JP2018122481A - 液体吐出装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】装置の姿勢を変えたときに液体が外部に漏れ出る可能性を低減すること。【解決手段】液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有するヘッドと、ヘッドに供給する液体を貯溜するタンクと、ヘッドと、を繋ぐ液体供給流路と、ノズルを覆うためのキャップと、キャップに接続され、少なくとも当該液体吐出装置が使用されていないときにキャップを大気連通可能な大気連通流路と、を備え、タンクは、当該液体吐出装置の使用姿勢において水平面と平行となる所定方向に関して、ヘッドの位置からずれた位置に配置されるものであり、大気連通流路は、当該液体吐出装置を、所定方向が鉛直方向と平行となり、且つ、タンクの少なくとも一部がヘッドよりも鉛直方向上方となる姿勢にしたときに、その姿勢におけるタンクの液体の最高液面位置よりも、鉛直方向上方に位置する流路部分を有する。【選択図】図6
Description
本発明は、液体吐出装置に関する。
特許文献1には、液体吐出装置の一例として、記録ヘッドと、インクを貯溜するインクタンクと、インクタンクのインクを記録ヘッドに供給するためのインクチューブとを備えた複合機が開示されている。そして、インクタンクは、装置の使用姿勢において、記録ヘッドよりも前方に配置されている。
また、このような液体吐出装置には、記録ヘッドのノズルの保護等を目的として、ノズルを覆うためのキャップを備えたものが知られている。このキャップには、キャップ内と大気とを連通するための大気連通流路が接続されている。
ところで、上記のようなキャップを備えた液体吐出装置においては、輸送時等のときは、通常、記録ヘッドのノズルはキャップで覆われている。また、輸送時等のときに、液体吐出装置が、使用姿勢とは異なる姿勢にされる場合がある。例えば、上記特許文献1のように、使用姿勢において、インクタンクが記録ヘッドよりも前方に配置される液体吐出装置においては、輸送時等のときに、背面を下にした姿勢にされる場合がある。この姿勢の場合には、インクタンクが記録ヘッドよりも鉛直方向上方となるため、何らかの要因でノズルのメニスカスが破壊されると、インクタンクのインクが、水頭圧により、記録ヘッドのノズルからキャップ内に多量に排出されて、大気連通流路を介して外部に漏れ出る虞がある。
そこで、本発明は、装置の姿勢を変えたときにノズルから大気連通流路内に液体が漏れ出たとしても、大気連通流路内から外部に液体が漏れ出る可能性を低減することが可能な液体吐出装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、本発明の液体吐出装置は、液体を吐出するノズルを有するヘッドと、前記ヘッドに供給する液体を貯溜するタンクと、前記ヘッドと、を繋ぐ液体供給流路と、前記ノズルを覆うためのキャップと、前記キャップに接続され、少なくとも当該液体吐出装置が使用されていないときに前記キャップを大気連通可能な大気連通流路と、を備え、前記タンクは、当該液体吐出装置の使用姿勢において水平面と平行となる所定方向に関して、前記ヘッドの位置からずれた位置に配置されるものであり、前記大気連通流路は、当該液体吐出装置を、前記所定方向が鉛直方向と平行となり、且つ、前記タンクの少なくとも一部が前記ヘッドよりも鉛直方向上方となる姿勢にしたときに、その姿勢における前記タンクの液体の最高液面位置よりも、鉛直方向上方に位置する流路部分を有している。
ここで、上記「最高液面位置」とは、タンクに液体が最も多く貯溜されている状態でのタンクの液体の液面位置である。
液体吐出装置の姿勢をタンクがヘッドよりも鉛直方向上方となる姿勢にしたときに、タンクの液体がノズルから漏れてキャップを介して大気連通流路に流入したとしても、大気連通流路には最高液面位置よりも鉛直方向上方となる流路部分がある。このため、タンクの液体の水頭圧によっては、大気連通流路に流入した液体が、この流路部分に到達することはない。その結果として、大気連通流路に流入した液体が外部に漏れ出る可能性を低減することができる。
以下、液体吐出装置の一例として、インクジェットプリンタ1を例にして説明する。なお、図1に示すように、このプリンタ1の直交座標系において、後述するキャリッジ30(図2参照)の移動方向である走査方向と平行となる軸をX軸、X軸と直交し、後述する搬送ローラ35,36(図2参照)による用紙Pの搬送方向と平行となる軸をY軸、X軸及びY軸と直交する軸をZ軸とする。プリンタ1は、通常の使用時には、X軸とY軸とが水平面と平行となり、Z軸が鉛直方向と平行となり、且つ、後述する給紙カセット23の排紙トレイ23bがメイントレイ23aよりも上側となる姿勢(以下、「使用姿勢」と称す)にされる。具体的には、プリンタ1の姿勢が使用姿勢のときには、X軸方向が左右方向となり、Y軸方向が前後方向となり、Z軸方向が鉛直方向となる。なお、X軸方向において、プリンタ1の姿勢が使用姿勢のときに、左方向となる方向をX軸正方向、右方向となる方向をX軸負方向とする。Y軸方向において、プリンタ1の姿勢が使用姿勢のときに、前方向となる方向をY軸正方向、後方向となる方向をY軸負方向とする。Z軸方向において、プリンタ1の姿勢が使用姿勢のときに、上方向となる方向をZ軸正方向、下方向となる方向をZ軸負方向とする。以下のプリンタ1の説明では、特に断りがない限り、プリンタ1の姿勢が使用姿勢のときの方向(左右方向、前後方向、上下方向)を用いて行う。
図1及び図2に示すように、プリンタ1は、略直方体形状の筐体1aを有する。この筐体1a内には、図2に示すように、プリンタ部4、給紙部5(図3参照)、メンテナンス装置6、カートリッジホルダ7、制御装置100等が収容されている。図1に示すように、筐体1aの前壁1a1における、左右方向の中央部には、開口11が形成されている。この開口11の下部には、給紙部5の給紙カセット23が装着される。また、前壁1a1において、開口11の上方には、操作パネル13が設けられている。操作パネル13は、ユーザから入力を受け付けて、当該入力に応じた信号を制御装置100に出力する。
図3に示すように、給紙部5は、筐体1aの開口11に装着される給紙カセット23と、この給紙カセット23から用紙Pを取り出すピックアップローラ24を有する。給紙カセット23は、被記録媒体である用紙Pが載置されるメイントレイ23aと、このメイントレイ23aの上方に設けられて、後述のプリンタ部4によって画像が印刷された後の用紙Pが排出される排紙トレイ23bとを有する。
ピックアップローラ24は、メイントレイ23aの上方に配置され、筐体1aに設けられた回動軸を中心に回動自在に構成されている。ピックアップローラ24は、制御装置100による制御の下、給紙モータ(不図示)が駆動されると、メイントレイ23aから用紙Pを1枚ずつ取り出す。ピックアップローラ24によって取り出された用紙Pは、ガイド25に沿って送り出され、プリンタ部4に供給される。
プリンタ部4は、給紙部5の上方に配置されている。図2に示すように、このプリンタ部4は、キャリッジ30、インクジェットヘッド31、プラテン32、及び搬送機構33を備えている。
キャリッジ30は、走査方向に延びた2本のガイドレール38,39に支持されている。キャリッジ30は、ベルト(不図示)などを介してキャリッジモータ(不図示)に接続されており、制御装置100による制御の下、このキャリッジモータが駆動されると、キャリッジ30がガイドレール38,39に沿って走査方向に移動する。
