JP2018119813A - マイクロ流路での検体と反応試薬との混合方法 - Google Patents

マイクロ流路での検体と反応試薬との混合方法 Download PDF

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Abstract

【課題】混合容器を用いることなく検体と反応試薬とを十分に混合することができる検体と反応試薬との混合方法を提供する。【解決手段】マイクロ流路2で検体100と反応試薬200とを混合する混合方法であって、検体100及び反応試薬200の一方である第一投入物を予め秤量して導入口3からマイクロ流路2に導入する第一工程と、第一工程の後、導入口3を気密封止する第二工程と、第二工程の後、導入口3を気密封止にした状態で、検体100及び反応試薬200の他方である第二投入物を予め秤量して導入口3からマイクロ流路2に導入する第三工程と、第三工程の後、導入口3を気密封止にした状態で、導入口3を介して検体100と反応試薬200とをマイクロ流路2の内外に出し入れして攪拌することで混合する第四工程と、を含む。【選択図】図3

Description

本発明は、マイクロ流路で検体と反応試薬とを混合する混合方法に関する。
飲料又は食品等に含まれる細菌等の微生物の検査においては、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR:polymerase chain reaction)を利用したPCR検査法が知られている。PCR検査法は、培養法と比べて大幅に検査工程を高速化及び簡略化することができる利点がある。
PCR検査は、例えばマイクロ流路を有するマイクロ流路チップを用いて行われる。具体的には、検査対象となる微生物を含む検体(検体原液)と反応試薬とを含む反応溶液をマイクロ流路チップのマイクロ流路に流すことで、検体に含まれる標的核酸と反応試薬とを反応させている。
この種のPCR検査法が特許文献1に開示されている。特許文献1には、高温領域と低温領域とに温度制御されたマイクロ流路チップ内に反応溶液として検体とPCR試薬との混合溶液を導入してマイクロ流路に混合溶液を送液して混合溶液に温度サイクルを与えることが開示されている。これにより、検体に含まれる標的核酸を高速に増幅することができ、迅速に検体の検査を行うことができる。
特開2004−61320号公報
上記のようなPCR検査を行う場合、温度サイクルを与える前に、検体とPCR試薬とを十分に混合しておく必要がある。このため、従来は、検体とPCR試薬とをマイクロ流路チップに導入する前に混合させている。
例えば、検体とPCR試薬とを各々予め秤量しておき、図11(a)に示すように、検体とPCR試薬とを混合容器1000に導入して攪拌混合することで反応溶液(混合溶液)2000を作製している。その後、PCR検査をするにあたり、図11(b)に示すように、混合容器1000からピペット等で反応溶液2000を吸い上げて、図12(a)に示すように、マイクロ流路2Xを有するマイクロ流路チップ1Xの導入口3Xから反応溶液2000を導入する。反応溶液2000は、図12(b)に示すように、マイクロ流路2Xに導入されると送液が開始する。
しかしながら、図11(a)に示すように、検体とPCR試薬とを混合容器1000で混合すると、混合容器1000が別途必要になるだけではなく、マイクロ流路チップに導入する前に反応溶液2000(混合溶液)にコンタミが生じるリスクがある。また、検体とPCR試薬とを混合容器1000で混合すると、混合した後に混合容器1000から反応溶液2000を取り出す必要があるが、混合容器1000から反応溶液2000を取り出す際に、反応溶液2000が混合容器1000に残留する等して反応溶液2000のロスも発生して、検査精度が低下する。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、混合容器を用いることなく検体と反応試薬とを十分に混合することができる検体と反応試薬との混合方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る混合方法の一態様は、マイクロ流路で検体と反応試薬とを混合する混合方法であって、検体及び反応試薬の一方である第一投入物を予め秤量して導入口から前記マイクロ流路に導入する第一工程と、前記第一工程の後、前記導入口を気密封止する第二工程と、前記第二工程の後、前記導入口を気密封止にした状態で、前記検体及び前記反応試薬の他方である第二投入物を予め秤量して前記導入口から前記マイクロ流路に導入する第三工程と、前記第三工程の後、前記導入口を気密封止にした状態で、前記導入口を介して前記検体と前記反応試薬とを前記マイクロ流路の内外に出し入れして攪拌することで混合する第四工程と、を含む。
