JP2018122948A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートの厚み方向における位置を精度良く検知し、シートの破損及びジャムを低減することができるシート給送装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】原稿トレイ103に積載された最上位の原稿の厚み方向への移動に追従可能な移動部160と、移動部160の位置を検知する測距部130と、を備える。移動部160が最上位の原稿の面に当接した状態でピックアップローラによって原稿トレイ103に積載された原稿の給送を開始し、原稿給送中の測距部130の検知結果に基づいて、ピックアップローラによる原稿の給送を停止させる。
【選択図】図5
【解決手段】原稿トレイ103に積載された最上位の原稿の厚み方向への移動に追従可能な移動部160と、移動部160の位置を検知する測距部130と、を備える。移動部160が最上位の原稿の面に当接した状態でピックアップローラによって原稿トレイ103に積載された原稿の給送を開始し、原稿給送中の測距部130の検知結果に基づいて、ピックアップローラによる原稿の給送を停止させる。
【選択図】図5
Description
本発明は、シートを給送するシート給送装置及びこれを備える画像形成装置に関する。
一般に、プリンタ本体の上部に配置され、原稿の画像を読み取る画像読取装置が知られており、画像読取装置は、原稿台に載置された原稿を1枚ずつに分離しつつ給送するADF(Auto Document Feeder)を有している。ADFは、ステープルされた原稿や糊付けされた原稿等の、所謂「綴じ原稿」を分離して給送することができず、原稿を分離するADF内の機構において、綴じ原稿が皺になったり破れたりすることがある。また、綴じ原稿がADFにおいて分離されずにそのまま給送されてしまうと、搬送路上でジャムとなる虞がある。
従来、原稿台の幅方向における両側に複数の検知センサを配置し、検知センサの発光部から略水平方向に出射された光が原稿によって遮蔽されることにより、綴じ原稿の有無を判断する画像読取装置が提案されている(特許文献1参照)。複数の検知センサは、高さ方向に異なる位置にそれぞれ配置されており、各検知センサの発光部がそれぞれ給紙ローラに向けて光を照射する。給紙ローラの側面において反射した各反射光は、各検知センサの受光部によって受光される。
ところで、綴じ原稿がADFによって給送される際には、ADFに設けられたピックアップローラによって綴じ原稿の最上位のシートのみが給送される。しかしながら、最上位のシートはステープル等で綴じられているため、ピックアップローラで給送されることにより最上位のシートは上方に浮き上がってくる。シートの浮き上がり量は、各検知センサから照射された光がシートの浮きによって遮蔽され、反射光を検知できない各検知センサの受光部の数によって検知される。シートの浮き上がり量が所定の高さ以上になったことを検知すると、ADFは停止して綴じ原稿の給送が中断される。
上記特許文献1に記載の画像読取装置は、複数の検知センサを高さ方向に配列しているため、各検知センサの位置に応じたシートの高さを段階的に検知している。また、各検知センサを高さ方向に密に配置するのにも制限がある。このため、最上位のシートの浮きの検知精度に限界があり、綴じ原稿の検知が遅くなったりしてしまい、シートが破損したりジャムしたりする虞がある。
そこで、本発明は、シートの厚み方向における位置を精度良く検知し、シートの破損及びジャムを低減することができるシート給送装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、シート給送装置において、シートが積載される積載部と、前記積載部に積載されたシートをシート給送方向に給送する給送部と、前記積載部に積載された最上位のシートの面に当接して前記最上位のシートの厚み方向への移動に追従可能な移動部と、前記移動部の位置を検知する検知部と、前記移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態で前記給送部によって前記積載部に積載されたシートの給送を開始し、シート給送中の前記検知部の検知結果に基づいて、前記給送部によるシートの給送を停止させる制御部と、を備える、ことを特徴とする。
本発明によると、シートの破損及びジャムを低減することができる。
<第1の実施の形態>
[全体構成]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態に係る画像形成装置としてのプリンタ100は、電子写真方式のレーザビームプリンタである。プリンタ100は、図1(a)に示すように、プリンタ本体70と、プリンタ本体70の上部に装着される画像読取装置10と、を備えている。なお、以下において、シートとは、普通紙の他にも、コート紙等の特殊紙、封筒やインデックス紙等の特殊形状からなる記録材、及びオーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックフィルムや布などを含むものとし、原稿もシートの一例である。
[全体構成]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態に係る画像形成装置としてのプリンタ100は、電子写真方式のレーザビームプリンタである。プリンタ100は、図1(a)に示すように、プリンタ本体70と、プリンタ本体70の上部に装着される画像読取装置10と、を備えている。なお、以下において、シートとは、普通紙の他にも、コート紙等の特殊紙、封筒やインデックス紙等の特殊形状からなる記録材、及びオーバーヘッドプロジェクタ用のプラスチックフィルムや布などを含むものとし、原稿もシートの一例である。
プリンタ本体70は、その内部に画像形成エンジン60を有している。画像形成エンジン60は、図1(b)に示すように、電子写真方式の画像形成部としての画像形成ユニットPUと、定着装置7と、を備えている。画像形成動作の開始が指令されると、感光体である感光ドラム1が回転し、ドラム表面が帯電装置2によって一様に帯電される。すると、露光装置3が、画像読取装置10又は外部のコンピュータから送信された画像データに基づいてレーザ光を変調して出力し、感光ドラム1の表面を走査して静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置4から供給されるトナーによって可視化(現像)されてトナー像となる。
このような画像形成動作に並行して、不図示のカセット又は手差しトレイに積載されたシートを画像形成エンジン60へ向けて給送する給送動作が実行される。給送されたシートは、画像形成ユニットPUによる画像形成動作の進行に合わせて搬送される。そして、感光ドラム1に担持されたトナー像は、転写ローラ5によってシートに転写される。トナー像転写後に感光ドラム1上に残ったトナーは、クリーニング装置6によって回収される。未定着のトナー像が転写されたシートは、定着装置7へと受け渡されて、ローラ対に挟持されて加熱及び加圧される。トナーがシートに対して溶融及び固着して画像が定着したシートは、排出ローラ対によって、排出される。
[画像読取装置]
次に、画像読取装置10について詳述する。画像読取装置10は、図1(a)に示すように、原稿を給送し排出トレイ125に排出するADF20と、ADF20によって搬送される原稿を読み取る読取ユニット40と、を備えている。シート給送装置としてのADF20(Auto Document Feeder)は、原稿台ガラス126が開放可能となるように、ヒンジによって読取ユニット40に対して回動可能に支持されている。なお、シートの一例である原稿Dは、白紙でも、片面又は両面に画像が形成されていてもよい。
次に、画像読取装置10について詳述する。画像読取装置10は、図1(a)に示すように、原稿を給送し排出トレイ125に排出するADF20と、ADF20によって搬送される原稿を読み取る読取ユニット40と、を備えている。シート給送装置としてのADF20(Auto Document Feeder)は、原稿台ガラス126が開放可能となるように、ヒンジによって読取ユニット40に対して回動可能に支持されている。なお、シートの一例である原稿Dは、白紙でも、片面又は両面に画像が形成されていてもよい。
ADF20は、積載部としての原稿トレイ103と、給送部としてのピックアップローラ108と、分離駆動ローラ109a及び分離従動ローラ109bと、レジストレーションローラ対112と、を有している。また、ADF20は、搬送ローラ対110,111,113,118,123と、排出ローラ対124と、を有している。更に、ADF20は、原稿セットセンサ134と、リフターセンサ813と、後述する測距部130と、CISセンサ等から構成される第2走査部122と、第2プラテンガラス119と、第2基準白板120と、第2ガイド白板121と、を有している。本実施の形態では、原稿トレイ103は、リフター機能を有しており、本体部としてのトレイ本体103aと、トレイ本体103aに対して原稿の厚み方向に移動可能に支持される積載移動部としての中板107と、を有している。
読取ユニット40は、第1プラテンガラス114と、ジャンプ台117と、第1基準白板127と、原稿台ガラス126と、CISセンサ等から構成される第1走査部116と、を有している。第1走査部116及び第2走査部122の内部には、照明部904及びラインセンサ902がそれぞれ設けられている(図10参照)。第1走査部116は、モータ809(図8参照)によって駆動されるベルト135に支持されており、ベルト135が回転することで図内左右方向である副走査方向に移動可能に構成されている。