インクジェットヘッド31は、キャリッジ30に搭載されている。このインクジェットヘッド31は、ヘッド本体50と、ヘッド本体50の上面に設けられ、ヘッド本体50に供給するインクを一時的に貯留するためのサブタンク60とを有する。
図3に示すように、ヘッド本体50の下面は、複数のノズル52が形成されたノズル面50aである。ヘッド本体50は、複数のノズル52に連通するインク流路と、インク流路内のインクに圧力を付与して複数のノズル52からそれぞれインクを吐出させる複数の駆動素子を備えたアクチュエータとを備えている。アクチュエータは、特定の構成のものには限られないが、例えば、駆動素子として、圧電層の逆圧電効果による変形を利用してインクを加圧する圧電素子を有する、圧電アクチュエータを好適に採用できる。なお、駆動素子として、熱によってインク内に気泡を発生させるための発熱素子を採用してもよい。
複数のノズル52は、前後方向に配列されることにより、ノズル列を形成しており、ノズル面50aには、左右方向に並んだ4つのノズル列が形成されている。複数のノズル52からは、右側に位置するノズル列を形成するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが吐出される。
図2に示すように、サブタンク60の上面には、4本のインク供給チューブ22の一端が着脱可能に接続されるジョイント60aが形成されている。各インク供給チューブ22は、可撓性を有するチューブであり、その内部にチューブ流路22aが形成されている。また、各インク供給チューブ22の他端は、カートリッジホルダ7に接続されている。
図1に示すように、筐体1aの前壁1a1において、開口11の右側には開閉蓋14が取り付けられている。この開閉蓋14の後側に、カートリッジホルダ7が配置されている。開閉蓋14は、カートリッジホルダ7の前部を筐体1aの外部に露出させる開位置(不図示)と、カートリッジホルダ7の前部を覆う閉位置(図1参照)との間で回動可能に、筐体1aに支持されている。
カートリッジホルダ7は、図4に示すように、筐体1aの底板1a2よりも上方に配置され、支持部90を介して底板1a2に固定されている。カートリッジホルダ7は、前面側が開口した略直方体形状をしており、インクが貯留されたインクカートリッジ42を着脱可能に収容保持する。具体的には、カートリッジホルダ7は、インクカートリッジ42が載置される載置板7a、載置板7aの後端縁から立設された後板7b、載置板7aの左端縁及び右端縁それぞれから立設された一対の側板7c(図5(a)参照)、並びに、後板7b及び一対の側板7cの上端に接続された天板7dとから構成されている。
図5(a)及び図5(b)に示すように、このカートリッジホルダ7内には、インクカートリッジ42をそれぞれ収容保持可能な4つの収容室8が仕切板7eにより区画されている。4つの収容室8は、左右方向に並んで設けられており、右側に位置するものから順に、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタのインクが貯留されたインクカートリッジ42が着脱可能に収容される。また、インクカートリッジ42は、カートリッジホルダ7に収容されたときに、インクジェットヘッド31よりも下側(Z軸負側)に配置されている。これにより、ノズル52内のインクのメニスカスと、インクカートリッジ42内のインクの液面とに水頭差が生じて、メニスカスのインク側が大気圧に比べ負圧となる。その結果、印刷時以外のときに、ノズル52からインクが吐出されるのを防止することができる。また、インクカートリッジ42は、カートリッジホルダ7に収容されたときに、キャリッジ30及びインクジェットヘッド31よりも前側(Y軸正側)に位置している。つまり、カートリッジホルダ7は、前後方向(Y軸方向)に関して、インクジェットヘッド31の位置からずれた位置で、インクカートリッジ42を保持可能である。なお、本実施形態のように、インクカートリッジ42とインクジェットヘッド31とを、用紙Pの搬送方向と平行な前後方向にずらして配置することで、用紙Pの搬送方向と直交する走査方向にずらして配置する場合と比べて、走査方向の装置サイズを小さくすることができる。
図4に示すように、各インクカートリッジ42は、インクを貯留する貯留室42aと、貯留室42aの下部(Z軸負側の端部)に接続された導出管42bと、貯留室42aと大気とを連通する流路(不図示)とを備えている。導出管42bは、貯留室42aに貯留されたインクを、インクカートリッジ42の外部に導出するための流路を画定している。
カートリッジホルダ7には、4つの収容室8に対応して、ジョイント70、ニードル71、及び内部流路72がそれぞれ4つずつ形成されている。ジョイント70は、先に述べたように、一端がサブタンク60のジョイント60aに接続されたインク供給チューブ22の他端が着脱可能に接続される。ニードル71は、カートリッジホルダ7の後板7bの前面から前方に突出して形成されている。ニードル71は、その外周面に、インク導入口が形成されている。内部流路72は、このニードル71のインク導入口とジョイント70とを繋ぐ流路である。そして、収容室8にインクカートリッジ42が収容されたときに、このニードル71がインクカートリッジ42の導出管42bに接続されることで、貯留室42a内のインクがニードル71のインク導入口を介して内部流路72内に導入される。これにより、インクカートリッジ42の貯留室42a内のインクが、ニードル71のインク導入口から、内部流路72及びチューブ流路22aを経て、サブタンク60に供給されることになる。
また、筐体1aの底板1a2とカートリッジホルダ7とで上下に挟まれる空間2には、インク吸収フォーム45が設置されている。具体的には、ニードル71と導出管42bとの各接続箇所が、平面視において、このインク吸収フォーム45の設置領域内となるように、インク吸収フォーム45が底板1a2に設置されている。つまり、底板1a2において、少なくとも、ニードル71と導出管42bとの各接続箇所と平面視で重なる位置には、インク吸収フォーム45が設けられている。インク吸収フォーム45は、例えばスポンジなど、液体を吸収可能なものであり、詳細は後述するが、底板1a2に形成された支持部90のリブ91により位置決めされている。また、カートリッジホルダ7の載置板7aには、ニードル71及び導出管42bの接続箇所と、インク吸収フォーム45とで挟まれる部分に貫通孔7a1が形成されている。これにより、ニードル71及び導出管42bの接続箇所から漏れ出たインクは、貫通孔7a1を経て、インク吸収フォーム45で保持されることになる。
図2に戻って、プラテン32は、インクジェットヘッド31の下方に位置しており、左右方向における用紙Pの全長にわたって延びている。プラテン32は、印刷時に、用紙Pを下側から支持する。
搬送機構33は、プラテン32及びキャリッジ30を挟むように前後に配置された2つの搬送ローラ35,36を有する。2つの搬送ローラ35,36は、制御装置100による制御の下、搬送モータ(不図示)により同期して回転駆動され、インクジェットヘッド31とプラテン32の間(ノズル52と対向する位置)を通過するように用紙Pを前方(搬送方向)へ搬送する。
以上の構成において、プリンタ部4は、搬送機構33によって用紙Pを搬送方向に搬送しつつ、キャリッジ30とともにインクジェットヘッド31を走査方向に移動させながらインクを吐出させることにより、用紙Pに所望の画像等を印刷する。
