JP2018122054A - 輸液用チューブユニット、及び輸液システム、並びに気泡の除去方法 - Google Patents

輸液用チューブユニット、及び輸液システム、並びに気泡の除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】輸液における気泡検出アラームの発生頻度を低減する技術を提供する。【解決手段】輸液用チューブユニットは、輸液される液体の送液方向において、輸液ポンプよりも上流側に設けられ、液体を内部に滴下するドリップチャンバーと、ドリップチャンバーよりも下流側であって輸液ポンプよりも上流側に設けられ、輸液用チューブユニットの内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバーと、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、輸液用チューブユニット、及び輸液システム、並びに気泡の除去方法の技術に関する。
従来、輸液バッグが接続された輸液チューブを複数のフィンガにより順次押圧することで輸液を行う蠕動式輸液ポンプ(以下、単に輸液ポンプと称す)が知られている。一般的に、輸液中に混入した気泡が生体に侵入しない方が好ましいとされている。そのため、輸液ポンプには、輸液内の気泡を検出するための気泡センサが設けられているのが一般的である。
上記に関連して、特許文献1には、輸液ポンプに固定される輸液用チューブが開示されている。
特開2011−206210号公報
特許文献1に開示された輸液用チューブは、液中に混入した気泡が生体内に侵入することを防止するために、気泡検出センサによって気泡が検出された場合、アラーム(気泡検出アラーム)を表示して周囲に気泡が混入したことを通知し、輸液チューブ内から気泡を除去することを促す。気泡検出アラームの度に、医師や看護士等の作業者は気泡を輸液用チューブ内から除去する作業を行わなくてはならないが、気泡は頻繁に液中に発生するものであるため、気泡検出アラームの発生頻度が高いことによる、作業者の負担が問題視されている。また、頻繁にアラームが発生することによって、患者が煩わしく感じるという問題もある。これにより、気泡検出アラームの発生頻度を低減する技術が求められていた。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、輸液において気泡検出アラームの発生頻度を低減することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、以下の手段を採用した。即ち、本発明は、
気泡を検出可能な輸液ポンプが装着される輸液用チューブユニットであって、
輸液される液体の送液方向において、前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記液体を内部に滴下するドリップチャンバーと、
前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記輸液用チューブユニットの内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバーと、を有する。
本発明によれば、輸液用チューブユニットの内部で気泡が発生した場合に、気泡の一部を、輸液ポンプに検出される前にトラップチャンバーに貯留することができる。液中に混入した気泡を、輸液ポンプよりも上流に留めることができる。これにより、気泡検出アラームの頻度を低減することできる。
また、本発明は、
前記輸液用チューブユニットは、前記輸液ポンプが気泡を検出した場合に、当該気泡が検出された位置よりも下流側の位置で閉塞可能に構成されており、
前記トラップチャンバーは、収縮可能に形成されており、
前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記トラップチャンバーよりも上流側の位置には、使用者が操作することによって前記輸液用チューブユニットを閉塞可能な閉塞部材が設けられていてもよい。
これによれば、気泡が検出された位置よりも下流側の位置とトラップチャンバーよりも上流側であってドリップチャンバーよりも下流側の位置で輸液用チューブユニットを閉塞することができ、その状態で、トラップチャンバーを収縮させることによって、輸液用チューブユニット内を加圧することができる。その結果、トラップチャンバーの収縮と復元を繰り返すという簡単な動作によって、気泡をトラップチャンバーへ除去することができる。
また、本発明は、
前記トラップチャンバーよりも下流側の位置であって前記輸液ポンプが気泡を検出した場合に閉塞される位置よりも上流側の位置には、使用者が操作することによって当該位置における流路断面積を小さくすることが可能な流路断面積縮小部材が設けられてもよい。
これにより、気泡を除去する際に、使用者が流路断面積縮小部材を操作して流路断面積を縮小することによって、流路断面積が縮小された位置を通過する気泡がより小さな気泡に細分化される。その結果、より容易に気泡を除去することができる。
また、本発明は、
前記トラップチャンバーは、収縮可能に形成されており、
前記トラップチャンバーの容積は、前記輸液用チューブユニットにおける前記ドリップチャンバーの下流端から当該トラップチャンバーの上流端までの部位における容積よりも大きくてもよい。
これにより、輸液用チューブユニットが閉塞された状態で輸液用チューブユニットに液体をリフィルする際に、トラップチャンバー内の全ての空気をドリップチャンバーに押し出すことができる。
また、本発明は、気泡の除去方法として特定してもよい。即ち、本発明は、
気泡を検出可能な輸液ポンプと、
