JP2018122985A - 仕分けコンベヤ用レール - Google Patents

仕分けコンベヤ用レール Download PDF

Info

Publication number
JP2018122985A
JP2018122985A JP2017018009A JP2017018009A JP2018122985A JP 2018122985 A JP2018122985 A JP 2018122985A JP 2017018009 A JP2017018009 A JP 2017018009A JP 2017018009 A JP2017018009 A JP 2017018009A JP 2018122985 A JP2018122985 A JP 2018122985A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rail
transport
curve
carriage
route
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2017018009A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6760862B2 (ja
Inventor
信也 菱沼
Shinya Hishinuma
信也 菱沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanki Engineering Co Ltd
Original Assignee
Sanki Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanki Engineering Co Ltd filed Critical Sanki Engineering Co Ltd
Priority to JP2017018009A priority Critical patent/JP6760862B2/ja
Publication of JP2018122985A publication Critical patent/JP2018122985A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6760862B2 publication Critical patent/JP6760862B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Branching, Merging, And Special Transfer Between Conveyors (AREA)
  • Discharge Of Articles From Conveyors (AREA)

Abstract

【課題】搬送物の高速搬送と、仕分けコンベヤによる物品搬送を安定して行う。
【解決手段】本発明の仕分けコンベヤ用レールは、一方向に延出されるリンクと、第1走行ホイール及び第2走行ホイールが各々摺接される第1レール及び第2レールを有する仕分けコンベヤ用レールで、前記第1レール及び前記第2レールは、丸パイプ形状部材で構成され、前記第1レール及び前記第2レールは、搬送ルートのカーブにて、搬送台車の搬送方向の姿勢が前記カーブの求心点側に向けて下り傾斜となるよう高低差を付けて前記搬送ルートに設置され、前記第1レール及び前記第2レールは、少なくとも前記カーブ開始位置から所定範囲で、前記高低差によって生じる傾斜角度、及び隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度を考慮したレール間隔を空けて設置されることを特徴とする。
【選択図】図6

