JP5916348B2 - 新規セロトニン化合物及びチロシナーゼ阻害剤、及び変色防止剤 - Google Patents

新規セロトニン化合物及びチロシナーゼ阻害剤、及び変色防止剤 Download PDF

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本発明は、チロシナーゼ阻害活性を有するセロトニン化合物、該化合物を有効成分として含有するチロシナーゼ阻害剤、美白化粧料、ドーパミン産生阻害剤、変色防止剤に関する。
チロシナーゼ(カテコールオキシダーゼ、モノフェノールモノオキシゲナーゼ)は、生体内で大きく分けて2つの生理機能に関与する。その生理機能の一つは、表皮基底層や毛根に存在するメラニン産生細胞において、アミノ酸の一つであるチロシンを酸化し、ドーパ、インドールキノンを介して、メラニンを産生する機能である。もう一つの作用は、神経細胞において、チロシンからドーパミンを経てカテコールアミンを産生する機能である。
メラニン産生細胞におけるチロシナーゼによるメラニン産生は、紫外線照射により促進され、メラニンを多く産生することで、紫外線によるダメージから皮膚の細胞を守る働きを担っている。
その一方で、メラニンは、しみ・そばかすなどの色素沈着を起こすため、近年では、メラニンの合成を防ぐための化粧料、サプリメントなどが数多く開発されている。また、そのいくつかは植物などから抽出されたチロシナーゼ阻害剤を有効成分としている。
例えば、コケモモなどに多く含まれる天然型フェノール配糖体であるアルブチンは、チロシナーゼに直接作用してメラニンの合成を押さえることが知られている。
また麹から発見されたコウジ酸も、チロシナーゼを阻害することで、メラニンの産生を抑制することが知られている。
セロトニン骨格を有するチロシナーゼ阻害剤としては、サフラワー(Safflower)の種子から抽出されたN−フェルロイルセロトニン(N−feruloylserotonin)、N−(p−クマロイル)セロトニン(N−(p−coumaroyl)serotonin)等が、メラニンの産生を強力に阻害することが示されている(非特許文献1)。
また特許文献1には、孟宗竹からの抽出物に含まれるセロトニン化合物である4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシシンナモイルセロトニンにチロシナーゼ阻害作用があることが示されている。
美白化粧料の市場拡大は著しく、毎年のように各社が独自に開発した美白化粧料が、市場に投入されており、より効果的な美白成分の発掘、研究、開発が望まれている。
チロシンから合成されるドーパミンは、神経細胞においてそれ自体でも神経伝達物質として作用するほか、アドレナリン、ノルアドレナリンなどのカテコールアミンの前駆体でもある。
ヒト以外の動物では、ドーパミン自体が神経伝達物質として作用することはなく、大脳の発達したヒトに特有の作用である。ドーパミンは、大脳を覚醒させ、感情を高揚させる作用を有している。
統合失調症、トゥレット症候群などは、ドーパミンの過剰産生が原因とされる疾患である。統合失調症の治療薬としては、ドーパミン受容体をブロックする遮断薬が汎用されている。
チロシンがチロシナーゼによって分解され、ドーパミンが合成される経路を直接阻害することでドーパミンの産生を抑制する薬剤は、未だに開発されておらず、より強いチロシナーゼ阻害活性を有する薬剤の開発が望まれている。
また、キノコ類、甲殻類、果物、野菜等の食品が、時間が経つと褐色に変色するのも、チロシナーゼが原因とされている。
チロシナーゼによる食品の変色を防ぐために、アスコルビン酸、ハイドロキノン、コウジ酸などをチロシナーゼ阻害剤として使用することが試みられている(特許文献2、3)。
しかしながら、アスコルビン酸は熱に不安定であり、ハイドロキノンは毒性が高く、コウジ酸は、変色防止剤としては活性が弱いといった問題があった。
特開2010−173964号公報 特開平8−231343号公報 特開平5−56766号公報
Biol.Pharm.Bull.27(12) 1976−1978(2004)
本発明の目的は、チロシナーゼ阻害活性を有する化合物を提供することにある。また該化合物を有効成分として含有するチロシナーゼ阻害剤を提供することにある。さらに、哺乳動物の表皮への異常なメラニン色素の沈着を予防あるいは改善する等の美白効果に優れた美白化粧料を提供することにある。また、ドーパミンの過剰産生を抑制するための医薬組成物を提供することにある。さらには、食品や化粧料の変色を防止するための変色防止剤を提供することにある。