前記輸液ポンプが装着される輸液用チューブユニットと、を備える輸液システムにおける気泡の除去方法であって、
前記輸液用チューブユニットは、
輸液される液体の送液方向において、前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記液体を内部に滴下するドリップチャンバーと、
前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記輸液用チューブユニットの内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバーと、を有し、
前記トラップチャンバーは、収縮可能に形成されており、
前記気泡の除去方法は、
前記輸液ポンプが気泡を検出した場合には、当該気泡が検出された位置よりも下流側の位置と、前記トラップチャンバーよりも上流側であって前記ドリップチャンバーよりも下流側の位置とで前記輸液用チューブユニットを閉塞する閉塞工程と、
前記トラップチャンバーを収縮させることによって当該輸液用チューブユニットの内部
を加圧する加圧工程と、
を含む。
本発明によれば、輸液における気泡検出アラームの発生頻度を低減することができる。
本実施形態に係る輸液システムを示す図である。 ドア部が閉状態の輸液ポンプを示す図である。 ドア部が開状態の輸液ポンプを示す図である。 本実施形態に係るチューブユニットを示す図である。 本実施形態に係る輸液システムにおいて気泡が発生したときの状態を説明するための説明図である。 トラップチャンバー及び閉塞部材を有さない比較例としての輸液システムにおける気泡除去作業を説明するための説明図である。 本実施形態に係る輸液システムにおいて閉塞部材を用いた気泡除去作業を説明するための説明図である。 本実施形態に係る輸液システムにおいて閉塞部材を用いた気泡除去作業の手順を示す図である。 本実施形態に係る輸液システムにおけるリフィル方法を説明するための説明図である。 本実施形態に係る輸液システムの変形例を示す図である。
次に、本発明の実施形態について、図面に基づいて説明する。但し、以下で説明する実施形態は本発明を実施するための例示であり、本実施の形態に記載されている構成要素の寸法、材質、形状、その相対配置等は、特に特定的な記載がない限りは、発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[構成]
まず、本実施形態に係る輸液システム100の全体構成について説明する。図1は、輸液システム100の全体図を示す図である。図1に示すように、本実施形態に係る輸液システム100は、図示しない輸液用スタンド等によって上方から吊下げられるとともに薬液や輸血等の液体を収容する輸液バッグ2と、輸液バッグ2に接続されるとともに液体を送液する輸液用チューブユニット1(以下、チューブユニット1)と、チューブユニット1に装着されるとともにチューブユニット1を押圧することによってチューブユニット1に内部の液体を送液させる輸液ポンプ3と、を備える。チューブユニット1は、内部に液体が流れるルートを形成し、図示しないビン針を介して一端に接続された輸液バッグ2からルート内部に流入する液体を、コネクタ4を介して他端に接続された注射針5まで送液する。以下、チューブユニット1において、輸液バッグ2が接続される側を送液方向の上流側、注射針5が接続される側を送液方向の下流側と称する。即ち、液体は、チューブユニット1内において、上流から下流に送液される。
チューブユニット1は、更に、ビン針を介して輸液バッグ2に接続されるとともに輸液バッグ2より流入する液体を内部に滴下して一時的貯留するドリップチャンバー12と、ドリップチャンバー12よりも下流側に配置されるとともに気泡を貯留するトラップチャンバー13と、ドリップチャンバー12とトラップチャンバー13との間に接続されるとともに液体をドリップチャンバー12からトラップチャンバー13へ送液する第1チューブ111と、トラップチャンバー13から下流側に連設されるとともに液体をトラップチャンバー13からルートの下流端に設けられた注射針5へ送液する第2チューブ112と
、を有する。第1チューブ111と第2チューブ112は、ともに、可撓性を有する管状部材である。また、第1チューブ111におけるトラップチャンバー13付近には、使用者が操作することによって第1チューブ111を閉塞可能な閉塞部材14が装着されている。また、第2チューブ112の下流端付近には、第2チューブ112の流路径を調節することによって液体の流量を調節可能な流量調節クレンメ15が装着されている。流量調節クレンメ15は、使用者が閉操作により第2チューブ112を縮径することによって、輸液の流量を低減させることができる。流量調節クレンメ15が完全に閉じられることにより、第2チューブ112を圧閉し、液体の流れを止めることができる。以下、第1チューブ111と第2チューブ112を区別せずに説明する場合は、輸液チューブ11と称する。
また、第2チューブ112における流量調節クレンメ15よりも上流側には、輸液ポンプ3が装着されている。即ち、輸液ポンプ3は、チューブユニット1におけるトラップチャンバー13よりも下流側であって、流量調節クレンメ15よりも上流側の位置に装着される。このとき、輸液システム100において、トラップチャンバー13は、輸液ポンプ3の上流であって輸液ポンプ3に近い位置に配置されている。これにより、トラップチャンバー13は輸液ポンプ3の直上に位置している。本実施形態に係る輸液システム100は、輸液ポンプ3が第2チューブ112を押圧することによって、チューブユニット1内部の液体を下流へと送液する。そして、注射針5が患者の静脈に刺針された状態で留置されることで、輸液バッグ2内の液体が患者の体内へと注入される。
