいてp−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステルを合成した。
(第一工程)
200mL容量の4つ口フラスコに4-アセトキシ安息香酸22.1gと80%アセトン111mlを加え、3Nの水酸化カリウム水溶液にて中和した。反応液に、30mlのアセトンに溶解させた2,3,4,6−テトラ−O−アセチル−α−D−グルコピラノシルブロミド24.7gを滴下し窒素置換条件で室温にて5時間撹拌した。その後、−20℃にて一晩静置し、約300mLのアセトンにて洗浄した後減圧濃縮し、淡黄色の固体41.7gを得た。
(第二工程)
100mlナスフラスコに得られた淡黄色固体を3.0gとり、メタノール60mlを加えて0℃で撹拌しながら、4mol/lのナトリウムメトキシド・メタノール溶液を5.2ml滴下した。反応液を室温にて3時間撹拌した後、強酸性陽イオン交換樹脂にて中和し、精製水と酢酸エチルを加えた。不溶物を濾過にて回収し、真空乾燥した。
上記第二工程を繰り返し、6.3gの白〜茶色固体を得た。得られた固体をメタノール/精製水=3/1の液で再結晶し、最終的に4.0gの白色固体を得た。
得られた白色固体のH NMR(400MHz,DMSO‐d)分析により、3.13−3.69(m,6H),4.58−4.61(t,J=5.8Hz,1H),5.04(d,J=5.2Hz,1H),5.15(d,J=4.4Hz,1H),5.36(d,J=5.2Hz,1H),5.53(d,J=7.6Hz,1H),6.87(d,J=9.4Hz,2H),7.88(d,J=9.4Hz,2H)のシグナルを確認し、以下の式のp−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステルであることを確認した。
(3)p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテルの合成
特開2006−257012号公報に記載の方法を参照してp−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテルを合成した。
(第一工程)
200ml容量の4つ口フラスコにビス(2−メトキシエチル)エーテル80ml、p−ヒドロキシ安息香酸メチル16.7g、1,2,3,4,6−ペンタ−O−アセチル−α−D−グルコピラノース19.5g、ミクロスパチュラ1杯のリンモリブデン・n水和物を入れ、撹拌しながら105℃に昇温し、150mmHgで減圧しながら8時間反応させた。反応終了後、反応液を減圧濃縮し、残渣に精製水200mlを加えた。この溶液を酢酸エチル200mlで3回抽出した。抽出層を10%の水酸化ナトリウム水溶液にて洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧濃縮した。得られた生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル=6/1)にて単離し、黄色の粘稠なオイルを13.8g得た。
(第二工程)
100mlナスフラスコに得られたオイルを3.0gとり、メタノール20mlと精製水10mlを加えて0℃に冷却し、1.3g水酸化ナトリウムを精製水10mlに溶解した水溶液を滴下した。室温にて4時間撹拌した後、強酸性陽イオン交換樹脂にて中和した。精製水を加えて酢酸エチル50mlで7回抽出し、減圧濃縮した。
上記第二工程を繰り返し、19gの茶色の粘稠なオイルを得た。得られたオイルをクロマト分取装置(装置:Kprep(株式会社ワイエムシィ)、展開溶媒:メタノール/超純水=0/100、流速:10ml/min)を用いて単離し、最終的に1.9gの白色固体を得た。
得られた白色固体のH NMR(400MHz,DO)分析により、3.38−3.87(m,6H),5.08または5.61(d,J=7.0または3.6Hz,1H),7.03または7.07(d,J=8.3Hz,2H),7.88(d,J=8.3Hz,2H)のシグナルを確認し、以下の式のp−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテルであることを確認した。
(4)p−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウムの合成
エタノール150.1gに、p−ヒドロキシ安息香酸メチル50.0gを加え、室温にて撹拌し、溶解させた。溶解液を5℃に冷却し、48%水酸化ナトリウム水溶液27.1gを50分間かけて滴下し、冷却した状態で1時間撹拌させた。撹拌終了後、液中の析出物をろ過し、乾燥させ、白色固体のp−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウム32.4gを得た。
実施例1
in vitro カルボニル化抑制試験
特開2012−246226号公報に記載の方法を参照し、ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩のアクロレインにより誘導されるコラーゲンのカルボニル化に対する抑制効果を確認した。
使用試薬
基質:96ウェルコラーゲンプレート(コーニング株式会社)のコラーゲン
カルボニル化誘導試薬:アクロレイン(東京化成工業株式会社)