本発明によれば、混合容器を用いることなく検体と反応試薬とを十分に混合することができる。
実施の形態に係るマイクロ流路チップの構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るマイクロ流路チップのマイクロ流路を模式的に示す断面図である。 実施の形態に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 実施の形態に係るマイクロ流路チップにおける温度サイクルを説明するための図である。 変形例1に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 変形例2に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 変形例3に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 変形例4に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 変形例5に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 変形例6に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。 検体と反応試薬とを混合する従来の方法を説明するための図である。 従来のマイクロ流路チップに検体と反応試薬との混合溶液を導入する様子を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。したがって、以下の実施の形態で示される、数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、並びに、ステップ(工程)及びステップの順序などは、一例であって本発明を限定する主旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する。
(実施の形態)
[マイクロ流路チップの構成]
まず、実施の形態に係るマイクロ流路チップ1の構成について、図1及び図2を用いて説明する。図1は、実施の形態に係るマイクロ流路チップ1の構成を示す斜視図である。図2は、同マイクロ流路チップ1のマイクロ流路2を模式的に示す断面図である。
図1及び図2に示すように、マイクロ流路チップ1は、マイクロ流体である反応溶液が流れるマイクロ流路2を備えるマイクロ流体デバイスであり、第一開口である導入口3と、第二開口である排出口4とを備える。
反応溶液は、例えば、標的核酸を含む検体と、標的核酸に反応する反応試薬とを含む水溶液である。検体は、例えば、検査対象となる微生物(細菌、ウイルス又は組織細胞等)から核酸抽出試薬により予め抽出された標的核酸を含む検体原液である。反応試薬は、例えば、蛍光物質を含むPCR試薬等の反応試薬溶液である。マイクロ流路2を流れる反応溶液は、標的核酸を含む検体と反応試薬との混合溶液である。本実施の形態において、標的核酸を含む検体と反応試薬とは別々のタイミングでマイクロ流路2に導入され、マイクロ流路2内で混合されて混合溶液となる。
マイクロ流路チップ1は、下基板である第一基板10と上基板である第二基板20とによって構成されている。第一基板10及び第二基板20としては、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PC(ポリカーボネート)、アクリル等の樹脂基板、ガラス基板、又は、シリコン基板等を用いることができる。
マイクロ流路2は、流路幅がマイクロオーダの微細流路である。マイクロ流路2は1本で構成されており、マイクロ流路2には反応溶液が一方通行的に流れる。具体的には、反応溶液は、マイクロ流路2内を導入口3から排出口4に向かう方向に流れる。本実施の形態では、反応溶液は、マイクロ流路2内を毛管力(キャピラリ力)により送液される。例えばマイクロ流路2の内面を界面活性剤等でコーティングして親水性表面とすることによって反応溶液を毛管力によって送液することができる。
マイクロ流路2は、例えば第二基板20の内面側に形成された溝である。なお、マイクロ流路2は、第一基板10に形成されていてもよい。マイクロ流路2を構成する溝は、例えば、断面形状が矩形状であって、流路幅(溝幅)及び深さが一定である。一例として、マイクロ流路2を構成する溝は、流路幅が20〜300μmで、深さが50〜150μmである。
マイクロ流路2は、第一ヒータブロック31により温度制御された高温領域と第二ヒータブロック32により温度制御された低温領域とを交互に複数回繰り返して通過するように構成されている。具体的には、マイクロ流路2は、蛇行するように形成された蛇行流路であり、第一ヒータブロック31の上(高温領域)と第二ヒータブロック32の上(低温領域)とを往復するように複数サイクルで折り返されて形成されている。
