JP2018121202A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】高いアンテナ利得と良好な軸比を確保しつつ、薄型化及び小型化が図れるアンテナ装置を提供する。【解決手段】誘電体層4の一方の面にループ導体21と4つの放射素子22とを含む第1の導体層2を有し、誘電体層4の他方の面に第2の導体層3を有する2層基板のみで構成する。また、ループ導体21は、略1波長の電気長を持つ円弧状の形状を成し、放射素子22は、ループ導体21の外側に所定の間隔を空けて4つ配置され、それぞれがループ導体21の円弧中心部から外側方向に略1/4波長の電気長を持ち、放射素子22同士は、ループ導体21の円弧中心部に対して回転対称となる。【選択図】図1
Description
本発明は、円偏波を放射するアンテナ装置に関する。
円偏波を放射するアンテナ装置は、受信端末向きの回転変動に強いことから、RFID(Radio Frequency Identifier)システム(使用周波数920MHz)や、iビーコン(登録商標)に代表されるBluetooth(登録商標)Low Energy(使用周波数2.4GHz〜2.485GHz)を用いたシステム等で用いられている。
例えば、RFIDシステムにおいては、受信タグの位置による許容度を高めるために、リーダライタには円偏波が用いられ、受信タグには直線偏波が用いられている。
また、Bluetooth(登録商標)Low Energyを使用したシステムにおいては、スマートフォン等の直線偏波を用いた受信端末で安定した受信を行うために、円偏波のビーコンが用いられることがある。
また、Bluetooth(登録商標)Low Energyを使用したシステムにおいては、スマートフォン等の直線偏波を用いた受信端末で安定した受信を行うために、円偏波のビーコンが用いられることがある。
円偏波を放射するアンテナ装置として、例えば特許文献1〜3に記載されたものがある。特許文献1に記載されたアンテナ装置は、ループ導体の上にボウタイ形状のスロットを配置した構成を採っている。特許文献2に記載されたアンテナ装置は、ループ導体の外周(同一平面)に閉ループを配置した構成を採っている。特許文献3に記載されたアンテナ装置は、ループ導体の上に2つ以上のスロットを配置した構成を採っている。
円偏波の発生は、パッチアンテナ素子の一部を切り欠く等の簡易な構成で実現できる一方、広帯域に亘って良好な軸比と高いアンテナ利得を得るためには、アンテナをアレー状に多数設けたり、放射素子をアンテナの放射方向に対して厚みを持たせて立体的に配置したりする必要があり、小型化や薄型化が難しいという課題がある。
例えば、特許文献1に記載のアンテナ装置にあっては、厚み方向に素子を配置する構成が必要であり、また高いアンテナ利得を得るには厚みが必要である。
また、特許文献2に記載のアンテナ装置にあっては、実施形態において1.5GHzでのアンテナの厚みを6.4mmにしており、高いアンテナ利得を得るには厚みが必要である。
また、特許文献3に記載のアンテナ装置にあっては、厚み方向に素子を配置する構成が必要である。
このように、特許文献1〜特許文献3のいずれに記載のアンテナ装置にあっても、小型化や薄型化を図ることは難しい。
また、特許文献2に記載のアンテナ装置にあっては、実施形態において1.5GHzでのアンテナの厚みを6.4mmにしており、高いアンテナ利得を得るには厚みが必要である。
また、特許文献3に記載のアンテナ装置にあっては、厚み方向に素子を配置する構成が必要である。
このように、特許文献1〜特許文献3のいずれに記載のアンテナ装置にあっても、小型化や薄型化を図ることは難しい。
一方、薄型化が図れるアンテナ装置として、例えば図16の斜視図に示すものがある。同図に示すアンテナ装置100は、パッチアンテナ素子102の一部を切り欠くことで円偏波を放射できるようにしたものである。パッチアンテナ素子102は、正方形板状の誘電体101の表面中央部に設けられており、2つの対向する角部の一方(図に示す角部102a,102b)が切り欠かれている。なお、誘電体101は、一辺が80mm、厚みが1.6mmで、裏面には全体に亘って導体が設けられている。パッチアンテナ素子102には給電部103が設けられており、この給電部103に例えば同軸ケーブル(図示略)が接続され、この同軸ケーブルを介して給電が行われる。
図17は、図16に示すアンテナ装置100の軸比(dB)とアンテナ利得(dBi)を示す図であり、同図の(a)が軸比、(b)がアンテナ利得である。同図の(a),(b)に示す帯域△f(2.4GHz〜2.5GHz)は、Bluetooth(登録商標)Low Energyの帯域である。アンテナ装置100は、2層基板で実現可能であるので、薄型化が可能である反面、帯域△fにおける軸比3dB以下の比帯域が狭く、良好な軸比が得られない。一方、アンテナ利得については、右旋円偏波CWの方が左旋円偏波CCWよりも高く、右旋円偏波のアンテナとなっている。