メンテナンス装置6は、キャップ61、切換ユニット62、吸引ポンプ63及び廃液タンク64を備えている。キャップ61は、プラテン32の右側に配置されている。これに対応して、プリンタ1では、キャリッジ30を、ノズル面50aがキャップ61と対向するメンテナンス位置まで移動可能となっている。本実施形態では、キャリッジ30をメンテナンス位置に配置されたときには、ヘッド本体50と、最も左側(X軸正側)に配置されるインクカートリッジ42とは、前後方向(Y軸方向)からみたときに、互いにその一部が重複している。
キャップ61は、キャップ部61aと、キャップ部61aの左側に並ぶキャップ部61bとを有している。そして、キャリッジ30がメンテナンス位置に位置している状態で、最も右側のノズル列を形成する複数のノズル52がキャップ部61aと対向し、左側3列のノズル列を形成する複数のノズル52がキャップ部61bと対向する。また、キャップ61は、昇降機構(不図示)によって上下方向に移動させることが可能である。キャリッジ30がメンテナンス位置に位置している状態で、キャップ61を上方向に移動させてヘッド本体50に近づけると、キャップ61がノズル面50aに密着し、複数のノズル52がキャップ61で覆われる。詳細には、最も右側のノズル列を形成する複数のノズル52がキャップ部61aで覆われ、左側3列のノズル列を形成する複数のノズル52がキャップ部61bで覆われる。なお、キャップ61がノズル面50aに密着することには限られず、例えば、ヘッド本体50が、ノズル52を保護するためにノズル面50aを取り囲むように配置されたフレームを有するものである場合に、キャップ61がこのフレームに密着することによってノズル52を覆うようになっていてもよい。
切換ユニット62は、キャップポート81,82と、吸引ポート83と、大気連通ポート84とを有し、ポート81〜84間の連通状態を切り換える。ポート81〜84には、チューブ85〜88の一端が接続されている。これらチューブ85〜88は、可撓性を有するチューブであり、その内部にチューブ流路85a〜88aが形成されている。これらチューブ流路85a〜88aの流路断面積は、インク供給チューブ22のチューブ流路22aやカートリッジホルダ7の内部流路72の流路断面積よりも大きい。
キャップポート81,82は、それぞれ、チューブ85,86のチューブ流路85a,86aを介してキャップ部61a,61bと接続されている。吸引ポート83は、チューブ87のチューブ流路87aを介して、廃液タンク64に接続されている。また、チューブ流路87aには吸引ポンプ63が設けられている。大気連通ポート84は、チューブ流路88aを介して廃液タンク64と接続され、この廃液タンク64を介して大気連通している。なお、廃液タンク64を介して大気連通ポート84を大気連通させる構成、及びチューブ88の筐体1a内での引き回しについては、後程詳細に説明する。
プリンタ1では、印刷を行わない待機時に、複数のノズル52がキャップ61で覆われた状態とする。これにより、ノズル52内のインクの乾燥が防止される。さらに待機時には、切換ユニット62により、キャップポート81,82を大気連通ポート84に連通させた状態にして、キャップ部61a,61bを大気連通させる。これにより、気温が変化したときなどに、キャップ部61a,61b内の気圧が変動してノズル52内のインクのメニスカスが破壊されてしまうのを防止することができる。
また、プリンタ1では、複数のノズル52がキャップ61で覆われた状態で、切換ユニット62により、キャップポート81を吸引ポート83に連通させ、キャップポート82を大気連通ポート84に連通させた状態で、吸引ポンプ63を駆動(正転方向に回転)させることにより、最も右側のノズル列を形成する複数のノズル52からヘッド本体50内のブラックインクを排出させる、ブラックインクについての吸引パージを行うことができる。このとき、キャップポート82を大気連通ポート84に連通させて、キャップ部61bを大気連通させているのは、吸引パージの際にキャップ61が変形してキャップ部61b内の容積が変動したときに、キャップ部61b内の気圧が変動してノズル52内のインクのメニスカスが破壊されてしまうのを防止するためである。
また、複数のノズル52がキャップ61で覆われた状態で、切換ユニット62により、キャップポート82を吸引ポート83と連通させ、キャップポート81を大気連通ポート84に連通させた状態で、吸引ポンプ63を駆動させることにより、左側3列のノズル列を形成する複数のノズル52からヘッド本体50内のカラー(イエロー、シアン、マゼンタ)インクを排出させる、カラーインクについての吸引パージを行うことができる。このとき、キャップポート81を大気連通ポート84に連通させて、キャップ部61aを大気連通させる理由も、上述したのと同様である。
また、吸引パージを行うと、ヘッド本体50から排出された分のインクが、サブタンク60、チューブ流路22aを介してインクカートリッジ42からヘッド本体50に供給される。また、吸引パージによってキャップ61に排出されたインクは、チューブ流路85a,86a、及びチューブ流路87aを介して廃液タンク64に移送されて貯溜される。なお、詳細は省略するが、以上の吸引パージを行なった直後には、キャップ61をノズル面50aから離させた状態で、吸引ポンプ63を正転方向に回転駆動させる空吸引処理が実行される。この空吸引処理により、キャップ61内、チューブ流路85a,86a内、切換ユニット62内、チューブ流路87a内に残留するインクが廃液タンク64に排出される。その結果として、この吸引パージの後の待機時において、切換ユニット62によりキャップポート81,82を大気連通ポート84に連通させた状態にすると、キャップ61が確実に大気連通される。
次に、廃液タンク64について説明する。図2に示すように、廃液タンク64は、筐体1aの右端部に配置され、前後方向(Y軸方向)の位置がキャリッジ30とほぼ同じとなっている。つまり、カートリッジホルダ7に収容されたインクカートリッジ42よりも後側に配置される。また、本実施形態では、廃液タンク64の右端は、最も右側(X軸負側)に配置されるインクカートリッジ42の右端よりも、左側に配置されている。
また、図4に示すように、廃液タンク64は、廃液ケース65、インク吸収フォーム66、及びボス67を有している。廃液ケース65は、合成樹脂材料等からなる、上端が開口した略直方体形状の部材であり、その内部は、廃液を貯留するための貯留空間68となっている。また、廃液ケース65の上端の開口は、貯留空間68を外部と繋いで大気連通させるための連通口65aとなっている。
インク吸収フォーム66は、例えばスポンジなど、液体を吸収可能なものであり、貯留空間68のほぼ全域にわたって収容されている。ボス67は、廃液ケース65の前壁の前面における、上下方向の中央部から前側に突出している。ボス67の中央部、及び、廃液ケース65の前壁におけるボス67の中央部と上下方向位置が同じであり、且つ左右方向位置が同じ部分には、前後方向に延びて貯留空間68と接続された貫通孔69が形成されている。ボス67には、チューブ88の大気連通ポート84と反対側の端部が接続されている。これにより、大気連通ポート84が、チューブ流路88aを介して、廃液ケース65に接続される。