画像読取装置10は、原稿トレイ103に積載された原稿DをADF20により給送しながら原稿画像を走査する流し読みモードと、原稿台ガラス126に載置された原稿を走査する固定読みモードと、により、原稿Dから画像情報を読み取る。流し読みモードは、原稿トレイ103に積載された原稿Dを原稿セットセンサ134が検出した場合、又はプリンタ本体70Aの操作パネル等によってユーザが明示的に指示した場合に選択される。
流し読みモードが実行されると、中板107上の最上位の原稿D1がピックアップローラ108によって給送可能な給送位置に位置するように、中板107が上昇する。具体的には、中板107上の最上位の原稿D1の位置は、リフターセンサ813によって検知され、中板107は、リフターモータ815(図9参照)によって昇降される。中板107が上昇すると、不図示のアームに支持されたピックアップローラ108が下降し、原稿トレイ103上の最上位の原稿D1に当接する。なお、中板107は、原稿の搬送制御中に積載された原稿が減っていった際に、最上位の原稿D1の高さが低くならないようにリフターモータ815によって上昇するように構成されている。すなわち、最上位の原稿D1は、常に給送位置に維持される。
そして、原稿D1は、ピックアップローラ108によって給送され、分離駆動ローラ109a及び分離従動ローラ109bによって形成される分離部としての分離ニップNPにおいて1枚ずつに分離される。分離駆動ローラ109aは、分離従動ローラ109bより僅かに摩擦が少ないゴム材等から形成されている。分離従動ローラ109bへの駆動伝達経路には、トルクリミッタが配置されており、分離従動ローラ109bは、給送された原稿が1枚の時には分離駆動ローラ109aに連れ回り、給送された原稿が2枚以上の時には回転しない。このため、原稿を1枚ずつ分離することができる。なお、分離従動ローラ109bにシート給送方向とは反対方向の駆動を入力してもよい。
分離ニップNPを通過した原稿D1は、搬送ローラ対111によってレジストレーションローラ対112に搬送され、原稿D1の先端は、停止状態のレジストレーションローラ対112に突き当たり、原稿D1の斜行が補正される。斜行が補正された原稿D1は、レジストレーションローラ対112によって搬送され、搬送ローラ対113によって第1プラテンガラス114に向けて搬送される。第1プラテンガラス114に対向して第1ガイド白板115が配置されており、第1ガイド白板115は、第1プラテンガラス114を通過する原稿D1が第1プラテンガラス114から浮かないように案内している。
そして、原稿D1の表面の画像が第1プラテンガラス114を介して第1走査部116によって読み取られる。具体的には、搬送中の原稿D1に対して第1走査部116内の照明部904の光が照射され、原稿D1からの反射光がラインセンサ902に導かれる。この反射光はラインセンサ902において光電変換されて、本体制御部810に画像情報が送信される。なお、第1基準白板127は、原稿D1の読取輝度の基準となり、読み取られた画像はシェーディング補正されて濃度ムラが除去される。第1プラテンガラス114を通過した原稿Dは、ジャンプ台117によって搬送ローラ対118に導かれ、第2プラテンガラス119に向けて搬送される。
原稿D1の裏面の画像は第2プラテンガラス119を介して第2走査部122によって読み取られる。第2プラテンガラス119に対向して第2ガイド白板121が配置されており、第2ガイド白板121は、第2プラテンガラス119を通過する原稿D1が第2プラテンガラス119から浮かないように案内している。なお、第2基準白板120は、原稿D1の読取輝度の基準となり、読み取られた画像はシェーディング補正されて濃度ムラが除去される。第2プラテンガラス119を通過した原稿D1は、搬送ローラ対123によって排出ローラ対124に導かれ、排出ローラ対124によって排出トレイ125に排出される。
一方、固定読みモードは、原稿台ガラス126に載置された原稿を装置が検出した場合又はプリンタ本体70Aに付帯された不図示の操作パネル等によってユーザが明示的に指示した場合に選択される。この場合、原稿台ガラス126上の原稿は動くことなく、第1走査部116が原稿台ガラス126に沿って副走査方向に移動する。そして、第1走査部116内のランプが照射する光によって原稿Dを走査し、読み取られた画像情報は、画像処理部802(図8参照)を介して本体制御部810へと転送される。
[原稿トレイの周辺構成]
次に、原稿トレイ103の周辺構成について詳しく説明する。原稿トレイ103のトレイ本体103aには、図2乃至図4に示すように、原稿Dのシート給送方向に直交する幅方向における一端部W1及び他端部W2の位置をそれぞれ規制可能なサイド規制板106a,106bが設けられている。第1端部位置規制部及び第2端部位置規制部としてのサイド規制板106a,106bは、トレイ本体103aに対して幅方向に移動可能に支持されており、ユーザは、積載された原稿のサイズに応じてサイド規制板106a,106bを移動させる。
次に、原稿トレイ103の周辺構成について詳しく説明する。原稿トレイ103のトレイ本体103aには、図2乃至図4に示すように、原稿Dのシート給送方向に直交する幅方向における一端部W1及び他端部W2の位置をそれぞれ規制可能なサイド規制板106a,106bが設けられている。第1端部位置規制部及び第2端部位置規制部としてのサイド規制板106a,106bは、トレイ本体103aに対して幅方向に移動可能に支持されており、ユーザは、積載された原稿のサイズに応じてサイド規制板106a,106bを移動させる。
サイド規制板106aには、図4に示すように、回動軸411aが回動可能に支持されており、回動軸411aには、第1移動部としてのサイド浮き規制部128aと、ギヤ405aと、ワンウェイクラッチ406aと、が組み付けられている。同様にして、サイド規制板106bには、回動軸411bが回動可能に支持されており、回動軸411bには、第2移動部としてのサイド浮き規制部128bと、ギヤ405bと、ワンウェイクラッチ406bと、が組み付けられている。ギヤ405a,405bは、トレイ本体103aに移動可能に支持されるラック403,404にそれぞれ噛合している。
ラック403は、モータ401の駆動軸に設けられるギヤ402aに噛合し、ラック404は、ギヤ402aから駆動伝達されるカウンタギヤ402bに噛合している。このため、モータ401が駆動すると、ラック403,404は、幅方向において逆方向に移動する。そして、ラック403,404の幅方向における移動により、回動軸411a,411bが回動し、回動軸411a,411bにそれぞれ固定されたサイド浮き規制部128a,128bが回動する。
サイド浮き規制部128a,128bがそれぞれサイド規制板106a,106bに格納される位置を格納位置、原稿トレイ103上の原稿Dに倒伏し原稿Dの面に当接している位置を倒伏位置とする。サイド浮き規制部128a,128bは倒伏位置において原稿Dを上方から軽く押えており、原稿Dの浮きを低減させることができる。そして、これらサイド浮き規制部128a,128bは、最上位の原稿の厚み方向への移動に追従可能に構成されている。サイド浮き規制部128a,128bは、サイド規制板106a,106bとシート給送方向において略同じ長さとなるように構成され、原稿トレイ103に積載された原稿に対してシート給送方向において長い領域で当接可能である。
ここで、回動軸411a,411bには、サイド浮き規制部128a,128bが倒伏位置に向けて付勢されるように、回動軸411a,411bをそれぞれ付勢するねじりコイルバネ410a,410bが取り付けられている。また、サイド浮き規制部128a,128bのそれぞれの近傍には、サイド浮き規制部128a,128bをそれぞれ格納位置で係止する係止部材408a,408bが回動可能に設けられている。係止部材408a,408bは、それぞれねじりコイルバネ409a,409bによってサイド浮き規制部128a,128bを係止可能な位置に付勢されている。
このような構成により、サイド浮き規制部128a,128bは、係止部材408a,408bによる係止が解除されると、ねじりコイルバネ410a,410bにより格納位置から倒伏位置に移動し、最上位の原稿D1の面に上方からあてがわれる。そして、モータ401が駆動すると、図の矢印方向にラック403,404が移動し、サイド浮き規制部128a,128bは倒伏位置から格納位置に移動する。サイド浮き規制部128a,128bが格納位置に移動し、係止部材408a,408bに係止された後にモータ401が駆動しても、ワンウェイクラッチ406a,406bによって回動軸411a,411bには駆動伝達されない。
なお、サイド規制板106a,106bを幅方向に移動させる際には、サイド規制板106a,106bを原稿トレイ103に対して斜めに傾けることにより、ギヤ405a,405bとラック403,404とを離間させることができる。
[綴じ原稿給送時の動作]
図5及び図6に示すように、原稿トレイ103に積載された原稿の先端側において、ADF20の筐体20Aに回動可能に支持される支持部材502a,502bが支持されている。支持部材502a,502bの先端には、先端浮き規制部129が取り付けられており、先端浮き規制部129は、原稿の先端に当接して原稿を押える倒伏位置と、ADF20の筐体20Aに格納される格納位置と、の間で移動可能に構成されている。支持部材502a,502bは、モータ501(図9参照)によって駆動される。先端浮き規制部129の幅方向中央における上面には、白色ラベル201が設けられており、検知部としての測距部130は、白色ラベル201までの距離h(図1参照)を計測する。
図5及び図6に示すように、原稿トレイ103に積載された原稿の先端側において、ADF20の筐体20Aに回動可能に支持される支持部材502a,502bが支持されている。支持部材502a,502bの先端には、先端浮き規制部129が取り付けられており、先端浮き規制部129は、原稿の先端に当接して原稿を押える倒伏位置と、ADF20の筐体20Aに格納される格納位置と、の間で移動可能に構成されている。支持部材502a,502bは、モータ501(図9参照)によって駆動される。先端浮き規制部129の幅方向中央における上面には、白色ラベル201が設けられており、検知部としての測距部130は、白色ラベル201までの距離h(図1参照)を計測する。