本発明は、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保しつつ、薄型化及び小型化が図れるアンテナ装置を提供することを目的とする。
本発明のアンテナ装置は、円偏波を放射する平板状のアンテナ装置であって、ループ導体と、導体からなる放射素子とを含む第1の導体層と、略全面が導体からなる第2の導体層と、前記第1の導体層と前記第2の導体層に挟まれた誘電体層と、を備え、前記ループ導体は、略1波長の電気長を持つ円弧状の形状であって、一端に給電部を有し、他端に所定のインピーダンスで終端される終端部を有し、前記放射素子は、前記ループ導体の外側に所定の間隔を空けて2つ以上配置され、前記ループ導体の円弧中心部から外側方向に略1/4波長の電気長を持つことで直線偏波で動作し、前記放射素子同士は、前記ループ導体の円弧中心部に対して回転対称である。
上記構成によれば、誘電体層の一方の面にループ導体と放射素子とを含む第1の導体層と、誘電体層の他方の面に第2の導体層とを有する2層基板で実現できるので、薄型化及び小型化が図れる。また、ループ導体は、略1波長の電気長を持ち、放射素子は、2つ以上配置され、それぞれが略1/4波長の電気長を持つので、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保することができる。このように、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保できるとともに、薄型化及び小型化が図れる。
本発明のアンテナ装置の一態様として例えば、前記放射素子は、第1の放射素子であり、前記第1の導体層は、導体からなる第2の放射素子を更に含み、前記第2の放射素子は、前記ループ導体の内側に所定の間隔を空けて配置されている。
上記構成によれば、新たに設けた第2の放射素子により放射素子自体の面積が広くなり、より高いアンテナ利得が得られる。
本発明のアンテナ装置の一態様として例えば、前記第2の導体層は、前記ループ導体の円弧中心部に対応する中心部において導体が設けられていない。
上記構成によれば、第2の導体層の導体が設けられていない部分に無線回路を設けることができ、無線回路を内蔵したアンテナ装置を提供することができる。
本発明のアンテナ装置の一態様として例えば、前記放射素子は、略扇状の平面形状を有している。
上記構成によれば、放射素子の形状を略扇状の平面形状としても、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保できるとともに、薄型化及び小型化が図れる。
本発明のアンテナ装置の一態様として例えば、前記放射素子は、略矩形状の平面形状を有している。
上記構成によれば、放射素子の形状を略矩形状の平面形状としても、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保できるとともに、薄型化及び小型化が図れる。
本発明のアンテナ装置は、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保しつつ、薄型化及び小型化が図れる。
以下、本発明を実施するための好適な実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの概略構成を示す平面図及び断面図である。この場合、同図の(a)が表面側の平面図、(b)が裏面側の平面図、(c)がA−A線断面図である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの概略構成を示す平面図及び断面図である。この場合、同図の(a)が表面側の平面図、(b)が裏面側の平面図、(c)がA−A線断面図である。
本実施形態に係るアンテナ装置1Aは、円偏波を放射する平板状のアンテナ装置であり、ループ導体21と、導体からなる放射素子22とを含む第1の導体層2と、略全面が導体からなる第2の導体層3と、第1の導体層2と第2の導体層3に挟まれた誘電体層4と、を備える。ループ導体21は、略1波長の電気長を持つ円弧状の形状であって、一端に給電部211(図1の(c)参照)を有し、他端に所定のインピーダンスで終端される終端部212(図1の(c)参照)を有する。
給電部211は、ループ導体21の一端の直下にあけられた誘電体層4の貫通孔に挿入され、一端がループ導体21の一端に接続される導線211aと、導線211aの他端に接続される端子211bとから構成される。給電部211には、例えば同軸ケーブル(図示略)を介して給電が行われる。終端部212は、ループ導体21の他端の直下にあけられた誘電体層4の貫通孔に挿入され、一端がループ導体21の他端に接続される導線212aと、導線212aの他端と第2の導体層3との間に介挿される所定のインピーダンス素子(例えば、50Ωの抵抗素子)212bとから構成される。