次に、図2A、図2Bを用いて、輸液ポンプ3について説明する。図2A、図2Bは、本実施形態に係る輸液システム100において用いられる輸液ポンプ3の一例を示す図である。尚、輸液ポンプ3の説明において、特に説明が無い限り、「上」及び「下」とは、図において視認される上及び下を示し、前は、図における手前方向を示すものとする。
輸液ポンプ3は、チューブユニット1内の液体を送液するとともに、後述する気泡検出センサ313が気泡を検出した場合には、気泡検出アラームを発生させて輸液の流れを止めるように動作する。輸液ポンプ3は、輸液システム100において、上側が送液方向の上流に向くように配置されており、図示しない輸液用スタンド等に固定されて使用される。輸液ポンプ3は、本体部31と、本体部31に開閉可能に取り付けられたドア部32とによって構成される。本体部31の所定の位置にチューブユニット1の第2チューブ112を保持した状態でドア部32が閉じられることによって、第2チューブ112が本体部31とドア部32とによって挟持される。これにより、輸液ポンプ3が輸液チューブ11に装着された状態となる。
図2Aは、ドア部32が閉状態である輸液ポンプ3の外観構成を示す図である。図2Aに示すように、ドア部32の前面には、各種の情報を表示する表示部321と、使用者が輸液ポンプ3を操作するための各種の操作スイッチが配列された操作部322と、ドア部32を開くためのドアロックレバー324とが設けられている。また、ドア部32の上面にはインジケータ323が設けられている。
表示部321は、単位時間あたりの流量(送液速度)の設定値と実績値とを切り替えて表示する流量表示部321aと、予定量と積算量とを切り替えて表示する予定量/積算量表示部321bと、各種アラーム情報を表示するアラーム表示部321cと、を有している。
アラーム表示部321cは、後述する気泡検出センサ313が、輸液チューブ11内の気泡を検出した際に点灯する。尚、輸液ポンプ3は、気泡が検出されたことを、アラーム表示部321cによる表示とともにブザー音で発報する。以下、気泡検出アラームとは、
気泡検出センサ313が気泡を検出することによるアラーム表示部321cの表示及びブザー音の発生による発報のことを指す。
操作部322は、使用者が操作することによって、送液速度や予定流量の数値を設定することや、輸液を開始・強制停止することや、輸液ポンプ3の電源のON/OFFを切り替えることができる。
インジケータ323は、輸液ポンプ3の送液状態を報知する機能を備えている。インジケータ323は、例えば、送液中は緑色に回転点灯し、何らかの異常により送液が停止した場合は、赤色に点灯または点滅する。
図2Bは、ドア部32が開状態である輸液ポンプ3の外観構成を示す図である。図2Bに示すように、ドア部32は、幅方向における測端部に設けられたヒンジ部33を介して本体部31の幅方向における測端部に回動可能に接続されている。これにより、ドア部32が本体部31に対して開閉自在となる。
ドア部32の裏面には、ドアシールゴム325とバッファプレート326が設けられている。また、本体部31には、チューブガイド溝311と、チューブ保持部312と、気泡検出センサ313と、ポンプ機構314と、ポンプ内クレンメ315と、クレンメ解除レバー316と、が設けられている。
ドアシールゴム325は、ゴムにより形成された板部材であり、ドア部32の裏面における上部に幅方向に延在して設けられている。ドアシールゴム325は、ドア部32が閉じた状態(以下、閉状態)において、本体部31の内部に液体が浸入することを防止する。バッファプレート326は、ドア部32が閉状態において本体部31に設けられたポンプ機構314と対向する位置に凸形状となっている。バッファプレート326は、ポンプ機構314によって第2チューブ112が押圧される際に、第2チューブ112をドア部32の裏面から支持する。
チューブガイド溝311は、本体部31の前面の上下方向に亘って延在する溝であり、溝の内側に第2チューブ112を収容可能に形成されている。チューブガイド溝311は、第2チューブ112を収容することによって、第2チューブ112の幅方向の移動を規制する。
また、チューブガイド溝311の上端付近は、第2チューブ112の外径と略同等かそれ以下の溝幅となることによって、チューブ保持部312を形成している。チューブ保持部312は、第2チューブ112がチューブ保持部312を形成する両側壁の間に押し込まれることによって、第2チューブ112を保持する。
ポンプ内クレンメ315は、チューブガイド溝311の下端付近に設けられ、幅方向から第2チューブ112を挟持する。即ち、ポンプ内クレンメ315は、送液方向において、気泡検出センサ313よりも下流側に位置する。また、ポンプ内クレンメ315は、ドア部32が開けられた状態(以下、開状態)となった場合に、第2チューブ112に押圧力を付加することによって、自動的に第2チューブ112を圧閉する。尚、ドア部32が開状態において、ポンプ内クレンメ315による第2チューブ112の圧閉を解除するには、クレンメ解除レバー316を操作すればよい。これにより、第2チューブ112への押圧力の付加が解除され、輸液チューブ11の圧閉が解除される。
チューブユニット1は、第2チューブ112がチューブガイド溝311に収容されるとともに、チューブ保持部312に押し込まれ、ポンプ内クレンメ315に挟持されること
によって、本体部31に固定される。
また、チューブ保持部312を形成する両側壁には、所定の大きさ以上の気泡を検出する気泡検出センサ313が内蔵されている。第2チューブ112内に混入している所定の大きさ以上の気泡は、チューブ保持部312付近を通過する際に気泡検出センサ313によって検出される。気泡検出センサ313は、小型で構造が簡易であることから、超音波を用いたセンサであることが好ましい。このような気泡検出センサ313は、空気と水における超音波の減衰率が異なることを利用して、液中に空気が混入したことを検知する。但し、気泡検出センサ313の構成は上記に限定されず、種々の構成を選択することができる。
