JP2018118693A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】高い剛性を確保することができる接続構造体を備えた乗物用シートを提供する。【解決手段】乗物用シート1Aは、ベース30Rと、クッションフレーム20と、これらを接続するブラケット41R、前側接続部材42Rおよび後側接続部材43Rを有する接続構造体40Rとを備える。ブラケット41Rは、ベース30に固定される前側底板部411aおよび後側底板部411bと、前側底板部411aの一方の側端側から立設され、前側接続部材42Rが接続される前側側壁部412aと、後側底板部411bの前側側壁部412aが立設された側とは異なる側の側端側から立設され、後側接続部材43Rが接続される後側側壁部412bとを有する。ブラケット41Rは、シート前後方向と交差する方向に沿って延在することで前側側壁部412aと後側側壁部412bとを連結する連結壁部413を有する。【選択図】図3

Description

本開示は、乗物用シートに関し、特に、自動車等の車両に設置される車両用シートに関する。
一般に、乗物用シートは、フロアに固定されるベースと、クッションの骨格をなすクッションフレームと、これらベースおよびクッションフレームを接続する接続構造体とを備えている。当該接続構造体は、ベースに固定されるブラケットと、一端側がブラケットに接続されるとともに他端側がクッションフレームに接続される複数の接続部材とを有している場合が多い。
通常、複数の接続部材には、個別にブラケットが設けられる場合が多い。しかしながら、シート幅方向の一方の側においてシート前後方向に配置される一対の接続部材が接続されるブラケットを共通化するために、シート前後方向に延在する形状のブラケットが利用される場合もある。
たとえば特開2012−148721号公報(特許文献1)には、リクライニング機構、シートスライド機構およびシートリフト機構を備えた車両用シートが開示されており、当該車両用シートにおいては、シート前後方向に沿って延在するロアフレーム(上記ブラケットに該当)と、前側リンクおよび後側リンク(上記複数の接続部材に該当)とからなる接続構造体により、ベースとしてのスライドレールとクッションフレームとが接続された構成が採用されている。
特許文献1に開示された車両用シートにおいては、シート前後方向における任意の位置におけるシート幅方向に沿った断面形状が略L字状であるブラケットが利用されている。当該ブラケットは、底板部と、底板部のシート幅方向に位置する一対の側端のうちの一方の側から上方に向けて立設された側壁部とを有している。ブラケットの底板部は、スライドレールのうちのアッパレールに固定されており、上記接続部材は、それらの一端側がブラケットの側壁部の前後の位置にそれぞれ回動可能に接続されているとともに、その他端側がクッションフレームの前後の位置にそれぞれ回動可能に接続されている。
特開2012−148721号公報
ところで、シート幅方向の一方の側においてシート前後方向に沿って配置される一対の接続部材は、車両用シートが設置されるフロアの形状との関係や、シートクッションの下方に設置される他の部品との位置関係、あるいは車両用シート自体の設計上の都合等から、必ずしもシート幅方向において合致した位置に配置されるとは限られず、これらがシート幅方向においてずれた位置に配置される場合もある。
その場合、ブラケットにおいては、各接続部材が接続される側壁部を底板部のシート幅方向における異なる位置からそれぞれ立設することが必要になる。この場合において、車両が前突または後突等することによって外部荷重が入力された際には、各接続部材を介してブラケットに引張方向または圧縮方向に力が加わることになり、底板部に局所的に大きな変位が発生することとなってしまう。
そのため、従前においては、ブラケットの厚みを増したり、側壁部をより大きくしたり、補強用のリブを追加したりといった各種の対策が施されているが、軽量化や製造コストの観点からその改良が望まれているところである。
したがって、本開示は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、シート幅方向の一方の側においてシート前後方向に沿って配置される一対の接続部材がシート幅方向においてずれた位置に配置される場合であっても、高い剛性を確保することができる接続構造体を備えた乗物用シートを提供することを目的とする。
本開示に基づく乗物用シートは、乗物に固定されるベースと、乗員が着座するシートクッションの骨格をなすクッションフレームと、上記ベースおよび上記クッションフレームを接続する接続構造体とを備えている。上記接続構造体は、シート前後方向に沿って延在するブラケットと、シート前後方向において互いに離間して位置する前側接続部材および後側接続部材とを有している。上記ブラケットは、シート前後方向において互いに離間して位置する前側底板部および後側底板部と、上記前側底板部のシート幅方向に位置する一対の側端のうちのいずれか一方の側端側から上方に向けて立設された前側側壁部と、上記後側底板部のシート幅方向に位置する一対の側端のうちの上記前側側壁部が立設された側とは異なる側の側端側から上方に向けて立設された後側側壁部とを有している。上記前側底板部および上記後側底板部は、それぞれ上記ベースに固定されている。上記前側接続部材は、一端側が上記前側側壁部に接続されるとともに他端側が上記クッションフレームに接続されており、上記後側接続部材は、一端側が上記後側側壁部に接続されるとともに他端側が上記クッションフレームに接続されている。上記ブラケットは、シート前後方向と交差する方向に沿って延在することで上記前側側壁部と上記後側側壁部とを連結する連結壁部をさらに有している。
上記構成を採用することにより、前側接続部材が接続されるブラケットの前側側壁部と、後側接続部材が接続されるブラケットの後側側壁部とが、これらがシート幅方向においてずれた位置に配置されているにも拘わらず、シート前後方向と交差する方向に沿って延在する連結壁部を介して連結されることになり、これによってブラケットの剛性が増すことになる。特に、前側接続部材および後側接続部材を介してブラケットに引張方向または圧縮方向に力が加わった場合にも、これらが連結壁部において引張荷重または圧縮荷重として受け止められることになるため、ブラケットに局所的な変位等が発生することが抑制できる。したがって、シート幅方向の一方の側においてシート前後方向に沿って配置される一対の接続部材がシート幅方向においてずれた位置に配置される場合であっても、高い剛性を確保することができる接続構造体を備えた乗物用シートとすることができる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記ブラケットが、上記連結壁部の下端側からシート幅方向に沿って突設されるとともに上記前側底板部に連続する第1補強板部と、上記連結壁部の下端側からシート幅方向に沿って突設されるとともに上記後側底板部に連続する第2補強板部とをさらに有していてもよい。