また、先端浮き規制部129及び測距部130は、シート給送方向においてピックアップローラ108の上流に配置されている。これは、綴じ原稿がピックアップローラ108によって給送される際に、ピックアップローラ108よりもシート給送方向における上流に撓み(浮き)が形成されやすいためである。連動部としての先端浮き規制部129は、サイド浮き規制部128a,128b及び先端浮き規制部129が倒伏位置に位置している状態で、サイド浮き規制部128a,128bの上部に支持されるように幅方向に延びている。コピーボタンが押圧されて原稿の給送が行われる際には、サイド浮き規制部128a,128bがまず格納位置から倒伏位置に移動し、次に先端浮き規制部129が格納位置から倒伏位置に移動する。すなわち、シート給送中においては、先端浮き規制部129は、サイド浮き規制部128a,128bに重力方向において支持されている。なお、サイド浮き規制部128a,128b及び先端浮き規制部129は、移動部160を構成している。
ここで、図5(a)に示すように、原稿の先端がステープル503によって綴じられた綴じ原稿ADを給送する場合について説明する。シート束としての綴じ原稿ADは、最上位の原稿AD1と、ステープル503によって原稿AD1に繋がった連繋シートとしての原稿AD2と、を有する。プリンタ本体70Aに付帯された操作パネル上に配置された不図示のコピーボタンが押されると、測距部130によって、原稿搬送開始前の白色ラベル201までの距離h1(図3参照)が計測され、この距離h1はROM806(図8参照)に記憶される。
そして、綴じ原稿ADの最上位の原稿AD1がピックアップローラ108によって給送されると、測距部130は、予め決められた所定間隔(周期)で白色ラベル201までの距離h2をモニターする。綴じ原稿ADは、分離ニップNP(図1参照)によって原稿AD2が停止した状態で最上位の原稿AD1にピックアップローラ108によって給送力が付与されることで、原稿AD1に撓みが形成される。
すなわち、最上位の原稿AD1は、ステープル503の近傍が浮き上がり撓みが形成されることで、サイド浮き規制部128bを上方に押し上げる。サイド浮き規制部128bが押し上げられることにより、同時にサイド浮き規制部128bに支持されている先端浮き規制部129も上方に浮き上がる。このため、綴じ原稿ADを給送すると、距離h2が距離h1から徐々に短くなっていき、距離h1と距離h2との変化量を検知することで綴じ原稿を検知することができる。
なお、本実施の形態における「綴じ原稿」は、針綴じや糊付けされた原稿に限らず、針なし綴じや製本された原稿、クリップ等で束ねられた原稿、或いはパンチャー等の孔明け機によって一辺に複数の孔が明けられ複数枚が連結された原稿でもよい。また、複数枚のページを有する原稿束に限らず、1枚の原稿を厚み方向に重なるように折った原稿でも良い。
次いで、図6(a)に示すように、原稿の後端がステープル602によって綴じられた綴じ原稿BDを給送する場合について説明する。綴じ原稿BDは、最上位の原稿BD1と、ステープル602によって原稿BD1に繋がった連繋シートとしての原稿BD2と、を有する。不図示のコピーボタンが押されると、測距部130によって、原稿搬送開始前の白色ラベル201までの距離h1(図3参照)が計測され、この距離h1はROM806(図8参照)に記憶される。
そして、綴じ原稿BDの最上位の原稿BD1がピックアップローラ108によって給送されると、測距部130は、予め決められた所定間隔(周期)で白色ラベル201までの距離h2(図5参照)をモニターする。綴じ原稿BDは、分離ニップNPP(図1参照)によって原稿BD2が停止した状態で最上位の原稿BD1にピックアップローラ108によって給送力が付与されることで、原稿BD1に撓みが形成される。
すなわち、最上位の原稿BD1は、ピックアップローラ108とステープル602との間が突っ張るようになり、ステープル602の近傍を起点として全体が浮き上がる。これにより、サイド浮き規制部128aが原稿BD1によって上方に押し上げられ、先端浮き規制部129も連動して上方に浮き上がる。このため、綴じ原稿BDを給送すると、距離h2が距離h1から徐々に短くなっていき、距離h1と距離h2との変化量を検知することで綴じ原稿を検知することができる。このように、先端浮き規制部129は、サイド浮き規制部128a,128bの少なくともいずれか一方に連動する。
次に、図7を用いて、サイド浮き規制部128a,128bがシート給送方向においてどの程度の長さを有するのが適当なのかを説明する。図7(a)はサイド浮き規制部128bが原稿BD1によって押し上げられた状態を示す。図7(b)は、原稿とサイド浮き規制部128bとの接点における原稿の浮き上がり量701と、浮き上がる前の原稿と上記接点とを結ぶ直線708と、を示す。また、図7(b)は、浮き上がった先端浮き規制部129の幅方向における輪郭線709を示す。
本説明では、綴じ原稿であると判定する測距部130の検出変化量を5mmとして説明する。図7(b)において、原稿がA3サイズ、すなわち297mm×420mmであると仮定した場合、原稿の幅方向中央近傍における5mmの浮き上がり量(s1)を検出するためには、先端浮き規制部129の傾きθ1は以下のようになる。
θ1=tan−1{5mm÷(297mm÷2)}=tan−1(5mm÷148.5mm)
=0.03366rad≒1.93°
すなわち、先端浮き規制部129は約2°の傾斜を持つ必要がある。
θ1=tan−1{5mm÷(297mm÷2)}=tan−1(5mm÷148.5mm)
=0.03366rad≒1.93°
すなわち、先端浮き規制部129は約2°の傾斜を持つ必要がある。
先端浮き規制部129の幅方向中央近傍における5mmの浮き上がり量(s1)は、幅方向端部における浮き上がり量(s2)に換算すると10mmである。先端浮き規制部129の端部を10mm浮かせるためには、サイド浮き規制部128aの浮き上がり量(s3)は10mm以上であればよい。
したがって、仮にサイド浮き規制部128aの原稿規制幅L1が20mmであった場合、サイド浮き規制部128aの浮き上がり量(s3)が10mmとなるためのサイド浮き規制部128aの角度θ2は以下のようになる。
θ2=sin−1(10mm÷20mm)=0.5236rad=30°
θ2=sin−1(10mm÷20mm)=0.5236rad=30°
但し、最上位の原稿BD1によってサイド浮き規制部128aが浮き上がる過程において、原稿BD1とサイド浮き規制部128aとの当接箇所は、711,712,713,714と徐々に変化していく。この応答速度は原稿の紙種によって若干の変動がある。一般的に厚い紙種の場合、最上位の原稿BD1が搬送口に引き込まれると同時に、原稿BD1は突っ張った状態にある。このため、最上位の原稿BD1がサイド浮き規制部128aを浮き上がらせた時の接点と搬送開始前の原稿先端部を結んだ線708の傾きの上昇速度も速くなり、原稿BD1とサイド浮き規制部128aの当接個所の変化時間は比較的短い。
逆に、薄い紙種の場合、最上位の原稿BD1は突っ張るが、枚数が少ない原稿束の場合は2枚目以降の浮き上がりに対する応力が小さく、2枚目以降の原稿の浮き上がり量が少なくなる。このため、ステープル602がサイド浮き規制部128aに近づくまでサイド浮き規制部128aが浮き上らない場合も考えられる。このことから、基本的には原稿の挙動変化に対する応答性を早める為には、サイド浮き規制部128aによって原稿を規制するシート給送方向における領域706は原稿全領域をカバーしている方が好ましい。
なお、サイド浮き規制部128a,128bを倒伏位置に付勢するねじりコイルばね410a,410bのバネ強度が余り大きなものを選択すると、原稿の挙動変化によってサイド浮き規制部128a,128bが浮き上らない場合がある。このため、ねじりコイルばね410a,410bのバネ強度は比較的小さいものを選択する必要がある。また、原稿BD1とサイド浮き規制部128aの当接個所にエッジ処理715(図7(a)参照)を施すことで、原稿へのダメージを低減するように構成してもよい。
[制御部]
次に、図8及び図9に沿って、本実施の形態の制御部300について説明する。制御部300は、図8及び図9に示すように、読取ユニット40の読取制御部800と、ADF20のADF制御部811と、を有している。読取制御部800は、図8に示すように、CPU801と、画像処理部802と、画像メモリ803と、RAM804と、EEP−ROM805と、ROM806と、キャリッジ制御部807と、を有している。制御部300は、プリンタ本体70の本体制御部810と画像処理部802を介して接続されている。
次に、図8及び図9に沿って、本実施の形態の制御部300について説明する。制御部300は、図8及び図9に示すように、読取ユニット40の読取制御部800と、ADF20のADF制御部811と、を有している。読取制御部800は、図8に示すように、CPU801と、画像処理部802と、画像メモリ803と、RAM804と、EEP−ROM805と、ROM806と、キャリッジ制御部807と、を有している。制御部300は、プリンタ本体70の本体制御部810と画像処理部802を介して接続されている。
CPU801によりROM806に格納された制御プログラムがRAM804に展開され読み込まれると、ASIC等で構成された画像処理部802の内部レジスタに画像処理に必要な設定値が設定される。詳細説明は省略するが、画像処理部802はシェーディング補正等、画像処理制御を実行すると共に、画像メモリ803、RAM804及びEEP−ROM805に対する書き込み、読み出し制御を行うことができる。DRAM等で構成される画像メモリ803は、原稿の表面及び裏面の読み取った画像データを記憶する。RAM804は、測距部130の検知結果を記憶する。