Description

本発明は、無端状に連結された複数の搬送台車を搬送ルートに沿って走行させる仕分けコンベヤ用走行レールに関する。
移送された物品(搬送物)を載置し、所定位置で載置した物品を搬送方向と直交する方向に移送するコンベヤ(クロスソータ用コンベヤ)を有する搬送台車を無端状に多数連結し、これら搬送台車を適宜の駆動装置を用いて、例えばトラック状等のループ形状の搬送ルートに沿って走行させる仕分けコンベヤが一般的に知られている。このような仕分けコンベヤは、左右一対の走行レールを搬送ルート上に設置する一方で、各搬送台車に、左右一対の走行レールの上面を走行面として各々転動する車輪や、各走行レールの側面に摺接して回転するガイドホイールを、搬送ルートの搬送方向における搬送台車の進行方向の後端側の両側に配設したもの、進行方向の中央側の両端に配設したものの2種の方式が存在する(特許文献1、特許文献2等参照)。ここで、搬送ルートに設置される左右一対の走行レールとしては、一例として、延出方向に直交する断面がコ字状となる、所謂チャンネル型の走行レールや、角パイプ形状の走行レールなどが一般に用いられる。
特許文献1の前記車輪や前記ガイドホイールを進行方向の後端側両側に配設する搬送台車では、カーブ走行時にはカーブの求心点と両側の前記車輪を結ぶ直線の延長線とがどうしてもずれ、騒音が発生しやすい。特許文献2では、前記車輪と前記ガイドホイールとが各搬送台車の進行方向中央側の両側に配設されるので、カーブ走行時にも、カーブの求心点と両側の前記車輪を結ぶ直線延長線とが一致しやすく、水平面でのカーブではスムーズに走行できる。
ところで近年では、仕分けコンベヤによる物品の搬送速度を高速化し、同時に、仕分けコンベヤによる物品の搬送を安定して行うことに対する要望が高まっている。例えば仕分けコンベヤの各搬送台車を走行させた場合、搬送台車が搬送ルートの直線からカーブに差し掛かると、搬送台車には遠心力が加わる。この遠心力は搬送台車の走行速度の二乗に比例して増加することが周知である。同時に、搬送台車だけでなく、搬送台車に載置された物品に対して遠心力が加わる。なお、物品には載置されるコンベヤとの間の摩擦力が生じている。仕分けコンベヤによる物品の搬送速度を高速とした場合、物品に加わる遠心力の大きさが摩擦力よりも大きくなり、物品が搬送ルートの外方に移動して搬送台車から脱落する虞がある。
特開2014−198620号公報 特許第4355513号公報
一般に車両を連結した電車などでは、車両が搬送ルートのカーブを移動する際に加わる遠心力によって軌道よりも外側へ車両が移動することによる脱線を防止するため、カーブの軌道にバンク、つまり外側に位置するレールの軌道を水平レベルで内側に位置するレールの軌道よりも上昇させ、走行方向に直交する方向へ内側に位置するレールの軌道と外側に位置するレールの軌道を結ぶ線に傾斜をつけることで、遠心力を車両の重心側へ寄せ、且つ車両から車輪に及ぼす重力の一部と遠心力の一部とを合力にして、この合力が外側に位置するレールと内側に位置するレールとの間に掛かるようにしている。
上述したように、仕分けコンベヤに用いる走行レールは、チャンネル型の走行レールや、角パイプ形状の走行レールが用いられている。仕分けコンベヤによる物品の搬送速度を高速化するために、仕分けコンベヤの搬送ルートのカーブにバンクを設定した場合、走行レールは、バンクの傾斜角やカーブにおける軌道の半径などに合わせて捩る等の加工を行う必要があるが、このような加工をチャンネル型の走行レールや各パイプ形状の走行レールに対して行うことは困難であり、走行レールの製造にコストが掛かるという問題がある。また、搬送ルートのカーブにバンクを設けた場合、各搬送台車がカーブに進入したときに、隣り合う搬送台車間に発生する捩れに起因した車輪と走行レールとの間の接触や、ガイドホイールと走行レールとの間の接触による異音の発生が発生する。
これについて詳しくは以下の通りとなる。2本の走行レールの直線部もカーブ部も水平面に設置する、高速ではない仕分けコンベヤに用いる走行レールにおいては、特許文献2のような、前記車輪と前記ガイドホイールとが各搬送台車の進行方向中央側の両側に配設される方が、2次元でカーブの求心点と両側の前記車輪を結ぶ直線延長線とが一致するのでスムーズな各搬送台車の走行となる。ところが、搬送ルートのカーブにバンクを設けると、隣り合う搬送台車間の連結部が3次元で上下左右に動くこととなり、進行方向中央側の両側に前記車輪と前記ガイドホイールとが存在するとその複雑な動きに対し、走行台車のフレームに複雑な捩れる力が掛かり、その反力により車輪やガイドホイールの走行レールへの位置不正が起こり、全然スムーズに動作しなくなる。これに対して、特許文献1のような、前記車輪と前記ガイドホイールとが各搬送台車の進行方向後端側の両側に配設される方は、各搬送台車の進行方向先端側の連結部と、進行方向後端側両側の車輪とで3点支持できることとなり、3次元の傾きに対しても対応が単純化できる可能性がある。しかし、2次元でさえカーブの求心点と両側の前記車輪を結ぶ直線延長線とが一致せず、2本の走行レール間距離を一定にするレール敷設では対応が難しかった。
さらに、搬送ルートのカーブへの進入の際に隣り合う搬送台車間に発生する捩れに起因した車輪と走行レールとの間の接触や、ガイドホイールと走行レールとの間の接触は、搬送台車の走行時に生じる抵抗力の増加となることから、仕分けコンベヤの各搬送台車を走行させる駆動装置において発生させる推力を増加させる必要が生じる。
本発明は、搬送物の搬送速度を高速化すると同時に、仕分けコンベヤによる物品の搬送を安定して行うことができるようにした仕分けコンベヤ用レールを提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の仕分けコンベヤ用レールは、一方向に延出されるリンクと、前記リンクの延出方向と直交する方向を搬送方向とするクロスソータ用コンベヤと、前記リンクの後端で且つ前記クロスソータ用コンベヤにおける搬送方向の両端に配置される第1及び第2の走行ホイールと、を有する搬送台車を複数、互いに前記リンクの前後端で連結した仕分けコンベヤによって搬送物を搬送するループ状の搬送ルートに設置され、複数の前記搬送台車が前記搬送ルートを走行する時に前記第1の走行ホイール及び前記第2の走行ホイールが各々摺接される第1のレール及び第2のレールを有する仕分けコンベヤ用レールであって、前記第1のレール及び前記第2のレールは、丸パイプ形状の部材で構成され、前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記搬送ルートが有するカーブにおいて、前記搬送台車の前記搬送方向における姿勢が前記カーブの求心点側に向けて下り傾斜する姿勢となるように高低差を付けて前記搬送ルートに設置され、前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記カーブにおいて、少なくとも前記カーブの開始位置から所定の範囲において、前記高低差によって生じる傾斜角度、及び隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度を考慮したレール間隔を空けて設置されることを特徴とする。
また、前記搬送ルートが有する直線における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔をL、前記カーブの開始位置における傾斜角度をθ、隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度をθとしたときに、前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記カーブの開始位置から所定の範囲における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔LがL=L×cosθ×cosθを満足するように、前記搬送ルートに設置されることを特徴とする。
また、前記搬送ルートが有する直線における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔をL、前記カーブの終了位置における傾斜角度をθとしたときに、前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記カーブの終了位置における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔LがL=L×cosθを満足するように、前記搬送ルートに設置されることを特徴とする。
また、前記高低差によって生じる傾斜角度は、前記カーブを前記搬送台車が走行したときに前記搬送台車に載置された前記搬送物が遠心力によりずれないことを第1の条件とし、且つ前記カーブにおいて前記搬送台車が傾斜した状態で停止したときに、前記搬送物がずれないことを第2の条件として設定されることを特徴とする。