上記構成を採用することにより、連結壁部が第1補強板部および第2補強板部によって補強されることになるため、ブラケットの剛性がさらに増すことになる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記ブラケットが、上記連結壁部の上端側からシート幅方向に沿って突設された第3補強板部をさらに有していてもよく、その場合には、上記第3補強板部が、上記連結壁部のうちの上記第1補強板部の後端側に連続する部分と、上記連結壁部のうちの上記第2補強板部の前端側に連続する部分とに跨るように延在していてもよい。
上記構成を採用することにより、連結壁部の前端部および後端部に跨るように第3補強板部が位置することになるため、連結壁部が第1補強板部および第2補強板部のみならず当該第3補強板部によっても補強されることになり、これによってブラケットの剛性がさらに増すことになる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記ブラケットが、上記前側底板部の前端側から立設されるとともに上記前側側壁部に連続する第4補強板部と、上記後側底板部の後端側から立設されるとともに上記後側側壁部に連続する第5補強板部とをさらに有していてもよい。
上記構成を採用することにより、前側側壁部が第4補強板部によって補強されることになるとともに、後側側壁部が第5補強板部によって補強されることになるため、ブラケットの剛性がさらに増すことになる。
上記本開示に基づく乗物用シートにあっては、上記前側接続部材が、上記前側側壁部および上記クッションフレームの双方に対して回動可能に接続されるとともに、上記後側接続部材が、上記後側側壁部および上記クッションフレームの双方に対して回動可能に接続されることにより、上記接続構造体が、シートリフタを構成していてもよい。
上記構成を採用することにより、シートリフト機構を備えた乗物用シートにおいて、シート幅方向の一方の側においてシート前後方向に沿って配置される一対の接続部材がシート幅方向においてずれた位置に配置される場合であっても、高い剛性を確保することができる接続構造体を当該乗物用シートに具備させることができる。
本開示に基づく乗物用シートとすれば、シート幅方向の一方の側においてシート前後方向に沿って配置される一対の接続部材がシート幅方向においてずれた位置に配置される場合であっても、高い剛性を確保することができる接続構造体を備えた乗物用シートとすることができる。
実施の形態1に係る車両用シートの概略斜視図である。 実施の形態1に係る車両用シートの右側ブラケットの斜視図である。 実施の形態1に係る車両用シートの右側シートリフタ近傍の斜視図である。 実施の形態1に係る車両用シートの右側シートリフタおよび右側スライドレールの側面図および平面図である。 実施の形態1に係る車両用シートにおいて、車両後突時に右側ブラケットに印加される荷重を模式的に表わした図である。 比較例に係る車両用シートの右側ブラケットの斜視図である。 比較例に係る車両用シートの右側シートリフタ近傍の斜視図である。 比較例に係る車両用シートの右側シートリフタおよび右側スライドレールの側面図および平面図である。 比較例に係る車両用シートにおいて、車両後突時に右側ブラケットに印加される荷重を模式的に表わした図である。 実施の形態2に係る車両用シートの右側ブラケットの斜視図である。 実施の形態2に係る車両用シートの右側シートリフタ近傍の斜視図である。 実施の形態2に係る車両用シートの右側シートリフタおよび右側スライドレールの側面図および平面図である。
以下、本開示における実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態は、自動車の前席に設けられることで運転席として構成される車両用シートに本発明を適用した場合を例示するものである。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係る車両用シートの概略斜視図である。まず、この図1を参照して、本実施の形態に係る車両用シート1Aの概略的な構成について説明する。
図1を参照して、以下においては、理解を容易にするために、車両用シート1Aのシート前後方向、シート幅方向およびシート上下方向にそれぞれX軸、Y軸およびZ軸をとり、シート前方向およびシート後方向をそれぞれX1方向およびX2方向と定義し、シート左方向およびシート右方向をそれぞれY1方向およびY2方向と定義し、シート上方向およびシート下方向をそれぞれZ1方向およびZ2方向と定義し、これら軸および方向を用いて説明を行なう。なお、シート前後方向は、車両前後方向に一致し、シート幅方向は、車両幅方向に一致し、シート上下方向は、車両上下方向に一致する。ここで、車両用シート1Aは、車両右側に設置されることが想定されており、シート左方向(Y1方向)は、車両内側方向(すなわち、センターコンソール側あるいは助手席側の方向)に一致し、シート右方向(Y2方向)は、車両外側方向(すなわち、ドア側の方向)に一致する。
図1に示すように、車両用シート1Aは、シートクッション2と、シートバック3とを備えている。シートクッション2は、乗員の大腿部および臀部が着座する部位を構成しており、シートバック3は、乗員の背部が着座する部位を構成している。シートバック3は、シートクッション2の後端側から略上方に向けて立設されており、手動または電動で駆動される図示しないリクライニング機構を介して角度調節可能にシートクッション2に接続されている。
シートクッション2は、乗員が着座するクッションパッド10と、クッションパッド10を支持するとともにシートクッション2の骨格をなすクッションフレーム20と、車両のフロアに固定されるベースとしての一対のスライドレールである左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rと、左側スライドレール30Lとクッションフレーム20とを接続する接続構造体としての左側シートリフタ40Lと、右側スライドレール30Rとクッションフレーム20とを接続する接続構造体としての右側シートリフタ40Rとを有している。
クッションパッド10は、所定の厚みを有する平面視略矩形状の部材からなり、着座性を考慮して各種の柔軟な材料にて構成されている。クッションパッド10は、パッド本体と、これを覆うクッションカバーとによって構成されている。
クッションフレーム20は、X軸方向に沿って延在する左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rと、Y軸方向に沿って延在するフロントパイプ22およびリヤパイプ23と、左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rの前端側においてY軸方向に沿って延在する図示しないフロントパネル(詳細は後述する)と、左側サイドフレーム21L、右側サイドフレーム21R、フロントパネルおよびリヤパイプ23によって囲われた領域に配置される図示しない弾性支持体(詳細は後述する)とを有している。