また、原稿走査を行う場合には、CPU801は、キャリッジ制御部807を介してモータ809を制御し、第1走査部116を移動させる。第1走査部116の流し読み位置は、HPセンサ808によって検知される。第1走査部116及び第2走査部122は、原稿画像の読み取りに先立ち、配光斑やラインセンサの画素毎の感度バラツキ等の影響を補正する為のシェーディング補正係数を画像処理部802によって算出し、不図示のシェーディングRAMに格納する。そして、第1走査部116及び第2走査部122は、原稿走査時に該シェーディング補正係数を走査イメージデータに対して、演算処理しながら原稿走査を実行する。
ADF制御部811は、図9に示すように、先端浮き制御部812を介してモータ501を制御することで、先端浮き規制部129を移動させる。また、ADF制御部811は、サイド浮き制御部826を介してモータ401を制御することで、サイド浮き規制部128a,128bを回動させる。同様にして、ADF制御部811には、給送制御部824、搬送制御部822、リード制御部820、レジ制御部818、排紙制御部816、リフター制御部814、リフターセンサ813及び原稿セットセンサ134が接続されている。
給送制御部824は、ピックアップローラ108を駆動する給送モータ825を制御する。搬送制御部822は、分離駆動ローラ109a及び搬送ローラ対110,111を駆動する搬送モータ823を制御する。リード制御部820は、搬送ローラ対113,118を駆動するリードモータ821を制御する。レジ制御部818は、レジストレーションローラ対112を駆動するレジモータ819を制御する。排紙制御部816は、排出ローラ対124を駆動する排紙モータ817を制御する。リフター制御部814は、中板107を駆動するリフターモータ815を制御する。
[第1走査部]
次に、第1走査部116の構成を説明する。なお、第1走査部116及び第2走査部122は、同一構成であるため、第1走査部116のみを説明し第2走査部122の説明は省略する。第1走査部116は、図10に示すように、AFE(Analog Front End)901を介して画像処理部802に接続されるラインセンサ902を有している。画像処理部802には、AFE901及びドライバ903を介して原稿に光を照射する照明部904が接続されており、照明部904は、点灯・消灯制御及び光量の設定等をシリアル通信によって実行される。
次に、第1走査部116の構成を説明する。なお、第1走査部116及び第2走査部122は、同一構成であるため、第1走査部116のみを説明し第2走査部122の説明は省略する。第1走査部116は、図10に示すように、AFE(Analog Front End)901を介して画像処理部802に接続されるラインセンサ902を有している。画像処理部802には、AFE901及びドライバ903を介して原稿に光を照射する照明部904が接続されており、照明部904は、点灯・消灯制御及び光量の設定等をシリアル通信によって実行される。
[測距部]
次に、測距部130の構成を説明する。測距部130は、図12に示すように、電界効果トランジスタ等から構成されるスイッチ1107を介して電源1106に接続されており、スイッチ1107は、ADF制御部811によってON/OFF制御される。そして、測距部130は、電源1106からパルス電源として給電されることで測距を実行する。測距部130は、白色ラベル201に光を出射する発光部1001と、白色ラベル201からの光を受光する受光部1002と、受光部1002によって受光された光量の大きさに基づいて出力信号を生成する出力部1101と、を有している。出力部1101からの出力信号は、A/D変換部1102を介してADF制御部811に発信される。ADF811に伝送された測距結果を示す信号は、CPU801及び画像処理部802介してRAM804に格納される。
次に、測距部130の構成を説明する。測距部130は、図12に示すように、電界効果トランジスタ等から構成されるスイッチ1107を介して電源1106に接続されており、スイッチ1107は、ADF制御部811によってON/OFF制御される。そして、測距部130は、電源1106からパルス電源として給電されることで測距を実行する。測距部130は、白色ラベル201に光を出射する発光部1001と、白色ラベル201からの光を受光する受光部1002と、受光部1002によって受光された光量の大きさに基づいて出力信号を生成する出力部1101と、を有している。出力部1101からの出力信号は、A/D変換部1102を介してADF制御部811に発信される。ADF811に伝送された測距結果を示す信号は、CPU801及び画像処理部802介してRAM804に格納される。
例えば、図11(a)に示すように、先端浮き規制部129の片側が浮き上がった場合、測距部130と先端浮き規制部129の白色ラベル201との間の距離hが変化する。距離hが比較的小さい場合には、受光部1002は白色ラベル201で反射した光束を多く捉えることができるので、受光部1002が受光する光量は大きくなる。距離hが比較的大きい場合には、受光部1002は白色ラベル201で反射した光束を多く捉えることができず、受光部1002が受光する光量は小さくなる。そして、受光部1002が受光した光量の大きさに応じて測距部130の出力が決定される。測距部130と白色ラベル201との間の距離hと、センサ出力との関係は、図11(b)に示すグラフのようになる。
測距部130は、原稿ではなく先端浮き規制部129の白色ラベル201に光を照射するので、原稿の画像がどのようなものかに拘わらず安定した条件の下、距離hを計測することができる。なお、本実施の形態においては、測距部130及び白色ラベル201を幅方向における搬送中心近傍に配置しているが、これに限定されない。
[ADFの搬送制御]
次に、ADF20の搬送制御について図13及び図14のフローチャートに沿って説明する。まず、ユーザは、原稿トレイ103の中板107に原稿をセットする(ステップS11)。原稿トレイ103に原稿がセットされる原稿セットセンサ134が原稿を検知し、原稿検知から所定時間後にADF制御部811はリフターモータ815を制御することで中板107を上昇させる。これにより、最上位の原稿D1は、給送位置に調整される(ステップS12)。そして、ADF制御部811は、リフターセンサ813の検知結果から、ユーザによって原稿が継ぎ足されたかどうかを確認している(ステップS13)。原稿トレイ103に原稿が継ぎ足された場合(ステップS13:YES)には、ステップS12に戻り、原稿トレイ103に原稿が継ぎ足されていない場合(ステップS13:NO)には、ステップS14に進む。
次に、ADF20の搬送制御について図13及び図14のフローチャートに沿って説明する。まず、ユーザは、原稿トレイ103の中板107に原稿をセットする(ステップS11)。原稿トレイ103に原稿がセットされる原稿セットセンサ134が原稿を検知し、原稿検知から所定時間後にADF制御部811はリフターモータ815を制御することで中板107を上昇させる。これにより、最上位の原稿D1は、給送位置に調整される(ステップS12)。そして、ADF制御部811は、リフターセンサ813の検知結果から、ユーザによって原稿が継ぎ足されたかどうかを確認している(ステップS13)。原稿トレイ103に原稿が継ぎ足された場合(ステップS13:YES)には、ステップS12に戻り、原稿トレイ103に原稿が継ぎ足されていない場合(ステップS13:NO)には、ステップS14に進む。
ステップS14において不図示の操作パネル上に配置されたコピーボタンが押されると、ADF制御部811は、原稿セットセンサ134の検知結果によって原稿トレイ103上に原稿が積載されているか否かを判断する(ステップS15)。原稿トレイ103上に原稿が積載されていない場合(ステップS15:NO)には、ADF811は不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS16)、ステップS11に戻る。
原稿トレイ103上に原稿が積載されている場合(ステップS15:YES)には、ADF制御部811は、モータ401を駆動させてサイド浮き規制部128a,128bを格納位置から倒伏位置に回動させる(ステップS17)。これにより、最上位の原稿D1は、サイド浮き規制部128a,128bによって原稿面を軽く押えつけられ、原稿の浮きを低減させると共に安定して原稿トレイ103に積載される。
次に、ADF制御部811は、モータ501を駆動させて先端浮き規制部129を格納位置から倒伏位置に移動させる(ステップS18)。このとき、先端浮き規制部129は、先に倒伏位置に回動したサイド浮き規制部128a,128bに原稿の厚み方向においてオーバーラップするようにセットされる。そして、ADF制御部811は、ピックアップローラ108を下降させると同時に測距部130によって測距部130から先端浮き規制部129までの距離h1を検知する(ステップS19,S20)。最初の測距部130による検知タイミングは、ピックアップローラ108による原稿給送前かつサイド浮き規制部128a,128b及び先端浮き規制部129が原稿の面に当接する倒伏位置に位置する時である。
ADF制御部811は、測定した測距データが事前に想定していた距離と比較して適正か否かを判断する(ステップS21)。例えば、原稿の端部に折れやカールが存在し、測定した距離h1が給送位置に位置する最上位の原稿D1までの距離から大きく離れている場合には、測距データが適正でないと判断する。測距データが適正でないと判断された場合(ステップS21:NO)には、ADF制御部811は、測距部130によって距離h1を再計測し(ステップS27)、再計測した測距データが適正か否かを判断する(ステップS28)。
