JP2018118838A - 無人フォークリフト - Google Patents
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Abstract
【課題】無人での安全な取鍋の取り扱いを可能とすることができる無人フォークリフトを提供する。【解決手段】溶湯を貯留する耐火容器2Aの右側面および左側面に内周円筒状のフォーク差込開口部2Bが設けられた取鍋2を搬送する無人フォークリフト1は、前後方向Xに延びるとともに左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられた左右一対のフォーク70A,70Bと、フォーク差込開口部2Bにフォーク70A,70Bを差し込むことが可能な状態の取鍋2を非接触で検知するフォーク差込用センサと、フォーク差込開口部2Bにフォーク70A,70Bが差し込まれている状態の取鍋2を非接触で検知する在荷センサと、フォーク70A,70Bを保護するためにフォーク70A,70Bの外周のうち少なくとも取鍋2を支持する部分である取鍋支持部の外周に設けられた円筒状の保護部材85とを備える。【選択図】図10
Description
本発明は、取鍋を搬送する無人フォークリフトに関するものである。
一般的に、溶融した金属(溶湯)を入れた取鍋を搬送するフォークリフトとして、取鍋を傾けて溶湯を注ぎ出すために、フォークを回転させる回転機構を備えたフォークリフトが知られている。また、取鍋として、耐火容器の下部にフォーク差込口を備えた取鍋が知られている(例えば特許文献1参照)。
図12(A)は、従来のフォークリフトによる取鍋102の搬送態様を示す模式図であり、図12(B)は、取鍋102を傾けた状態を示す模式図である。
図12(A)に示すように、従来のフォークリフトは、取鍋102の下部に設けられたフォーク差込口102Bにフォーク170A,170Bを差し込み、取鍋102をフォーク170A,170Bで持ち上げて搬送する。また、図12(B)に示すように、取鍋102の耐火容器102Aから溶湯を注ぎ出す際には、前後方向Xに平行な回転軸Rを中心にフォーク170A,170Bを回転させることで取鍋102を傾ける。
図12(A)に示すように、従来のフォークリフトは、取鍋102の下部に設けられたフォーク差込口102Bにフォーク170A,170Bを差し込み、取鍋102をフォーク170A,170Bで持ち上げて搬送する。また、図12(B)に示すように、取鍋102の耐火容器102Aから溶湯を注ぎ出す際には、前後方向Xに平行な回転軸Rを中心にフォーク170A,170Bを回転させることで取鍋102を傾ける。
ところで、フォーク170A,170Bを回転させて取鍋102を傾ける際には、フォーク170A,170Bに対して取鍋102が図中の矢印Aで示す方向に唐突に滑り出す場合があった。そのため、取鍋102の取り扱いにオペレータは細心の注意を払う必要があり、オペレータの肉体的および精神的な作業負荷は非常に高いものであった。こうした事情により、フォークリフトによる無人での安全な取鍋の取り扱いが求められていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、無人での安全な取鍋の取り扱いを可能とすることができる無人フォークリフトを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の無人フォークリフトは、
溶湯を貯留する耐火容器の左側面および右側面に内周円筒状のフォーク差込開口部が設けられた取鍋を搬送する無人フォークリフトにおいて、
前後方向に延びるとともに左右方向において間隔を空けて設けられた左右一対のフォークと、
前記フォーク差込開口部に前記フォークを差し込むことが可能な状態の前記取鍋を非接触で検知するフォーク差込用センサと、
前記フォーク差込開口部に前記フォークが差し込まれている状態の前記取鍋を非接触で検知する在荷センサと、
前記フォークを保護するために当該フォークの外周のうち少なくとも前記取鍋を支持する部分である取鍋支持部の外周に設けられた円筒状の保護部材と、を備える
ことを特徴とする。
溶湯を貯留する耐火容器の左側面および右側面に内周円筒状のフォーク差込開口部が設けられた取鍋を搬送する無人フォークリフトにおいて、
前後方向に延びるとともに左右方向において間隔を空けて設けられた左右一対のフォークと、
前記フォーク差込開口部に前記フォークを差し込むことが可能な状態の前記取鍋を非接触で検知するフォーク差込用センサと、
前記フォーク差込開口部に前記フォークが差し込まれている状態の前記取鍋を非接触で検知する在荷センサと、
前記フォークを保護するために当該フォークの外周のうち少なくとも前記取鍋を支持する部分である取鍋支持部の外周に設けられた円筒状の保護部材と、を備える