左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rは、それぞれたとえば鋼板等の単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rは、いずれもその一対の主面がY軸方向を向くように配置されており、その上端側および下端側がY軸方向に向けて曲げられることにより、高い剛性を有するように構成されている。なお、左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rは、それぞれたとえば鋼管等の金属製の円筒状の部材にて構成されてもよい。
フロントパイプ22およびリヤパイプ23は、それぞれたとえば鋼管等の金属製の円筒状の部材にて構成されている。フロントパイプ22およびリヤパイプ23は、それぞれ左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rの前後の位置を架橋するように配置されている。フロントパイプ22およびリヤパイプ23によって左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rの前後の位置が接続されることにより、クッションフレーム20の骨格は、平面視略四角枠状の形状を有している。
フロントパネル(不図示)は、たとえば鋼板等の単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されており、左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rの各々の前端部とフロントパイプ22とを覆うように配置されている。フロントパネルは、乗員が車両用シート1Aに着座した状態において、クッションパッド10を介して乗員の大腿部を支持する。
弾性支持体(不図示)は、たとえばSバネ等の金属線材あるいはシート状の金属板材からなる面状の支持部材にて構成されており、フロントパネルおよびリヤパイプ23を架橋するように配置されている。弾性支持体は、乗員が車両用シート1Aに着座した状態において、乗員の大腿部の付け根から臀部までをクッションパッド10を介して弾性的に支持する。
左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rは、それぞれ左側サイドフレーム21Lおよび右側サイドフレーム21Rの下方においてX軸方向に沿って延在するように配置されている。左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rは、いずれも金属製の部材にて構成されており、フロアブラケット(不図示)によって車両のフロアに固定される。
左側スライドレール30Lは、ロアレール31Lおよびアッパレール32Lを有しており、右側スライドレール30Rは、ロアレール31Rおよびアッパレール32Rを有している。ロアレール31L,31Rは、上述したフロアブラケット(不図示)によって車両のフロアに固定される部位であり、アッパレール32L,32Rは、それぞれロアレール31L,31RにX軸方向に沿って相対的に移動可能に取付けられている。
以上により、左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rは、シートスライド機構を構成する。すなわち、上述したクッションフレーム20とこれら左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rとがそれぞれ左側シートリフタ40Lおよび右側シートリフタ40Rを介して接続されることにより、クッションフレーム20が車両前後方向(すなわちX軸方向)に移動できることになる。
なお、上述したシートスライド機構を構成する左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rは、手動および電動のいずれによって駆動されてもよい。
左側シートリフタ40Lは、クッションフレーム20と左側スライドレール30Lとを接続しており、左側ブラケット41Lと、前側接続部材としての左側フロントリフタリンク42Lと、後側接続部材としての左側リヤリフタリンク43Lとを有している。
左側ブラケット41Lは、X軸方向に沿って延在しており、左側スライドレール30Lのアッパレール32Lに固定されている。左側フロントリフタリンク42Lおよび左側リヤリフタリンク43Lは、クッションフレーム20の左側サイドフレーム21Lと左側ブラケット41Lとを接続している。
左側ブラケット41Lは、たとえば鋼板等の単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。左側ブラケット41Lは、アッパレール32Lに固定された部分がZ軸方向を向くように配置されており、所定の側端側がZ軸方向に向けて曲げられることにより、高い剛性を有するように構成されている。
ここで、左側ブラケット41Lは、X軸方向における任意の位置におけるY軸方向に沿った断面形状が略L字状であり、上述したアッパレール32Lに固定された部分である底板部と、当該底板部のY軸方向に位置する一対の側端のうちのY2方向に位置する側端側からZ1方向に向けて立設された側壁部とを有している。
左側フロントリフタリンク42Lおよび左側リヤリフタリンク43Lは、それぞれたとえば鋼板等の単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。左側フロントリフタリンク42Lおよび左側リヤリフタリンク43Lは、いずれもその一対の主面がY軸方向を向くように配置されており、所定の端部側がY軸方向に向けて曲げられることにより、高い剛性を有するように構成されている。左側フロントリフタリンク42Lと左側リヤリフタリンク43Lとは、X軸方向において互いに離間して位置している。
左側フロントリフタリンク42Lは、所定の方向に沿って延在する長尺状の形状を有しており、その一端側が、左側ブラケット41Lの上述した側壁部の前端側の位置に回動可能に接続されており、その他端側が、左側サイドフレーム21Lの前端側の位置に回動可能に接続されている。左側フロントリフタリンク42Lは、基本的にその他端である上端側がその一端である下端側よりもX2方向に傾倒するように配置されている。
左側リヤリフタリンク43Lは、所定の方向に沿って延在する長尺状の形状を有しており、その一端側が、左側ブラケット41Lの上述した側壁部の後端側の位置に回動可能に接続されており、その他端側が、左側サイドフレーム21Lの後端側の位置に回動可能に接続されてている。左側リヤリフタリンク43Lは、基本的にその他端である上端側がその一端である下端側よりもX2方向に傾倒するように配置されている。