ステップS28における再計測した測距データが適正か否かの判断基準は、例えば原稿トレイ103に積載可能な積載量を超えている場合や先端浮き規制部129の動きを想定通りに制御できていない場合である。このような測距結果が得られた場合には(ステップS28:NO)、ADF制御部811は、不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS29)、ジョブを終了する。
最初に計測した測距データ又は再計測した測距データが適正であると判断された場合(ステップS21,S28:YES)には、測定された距離h1のデータは、RAM804に記憶される(ステップS22)。次に、ADF制御部811は、給送モータ825を駆動させてピックアップローラ108による原稿の給送制御を開始すると共に、測距部130による測距制御を開始する(ステップS23)。上述したように、例えばステープル等によって綴じられた綴じ原稿を給送されると、原稿に撓み(浮き)が形成され、これにより先端浮き規制部129が上昇する。測距部130による先端浮き規制部129の測距制御は、原稿給送中に所定間隔で継続される。
原稿給送前に計測した距離h1と比較して原稿給送中の測距部130と白色ラベル201との間の距離h2が搬送異常を判定する判定基準値である5mmを超えて変化した場合(ステップS24:YES)、ADF制御部811は給送モータ825を停止させる。これにより、ピックアップローラ108による原稿の給送は停止し(ステップS25)、ADF制御部811は、プリンタ本体70Aに付帯された不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS26)、ジョブを終了する。なお、本実施の形態では搬送異常を判定する判定基準値を5mmに設定しているが、適宜別の値に設定してもよい。
距離h1と距離h2との間の変化が判定基準値である5mmを超えて変化しない場合(ステップS24:NO)、ADF制御部811は原稿セットセンサ134の検知結果によって原稿トレイ103上に原稿があるか否かを判断する(ステップS30)。原稿トレイ103上に原稿が無い場合(ステップS30:NO)には、ADF制御部811は、先端浮き規制部129及びサイド浮き規制部128a,128bを倒伏位置から格納位置に移動させ(ステップS31)、ADF20の搬送制御を終了する。
原稿トレイ103上に原稿がある場合(ステップS30:YES)には、ADF制御部811は、リフターセンサ813の検知結果から、最上位の原稿D1が所定の給送位置よりも低くなっているか否かを判断する(ステップS32)。そして、原稿D1が給送位置よりも低くなっている場合(ステップS32:YES)には、ADF制御部811は、リフターモータ815を駆動して、原稿D1が給送位置に位置するように原稿トレイ103の中板107の位置を調整する(ステップS33)。原稿D1が給送位置よりも低くなっていない場合(ステップS32:NO)には、ステップS24に戻る。
以上のように、本実施の形態では、綴じ原稿が給送される際に発生する原稿の撓み(浮き)によってサイド浮き規制部128a,128bが押圧され、これらサイド浮き規制部128a,128bに連動する先端浮き規制部129までの距離を計測する。この距離の原稿給送前及び原稿給送中の変化によって綴じ原稿を速やかに検知することができ、綴じ原稿を検知した場合には原稿の給送を停止させる。これにより、原稿が破れたりジャムが発生したりすることを低減することができる。
特に、サイド浮き規制部128a,128bは、シート給送方向に長大に形成されており、原稿に形成される撓みがどこに形成されようとも迅速にかつ感度よく撓みを検知することができる。また、2つのサイド浮き規制部128a,128bに連動する先端浮き規制部129を測距することで、1つの測距部130によって2つサイド浮き規制部128a,128bの変位を検知することができ、コストダウンすることができる。
なお、本実施の形態では、原稿トレイ103の中板107をリフター制御することで、中板107に積載される最上位の原稿D1を常に給送位置に維持していたが、これに限定されない。例えば、中板107を廃して、原稿の給送に伴ってピックアップローラ108を最上位の原稿の上面に当接するように下降させてもよい。この場合、原稿の1枚1枚に対して給送前と給送中とで測距部130による距離hの計測を行えばよい。
<第2の実施の形態>
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の先端浮き規制部129を廃すると共に、各サイド浮き規制部128a,128bまでの距離を測定できるように構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
次いで、本発明の第2の実施の形態について説明するが、第2の実施の形態は、第1の実施の形態の先端浮き規制部129を廃すると共に、各サイド浮き規制部128a,128bまでの距離を測定できるように構成したものである。このため、第1の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
画像読取装置10Bは、図15に示すように、ADF20の筐体20Aに設けられる第1測距部130a及び第2測距部130bを有している。第1測距部130a及び第2測距部130bは、第1の実施の形態で説明した測距部130と同一構成であるため、詳しい説明は省略する。
サイド浮き規制部128a,128bのシート給送方向における下流端には、白色ラベル1301a,1301bがそれぞれ設けられている。検知部及び第1検知部としての第1測距部130aは、サイド浮き規制部128aの白色ラベル1301aまでの距離を計測し、第2検知部としての第2測距部130bは、サイド浮き規制部128bの白色ラベル1301bまでの距離を計測する。これら第1測距部130a及び第2測距部130bは、白色ラベル1301a,1301bの直上方に配置されることが好ましいが、他の位置に配置されてもよい。また、サイド規制板106a,106bと共にサイド浮き規制部128a,128bが幅方向に移動するため、第1測距部130a及び第2測距部130bを幅方向に移動可能に構成してもよい。
図16及び図17は、本実施の形態の制御部300を示すブロック図であるが、第1の実施の形態と異なる部分のみ説明する。画像処理部802には、図16に示すように、第1測距部130a及び第2測距部130bが接続されており、第1測距部130a及び第2測距部130bが計測した測距データは、RAM804に記憶される。
次に、ADF20の搬送制御について図18及び図19のフローチャートに沿って説明するが、図18については、図13のフローチャートからステップS18を廃したのみであるので説明を省略する。図19については、ステップS50〜S56のみを説明し、ステップS57〜S63は図14のステップS27〜S33と同一であるため説明を省略する。
図19に示すように、ADF制御部811は、第1測距部130a及び第2測距部130bによって第1測距部130a及び第2測距部130bからサイド浮き規制部128a,128bまでの距離h11,h12を検知する(ステップS50)。最初の第1測距部130a及び第2測距部130bによる検知タイミングは、ピックアップローラ108による原稿給送前かつサイド浮き規制部128a,128bが原稿の面に当接する倒伏位置に位置する時である。
ADF制御部811は、第1測距部130a及び第2測距部130bが測定した測距データが事前に想定していた距離と比較して適正か否かを判断する(ステップS51)。例えば、原稿の端部に折れやカールが存在し、測定した距離h1が給送位置に位置する最上位の原稿D1までの距離から大きく離れている場合には、測距データが適正でないと判断する。
第1測距部130a及び第2測距部130bの測距データが適正であると判断された場合(ステップS51:YES)には、測定された距離h11,h12のデータは、RAM804に記憶される(ステップS52)。次に、ADF制御部811は、給送モータ825を駆動させてピックアップローラ108による原稿の給送制御を開始すると共に、第1測距部130a及び第2測距部130bによる測距制御を開始する(ステップS53)。上述したように、例えばステープル等によって綴じられた綴じ原稿を給送されると、原稿に撓み(浮き)が形成され、これによりサイド浮き規制部128a,128bの少なくともいずれか一方が上昇する。第1測距部130a及び第2測距部130bによるサイド浮き規制部128a,128bの測距制御は、原稿給送中に所定間隔で継続される。
そして、ADF制御部811は、原稿給送前に計測した距離h11,h12と、原稿給送中の第1測距部130a及び第2測距部130bと白色ラベル1301a,1301bとの間の距離h21,h22と、を比較する(ステップS54)。第1測距部130a及び第2測距部130bの少なくともいずれか一方の測距データの変化量が搬送異常を判定する判定基準値である5mmを超えて変化した場合(ステップS54:YES)、ADF制御部811は給送モータ825を停止させる。これにより、ピックアップローラ108による原稿の給送は停止し(ステップS55)、ADF制御部811は、不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS56)、ジョブを終了する。なお、本実施の形態では搬送異常を判定する判定基準値を5mmに設定しているが、適宜別の値に設定してもよい。
以上のように、本実施の形態では、第1測距部130a及び第2測距部130bによってサイド浮き規制部128a,128bまでの距離を直接計測する。このため、部品間公差を少なくして精度良く測距することができる。なお、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様にリフター制御は必須でないことはもちろんである。