カルボニル基検出試薬:ビオチンヒドラジド(株式会社同仁化学研究所)
具体的には、100μMアクロレインとヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩を溶解して試料溶液を調製した。ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩の濃度は、0.2〜2.0重量%に設定した。ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩を含まない試料溶液には、100μMアクロレインおよびサンプルと同量の溶媒を溶解させた(ポジティブコントロール)。これらの試料溶液を、コラーゲンプレートの各ウェルに100μLずつ分注して37℃で5日間反応させた。なお、アクロレインを含まず、ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩と同量の溶媒を含む溶液についても、同様に試験を行った(ネガティブコントロール)。
5日間反応させたプレートは、界面活性剤(0.1%Tween20)を含むリン酸緩衝液(PBS−T)を用いて洗浄した。その後1.0%ECL PrimeBlocking Agent(GE Healthcare)を含むPBS−T緩衝液を加えて室温で1時間ブロッキングした。再び界面活性剤(0.1%Tween20)を含むリン酸緩衝液(PBS−T)を用いて洗浄した後、100mMの2−モルホリノエタンスルホン酸・一水和物(MES)緩衝液で調製した0.1μMビオチン−ヒドラジド溶液を各ウェルに100μLずつ分注して室温で2時間反応させた。反応後、PBS−T緩衝液を用いて洗浄した。その後0.1μg/mLのペルオキシダーゼ(HRP)標識アビジン(ベクター)を各ウェルに100μLずつ分注して37℃で1時間反応させた。さらにPBS−T緩衝液を用いて洗浄した後、HRPの基質である3,3’,5,5’−テトラメチルベンジジン二塩酸塩(TMB)を含有する基質溶液(SurModics)で発色させた。発色反応を止めるため、1N硫酸溶液を100μLずつ加えた。各ウェルについて波長450nmにおける吸光度を測定し、下記計算式により抑制率を算出した。各濃度についてN=3で抑制率を求め、その平均値によりカルボニル化抑制効果を評価した。
カルボニル化抑制率(%)=(各試料の吸光度−ネガティブコントロールの吸光度)/(ポジティブコントロールの吸光度−ネガティブコントロールの吸光度)×100
ヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩を添加した試験区では、コラーゲンのカルボニル化が抑制されていた。結果を表1に示す。
実施例2
mRNA発現量測定試験
以下の方法により、ヒドロキシ安息香酸誘導体のセリンパルミトイルトランスフェラーゼおよびフィラグリンの産生促進効果を評価した。
使用試薬
糖化基質:コラーゲン(LAC−30 Native collagen)(株式会社高研)上で培養したヒト不死化表皮角化細胞
糖化誘導試薬:グリセルアルデヒド(和光純薬工業株式会社)
具体的には、直径35mmdishにコラーゲン酸性溶液(LAC−30 Native collagen)0.5mLを加え、1時間静置した。リン酸緩衝液(PBS)で洗浄後に50mMグリセルアルデヒド溶液を加え、湿潤状態下の37℃のインキュベーターで3日間静置した。非糖化試験区には、グリセルアルデヒドを含まないPBSを添加した。PBSで3回洗浄し、DMEM培地を1mL加え、さらに1日インキュベーションした。DMEM培地を吸い取り、300,000cells/mLヒト不死化表皮角化細胞を含む2%FBS含有DMEM培地を500μLずつ加え、1日静置した。上澄み液を取り除き、PBSを用いて洗浄した。2%FBS含有DMEM培地(コントロール)または被検物質が0.0015重量%となるように溶解した2%FBS含有DMEM培地500μLずつ加え、2日静置した。2日間培養後にRNA抽出キット(RNeasy Mini kit)を用いてRNAを抽出した。One Step SYBRR PrimeScript RT−PCR KitIIを用いて、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ(SPTLC)およびフィラグリンのmRNA発現、およびハウスキーピングジーンとしてG3PDHのmRNA発現をreal−time PCR (ABI PRISM 7900HT)で測定した。プライマーは、RT qPCR Primer Assay for Human FLG(Quiagen)およびRT qPCR Primer Assay for Human SPTLC2(Quiagen)を用いた。試験はn=3で実施した。得られた増殖曲線からスレッショルドサイクル(Ct)を求め、ハウスキーピングジーンと目的遺伝子のCt値の差(ΔCt: [Target gene Ct]−[Housekeeping gene Ct])を求め、非糖化試験区のΔCtと各試験区間のΔCtの差(ΔΔCt)から遺伝子発現量比(2−(ΔΔCt))を求めた。
ヒドロキシ安息香酸誘導体を添加した試験区では、セリンパルミトイルトランスフェラーゼおよびフィラグリンにおいて、コントロールよりもmRNA発現量の減少が抑制されていた。結果を表2および表3に示す。