これにより、左側ブラケット41L、左側フロントリフタリンク42L、左側リヤリフタリンク43Lおよび左側サイドフレーム21Lによって四節リンクが構成されることになり、左側フロントリフタリンク42Lと左側ブラケット41Lとの接続部および左側リヤリフタリンク43Lと左側ブラケット41Lとの接続部をそれぞれ回転中心として左側フロントリフタリンク42Lおよび左側リヤリフタリンク43Lが回動することにより、左側サイドフレーム21Lが、昇降することになる。
右側シートリフタ40Rは、右側スライドレール30Rとクッションフレーム20とを接続しており、右側ブラケット41Rと、前側接続部材としての右側フロントリフタリンク42Rと、後側接続部材としての右側リヤリフタリンク43Rとを有している。なお、右側シートリフタ40Rの構成については、後において詳述することとし、ここでは概略的な構成のみ説明する。
右側ブラケット41Rは、X軸方向に沿って延在しており、右側スライドレール30Rのアッパレール32Rに固定されている。右側フロントリフタリンク42Rおよび右側ブラケット41Rは、クッションフレーム20の右側サイドフレーム21Rと右側ブラケット41Rとを接続している。
右側ブラケット41Rは、たとえば鋼板等の単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。右側ブラケット41Rは、アッパレール32Rに固定された部分がZ軸方向を向くように配置されており、所定の側端側がZ軸方向に向けて曲げられることにより、高い剛性を有するように構成されている。
ここで、右側ブラケット41Rは、上述した左側ブラケット41Lとは異なる構成を有しており、上述したアッパレール32Lに固定された部分である一対の底板部(後述する前側底板部411aおよび後側底板部411b(図2ないし図5参照)がこれらに該当する)と、当該一対の底板部の各々から立設された一対の側壁部(後述する前側側壁部412aおよび後側側壁部412b(図2ないし図5参照)がこれらに該当する)とを有している。
右側フロントリフタリンク42Rおよび右側リヤリフタリンク43Rは、それぞれたとえば鋼板等の単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成されている。右側フロントリフタリンク42Rおよび右側リヤリフタリンク43Rは、いずれもその一対の主面がY軸方向を向くように配置されており、所定の端部側がY軸方向に向けて曲げられることにより、高い剛性を有するように構成されている。右側フロントリフタリンク42Rと右側リヤリフタリンク43Rとは、X軸方向において互いに離間して位置している。
右側フロントリフタリンク42Rは、所定の方向に沿って延在する長尺略板状の形状を有しており、その一端側が、右側ブラケット41Rの上述した一対の側壁部のうちの一方に回動可能に接続されており、その他端側が、右側サイドフレーム21Rの前端側の位置に回動可能に接続されている。右側フロントリフタリンク42Rは、基本的にその他端である上端側がその一端である下端側よりもX2方向に傾倒するように配置されている。
右側リヤリフタリンク43Rは、所定の方向に沿って延在する長尺略板状の形状を有しており、その一端側が、右側ブラケット41Rの上述した一対の側壁部のうちの他方に回動可能に接続されており、その他端側が、右側サイドフレーム21Rの後端側の位置に回動可能に接続されている。右側リヤリフタリンク43Rは、基本的にその他端である上端側がその一端である下端側よりもX2方向に傾倒するように配置されている。
これにより、右側ブラケット41R、右側フロントリフタリンク42R、右側リヤリフタリンク43Rおよび右側サイドフレーム21Rによって四節リンクが構成されることになり、右側フロントリフタリンク42Rと右側ブラケット41Rとの接続部および右側リヤリフタリンク43Rと右側ブラケット41Rとの接続部をそれぞれ回転中心として右側フロントリフタリンク42Rおよび右側リヤリフタリンク43Rが回動することにより、右側サイドフレーム21Rが、昇降することになる。
以上により、左側シートリフタ40Lおよび右側シートリフタ40Rは、シートリフト機構を構成する。すなわち、上述したクッションフレーム20がこれら左側シートリフタ40Lおよび右側シートリフタ40Rを介してそれぞれ左側スライドレール30Lおよび右側スライドレール30Rに接続されることにより、クッションフレーム20が車両上下方向(すなわちZ軸方向)に移動できることになる。
なお、上述したシートリフト機構を構成する左側シートリフタ40Lおよび右側シートリフタ40Rは、手動および電動のいずれによって駆動されてもよい。
ここで、本実施の形態に係る車両用シート1Aにおいては、左側ブラケット41Lに対する左側フロントリフタリンク42Lおよび左側リヤリフタリンク43Lの接続部をY軸方向においておおよそ合致した位置に配置できるため(すなわち、左側ブラケット41Lの左側スライドレール30Lに対する固定部に対してこれら接続部をY軸方向における同じ側に配置できるため)、左側ブラケット41Lとして、X軸方向における任意の位置におけるY軸方向に沿った断面形状が略L字状であるものを利用することとし、左側ブラケット41Lの底板部のシート幅方向に位置する一対の側端のうちのY2方向に位置する側端側から立設された側壁部の前後の位置に、左側フロントリフタリンク42Lおよび左側リヤリフタリンク43Lがそれぞれ接続されるように構成されている。
一方、本実施の形態に係る車両用シート1Aにおいては、レイアウト上の理由により、右側ブラケット41Rに対する右側フロントリフタリンク42Rおよび右側リヤリフタリンク43Rの接続部をY軸方向においてずれた位置に配置することが必要であるため(すなわち、右側ブラケット41Rの右側スライドレール30Rに対する固定部に対してこれら接続部をY軸方向における異なる側に配置する必要があるため)、右側ブラケット41Rとして、左側ブラケット41Lとは異なる構成のものが利用されている。以下、この右側ブラケット41Rを含む右側シートリフタ40Rの詳細な構成ならびにその組付構造について説明する。
図2は、本実施の形態に係る車両用シートの右側ブラケットの斜視図であり、図3は、当該車両用シートの右側シートリフタ近傍の斜視図である。また、図4(A)および図4(B)は、当該車両用シートの右側シートリフタならびに右側スライドレールの側面図および平面図である。
図2ないし図4に示すように、右側ブラケット41Rは、前側底板部411aと、後側底板部411bと、前側側壁部412aと、後側側壁部412bと、連結壁部413とを主として有している。
前側底板部411aおよび後側底板部411bは、いずれも略平板状に構成されている。前側底板部411aと後側底板部411bとは、X軸方向に沿って並ぶとともに互いに離間して位置している。後側底板部411bは、前側底板部411aと略同一平面上に位置している。
前側底板部411aの所定位置には、X軸方向に沿って並ぶように2つの固定用孔部44aが設けられている。当該2つの固定用孔部44aは、右側ブラケット41Rを右側スライドレール30Rに固定するために使用されるものであり、その各々がZ軸方向に沿って前側底板部411aを貫通している。