<第3の実施の形態>
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、第2の実施の形態の第1測距部130a及び第2測距部130bを用いずにサイド浮き規制部128a,128bの変位を検知するように構成したものである。このため、第2の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
次いで、本発明の第3の実施の形態について説明するが、第3の実施の形態は、第2の実施の形態の第1測距部130a及び第2測距部130bを用いずにサイド浮き規制部128a,128bの変位を検知するように構成したものである。このため、第2の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
なお、本実施の形態では、原稿トレイ103はリフター機能を有している。すなわち、原稿トレイ103は、トレイ本体103aと、トレイ本体103aに対して原稿の厚み方向に移動可能に支持され中板107と、を有している。
画像読取装置10Cは、図20(a)に示すように、奥側のサイド規制板106aに回動可能に支持されるサイド浮き規制部1601aと、手前側のサイド規制板106bに回動可能に支持されるサイド浮き規制部1601bと、を有している。サイド浮き規制部1601a,1601bは同一構成からなるので、奥側のサイド浮き規制部1601a及びその周辺構成のみを説明し、手前側のサイド浮き規制部1601b及びその周辺構成の説明は省略する。
移動部としてのサイド浮き規制部1601aは、図20(b)(c)に示すように、円柱状の棒を成型して構成されている。サイド浮き規制部1601aは、回動軸1604aを中心にサイド規制板106aに格納される格納位置と、最上位の原稿の面に当接する倒伏位置(図20(b)に示す)と、回動可能に構成されている。そして、サイド浮き規制部1601aは、倒伏位置において最上位の原稿の厚み方向への移動に追従し、モータ401が駆動することによって倒伏位置から格納位置に回動する。
サイド浮き規制部1601aには、径方向に延びるフラグ部1603aが固定されており、サイド規制板106aには、フラグ部1603aを検知可能なフラグ検知部としてのサイド浮き検出部1602aが固定されている。サイド浮き検出部1602aは、フォトインタラプタ等の光学センサで構成され、倒伏位置に位置するサイド規制板106aが原稿に押されて約30°上方に回動することで、図20(c)に示すようにフラグ部1603aを検知する。サイド浮き規制部1601aの回動角とフラグ部1603aの検出タイミングは、適宜設定してよいが、第1の実施の形態で説明したように、本実施の形態ではサイド浮き規制部1601aが30°回動することで原稿の搬送異常が発生したものとみなす。なお、サイド浮き規制部1601b側には、サイド浮き規制部1601a側と同様に、フラグ部1603b及びサイド浮き検出部1602bが設けられている。
図21及び図22は、本実施の形態の制御部300を示すブロック図であるが、第2の実施の形態と異なる部分のみ説明する。ADF制御部811は、図22に示すように、サイド浮き制御部826を介してモータ401に接続されており、モータ401が駆動することでサイド浮き規制部1601a,1601bが格納位置と倒伏位置との間で回動する。また、ADF制御部811には、サイド浮き検出部1602a,1602bが接続されている。
次に、ADF20の搬送制御について図23及び図24のフローチャートに沿って説明するが、図23については、図18のフローチャートと同一であるため説明を省略する。図24に示すように、ADF制御部811は、ピックアップローラ108を最上位の原稿に当接させた状態で、サイド浮き検出部1602a,1602bの検知結果によりサイド浮き規制部1601a,1601bが浮いているかを判断する(ステップS80)。これは、原稿を原稿トレイ103にセットする際に、ラフにセットした場合、若しくはセット原稿の四角や主走査幅方向の両端部に折り目等が付いている場合、サイド浮き規制部1601a,1601bが原稿給送前に浮いてしまうからである。サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONになった場合(ステップS80:YES)、ADF811は、不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS85)、ジョブを終了する。
サイド浮き検出部1602a,1602bの両方がOFFのままである場合(ステップS80:NO)、ADF制御部811は、給送モータ825を駆動させてピックアップローラ108による原稿の給送制御を開始する(ステップS81)。ADF811は、原稿を1枚給送する毎若しくは所定時間毎にサイド浮き検出部1602a,1602bの少なくともいずれか一方がONとなりサイド浮き規制部1601a,1601bが30°回動したか否かを判断する(ステップS82)。
サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONとなった場合(ステップS82:YES)、ADF制御部811は、給送モータ825を停止させる。これにより、ピックアップローラ108による原稿の給送は停止し(ステップS83)、ADF制御部811は、不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS84)、ジョブを終了する。
ステップS82においてサイド浮き検出部1602a,1602bの両方がOFFの場合(ステップS82:NO)、ADF制御部811は原稿セットセンサ134の検知結果によって原稿トレイ103上に原稿があるか否かを判断する(ステップS86)。原稿トレイ103上に原稿が無い場合(ステップS86:NO)には、ADF制御部811は、サイド浮き規制部1601a,1601bを倒伏位置から格納位置に移動させ(ステップS87)、ADF20の搬送制御を終了する。原稿トレイ103上に原稿がある場合(ステップS86:YES)には、ステップS82に戻る。
以上のように、本実施の形態では、フォトインタラプタ等から構成されるサイド浮き検出部1602a,1602bによってサイド浮き規制部1601a,1601bが所定量浮き上がったかを検知する。このため、サイド浮き検出部1602a,1602bの検知結果の信頼性が高く、綴じ原稿を正確に検知することができる。
<第4の実施の形態>
次いで、本発明の第4の実施の形態について説明するが、第4の実施の形態は、第3の実施の形態のサイド浮き検出部を1つのサイド浮き規制部に対して2つ設けて構成したものである。このため、第3の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
次いで、本発明の第4の実施の形態について説明するが、第4の実施の形態は、第3の実施の形態のサイド浮き検出部を1つのサイド浮き規制部に対して2つ設けて構成したものである。このため、第3の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
なお、本実施の形態では、原稿トレイ103はリフター機能を有しておらず、原稿トレイ103上の原稿が給送されていくにしたがってピックアップローラ108が下降する。そして、原稿トレイ103にセットされた原稿Dの積載量が多い場合、サイド浮き規制部1601a,1601bが倒伏位置にセットされると、原稿給送前にサイド浮き検出部1602a,1602bがONとなってしまう虞がある。
このため、本実施の形態に係る画像読取装置10Dは、図25(a)(b)に示すように、奥側のサイド規制板106aに第1フラグ検知部及び第2フラグ検知部としての2つのサイド浮き検出部1602a,1602cを有している。サイド浮き検出部1602a,1602cは、図26(a)(b)に示すように、サイド浮き規制部1601aに設けられたフラグ部1603aを互いに異なる位相で検知可能である。具体的には、サイド浮き検出部1602aは、原稿の厚み(積載量)を考慮して、サイド浮き規制部1601aが原稿トレイ103から10mm浮き上がると、フラグ部1603aを検知してONとなる。サイド浮き検出部1602cは、サイド浮き検出部1602aがONになってから更にサイド浮き規制部1601aが原稿トレイ103から10mm浮き上がると、フラグ部1603aを検知してONとなる。
なお、手前側のサイド規制板106bにも、同様にして2つのサイド浮き検出部1602b,1602dが設けられている。なお、以下では、先にONとなるサイド浮き検出部1602a,1602bを第1サイド浮き検出部と称し、後からONとなるサイド浮き検出部1602c,1602dを第2サイド浮き検出部と称する。
図27及び図28は、本実施の形態の制御部300を示すブロック図であるが、第3の実施の形態と異なる部分のみ説明する。ADF制御部811には、図28に示すように、第1サイド浮き検出部1602a,1602b及び第2サイド浮き検出部1602c,1602dが接続されている。なお、本実施の形態では、原稿トレイ103がリフター機能を有していないので、リフターモータやリフターセンサを有していない。
次に、ADF20の搬送制御について図29及び図30のフローチャートに沿って説明するが、図29については、図18及び図23のフローチャートと同一であるため説明を省略する。図30に示すように、ADF制御部811は、ピックアップローラ108を最上位の原稿に当接させた状態で、第1サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONか否かを判断する(ステップS100)。第1サイド浮き検出部1602a,1602bの両方がOFFの場合(ステップS100:NO)には、ステップS101に進む。第1サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONの場合(ステップS100:YES)、ADF制御部811は、第2サイド浮き検出部1602c,1602dのいずれか一方がONか否かを判断する(ステップS105)。