また、本実施形態では、インク吸収フォーム66の前部には、上下方向に延びる切欠66aが形成されており、この切欠66aにより、インク吸収フォーム66と廃液ケース65の前壁との間には隙間68aが形成されている。貫通孔69は、この隙間68aを介して連通口65aと連通している。これにより、インク吸収フォーム66の貫通孔69周辺の部分にインクが吸収されたときでも、貫通孔69は、隙間68aを介して連通口65aと連通する。そして、切換ユニット62により、キャップポート81,82と大気連通ポート84とが連通された状態にすると、キャップ部61a,61bが、チューブ流路85a,86a、切換ユニット62、チューブ流路88a、貫通孔69、隙間68a及び連通口65aを介して大気連通することになる。以下、説明の便宜上、キャップ部61a,61bから、チューブ流路85a,86a、切換ユニット62、チューブ流路88a、貫通孔69を経て廃液ケース65内に至る流路を、大気連通流路9と称す。なお、この大気連通流路9の流路断面積は、インク供給チューブ22のチューブ流路22aやカートリッジホルダ7の内部流路72の流路断面積よりも大きい。
制御装置100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、各種制御回路を含むASIC(Application Specific Integrated Circuit)等を備える。この制御装置100は、インクジェットヘッド31や搬送機構33の搬送モータ等の、プリンタ1を構成する様々な装置と接続されている。また、制御装置100は、操作パネル13、及び、外部機器であるPCとも接続されている。
制御装置100は、ROMに格納されたプログラムに従い、CPU及びASICにより、インクジェットヘッド31やメンテナンス装置6等の動作を制御する各種処理を実行する。具体的には、制御装置100は、PCから送信された印刷指令に基づいて、インクジェットヘッド31や搬送モータ等を制御して、用紙Pに画像を印刷する印刷処理を実行する。また、制御装置100は、メンテナンス装置6に吸引パージを実行させるパージ処理や、メンテナンス装置6に大気連通流路9内のインクを除去可能な除去動作を実行させる除去処理を実行する。除去処理については後で詳細に説明する。尚、本実施形態では、制御装置100は、CPU、ROM、RAM、及び、ASICを備えたものとして説明するが、本発明はこれに限るものではなく、制御装置100はいかなるハードウェア構成で実現してもよい。例えば、2以上のCPUや、2以上のASICに機能を分担して実現してもよい。
次に、大気連通ポート84と廃液ケース65とを接続するチューブ88の、筐体1a内における引き回しについて説明する。チューブ88は、図5(a)及び図5(b)に示すように、筐体1aの底板1a2とカートリッジホルダ7とで上下に挟まれる空間2に、その一部が引き回されている。
底板1a2に形成された支持部90は、チューブ88の空間2内での引き回し経路を規定する、一対のリブ91,92を有している。リブ91,92は、平面視で、カートリッジホルダ7の設置領域と重なる底板1a2の領域内に形成されている。そして、リブ91,92は、それぞれ、底板1a2から上側(カートリッジホルダ7に収容されたインクカートリッジ42側)に突出しており、その先端がカートリッジホルダ7の載置板7aの下面と当接している。リブ91,92は、それぞれ、平面視で、後方に開放するU字状に延在しており、リブ91は、リブ92の内側に配置されている。
チューブ88は、この一対のリブ91,92に挟まれて位置決めされている。従って、チューブ88の空間2内での引き回し経路も、後方に開放するU字状となる。このチューブ88の空間2内での引き回し経路において、U字状の底部分の前後方向位置は4つのインクカートリッジ42よりも前側である。また、チューブ88の空間2での引き回し経路は、平面視において、そのU字状の両側部が、左右方向に関して4つのインクカートリッジ42を挟むように構成されている。これにより、チューブ88が形成するチューブ流路88aは、4つのインクカートリッジ42よりも前側(Y軸正側)となる第1流路部分88a1と、4つのインクカートリッジ42よりも左側(X軸正側)となる第2流路部分88a2と、4つのインクカートリッジ42よりも右側(X軸負側)となる第3流路部分88a3とを有することになる。また、これら第1流路部分88a1、第2流路部分88a2、及び第3流路部分88a3は、プリンタ1がインクカートリッジ42に収容されるインクカートリッジ42よりも下方(Z軸負側)となる下方流路部分でもある。そして、第1流路部分88a1は、前後方向(Y軸方向)に関して、インクカートリッジ42よりもインクジェットヘッド31から離れて位置している。
図5(b)に示すように、リブ91,92の底板1a2からの突出高さは、チューブ88の外径よりも大きい。従って、チューブ88は、その周囲が、リブ91,92、底板1a2、及び載置板7aにより囲まれることになる。このため、チューブ88が外力により変形することを防ぐことができる。
リブ91は、チューブ88における、第2流路部分88a2を形成する部分を位置決めする第1リブ部91aと、チューブ88における、第3流路部分88a3を形成する部分を位置決めする第2リブ部91bとを有する。この第1リブ部91aと第2リブ部91bとは、左右方向(X軸方向)において離間して配置されている。そして、チューブ88と同じく空間2内に配置されるインク吸収フォーム45は、第1リブ部91aと第2リブ部91bとの間に挟まれて位置決めされている。このように、本実施形態では、リブ91により、チューブ88とインク吸収フォーム45の両部材が位置決めされている。
ところで、プリンタ1は、先に触れたように、通常の使用時には、X軸及びY軸が水平面と平行となり、Z軸正方向が上方向となる使用姿勢とされる。一方で、プリンタ1は、例えば輸送時に、利便性等の理由から、例えば、図6に示すように、Y軸方向が上下方向(鉛直方向)と平行となり、且つY軸正方向が上方向となる姿勢(以下、「第1姿勢」と称す)にされることがある。この第1姿勢が輸送時の姿勢として採用される理由としては、筐体1aの前壁1a1に形成された開口11(図1参照)の開口方向が上方向となり、開口11に設けられた給紙カセット23が落下し難い点などが挙げられる。また、引っ越し等の場合には、使用中のインクカートリッジ42がカートリッジホルダ7に収容された状態のままで輸送される場合がある。なお、プリンタ1は、輸送時においては、通常、切換ユニット62により、キャップポート81,82を大気連通ポート84に連通させて、キャップ部61a,61b内を大気連通流路9を介して大気連通させた状態で、複数のノズル52がキャップ61で覆われている。
カートリッジホルダ7は、インクジェットヘッド31よりもY軸正側に位置しているため、プリンタ1の姿勢が第1姿勢のときには、図6に示すように、カートリッジホルダ7がインクジェットヘッド31よりも上方に位置することになる。そのため、カートリッジホルダ7に収容されたインクカートリッジ42内のインクの液面と、ヘッド本体50内のインクとの間に水頭差が生じて、ヘッド本体50に大きな水頭圧がかかる。従って、輸送時の振動等により、ノズル52内のインクのメニスカスが破壊されると、インクカートリッジ42内のインクが、ノズル52を介してキャップ61内(キャップ部61a,61b)に多量に漏れ出る可能性がある。
ここで、切換ユニット62の大気連通ポート84と廃液ケース65とを接続するチューブが、図7(a)に示すようなチューブ188であった場合(以下、「比較例」とする)について考える。チューブ188は、底板1a2とカートリッジホルダ7との間の空間2に引き回されずに、筐体1a内において、カートリッジホルダ7よりもY軸負側の空間にのみ引き回されている。つまり、チューブ188の内部に形成されたチューブ流路188aは、Y軸方向に関して、インクカートリッジ42よりもインクジェットヘッド31から離れて位置する流路部分を有していない。
