JP2018118285A - 消失模型鋳造方法 - Google Patents
消失模型鋳造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018118285A JP2018118285A JP2017012084A JP2017012084A JP2018118285A JP 2018118285 A JP2018118285 A JP 2018118285A JP 2017012084 A JP2017012084 A JP 2017012084A JP 2017012084 A JP2017012084 A JP 2017012084A JP 2018118285 A JP2018118285 A JP 2018118285A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- model
- molten metal
- hollow tube
- casting
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Molds, Cores, And Manufacturing Methods Thereof (AREA)
Abstract
【課題】消失模型の高分子が燃焼することにより発生するガスと溶湯内マグネシウムが反応したドロスを除去する消失模型鋳造方法を提供すること。【解決手段】消失模型鋳造方法は、鋳造物と同様の形状を有し、溶湯により溶解する模型22を、鋳型13内に配置し、鋳型13内を鋳物砂23で満たすと共に、模型22の非意匠面26に隣接する位置から鋳物砂23の上面より高い位置までを連通するように中空管24を配置し、鋳型13に溶湯を注いで、模型22を溶解し、模型22の溶解により発生する気体を、中空管24を介して鋳物砂23の外に排出する。【選択図】図1
Description
本発明は消失模型鋳造方法に関する。
鋳造方法の一つとして、消失模型鋳造方法がある。消失模型鋳造方法は、鋳物砂内に樹脂からなる消失模型を埋設し、この消失模型を鋳型とする。そして、鋳物砂内に埋設された消失模型に、その下部から溶湯を供給し、溶湯の熱により消失模型を形成する樹脂を分解し消失させることにより空洞を形成し、この空洞を鋳型として消失模型と同一形状の鋳造物を得る方法である。例えば、特許文献1には、消失模型による鋳造方法の一例が記載されている。
この消失模型鋳造法は、樹脂により消失模型を形成するので、複雑な形状の鋳造物であっても、容易に鋳造することができる。
一方、鋳物製の自動車用部品の素材としては、球状黒鉛鋳鉄が多用されている。この球状黒鉛を形成するために、溶湯にはマグネシウムが添加されている。
マグネシウムが添加された溶湯がトリベから鋳型に注がれると、マグネシウムと酸素が反応してドロスが発生する。このドロスは、フィルターやキャッチャーを設けることにより、鋳型のセキ(注湯入口)の手前で取り除くことができる。
しかしながら、鋳型内では、樹脂を燃焼する時に発生するガスと溶湯内のマグネシウムが反応したドロスが発生し、このドロスを取り除くことが困難であるという問題があった。
一実施形態によれば、模型の非意匠面に隣接する位置から鋳物砂の上面より高い位置までを連通するように中空管を配置し、模型の溶解により発生する気体を、中空管を介して前記鋳物砂の外に排出するようにした。
一実施形態によれば、消失模型の高分子が燃焼することにより発生するガスと溶湯内マグネシウムが反応したドロスを除去することができる。
(本実施の形態)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法の概略を示す断面図である。図1は、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法において、鋳造装置10および付随する構成の概略を示す垂直方向の断面図である。図1において、鋳造装置10は、注入口11と、配管12と、鋳型13と、フィルター14と、キャッチャー15を備える。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法の概略を示す断面図である。図1は、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法において、鋳造装置10および付随する構成の概略を示す垂直方向の断面図である。図1において、鋳造装置10は、注入口11と、配管12と、鋳型13と、フィルター14と、キャッチャー15を備える。
注入口11は、溶湯を受け入れる開口を有し、配管12と接続する構造を有する。そして注入口11は、トリベ21より注がれた溶湯を配管12へと導く。
配管12は、注入口11と鋳型13とを接続する管である。配管12は、溶湯を注入口11から鋳型13へ送出する配管である。また、配管12の途中にフィルター14及びキャッチャー15が配置される。
鋳型13は、内部に空間を有する。そして、鋳型13の内部の空間には、鋳物砂23が満たされ、ポリ模型22及び中空管24が配置される。
フィルター14は、配管12の途中に配置され、溶湯を濾過して、注入口11に溶湯が注がれた際に発生するドロスを溶湯から取り除く。