本発明者は、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、紅花の種子の抽出物に、優れたチロシナーゼ阻害作用を有することを見いだし、さらにその有効成分を特定し、ここに本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は次のセロトニン誘導体、当該セロトニン誘導体を含有するチロシナーゼ阻害剤、これらを有効成分とする、美白化粧料、メラニン合成阻害剤、ドーパミン産生阻害剤、変色防止剤である。
項1.式(I):
Figure 0005916348
で表される化合物又はその塩。
項2.項1に記載の化合物を有効成分として含有するチロシナーゼ阻害剤。
項3.項1に記載の化合物を有効成分として含有する美白化粧料。
項4.項1に記載の化合物を有効成分として含有する医薬組成物。
項5.項1に記載の化合物を有効成分として含有する変色防止剤。
項6.項1に記載の化合物を有効成分として含有する食品添加剤。
項7.式(I):
Figure 0005916348
で表される化合物又はその塩の製造方法であって、式(II):
Figure 0005916348
で示される化合物を還元することを特徴とする製造方法。
項8.紅花の種子の抽出物を有効成分として含む美白化粧料。
項9.紅花の種子のアルコール及び塩化メチレンからなる群より選ばれる少なくとも1種で抽出して得られる抽出物を有効成分として含む項8に記載の美白化粧料。
本発明のセロトニン化合物は、優れたチロシナーゼ阻害活性を有し、高い美白効果を有している。そのため美白化粧料として有用である。
また、本発明のセロトニン化合物は、ドーパミン産生阻害剤としても有用である。さらには、本発明のセロトニン化合物は、食品又は化粧料の変色防止剤としても有用である。
紅花の種子からの抽出工程及び各種溶媒の転溶部を示す。 塩化メチレン転溶部のシリカゲルクロマトグラフィーによる各分画を示す。 塩化メチレン転溶部の各分画の濃度とチロシナーゼ阻害活性率の関係を示すグラフである。 塩化メチレン転溶部から化合物1、2及び3を精製する工程を示す。 精製された化合物1の化学構造及び各種スペクトルデータを示す。 精製された化合物2の化学構造及び各種スペクトルデータを示す。 精製された化合物3の化学構造及び各種スペクトルデータを示す。 化合物1、2、3、化合物A(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシシンナモイルセロトニン)、アルブチンの濃度とチロシナーゼ阻害活性率の関係を示すグラフである。
本発明のチロシナーゼ阻害剤は、紅花の種子からの抽出物、特に式(I)で表される化合物を有効成分とするものである。
1.紅花の種子からの抽出物
紅花の種子は、生でもよいが、種子脱脂粕を抽出に供することが望ましい。
紅花の種子からの抽出溶媒としては、特に限定的ではなく、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類;1,3−ブチレングリコール、グリセリン、プロピレングリコール等のグリコール類;酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類;ヘキサン、シクロヘキサン、石油エーテル等の炭化水素類;水等を用いることができる。これらの抽出溶媒は、1種単独又は二種以上混合して用いることができる。特に、メタノール、エタノール等のアルコール類、及び酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類からなる群より選ばれる少なくとも1種を用いることが、取り扱いが容易であり、しかも優れた活性を有する抽出物を得ることができる点で好ましい。特に抽出にはメタノールが好ましい。
溶媒を混合して用いる場合には、各溶媒の混合比は、溶媒の種類に応じて適宜調整すればよいが、例えば、水とアルコールとの混合溶液として用いる場合には、水:アルコール(重量比)=1:100〜100:1程度とすれば良く、1:50〜50:1程度とすることが好ましく、ほぼ等重量で用いることがより好ましい。
抽出方法については、特に限定されるものではなく、紅花の種子に溶媒を加えた後、抽出物のチロシナーゼ阻害活性を失活させない程度に加温加熱する加熱抽出法や、超臨界抽出法等を適宜適用できる。また、一定量の溶媒に紅花の種子を浸漬してバッチ処理する浸漬抽出法や連続的に溶媒を送り続ける連続抽出法等、公知の種々の抽出法を適用できる。
具体的な抽出方法の一例を挙げると、例えば、紅花の種子の脱脂粕の乾燥重量1重量に対して、1〜5重量倍程度、好ましくは、1.5〜3重量倍程度の抽出溶媒を加えて浸漬して加熱し、好ましくは90〜180分間程度溶媒を還流させることにより、チロシナーゼ阻害活性を有する成分を抽出することができる。勿論、溶媒量や加熱温度、加熱時間等については、優れたチロシナーゼ阻害活性を有する成分を抽出できるように適宜調整すればよい。