この場合、前記搬送台車に載置される前記搬送物の重量をM、前記搬送台車の搬送速度をV、前記カーブにおける求心点からの半径をR、重力をg、摩擦係数をμ、傾斜角度をθとし、また、前記カーブを前記搬送台車が走行したときに発生する遠心力により前記搬送台車に載置された前記搬送物の重心に掛かる力をF、前記搬送台車に載置された前記搬送物を前記搬送台車上で移動させるときに必要な搬送物の重心に掛かる力をT、前記カーブにおいて前記搬送台車が傾斜することにより働く搬送物の重心に掛かる力をTとしたときに、力F、力T及び力Tが、以下の式(1)、式(2)及び式(3)で表され、
=(M×V)/(R×g) ・・・(1)
=μ×M ・・・(2)
=M×sinθ ・・・(3)
前記第1の条件がF<T+Tであることが好ましい。
また、前記搬送台車に載置される前記搬送物の重量をM、摩擦係数をμ、傾斜角度をθとし、また、前記搬送台車に載置された前記搬送物を前記搬送台車上で移動させるときに必要な搬送物の重心に掛かる力をT、前記カーブにおいて前記搬送台車が傾斜することにより働く搬送物の重心に掛かる力をTとしたときに、力T及び力Tが以下の式(4)、式(5)で表され、
=μ×M ・・・(4)
=M×sinθ ・・・(5)
前記第2の条件がT<T−Tであることが好ましい。
また、ループ状に連結される複数の前記搬送台車のうち、隣り合う2つの搬送台車は、前記クロスソータ用コンベヤにおける搬送面に直交する方向を回動中心として、該隣り合う2つの搬送台車のいずれか一方を回動させることが可能な連結機構を介して連結され、前記隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度は、複数の前記搬送台車を前記連結機構により連結したときに、前記連結機構の回動中心間の距離及び前記カーブの半径に基づいて設定されることを特徴とする。
本発明によれば、搬送ルートに設置される第1及び第2レールを各々丸パイプ形状の部材とすることで、搬送ルートのカーブにおいて、バンクなど、第1及び第2レールに高低差を設けたとしても、ガイドホイールユニットを構成する走行ホイール、ガイドホイール等は、走行レールの外周面全てが接触可能な面となり、走行レールの中心軸を中心に回転移動しても確実に接触する。その結果、各搬送台車の搬送時において、走行レールとの接触による異音の発生や、搬送台車の振動を低減することができる。
また、第1及び第2レールを各々丸パイプ形状の部材とすることで、搬送ルートのカーブにバンク(傾斜)を設けた場合であっても、走行レールの外周面全てが前記走行ホイールやガイドホイールの接触面とすることが出来て、ホイール接触面をことさら加工することなく、搬送ルートに合わせたレール形状に容易に加工することが可能となる。また、丸パイプ状の部材からなる第1及び第2レールであれば、搬送台車に設けた走行ホイールとの接触面積が減少し、また、接触面積の減少に起因して、各搬送台車の走行時の走行抵抗が減少する。その結果、仕分けコンベヤを駆動させる際の駆動トルクを抑える、言い換えれば仕分けコンベヤを駆動させる駆動装置の出力を抑えることが可能となる。
また、走行ホイールとガイドホイールとが各搬送台車の進行方向後端側の両側に配設され、各搬送台車の進行方向先端側の連結部と、これら進行方向後端側両側のホイールとで3点支持でき3次元の傾きに対しても単純に対応できる搬送台車は、2本の走行レール側がカーブの求心点方向への距離を最適化することでスムーズな動作が実現できる。
また、ループ状に連結された複数の搬送台車の姿勢や傾斜角を考慮した、搬送ルートのカーブに対する外側レールの形状とすることで、複数の搬送台車を高速で移動させても、各搬送台車のベルトコンベヤユニットに載置された搬送物を搬送台車から落下させずに安定して搬送することができる。
本発明の仕分けコンベヤの上面図である。 搬送台車の構成の一実施形態を示す上面図である。 図2に示す搬送台車の側面図である。 図2に示す搬送台車を前方から視認したときの図である。 搬送ルートをトラック状とした場合の内側レール及び外側レールを示す斜視図である。 搬送ルートの各位置における搬送台車の向きを示す上面図である。 (a)は位置Pにおけるガイドホイールユニット近傍を搬送台車の後方から視認した図、(b)は位置Pにおけるガイドホイールユニット近傍を搬送台車の後方から視認した図、(c)は位置Pにおけるガイドホイールユニット近傍を搬送台車の後方から視認した図である。
以下、本実施形態について説明する。図1は、仕分けコンベヤ10の一例を示す上面図である。本実施形態の仕分けコンベヤ10は、無端状に連結した多数の搬送台車15を、ループ状の搬送ルートに沿って走行させるものである。ループ状の搬送ルートには、一対の走行レールが設置されており、仕分けコンベヤ10の駆動時には、連結された各搬送台車15は、一対の走行レールにより走行方向を規制されながら走行する。一対の走行レールの各レールは、中空の丸パイプ形状の金属材料からなる部材である。以下、一対の走行レールのうち、内側に位置する走行レールを内側レール85、外側に位置する走行レールを外側レール86と称する。
仕分けコンベヤ10は、搬送ルートの所定位置に、且つ内側レール85と外側レール86との間に設置された駆動装置(図示省略)により駆動される。駆動装置は、一例として、フリクションドライブ方式の駆動装置が挙げられる。フリクションドライブ方式の駆動装置は、搬送台車15のビーム状リンク21の両側面に圧接させる一対のフリクションベルト、一対のフリクションベルトの往き側を搬送台車15のビーム状リンク21の側面に圧接させる方向に押し付ける多数のフリクションローラ、及び一対のフリクションベルトの各々に対して設けられた一対の減速機付きモータを有する駆動装置である。
仕分けコンベヤ10は、駆動時に各搬送台車15を図1中時計方向(図1中A方向)に走行させる。各搬送台車15が図1中A方向に移動する過程で、搬送ルートの内側に位置する載込みコンベヤ19により移送された搬送物が各搬送台車15に受け渡され、搬送台車15が有するクロスソータ用コンベヤユニット上に搬送物が載置される。搬送台車15が有するクロスソータ用コンベヤユニット上に搬送物が載置された後も搬送台車15は図1中A方向に移動する。そして、搬送台車15が所定の位置まで移動したときに、クロスソータ用コンベヤユニットが駆動して搬送物を搬送台車15から搬送コンベヤ(払い出しコンベヤ)20に受け渡す。なお、図1において、搬送台車15の各々に搬送物を送り出す載込みコンベヤ19、又は搬送台車15から搬送物が受け渡される搬送コンベヤ20は一例を開示したに過ぎず、載込みコンベヤや搬送コンベヤの位置は適宜設定されるものである。
以下、搬送台車15の構成について図2から図5を用いて説明する。本実施形態では、搬送台車15に設けられるクロスソータ用コンベヤユニットとして2つのベルトコンベヤユニット36,37を搬送台車15の走行方向に並置した場合を説明するが、クロスソータ用コンベヤユニットとして1つのベルトコンベヤユニットを用いることも可能である。
搬送台車15は、搬送台車15の走行方向を長手方向とするビーム状リンク21と、ビーム状リンク21の長手方向に直交して所定の間隔を空けて並置される3本の支持クロスメンバ22,23,24とを、骨格をなすシャーシ部分として有する。
ビーム状リンク21は、長手方向に直交する断面が略正方形状で、且つ中空の金属材料からなる部材である。ビーム状リンク21は、搬送台車15の搬送ルートにおける搬送台車15の走行方向の骨格を成しながら、大きな搬送ループのチェーンのコマとして位置付けられる。ビーム状リンク21は、上述したフリクションドライブ方式の駆動装置が有する一対のフリクションベルトの往き側部分を側面で受け止める部材である。
3本の支持クロスメンバ22,23,24は、長手方向に直交する断面が上下方向を長辺とする略長方形状で、中空の金属材料からなる部材である。3本の支持クロスメンバ22,23,24のうち、支持クロスメンバ22は側部フレーム30を、支持クロスメンバ23は中央フレーム31を、支持クロスメンバ24は側部フレーム32を、上面に各々保持する。側部フレーム30と中央フレーム31との間には、支持部材34,35が所定の間隔を空けて配置される。なお、図示は省略するが、中央フレーム31と側部フレーム32との間にも同様に支持部材が所定の間隔を空けて配置される。