この比較例の場合には、プリンタ1の姿勢が第1姿勢のときには、インクカートリッジ42から貫通孔69に至るまでの流路(チューブ流路22a、サブタンク60、ヘッド本体50、キャップ61、チューブ流路85a,86a、切換ユニット62、チューブ流路188a)において、インクカートリッジ42よりも鉛直方向上方となる流路部分が存在しないことになる。そのため、ノズル52内のインクのメニスカスが破壊されると、インクカートリッジ42内のインクが、水頭圧により、大気連通流路9を介して廃液ケース65内に多量に流れ込むことになる。また、第1姿勢では、インク吸収フォーム66と廃液ケース65との間の隙間68aは水平方向に延び、且つ、廃液ケース65の連通口65aの開口方向は、水平方向である。このため、貫通孔69から廃液ケース65内に流れこんだインクの一部は、インク吸収フォーム66に保持されずに、隙間68aを介して連通口65aから廃液ケース65外に漏れ出る虞がある。
これに対して、本実施形態では、図6に示すように、チューブ88のチューブ流路88aは、Y軸方向に関して、インクカートリッジ42よりもインクジェットヘッド31から離れて位置する第1流路部分88a1を有している。この第1流路部分88a1は、プリンタ1の姿勢が第1姿勢のときに、4つのインクカートリッジ42よりも鉛直方向上方に位置する。つまり、インクカートリッジ42にインクが最も多く貯溜されている状態(満杯状態)において、プリンタ1の姿勢を第1姿勢にしたときの、その姿勢におけるインクカートリッジ42内のインクの液面位置(以下、第1最高液面位置と称す)よりも、第1流路部分88a1は鉛直方向上方に位置する。
従って、ノズル52内のインクのメニスカスが破壊されて、インクカートリッジ42内のインクがノズル52からキャップ61内に排出されて大気連通流路9に流入したとしても、図7(b)に示すように、流入したインクの先端は、第1流路部分88a1に到達する前に、インクカートリッジ42のインクの液面と、鉛直方向位置が同じとなる。つまり、大気連通流路に流入したインクが、インクカートリッジ42内のインクの水頭圧によっては、この第1流路部分88a1に到達することはない。その結果として、大気連通流路9に流入したインクが貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性を低減することができる。また、使用中のインクカートリッジ42がカートリッジホルダ7に収容された状態のままで輸送される際には、インクカートリッジ42の状態は満杯状態でない場合が多い。このため、この場合には、プリンタ1の姿勢を第1姿勢にしたときの、インクカートリッジ42内のインクの液面位置は第1最高液面位置よりも鉛直方向下方となるため、大気連通流路9に流入したインクが貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性はより少ない。
また、プリンタ1は、輸送時等において、上記第1姿勢以外に、以下の第2姿勢から第5姿勢にされることもあるが、いずれの姿勢においても、インクカートリッジ42内のインクが、大気連通流路9を介して貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性を低減することができる。以下、それぞれの姿勢について説明する。
第2姿勢は、図8(a)に示すように、X軸方向が鉛直方向と平行となり、且つX軸正方向が上方向となる姿勢である。先に少し触れたように、プリンタ1の待機時において、ヘッド本体50と、最もX軸正側に配置されるインクカートリッジ42とは、Y軸方向からみたときに、互いにその一部が重複している。このため、プリンタ1の姿勢が第2姿勢のときには、最もX軸正側に配置されるインクカートリッジ42内のインクの液面と、ヘッド本体50内のインクとの間に水頭差が生じて、ヘッド本体50に水頭圧がかかり得る。しかしながら、本実施形態では、チューブ流路88aは、プリンタ1の姿勢が第2姿勢のときに、4つのインクカートリッジ42よりも鉛直方向上方に位置する第2流路部分88a2を有している。つまり、各インクカートリッジ42にインクが最も多く貯溜されている状態(満杯状態)において、プリンタ1の姿勢を第2姿勢にしたときの、その姿勢におけるインクカートリッジ42それぞれのインクの液面位置(以下、第2最高液面位置と称す)よりも、第2流路部分88a2は鉛直方向上方に位置する。
従って、ノズル52内のインクのメニスカスが破壊されて、インクカートリッジ42内のインクがノズル52からキャップ61内に排出されて大気連通流路9に流入したとしても、流入したインクの先端は、第2流路部分88a2に到達する前に、インクカートリッジ42のインクの液面と、鉛直方向位置が同じとなるため、大気連通流路9に流入したインクが貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性を低減することができる。
第3姿勢は、図8(b)に示すように、X軸方向が鉛直方向と平行となり、且つX軸負方向が上方向となる姿勢である。プリンタ1の待機時において、ヘッド本体50は、最もX軸負側に配置されるインクカートリッジ42よりも、X軸正側となる。このため、プリンタ1の姿勢が第2姿勢のときには、最もX軸負側に配置されるインクカートリッジ42内のインクの液面と、ヘッド本体50内のインクとの間に水頭差が生じて、ヘッド本体50に水頭圧がかかり得る。しかしながら、本実施形態では、チューブ流路88aは、プリンタ1の姿勢が第3姿勢のときに、4つのインクカートリッジ42よりも鉛直方向上方に位置する第3流路部分88a3を有している。つまり、インクカートリッジ42にインクが最も多く貯溜されている状態(満杯状態)で、プリンタ1の姿勢を第3姿勢にしたときの、その姿勢におけるインクカートリッジ42それぞれのインクの液面位置(以下、第3最高液面位置と称す)よりも、第3流路部分88a3は鉛直方向上方に位置する。
従って、ノズル52内のインクのメニスカスが破壊されて、インクカートリッジ42内のインクがノズル52からキャップ61内に排出されて大気連通流路9に流入したとしても、流入したインクの先端は、第3流路部分88a3に到達する前に、インクカートリッジ42のインクの液面と、鉛直方向位置が同じとなるため、大気連通流路9に流入したインクが貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性を低減することができる。
第4姿勢は、Z軸方向が鉛直方向と平行となり、且つZ軸負方向が上方向となる姿勢である。つまり、第4姿勢は、通常姿勢とは上下が逆の姿勢である。先に触れたように、インクカートリッジ42は、インクジェットヘッド31よりもZ軸負側に配置されているため、この第4姿勢では、ヘッド本体50よりも4つのインクカートリッジ42が鉛直方向上方に位置する。このため、インクカートリッジ42内のインクの液面と、ヘッド本体50内のインクとの間に水頭差が生じて、ヘッド本体50に水頭圧がかかり得る。しかしながら、上述したようにインクカートリッジ42の導出管42bは、貯留室42aのZ軸負側の端部と接続されている。つまり、第4姿勢では、導出管42bは貯留室42aの上部に対して接続されていることになる。従って、ノズル52内のインクのメニスカスが破壊されたことに起因して、インクカートリッジ42内のインクがヘッド本体50に流入したとしても、その量はごく僅かである。加えて、チューブ88の第1〜第3流路部分88a1〜88a3は、インクカートリッジ42よりもZ軸負側となる流路部分であり、第4姿勢ではインクカートリッジ42よりも鉛直方向上方に位置する。従って、インクカートリッジ42のインクがキャップ61内に排出されて大気連通流路9に流入したとしても、流入したインクの先端は、貫通孔69に到達する前に、インクカートリッジ42のインクの液面と、鉛直方向位置が同じとなる。その結果として、インクカートリッジ42内のインクが、大気連通流路9を介して貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性を低減することができる。