上記した方法によって紅花の種子から抽出物を得た後、通常、濾過、遠心分離等の常法によって残渣と固液分離することによって、抽出物を得ることができる。
更に、前記抽出物を水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、クロロホルム、酢酸エチル、塩化メチレン、トルエン、ヘキサン、ベンゼン等の溶媒を1種又は2種以上用いて再抽出し、活性画分を分取したものをチロシナーゼ阻害剤として用いることも可能である。この場合好ましい溶媒は、水、メタノール、エタノール、酢酸エチル、塩化メチレンであり、さらに好ましくは、水、酢酸エチル、塩化メチレンである。最も好ましいのは塩化メチレンである。
更に、必要に応じて、アルミナカラムクロマトグラフィーやシリカゲルクロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー等の適当な分離精製手段を1種若しくは2種以上組み合わせて、チロシナーゼ阻害活性作用のある画分又は化合物を取り出して、チロシナーゼ阻害剤とすることができる。これにより、少量の摂取で優れた活性を発揮させることができる。
2.式(I)で表される化合物
紅花の種子をアルコール性溶媒(例えば、メタノール、エタノール)で還流し、アルコール抽出物を得る。この抽出物を水に懸濁させ、塩化メチレン及び酢酸エチルでそれぞれ転溶し、それらの画分を減圧下濃縮して、塩化メチレン転溶部及び酢酸エチル転溶部を得る。チロシナーゼ阻害活性作用のある塩化メチレン転溶部を(図2)、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより分画することにより、チロシナーゼ阻害活性作用のある活性化合物1〜3を得る(図3、図4)。シリカゲルカラムクロマトグラフィーによる分画は、必要に応じ溶出溶媒の極性を変えて数回繰り返してもよい。
活性化合物は、各種スペクトル分析により、化合物1はN−クマロイルセロトニン、化合物2はN−フェルロイルセロトニン、化合物3は新規化合物であるN−ジヒドロカフェオイルセロトニンと同定された(具体的には、実施例1を参照)。
化合物1〜3、アルブチン、コウジ酸のチロシナーゼ阻害活性を比較したところ、化合物3(N−ジヒドロカフェオイルセロトニン)が最も強い阻害活性を示した。
本発明は、強いチロシナーゼ阻害剤を有する化合物3、すなわち式(I):
Figure 0005916348
で示される化合物又はその塩を提供する。
一般式(I)で示される化合物の塩としては、塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、カルボン酸(例えば、酢酸、フマール酸、マレイン酸、コハク酸等)、スルホン酸(例えば、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸等)等の有機酸との塩、アルカリ金属(例えば、ナトリウム、カリウム等)との塩などが挙げられる。
3.式(I)で表される化合物の製造方法
なお、式(I)で示される化合物は、例えばスキームIで示される方法により製造することができる。具体的には、次の工程1〜工程5の手順で製造することできるが、製造方法は、これらの工程に限られるものではない。
Figure 0005916348
(1)工程1:化合物(a)から化合物(b)を製造する工程
工程1は、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド(以下、化合物(a)と表記する)の水酸基を保護し、3,4−ジアリルオキシベンズアルデヒド(以下、化合物(b)と表記する)を製造する。
保護基の導入は、有機溶媒中でアルカリ性試薬および活性化剤存在下で行われる。
化合物(a)の2つのヒドロキシル基を保護するために、水酸基に保護基を導入する。保護基は、以降の各工程に悪影響を与えないものであればよく、好ましいのはアリル基である。
保護基を提供する化合物は、好ましくは、ハロゲン化アリルが挙げられる。さらに好ましいのは、臭化アリル、塩化アリルであり、最も好ましいのは、臭化アリルである。ハロゲン化アリルの使用量は、化合物(a)1モルに対して、ハロゲン化アリル化合物は、1〜5モル、好ましくは1〜2.5モルである。
保護基の導入の際に用いられる溶媒は、アリル化反応に悪影響を与えない溶媒であればよく、例えば塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒等;N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)等の非プロトン性極性溶媒等;あるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは非プロトン性極性溶媒であり、最も好ましいのはDMFである。