ポンプ機構314は、チューブガイド溝311の中央付近に設けられている。ポンプ機構314には、前後方向に進退可能なフィンガ314aが上下方向に複数配列されている。ポンプ機構314は、ドア部32が閉じられてバッファプレート326によって第2チューブ112がドア部32の裏面から支持された状態で、フィンガ314aを前進させることによって、第2チューブ112を押圧する。フィンガ314aが上流側から下流側にかけて第2チューブ112を順次押圧することによって、第2チューブ112に蠕動運動が付与される。ポンプ機構314は、フィンガ314aにこの動作を繰り返させることによって、チューブユニット1内の液体を送液方向へ送液する。また、ポンプ機構314は、気泡検出センサ313が気泡を検出した場合には、即ち、気泡検出アラームが発生した場合には、フィンガ314aを前進させてバッファプレート326に第2チューブ112を押し付けることによって第2チューブ112を圧閉し、輸液の流れを止めるように動作する。
尚、本実施形態における輸液ポンプ3の構成は、上述した態様に限定されず、適宜変更することができる。
図3は、本実施形態に係るチューブユニット1が輸液バッグ2に接続された状態を示す図である。以下、図3を参照して、本実施形態に係るチューブユニット1について説明する。本実施形態に係るチューブユニット1は、ドリップチャンバー12に加えて、トラップチャンバー13を備える点で、従来の輸液用チューブと大きく相違する。
ドリップチャンバー12は、気体及び液体の貯留が可能で、可撓性を有する円筒形状の容器であり、輸液バッグ2から流入する液体を滴下するドリップ部121と、ドリップ部121から滴下された液体を貯留して下流へ流出させるチャンバー部122と、を有する。ドリップチャンバー12は点滴筒とも呼称される。輸液システム100において、ドリップチャンバー12は、チャンバー部122にチャンバー部122の容積に対して1/3〜1/2の量の液体を貯留し、チャンバー部122の下流端に設けられた送液口123から液体を送液すると、上流に設けられたドリップ部121から液体を滴下させる。即ち、輸液システム100において、ドリップチャンバー12の内部は気層と液層に分離した状態で使用され、使用者は、チャンバー部122の液面に液体が滴下されていることを視認することによって、輸液バッグ2内に封入されている液体の輸液が確実になされていることを確認することができる。また、液体の単位時間当たりの滴下量は、輸液速度を調整する目安となる。また、ドリップチャンバー12は、輸液バッグ2の液体を滴下することによって、滴下される液体の内部に存在する微小な気泡の一部を除去する役割も有している。
第1チューブ111は、所定の長さを有するとともにドリップチャンバー12とトラップチャンバー13とを接続することで液体を送液方向へ送液する管状部材である。即ち、第1チューブ111の上流側の端部は、ドリップチャンバー12の送液口123に接続さ
れており、下流側の端部は、トラップチャンバー13に接続されている。また、第1チューブ111は可撓性を有する材料で形成されており、使用者が後述する閉塞部材14を操作することによって閉塞可能となっている。
トラップチャンバー13は、液体を充填するとともに、チューブユニット1内に混入した気泡を貯留する容器である。トラップチャンバー13は、第1チューブ111を介してドリップチャンバー12の下流に接続され、可撓性を有する円筒形状を有する。トラップチャンバー13の上流端には、第1チューブ111から液体が流入する流入口131が設けられている。また、トラップチャンバー13の下流端には、第2チューブ112へ液体を流出する流出口132が設けられている。トラップチャンバー13の内径は、第1チューブ111及び第2チューブ112の内径よりも大きい。換言すると、トラップチャンバー13の送液方向における断面積は、第1チューブ111及び第2チューブ112の断面積よりも大きくなっている。また、トラップチャンバー13の容積は、第1チューブ111の容積よりも大きくなっている。より詳細には、トラップチャンバー13の容積は、ドリップチャンバー12の下流端である送液口123からトラップチャンバー13の上流端である流入口131までの部位の容積よりも大きい。
第2チューブ112は、所定の長さを有し、トラップチャンバー13とルートの下流端に設けられた注射針5との間に接続されることで液体を送液方向へ送液する管状部材である。即ち、第2チューブ112の上流側の端部は、トラップチャンバー13の流出口132に接続されており、下流側の端部は、コネクタ4に接続されている。また、第2チューブ112も、第1チューブ111と同様に可撓性を有する材料で形成されている。そのため、上述したように、輸液ポンプ3の保持部に第2チューブ112を押し込む等して、輸液ポンプ3を第2チューブ112に装着することができる。
また、第1チューブ111におけるトラップチャンバー13付近には、閉塞部材14が装着されている。閉塞部材14は、第1チューブ111の外周に装着される支点部143と、支点部143を介して接続される第1押圧部141と第2押圧部142と、を有する。閉塞部材14は、可撓性を有しており、使用者が第1押圧部141と第2押圧部142とによって第1チューブ111を挟持することによって、第1チューブ111を閉塞させ、輸液の流れを止めることができる。但し、閉塞部材14は、上記の形状に限らず、使用者の操作によって第1チューブ111を閉塞と開放とを切り替えることができるものであればよい。