ことを特徴とする。
また、請求項2に記載の無人フォークリフトは、
前記保護部材は、前記フォークに対して回転可能に設けられた円筒体である
ことを特徴とする。
前記保護部材は、前記フォークに対して回転可能に設けられた円筒体である
ことを特徴とする。
また、請求項3に記載の無人フォークリフトは、
前記フォークと前記保護部材との間に設けられた含油軸受をさらに備える
ことを特徴とする。
前記フォークと前記保護部材との間に設けられた含油軸受をさらに備える
ことを特徴とする。
また、請求項4に記載の無人フォークリフトは、
前記在荷センサは、前記取鍋までの距離を検出可能なレーザーセンサである
ことを特徴とする。
前記在荷センサは、前記取鍋までの距離を検出可能なレーザーセンサである
ことを特徴とする。
また、請求項5に記載の無人フォークリフトは、
前記フォーク差込用センサは、反射型の光電センサである
ことを特徴とする。
前記フォーク差込用センサは、反射型の光電センサである
ことを特徴とする。
また、請求項6に記載の無人フォークリフトは、
自動走行のために走行路に対向させて設けられた自動走行用センサと、
前記自動走行用センサを保護するために当該自動走行用センサの少なくとも下面を覆うセンサカバーと、をさらに備える
ことを特徴とする。
自動走行のために走行路に対向させて設けられた自動走行用センサと、
前記自動走行用センサを保護するために当該自動走行用センサの少なくとも下面を覆うセンサカバーと、をさらに備える
ことを特徴とする。
また、請求項7に記載の無人フォークリフトは、
前記センサカバーは、非磁性体により形成されている
ことを特徴とする。
前記センサカバーは、非磁性体により形成されている
ことを特徴とする。
本発明によれば、無人での安全な取鍋の取り扱いを可能とすることができる無人フォークリフトを提供することができる。
図面を参照しながら、本発明に係る無人フォークリフト1(以下、単に「フォークリフト1」という)の一実施形態を説明する。なお、図面において、矢印Xで示す前後方向Xと、矢印Yで示す左右方向Yと、矢印Zで示す上下方向Zとは、互いに直交する方向である。
図1(A)および(B)に示すように、フォークリフト1は、走行路に設けられた誘導ライン(不図示)に沿って自動的に走行する走行体1Aと、取鍋2(図9参照)を持ち上げるための荷役装置1Bとを備えている。荷役装置1Bは、走行体1Aに対して前後方向Xに移動可能に構成されている。
フォークリフト1は、走行体1Aの構成部材として、原動機や制御装置等を収納する車両本体11と、車両本体11から前方に延びた左右一対のストラドルレッグ12A,12Bと、車両本体11に設けられた駆動輪である後輪13と、ストラドルレッグ12A,12Bに設けられた従動輪または駆動輪である前輪14A,14Bとを備えている。
また、フォークリフト1は、荷役装置1Bの構成部材として、上下方向Zに延びたマスト31と、マスト31に沿って昇降する昇降体40と、昇降体40に取り付けられた回転機構60と、回転機構60に固定された左右一対のフォーク70A,70Bとを備えている。回転機構60およびフォーク70A,70Bは、昇降体40とともに昇降する。
また、図2に示すように、フォークリフト1は、走行体1Aに設けられる部材として、ガイドセンサ21,22およびマークセンサ23A,23Bと、当該センサ21,22,23A,23Bを覆うセンサカバー24,25,26A,26Bとを備えている。
ガイドセンサ21,22およびマークセンサ23A,23Bは、自動走行のために走行路に対向させて設けられた自動走行用センサであって、磁気センサにより構成されている。前後方向Xにおいて間隔を空けて設けられたガイドセンサ21,22は、走行路において線状に設けられた磁気テープからなる誘導ラインを検出する。フォークリフト1は、ガイドセンサ21,22による誘導ラインの検出結果に基づき、走行体1Aの姿勢を制御する。また、左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられたマークセンサ23A,23Bは、フォークリフト1の停止点や走行分岐点等の所定地点において誘導ラインから間隔を空けて配置された磁石板からなるマーク(不図示)を検出する。フォークリフト1は、マークセンサ23A,23Bによるマークの検出結果に基づき、走行体1Aの走行地点の情報を取得する。
センサカバー24,25,26A,26Bは、各センサ21,22,23A,23Bを保護するために当該センサ21,22,23A,23Bの少なくとも下面を覆っている。センサカバー24,25,26A,26Bは、磁気を帯びない非磁性体により構成されている。
図3は、ガイドセンサ21,22の取付態様およびセンサカバー24,25の配置態様を示す断面図である。