アリル化反応は、通常アルカリ性条件下で行われる。アルカリ性試薬としては、例えばアルカリ金属水酸化物、炭酸アルカリ金属塩が挙げられ、好ましくは水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムを用いることができる。さらに好ましくは、水酸化カリウム、炭酸カリウムであり、最も好ましいのは、炭酸カリウムである。
アルカリ性試薬の使用量は、通常化合物(a)1モルに対して、アルカリ試薬1〜3モル、好ましくは1〜2.5モルである。
アリル化反応は、通常活性化剤存在下で行われる。活性化剤は、保護基、およびハロゲンの種類により、適宜選択されればよいが、例えばアルカリ金属ヨウ化物であり、好ましくはヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリウムであり、さらに好ましくは、ヨウ化ナトリウムである。
活性化剤の使用量は、通常化合物(a)1モルに対して、活性化剤0.1〜0.5モル、好ましくは0.2〜0.3モルである。
アリル化反応は、通常40〜70℃で行うことができ、好ましくは、50〜65℃、さらに好ましくは60〜65℃である。
反応時間は、通常1〜5時間が好ましく、さらに好ましくは2時間である。
反応物は、反応液に塩酸を加え弱酸性にした後、有機溶媒で抽出することができる。
例えば好ましい抽出溶媒は、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒;等であり、好ましくは、ハロゲン系有機溶媒、さらに好ましくは、塩化メチレンである。
抽出された反応物は、減圧など常法により、有機溶媒を除去して、化合物(b)を得て、次の反応に用いられる。
(2)工程2:化合物(b)から化合物(c)を製造する工程
工程1で製造された化合物(b)のアルデヒド基とマロン酸を縮合反応して、3,4―ジアリルオキシシンナミックアシッド(以下、化合物(c)と表記する)を製造する。
化合物(b)を、ピリジンに溶解し、マロン酸、ピペリジンと共に還流する。マロン酸の使用量は、通常化合物(b)1モルに対して、マロン酸1〜3モル、好ましくは、1〜1.5モルである。
ピペリジンの使用量は、通常化合物(b)1モルに対して、ピペリジン0.1〜0.5モル、好ましくは0.2〜0.3モルである。
還流は、通常1〜5時間行えばよく、好ましくは2時間である。
反応物は、還流後、塩酸により反応液を弱酸性にした後、有機溶媒で抽出することで、精製される。抽出溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系炭化水素または、酢酸エチルなどのエステル系有機溶媒等を用いることができる。好ましくは、エステル系有機溶媒であり、さらに好ましくは、酢酸エチルである。
抽出された反応物は、減圧など常法により、有機溶媒を除去して、化合物(c)を得て、次の反応に用いられる。
(3)工程3:化合物(c)及び化合物(d)から化合物(e)を製造する工程
化合物(c)とセロトニン塩酸塩(以下、化合物(d)と表記する)を、有機溶媒中で、縮合剤、活性化剤存在下で、縮合反応により3,4―ジアリルオキシシンナモイルセロトニン(以下、化合物(e)と表記する)を製造する。
化合物(d)の使用量は、化合物(c)1モルに対して、化合物(d)は、通常1〜3モル、好ましくは1〜2モル、より好ましくは1〜1.5モルで使用される。
用いる溶媒は、縮合反応に悪影響を与えない溶媒であればよく、例えば塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系炭化水素溶媒;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、THF、ジオキサン等のエーテル系溶媒;アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン系溶媒等;あるいはこれらの混合溶媒が挙げられる。好ましくは塩化メチレンである。
縮合反応に用いられる縮合剤としては、例えば、EDC、DCC、CDI、等が挙げられる。必要に応じ、HOBT等の活性化剤;触媒量のDMF;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、DMAP等の塩基を用いることもできる。縮合剤は、セロトニン又はその誘導体1モルに対して、通常1〜2モル使用する。活性化剤は、セロトニン又はその誘導体1モルに対して、通常1〜2モル使用する。塩基は、セロトニン又はその誘導体1モルに対して、通常1〜2モル使用する。