[気泡検出アラームの低減]
次に、本実施形態に係る輸液システム100の作用について説明する。上述したように、輸液ポンプ3には、気泡検出センサ313が設けられており、輸液チューブ11内に所定の大きさ以上の気泡が存在した場合、当該気泡が気泡検出センサ313付近を通過することによって、気泡検出センサ313が当該気泡を検出する。これにより、生体に気泡が侵入することを防ぐためにポンプ機構314が第2チューブ112を圧閉して輸液を止める。そして、気泡検出アラームが作動して液中に気泡が混入していることを周囲に知らせる。
ここで、液中に混入する気泡として、まず、ドリップチャンバー12における液体の滴下の際に発生する気泡が挙げられる。このような気泡は、液滴が液面に滴下する際に、チャンバー部122の液層内の液が気層中の気体を巻き込むことによって発生する。これにより発生した気泡は、浮力により液層から気層へ浮き上がってくることも多いが、ドリップチャンバー12内の液面レベルが低い場合には、滴下の際に発生した気泡が浮力によって上昇する前に送液口123まで到達し、そのまま輸液チューブ11内を送液方向に進行することがある。
また、液中に混入する気泡には、液中の溶存気体が送液中の環境温度の上昇によって気泡として析出したものもある。環境温度の上昇は、気温の急激な上昇の他、輸液ポンプ3の熱や生体の体温等によって引き起こされる。この場合、気泡はチューブユニット1内の何れの箇所においても析出し得るため、トラップチャンバー13よりも下流において気泡が液中に混入する可能性がある。
また、上述した気泡の発生のしやすさは、輸液される液体の種類や輸液チューブ11の材質にも依存する。また輸液の速度は速ければ速いほど、気泡が送液方向、即ち生体へ侵入する方向に進みやすくなる。
このようにして液中に混入した気泡が注射針5に到達して生体内に侵入することを未然に防止するために、気泡検出センサ313によって気泡を検出しなければならないが、一方で、気泡検出アラームが発生すると、使用者(主に、看護師等の作業者)は後述する気泡除去作業を行わなくてはならない。そのため、気泡検出アラームの発生頻度が高くなると、作業者の負担が大きくなる問題がある。また、頻繁に気泡検出アラームが発生することによって、患者が煩わしく感じるという問題もある。
図4は、本実施形態に係る輸液システム100において気泡が発生したときの状態を説明する説明図である。上記の問題に対して、本実施形態に係る輸液システム100は、ドリップチャンバー12と気泡検出センサ313との間にトラップチャンバー13を設けていることによって、図4に示すように、ドリップチャンバー12で発生した気泡の一部を気泡検出センサ313の位置に到達する前にトラップチャンバー13に貯留することができる。即ち、気泡を、気泡検出センサ313よりも上流に留めることができる。その結果、トラップチャンバー13が存在しない場合と比較して、気泡検出センサ313の位置まで到達する気泡の数が低減されるため、気泡検出アラームの発生頻度を低減することができる。
[気泡除去方法]
ここで、気泡の一部がトラップチャンバー13に捕捉されずに気泡検出センサ313の位置まで到達した場合や、トラップチャンバー13よりも下流の位置で気泡が発生した場合に、気泡検出センサ313が気泡を検出して気泡検出アラームが発生することがある。その場合は、輸液チューブ11内から気泡を除去する作業(以下、気泡除去作業)を行う必要がある。
図5は、比較例として、トラップチャンバー13及び閉塞部材14を有さない輸液システム100Aにおける気泡除去作業を説明するための説明図である。気泡除去作業を行うために、作業者は、ドアロックレバー324(図2A参照)を操作することによってドアロックを解除し、ドア部32を開ける。ドア部32が開かれると、ポンプ内クレンメ315が自動的に第2チューブ112を圧閉し、気泡がポンプ内クレンメ315より下流に進行することが防止される。この状態で気泡除去作業が行われる。気泡除去作業の一般的な方法として、ポンプ内クレンメ315を開放し、送液の圧力を用いて気泡をルート下流端から外気に押し出す方法と、ドリップチャンバー12を気泡が検出された位置(即ち、気泡検出センサ313の位置)よりも高い位置に配置した状態で、輸液チューブ11を弾いたり押圧したりして気泡が浮力によって上昇することを促し、ドリップチャンバー12の気層まで移動させる方法と、がある。前者の方法の場合、輸液チューブ11を着脱する手間がかかる他、気泡と同時に液体が排出されてしまうため、投与する液体の量に影響が生じたり輸液に使用する液体によっては作業に危険を伴ったりする問題がある。そのため、液体の排出を伴わない後者の方法が好ましい。しかしながら、後者の方法により気泡を除去する場合、輸液チューブ11は取り回しの利便性のために所定の長さ以上である必要が
あることから、気泡が検出される位置である気泡検出センサ313の位置からドリップチャンバー12までのルートの距離が長くなるため、気泡がドリップチャンバー12の気層に到達するまでに長い時間を要しがちである。その結果、作業時間が長くなり、作業者や患者の負担が増すという問題がある。