なお、蛇行流路の折り返し回数は、例えば20〜70サイクル程度であるが、図1では、10サイクル程度しか図示されていない。また、低温領域に対応する第一ヒータブロック31の設定温度は、例えば50℃〜75℃であり、本実施の形態では、アニール・伸長反応温度である約60℃としている。一方、高温領域に対応する第二ヒータブロック32の設定温度は、例えば93℃〜98℃であり、本実施の形態では、核酸増幅反応の変性反応温度である約95℃としている。
導入口3は、マイクロ流路2の一方の端部に設けられており、マイクロ流路2の始点になっている。導入口3には検体及び反応試薬が導入される。つまり、検体及び反応試薬は、導入口3を介してマイクロ流路2に導入される。導入口3は、第二基板20に形成された貫通孔である。導入口3は、例えば円形の貫通孔であるが、これに限らない。
図2に示すように、マイクロ流路2の導入口3付近には、第一投入物として投入された検体又は反応試薬を保持する保持部5が設けられている。保持部5は、例えば、導入口3の下方において第一基板10に設けられた凹部である。つまり、保持部5は、マイクロ流路チップ1に投入した第一投入物がマイクロ流路2に流れ出していかないように一段低くした構造である。このように、保持部5を設けることで、導入口3から投入された検体又は反応試薬を保持部5で一時的に保持することができる。
なお、保持部5の形状は、特に限定されるものではないが、保持部5は、検体100(第一投入物)の全量を保持できるだけの容積(容量)を有するとよい。ただし、保持部5の容積が大きすぎると、反応試薬200(第二投入物)との混合効率が低下するおそれがあるとともに、混合後にマイクロ流路2内に混合溶液を送液する際に保持部5に混合溶液が残留して混合溶液のロスも大きくなるおそれがある。このため、保持部5の容積は、必要以上に大きくしないことが望ましく、投入する検体100(第一投入物)の容量と同じであるか、それよりもわずかに大きいとよい。
また、マイクロ流路2の導入口3付近には、検体及び反応試薬を混合する領域として混合部6が設けられている。混合部6は、導入口3に連続するようにして第二基板20の内面に設けられた凹部である。
保持部5及び混合部6は、マイクロ流路2の一部を構成している。保持部5及び混合部6は、マイクロ流路2の始点位置において、互いに対向する位置に設けられている。保持部5と混合部6とによって囲まれる空間領域で、検体と反応試薬とが攪拌されて混合される。
排出口4は、マイクロ流路2の他方の端部に設けられており、マイクロ流路2の終点になっている。つまり、排出口4は、反応溶液の送液の終点となる。なお、マイクロ流路2を流れる反応溶液の一部又は全部は、排出口4から排出可能であるが、排出口4から排出されなくてもよい。
[検体と反応試薬との混合方法]
次に、実施の形態に係る検体と反応試薬との混合方法について、図3を用いて説明する。図3は、実施の形態に係る検体と反応試薬との混合方法を説明するための図である。本実施の形態では、マイクロ流路チップ1のマイクロ流路2で検体と反応試薬とを混合する。
まず、図3(a)に示すように、検体及び反応試薬の一方である第一投入物を予め秤量してマイクロ流路2の導入口3からマイクロ流路2に導入する(第一工程)。本実施の形態では、第一投入物として、まず検体100をマイクロ流路2に導入している。例えば、ピペット110を用いて予め秤量済みの検体100を導入口3からマイクロ流路2に導入する。
このとき、第一投入物として導入した検体100を保持部5に保持させる。具体的には、導入口3に挿入したピペット110から検体100を滴下することで、導入口3の下方に設けられた保持部5である凹部に検体100を滞留させる。
次に、図3(b)に示すように、第一投入物をマイクロ流路2に導入した後(第一工程の後)、導入口3を気密封止する(第二工程)。本実施の形態では、第二投入物である反応試薬200が収容された加圧導入容器210に設けられた気密封止部材220により導入口3を気密封止している。この場合、加圧導入容器210の気密封止部材220を導入口3の周辺部の第二基板20に押し当てることで導入口3を気密封止する。
気密封止部材220は、加圧導入容器210の容器本体211と注入口212との段差部に取り付けられた枠状のパッキンである。気密封止部材220の形状及び材質は特に限定されないが、気密封止部材220はゴム弾性を有するゴムパッキンであることが望ましく、気密封止部材220の材質は、シリコーンゴム、フッ素ゴム又はニトリルゴム等が挙げられる。
また、加圧導入容器210の種類は特に限定されないが、加圧導入容器210としては、例えば、シリンジ又はベローズ構造を有するスポイトを用いることができる。