キャッチャー15は、配管12の曲折した部位で、配管12を直線的に延長した位置に設けられる。そして、キャッチャー15は、初期に注入された不純物の多い溶湯を留める。そして、キャッチャー15が満たされた後、不純物の少ない溶湯が、鋳型13内に流れ込む。
トリベ21は、鋳造の際に、溶融した金属(溶湯)をすくって鋳型の注湯口に流し込むための容器である。溶湯は、トリベ21内で必要量のマグネシウムも添加される。
ポリ模型22は、樹脂により構成された模型であり、溶湯により溶けて鋳物型となる部分である。また、ポリ模型22は、鋳造物と同様の形状を有する。例えば、バンパー鋳物型を製作する場合、意匠面25側(樹脂と接触する部分)を重力方向下にして、注湯し、造形する。この方法により溶湯時に発生するドロスを非意匠面26側に浮かせることができる。
鋳物砂23は、砂に硬化性樹脂などの添加剤を混ぜたものである。射出成形時は、鋳物砂23が充填されていた空間(水溝)に冷却水を流し、金型を冷やすことで、成形品を冷やす機能を有する。この空間(水溝)を確実に確保するため、鋳型13内の鋳物砂23に芯金を配置し、溶湯圧力による鋳物砂の倒れや溶湯の漏れを防ぐ。
中空管24は、前述の芯金の機能且つポリ模型22の溶解により発生する気体を鋳物砂23の外へ排出する機能を担う中空管である。中空管24は、一端の開口をポリ模型22の非意匠面26に隣接する位置(または近傍の位置)とし、他端の開口を鋳物砂23の上面より高い位置とするように配置される。このように中空管24を配置することにより、ポリ模型22の溶解により発生する気体を鋳物砂23の外へ排出することができる。また、中空管24は、鋳型13内の鋳物砂23内に配置される芯金ともなる。
以上の構成により、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法が実現される。次に本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法の手順について説明する。
まず、ポリ模型22を鋳型13内に配置する。
そして、鋳型13内を鋳物砂23で満たすと共に、ポリ模型22の非意匠面26に隣接する位置から鋳物砂23の上面より高い位置までを連通するように中空管24を配置する。具体的には、中空管24は、一端の開口をポリ模型22の非意匠面26に隣接する位置とし、他端の開口を鋳物砂23の上面より高い位置とするように配置される。
その後、鋳型13に溶湯を注ぎ、ポリ模型22を溶解する。
ポリ模型22の溶解により発生する気体は、中空管24を介して鋳物砂23の外に排出される。
そして、鋳型13内を鋳物砂23で満たすと共に、ポリ模型22の非意匠面26に隣接する位置から鋳物砂23の上面より高い位置までを連通するように中空管24を配置する。具体的には、中空管24は、一端の開口をポリ模型22の非意匠面26に隣接する位置とし、他端の開口を鋳物砂23の上面より高い位置とするように配置される。
その後、鋳型13に溶湯を注ぎ、ポリ模型22を溶解する。
ポリ模型22の溶解により発生する気体は、中空管24を介して鋳物砂23の外に排出される。
図2は、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法の概略を示す拡大図である。図2は、図1の点線で囲まれた部分を拡大した図である。図2に示すように、ポリ模型22の溶解により発生する気体は、ポリ模型22の非意匠面26側に発生する。
発生した気体は、中空管24の一端の開口27から中空管24に入り、中空管24の内部を通って、中空管24の他端の開口28より排出される。
このように本実施の形態の消失模型鋳造方法によれば、鋳型内を鋳物砂で満たすと共に、模型の非意匠面に隣接する位置から模型の上面より高い位置までを連通するように中空管を配置することにより、模型の溶解により発生する気体を、中空管を介して鋳物砂の外に排出するので、消失模型の高分子が燃焼することにより発生するガスと溶湯内マグネシウムが反応したドロスを除去することができる。
このように、中空管24をパイプ芯金構造とすることにより、溶湯が上昇しにくい部分や、砂周辺のガスを積極的に排出することができ、ドロス(酸化物)を抑止することが可能となる。
なお、中空管24には、上側の開口部に吸引装置を取り付けてもよい。中空管の開口部に吸引装置を取り付けることにより、積極的(または強制的)にガスを排出することができる。
また、溶湯の合流部、滞留部は湯流れシミュレーション(CAE:computer aided engineering)にて予測することができ、その結果に基づいて、本発明を設置することで、より大きな効果が得られる。
さらに中空管に狭小穴(等ピッチ)をあけ、それを目安に砂込することにより、鋳造砂の量(密度)が安定し、鋳造砂の強度不足による倒れ、割れなどの鋳物製作不具合を抑止することもできる。図3は、本実施の形態にかかる消失模型鋳造方法に用いる中空管の断面図である。具体的には、図3は、図2のIIIA-IIIB面における中空管の水平方向の断面図を示す。