放射素子22は、略扇状の平面形状を有し、ループ導体21の外側に所定の間隔を空けて4つ配置される。各放射素子22は、ループ導体21の円弧中心部から外側方向に略1/4波長の電気長を持ち、直線偏波で動作する。放射素子22同士は、ループ導体21の円弧中心部に対して回転対称となっている。ループ導体21と4つの放射素子22を成す導体や第2の導体層3を成す導体の材質は、例えば銅である。また、誘電体層4の材質は、例えばガラスエポキシ(NEMA規格:FR−4)である。なお、NEMAは、National Electrical Manufacturers Associationの略である。
図2は、本実施形態に係るアンテナ装置1AをBluetooth(登録商標)Low Energy(使用周波数2.4GHz〜2.485GHz)を用いたシステム等で用いるときの寸法を示す図である。同図の(a)はアンテナ装置1Aの全体を示し、(b)はアンテナ装置1Aの中央部分を示す。同図の(a),(b)に示すように、アンテナ装置1Aの全体の直径が80mm、対向する放射素子22の一方から他方までの距離が53.9mm、各放射素子22の幅が16mm、各放射素子22の円弧が75度、ループ導体21と放射素子22の線間が0.5mm、ループ導体21の開口端の間隔が2.7mm、放射素子22間の隙間が15度、アンテナ装置1Aの全体の厚さが1.6mm(図示略)となる。なお、アンテナ装置1Aの全体の直径は、FB比(Front to Back Ratio)に関係する。また、ループ導体21は、上述したように1周が略1波長で動作する。また、放射素子22は、上述したように略1/4波長で動作する。また、ループ導体21と放射素子22の線間を変えることで、放射素子22へ分配する電力量が変化する。
図3は、本実施形態に係るアンテナ装置1Aのアンテナ表面における磁界分布を示す図である。同図において、4つの放射素子22のうち、給電部211に最も近い位置にある放射素子22−1の位相を0度と表示し、他の放射素子22−2〜22−4の位相を時計回りに90度、180度、270度と表示している。また、図中点線で示す矢印30は、磁界成分を示している。ループ導体21は、1周360度となる電気長で動作する。ループ導体21の外周に位置する放射素子22−1は、図中符号31で示すようにループ導体21と容量結合する。ループ導体21上の磁界成分は、連続して外周に位置する他の放射素子22−2〜22−4にも発生する。なお、ループ導体21は、マイクロストリップラインとして動作する。
ループ導体21の外周に配置された放射素子22−1〜22−4が時計回り(図中矢印32で示す方向)に順番に励振することで電磁波が放射される。このとき放射される電磁波は左旋円偏波となる。なお、電磁波の放射方向はアンテナ装置1Aの裏面側から見るのが基本であるので、左旋円偏波となる。給電部211と終端部212を逆にすれば、放射素子22−1〜22−4が反時計回り(図中矢印32で示す方向と逆方向)に順番に励振するので、右旋円偏波となる。
図4は、本実施形態に係るアンテナ装置1Aの軸比(dB)とアンテナ利得(dBi)を示す図であり、同図の(a)が軸比、(b)がアンテナ利得である。同図の(a),(b)に示す帯域△f(2.4GHz〜2.5GHz)は、Bluetooth(登録商標)Low Energyの帯域である。同図から分かるように、本実施形態に係るアンテナ装置1Aは、△f帯で高いアンテナ利得と良好な軸比が得られる。図17で示した従来のアンテナ装置100の軸比と比較すると、本実施形態に係るアンテナ装置1Aは、軸比3dB以下の比帯域が広くなっている。また、従来のアンテナ装置100のアンテナ利得と比較すると、左旋円偏波CCWでのアンテナ利得と右旋円偏波CWでのアンテナ利得との差が大きくなっている。この差が大きくなるほど良く、軸比の値が下がる。従来のアンテナ装置100では、軸比3dBから略1dB下がっているのに対し、本実施形態に係るアンテナ装置1Aでは、軸比3dBから略2dB下がっている。明らかに、本実施形態に係るアンテナ装置1Aの方が良好な軸比が得られているのが分かる。
また、本実施形態に係るアンテナ装置1Aは、誘電体層4の一方の面にループ導体21と4つの放射素子22とを含む第1の導体層2を有し、誘電体層4の他方の面に第2の導体層3を有する厚み1.6mmの2層基板のみで構成できるので、薄型化及び小型化が図れる。なお、基板の両面に導体パターンがあるものが両面基板もしくは2層基板と呼ばれる。
このように、本実施形態に係るアンテナ装置1Aによれば、誘電体層4の一方の面にループ導体21と4つの放射素子22とを含む第1の導体層2を有し、誘電体層4の他方の面に第2の導体層3を有する2層基板のみで構成されるので、薄型化及び小型化が図れる。また、ループ導体21は、略1波長の電気長を持つ円弧状の形状を成し、放射素子22は、ループ導体の外側に所定の間隔を空けて4つ配置され、それぞれがループ導体21の円弧中心部から外側方向に略1/4波長の電気長を持ち、放射素子22同士は、ループ導体21の円弧中心部に対して回転対称となるので、高いアンテナ利得と良好な軸比を確保することができる。
(第2実施形態)