これに対して本実施形態に係る輸液システム100は、気泡を貯留可能なトラップチャンバー13がドリップチャンバー12と気泡検出センサ313との間に設けられている。そのため、輸液システム100において輸液チューブ11から気泡を除去するには、気泡をトラップチャンバー13内に貯留すればよいため、気泡をトラップチャンバー13まで上昇させるのみで事足りる。即ち、本実施形態に係る輸液システム100は、トラップチャンバー13があることによって、輸液チューブ11から気泡を除去するために輸液チューブ11を弾く等して気泡を上昇させなければならない距離を短くすることができる。その結果、気泡の除去に要する時間を短縮することができる。更に述べると、輸液システム100において、気泡検出センサ313の位置からトラップチャンバー13までのルートの距離が短ければ短いほど、気泡除去に要する時間を短縮することができる。本実施形態に係る輸液システム100は、トラップチャンバー13が輸液ポンプ3の直上に位置するように配置されているため、気泡検出センサ313の位置からトラップチャンバー13までのルートの距離が短くなっている。これにより、気泡除去に要する時間が短縮されている。
また、本実施形態に係る輸液システム100は、閉塞部材14を用いることによって、より容易に気泡除去作業を行うことができる。図6は、本実施形態に係る閉塞部材14を用いた気泡除去作業を示す図である。また、図7は、気泡除去作業の手順を示す図である。
まず、作業者は、ステップS01において、ドア部32が開状態であり、ポンプ内クレンメ315によって第2チューブ112が閉塞した状態で、閉塞部材14を閉じることによって、第1チューブ111を閉塞する(閉塞工程)。これにより、チューブユニット1は、閉塞部材14とポンプ内クレンメ315とによってトラップチャンバー13よりも上流側であってドリップチャンバー12よりも下流側の位置と気泡が検出された位置よりも下流側の位置とで閉塞され、密閉された状態となる。即ち、チューブユニット1には、送流方向において閉塞部材14からポンプ内クレンメ315まで連なる一つの閉じた空間が形成されており、気泡が当該空間に閉じ込められている。この状態で、ステップS02において、作業者がトラップチャンバー13を握持し、押圧することによって、トラップチャンバー13の収縮と復元を繰り返す(加圧工程)。トラップチャンバー13が収縮することによって、当該空間の液体及び気泡が加圧される。トラップチャンバー13の収縮と復元が繰り返されることで、加圧が繰り返されることによって、空間内の気泡が徐々に移動する。気泡は気泡検出センサ313の付近から一旦、送液方向の下流へ移動し、ポンプ内クランプの付近まで移動した後に上流へ移動し、最後にはトラップチャンバー13に捕捉される。このようにして、輸液チューブ11内の気泡をトラップチャンバー13に貯留することができる。本実施形態に係る気泡除去方法によると、輸液チューブ11を何度も弾く等の動作をしなくても、閉塞部材14を閉じてトラップチャンバー13を容易に気泡の除去を行うことができる。輸液チューブ11内の全ての気泡を除去し、トラップチャンバー13に貯留した後は、閉塞部材14を開放してから、アラームを解除して輸液を再開するための所定の操作を行うことにより、輸液を再開することができる。
ここで、気泡が大きいことによって輸液チューブ11の内壁に気泡が接触している場合、表面張力によって気泡がチューブの内壁に付着することが考えられる。この状態では、輸液チューブ11を外部から弾く等して衝撃を与えても、気泡が上昇し難く、気泡除去作業が困難となる虞がある。しかしながら、閉塞部材14を用いた気泡除去方法によると、
トラップチャンバー13を収縮させて輸液チューブ11内部の圧力を高めることによって、気泡を収縮させることができる。気泡が収縮することにより、気泡が輸液チューブ11の内壁から剥離するか、気泡と内壁との接触面積が小さくなる。そして、気泡に生じる表面張力を浮力が上回ると、気泡が浮力により上昇し易くなる。これによると、本実施形態に係る輸液システム100は、輸液チューブ11の内壁に付着した大きな気泡を容易に除去することができる。
また、トラップチャンバー13と気泡との距離が短ければ短いほど効果的に気泡を除去することが可能となる。即ち、気泡が検出される位置である気泡検出センサ313の位置からトラップチャンバー13までのルートの距離は、短いほどよい。具体的には、気泡検出センサ313とトラップチャンバー13の間のルート距離は、10cm以下とすることが好ましく、8cm以下とすることがより好ましい。但し、本発明はこれに限定されない。
尚、トラップチャンバー13の容積が大きければ大きいほど、トラップチャンバー13を収縮させたときに気泡に作用する圧力が大きくなるため、気泡をより収縮させることができ、気泡の除去がより容易となる。
尚、以上説明した方法は、ステップS01において、ポンプ内クレンメ315による輸液チューブ11の閉塞に代えて、流量調節クレンメ15を閉操作することによって輸液チューブ11を閉塞してもよい。
また、貯留した気泡は、後述する方法でドリップチャンバー12内に排出することができるため、気泡を貯留しておき、ある程度まで気泡が溜まったら除去してもよい。これにより、気泡検出アラームの発生頻度をより低減することができる。
[リフィル方法]
次に、本実施形態に係る輸液システム100における、チューブユニット1のリフィル方法について説明する。輸液バッグ2及びルートの液体が空になった場合、輸液バッグ2のみを取り替えて輸液チューブ11内を再び液体で満たす(リフィル)必要がある。リフィルの一般的な方法として、ポンプ内クレンメ315を開放して、液体をチューブユニット1のルート下流端より排出することで、送液の圧力を用いて空気をルートの下流端から押し出し、輸液チューブ11内を液体で満たす方法がある。しかしながら、この方法では、輸液チューブ11内の空気が送液される液体によって外部に押し出されるため、第1チューブ111、トリップチャンバー、及び第2チューブ112内に液体を満たすことが可能であるが、上述したように、輸液チューブ11より液体を排出する必要があるため、危険を伴う虞がある。そのため、輸液チューブ11を閉塞し、液体が排出されない状態でリフィルを行うことが好ましい。