反応温度は、通常15〜30℃程度であり、反応時間は8〜24時間程度である。
セロトニンまたはその誘導体の添加は、窒素気流中で行われる。
反応終了後は通常の後処理操作(抽出、洗浄、濃縮、精製等)により、化合物(e)を得る。本反応の参考文献としてJ. Agri. Food Chem. 2006,54,4970−4976が参照される。
(4)工程4:化合物(e)を脱保護して化合物(II)を製造する工程
保護基を除去するため、工程3で得られた化合物(e)を有機溶媒に溶解し、アミン化合物とパラジウム触媒存在下で反応させ、アリル基を脱保護して、N−カフェオイルセロトニン(以下、化合物(II)と表記する)を製造する。アミン化合物としては、モルフォリンが好ましい。
パラジウム触媒としては、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムが好ましい。
化合物(e)とアミン化合物の使用量は、通常化合物(e)1モルに対して、アミン化合物が10〜50モル、好ましくは20〜30モルである。
化合物(e)とパラジウム触媒の使用量は、通常化合物(e)1モルに対して、パラジウム触媒が0.001〜0.05モル、好ましくは0.005〜0.02モルである。
脱保護反応は、通常15〜30℃で行えばよい。
反応時間は、通常8〜24時間、好ましくは10〜16時間である。
反応後は、塩酸により反応液を弱酸性にした後、有機溶媒で抽出することで、精製される。抽出溶媒としては、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン系炭化水素または、酢酸エチルなどのエステル系有機溶媒等を用いることができる。好ましくは、エステル系有機溶媒であり、さらに好ましくは、酢酸エチルである。
反応物は、減圧などの常法に従って有機溶媒を除去した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって、精製することができる。この反応により化合物を得る。
(5)工程5:化合物(II)を還元して式(I)で示される化合物(化合物(I))を製造する工程
化合物(II)のケイヒ酸部分の二重結合の還元して、化合物(I)(4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシシンナモイルセロトニン)を製造する。
化合物(II)および水素還元触媒を混合したものに有機溶剤を加え、水素雰囲気下にて反応を行う。
有機溶剤は、メタノールおよびエタノール等のアルコールが用いられる。好ましいのはメタノール、エタノールであり、さらに好ましいのは、メタノールである。
水素還元触媒は、パラジウムを担体に担持させたものであればよく、好ましくはパラジウム/炭素である。
化合物(II)と水素還元触媒の使用量は、通常化合物(II)2重量部に対して水素還元触媒が0.1〜1重量部である。好ましくは、0.4〜0.6重量部である。
反応温度は、通常15〜30℃であり、反応時間は、通常1〜5時間、好ましくは2〜3時間である。
反応後、反応液をガラスフィルターで濾過し、減圧など常法に従って、濾液からアルコールを除去する。
さらに、カラムクロマトグラフィーや再結晶法などの常法に従って、反応物を精製することにより、化合物(I)であるN−ジヒドロカフェオイルセロトニンを得る。
4.用途
本発明の紅花の種子抽出物及び式(I)で表される化合物は、チロシナーゼ阻害活性を有するため、チロシナーゼ阻害剤として用いることができる。
以下に、具体的な用途を記載する。
(1)美白化粧料
上述の紅花の種子からの抽出物及び式(I)で示される化合物は、優れたチロシナーゼ阻害作用を有し、表皮への異常なメラニン色素沈着予防効果等の美白効果に優れている。そのため、美白化粧料として好適に用いることができる。
本発明の美白化粧料において、紅花の種子からの抽出物の含有量は、美白化粧料全体に対し、通常0.01〜90重量%程度、好ましくは0.1〜70重量%程度である。さらに好ましくは、1〜50重量%程度である。
本発明の美白化粧料において、上記式(I)で示される化合物又はその塩は、それぞれ単独で又はぞれぞれの任意の2種以上を混合して用いられる。
本発明の美白化粧料における上記式(I)で示される化合物又はその塩の含有量は、美白化粧料全体に対し、通常0.0001〜50重量%程度、好ましくは0.01〜20重量%程度である。さらに好ましくは、0.01〜20重量%程度である。
また、本発明の美白化粧料は、上記有効成分に、更に、他の美白剤、紫外線吸収剤及び角化改善剤からなる群から選ばれた1種又は2種以上を配合することにより、美白効果が更に向上し、また、メラニン抑制効果の向上のみならず、日焼けの予防効果を有する美白化粧料として用いることができる。