ベルトコンベヤユニット36は、側部フレーム30と中央フレーム31との間に形成される空隙部分に側部フレーム30と中央フレーム31とを自身のフレームとして配置する。また、ベルトコンベヤユニット37は、中央フレーム31と側部フレーム32との間に形成される空隙部分に中央フレーム31と側部フレーム32とを自身のフレームとして配置する。以下、ベルトコンベヤユニット36,37の構成は同一構成となることから、ベルトコンベヤユニット36のみの構成について説明し、ベルトコンベヤユニット37の構成については省略する。
ベルトコンベヤユニット36は、フレームを別として駆動プーリ41、従動プーリ42、複数のローラ43、無端ベルト44、伝達機構45及び駆動モータ46から構成される。ここで、駆動プーリ41、従動プーリ42及び複数のローラ43は、各プーリやローラの頂点が同一の水平面上に位置するように各々配置される。本実施形態では、駆動プーリ41と従動プーリ42との間に無端ベルト44の上部(搬送物が載置される部分)を下方から支持する部材として複数のローラ43を設けた場合を説明するが、複数のローラ43を設ける代わりに、駆動プーリ41及び従動プーリ42の間に支持板を設けることも可能である。
駆動プーリ41は、側部フレーム30及び中央フレーム31の間の空隙部分において、図2中y方向における右端部に配置される。駆動プーリ41の回転軸の一端部41aは、側部フレーム30から突出している。側部フレーム30から突出した回転軸の一端部41aに、伝達機構45を構成する歯付きプーリ(スプロケット)48が固定される。駆動プーリ41の歯付きプーリ48は、無端状の駆動タイミングベルト50が巻き掛けられている。駆動プーリ41には、搬送面をなす無端ベルト44の突条が係合するように両端部にV溝41b,41cを有する。
従動プーリ42は、側部フレーム30及び中央フレーム31の間の空隙部分において、図2中y方向における左端部に配置される。従動プーリ42は、駆動プーリ41と同様に、無端ベルト44が巻き掛けられるローラ部分の長手方向における両端部に無端ベルト44の突条が係合するV溝42a,42bを有する。複数のローラ43は、駆動プーリ41及び従動プーリ42の間に配置される。また、複数のローラ43は、無端ベルト44の内側面が摺接されるローラ部分の長手方向における両端部に無端ベルト44の突条が係合するV溝43a,43bを有する。
無端ベルト44は、ベルトの幅方向における両端部で、かつベルトの内側面の全周に亘って突条(図示省略)が設けられる。これら突条は、無端ベルト44を駆動プーリ41及び従動プーリ42に巻き掛けたときには、各プーリ及び各ローラに設けたV溝に入り込む。これにより、無端ベルト44が走行したときの無端ベルト44の蛇行が防止される。
伝達機構45は、2つの歯付きプーリ48,49及び駆動タイミングベルト50から構成される。2つの歯付きプーリ48,49のうち、歯付きプーリ48は側部フレーム30から突出した駆動プーリ41の回転軸の一端部41aに固定され、歯付きプーリ49は、駆動モータ46の回転軸46aに固定される。駆動タイミングベルト50は、2つの溝付きプーリ48,49に巻き掛けられる。したがって、伝達機構45においては、駆動モータ46の回転軸46aに固定される歯付きプーリ49が主動プーリ、側部フレーム30から突出した駆動プーリ41の回転軸の一端部41aに固定される歯付きプーリ48が従動プーリとなる。
駆動モータ46は、ブラケット51を介して側部フレーム30に固定される。駆動モータ46としては、例えばサーボモータが用いられる。駆動モータ46は、例えば中央フレーム31と側部フレーム32との間で、且つビーム状リンク21の上面に保持されたコントローラユニット52からの動力供給及び制御信号通信として電気的に接続される。
上述した搬送台車15は、支持クロスメンバ24の搬送台車15の幅方向における両端部に、ブラケット66,75を介してガイドホイールユニット55,56を備える。
ガイドホイールユニット55は、搬送ルートに設けられる一対の走行レールのうち、外側レール86のレール直進部では頂点、又はカーブ部では頂点近傍で摺接しながら回転する走行ホイール61、外側レール86のレール直進部では底点又はカーブ部では底点近傍で摺接されながら回転するガイドホイール62、及び外側レール86の側方から摺接されながら回転するガイドホイール63を有する。走行ホイール61は、ブラケット64に固定された発電機65の回転軸65aに固定される。走行ホイール61は、搬送台車15の重量を支持して外側レール86の頂点又は頂点近傍で摺接しながら台車の重量の大部分を外側レール86に伝える。また、ガイドホイール62は、走行ホイール61との間が、外側レール86の外径よりも若干広い間隔を空けて、且つ回転軸が走行ホイール61の回転軸(詳細には、発電機65の回転軸65a)に対して平行となるようにブラケット64に軸支される。また、ガイドホイール63は、回転軸が走行ホイール61及びガイドホイール62の回転軸と直交するようにブラケット64に軸支される。なお、上述したブラケット64は、側部フレーム32に設けたブラケット66に軸支される。図2中符号67は、ガイドホイールユニット55の回転軸である。
発電機65は、走行ホイール61が外側レール86の頂点又は頂点近傍で摺接しながら回転することを受けて発電する。発電機65が発電することで得られる電力は、コントローラユニット52を介して、ベルトコンベヤユニット36,37の駆動モータ46に各々供給される。
本実施形態のガイドホイールユニット55においては、外側レール86の側方から摺接されながら回転するガイドホイールを1つのガイドホイールとしているが、これに限定される必要はなく、2つのガイドホイールを用いることも可能である。
また、本実施形態のガイドホイールユニット55においては、走行ホイール61を発電機65の回転軸65aに固定し、走行ホイール61の回転により発電機65において電力を発生させている。しかしながら、発電機65に代えて、非接触の電力供給機構を用いてもよい。図示は省略するが、非接触の電力供給機構は、例えば外側レールの外方斜め上方に設けたループコイルと、搬送台車のガイドホイールユニットに設けられ、ループコイルが挿通されるピックアップコイルが内包されたコイル部と、から構成される。この非接触の電力供給機構では、ループコイルは一次コイル、コイル部に内包されたピックアップコイルは二次コイルとして各々機能する。したがって、ループコイルに高周波の電流を流すと、ループコイルと、コイル部に内包されたピックアップコイル間に電磁誘導作用が発生し、ループコイルを流れる高周波の電流がコイル部に内包されたピックアップコイルに伝達される。なお、コイル部に内包されたピックアップコイルに伝達された高周波の電流は、図示を省略したA/D変換器やコンバータなどを介してコントローラユニットに供給される。
ガイドホイールユニット56は、搬送ルートに設けられる一対の走行レールのうち、内側レール85のレール直進部では頂点、又はカーブ部では頂点近傍で摺接しながら回転する走行ホイール71、内側レール85のレール直進部では底点又はカーブ部では底点近傍で摺接されながら回転するガイドホイール72、及び内側レール85の側方から摺接しながら回転するガイドホイール73を有する。走行ホイール71は、ブラケット75に軸支される。走行ホイール71は、搬送台車15の重量を支持して内側レール85の頂点、又は頂点近傍で摺接しながら台車重量の大部分を内側レール85に伝える。また、ガイドホイール72は、走行ホイール71との間が、内側レール85の外径よりも若干広い間隔を空けて、且つ回転軸が走行ホイール71の回転軸に対して平行となるようにブラケット74に軸支される。また、ガイドホイール73は、回転軸が走行ホイール71の回転軸及びガイドホイール72の回転軸と直交するようにブラケット74に軸支される。なお、上述したブラケット74は、支持クロスメンバ24に設けたブラケット75に軸支される。図2中符号76は、ガイドホイールユニット56の回転軸である。
本実施形態のガイドホイールユニット56においては、内側レール85の側方から摺接されながら回転するガイドホイールを1つのガイドホイールとしているが、これに限定される必要はなく、2つのガイドホイールを用いることも可能である。
ガイドホイールユニット55は、走行ホイール61が外側レール86の頂点、又は頂点近傍で摺接され、また、ガイドホイール62が外側レール86の底点、又は底点近傍で摺接されることで、外側レール86に対する搬送台車15の上下方向に対する位置を規制する。また、ガイドホイール63が外側レール86の側方から摺接させることで、搬送台車15が内側レール85に向けて移動することを規制する。
ガイドホイールユニット56は、走行ホイール71が内側レール85の頂点、又は頂点近傍で摺接され、また、ガイドホイール72が内側レール85の底点、又は底点近傍で摺接されることで、内側レール85に対する搬送台車15の上下方向に対する位置を規制する。また、ガイドホイール73が内側レール85の側方から摺接させることで、搬送台車15が外側レール86に向けて移動することを規制する。