図3(A)および(B)に示すように、ガイドセンサ21,22は、車両本体11に固定されたセンサブラケット15,16に対して、雄ねじ部材S1,S2を用いて取り付けられている。センサカバー24は、ガイドセンサ21の後面を除いた5面(すなわち、上面、前面、右側面、左側面、および、下面)を覆っており、センサカバー25は、ガイドセンサ22の後面を除いた5面を覆っている。
図3(A)および(B)に示すように、ガイドセンサ21,22は、車両本体11に固定されたセンサブラケット15,16に対して、雄ねじ部材S1,S2を用いて取り付けられている。センサカバー24は、ガイドセンサ21の後面を除いた5面(すなわち、上面、前面、右側面、左側面、および、下面)を覆っており、センサカバー25は、ガイドセンサ22の後面を除いた5面を覆っている。
図4は、マークセンサ23A,23Bの取付態様およびセンサカバー26A,26Bの配置態様を示す断面図である。
図4(A)および(B)に示すように、マークセンサ23A,23Bは、ストラドルレッグ12A,12Bに固定されたリーチレール17A,17Bに対して、雄ねじ部材S3,S4を用いて取り付けられている。センサカバー26Aは、マークセンサ23Aの右側面を除いた5面(すなわち、上面、前面、左側面、後面、および、下面)を覆っており、センサカバー26Bは、マークセンサ23Bの左側面を除いた5面(すなわち、上面、前面、右側面、後面、および、下面)を覆っている。
図4(A)および(B)に示すように、マークセンサ23A,23Bは、ストラドルレッグ12A,12Bに固定されたリーチレール17A,17Bに対して、雄ねじ部材S3,S4を用いて取り付けられている。センサカバー26Aは、マークセンサ23Aの右側面を除いた5面(すなわち、上面、前面、左側面、後面、および、下面)を覆っており、センサカバー26Bは、マークセンサ23Bの左側面を除いた5面(すなわち、上面、前面、右側面、後面、および、下面)を覆っている。
次に、荷役装置1Bに係る構成について説明する。図5は、荷役装置1Bの側面図であって、図6は、荷役装置1Bの正面図である。なお、図5および図6において、マスト31(図1参照)の図示は省略している。
図5および図6に示すように、フォークリフト1は、昇降体40の構成部材として、リフトブラケット41と、リフトブラケット41の側面に設けられたリフトローラ42,43と、リフトブラケット41の前面に設けられたフィンガーバー44,45と、マスト31の前面を覆うマストカバー46とを有している。
また、フォークリフト1は、昇降体40に設けられる部材として、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bと、在荷センサ53と、回転角センサ54と、センサカバー55とを備えている。
各センサ51A,51B,52A,52B、53,54は、反射型の光電センサであるレーザーセンサにより構成されている。各センサ51A,51B,52A,52B、53,54は、センサカバー55に固定されたセンサブラケット(図示略)に対して取り付けられており、フォーク70A,70Bの後方に設けられている。
センサカバー55は、各センサ51A,51B,52A,52B,53,54を保護するために当該センサ51A,51B,52A,52B、53,54の上面、右側面、左側面、および、後面を覆っている。
図7は、図6から回転機構60およびフォーク70A,70Bの図示を省いた荷役装置1Bの正面図である。
図7に示すように、マストカバー46には、各センサ51A,51B,52A,52B,53がマストカバー46越しに取鍋2(図9参照)の一部を検出することができるように、開口部47a〜47eが設けられている。また、マストカバー46には、開口部47a〜47eの上方に配置された庇48が設けられている。
図7に示すように、マストカバー46には、各センサ51A,51B,52A,52B,53がマストカバー46越しに取鍋2(図9参照)の一部を検出することができるように、開口部47a〜47eが設けられている。また、マストカバー46には、開口部47a〜47eの上方に配置された庇48が設けられている。
フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bは、開口部47a,47b,47c,47dを通してレーザー光を前方に出射することで、フォーク70A,70Bの昇降時に取鍋2のフォーク差込開口部2B(図9参照)を検知する。すなわち、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bは、フォーク差込開口部2Bにフォーク70A,70Bを差し込むことが可能な状態の取鍋2を非接触で検知する。フォーク差込用センサ51A,51Bは、フォーク70A,70Bよりも上方に配置されており、フォーク差込用センサ52A,52Bは、フォーク70A,70Bよりも下方に配置されている。