さらに、本発明の美白化粧料には、上記有効成分、上記の公知の美白剤、上記紫外線吸収剤、上記角化改善剤以外に、本発明の効果を損なわない範囲で、任意の成分を配合することができる。上記の任意の成分は、美白化粧料の剤型に応じて、公知の皮膚外用剤や顔面化粧用化粧料に通常配合される成分、例えば、精製水、エタノール、油状成分、保湿剤、増粘剤、防腐剤、乳化剤、薬効成分、粉体、香料、乳化安定剤、pH調整剤等が用いられる。
本発明の美白化粧料は、常法により種々の形態にすることができ、その形態には特に制限されないが、一般には、ローション状、乳液状、クリーム状、軟膏状、スティック状、有機溶媒や精製水などによる溶液状、パック状、ゲル状等とするのが好ましい。即ち、本発明の美白化粧料は、ローション、オイルエッセンス、O/W型又はW/O型のクリーム、乳化型化粧料、パック、軟膏、美白ファンデーション等の美白化粧料や、化粧乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデーション、皮膚洗浄剤、ヘアトニック、整髪剤、養毛剤、育毛剤、浴用剤、シャンプー、リンス等の皮膚外用剤として使用される。
本発明の美白化粧料は、紫外線による皮膚の炎症、しみ、そばかす、日焼け後の色素沈着部等の患部に局所的に適用することにより、該部位を治療・改善し正常な皮膚色に戻すことができるものであり、また、予め局所的に適用した場合には、上記症状を予防することができるものである。
(2)医薬組成物
本発明の式(I)で表される化合物は、強いチロシナーゼ阻害活性を有するため、医薬組成物として使用することもできる。具体的には、メラニン合成阻害剤、ドーパミン合成阻害剤に好適に用いることができる。最も好適なのは、ドーパミン合成阻害剤としての使用である。
本発明の医薬組成物としては、式(I)で示される化合物または、薬学的に許容される式(I)で示される化合物の塩を有効成分として含有するものであれば、特に限定されるものではない。
式(I)で示される化合物または、薬学的に許容される式(I)で示される化合物の塩を、有効成分として含有する医薬組成物としては、例えばメラニン合成阻害剤、ドーパミン合成阻害剤が挙げられる。好ましくは、ドーパミン合剤阻害剤である。
例えば、その形態としては、溶液、懸濁物、粉末、固体成型物等のいずれでもよく、その剤型としては、軟膏剤、注射剤、錠剤、カプセル、粉末剤、顆粒剤、ドリンク剤、パッチ剤等があげられる。また、他の医薬品とも併用することができる。
本発明の医薬組成物の適用対象となる疾患は、色素沈着症、ドーパミンが過剰産生される疾患ある。ドーパミンが過剰産生される疾患としては、特に統合失調症、トゥレット症候群があげられる。
また式(I)で示される化合物又その塩は、必要に応じて、細胞への親和性、選択的な細胞内への取り込みのために修飾されていてもよい。
(3)食品添加剤
本発明では、得られた抽出物をそのままチロシナーゼ阻害活性を有する食品添加剤として使用することが可能であるが、活性が低い場合もあるため、適宜濃縮又は溶媒を留去して、エキス状や粉末状として食品に添加することもできる。
本発明の食品添加剤は、紅花の種子からの抽出物としての含有量は、食品全体に対し、0.01〜50重量%程度、好ましくは0.1〜30重量%程度である。さらに好ましくは、1〜10重量%程度である。
また、式(I)で示される化合物を食品添加剤として添加する場合には、食品全体に対し、0.001〜10重量%程度、好ましくは0.01〜5重量%程度である。さらに好ましくは、0.1〜2重量%程度である。
(4)食品又は化粧料の変色防止剤
上述の紅花の種子からの抽出物及び式(I)で示される化合物は、優れたチロシナーゼ阻害作用を有し、食品や化粧料の変色の原因となるメラニン合成予防すなわち変色防止効果に優れている。そのため、食品又化粧料の変色防止剤として好適に用いることができる。
ここでいう変色とは、チロシナーゼの活性に起因して起こる、食品又は化粧料の外観の色調変化を指す。また、この外観の色調変化には、肉眼では識別できない、予備的な変化も含む。
本発明では、得られた抽出物をそのままチロシナーゼ阻害活性を有する変色防止剤として使用することが可能であるが、活性が低い場合もあるため、適宜濃縮又は溶媒を留去して、エキス状や粉末状として食品又は化粧料に添加することもできる。
本発明の変色防止剤において、紅花の種子からの抽出物の含有量は、本発明の変色防止剤は、紅花の種子からの抽出物としての含有量は、食品又は化粧料全体に対し、0.001〜30重量%程度、好ましくは0.01〜10重量%程度である。さらに好ましくは、0.1〜5重量%程度である。
本発明の変色防止剤において、上記式(I)で示される化合物又はその塩は、それぞれ単独で又はぞれぞれの任意の2種以上を混合して用いられる。