図8は、本実施形態に係るリフィル方法を示す図である。図8に示すリフィル方法では、まず、ポンプ内クレンメ315によって第2チューブ112を閉塞し、輸液バッグ2を新しいものに取替える。次に、第2チューブ112がポンプ内クレンメ315によって閉じられ、第1チューブ111が開放された状態でドリップチャンバー12の収縮と復元を繰り返す。これにより、輸液バッグ2から液体がトリップチャンバーに吸引され、ドリップチャンバー12が液体で満たされる。この段階では、第1チューブ111及びトラップチャンバー13内は液体が十分に満たされていない。ドリップチャンバー12内にある程度まで液体が満たされたら、次に、トラップチャンバー13の収縮と復元を繰り返す。そうすることによって、トラップチャンバー13がドリップチャンバー12内の液体を吸引し、トラップチャンバー13内の空気がドリップチャンバー12内の液体と交換されていく。これを更に繰り返すことによって、トラップチャンバー13及び第1チューブ111
、第2チューブ112を液体で満たすことができる。トラップチャンバー13に残った空気は、トラップチャンバー13を収縮させることによってドリップチャンバー12の気層に送り出すことができる。ここで、本実施形態に係るトラップチャンバー13は、トラップチャンバー13の容積が第1チューブ111の容積よりも大きくなるように形成されている。より詳しくは、トラップチャンバー13は、使用者がこれを収縮させたときに、トラップチャンバー13から第1チューブ111へ押し出される流体の容積が第1チューブ111の容積よりも大きくなるように形成されている。そのため、トラップチャンバー13内の空気を第1チューブ111に空気を留まらせずに、ドリップチャンバー12の気層へと送り出すことができる。尚、以上説明した方法は、ポンプ内クレンメ315に代えて、流量調節クレンメ15によって輸液チューブ11を閉塞してもよい。
[作用・効果]
以上より、本実施形態に係るチューブユニット1は、液体の送液方向において、輸液ポンプ3よりも上流側に設けられ、液体を内部に滴下するドリップチャンバー12と、ドリップチャンバー12よりも下流側であって輸液ポンプ3よりも上流側に設けられ、チューブユニット1の内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバー13と、を有することによって、チューブユニット1の内部で気泡が発生した場合に、気泡の一部を気泡検出センサ313に到達する前にトラップチャンバー13に貯留することができる。即ち、気泡を、気泡検出センサ313よりも上流に留めることができる。これにより、本実施形態に係るチューブユニット1によれば、気泡検出アラームの頻度を低減することできる。その結果、作業者や患者の負担を軽減することができる。また、輸液ポンプ3の気泡検出センサ313が気泡を検出し、気泡を輸液チューブ11から除去する場合、トラップチャンバー13があることによって、トラップチャンバー13が無い場合と比較して、輸液チューブ11から気泡を除去するために気泡を上昇させなければならない距離を短くすることができる。その結果、気泡の除去に要する時間を短縮することができる。
また、本実施形態に係るチューブユニット1は、輸液ポンプ3の気泡検出センサ313が気泡を検出した場合には、気泡検出センサ313よりも下流の位置にあるポンプ内クレンメ315によって閉塞される。また、チューブユニット1は、ドリップチャンバー12よりも下流であって、トラップチャンバー13よりも上流の位置に、使用者が操作することによってチューブユニット1を閉塞可能な閉塞部材14が設けられており、且つ、トラップチャンバー13は、収縮可能に形成されている。これにより、ポンプ内クレンメ315と閉塞部材14とによって、気泡が検出された位置よりも下流側の位置とトラップチャンバー13よりも上流側であってドリップチャンバー12よりも下流側の位置で輸液用チューブユニット1を閉塞することができ、その状態で、トラップチャンバー13を収縮させることによって、チューブユニット1内を加圧することができる。その結果、トラップチャンバー13の収縮と復元を繰り返すという簡単な動作によって、輸液チューブ11からトラップチャンバー13へ気泡を除去することができる。更に、上記の動作の際にトラップチャンバー13が収縮すると、輸液チューブ11内に生じる圧力によって気泡が収縮する。これにより、輸液チューブ11の内壁に付着した大きな気泡を内壁より剥離させることができ、より容易に気泡をトラップチャンバー13へ除去することができる。
更に、本実施形態に係るチューブユニット1は、トラップチャンバー13の容積が第1チューブ111の容積よりも大きくなるように形成されている。即ち、トラップチャンバー13の容積は、ドリップチャンバー12の下流端である送液口123からトラップチャンバー13の上流端である流入口131までの容積よりも大きい。これにより、ポンプ内クレンメ315によってチューブユニット1が閉塞された状態でチューブユニット1に液体をリフィルする際に、トラップチャンバー13内の全ての空気をドリップチャンバー12に押し出すことができる。
<変形例>