次に、図3(c)に示すように、導入口3を気密封止した後(第二工程の後)、導入口3を気密封止にした状態で、第二投入物である反応試薬200を予め秤量して導入口3からマイクロ流路2に導入する(第三工程)。
具体的には、予め秤量済みの反応試薬200が収容された加圧導入容器210の気密封止部材220を第二基板20に押し当てた状態を維持したままで、加圧導入容器210を加圧する。これにより、導入口3を気密封止にした状態で、加圧導入容器210の注入口212から、予め秤量済みの反応試薬200を導入口3を介して加圧導入容器210からマイクロ流路2に導入することができる。
このとき、導入口3が気密封止されているので、反応溶液300がマイクロ流路2に導入されたとしても、反応試薬200は、マイクロ流路2内を進行せずに、保持部5と混合部6とによって囲まれる空間領域で滞留する。
次に、図3(d)に示すように、反応試薬200をマイクロ流路2に導入した後(第三工程の後)、導入口3を気密封止にした状態で、導入口3を介して検体100と反応試薬200とをマイクロ流路2の内外に出し入れして攪拌することで混合する(第四工程)。
具体的には、加圧導入容器210の気密封止部材220を第二基板20に押し当てた状態を維持したままで、加圧導入容器210による加圧と減圧とを繰り返す。こうすることで、保持部5と混合部6とによって囲まれる空間領域に滞留する検体100及び反応試薬200を、加圧導入容器210内とマイクロ流路2内とを行き来させることができる。これにより、検体100と反応試薬200とを攪拌して混合することができ、検体100と反応試薬200との混合溶液である反応溶液300を生成することができる。
なお、この際、エアーが反応溶液300に混入しないように、加圧導入容器210内とマイクロ流路2内との液の出し入れ量をあまり多くしすぎないようにするとともに、加圧導入容器210の注入口212の先端をできるだけ保持部5の底面近くにセットすることが望ましい。
次に、図3(e)に示すように、検体100と反応試薬200とを混合した後(第四工程の後)、検体100と反応試薬200とを加圧導入容器210から全てマイクロ流路2に押し出す(第五工程)。その後、加圧導入容器210(注入口212)を導入口3から抜き取る。これにより、導入口3の気密封止の状態が解除されて、検体100と反応試薬200との混合溶液である反応溶液300は、毛管力によってマイクロ流路2内を自走する。
反応溶液300を自走によって送液させることで、送液用のアクチュエーターを用いる必要がないので、簡便な構成で反応溶液300を送液させることができる。したがって、複数のマイクロ流路チップ1を用いて反応溶液300の送液を同時に行う場合には、反応溶液300を自走によって送液するとよい。
その後、反応溶液300が送液されてマイクロ流路2を進むと、蛇行流路によって反応溶液300が高温領域と低温領域とを通過し、これにより、反応溶液300に周期的な温度変化(温度サイクル)を与えることができる。
具体的には、図4に示すように、反応溶液300は、第一ヒータブロック31上と第二ヒータブロック32上とを繰り返して往復するようにマイクロ流路2を通ることになる。つまり、反応溶液300は、高温領域(第一ヒータブロック31)と低温領域(第二ヒータブロック32)との2つの温度領域を交互に繰り返して通過するように送液されるので、反応溶液300には、加熱と冷却とが交互に繰り返して付与されることになる。これにより、反応溶液300に対してヒートサイクルを付与することができるので、反応溶液300に含まれる標的核酸は、高温領域での変性反応と低温領域でのアニール・伸長反応との繰り返しにより増幅する。
このように、送液しながら反応溶液300を昇降温させることができるので、非常に高速なフローPCRを実現することができる。したがって、反応溶液300に含まれる標的核酸を高速に増幅させることができる。
反応溶液300がマイクロ流路2の全域に行き渡った後は、光学検出装置を用いて、反応溶液300に含まれる標的核酸の増幅量を検出する。例えば、マイクロ流路2に交差する方向にレーザ光(励起光)をスキャンしながら反射光(蛍光)を受光し、受光した反射光量(蛍光量)に基づいて、蛇行流路のサイクル毎(温度サイクル毎)の核酸の増幅量を増幅曲線として検出する。具体的には、PCRサイクルの増加に従って核酸の増幅量が増加する増幅曲線が得られる。これにより、反応溶液300に含まれる標的核酸の増幅量を算出することができる。
[まとめ]
以上、本実施の形態では、検体100と反応試薬200とを混合するにあたり、第一投入物である検体100を予め秤量してマイクロ流路2の導入口3からマイクロ流路2に導入し(第一工程)、その後、導入口3を気密封止している(第二工程)。その後、導入口3を気密封止にした状態で、第二投入物である反応試薬200を予め秤量して導入口3からマイクロ流路2に導入し(第三工程)、その後、導入口3を気密封止にした状態で、導入口3を介して検体100と反応試薬200とをマイクロ流路2の内外に出し入れして攪拌することで混合している(第四工程)。