したがって、搬送台車15が走行する過程では、搬送台車15は、ガイドホイールユニット55,56により搬送台車15の走行方向が搬送ルートに沿って設置される一対の走行レールの延出方向に規制され、また、搬送台車15が走行したときに、搬送台車15が一対の走行レールから脱落することを防止する。
本実施形態の仕分けコンベヤ10を構成する多数の搬送台車15は、隣り合う2台の搬送台車15が連結機構80を介して連結されている。詳細については説明を省略するが、連結機構80は、x軸、y軸及びz軸方向の3軸方向に回動する機構を有している。したがって、連結機構80を用いて隣り合う2台の搬送台車15を連結すると、2台の搬送台車15のうち、一方の搬送台車15が他方の搬送台車15に対して、x軸、y軸及びz軸の少なくともいずれか1つの軸を中心に、走行レールのバンク部では3つの軸の各々を複合して回動させることが可能となる。また、連結機構80を用いて隣り合う2台の搬送台車15を連結すると、z軸を中心とした回動中心Eは、2台の搬送台車15のうち、先頭側の搬送台車15のガイドホイールユニット55の回動軸67の中心67a及びガイドホイールユニット56の回動軸76の中心76aを結ぶ直線G上に位置する。これにより、2台の搬送台車15のうち、先頭側の搬送台車15のガイドホイールユニット55,56が、搬送ルートの直線からカーブに移動したとき、又は搬送ルートのカーブから直線に移動したときに2台の搬送台車15間の連結部分の落ち込みを防止することができる。
次に、搬送ルートに設置される一対の走行レールについて説明する。上述したように、搬送ルートに設置される一対の走行レール85,86は、各々、丸パイプ形状の金属材料からなる部材である。図5に示すように、例えば搬送ルートがトラック形状の搬送ルートとなる場合、一対の走行レール85,86のうち、内側レール85は、直線レール部85a,85b、カーブレール部85c,85dを有する。内側レール85は、搬送台車15の走行面が同一の水平面となるように設置される。
外側レール86は、直線レール部86a,86b、カーブレール部86c,86dの他、傾斜レール部86e,86f,86g,86hを有する。外側レール86を構成する直線レール部86a,86bは、搬送台車の走行面が内側レール85の直線レール部85a,85bにおける搬送台車の走行面と同一の水平面となるように設置される。一方、カーブレール部86c,86dは、直線レール部86a,86bよりも上方に位置する。したがって、搬送ルートのカーブでは、内側レール85に対して外側レール86が上方に位置した状態で設置され、搬送ルートのカーブでは、搬送台車15は、内側に下り傾斜した姿勢を保って走行する。直線レール部86a,86bとカーブレール部86c,86dとの高低差Hは、搬送ルートのカーブにおける傾斜角によって設定される。上述したように、外側レール86の直線レール部86a,86bと、内側レール85とは同一の水平面上に位置することから、直線レール部86a,86bとカーブレール部86c,86dとの高低差は、内側レール85のカーブレール部と外側レール86のカーブレール部86c,86dとの高低差と言い換えることができる。
なお、傾斜角については後述する。
傾斜レール部86eは、直線レール部86aの一端部からカーブレール部86cの一端部に向けて上り傾斜するように、直線レール部86aの一端部とカーブレール部86cの一端部とに連結される。傾斜レール部86fは、カーブレール部86cの他端部から直線レール部86bの一端部に向けて下り傾斜するように、カーブレール部86cの他端部と、直線レール部86bの一端部とに連結される。傾斜レール部86gは、直線レール部86bの他端部からカーブレール部86dの一端部に向けて上り傾斜するように、直線レール部86bの他端部とカーブレール部86dの一端部とに連結される。傾斜レール部86hは、カーブレール部86dの他端部から直線レール部86aの他端部に向けて下り傾斜するように、カーブレール部86dの他端部と、直線レール部86aの他端部とに連結される。
これら内側レール85及び外側レール86は、ブラケット87,88を介して搬送ルートの所定位置に設置されたレールクロスメンバ89に固定される。なお、レールクロスメンバ89は、固定用ブラケット90,91を介して設置スペースに固定される。この際、内側レール85及び外側レール86の高低差が生じる箇所に対しては、レールクロスメンバ89は、固定用ブラケット90,91に固定された高さ調整用のブラケット92,93(図7(b)又は図7(c)参照)に固定される。以下では、図7(a)に示す搬送ルートの直進部に設置されるレールクロスメンバについて符号89aを、図7(b)及び図7(c)に示すカーブ部に設置されるレールクロスメンバについて符号89b、89c、89dを付して説明する。
次に、外側レール86のカーブレール部86c、86dの形状について説明する。なお、搬送ルートがトラック状のルートとなる場合には、カーブレール部86cの形状と、カーブレール部の86dの形状は同一の形状となることから、以下では、カーブレール部86cの形状についてのみ説明する。もちろん搬送ルートがシンメトリーのトラック状になることはまれで、各曲率のカーブの組み合わせになることが多いが基本的な考えは踏襲できる。図6に示すように、対象となる搬送台車15を含む2台の搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eが、搬送ルートの上面視において、外側レール86の直線レール部86aに位置しているとき(図6中位置P)を考える。このとき、内側レール85と、外側レール86の直線レール部86aとは、同一の水平面上に位置する。したがって、図7(a)に示すように、対象となる搬送台車のガイドホイールユニット55の走行ホイール61は、外側レール86の頂点に摺接する。同時に、搬送台車15のガイドホイールユニット56の走行ホイール71は、内側レール85の頂点に摺接する。したがって、搬送台車15が有するベルトコンベヤユニット36,37の搬送面は、水平面となる。このとき、搬送ルートの上面視における走行レール間の距離(外側レール86の直線レール部86aの中心から、内側レール85の直線レール部85aの中心までの距離)をLとする。走行レール間の距離は、レール間隔と同一の意味である。この走行レール間の距離Lとしては、内側レール85の断面半径長さと、ブラケット87の水平距離と、レールクロスメンバ89aのブラケット87及びブラケット87の水平距離を減じた水平距離と、ブラケット88の水平距離と、外側レール86の断面半径長さとの和となる。
対象となる搬送台車15を含む2台の搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eが搬送ルートのカーブ(図6中位置P)に到達すると、外側レール86は、直線レール部86aから高さ方向にだけ持ち上がる傾斜レール部86eの全長で持ち上がった後、カーブレール部86cに移行する。外側レール86のカーブレール部86cの始点は内側レール85に対して高さH分、上方に位置している。したがって、図7(b)に示すように、内側レール85及び外側レール86を固定するレールクロスメンバ89bは、内側に向けて下り傾斜する。このときのレールクロスメンバ89bの傾斜角をθとする。なお、レールクロスメンバ89bの傾斜角は、搬送台車15の走行時の傾斜角と同一である。
例えば1台の搬送台車15が搬送ルートに沿って移動し、回動中心Eが搬送ルートのカーブの開始位置(図6中位置P)に到達したときに必要となる走行レール間の距離Lは、以下の式(6)で求められる。
=L×cosθ・・・(6)
この走行レール間の距離Lとしては、内側レール85の断面半径長さと、ブラケット87の水平距離と、レールクロスメンバ89bのブラケット87及びブラケット88の水平距離を減じた水平距離と、ブラケット88の水平距離と、外側レール86の断面半径長さとの和となり、レールクロスメンバ89aよりレールクロスメンバ89bが短くなる。
上述したように、仕分けコンベヤ10は、複数の搬送台車をループ状に連結している。つまり、対象となる搬送台車15を含む2台の搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eが図6中符号Pの位置に到達したときには、対象となる搬送台車15の1台前の搬送台車15は、すでに搬送ルートのカーブに位置している。したがって、対象となる搬送台車15は、搬送ルートのカーブに到達している1台前の搬送台車15に引っ張られる。搬送台車15の一台分移動した結果、対象となる搬送台車15のビーム状リンク21の延出方向は、1台後の搬送台車15のビーム状リンク21の延出方向に対して、角度θ傾斜した状態となる。