図5は、本発明の第2実施形態に係るアンテナ装置1Bの概略構成を示す平面図である。この場合、同図の(a)が表面側の平面図、(b)が裏面側の平面図である。なお、A−A線断面図は、前述した図1の(c)に示す第1実施形態に係るアンテナ装置1AのA−A線断面図と同一であるので、省略する。また、図5において、前述した第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと共通する部材には同一の符号を付けている。
図5は、本発明の第2実施形態に係るアンテナ装置1Bの概略構成を示す平面図である。この場合、同図の(a)が表面側の平面図、(b)が裏面側の平面図である。なお、A−A線断面図は、前述した図1の(c)に示す第1実施形態に係るアンテナ装置1AのA−A線断面図と同一であるので、省略する。また、図5において、前述した第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと共通する部材には同一の符号を付けている。
図5に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置1Bは、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと同一の構成を有する以外に、導体からなる第2の放射素子23を有している。第2の放射素子23は、第1の導体層2に含まれ、ループ導体21の内側に所定の間隔を空けて配置される。図6は、図5中の第2の放射素子23の拡大図である。同図において、第2の放射素子23は、十字形状部分23−1と、この十字形状部分23−1の4つの先端のそれぞれと一体であって、ループ導体21の内側に沿う円弧形状の小片部分23−2とから構成される。隣り合う小片部分23−2の間隔は、ループ導体21の開口端の間隔と略同一である。なお、第2の放射素子23は、放射素子22とともに第1の導体層2に含まれるので、第2の放射素子23に対して放射素子22を第1の放射素子22と呼ぶ。
図7は、本実施形態に係るアンテナ装置1BをBluetooth(登録商標)Low Energyを用いたシステム等で用いるときの中央部における寸法を示す図である。なお、アンテナ装置1Bの中央部以外の部分の寸法は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと同一である。同図に示すように、第2の放射素子23の直径が17.4mm、全長が31.4mm、線幅が1mm、第2の放射素子23の小片部分23−2の円弧が75度、ループ導体21との線間が0.5mmである。第2の放射素子23の全長を31.4mmとすることで、略1/2波長で動作する。また、ループ導体21との線間を変えることで、第2の放射素子23に分配される電力が変化する。
図8は、本実施形態に係るアンテナ装置1Bの軸比(dB)とアンテナ利得(dBi)を示す図であり、同図の(a)が軸比、(b)がアンテナ利得である。同図の(a),(b)に示す帯域△f(2.4GHz〜2.5GHz)は、Bluetooth(登録商標)Low Energyの帯域である。同図から分かるように、本実施形態に係るアンテナ装置1Bは、△f帯で高いアンテナ利得と良好な軸比が得られる。特に、アンテナ利得は、2.4GHz帯で、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aよりも2dBi程上がっている。また、左旋円偏波CCWでのアンテナ利得と右旋円偏波CWでのアンテナ利得との差も第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと同様に大きくなっている。
このように、第1の放射素子22に加えて、第2の放射素子23を設けたことで、放射素子自体の面積が広くなり、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと比べて2.4GHz帯でより高いアンテナ利得が得られる。また、厚み1.6mmの2層基板で実現可能であるので、薄型化及び小型化が図れる。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態に係るアンテナ装置1Cの概略構成を示す平面図及び断面図である。この場合、同図の(a)が表面側の平面図、(b)が裏面側の平面図、(c)がA−A線断面図である。なお、同図において、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと共通する部材には同一の符号を付けている。
図9は、本発明の第3実施形態に係るアンテナ装置1Cの概略構成を示す平面図及び断面図である。この場合、同図の(a)が表面側の平面図、(b)が裏面側の平面図、(c)がA−A線断面図である。なお、同図において、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと共通する部材には同一の符号を付けている。
図9に示すように、本実施形態に係るアンテナ装置1Cは、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと同一の構成を有するが、無線回路26を有している点と、アンテナ装置1Cの裏面側に設けられた第2の導体層3の中心部、即ちループ導体21の円弧中心部に対応する中心部において導体が設けられていない点が異なっている。第2の導体層3の導体の無い部分を空白部25と呼ぶこととし、この空白部25に無線回路26が配置される。