後側底板部411bの所定位置には、X軸方向に沿って並ぶように2つの固定用孔部44bが設けられている。当該2つの固定用孔部44bは、右側ブラケット41Rを右側スライドレール30Rに固定するために使用されるものであり、その各々がZ軸方向に沿って後側底板部411bを貫通している。
前側底板部411aに設けられた2つの固定用孔部44aと、後側底板部411bに設けられた2つの固定用孔部44bとは、同一直線上に並んで配置されている。このように構成することにより、右側ブラケット41Rが固定される右側スライドレール30RのY軸方向の寸法を狭小化することができる。
前側側壁部412aは、略平板状に構成されており、前側底板部411aのY軸方向に位置する一対の側端のうちのY2方向に位置する側端側からZ1方向に向けて立設されている。換言すれば、前側底板部411aは、前側側壁部412aの下端側からY1方向に向けて突設されている。すなわち、前側側壁部412aは、前側底板部411aに連続している。前側底板部411aと前側側壁部412aとの接続部は、角張らないように湾曲している。
後側側壁部412bは、略平板状に構成されており、後側底板部411bのY軸方向に位置する一対の側端のうちのY1方向に位置する側端側からZ1方向に向けて立設されている。換言すれば、後側底板部411bは、後側側壁部412bの下端側からY2方向に向けて突設されている。すなわち、後側側壁部412bは、後側底板部411bに連続している。後側底板部411bと後側側壁部412bとの接続部は、角張らないように湾曲している。
前側側壁部412aの所定位置には、1つの接続用孔部44cが設けられている。当該1つの接続用孔部44cは、右側ブラケット41Rに右側フロントリフタリンク42Rを回動可能に接続するために使用されるものであり、Y軸方向に沿って前側側壁部412aを貫通している。当該1つの接続用孔部44cは、X軸方向において上述した2つの固定用孔部44aの間に位置するように配置されている。
後側側壁部412bの所定位置には、1つの接続用孔部44dが設けられている。当該1つの接続用孔部44dは、右側ブラケット41Rに右側リヤリフタリンク43Rを回動可能に接続するために使用されるものであり、Y軸方向に沿って後側側壁部412bを貫通している。当該1つの接続用孔部44dは、X軸方向において上述した2つの固定用孔部44bの間に位置するように配置されている。
ここで、後側側壁部412bは、前側側壁部412aと同一平面上に位置しておらず、Y軸方向において前側側壁部412aからY1方向にずれて位置している。これは、上述したように、右側ブラケット41Rの右側スライドレール30Rに対する固定部(すなわち、前側底板部411aおよび後側底板部411b)に対して、右側フロントリフタリンク42Rの接続部および右側リヤリフタリンク43Rの接続部をY軸方向における異なる側に配置する必要があるためである。
一方、連結壁部413は、略平板状に構成されており、前側側壁部412aおよび後側側壁部412bを連結している。より詳細には、連結壁部413は、その一対の主面がおおよそY軸方向を向くとともに、X軸と所定の角度をもって交差するように(すなわち、X軸方向と交差する方向に)延在しており、その前端側が前側側壁部412aの後端側に連続しており、その後端側が後側側壁部412bの前端側に連続している。前側側壁部412aおよび後側側壁部412bと連結壁部413との接続部は、いずれも角張らないように湾曲している。
以上において説明したように、右側ブラケット41Rが、上述した構成の前側底板部411a、後側底板部411b、前側側壁部412a、後側側壁部412bおよび連結壁部413を有することにより、前側側壁部412aと後側側壁部412bとが、Y軸方向においてずれた位置に配置されているにも拘わらず、右側ブラケット41Rの剛性が増すことになるが、この点については後述することとする。
図2ないし図4に示すように、右側ブラケット41Rは、上述した前側底板部411a、後側底板部411b、前側側壁部412a、後側側壁部412bおよび連結壁部413に加え、第1補強板部414a、第2補強板部414b、第4補強板部415aおよび第5補強板部415bをさらに有している。
第1補強板部414aは、連結壁部413の前端部413aの下端側からY1方向に向けて突設されるとともに、前側底板部411aに連続するように形成されている。第1補強板部414aは、その前端部が前側底板部411aと同一平面上に位置するとともに、その後端部が前側底板部411aよりも上方に位置することとなるように、X軸方向の途中位置に傾斜した部分を有している。第1補強板部414aと連結壁部413との接続部は、角張らないように湾曲している。
第2補強板部414bは、連結壁部413の後端部413bの下端側からY2方向に向けて突設されるとともに、後側底板部411bに連続するように形成されている。第2補強板部414bは、その後端部が後側底板部411bと同一平面上に位置するとともに、その前端部が後側底板部411bよりも上方に位置することとなるように、X軸方向の途中位置に傾斜した部分を有している。第2補強板部414bと連結壁部413との接続部は、角張らないように湾曲している。
ここで、第1補強板部414aと第2補強板部414bとは、互いに可能な限りX軸方向において近接した位置にまで設けられていることが好ましい。しかしながら、右側ブラケット41Rを単一の金属板をプレス加工したプレス成形品にて構成する場合には、当該第1補強板部414aおよび第2補強板部414bが連結壁部413から互いに逆方向に向けて突設される必要があるため、プレス加工の制約上、これらを完全に連続させて形成することは難しく、その場合には、これらの間に若干のクリアランス(非連続部)が生じることになる。
一方、第4補強板部415aは、前側底板部411aの前端側からZ1方向に向けて立設されるとともに、前側側壁部412aに連続するように形成されている。換言すれば、第4補強板部415aは、前側側壁部412aの前端側からY1方向に向けて突設されるとともに、前側底板部411aに連続するように形成されている。第4補強板部415aと前側底板部411aおよび前側側壁部412aとの接続部は、いずれも角張らないように湾曲している。
第5補強板部415bは、後側底板部411bの後端側からZ1方向に向けて立設されるとともに、後側側壁部412bに連続するように形成されている。換言すれば、第5補強板部415bは、後側側壁部412bの後端側からY2方向に向けて突設されるとともに、後側底板部411bに連続するように形成されている。第5補強板部415bと後側底板部411bおよび後側側壁部412bとの接続部は、いずれも角張らないように湾曲している。