在荷センサ53は、開口部47eを通してレーザー光を前方に出射することで、フォーク70A,70Bで支持された状態となる取鍋2の耐火容器2Aを検知する。すなわち、在荷センサ53は、フォーク差込開口部2B(図9参照)にフォーク70A,70Bが差し込まれている状態の取鍋2を非接触で検知する。在荷センサ53は、フォーク70A,70Bの間に配置されている。
回転角センサ54は、当該センサ54の前面がマストカバー46で覆われないように、マストカバー46の下方に配置されている。回転角センサ54は、レーザー光を前方に出射することで、回転機構60に設けられたターゲット部62a(図5参照)を検出する。
また、図5に示すように、フォークリフト1は、回転機構60の構成部材として、昇降体40に固定された回転支持体61と、回転支持体61に対して回転軸Rを中心に回転する回転体62とを備えている。
回転支持体61は、昇降体40のフィンガーバー44,45に取り付けられており、回転体62を回転可能に支持している。回転体62は、電動モータ等の原動機(図示略)が発生する動力により回転する。回転体62には、回転体62の回転角が0°(図6に示す状態)のときに回転角センサ54と対向するターゲット部62aが設けられている。
図6および図8を参照してフォーク70A,70Bに係る構成を説明する。
前後方向Xに延びた円柱形状を有するとともに左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられたフォーク70A,70Bは、昇降体40(図5参照)に接続される後端部である取鍋非支持部71と、取鍋2(図9参照)を支持する前端部である取鍋支持部72とを備えている。フォーク70A,70Bは、昇降体40とともに昇降する。
前後方向Xに延びた円柱形状を有するとともに左右方向Yにおいて間隔を空けて設けられたフォーク70A,70Bは、昇降体40(図5参照)に接続される後端部である取鍋非支持部71と、取鍋2(図9参照)を支持する前端部である取鍋支持部72とを備えている。フォーク70A,70Bは、昇降体40とともに昇降する。
取鍋非支持部71の後端には、後述するベースプレート81が固定されており、ベースプレート81および回転機構60を介して、昇降体40に接続されている。また、取鍋非支持部71の側面には、後述する補強リブ83,84が固定されている。
取鍋支持部72は、取鍋非支持部71よりも小さな外径を有している。取鍋支持部72の前端には、後述するエンドプレート82が設けられている。また、取鍋支持部72の外周には、後述する含油軸受86および保護部材85が嵌められている。
また、図6および図8に示すように、フォークリフト1は、フォーク70A,70Bに設けられる部材として、ベースプレート81と、エンドプレート82と、補強リブ83,84と、円筒状の保護部材85と、含油軸受86とを備えている。
ベースプレート81は、回転機構60の回転体62にボルト止めされ、フォーク70A,70Bの後端と一体化されている。また、ベースプレート81には、フォーク差込用センサ52A,52Bがベースプレート81越しに取鍋2(図9参照)の一部を検出することができるように、開口部81aが設けられている。
エンドプレート82は、フォーク70A,70Bの前端にボルト止めされ、保護部材85および含油軸受86の抜け落ちを防いでいる。エンドプレート82をフォーク70A,70Bから取り外すことによって、消耗した保護部材85および含油軸受86を交換することが可能となる。
補強リブ83,84は、ベースプレート81の前面とフォーク70A,70Bの側面とを接続しており、ベースプレート81およびフォーク70A,70Bと一体化されている。補強リブ83,84は、前方から見てフォーク70A,70Bの中心から放射線状に延びており、フォーク70A,70Bに作用する荷重を分散して受ける。
保護部材85は、耐火性、耐摩耗性、および耐荷重性に優れた材料により形成された円筒体であって、含油軸受86を介してフォーク70A,70Bに設けられている。保護部材85は、フォーク70A,70Bに対して回転可能に設けられている。
含油軸受86は、耐摩耗性および耐荷重性に優れた材料により形成された円筒体であって、フォーク70A,70Bと保護部材85との間に設けられている。含油軸受86は、保護部材85の滑り軸受として機能する。
図9を参照して、フォークリフト1が取り扱う取鍋2について説明する。
取鍋2は、溶湯を貯留する耐火容器2Aと、耐火容器2Aの左側面および右側面に設けられた内周円筒状のフォーク差込開口部2Bと、耐火容器2Aの右側上端および左側上端に設けられた注湯部2Cとを備えている。