無線回路26は、給電部211の導線211aの他端即ち第2の導体層3側の端に接続される。給電部211の導線211aの一端は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと同様にループ導体21の一端に接続される。終端部212においても第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと同様に、導線212aの一端がループ導体21の他端に接続され、導線212aの他端が所定のインピーダンス素子(例えば、50Ωの抵抗素子)212bを介して第2の導体層3に接続される。無線回路26は、例えば、Bluetooth(登録商標)IC(Integrated Circuit)及び該ICの動作に必要な周辺回路部品や信号配線の集合である。無線回路26から給電部211に給電が行われる。
このように、第2の導体層3の中心部に導体の無い空白部25を設けたことで、その空白部25に無線回路26を設けることができ、無線回路26を内蔵したアンテナ装置を提供することができる。
なお、前述した第1〜第3実施形態に係るアンテナ装置1A〜1Cは、4つの放射素子22を有したが、放射素子22の数に限定はなく2つ以上であればよい。また、放射素子22の形状を略扇状の平面形状としたが、例えば略矩形の平面形状としてもよい。以下、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの変形例について説明する。
(第1実施形態の第1変形例)
図10は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの第1変形例の概略構成を示す平面図である。同図に示すように、第1変形例のアンテナ装置1Dは、8つの放射素子22を有する。各放射素子22の形状は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aのものと同一の略扇状の平面形状である。
図10は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの第1変形例の概略構成を示す平面図である。同図に示すように、第1変形例のアンテナ装置1Dは、8つの放射素子22を有する。各放射素子22の形状は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aのものと同一の略扇状の平面形状である。
図11は、第1変形例のアンテナ装置1Dの軸比(dB)とアンテナ利得(dBi)を示す図であり、同図の(a)が軸比、(b)がアンテナ利得である。同図の(a),(b)に示す帯域△f(2.4GHz〜2.5GHz)は、Bluetooth(登録商標)Low Energyの帯域である。同図から分かるように、第1変形例のアンテナ装置1Dは、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと比べて放射素子22の数が多い分、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aよりさらに広い帯域で良好な軸比が得られる。また、アンテナ利得は、左旋円偏波CCWと右旋円偏波CW共に変動が小さく、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aより、より綺麗な円偏波が得られる。また、厚み1.6mmの2層基板で実現可能であるので、薄型化及び小型化が図れる。
(第1実施形態の第2変形例)
図12は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの第2変形例の概略構成を示す平面図である。同図に示すように、第2変形例のアンテナ装置1Eは、3つの放射素子22を有する。各放射素子22の形状は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aのものと同一の略扇状の平面形状である。
図12は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの第2変形例の概略構成を示す平面図である。同図に示すように、第2変形例のアンテナ装置1Eは、3つの放射素子22を有する。各放射素子22の形状は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aのものと同一の略扇状の平面形状である。
図13は、第2変形例のアンテナ装置1Eの軸比(dB)とアンテナ利得(dBi)を示す図であり、同図の(a)が軸比、(b)がアンテナ利得である。同図の(a),(b)に示す帯域△f(2.4GHz〜2.5GHz)は、Bluetooth(登録商標)Low Energyの帯域である。同図から分かるように、第2変形例のアンテナ装置1Eは、△f帯で良好な軸比とアンテナ利得が得られる。性能的には第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと殆ど変わらない。また、厚み1.6mmの2層基板で実現可能であるので、薄型化及び小型化が図れる。