実施例3
ヒト表皮角化細胞内ATP量測定試験
以下の方法により、ヒドロキシ安息香酸誘導体のヒト表皮角化細胞内ATP産生促進効果を評価した。
使用試薬
糖化基質:コラーゲン(LAC−30 Native collagen)(株式会社高研)上で培養したヒト不死化表皮角化細胞
糖化誘導試薬:グリセルアルデヒド(和光純薬工業株式会社)
ATP検出試薬:ATP測定試薬(東洋インキ製造株式会社)
具体的には、96well plateにコラーゲン100μL/wellを加え、1時間静置した後、さらにグリセルアルデヒド45mg/mLを16.7μL添加し、3日間静置した。非糖化試験区には、グリセルアルデヒドを含まないPBSを添加した。3日間静置後、リン酸緩衝液(PBS)を用いて洗浄した。100,000cells/mLのヒト不死化表皮角化細胞を含む2%FBS含有DMEM培地を100μL添加し1日静置した。2%FBS含有DMEM培地(コントロール)または被検物質が0.00075〜0.003重量%となるように溶解した2%FBS含有DMEM培地100μL/wellに交換して4日間培養した。ATP検出試薬を加え、30分後の発光強度を測定し、ATP量とした。
ヒドロキシ安息香酸誘導体を添加した試験区では、コントロールよりもATP量の減少が抑制されていた。結果を表4に示す。
実施例4
化粧水の製造
表5に示す割合で各成分を配合し、化粧水を製造した。該化粧水は、本発明の皮膚老化予防/改善用皮膚外用剤の一形態である。
実施例5
乳液の製造
表6に示す割合で各成分を配合し、乳液を製造した。該乳液は、本発明の皮膚老化予防/改善用皮膚外用剤の一形態である。
実施例6
乳液の製造
表7に示す割合で各成分を配合し、乳液を製造した。該乳液は、本発明の皮膚老化予防/改善用皮膚外用剤の一形態である。
実施例7
クリームの製造
表8に示す割合で各成分を配合し、クリームを製造した。該クリームは、本発明の皮膚老化予防/改善用皮膚外用剤の一形態である。
実施例8
クリームの製造
表9に示す割合で各成分を配合し、クリームを製造した。該クリームは、本発明の皮膚老化予防/改善用皮膚外用剤の一形態である。

Claims (7)

  1. 式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体:
    [式中のR1は、水素、メチル基またはグルコシル基を示し、式中のR2は、水素、炭素数1から8の直鎖または分岐鎖状の炭化水素基、芳香族炭化水素基、グルコースあるいはソルビトールいずれかの糖残基、からなる群より選択される基を示す]
    並びにその塩から選択される1以上の化合物を有効成分として含有する皮膚の老化抑制剤。
  2. 式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩が、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステル、サリチル酸ソルビトールエステル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル、m−アニス酸、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテルおよびp−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウムから選択される1以上である請求項1に記載の皮膚の老化抑制剤。
  3. 皮膚の老化抑制が、タンパク質のカルボニル化抑制作用、セリンパルミトイルトランスフェラーゼ産生促進作用、フィラグリン産生促進作用、および表皮角化細胞内ATP産生促進作用から選択される1以上に起因するものである請求項1または2に記載の皮膚の老化抑制剤。
  4. 式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体:
    [式中のR1は、水素、メチル基またはグルコシル基を示し、式中のR2は、水素、炭素数1から8の直鎖または分岐鎖状の炭化水素基、芳香族炭化水素基、グルコースあるいはソルビトールいずれかの糖残基、からなる群より選択される基を示す]
    並びにその塩から選択される1以上の化合物を有効成分として含有する、皮膚老化の予防および/または改善のための皮膚外用剤。
  5. 式(1)で表されるヒドロキシ安息香酸およびその誘導体並びにその塩が、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピルエステル、サリチル酸ソルビトールエステル、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエステル、m−アニス酸、p−ヒドロキシ安息香酸グルコシルエーテルおよびp−ヒドロキシ安息香酸メチルナトリウムから選択される1以上である請求項4に記載の皮膚外用剤。
  6. 化粧料である、請求項4または5に記載の皮膚外用剤。
  7. 乳液、美容液、ローション、パック、クリーム、ハンドクリーム、ファンデーション、化粧下地、リップクリームおよび口紅からなる群より選択される形態のものである、請求項6に記載の皮膚外用剤。
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