第2サイド浮き検出部1602c,1602dの両方がOFFの場合(ステップS105:NO)、ADF制御部811は、第2サイド浮き検出部1602c,1602dを搬送異常検知のための検出部に設定し(ステップS106)、ステップS101に進む。このように、原稿給送前に第1サイド浮き検出部1602a,1602bがONになっている場合に第2サイド浮き検出部1602c,1602dを搬送異常検知のために用いることで、原稿トレイ103に多くの原稿を積載しても搬送異常を検知できる。
ステップS105において第2サイド浮き検出部1602c,1602dのいずれか一方がONとなっている場合(ステップS105:YES)、ADF811は、不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させる(ステップS107)。そして、ジョブを終了する。これは、原稿トレイ103にセットした原稿量が多すぎたということを意味する。
ステップS101において、ADF制御部811は、給送モータ825を駆動させてピックアップローラ108による原稿の給送制御を開始する(ステップS102)。ADF811は、原稿を1枚給送する毎若しくは所定時間毎にサイド浮き規制部1601a,1601bが所定量(例えば30°)回動変化したか否かを判断する(ステップS102)。具体的には、ステップS100においてNOとなり、搬送異常の検知のための検知部が第1サイド浮き検出部1602a,1602bである場合には、第1サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONとなるかを検知判断する。また、ステップS105においてNOとなり、搬送異常の検知のための検知部が第2サイド浮き検出部1602c,1602dである場合には、第2サイド浮き検出部1602c,1602dのいずれか一方がONとなるかを検知判断する。
サイド浮き規制部1601a,1601bが所定量回動変化したと判断された場合(ステップS102:YES)、ADF制御部811は、給送モータ825を停止させる。これにより、ピックアップローラ108による原稿の給送は停止し(ステップS103)、ADF制御部811は、プリンタ本体70Aに付帯された不図示の操作パネル上に原稿の確認を促す旨のメッセージを表示させ(ステップS104)、ジョブを終了する。
サイド浮き規制部1601a,1601bが所定量回動変化したと判断されない場合(ステップS102:NO)、ADF制御部811は原稿セットセンサ134の検知結果によって原稿トレイ103上に原稿があるか否かを判断する(ステップS108)。原稿トレイ103上に原稿が無い場合(ステップS108:NO)には、ADF制御部811は、サイド浮き規制部1601a,1601bを倒伏位置から格納位置に移動させ(ステップS109)、ADF20の搬送制御を終了する。
原稿トレイ103上に原稿がある場合(ステップS108:YES)には、ADF制御部811は、第1サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONとなっているか否かを判断する(ステップS110)。第1サイド浮き検出部1602a,1602bのいずれか一方がONの場合(ステップS110:YES)、ステップS102に戻る。
第1サイド浮き検出部1602a,1602bの両方がOFFの場合(ステップS110:NO)、原稿を給送する毎に予め定められた所定枚数Nをカウントダウンする(ステップS111)。そして、所定枚数N=0になった時に、ADF制御部811は、搬送異常の検知のための検知部を第1サイド浮き検出部1602a,1602bに切り替え(ステップS112)、ステップS102に戻る。原稿をN枚給送するまで検知部を切り換えないのは、原稿の僅かな挙動変化によってピックアップローラ108を停止させないためである。
以上のように、本実施の形態では、原稿トレイ103がリフター機能を有していない場合においても、セットした原稿量に応じて搬送異常の検知のための検知部を選択する。これにより、セットした原稿量の影響を低減した状態で綴じ原稿を検知することができる。
<第5の実施の形態>
次いで、本発明の第5の実施の形態について説明するが、第5の実施の形態は、第3の実施の形態のサイド浮き検出部を原稿の厚み方向に移動可能に構成したものである。このため、第3の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
次いで、本発明の第5の実施の形態について説明するが、第5の実施の形態は、第3の実施の形態のサイド浮き検出部を原稿の厚み方向に移動可能に構成したものである。このため、第3の実施の形態と同様の構成については、図示を省略、又は図に同一符号を付して説明する。
なお、本実施の形態では、原稿トレイ103はリフター機能を有しておらず、原稿トレイ103上の原稿が給送されていくにしたがってピックアップローラ108が下降する。そして、原稿トレイ103にセットされた原稿Dの積載量が多い場合、サイド浮き規制部1601a,1601bが倒伏位置にセットされると、原稿給送前にサイド浮き検出部1602a,1602bがONとなってしまう虞がある。
このため、本実施の形態に係る画像読取装置10Eは、図31(a)(b)及び図32(a)(b)に示すように、奥側のサイド規制板106aにシートの厚み方向において移動可能に支持される支持部としての支板230aを有している。支板230aには、フラグ部1603aを検知可能なサイド浮き検出部1602aを取り付けられている。支板230aが厚み方向に移動することで、サイド浮き規制部1601aの回動角に対するサイド浮き検出部1602aによるフラグ部1603aの検出タイミングを変更することができる。なお、手前側のサイド規制板106bにも、同様にして支板230bが厚み方向に移動可能に設けられており、支板230bにはサイド浮き検出部1602bが取り付けられている。
図33及び図34は、本実施の形態の制御部300を示すブロック図であるが、第3の実施の形態と異なる部分のみ説明する。ADF制御部811には、図34に示すように、フラグセンサモータ駆動部2301a,2301bを介してフラグセンサモータ2302a,2302bに接続されている。フラグセンサモータ2302a,2302bは、ステッピングモータから構成され、フラグセンサモータ駆動部2301a,2301bは、これらのステッピングモータの移動パルスを生成する。なお、本実施の形態では、原稿トレイ103がリフター機能を有していないので、リフターモータやリフターセンサを有していない。
次に、ADF20の搬送制御について図35及び図36のフローチャートに沿って説明するが、図25については、図18、図23及び図29のフローチャートと同一であるため説明を省略する。また、図36のステップS133〜S139(ステップS137を除く)は、図24のステップS81〜S87と同一であるため説明を省略する。
図36に示すように、ADF制御部811は、ピックアップローラ108を最上位の原稿に当接させた状態で、フラグサーチ制御を実行する(ステップS130)。このフラグサーチ制御は、原稿トレイ103に積載された最上位の原稿の厚み方向の位置に応じて、支板230a,230bを昇降させる制御である。
すなわち、サイド浮き規制部サイド浮き規制部1601a,1601bが最上位のシートの面に当接する倒伏位置では、原稿トレイ103に積載された原稿の積載量に応じて原稿給送前のサイド浮き規制部サイド浮き規制部の位置が変わってしまう。このため、ADF制御部811は、サイド浮き規制部1601a,1601bを上方に回動させて、まずサイド浮き検出部1602a,1602bがONとなるサイド浮き規制部1601a,1601bの位相をサーチする(ステップS131)。
そして、サイド浮き検出部1602a,1602bが所定時間内にONとなった場合(ステップS131:YES)、ADF制御部811はサイド浮き検出部1602a,1602bがONとなった位置でサイド浮き規制部1601a,1601bを停止させる。更に、ADF制御部811は、フラグセンサモータ2302a,2302bによって支板230a,230bを下方に約5mm移動させ(ステップS132)、ステップS133に進む。すなわち、シート給送前においてサイド浮き検出部1602a,1602bがフラグ部を検知しないように支板230a,230bが移動される。
一方で、サイド浮き検出部1602a,1602bが所定時間内にONとならなかった場合(ステップS131:NO)、ADF制御部811は、フラグセンサモータ2302a,2302bによって支板230a,230bを以下のような位置に移動させる。すなわち、原稿トレイ103のトレイ面から原稿が5mm浮いた場合にサイド浮き検出部1602a,1602bがONとなるような位置に支板230a,230bを移動させる。これは、サイド浮き検出部1602a,1602bがONとならないのは、原稿トレイ103に積載される原稿量が少ない場合だからである。
以上のように、本実施の形態では、原稿トレイ103がリフター機能を有していない場合においても、セットした原稿量に応じてサイド浮き検出部1602a,1602bを移動させる。これにより、セットした原稿量の影響を低減した状態で綴じ原稿を検知することができる。
なお、既述のいずれの形態においても、電子写真方式のプリンタ100を用いて説明したが、本発明はこれに限定されない。例えば、ノズルからインク液を吐出させることでシートに画像を形成するインクジェット方式の画像形成装置にも本発明を適用することが可能である。
