JP5916348B2 - 新規セロトニン化合物及びチロシナーゼ阻害剤、及び変色防止剤 - Google Patents
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Description
紅花の種子は、生でもよいが、種子脱脂粕を抽出に供することが望ましい。
紅花の種子をアルコール性溶媒(例えば、メタノール、エタノール)で還流し、アルコール抽出物を得る。この抽出物を水に懸濁させ、塩化メチレン及び酢酸エチルでそれぞれ転溶し、それらの画分を減圧下濃縮して、塩化メチレン転溶部及び酢酸エチル転溶部を得る。チロシナーゼ阻害活性作用のある塩化メチレン転溶部を(図2)、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分画することにより、チロシナーゼ阻害活性作用のある活性化合物1〜3を得る(図3、図4)。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分画は、必要に応じ溶出溶媒の極性を変えて数回繰り返してもよい。
なお、式(I)で示される化合物は、例えばスキームIで示される方法により製造することができる。具体的には、次の工程1〜工程5の手順で製造することできるが、製造方法は、これらの工程に限られるものではない。
工程1は、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(以下、化合物(a)と表記する)の水酸基を保護し、3,4−ジアリルオキシベンズアルデヒド(以下、化合物(b)と表記する)を製造する。
工程1で製造された化合物(b)のアルデヒド基とマロン酸を縮合反応して、3,4―ジアリルオキシシンナミックアシッド(以下、化合物(c)と表記する)を製造する。
化合物(c)とセロトニン塩酸塩(以下、化合物(d)と表記する)を、有機溶媒中で、縮合剤、活性化剤存在下で、縮合反応により3,4―ジアリルオキシシンナモイルセロトニン(以下、化合物(e)と表記する)を製造する。
保護基を除去するため、工程3で得られた化合物(e)を有機溶媒に溶解し、アミン化合物とパラジウム触媒存在下で反応させ、アリル基を脱保護して、N−カフェオイルセロトニン(以下、化合物(II)と表記する)を製造する。アミン化合物としては、モルフォリンが好ましい。
化合物(II)のケイヒ酸部分の二重結合の還元して、化合物(I)(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシシンナモイルセロトニン)を製造する。
本発明の紅花の種子抽出物及び式(I)で表される化合物は、チロシナーゼ阻害活性を有するため、チロシナーゼ阻害剤として用いることができる。
上述の紅花の種子からの抽出物及び式(I)で示される化合物は、優れたチロシナーゼ阻害作用を有し、表皮への異常なメラニン色素沈着予防効果等の美白効果に優れている。そのため、美白化粧料として好適に用いることができる。
本発明の式(I)で表される化合物は、強いチロシナーゼ阻害活性を有するため、医薬組成物として使用することもできる。具体的には、メラニン合成阻害剤、ドーパミン合成阻害剤に好適に用いることができる。最も好適なのは、ドーパミン合成阻害剤としての使用である。
本発明では、得られた抽出物をそのままチロシナーゼ阻害活性を有する食品添加剤として使用することが可能であるが、活性が低い場合もあるため、適宜濃縮又は溶媒を留去して、エキス状や粉末状として食品に添加することもできる。
上述の紅花の種子からの抽出物及び式(I)で示される化合物は、優れたチロシナーゼ阻害作用を有し、食品や化粧料の変色の原因となるメラニン合成予防すなわち変色防止効果に優れている。そのため、食品又化粧料の変色防止剤として好適に用いることができる。
紅花の種子脱脂粕500gにメタノール2Lを抽出溶媒とし、加熱還流を2時間行った。その後、ろ過を行い、紅花の種子脱脂粕のメタノール抽出液の減圧濃縮を行い、メタノール抽出物50gを得た。得られたメタノール抽出物を各種溶媒(塩化メチレン、酢酸エチル、水)に転溶させ、各転溶部を得た(図1)。具体的には、紅花の種子脱脂粕のメタノール抽出物を水に懸濁させ、塩化メチレンを加えて混合し、塩化メチレン層と水層を分液した。さらに分液された水層に酢酸エチルを加えて混合し、分液して酢酸エチル層と水分画を得た。
・コントロール:基質(L−チロシン)、バッファー、DMSO及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度・・・酵素と基質が反応し発色する
・サンプルブランク:サンプル、バッファー、DMSO及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度・・・サンプル自体の発色を確認する
・サンプル:サンプル、基質(L−チロシン)、バッファー、DMSO、及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度・・・酵素と基質の発色を確認する
各分画のチロシナーゼ阻害活性を表1に示す。
実施例1で単離された化合物1、2、3に関して、チロシナーゼ阻害活性試験を実施し、その阻害活性率を計測した。計測に関しては、上記で示した条件のもと、実施した。化合物の濃度としては、最終濃度が40μM、10μM、 2.5μMとなるように調製し、比較物質としては発明者らの先の出願(特開2010−173964)に記載した化合物4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシシンナモイルセロトニン(化合物Aとする)とアルブチンを使用した。その結果を図8に示す。
(1)工程1:反応容器内に、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドを入れジメチルホルムアミド(DMF)を添加し、溶解させた。その後、臭化アリル、炭酸カリウム、及びヨウ化ナトリウムを添加させ、60℃で2時間反応させた。その後、水を加え,さらに2N−塩酸にて弱酸性にし、塩化メチレンにて抽出した。抽出溶媒を減圧下にて除去し、3,4−ジアリルオキシベンズアルデヒドを得た(収率98%)。
実施例1又は3で得られたN−ジヒドロカフェオイルセロトニン(化合物3)を用いて、下記製造例1〜3の美白化粧料を調製できる。
重量(%)
化合物3 1%
エタノール 15%
グリセリン 6%
1,3 ブチレングリコール 6%
精製水 適量
重量(%)
化合物3 1%
エタノール 15%
ソルビトール 2%
プロピレングリコール 5%
メチルパラベン 0.1%
精製水 適量
重量(%)
化合物3 1%
エタノール 10%
クエン酸ナトリウム 0.3%
1,3−ブチレングリコール 5.0%
カルボキシビニルポリマー 0.2%
アラントイン 0.1%
メチルパラベン 0.1%
精製水 適量
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JP2011241121A JP5916348B2 (ja) | 2011-11-02 | 2011-11-02 | 新規セロトニン化合物及びチロシナーゼ阻害剤、及び変色防止剤 |
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