つまり、対象となる搬送台車15を含む2台の搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eが図6中位置Pにあるときの、搬送ルートの上面視における走行レール間の距離Lは、以下の式(7)で求められる。
=L×cosθ=(L×cosθ)×cosθ・・・(7)
この走行レール間の距離Lとしては、内側レール85の断面半径長さと、ブラケット87の水平距離と、レールクロスメンバ89cのブラケット87及びブラケット88の水平距離を減じた水平距離と、ブラケット88の水平距離と、外側レール86の断面半径長さとの和となり、レールクロスメンバ89bよりレールクロスメンバ89cが短くなる。
例えば、搬送ルートのカーブを走行する過程では、隣り合う2台の搬送台車15の相対関係が維持される。したがって、図6中位置Pから図6中位置Pの間では、搬送ルートの上面視における走行レール間の距離は、距離Lに維持される。
このとき、図7(b)で示すように、ガイドホイールユニット55の走行ホイール61は、外側レール86の頂点ではなく、図7(b)中右側にずれた位置で摺接する。同様に、ガイドホイールユニット56の走行ホイール71は、内側レール85の頂点ではなく、図7(b)中右側にずれた位置で摺接する。図6の平面視で、2台の搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eが図6中位置PやPの位置にいる場合のレールとガイドホイールユニットとの関係を見ると良くわかる。
対象となる搬送台車15を含む2台の搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eが図6中位置Pに到達すると、対象となる搬送台車15よりも1台前の搬送台車15は、すでに搬送ルートの直線を走行している。したがって、図6中位置Pにおける、搬送ルートの上面視における走行レール間の距離Lは、以下の式(8)で求められる。
=L×cosθ・・・(8)
つまり、この走行レール間の距離Lとしては、内側レール85の断面半径長さと、ブラケット88の水平距離と、レールクロスメンバ89dのブラケット87,88の水平距離を減じた水平距離と、ブラケット87の水平距離と、外側レール86の断面半径長さとの和となる。
このとき、図7(c)で示すように、ガイドホイールユニット55の走行ホイール61は、外側レール86の頂点ではなく、図7(c)中右側にずれた位置で摺接する。同様に、ガイドホイールユニット56の走行ホイール71は、内側レール85の頂点ではなく、図7(c)中右側にずれた位置で摺接する。
なお、図6中位置Pから図6中位置Pまで範囲における走行レール間の距離は、上述した距離Lから距離Lに徐々に変化する。ここで、外側レール86のカーブレール部86cの高さは一定である。したがって、図6中位置Pから図6中位置Pまでの範囲におけるレールクロスメンバ89の傾斜角は、角度θから角度θに変化する。
ここで、上述した傾斜角は、以下の条件を満足するように決定される。
まず、搬送ルートのカーブを搬送台車15が走行したときに発生する遠心力により搬送台車15に載置された搬送物の重心に掛かる力Fは、以下の式(9)で表される。
=(M×V)/(R×g)・・・(9)
式(9)中、記号Mは搬送物の重量、記号Vは搬送速度、記号Rは搬送ルートのカーブの半径(つまり内側レール85と外側レール86の中間に仮想で引かれる曲線は搬送ルートとなる)、記号gは重力である。なお、搬送物の重量Mや搬送速度Vは、仕分けコンベヤの仕様により決定される値であり、搬送ルートのカーブの半径Rは、仕分けコンベヤを設置する設置スペースに基づいて決定される曲率により決まる値である。
搬送台車15に載置された搬送物を停止したベルトコンベヤユニット上で移動させるときに必要な無端ベルトの張力(搬送物を搬送台車上で移動させるときに必要な搬送物の重心に掛かる力に相当)Tは、以下の式(10)で表される。
=μ×M・・・(10)
式(10)中、記号μは無端ベルト44と搬送物との摩擦係数である。
一方、搬送ルートのカーブにおいて搬送台車15が傾斜することにより働く搬送物への重力に対抗する無端ベルトの張力(カーブにおいて搬送台車が傾斜することにより働く搬送物の重心に掛かる力に相当)Tは、以下の式(11)で表される。
=M×sinθ・・・(11)
式(11)中、記号θは傾斜角である。
搬送ルートのカーブにおいて、走行する搬送台車15のベルトコンベヤユニットに載置された搬送物が移動する(ずれる)ときに必要となる搬送物の重心に掛かる応力Tは、以下の式(12)で表される。
=T+T・・・(12)
ここで、仕分けコンベヤの各搬送台車15の走行時に、ベルトコンベヤユニットに載置された搬送物のずれが発生しない条件は、以下の式(13)となる。
<T=T+T・・・(13)
一方、仕分けコンベヤの停止時に、搬送ルートのカーブに位置する搬送台車15に載置された搬送物は、移動せずに定位置で保持される必要がある。搬送ルートのカーブで停止する搬送台車15のベルトコンベヤユニットに載置された搬送物がずれるときに必要となる搬送物の重心に掛けるべき力Tは、以下の式(14)で表される。
=T−T・・・(14)
したがって、搬送ルートのカーブで停止する搬送台車15に載置された搬送物が自重などにより移動しない条件は、以下の式(15)で表される。
<T・・・(15)
したがって、搬送ルートのカーブにおける走行面の傾斜角は、上述した式(12)及び式(15)を満足する角度に設定される。
例えば、仕分けコンベヤ10の各搬送台車15の搬送物の最大重量Mを50kg、搬送速度Vを240m/min、搬送ルートのカーブの半径Rを3.85mとし、摩擦係数μを0.4とした場合、傾斜角θは、1.375°<θ<11.537°の範囲であれば、搬送台車15に載置される搬送物は載置された位置で保持される。したがって、仕分けコンベヤの各搬送台車15の搬送物の最大重量Wを50kg、搬送速度Vを240m/min、搬送ルートのカーブの半径Rを3.85mとし、摩擦係数μを0.4とした場合、搬送ルートのカーブへの開始位置における走行面の傾斜角θをθ=7.7°に設定し、搬送ルートのカーブの終了位置における走行面の傾斜角θをθ=7.5°に設定している。
例えば搬送ルートの直線における走行レールの間隔(言い換えれば図6中位置Pにおける走行レールの間隔)LをL=800mmとし、各搬送台車15を連結する連結機構80が有するz軸の回動中心Eの間隔を1650mmとした場合、角度θはθ=12.5°となる。したがって、搬送ルートの上面視における、図6中位置Pでの走行レールのレール間隔Lは、上述した式(7)からL=775mmとなる。図6中位置Pの次のレールクロスメンバの位置から図6中位置Pの間の走行レールのレール間隔はL=775mmである。
一方、搬送ルートの上面視における、図6中位置Pでの走行レールのレール間隔Lは、上述した式(8)より、L=794mmとなる。なお、搬送ルートのカーブにおける内側レール85と、外側レール86との高低差は、104.5mmで一定である。
このように、本実施形態の走行レールでは、内側レール85を搬送台車15の走行面が同一の水平面となるように設置し、また、外側レールを搬送ルートのカーブにおいて、内側レール85に対して外側レール86が上方に位置した状態で設置している。この際に、ループ状に連結された複数の搬送台車の姿勢や傾斜角を考慮した、搬送ルートのカーブに対する外側レールの形状とすることで、複数の搬送台車を高速で移動させても、各搬送台車のベルトコンベヤユニットに載置された搬送物を搬送台車から落下させずに安定して搬送することができる。また、一対の走行レールを各々丸パイプ状の金属材料からなる部材から構成していることから、搬送ルートのカーブを内側に傾斜させたとしても、ガイドホイールユニットを構成する走行ホイール、ガイドホイール等は、走行レールの外周面に確実に接触する。したがって、各搬送台車を搬送させたとしても、走行レールとの接触による異音の発生や、仕分けコンベヤの駆動時の搬送台車の振動を低減することができる。
また、一対の走行レールを各々丸パイプ状の金属材料からなる部材から構成することで、搬送ルートのカーブにバンク(傾斜)を設けた場合であっても、搬送ルートに合わせたレール形状に加工することが可能となる。また、丸パイプ状の金属材料から走行レールを設けることで、ガイドホイールユニットの各ホイールと走行レールとの接触面積が減少し、また、接触面積の減少に起因して、各搬送台車の走行時の走行抵抗が減少する。その結果、仕分けコンベヤを駆動させる際の駆動トルクを抑える、言い換えれば仕分けコンベヤを駆動させる駆動装置の出力を抑えることが可能となる。
10…仕分けコンベヤ、15…搬送台車、55,56…ガイドホイールユニット、61,71…走行ホイール、85…内側レール、86…外側レール