また、ADF20の原稿トレイ103に限らず、プリンタ本体70Aのカセット等にも本発明を適用することができる。
10,10B,10C,10D,10E:画像読取装置/20:シート給送装置(ADF)/100:画像形成装置(プリンタ)/103:積載部(原稿トレイ)/106a:第1端部位置規制部(サイド規制板)/106b:第2端部位置規制部(サイド規制板)/108:給送部(ピックアップローラ)/128a:第1移動部(サイド浮き規制部)/128b:第2移動部(サイド浮き規制部)/129:連動部(先端浮き規制部)/130:検知部(測距部)/130a:検知部、第1検知部(第1測距部)/130b:第2検知部(第2測距部)/160:移動部/230a:支持部(支板)/300:制御部/1001:発光部/1002:受光部/1601a:移動部(サイド浮き規制部)/1602a:フラグ検知部、第1フラグ検知部(サイド浮き検出部)/1602b:第2フラグ検知部/1603a:フラグ部/AD1,BD1,D1:最上位の原稿/AD2:連繋シート(原稿)/NP:分離部(分離ニップ)/PU:画像形成部(画像形成ユニット)/W1:一端部/W2:他端部
Claims (16)
- シートが積載される積載部と、
前記積載部に積載されたシートをシート給送方向に給送する給送部と、
前記積載部に積載された最上位のシートの面に当接して前記最上位のシートの厚み方向への移動に追従可能な移動部と、
前記移動部の位置を検知する検知部と、
前記移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態で前記給送部によって前記積載部に積載されたシートの給送を開始し、シート給送中の前記検知部の検知結果に基づいて、前記給送部によるシートの給送を停止させる制御部と、を備える、
ことを特徴とするシート給送装置。 - 前記積載部に積載されたシートの前記シート給送方向と直交する幅方向における一端部の位置を規制可能な第1端部位置規制部と、
前記積載部に積載されたシートの前記幅方向における他端部の位置を規制可能な第2端部位置規制部と、を備え、
前記移動部は、前記第1端部位置規制部に対して移動可能に支持され前記最上位のシートの前記厚み方向への移動に追従可能な第1移動部と、前記第2端部位置規制部に対して移動可能に支持され前記最上位のシートの前記厚み方向への移動に追従可能な第2移動部と、前記第1移動部及び前記第2移動部の少なくともいずれか一方に連動する連動部と、を有し、
前記検知部は、前記連動部の位置を検知する、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。 - 前記連動部は、前記シート給送方向において前記給送部の上流に配置されると共に、前記最上位のシートが給送されている際に前記第1移動部及び前記第2移動部の上部に支持されるように前記幅方向に延びている、
ことを特徴とする請求項2に記載のシート給送装置。 - 前記検知部は、前記連動部に光を照射する発光部と、前記発光部から照射され前記連動部において反射した光を受光する受光部と、を有し、前記受光部によって受光された光の光量の大きさに基づく信号を前記制御部に発信する、
ことを特徴とする請求項2又は3に記載のシート給送装置。 - 前記積載部に積載されたシートの前記シート給送方向と直交する幅方向における一端部の位置を規制可能な第1端部位置規制部と、
前記積載部に積載されたシートの前記幅方向における他端部の位置を規制可能な第2端部位置規制部と、を備え、
前記移動部は、前記第1端部位置規制部に対して移動可能に支持される、
ことを特徴とする請求項1に記載のシート給送装置。 - 前記移動部は、前記第1端部位置規制部に回動可能に支持される、
ことを特徴とする請求項5に記載のシート給送装置。 - 前記検知部は、前記移動部に光を照射する発光部と、前記発光部から照射され前記移動部において反射した光を受光する受光部と、を有し、前記受光部によって受光された光の光量の大きさに基づく信号を前記制御部に発信する、
ことを特徴とする請求項5又は6に記載のシート給送装置。 - 前記制御部は、前記給送部によるシート給送前かつ前記移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態において前記検知部が検知した前記移動部の位置と、シート給送中に前記検知部が検知した前記移動部の位置と、の差が所定の値より大きい場合に、前記給送部によるシートの給送を停止させる、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置。 - 前記移動部は、第1移動部であり、
前記検知部は、第1検知部であり、
前記第2端部位置規制部に対して移動可能に支持され前記最上位のシートの面に当接して前記最上位のシートの前記厚み方向への移動に追従可能な第2移動部と、
前記第2移動部の位置を検知する第2検知部と、を備え、
前記制御部は、前記第1移動部及び前記第2移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態で前記給送部によって前記積載部に積載されたシートの給送を開始し、シート給送中の前記第1検知部及び前記第2検知部の検知結果に基づいて、前記給送部によるシートの給送を停止させる、
ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載のシート給送装置。 - 前記検知部は、前記移動部と共に回動するフラグ部と、前記フラグ部を検知可能なフラグ検知部と、を有し、
前記制御部は、シート給送中に前記フラグ検知部が前記フラグ部を検知したことに基づいて、前記給送部によるシートの給送を停止させる、
ことを特徴とする請求項6に記載のシート給送装置。 - 前記積載部は、前記第1端部位置規制部が支持される本体部と、前記本体部に対して前記厚み方向に移動可能に支持されると共にシートが積載される積載移動部と、を有し、
前記制御部は、前記積載移動部に積載された前記最上位のシートの前記厚み方向における位置が前記給送部によって給送可能な給送位置に維持されるように、前記積載移動部を制御する、
ことを特徴とする請求項10に記載のシート給送装置。 - 前記フラグ検知部は、第1フラグ検知部であり、
前記検知部は、前記フラグ部を前記第1フラグ検知部が検知する位相とは異なる位相で検知可能な第2フラグ検知部を有し、
前記制御部は、前記給送部によるシート給送前かつ前記移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態において前記第1フラグ検知部が前記フラグ部を検知していない場合には、シート給送中に前記第1フラグ検知部が前記フラグ部を検知したことに基づいて前記給送部によるシートの給送を停止させ、前記給送部によるシート給送前かつ前記移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態において前記第1フラグ検知部が前記フラグ部を検知した場合には、シート給送中に前記第2フラグ検知部が前記フラグ部を検知したことに基づいて前記給送部によるシートの給送を停止させる、
ことを特徴とする請求項10に記載のシート給送装置。 - 前記フラグ検知部を前記厚み方向に移動可能に支持する支持部を備え、
前記制御部は、前記積載部に積載された前記最上位のシートの前記厚み方向における位置に応じて前記支持部を移動させる、
ことを特徴とする請求項10に記載のシート給送装置。 - 前記制御部は、前記給送部によるシート給送前かつ前記移動部が前記最上位のシートの面に当接した状態において前記フラグ検知部が前記フラグ部を検知しないように、前記支持部を移動させる、
ことを特徴とする請求項13に記載のシート給送装置。 - 前記給送部によって給送されたシートを1枚ずつ分離する分離部を備え、
前記最上位のシートと、前記厚み方向において前記最上位のシートに繋がった連繋シートと、を有するシート束が給送された場合、前記給送部は、前記分離部によって前記連繋シートが停止した状態で前記最上位のシートに給送力を付与することで、前記最上位のシートに撓みを形成させ、
前記移動部は、前記撓みに追従して前記厚み方向に移動する、
ことを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載のシート給送装置。 - 請求項1乃至15のいずれか1項に記載のシート給送装置と、
前記シート給送装置によって給送されて読み取られたシートの画像を、他のシートに形成する画像形成部と、を備える、
ことを特徴とする画像形成装置。
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US11577925B2 (en) | 2020-04-28 | 2023-02-14 | Seiko Epson Corporation | Medium feeding device, image reading device, and medium feeding method |
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2017
- 2017-01-30 JP JP2017014630A patent/JP2018122948A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US11577925B2 (en) | 2020-04-28 | 2023-02-14 | Seiko Epson Corporation | Medium feeding device, image reading device, and medium feeding method |
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