このように、本実施の形態では、導入口3を気密封止した状態でマイクロ流路2の導入口3近傍で検体100と反応試薬200とを混合している。これにより、混合容器を用いることなく、また、反応溶液300にコンタミが生じるリスクを低減しつつ、検体100と反応試薬200とを十分に混合することができる。
しかも、従来のように検体と反応試薬とを混合した後に混合容器から反応溶液を取り出す必要がないため、反応溶液300のロスを少なくすることができる。これにより、検体100の検査精度の低下を抑制し、高精度で検体100の検査を行うことができる。
また、本実施の形態では、マイクロ流路2の導入口3付近に検体100を保持する保持部5が設けられており、検体100をマイクロ流路2に導入する工程(第一工程)では、導入した検体100を保持部5に保持させている。
これにより、検体100(第一投入物)を投入しても、反応試薬200(第二投入物)を投入するまで検体100を保持部5で保持させておくことができる。これにより、検体100と反応試薬200とを導入口3付近で効率よく混合してから、マイクロ流路2に送液することができる。
また、本実施の形態では、第二工程、第三工程および第四工程では、反応試薬200が収容された加圧導入容器210に設けられた気密封止部材220により導入口3を気密封止している。
これにより、マイクロ流路チップ1に気密封止構造を形成する必要がないので、マイクロ流路チップ1の構造を簡素化することができる。
(変形例)
以上、本発明について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
例えば、上記実施の形態では、図3(d)の第四工程(検体100と反応試薬200とを混合する工程)の後、図3(e)に示すように、加圧導入容器210を導入口3から抜き取ることで導入口3の気密封止の状態を解除し、検体100と反応試薬200との混合溶液である反応溶液300を毛管力によって自走で送液を開始したが、これに限らない。
この場合、図5(a)に示すように、図3(d)と同様の第四工程(検体100と反応試薬200とを混合する工程)を行った後、図3(e)に示す第五工程に代えて、図5(b)に示す第五工程を行ってもよい。具体的には、図5(b)に示すように、加圧導入容器210を導入口3に挿入したまま、導入口3の気密封止を確保した状態で、検体100及び反応試薬200の混合溶液である反応溶液300の全てを加圧導入容器210からマイクロ流路2に押し出す。つまり、加圧導入容器210の加圧によって反応溶液300の送液を開始する。これにより、加圧導入容器210のストロークの駆動を直動アクチュエーター等によって行うことができるので、反応溶液300の送液速度をコントロールできるとともに安定した送液が可能となる。
なお、このように加圧導入容器210の加圧によって反応溶液300をマイクロ流路2に押し出して送液させる場合、加圧導入容器210のシリンジ又はベローズのストロークを第四工程の攪拌混合時のストロークに加えて、さらに最終的に反応溶液300を送液させるためのストロークを残しておくとよい。
また、上記実施の形態では、加圧導入容器210に設けられた気密封止部材220によって導入口3を気密封止したが、これに限らない。例えば、図6に示すように、導入口3に設けられた気密封止部材7により導入口3を気密封止してもよい。気密封止部材7は、例えば、導入口3を囲むように第二基板20の導入口3の表面近傍に配置されたリング状のゴムパッキンである。
この場合、図6に示すように、導入口3を気密封止する工程(第二工程)では、反応試薬200が収容された加圧導入容器210の容器本体211と注入口212との段差部を気密封止部材7に押し当てることで導入口3を気密封止することができる。その後、この気密封止の状態を保ったまま、第三工程(反応試薬200を導入口3からマイクロ流路2に導入する工程)と、第四工程(検体100と反応試薬200とを混合する工程)とを行う。
このように、マイクロ流路チップ1に気密封止部材7を設けることによって加圧導入容器210に気密封止部材220を設ける必要がなくなるので、加圧導入容器210の構造を簡素化することができる。
また、上記実施の形態及び変形例では、気密封止部材220及び7によって導入口3を気密封止したが、これに限らない。例えば、図7に示すように、気密封止部材を別途用いることなく、導入口3の内面と加圧導入容器210の容器本体211又は注入口212の外面とを密閉嵌合させることで導入口3を気密封止してもよい。例えば、導入口3の内面をテーパ面にするとともに、加圧導入容器210の注入口212(又は容器本体211)の外面をテーパ面にすることで、導入口3の内面と注入口212(又は容器本体211)の外面とを密閉嵌合させることができる。