このように、右側ブラケット41Rが、上述した構成の第1補強板部414a、第2補強板部414b、第4補強板部415aおよび第5補強板部415bのうちの一部または全部をさらに有することにより、前側側壁部412a、後側側壁部412bおよび連結壁部413のうちのいずれかまたは全部が補強されることになるため、右側ブラケット41Rの剛性がさらに増すことになる。
図3、図4(A)および図4(B)に示すように、右側ブラケット41Rは、ボルトおよびナット等からなる締結具45a,45bを用いてアッパレール32Rに固定される。より詳細には、右側ブラケット41Rの前側底板部411aに設けられた2つの固定用孔部44a(図2参照)のそれぞれに挿通するように締結具45aが取付けられることにより、当該前側底板部411aとアッパレール32Rの前端部とが締結され、右側ブラケット41Rの後側底板部411bに設けられた2つの固定用孔部44b(図2参照)のそれぞれに挿通するように締結具45bが取付けられることにより、当該後側底板部411bとアッパレール32Rの後端部とが締結され、これにより右側ブラケット41Rがアッパレール32Rに固定される。
右側フロントリフタリンク42Rは、ヒンジピンまたは段付きボルトおよびナット等からなる連結具45cを用いて右側ブラケット41Rに回動可能に接続される。より詳細には、右側フロントリフタリンク42Rの延在方向の一端側に設けられた貫通孔および右側ブラケット41Rの前側側壁部412aに設けられた接続用孔部44c(図2参照)のそれぞれに挿通するように連結具45cが取付けられることにより、右側フロントリフタリンク42Rが前側側壁部412aに回動可能に接続される。
右側リヤリフタリンク43Rは、ヒンジピンまたは段付きボルトおよびナット等からなる連結具45dを用いて右側ブラケット41Rに回動可能に接続される。より詳細には、右側リヤリフタリンク43Rの延在方向の一端側に設けられた貫通孔および右側ブラケット41Rの後側側壁部412bに設けられた接続用孔部44d(図2参照)のそれぞれに挿通するように連結具45dが取付けられることにより、右側リヤリフタリンク43Rが後側側壁部412bに回動可能に接続される。
なお、右側フロントリフタリンク42Rの延在方向の他端側および右側リヤリフタリンク43Rの延在方向の他端側は、それぞれ右側サイドフレーム21Rの前後の位置に回動可能に接続される。
図5は、本実施の形態に係る車両用シートにおいて、車両後突時に右側ブラケットに印加される荷重を模式的に表わした図である。以下、この図5を参照して、本実施の形態に係る車両用シート1Aにおいて、右側ブラケット41Rの高い剛性が確保できる理由について説明する。なお、図5においては、作図の都合上、右側シートリフタ40Rの形状を概略的に示している。
車両用シート1Aが設置された車両が後突した場合には、車両用シート1Aおよびこれに着座した乗員に慣性力が作用することに伴い、シートバック3が主として後方に向けて荷重を受けることになり、その結果、右側ブラケット41Rと右側フロントリフタリンク42Rとの接続部に後方斜め上方側に向けて荷重が印加されるとともに、右側ブラケット41Rと右側リヤリフタリンク43Rとの接続部に前方斜め下方側に向けて荷重が印加される。これは、上述したように、左側フロントリフタリンク42L、右側フロントリフタリンク42R、左側リヤリフタリンク43Lおよび右側リヤリフタリンク43Rが、いずれも基本的にそれらの上端側がそれらの下端側よりもX2方向(すなわち後方)に傾倒するように配置されていることによる。
このとき、図5に示すように、これら荷重のうちのX軸方向成分は、互いに逆向きとなり、右側ブラケット41Rに対して圧縮方向(図中において符号FF,FRで示す方向)に印加されることになる。
ここで、車両用シート1Aにおいては、上述したように、右側フロントリフタリンク42Rが接続される右側ブラケット41Rの前側側壁部412aと、右側リヤリフタリンク43Rが接続される右側ブラケット41Rの後側側壁部412bとが、X軸方向と交差する方向に沿って延在する連結壁部413によって接続されているため、当該荷重が連結壁部413を主として伝播することになる。その結果、これら荷重は、連結壁部413をその延在方向に沿って圧縮する圧縮荷重として作用することになる。
そのため、本実施の形態に係る車両用シート1Aにおいては、車両後突時に右側ブラケット41Rに印加される荷重が、連結壁部413において圧縮荷重として受け止められることになり、曲げ荷重としてこれが受け止められることが基本的になくなるため、当該右側ブラケット41Rに局所的な変位等が発生することが抑制できることになる。
なお、ここでは、その詳細な説明は省略するが、車両用シート1Aが設置された車両が前突した場合には、右側ブラケット41Rと右側フロントリフタリンク42Rとの接続部に前方斜め下方側に向けて荷重が印加されるとともに、右側ブラケット41Rと右側リヤリフタリンク43Rとの接続部に後方斜め上方側に向けて荷重が印加されることになり、これら荷重のうちのX軸方向成分は、互いに逆向きとなり、右側ブラケット41Rに対して引張方向に印加されることになる。
その場合にも、本実施の形態に係る車両用シート1Aにおいては、車両前突時に右側ブラケット41Rに印加される荷重が、連結壁部413において引張荷重として受け止められることになり、曲げ荷重としてこれが受け止められることが基本的になくなるため、当該右側ブラケット41Rに局所的な変位等が発生することが抑制できることになる。
したがって、本実施の形態に係る車両用シート1Aの右側シートリフタ40Rの如くの構成の接続構造体を具備した乗物用シートとすることにより、前側接続部材が接続されるブラケットの前側側壁部と、後側接続部材が接続されるブラケットの後側側壁部とが、これらがシート幅方向においてずれた位置に配置されているにも拘わらず、ブラケットの高い剛性を確保することが可能になる。
また、本実施の形態に係る車両用シート1Aの右側シートリフタ40Rの如くの構成の接続構造体を具備した乗物用シートとすることにより、ブラケットの厚みを増したり、側壁部をより大きくしたり、補強用のリブを追加したりといった対策を施す場合に比べて、ブラケットを軽量化することもでき、結果として材料コストおよび加工コストを削減することが可能になる。
ここで、上述した第1補強板部414aと第2補強板部414bとの間に形成される非連続部が設けられる位置としては、特にこれが制限されるものではないが、連結壁部413に対する補強効果を高める観点から、第1補強板部414aの大きさと第2補強板部414bの大きさとに大きな差が生じない位置とすることが好ましい。
一例としては、特に図4(B)を参照して、本実施の形態に係る車両用シート1Aの右側ブラケット41Rのように、Z軸方向において、右側スライドレール30Rに対する固定部である前側底板部411aおよび後側底板部411bに設けられた固定用孔部44a,44b(図2参照)の各々の中心を結ぶ直線と連結壁部413とが重なる位置あるいはその近傍に非連続部を形成すればよい。また、Z軸方向において、連結壁部413の延在方向における中心部と重なる位置あるいはその近傍に非連続部を形成してもよい。
(比較例)