(第1実施形態の第3変形例)
図14は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの第3変形例の概略構成を示す平面図である。同図に示すように、第3変形例のアンテナ装置1Fは、5つの放射素子22Aを有する。各放射素子22Aの形状は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aのものとは異なり、略矩形状の平面形状を成している。
図14は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの第3変形例の概略構成を示す平面図である。同図に示すように、第3変形例のアンテナ装置1Fは、5つの放射素子22Aを有する。各放射素子22Aの形状は、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aのものとは異なり、略矩形状の平面形状を成している。
図15は、第3変形例のアンテナ装置1Fの軸比(dB)とアンテナ利得(dBi)を示す図であり、同図の(a)が軸比、(b)がアンテナ利得である。同図の(a),(b)に示す帯域△f(2.4GHz〜2.5GHz)は、Bluetooth(登録商標)Low Energyの帯域である。同図から分かるように、第3変形例のアンテナ装置1Fは、△f帯で良好な軸比とアンテナ利得が得られる。性能的には第1実施形態に係るアンテナ装置1Aと殆ど変わらない。また、厚み1.6mmの2層基板で実現可能であるので、薄型化及び小型化が図れる。
以上、第1実施形態に係るアンテナ装置1Aの変形例について例を挙げて説明したが、
第1〜第3の変形例は、第2,第3実施形態に係るアンテナ装置1B,1Cにも適用できることは言うまでもない。
第1〜第3の変形例は、第2,第3実施形態に係るアンテナ装置1B,1Cにも適用できることは言うまでもない。
以上、本発明の第1〜第3実施形態及び第1実施形態の第1〜第3変形例を詳細に説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本発明に係るアンテナ装置は、RFIDシステムや、Bluetooth(登録商標)Low Energyを用いたシステム等に適用可能である。
1A〜1F アンテナ装置
2 第1の導体層
3 第2の導体層
4 誘電体層
21 ループ導体
22,22−1〜22−4,22A 放射素子(第1の放射素子)
23 第2の放射素子
25 空白部
26 無線回路
211 給電部
212 終端部
212b インピーダンス素子
2 第1の導体層
3 第2の導体層
4 誘電体層
21 ループ導体
22,22−1〜22−4,22A 放射素子(第1の放射素子)
23 第2の放射素子
25 空白部
26 無線回路
211 給電部
212 終端部
212b インピーダンス素子
Claims (5)
- 円偏波を放射する平板状のアンテナ装置であって、
ループ導体と、導体からなる放射素子とを含む第1の導体層と、
略全面が導体からなる第2の導体層と、
前記第1の導体層と前記第2の導体層に挟まれた誘電体層と、を備え、
前記ループ導体は、略1波長の電気長を持つ円弧状の形状であって、一端に給電部を有し、他端に所定のインピーダンスで終端される終端部を有し、
前記放射素子は、前記ループ導体の外側に所定の間隔を空けて2つ以上配置され、前記ループ導体の円弧中心部から外側方向に略1/4波長の電気長を持つことで直線偏波で動作し、
前記放射素子同士は、前記ループ導体の円弧中心部に対して回転対称であることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
前記放射素子は、第1の放射素子であり、
前記第1の導体層は、導体からなる第2の放射素子を更に含み、
前記第2の放射素子は、前記ループ導体の内側に所定の間隔を空けて配置されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1に記載のアンテナ装置であって、
前記第2の導体層は、前記ループ導体の円弧中心部に対応する中心部において導体が設けられていないことを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ装置であって、
前記放射素子は、略扇状の平面形状を有していることを特徴とするアンテナ装置。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のアンテナ装置であって、
前記放射素子は、略矩形状の平面形状を有していることを特徴とするアンテナ装置。
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