また、上記実施の形態において、マイクロ流路2に第一投入物として投入された検体100を保持する保持部5は、第一基板10に形成された凹部としたが、これに限らない。例えば、図8に示すように、第一投入物を保持する保持部5Aは、枠状の突起であってもよい。つまり、保持部5Aは、マイクロ流路2に設置された流れ止めであり、マイクロ流路チップ1に投入した第一投入物がマイクロ流路2に流れ出していかないようにマイクロ流路2の底面から一段高くした構造となっている。この場合も、導入口3から投入された第一投入物を保持部5Aで一時的に保持することができる。
また、図9に示すように、保持部5の底面に凹凸構造5aを形成してもよい。これにより、検体100と反応試薬200とを混合する工程(第四工程)において、検体100と反応試薬200との攪拌効率を高めることができるので、検体100と反応試薬200とを効率よく混合させて反応溶液300を得ることができる。
また、上記実施の形態において、検体100は、液体としたが、これに限らない。例えば、図10に示すように、固形状の検体100Aを用いてもよい。検体100Aが固形状である場合、検体100Aは、後で導入する反応試薬200の投入によって容易に溶解するとよい。
また、上記実施の形態では、図3(d)に示すように、加圧導入容器210内の加圧と減圧とを繰り返すことによって、検体100及び反応試薬200を、加圧導入容器210内とマイクロ流路2内との間を行き来させて(つまりマイクロ流路2の内外に出し入れして)攪拌混合したが、これに限らない。例えば、加圧導入容器210の気密封止部材220を第二基板20に押し当てた状態を維持したまま、マイクロ流路チップ1の全体を揺動したりマイクロ流路チップ1に超音波振動を与えたりすることによって、検体100及び反応試薬200をマイクロ流路2の内外に出し入れして攪拌混合してもよい。
また、上記実施の形態及び変形例では、マイクロ流路2への第一投入物を検体100とし、マイクロ流路2への第二投入物を反応試薬200としたが、これに限らない。つまり、マイクロ流路2への第一投入物を反応試薬200とし、マイクロ流路2への第二投入物を検体100としてもよい。
また、上記実施の形態では、マイクロ流路2を蛇行流路として反応溶液300に温度変化を繰り返し与えるフローPCRとしたが、これに限らない。つまり、フローPCRとせずに、反応溶液300に温度変化を繰り返し与えるようなPCRであってもよい。ただし、上記実施の形態のようにフローとした方が効率良くPCRを実施することができる。
その他、各実施の形態及び変形例に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
1 マイクロ流路チップ
2 マイクロ流路
3 導入口
4 排出口
5、5A 保持部
7、220 気密封止部材
100、100A 検体
110 ピペット
200 反応試薬
300 反応溶液

Claims (4)

  1. マイクロ流路で検体と反応試薬とを混合する混合方法であって、
    検体及び反応試薬の一方である第一投入物を予め秤量して導入口から前記マイクロ流路に導入する第一工程と、
    前記第一工程の後、前記導入口を気密封止する第二工程と、
    前記第二工程の後、前記導入口を気密封止にした状態で、前記検体及び前記反応試薬の他方である第二投入物を予め秤量して前記導入口から前記マイクロ流路に導入する第三工程と、
    前記第三工程の後、前記導入口を気密封止にした状態で、前記導入口を介して前記検体と前記反応試薬とを前記マイクロ流路の内外に出し入れして攪拌することで混合する第四工程と、を含む、
    マイクロ流路での検体と反応試薬との混合方法。
  2. 前記マイクロ流路の前記導入口付近に前記第一投入物を保持する保持部が設けられており、
    前記第一工程では、導入した前記第一投入物を前記保持部に保持させる、
    請求項1記載のマイクロ流路での検体と反応試薬との混合方法。
  3. 前記第二工程、前記第三工程および前記第四工程では、前記導入口に設けられた気密封止部材により前記導入口を気密封止する、
    請求項1又は2記載のマイクロ流路での検体と反応試薬との混合方法。
  4. 前記第二工程、前記第三工程および前記第四工程では、前記第二投入物が収容された容器に設けられた気密封止部材により前記導入口を気密封止する、
    請求項1又は2記載のマイクロ流路での検体と反応試薬との混合方法。
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