Claims (7)

  1. 一方向に延出されるリンクと、前記リンクの延出方向と直交する方向を搬送方向とするクロスソータ用コンベヤと、前記リンクの後端で且つ前記クロスソータ用コンベヤにおける搬送方向の両端に配置される第1及び第2の走行ホイールと、を有する搬送台車を複数、互いに前記リンクの前後端で連結した仕分けコンベヤによって搬送物を搬送するループ状の搬送ルートに設置され、複数の前記搬送台車が前記搬送ルートを走行する時に前記第1の走行ホイール及び前記第2の走行ホイールが各々摺接される第1のレール及び第2のレールを有する仕分けコンベヤ用レールであって、
    前記第1のレール及び前記第2のレールは、丸パイプ形状の部材で構成され、
    前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記搬送ルートが有するカーブにおいて、前記搬送台車の前記搬送方向における姿勢が前記カーブの求心点側に向けて下り傾斜する姿勢となるように高低差を付けて前記搬送ルートに設置され、
    前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記カーブにおいて、少なくとも前記カーブの開始位置から所定の範囲において、前記高低差によって生じる傾斜角度、及び隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度を考慮したレール間隔を空けて設置されることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
  2. 請求項1に記載の仕分けコンベヤ用レールにおいて、
    前記搬送ルートが有する直線における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔をL、前記カーブの開始位置における傾斜角度をθ、隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度をθとしたときに、前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記カーブの開始位置から所定の範囲における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔LがL=L×cosθ×cosθを満足するように、前記搬送ルートに設置されることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の仕分けコンベヤ用レールにおいて、
    前記搬送ルートが有する直線における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔をL、前記カーブの終了位置における傾斜角度をθとしたときに、前記第1のレール及び前記第2のレールは、前記カーブの終了位置における前記第1のレールと前記第2のレールとの間のレール間隔LがL=L×cosθを満足するように、前記搬送ルートに設置されることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
  4. 請求項1に記載の仕分けコンベヤ用レールにおいて、
    前記高低差によって生じる傾斜角度は、前記カーブを前記搬送台車が走行したときに前記搬送台車に載置された前記搬送物が遠心力によりずれないことを第1の条件とし、且つ前記カーブにおいて前記搬送台車が傾斜した状態で停止したときに、前記搬送物がずれないことを第2の条件として設定されることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
  5. 請求項4に記載の仕分けコンベヤ用レールにおいて、
    前記搬送台車に載置される前記搬送物の重量をM、前記搬送台車の搬送速度をV、前記カーブにおける求心点からの半径をR、重力をg、摩擦係数をμ、傾斜角度をθとし、また、前記カーブを前記搬送台車が走行したときに発生する遠心力により前記搬送台車に載置された前記搬送物の重心に掛かる力をF、前記搬送台車に載置された前記搬送物を前記搬送台車上で移動させるときに必要な搬送物の重心に掛かる力をT、前記カーブにおいて前記搬送台車が傾斜することにより働く搬送物の重心に掛かる力をTとしたときに、力F、力T及び力Tが、以下の式(1)、式(2)及び式(3)で表され、
    =(M×V)/(R×g)・・・(1)
    =μ×M・・・(2)
    =M×sinθ・・・(3)
    前記第1の条件がF<T+Tであることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
  6. 請求項4に記載の仕分けコンベヤ用レールにおいて、
    前記搬送台車に載置される前記搬送物の重量をM、摩擦係数をμ、傾斜角度をθとし、また、前記搬送台車に載置された前記搬送物を前記搬送台車上で移動させるときに必要な搬送物の重心に掛かる力をT、前記カーブにおいて前記搬送台車が傾斜することにより働く搬送物の重心に掛かる力をTとしたときに、力T及び力Tが以下の式(4)、式(5)で表され、
    =μ×M・・・(4)
    =M×sinθ・・・(5)
    前記第2の条件がT<T−Tであることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
  7. 請求項1に記載の仕分けコンベヤ用レールにおいて、
    ループ状に連結される複数の前記搬送台車のうち、隣り合う2つの搬送台車は、前記クロスソータ用コンベヤにおける搬送面に直交する方向を回動中心として、該隣り合う2つの搬送台車のいずれか一方を回動させることが可能な連結機構を介して連結され、
    前記隣り合う2台の搬送台車のうち、先頭側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向と後尾側の搬送台車が有する前記リンクの延出方向とのなす角度は、複数の前記搬送台車を前記連結機構により連結したときに、前記連結機構の回動中心間の距離及び前記カーブの半径に基づいて設定されることを特徴とする仕分けコンベヤ用レール。
JP2017018009A 2017-02-02 2017-02-02 仕分けコンベヤ用レール Active JP6760862B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017018009A JP6760862B2 (ja) 2017-02-02 2017-02-02 仕分けコンベヤ用レール