第5姿勢は、Y軸方向が鉛直方向と平行となり、且つY軸負方向が上方向となる姿勢である。つまり、第5姿勢は、第1姿勢とは上下が逆の姿勢である。この第5姿勢では、4つのインクカートリッジ42よりもヘッド本体50が鉛直方向上方に位置するため、インクカートリッジ42内のインクによる水頭圧は、ヘッド本体50に対してはかからない。このため、インクカートリッジ42内のインクが、キャップ61内に漏れ出る虞がなく、その結果として、大気連通流路9を介して貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む虞もない。
以上説明したように、本実施形態では、プリンタ1が使用姿勢とは異なる第1〜第5姿勢の何れの姿勢にされたときにおいても、インクカートリッジ42内のインクが、大気連通流路9を介して貫通孔69から廃液ケース65内に流れ込む可能性を低減することができる。
ところで、プリンタ1の姿勢が第1〜第4姿勢の何れかの姿勢のときに大気連通流路9内に流入したインクは、その後、プリンタ1が使用姿勢にされたとしても、大気連通流路9内に残留することになる。大気連通流路9は、本来は、キャップ61内と大気とを連通させることを目的としているため、大気連通流路9内に残留するインクは除去する必要がある。
そこで、本実施形態では、制御装置100は、まず、プリンタ1の姿勢が変化したか否かを判断する判断処理を実行する。具体的には、プリンタ1の輸送は、通常、プリンタ1に対して商用電源からの電力が供給されていない電源オフ状態のときに行われる。従って、制御装置100は、電源オフ状態から、商用電源からの電力が供給される電源オン状態に切り換わったときに、プリンタ1の姿勢が変化した(変化した可能性がある)と判断する。また、ユーザの操作入力に基づき、操作パネル13からプリンタ1の姿勢が変化したことを示す姿勢変更信号を受信したときに、制御装置100はプリンタ1の姿勢が変化したと判断する。
そして、制御装置100は、判断処理によりプリンタ1の姿勢が変化したと判断した場合には、大気連通流路9内にインクが残留している可能性があるとして、メンテナンス装置6に大気連通流路9内のインクを除去可能な除去動作を実行させる。以下、大気連通流路9内のインクの除去に係る制御装置100の一連の動作について、図9を参照しつつ説明する。なお、図9の動作フロー開始時のプリンタ1の状態は待機状態である。
制御装置100は、まず、プリンタ1が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったか否かを判断する(S1)。プリンタ1が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わったと判断した場合(S1:YES)には、制御装置100は、プリンタ1の姿勢が変化したと判断して、S3の処理に移る。
一方で、プリンタ1が電源オフ状態から電源オン状態に切り換わっていないと判断した場合(S1:NO)には、制御装置100は、操作パネル13から姿勢変更信号を受信したか否かを判断する(S2)。姿勢変更信号を受信したと判断した場合(S2:YES)には、制御装置100は、プリンタ1の姿勢が変化したと判断して、S3の処理に移る。一方で、姿勢変更信号を受信していないと判断した場合(S2:NO)には、プリンタ1の姿勢が変化していないと判断して、S1の処理に戻る。
S3の処理では、制御装置100は、メンテナンス装置6を制御して、ブラックの空吸引処理を実行する。このブラックの空吸引処理では、制御装置100は、昇降機構(不図示)によりキャップ61をノズル面50aから離して、切換ユニット62によりキャップポート81と吸引ポート83とを連通させる。そして、制御装置100は、この状態で、吸引ポンプ63を駆動させる。すると、キャップ部61a内、チューブ流路85a内、切換ユニット62内、及びチューブ流路87a内に残留するインクが廃液タンク64に排出される。
次に、制御装置100は、メンテナンス装置6を制御して、カラーの空吸引処理を実行する(S4)。このカラーの空吸引処理では、制御装置100は、昇降機構(不図示)によりキャップ61をノズル面50aから離させたまま、切換ユニット62により、キャップポート82と吸引ポート83とを連通させる。そして、この状態で、吸引ポンプ63を駆動させる。すると、キャップ部61b内、チューブ流路86a内、切換ユニット62内、チューブ流路87a内に残留するインクが廃液タンク64に排出される。
次に、制御装置100は、切換ユニット62を制御して、大気連通ポート84と吸引ポート83とを連通させる(S5)。そして、制御装置100は、この状態で、吸引ポンプ63を駆動させる(S6)。すると、チューブ流路88a内に圧力(負圧)が付与されて、チューブ流路88a内に残留するインクが、切換ユニット62及びチューブ流路87aを介して廃液タンク64に排出される。以上の処理により、大気連通流路9を構成する、チューブ流路85a、チューブ流路86a、切換ユニット62内、及びチューブ流路88aに残留するインクを除去することができる。なお、S6の処理の後は、制御装置100は、昇降機構により、キャップ61をノズル面50aに密着させた後に、S1の処理に戻る。
以上、本実施形態によると、プリンタ1の姿勢が、第1姿勢〜第4姿勢の何れかの姿勢になり、インクカートリッジ42内のインクがキャップ61内に排出されて大気連通流路9に流入したとしても、流入したインクの先端は、貫通孔69に到達する前に、インクカートリッジ42のインクの液面と、鉛直方向位置が同じとなる。従って、大気連通流路9に流入したインクが外部に漏れ出る可能性を低減することができる。
また、本実施形態では、大気連通流路9を構成するチューブ流路88aをカートリッジホルダ7と底板1a2との間の空間2に引き回しているため、大気連通流路9の流路長は比較例と比べて長くはなるが、大気連通流路9の流路断面積は、インク供給チューブ22のチューブ流路22aやカートリッジホルダ7の内部流路72の流路断面積よりも大きいため、大気連通流路9の連通性を確保することができる。
以上説明した実施形態において、カートリッジホルダ7が「タンク保持部」に相当し、内部流路72及びチューブ流路22aからなる、ニードル71のインク導入口からインクジェットヘッド31に至る流路が「液体供給流路」に相当する。Y軸方向が「第1方向」,「所定方向」に相当し、X軸方向が「第2方向」に相当する。メンテナンス装置6が「除去機構」に相当し、切換ユニット62が「切換部」に相当する。チューブ流路85a,86aが「第1流路」に相当し、チューブ流路88aが「第2流路」に相当し、チューブ流路87aが「廃液流路」に相当する。インク吸収フォーム45が「液体吸収体」に相当する。連通口65aが「大気連通口」に相当する。導出管42bが「導出部」に相当し、ニードル71が「導入部」に相当する。また、大気連通流路9における、第2流路部分88a2と、この第2流路部分88a2から第1流路部分88a1のキャップ61側の端部までの流路部分が「上流側流路部分」に相当する。また、大気連通流路9における、第3流路部分88a3と、第1流路部分88a1の貫通孔69側の端部から第3流路部分88a3までの流路部分が「下流側流路部分」に相当する。
次に、本実施形態に種々の変更を加えた変形例について説明する。