本発明の変色防止剤における上記式(I)で示される化合物又はその塩の含有量は、食品又は化粧料全体に対し、0.0001〜5重量%程度、好ましくは0.01〜20重量%程度である。さらに好ましくは、0.01〜1重量%程度である。
次に、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1(紅花の種子由来新規セロトニン化合物の単離)
紅花の種子脱脂粕500gにメタノール2Lを抽出溶媒とし、加熱還流を2時間行った。その後、ろ過を行い、紅花の種子脱脂粕のメタノール抽出液の減圧濃縮を行い、メタノール抽出物50gを得た。得られたメタノール抽出物を各種溶媒(塩化メチレン、酢酸エチル、水)に転溶させ、各転溶部を得た(図1)。具体的には、紅花の種子脱脂粕のメタノール抽出物を水に懸濁させ、塩化メチレンを加えて混合し、塩化メチレン層と水層を分液した。さらに分液された水層に酢酸エチルを加えて混合し、分液して酢酸エチル層と水分画を得た。
チロシナーゼ阻害活性を確認するため、各転溶部に関してチロシナーゼ阻害活性試験を実施した。試験方法としては、140μLの0.1Mリン酸バッファー(pH 6.8)に各サンプルをDMSOに溶解させ、12.5μLを添加させた。さらにチロシナーゼ(500units/ml)を16μL、最後に1.5mM L−チロシンを36μL添加し37℃で25分、震盪させ、492nmの波長で吸光度を測定した。
各グラフの縦軸のチロシナーゼ阻害活性率(%)は、次のようにして算出した。
Figure 0005916348
・コントロールブランク:基質(L−チロシン)なしの系でバッファー、DMSO及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度
・コントロール:基質(L−チロシン)、バッファー、DMSO及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度・・・酵素と基質が反応し発色する
・サンプルブランク:サンプル、バッファー、DMSO及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度・・・サンプル自体の発色を確認する
・サンプル:サンプル、基質(L−チロシン)、バッファー、DMSO、及び酵素(チロシナーゼ)の系の吸光度・・・酵素と基質の発色を確認する
各分画のチロシナーゼ阻害活性を表1に示す。
Figure 0005916348
その結果、塩化メチレン転溶部にチロシナーゼ阻害活性が確認された。さらに塩化メチレン転溶部をシリカゲルクロマトグラフィーにより分画した(図2)。その結果、分画2にチロシナーゼ阻害活性があることを確認した(図3)。このチロシナーゼ阻害活性に由来する化合物を確認するため、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって繰り返し精製し、化合物1、2及び3を得た(図4)。
単離した3種の化合物について機器分析を行った。その結果、化合物1、2、3は図5〜図7で示される化学構造式であることが明らかになった。化合物1、2、3の各種機器分析データを示す(図5〜図7)。
その結果、N−クマロイルセロトニン(化合物1)、N−フェルロイルセロトニン(化合物2)であることが確認された。更に化合物3は新規化合物であるN−ジヒドロカフェオイルセロトニンであることを決定した。
実施例2(新規セロトニン化合物のチロシナーゼ阻害活性)
実施例1で単離された化合物1、2、3に関して、チロシナーゼ阻害活性試験を実施し、その阻害活性率を計測した。計測に関しては、上記で示した条件のもと、実施した。化合物の濃度としては、最終濃度が40μM、10μM、 2.5μMとなるように調製し、比較物質としては発明者らの先の出願(特開2010−173964)に記載した化合物4’−ヒドロキシ−3’,5’−ジメトキシシンナモイルセロトニン(化合物Aとする)とアルブチンを使用した。その結果を図8に示す。
図8に示すように化合物1、化合物2はアルブチンより強いチロシナーゼ阻害活性を示したが、特開2010−173964号公報に開示されている化合物Aよりも強いチロシナーゼ阻害活性は示さなかった。これに対し、新規化合物である化合物3は化合物Aよりも、さらに高いチロシナーゼ阻害活性を有することが確認された。
以上の結果より、紅花の種子脱脂粕の抽出物を用いることにより、チロシナーゼ抑制効果の高いセロトニン誘導体が得られ、その結果、メラニン生成を抑制する美白化粧料、医薬組成物、食品添加剤、変色防止剤への応用が期待される。またそのチロシナーゼ阻害活性の高さから、ドーパミン合成阻害としての効果も期待される。
実施例3(セロトニン誘導体の合成:化合物3)