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017018009A JP6760862B2 (ja) 2017-02-02 2017-02-02 仕分けコンベヤ用レール

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018122985A true JP2018122985A (ja) 2018-08-09
JP6760862B2 JP6760862B2 (ja) 2020-09-23

Family

ID=63109323

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017018009A Active JP6760862B2 (ja) 2017-02-02 2017-02-02 仕分けコンベヤ用レール

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6760862B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3848307A1 (en) 2020-01-08 2021-07-14 Daifuku Co., Ltd. Article conveying facility
EP3848306A1 (en) 2020-01-08 2021-07-14 Daifuku Co., Ltd. Sorting facility
CN116081461A (zh) * 2023-03-06 2023-05-09 新乡学院 一种能够实现急转弯的天车及其实现方法
JP7496707B2 (ja) 2020-04-24 2024-06-07 西部電機株式会社 搬送装置および搬送システム

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3848307A1 (en) 2020-01-08 2021-07-14 Daifuku Co., Ltd. Article conveying facility
EP3848306A1 (en) 2020-01-08 2021-07-14 Daifuku Co., Ltd. Sorting facility
US11325785B2 (en) 2020-01-08 2022-05-10 Daifuku Co., Ltd. Article conveying facility
US11794213B2 (en) 2020-01-08 2023-10-24 Daifuku Co., Ltd. Sorting facility
JP7496707B2 (ja) 2020-04-24 2024-06-07 西部電機株式会社 搬送装置および搬送システム
CN116081461A (zh) * 2023-03-06 2023-05-09 新乡学院 一种能够实现急转弯的天车及其实现方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6760862B2 (ja) 2020-09-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6760862B2 (ja) 仕分けコンベヤ用レール
US8967367B2 (en) Article transport facility
JP5695581B2 (ja) コンベヤ間で品物を搬送するための装置および方法
KR100753072B1 (ko) 이송 설비
TWI419829B (zh) 物品搬送設備
KR101943928B1 (ko) 물품 반송 설비
JP5477651B2 (ja) 物品搬送設備
EP1473205B1 (en) Conveyer system with individual load carriers.
JP5018269B2 (ja) 搬送装置
KR101419356B1 (ko) 대차장치 및 이를 구비한 반송시스템
KR102309871B1 (ko) 물품 반송 설비 및 천정 반송차
US20150136568A1 (en) Conveyor system provided with plurality of carriers
JP6910808B2 (ja) 仕分けコンベヤ
JP3453076B2 (ja) キャリア式搬送装置
JP4419302B2 (ja) 搬送設備
JP5151663B2 (ja) 昇降機能を備えた台車コンベア
CN105579383B (zh) 用来运送乘客的传送系统
JP6868223B2 (ja) カーブコンベヤ
JP5344366B2 (ja) 搬送システム
JP5739036B1 (ja) 搬送装置
JP4625782B2 (ja) 台車移動装置
JP2001199514A (ja) トレー式物品搬送装置
JP7155744B2 (ja) 走行装置
JP3622953B2 (ja) トレー式物品搬送装置のリンクフレーム連結機構
CN105452144A (zh) 用于运输人员和货物的通道托盘的安全链

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20170510

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20170510

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20170512

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200813

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200903

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6760862

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150