上述の実施形態では、廃液タンク64を、吸引パージによって排出されたインクを貯留するためのものとして説明を行ったが、これには限られない。例えば、プリンタ1において、ノズル52からキャップ61(キャップ部61a,61b)に向けてインクを排出させるフラッシングを行わせ、フラッシングによって排出されたインクを廃液タンク64に貯留させてもよい。なお、この場合には、フラッシングの後、切換ユニット62により、キャップ部61a,61bを吸引ポンプ63と接続させた状態で吸引ポンプ63を駆動させることにより、キャップ部61a,61bに溜まったインクを廃液タンク64に移動させる。
さらには、上記の例において、吸引ポンプ63がなく、切換ユニット62の吸引ポート83に対応するポート(以下、「廃液ポート」とする)と廃液タンク64とが直接チューブで接続され、フラッシング時あるいはフラッシング後に、切換ユニット62により、ポート81,82と廃液ポートとを接続させることにより、キャップ部61a,61bに排出されたインクが重力などによって廃液タンク64まで流れるようになっていてもよい。
また、上記の例において、切換ユニット62がなく、キャップ61と廃液タンク64とが1つの廃液チューブで接続されており、この廃液チューブに吸引ポンプが設けられていてもよい。この場合、吸引ポンプを正転方向に回転駆動させることで、上記吸引パージや廃液チューブ内のインクの廃液タンク64への排出等を実行することができる。一方で、電源オン状態の待機時には、吸引ポンプを逆転方向に回転駆動させることで、この廃液チューブを介してキャップ61内を大気連通させることができる。具体的には、制御装置100は、メンテナンス装置6に吸引パージを実行させるパージ処理を実行した直後に、廃液チューブ内のインクを廃液タンク64に排出すべく、上述の空吸引処理を実行する。そして、制御装置100は、この空吸引処理を実行した後に、吸引ポンプを逆転方向に回転駆動させることでキャップ61を大気連通させる。これにより、以後、待機時に電源オフ状態となったとしても、この廃液チューブを介してキャップ61を大気連通させることができる。以上の変形例では、廃液チューブにより形成される流路が「大気連通流路」に相当する。
以上の実施形態や変形例で説明したように、プリンタ1が電源オフ状態となるプリンタ1が使用されていないときには、大気連通流路を介して、キャップ61は大気連通される。また、プリンタ1が使用されているとき(電源オン状態のとき)でも、待機時においては、パージ処理を実行中のとき等を除いては、キャップ61は、大気連通流路を介して、大気連通される。なお、本発明の「大気連通流路」は、プリンタ1が使用されていないときのみ、キャップ61を大気連通させる流路であってもよい。
また、第1姿勢にしたときに、インクカートリッジ42内のインクの液面と、ヘッド本体50内のインクとの間に水頭差が生じる構成であるのであれば、X軸方向からみたときに、インクカートリッジ42とヘッド本体50とが互いに一部が重複していてもよい。つまり、プリンタ1の姿勢が第1姿勢のときに、インクカートリッジ42の少なくとも一部がヘッド本体50よりも鉛直方向上方となればよい。また、上述の実施形態では、インクカートリッジ42が、インクジェットヘッド31よりもY軸正側(搬送方向の下流側)に位置していたが、これに限定されるものではなく、インクカートリッジ42は、インクジェットヘッド31よりもY軸負側(搬送方向の上流側)に位置していてもよい。
また、上述の実施形態では、制御装置100は、電源オフ状態から電源オン状態に切り換わった条件、及び、操作パネル13から姿勢変更信号を受信した条件のいずれか1つの条件を満たしたときに、プリンタ1の姿勢が変化したと判断していたが、これに限定されるものではない。制御装置100は、例えば、上記両方の条件を満たしたときのみ、プリンタ1の姿勢が変化したと判断してもよい。また、プリンタ1の姿勢を検知する3軸加速度センサなどのセンサを設け、制御装置100は、このセンサの検知結果がプリンタ1の姿勢変更を示す検知結果であるときに、プリンタ1の姿勢が変化したと判断してもよい。さらには、このセンサの検知結果がプリンタ1の姿勢変更を示す検知結果であり、且つ、電源オフ状態から電源オン状態に切り換わった条件、及び、操作パネル13から姿勢変更信号を受信した条件の少なくとも何れか1つの条件を満たしているときのみ、プリンタ1の姿勢が変化したと判断してもよい。また、大気連通流路9内にインクが残留するか否かを検知可能なセンサを設け、このセンサからの検知結果に基づいて、大気連通流路9内にインクが残留するときのみ、制御装置100は除去処理を実行するように構成されていてもよい。
また、ヘッド本体50に供給するインクを貯溜するインクカートリッジ42の全部が、ヘッド本体50よりもZ軸負側に配置されている必要はなく、その一部が、ノズル面50aよりもZ軸正側にあってもよい。また、大気連通流路9のキャップ61とは反対側の端部は、廃液ケース65に接続されている必要はない。また、廃液タンク64は、廃液ケース65の上端の開口を塞ぐ上蓋を有しており、この上蓋に貯留空間68を外部と繋いで大気連通させるための大気連通口が形成されていてもよい。この場合、大気連通流路9は、隙間68a及び上蓋に形成された大気連通口を介して廃液ケース65の外部(大気)と連通することになる。また、大気連通流路9は主にチューブにより形成されていたが、合成樹脂等からなる樹脂成形体などのチューブ以外の流路部材により形成されていてもよい。また、チューブ88は一対のリブ91,92により位置決めされていたが、チューブ88のU字形状の内側となる外面と当接して位置決めするリブ91のみにより位置決めされていてもよい。
また、チューブ流路88aは、第1〜第3流路部分88a1〜88a3を有していたが、プリンタ1を姿勢にしたときのインクカートリッジ42内のインクの液面と、ヘッド本体50の液面との間の水頭差が最も高くなる第1流路部分88a1のみ有していてもよい。また、チューブ流路88aは、第1〜第3流路部分88a1〜88a3のうちの何れか2つの流路部分のみ有していてもよい。
また、上述の実施形態では、カートリッジホルダ7に着脱可能に収容されたインクカートリッジ42から、サブタンク60を介して、ヘッド本体50にインクが供給されるようになっていたが、これには限られない。例えば、図10に示すように、カートリッジホルダ7の代わりに、筐体1aに固定された固定式のインクタンク140からヘッド本体50にインクを貯留するように構成されていてもよい。このインクタンク140には、インクを補充するための補充口(不図示)が形成されており、ユーザは、インクが貯留されるボトル(不図示)の供給口を補充口に挿入し、ボトルを押圧することで、ボトルから補充口を経由してインクタンク140にインクを補充することができる。
また、図10に示すように、チューブ流路88aの第1流路部分88a1は、第1姿勢のときに、第1最高液面位置よりも鉛直方向上方に位置していればよく、ヘッド本体50に供給するインクを貯溜するタンク(インクカートリッジ42,インクタンク140)の上端(Y軸正側の一端)よりも鉛直方向上方に位置してなくてもよい。なお、図10では、便宜上、インクタンク140にインクが最も多く貯溜されている状態で、プリンタ1を第1姿勢にしたときの、その姿勢におけるインクタンク140内のインクの液面位置である第1最高液面位置についてのY軸方向位置を図示している。
1 インクジェットプリンタ(液体吐出装置)
22a チューブ流路(液体供給流路)
31 インクジェットヘッド
42 インクカートリッジ(タンク)
52 ノズル
61 キャップ
22a チューブ流路(液体供給流路)