図6は、比較例に係る車両用シートの右側ブラケットの斜視図であり、図7は、当該車両用シートの右側シートリフタ近傍の斜視図である。また、図8(A)および図8(B)は、当該車両用シートの右側シートリフタおよび右側スライドレールの側面図および平面図である。一方、図9は、比較例に係る車両用シートにおいて、車両後突時に右側ブラケットに印加される荷重を模式的に表わした図である。以下、上述した実施の形態1において説明した効果の理解を深めるために、これら図6ないし図9を参照して、比較例に係る車両用シート1Xについて説明する。なお、図9においては、作図の都合上、右側シートリフタ40Rの形状を概略的に示している。
図6ないし図8に示すように、比較例に係る車両用シート1Xは、上述した実施の形態1に係る車両用シート1Aと比較した場合に、右側シートリフタ40Rに具備された右側ブラケット41Rの形状のみが相違している。
具体的には、車両用シート1Xにおける右側ブラケット41Rは、X軸方向に沿って並ぶとともに互いに離間して位置する前側底板部411aおよび後側底板部411bと、前側底板部411aおよび後側底板部411bの間に位置し、これら前側底板部411aおよび後側底板部411bを連結する連結底板部411cと、前側底板部411aおよび連結底板部411cのY軸方向に位置する一対の側端のうちのY2方向に位置する側端側からZ1方向に向けて立設された前側側壁部412aと、前側底板部411aおよび連結底板部411cのY軸方向に位置する一対の側端のうちのY1方向に位置する側端側からZ1方向に向けて立設された後側側壁部412bとを主として有している。
また、車両用シート1Xにおける右側ブラケット41Rは、さらに、前側底板部411aの前端側からZ1方向に向けて立設されるとともに、前側側壁部412aに連続するように形成された第4補強板部415aと、後側底板部411bの後端側からZ1方向に向けて立設されるとともに、後側側壁部412bに連続するように形成された第5補強板部415bとを有している。
図7、図8(A)および図8(B)に示すように、車両用シート1Xにおける右側ブラケット41Rは、その前側底板部411aおよび後側底板部411bがそれぞれ締結具45a,45bを用いてアッパレール32Rの前後の位置に固定され、右側フロントリフタリンク42Rは、連結具45cを用いて右側ブラケット41Rの前側側壁部412aに回動可能に接続され、右側リヤリフタリンク43Rは、連結具45dを用いて右側ブラケット41Rの後側側壁部412bに回動可能に接続され、さらに、右側フロントリフタリンク42Rおよび右側リヤリフタリンク43Rは、それぞれ右側サイドフレーム21Rの前後の位置に回動可能に接続される。
車両用シート1Xが設置された車両が後突した場合にも、車両用シート1Xに慣性力が作用することに伴い、右側ブラケット41Rと右側フロントリフタリンク42Rとの接続部に後方斜め上方側に向けて荷重が印加されるとともに、右側ブラケット41Rと右側リヤリフタリンク43Rとの接続部に前方斜め下方側に向けて荷重が印加される。このとき、図9に示すように、これら荷重のうちのX軸方向成分は、互いに逆向きとなり、右側ブラケット41Rに対して圧縮方向(図中において符号FF,FRで示す方向)に印加されることになる。
ここで、車両用シート1Xにおいては、右側フロントリフタリンク42Rが接続される右側ブラケット41Rの前側側壁部412aと、右側リヤリフタリンク43Rが接続される右側ブラケット41Rの後側側壁部412bとが、直接的には連結されておらず、これに代えて前側底板部411aと後側底板部411bとが連結底板部411cによって接続された構成であるため、当該荷重は、それぞれ前側側壁部412aおよび後側側壁部412bを伝播することになり、その行き場を失うことによって連結底板部411cに曲げ荷重として作用することになる。
そのため、比較例に係る車両用シート1Xにおいては、車両後突時に右側ブラケット41Rに印加される荷重が、連結底板部411cにおいて曲げ荷重として受け止められることとなり、結果として連結底板部411cに局所的な変位等が発生することとなってしまう。この連結底板部411cに生じる局所的な変位等を抑えるためには、連結底板部411cを含む右側ブラケット41Rの厚みを増加させることが必要になり、重量が増加してしまうことになるばかりでなく、結果として材料コストおよび加工コストが増大してしまうことになる。
このように、比較例に係る車両用シート1Xの右側シートリフタ40Rの如くの構成の接続構造体を具備した乗物用シートと比較することにより、上述した実施の形態1に係る車両用シート1Aの右側シートリフタ40Rの如くの構成の接続構造体を具備した乗物用シートとした場合に、重量の増加を抑制しつつ高い剛性を確保することができることが理解できる。
(実施の形態2)
図10は、実施の形態2に係る車両用シートの右側ブラケットの斜視図であり、図11は、当該車両用シートの右側シートリフタ近傍の斜視図である。また、図12(A)および図12(B)は、当該車両用シートの右側シートリフタならびに右側スライドレールの側面図および平面図である。以下、これら図10ないし図12を参照して、本実施の形態に係る車両用シート1Bについて説明する。
図10ないし図12に示すように、車両用シート1Bは、上述した実施の形態1に係る車両用シート1Aと比較した場合に、右側シートリフタ40Rに具備された右側ブラケット41Rの形状のみが相違している。
具体的には、車両用シート1Bにおける右側ブラケット41Rは、前側底板部411a、後側底板部411b、前側側壁部412a、後側側壁部412b、連結壁部413、第1補強板部414a、第2補強板部414b、第4補強板部415aおよび第5補強板部415bに加え、第3補強板部416をさらに有している。
第3補強板部416は、略平板状に構成されており、連結壁部413の上端側からY1方向に向けて突設されている。当該第3補強板部416は、連結壁部413のうちの第1補強板部414aの後端側に連続する部分(すなわち、連結壁部413の前端部413aの後端)と、連結壁部413のうちの第2補強板部414bの前端側に連続する部分(すなわち、連結壁部413の後端部413bの前端)とに跨るように延在している。連結壁部413と第3補強板部416との接続部は、角張らないように湾曲している。
このように連結壁部413に第3補強板部416を設けることにより、連結壁部413は、その延在方向におけるいずれの位置においても、上端側または/および下端側に、第1補強板部414a、第2補強板部414bおよび第3補強板部416のうちの少なくともいずれかが形成された状態になるため、全体として高い剛性を有することになる。
ここで、当該第3補強板部416は、プレス加工の制約上、第1補強板部414aと第2補強板部414bとを連続させて形成することが難しく、結果としてこれらの間に非連続部が形成されてしまうことに鑑み、当該非連続部に対応する部分の連結壁部413の強度をさらに向上させる目的で設けられたものである。