取鍋2は、溶湯を貯留する耐火容器2Aと、耐火容器2Aの左側面および右側面に設けられた内周円筒状のフォーク差込開口部2Bと、耐火容器2Aの右側上端および左側上端に設けられた注湯部2Cとを備えている。
耐火容器2Aは、上方に開口する有底円筒体である。左右一対のフォーク差込開口部2Bは、注湯部2Cの下方であって、上下方向Zにおける耐火容器2Aの中央よりも上端側に設けられている。左右一対の注湯部2Cは、耐火容器2Aの上端縁の一部を右方および左方に拡径して形成されている。
次に、取鍋2を搬送する際のフォークリフト1の動作について説明する。
フォークリフト1は、誘導ラインに沿って走行し、取鍋2の手前で停止する。次いで、フォークリフト1は、フォーク70A,70Bを上昇または下降させながら、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bの少なくとも1つにより取鍋2を検知する。具体的には、フォーク70A,70Bの上昇時には、フォーク差込用センサ51A,51Bが、フォーク差込開口部2Bの上端部を検出することで、フォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置する取鍋2を検知する。また、フォーク70A,70Bの下降時には、フォーク差込用センサ52A,52Bが、フォーク差込開口部2Bの下端部を検出することで、フォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置する取鍋2を検知する。このように、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bは、フォーク70A,70Bの上昇時または下降時にフォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置するとき取鍋2を検知する。フォークリフト1は、フォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置する取鍋2を検知した時、フォーク70A,70Bの昇降動作を停止する。
フォークリフト1は、誘導ラインに沿って走行し、取鍋2の手前で停止する。次いで、フォークリフト1は、フォーク70A,70Bを上昇または下降させながら、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bの少なくとも1つにより取鍋2を検知する。具体的には、フォーク70A,70Bの上昇時には、フォーク差込用センサ51A,51Bが、フォーク差込開口部2Bの上端部を検出することで、フォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置する取鍋2を検知する。また、フォーク70A,70Bの下降時には、フォーク差込用センサ52A,52Bが、フォーク差込開口部2Bの下端部を検出することで、フォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置する取鍋2を検知する。このように、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bは、フォーク70A,70Bの上昇時または下降時にフォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置するとき取鍋2を検知する。フォークリフト1は、フォーク70A,70Bの前方にフォーク差込開口部2Bが位置する取鍋2を検知した時、フォーク70A,70Bの昇降動作を停止する。
次いで、フォークリフト1は、フォーク70A,70Bを前方に移動させてフォーク差込開口部2Bに差し込む。フォークリフト1は、フォーク70A,70Bをフォーク差込開口部2Bに差し込みながら、在荷センサ53により取鍋2を検知する。具体的には、在荷センサ53が、当該在荷センサ53から取鍋2までの距離を検出し、当該距離が所定範囲内であるとき、取鍋支持部72の外周に保護部材85を介してフォーク差込開口部2Bが位置している取鍋2を検知する。このように、在荷センサ53は、取鍋支持部72の外周に保護部材85を介してフォーク差込開口部2Bが位置しているとき取鍋2を検知する。フォークリフト1は、取鍋支持部72の外周にフォーク差込開口部2Bが位置している取鍋2を検知した時、フォーク差込開口部2Bへのフォーク70A,70Bの差し込み動作を停止する。そして、図10(A)および(B)に示すように、フォークリフト1は、フォーク70A,70Bを上昇させて取鍋2を持ち上げ、誘導ラインに沿って走行を再開する。