図9は、本実施形態に係る輸液システム100の変形例を示す図である。図9に示すように、変形例に係る輸液システム100Aは、トラップチャンバー13よりも下流側であって、ポンプ内クレンメ315よりも上流側の位置に、使用者の操作によって流路断面積を縮小可能な流路断面積縮小部材16が設けられている。流路断面積縮小部材16は、例えば、第2チューブ112を押圧することによって縮径させるクレンメであってもよい。気泡除去作業の際に、使用者がこれを操作して流路断面積を縮小することによって、流路断面積が縮小された位置を通過する気泡が切断され、より小さな気泡に細分化される。これにより、より容易に気泡を除去することができる。尚、流路断面積縮小部材16によって流路径を縮径する場合、縮径後の流路径は、縮径前の1/2以下となることが好ましい。また、気泡検出センサ313からトラップチャンバー13までのルートの距離を短くするために、流路断面積縮小部材16は、図9に示すように、ポンプ内クレンメ315よりも上流側の位置であって、気泡検出センサ313よりも下流側に装着されている。即ち、流路断面積縮小部材16は輸液ポンプ3の内部に収容可能となっている。これにより、第2チューブ112において気泡検出センサ313の上流側に流路断面積縮小部材16を装着するための長さを確保する必要がないため、気泡検出センサ313からトラップチャンバー13までのルートの距離を短くすることができる。その結果、より効果的に気泡を除去することができる。
尚、上記した種々の内容は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において可能な限り組み合わせることができる。
1・・・輸液用チューブユニット
11・・・輸液チューブ
12・・・ドリップチャンバー
13・・・トラップチャンバー
14・・・閉塞部材
15・・・流量調節クレンメ
16・・・流路断面積縮小部材
2・・・輸液バッグ
3・・・輸液ポンプ
31・・・本体部
313・・・気泡検出センサ
315・・・ポンプ内クレンメ
100・・・輸液システム

Claims (6)

  1. 気泡を検出可能な輸液ポンプが装着される輸液用チューブユニットであって、
    輸液される液体の送液方向において、前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記液体を内部に滴下するドリップチャンバーと、
    前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記輸液用チューブユニットの内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバーと、を有する、
    輸液用チューブユニット。
  2. 前記輸液用チューブユニットは、前記輸液ポンプが気泡を検出した場合に、当該気泡が検出された位置よりも下流側の位置で閉塞可能に構成されており、
    前記トラップチャンバーは、収縮可能に形成されており、
    前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記トラップチャンバーよりも上流側の位置には、使用者が操作することによって前記輸液用チューブユニットを閉塞可能な閉塞部材が設けられている、
    請求項1に記載の輸液用チューブユニット。
  3. 前記トラップチャンバーよりも下流側の位置であって前記輸液ポンプが気泡を検出した場合に閉塞される位置よりも上流側の位置には、使用者が操作することによって当該位置における流路断面積を小さくすることが可能な流路断面積縮小部材が設けられている、請求項2に記載の輸液用チューブユニット。
  4. 前記トラップチャンバーは、収縮可能に形成されており、
    前記トラップチャンバーの容積は、前記輸液用チューブユニットにおける前記ドリップチャンバーの下流端から当該トラップチャンバーの上流端までの部位における容積よりも大きい、
    請求項1から3の何れか1項に記載の輸液用チューブユニット。
  5. 気泡を検出可能な輸液ポンプと、
    前記輸液ポンプが装着される輸液用チューブユニットと、を備える輸液システムにおける気泡の除去方法であって、
    前記輸液用チューブユニットは、
    輸液される液体の送液方向において、前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記液体を内部に滴下するドリップチャンバーと、
    前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記輸液用チューブユニットの内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバーと、を有し、
    前記トラップチャンバーは、収縮可能に形成されており、
    前記気泡の除去方法は、
    前記輸液ポンプが気泡を検出した場合には、当該気泡が検出された位置よりも下流側の位置と、前記トラップチャンバーよりも上流側であって前記ドリップチャンバーよりも下流側の位置とで前記輸液用チューブユニットを閉塞する閉塞工程と、
    前記トラップチャンバーを収縮させることによって当該輸液用チューブユニットの内部を加圧する加圧工程と、を含む、
    気泡の除去方法。
  6. 気泡を検出可能な輸液ポンプと、
    前記輸液ポンプが装着される輸液用チューブユニットと、を備える輸液システムであって、
    前記輸液用チューブユニットは、
    輸液される液体の送液方向において、前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記液体を内部に滴下するドリップチャンバーと、
    前記ドリップチャンバーよりも下流側であって前記輸液ポンプよりも上流側に設けられ、前記輸液用チューブユニットの内部で発生した気泡を貯留可能なトラップチャンバーと、を有する、
    輸液システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112190786A (zh) * 2020-10-10 2021-01-08 亓志玲 一种重症监护室药液供给装置

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