(1)工程1:反応容器内に、3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒドを入れジメチルホルムアミド(DMF)を添加し、溶解させた。その後、臭化アリル、炭酸カリウム、及びヨウ化ナトリウムを添加させ、60℃で2時間反応させた。その後、水を加え,さらに2N−塩酸にて弱酸性にし、塩化メチレンにて抽出した。抽出溶媒を減圧下にて除去し、3,4−ジアリルオキシベンズアルデヒドを得た(収率98%)。
Figure 0005916348
(2)工程2:さらに得られた3,4−ジアリルオキシベンズアルデヒドをピリジンに溶解させ、マロン酸及びピペリジンを添加し2時間還流した。その後、2N−塩酸にて中和し、酢酸エチルにより抽出操作を行い、減圧下にて酢酸エチルを除去した(収率83%)。
Figure 0005916348
(3)工程3:得られた3,4−ジアリルオキシシンナミックアシッド、及びセロトニン塩酸塩、HOBT(1−ヒドロキシベンゾトリアゾール)を添加し、反応容器内を窒素置換した。その後、窒素気流中にて、DMFを添加し、溶解させ、塩化メチレンを添加した。次いでトリエチルアミン、EDC(1−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]−3−エチルカーボジイミド)を添加後、室温にて一晩攪拌した。その後、減圧下にて濃縮し、水を添加し懸濁させ、酢酸エチルにて抽出を行った。酢酸エチル層を5%のクエン酸水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムにて乾燥後、濃縮し、3,4−ジアリルオキシシンナモイルセロトニンを得た(収率96%)。
Figure 0005916348
(4)工程後4:得られた3,4−ジアリルオキシシンナモイルセロトニンの保護基であるアリル基を外すため、3,4−ジアリルオキシシンナモイルセロトニンをTHFに溶解させ、モルフォリン及びテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムを添加し室温にて12時間反応させた。その後,THFを減圧下にて除去し、2N−塩酸にて弱酸性にし、酢酸エチルにて抽出操作を行った。減圧下にて溶媒を除去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、淡黄色の結晶即ちN−カフェオイルセロトニンを得た(収率83%)。
Figure 0005916348
(5)工程5:最後にケイヒ酸部分のオレフィンの還元を行うため、反応器内にN−カフェオイルセロトニン及びパラジウム/炭素(パラジウム10%炭素:Pd/C)を添加し、メタノールを加えて、水素雰囲気下にて室温で2時間反応させ、水素接触還元を行った。反応後、ガラスフィルターで濾過し、濾液を減圧下にて溶媒を除去し目的物を得た(収率95%)。
Figure 0005916348
各工程の原料の等量関係を表2に示す。
Figure 0005916348
実施例4(美白化粧料)
実施例1又は3で得られたN−ジヒドロカフェオイルセロトニン(化合物3)を用いて、下記製造例1〜3の美白化粧料を調製できる。
製造例1(化粧水1)
重量(%)
化合物3 1%
エタノール 15%
グリセリン 6%
1,3 ブチレングリコール 6%
精製水 適量
製造例2(化粧水2)
重量(%)
化合物3 1%
エタノール 15%
ソルビトール 2%
プロピレングリコール 5%
メチルパラベン 0.1%
精製水 適量
製造例3(化粧水3)
重量(%)
化合物3 1%
エタノール 10%
クエン酸ナトリウム 0.3%
1,3−ブチレングリコール 5.0%
カルボキシビニルポリマー 0.2%
アラントイン 0.1%
メチルパラベン 0.1%
精製水 適量

Claims (5)

  1. 式(I):
    Figure 0005916348
    で表される化合物又はその塩を有効成分として含有するチロシナーゼ阻害剤。
  2. 式(I):
    Figure 0005916348
    で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する美白化粧料。
  3. 式(I):
    Figure 0005916348
    で表される化合物又はその塩を有効成分として含有するメラニン合成阻害剤又はドーパミン合成阻害剤
  4. 式(I):
    Figure 0005916348
    で表される化合物又はその塩を有効成分として含有する変色防止剤。
  5. 食品に使用される、請求項4に記載の変色防止剤
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