次に、図11を参照して、フォークリフト1が取鍋2を傾ける際の様子について説明する。図11(A)は、回転体62の回転角が0°の状態を示し、図11(B)は、回転体62の回転角が30°の状態を示し、図11(C)は、回転体62の回転角が60°の状態を示し、図11(D)は、回転体62の回転角が110°の状態を示している。また、図11におけるフォーク70A,70Bの断面の位置は、図8における断面の位置と同じである。
フォークリフト1は、図11(A)〜(D)に示すように、取鍋2から溶湯を注ぎ出すとき、回転軸Rを中心にフォーク70A,70Bを回転させることで取鍋2を傾けていく。このとき、円筒状の保護部材85(図8参照)に対して内周円筒状のフォーク差込開口部2Bが滑ることにより、または、保護部材85がフォーク差込開口部2Bとともにフォーク70A,70Bに対して回転することにより、フォーク70A,70Bが回転を開始してから、保護部材85とフォーク差込開口部2Bとの接触点が徐々に変化していく。したがって、フォーク70A,70Bに対して取鍋2が唐突に滑り出すことはなく、取鍋2は徐々に傾いていく。
本発明の上記実施形態では以下の効果が得られる。
(1)フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bおよび在荷センサ53により取鍋2を検知することで、オペレータがフォークリフト1を操作することなく、フォーク差込開口部2Bにフォーク70A,70Bを差し込み、フォーク70A,70Bの取鍋支持部72で取鍋2を持ち上げ、取鍋2を搬送することができる。また、取鍋2から溶湯を注ぎ出すとき、内周円筒状のフォーク差込開口部2Bと円筒状の保護部材85との接触点が徐々に変化していくため、フォーク差込開口部2Bに差し込まれたフォーク70A,70Bに対して、取鍋2が唐突に滑り出さないようにすることができる。したがって、無人での安全な取鍋2の取り扱いを可能とすることができる。
(1)フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bおよび在荷センサ53により取鍋2を検知することで、オペレータがフォークリフト1を操作することなく、フォーク差込開口部2Bにフォーク70A,70Bを差し込み、フォーク70A,70Bの取鍋支持部72で取鍋2を持ち上げ、取鍋2を搬送することができる。また、取鍋2から溶湯を注ぎ出すとき、内周円筒状のフォーク差込開口部2Bと円筒状の保護部材85との接触点が徐々に変化していくため、フォーク差込開口部2Bに差し込まれたフォーク70A,70Bに対して、取鍋2が唐突に滑り出さないようにすることができる。したがって、無人での安全な取鍋2の取り扱いを可能とすることができる。
(2)保護部材85は、フォーク70A,70Bに対して回転可能に設けられた円筒体であるため、フォーク差込開口部2Bと保護部材85とが接触することによる摩耗を低減することができる。
(3)フォークリフト1は、フォーク70A,70Bと保護部材85との間に設けられた含油軸受86を備える。このため、フォーク70A,70Bに対して保護部材85を円滑に回転させることができ、フォーク70A,70Bに対して取鍋2が唐突に滑り出すことを効果的に防ぐことができる。
(4)在荷センサ53は、レーザーセンサ(光電センサ)であるため、高熱となる耐火容器2Aから離れた位置で、フォーク70A,70Bで支持される取鍋2を精確に検出することができる。また、在荷センサ53は、取鍋2までの距離を検出可能であるため、在荷センサ53から取鍋2までの距離の検出結果に基づき、取鍋支持部72の外周にフォーク差込開口部2Bが位置しているか否かを判断することができる。
(5)フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bは、光電センサであるため、高熱となる耐火容器2Aから離れた位置で、取鍋2のフォーク差込開口部2Bを精確に検出することができる。
(6)フォークリフト1は、走行路に対向させて設けられたセンサ21,22,23A,23Bと、当該センサ21,22,23A,23Bの少なくとも下面を覆うセンサカバー24,25,26A,26Bとを備える。このため、マグネシウムを耐火容器2A内に添加することで噴出する溶湯から、センサ21,22,23A,23Bを保護することができる。
(7)センサカバー24,25,26A,26Bは、非磁性体により形成されているため、誘導ラインおよびマークの磁気を精確に検出することができる。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記実施形態の構成を適宜変更して本発明を実施してもよい。例えば、フォーク差込用センサ51A,51B,52A,52Bは、少なくとも1つあればよい。
1 無人フォークリフト
2 取鍋
2A 耐火容器
2B フォーク差込開口部
21,22 ガイドセンサ(自動走行用センサ)