そのため、右側ブラケット41Rが、上述した構成の第3補強板部416を有することにより、連結壁部413がさらに補強されることになるため、右側ブラケット41Rの剛性がさらに増すことになる。
したがって、本実施の形態に係る車両用シート1Bの右側シートリフタ40Rの如くの構成の接続構造体を具備した乗物用シートとすることにより、上述した実施の形態1において説明した効果が得られるとともに、車両衝突時等において局所的に大きな変位が発生することがさらに抑制された接続構造体を備えた乗物用シートとすることができる。なお、第3補強板部416は、必ずしもY1方向に向けて突設される必要はなく、Y2方向に向けて突設されてもよい。
(他の実施の形態)
上述した実施の形態1,2においては、車両用シートに具備された接続構造体としての一対のシートリフタのうちの右側シートリフタのみに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、右側シートリフタのみならず左側シートリフタにも本発明を適用してもよく、また一対のシートリフタのうちの左側シートリフタのみに本発明を適用してもよい。さらには、3つ以上のシートリフタを具備する車両用シートに対しても、その1つ以上のシートリフタに本発明を適用することができる。
また、上述した実施の形態1,2においては、シートスライド機構およびシートリフト機構を備えた車両用シートに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、これら機構は必須ではなく、このうちのシートスライド機構のみを具備した車両用シートや、これらのうちのシートリフト機構のみを具備した車両用シートにも、本発明を適用することができる。さらには、シートスライド機構およびシートリフト機構を備えない車両用ショートにも、本発明を適用することができる。
ここで、シートスライド機構を備えない車両用シートに本発明を適用する場合には、フロアに固定されるベースとして、上述したスライドレールではなく、ブラケットとフロアとを接続する単なる接続部材または接続具等が用いられることになる。また、シートリフト機構を備えない車両用シートに本発明を適用する場合には、ブラケットおよびクッションフレームを接続する前側接続部材および後側接続部材として、上述したフロントリフタリンクおよびリヤリフタリンクではなく、単なる接続部材または接続具等が用いられることになる。
また、上述した実施の形態1,2においては、自動車の運転席として構成される車両用シートに本発明を適用した場合を例示して説明を行なったが、助手席や後部座席等として構成される車両用シートに本発明を適用することも当然に可能である。さらには、本発明は、自動車用の車両用シートのみならず、船舶、航空機、電車のシート等どのような乗物用シートに対しても、その適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1A,1B 車両用シート、2 シートクッション、3 シートバック、10 クッションパッド、20 クッションフレーム、21L 左側サイドフレーム、21R 右側サイドフレーム、22 フロントパイプ、23 リヤパイプ、30L 左側スライドレール、30R 右側スライドレール、31L,31R ロアレール、32L,32R アッパレール、40L 左側シートリフタ、40R 右側シートリフタ、41L 左側ブラケット、41R 右側ブラケット、411a 前側底板部、411b 後側底板部、412a 前側側壁部、412b 後側側壁部、413 連結壁部、413a 前端部、413b 後端部、414a 第1補強板部、414b 第2補強板部、415a 第4補強板部、415b 第5補強板部、416 第3補強板部、42L 左側フロントリフタリンク、42R 右側フロントリフタリンク、43L 左側リヤリフタリンク、43R 右側リヤリフタリンク、44a,44b 固定用孔部、44c,44d 接続用孔部、45a,45b 締結具、45c,45d 連結具。

Claims (5)

  1. 乗物に固定されるベースと、
    乗員が着座するシートクッションの骨格をなすクッションフレームと、
    前記ベースおよび前記クッションフレームを接続する接続構造体とを備えた乗物用シートであって、
    前記接続構造体は、シート前後方向に沿って延在するブラケットと、シート前後方向において互いに離間して位置する前側接続部材および後側接続部材とを有し、
    前記ブラケットは、シート前後方向において互いに離間して位置する前側底板部および後側底板部と、前記前側底板部のシート幅方向に位置する一対の側端のうちのいずれか一方の側端側から上方に向けて立設された前側側壁部と、前記後側底板部のシート幅方向に位置する一対の側端のうちの前記前側側壁部が立設された側とは異なる側の側端側から上方に向けて立設された後側側壁部とを有し、
    前記前側底板部および前記後側底板部は、それぞれ前記ベースに固定され、
    前記前側接続部材は、一端側が前記前側側壁部に接続されるとともに他端側が前記クッションフレームに接続され、
    前記後側接続部材は、一端側が前記後側側壁部に接続されるとともに他端側が前記クッションフレームに接続され、
    前記ブラケットが、シート前後方向と交差する方向に沿って延在することで前記前側側壁部と前記後側側壁部とを連結する連結壁部をさらに有している、乗物用シート。
  2. 前記ブラケットが、前記連結壁部の下端側からシート幅方向に沿って突設されるとともに前記前側底板部に連続する第1補強板部と、前記連結壁部の下端側からシート幅方向に沿って突設されるとともに前記後側底板部に連続する第2補強板部とをさらに有している、請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記ブラケットが、前記連結壁部の上端側からシート幅方向に沿って突設された第3補強板部をさらに有し、
    前記第3補強板部が、前記連結壁部のうちの前記第1補強板部の後端側に連続する部分と、前記連結壁部のうちの前記第2補強板部の前端側に連続する部分とに跨るように延在している、請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記ブラケットが、前記前側底板部の前端側から立設されるとともに前記前側側壁部に連続する第4補強板部と、前記後側底板部の後端側から立設されるとともに前記後側側壁部に連続する第5補強板部とをさらに有している、請求項1から3のいずれかに記載の乗物用シート。
  5. 前記前側接続部材が、前記前側側壁部および前記クッションフレームの双方に対して回動可能に接続されるとともに、前記後側接続部材が、前記後側側壁部および前記クッションフレームの双方に対して回動可能に接続されることにより、前記接続構造体が、シートリフタを構成している、請求項1から4のいずれかに記載の乗物用シート。
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