31 インクジェットヘッド
42 インクカートリッジ(タンク)
52 ノズル
61 キャップ
Claims (12)
- 液体を吐出する液体吐出装置であって、
液体を吐出するノズルを有するヘッドと、
前記ヘッドに供給する液体を貯溜するタンクと、前記ヘッドと、を繋ぐ液体供給流路と、
前記ノズルを覆うためのキャップと、
前記キャップに接続され、少なくとも当該液体吐出装置が使用されていないときに前記キャップを大気連通可能な大気連通流路と、
を備え、
前記タンクは、当該液体吐出装置の使用姿勢において水平面と平行となる第1方向に関して、前記ヘッドの位置からずれた位置に配置されるものであり、
前記大気連通流路は、当該液体吐出装置を、前記第1方向が鉛直方向と平行となり、且つ、前記タンクの少なくとも一部が前記ヘッドよりも鉛直方向上方となる姿勢にしたときに、その姿勢における前記タンクの液体の最高液面位置である第1最高液面位置よりも、鉛直方向上方に位置する第1流路部分を有していることを特徴とする液体吐出装置。 - 前記大気連通流路は、
当該液体吐出装置の姿勢を、前記使用姿勢において水平面と平行で且つ前記第1方向と直交する第2方向が鉛直方向と平行となり、且つ、前記タンクの前記第2方向の一方側が他方側よりも鉛直方向上方となる姿勢にしたときに、その姿勢における前記タンクの液体の最高液面位置である第2最高液面位置よりも、鉛直方向上方に位置する第2流路部分と、
当該液体吐出装置の姿勢を、前記第2方向が鉛直方向と平行となり、且つ、前記タンクの前記第2方向の他方側が一方側よりも鉛直方向上方となる姿勢にしたときに、その姿勢における前記タンクの液体の最高液面位置である第3最高液面位置よりも、鉛直方向上方に位置する第3流路部分と、
をさらに有していることを特徴とする請求項1に記載の液体吐出装置。 - 前記ヘッドの前記ノズルと対向する位置を通過するように、被記録媒体を前記第1方向に沿って搬送する搬送機構をさらに備えていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体吐出装置。
- 前記大気連通流路の流路断面積は、前記液体供給流路の流路断面積よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
- 前記大気連通流路内に圧力を付与して前記大気連通流路内の液体を除去可能な除去動作を行うための除去機構と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
当該液体吐出装置の姿勢が変化したか否かを判断する判断処理と、
前記判断処理により、当該液体吐出装置の姿勢が変化したと判断したときに、前記除去機構に前記除去動作を行わせる除去処理と
を実行可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。 - 大気連通口を有する、廃液を貯溜するための廃液ケースと、
前記キャップに接続された第1流路と、
前記第1流路が接続される切換部と、
前記切換部と前記廃液ケース内とに接続され、前記キャップ内を減圧するためのポンプが設けられた廃液流路と、
前記切換部と前記廃液ケース内とに接続され、前記大気連通口を介して前記廃液ケースの外部に連通する第2流路と、
制御部と
を備え、
前記制御部は、
前記切換部を制御して前記第1流路の連通先を前記第2流路に切り換えて、前記第1流路と前記第2流路を前記大気連通流路として機能させ、且つ、
前記切換部を制御して前記第1流路の連通先を前記廃液流路に切り換えた後に、前記ポンプを制御して、前記ノズルから前記廃液ケース内に液体を排出させるパージ処理と、
前記切換部を制御して前記第2流路の連通先を前記廃液流路に切り換えた後に、前記ポンプを制御して、前記第2流路内の液体を、前記廃液流路を介して前記廃液ケース内に排出する除去処理と、
を実行可能であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の液体吐出装置。 - 大気連通口を有する、廃液を貯溜するための廃液ケースをさらに備え、
前記大気連通流路は、前記キャップと前記廃液ケース内とに接続され、前記大気連通口を介して前記廃液ケースの外部に連通する流路であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体吐出装置。 - 前記大気連通流路は、前記使用姿勢において、前記タンクよりも鉛直方向下方となる下方流路部分を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の液体吐出装置。
- 前記使用姿勢において、前記タンクよりも鉛直方向下方に配置される底板を有する筐体を備え、
前記大気連通流路の少なくとも前記第1流路部分は、チューブによって形成されており、
前記底板は、
前記タンク側に突出し、前記チューブを位置決めするためのリブを備えていることを特徴とする請求項8に記載の液体吐出装置。 - 前記リブは、前記チューブを挟むように一対形成されており、
前記リブの前記底板からの突出高さは、前記チューブの外径よりも大きいことを特徴とする請求項9に記載の液体吐出装置。 - 前記タンクを着脱可能に保持するタンク保持部をさらに備え、
前記タンクは、液体を貯留する貯留室と、前記貯留室から前記タンクの外部に液体を導出する導出部とを有しており、
前記タンク保持部は、前記使用姿勢において、前記タンクが載置される載置板を有しており、
前記液体供給流路は、前記タンク保持部に前記タンクが保持されたときに、前記導出部に接続して前記貯留室内の液体が導入される導入部を有しており、
前記底板には、前記タンク保持部に前記タンクが保持されたときの前記導出部と前記導入部との接続箇所と、前記使用姿勢において平面視で重なる位置に、液体吸収体が設けられており、
前記載置板には、前記導出部と前記導入部との接続箇所と、前記液体吸収体とで挟まれる部分に、貫通孔が形成されており、
前記チューブは、前記第1流路部分に加えて、それぞれが前記大気連通流路の流路部分である、前記第1流路部分の前記キャップ側の端部と接続される上流側流路部分、及び、前記第1流路部分の前記キャップとは反対側の端部に接続される下流側流路部分も形成しており、
前記リブは、前記使用姿勢において水平面と平行であり、且つ前記第1方向と直交する第2方向に関して互いに離間して配置された、第1リブ部及び第2リブ部を有しており、
前記第1リブ部は、前記チューブにおける、前記上流側流路部分を形成する部分を位置決めしており、
前記第2リブ部は、前記チューブにおける、前記下流側流路部分を形成する部分を位置決めしており、且つ、
前記液体吸収体は、前記第1リブ部と前記第2リブ部との間に挟まれて位置決めされていることを特徴とする請求項9又は10に記載の液体吐出装置。 - 液体を吐出する液体吐出装置であって、
液体を吐出するノズルを有するヘッドと、
前記ヘッドに供給する液体を貯溜するタンクと、前記ヘッドと、を繋ぐ液体供給流路と、
前記ノズルを覆うためのキャップと、
前記キャップに接続され、少なくとも当該液体吐出装置が使用されていないときに前記キャップを大気連通可能な大気連通流路と、
を備え、
前記タンクは、当該液体吐出装置の使用姿勢において水平面と平行となる所定方向に関して、前記ヘッドの位置からずれた位置に配置されるものであり、
前記大気連通流路は、前記所定方向において、前記タンクよりも前記ヘッドから離れて位置する流路部分を有していることを特徴とする液体吐出装置。
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