23A,23B マークセンサ(自動走行用センサ)
24,25,26A,26B センサカバー
40 昇降体
51A,51B,52A,52B フォーク差込用センサ
53 在荷センサ
60 回転機構
70A,70B フォーク
72 取鍋支持部
85 保護部材
86 含油軸受
X 前後方向
Y 左右方向
Z 上下方向
2 取鍋
2A 耐火容器
2B フォーク差込開口部
21,22 ガイドセンサ(自動走行用センサ)
23A,23B マークセンサ(自動走行用センサ)
24,25,26A,26B センサカバー
40 昇降体
51A,51B,52A,52B フォーク差込用センサ
53 在荷センサ
60 回転機構
70A,70B フォーク
72 取鍋支持部
85 保護部材
86 含油軸受
X 前後方向
Y 左右方向
Z 上下方向
Claims (7)
- 溶湯を貯留する耐火容器の左側面および右側面に内周円筒状のフォーク差込開口部が設けられた取鍋を搬送する無人フォークリフトにおいて、
前後方向に延びるとともに左右方向において間隔を空けて設けられた左右一対のフォークと、
前記フォーク差込開口部に前記フォークを差し込むことが可能な状態の前記取鍋を非接触で検知するフォーク差込用センサと、
前記フォーク差込開口部に前記フォークが差し込まれている状態の前記取鍋を非接触で検知する在荷センサと、
前記フォークを保護するために当該フォークの外周のうち少なくとも前記取鍋を支持する部分である取鍋支持部の外周に設けられた円筒状の保護部材と、を備える
ことを特徴とする無人フォークリフト。 - 前記保護部材は、前記フォークに対して回転可能に設けられた円筒体である
ことを特徴とする請求項1に記載の無人フォークリフト。 - 前記フォークと前記保護部材との間に設けられた含油軸受をさらに備える
ことを特徴とする請求項2に記載の無人フォークリフト。 - 前記在荷センサは、前記取鍋までの距離を検出可能なレーザーセンサである
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の無人フォークリフト。 - 前記フォーク差込用センサは、反射型の光電センサである
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の無人フォークリフト。 - 自動走行のために走行路に対向させて設けられた自動走行用センサと、
前記自動走行用センサを保護するために当該自動走行用センサの少なくとも下面を覆うセンサカバーと、をさらに備える
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の無人フォークリフト。 - 前記センサカバーは、非磁性体により形成されている
ことを特徴とする請求項6に記載の無人フォークリフト。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017013143A JP6265452B1 (ja) | 2017-01-27 | 2017-01-27 | 無人フォークリフト |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR20200044361A (ko) * | 2018-10-19 | 2020-04-29 | 엄영호 | 주물 래들용 로봇암 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58220099A (ja) * | 1982-06-16 | 1983-12-21 | 日産自動車株式会社 | 車両用回転装置の液圧回路 |
JP2005263413A (ja) * | 2004-03-18 | 2005-09-29 | Daifuku Co Ltd | 物品搬送装置 |
JP2017019595A (ja) * | 2015-07-08 | 2017-01-26 | 株式会社豊田自動織機 | フォークリフトにおける荷取り方法及びフォークリフト |
-
2017
- 2017-01-27 JP JP2017013143A patent/JP6265452B1/ja active Active
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KR102151852B1 (ko) * | 2018-10-19 | 2020-09-03 | 엄영호 | 주물 래들용 로봇암 |
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JP6265452B1 (ja) | 2018-01-24 |
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