図3において、中空管24は、内部空間と外部とを連通する穴29を有している。穴29は、鋳物砂23を充填する予定の高さに設けられることが望ましい。穴29は、鋳物砂23を込めるための高さの目安、鋳物砂23内に発生したガスをより排出しやすくするための機能を有する。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、中空管24の数は限定されず、必要に応じて複数設けても良い。特に、溶湯がほぼ水平に移動するので上昇しない部分、鋳物砂23が上昇方向(天側)に存在する部分(鋳物砂23は金型になると中空になる)、ポリ模型22に角度がない(意匠面25に角度がない)部分、溶湯が合流する部分に、中空管24の一端の開口を設けることにより、発生した気体を効果的に排出することができる。
また、図3の穴29の数についても2つに限定されず、1つまたは、3つ以上設けてもよい。
10 鋳造装置
11 注入口
12 配管
13 鋳型
14 フィルター
15 キャッチャー
21 トリベ
22 ポリ模型
23 鋳物砂
24 中空管
25 意匠面
26 非意匠面
27、28 開口
29 穴
11 注入口
12 配管
13 鋳型
14 フィルター
15 キャッチャー
21 トリベ
22 ポリ模型
23 鋳物砂
24 中空管
25 意匠面
26 非意匠面
27、28 開口
29 穴
Claims (1)
- 鋳造物と同様の形状を有し、溶湯により溶解する模型を、鋳型内に配置し、
前記鋳型内を鋳物砂で満たすと共に、前記模型の非意匠面に隣接する位置から前記鋳物砂の上面より高い位置までを連通するように中空管を配置し、
前記鋳型に溶湯を注いで、前記模型を溶解し、
前記模型の溶解により発生する気体を、前記中空管を介して前記鋳物砂の外に排出する消失模型鋳造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017012084A JP2018118285A (ja) | 2017-01-26 | 2017-01-26 | 消失模型鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017012084A JP2018118285A (ja) | 2017-01-26 | 2017-01-26 | 消失模型鋳造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018118285A true JP2018118285A (ja) | 2018-08-02 |
Family
ID=63043367
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017012084A Pending JP2018118285A (ja) | 2017-01-26 | 2017-01-26 | 消失模型鋳造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2018118285A (ja) |
-
2017
- 2017-01-26 JP JP2017012084A patent/JP2018118285A/ja active Pending
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103328128A (zh) | 用于铸造轨道车车钩钩舌的竖浇道型芯 | |
US10688555B2 (en) | Method and casting mould for the manufacture of cast parts, in particular cylinder blocks and cylinder heads, with a functional feeder connection | |
CN103298573A (zh) | 铸造轨道车车钩部件的浇冒系统 | |
JP2018118285A (ja) | 消失模型鋳造方法 | |
JP5634665B2 (ja) | タイヤ成形金型の鋳造装置およびこれを用いたタイヤ成形金型の鋳造方法 | |
JP6701517B2 (ja) | 連続鋳造用タンディッシュ、及びそのタンディッシュを用いた連続鋳造方法 | |
JP6175287B2 (ja) | 蓄圧ボンベを持つ取鍋 | |
KR100986053B1 (ko) | 용강 주조용 웰블럭 | |
KR101223014B1 (ko) | 노즐 세정 장치 | |
CN103648685B (zh) | 钢水的开始供给方法 | |
KR102118208B1 (ko) | 중자를 갖는 용탕 충진 장치 | |
JP6249940B2 (ja) | 3基の鋳型と2基の鋳型とを非対称に配置した下注造塊装置における下注造塊方法 | |
JP5883704B2 (ja) | フルモールド鋳造装置 | |
JP6117992B2 (ja) | 鋳造装置及び二重鋳造方法 | |
KR100952746B1 (ko) | 개선된 대기 조괴 방법 | |
JP6668568B2 (ja) | 連続鋳造用タンディッシュ、及びそのタンディッシュを用いた連続鋳造方法 | |
CN212398001U (zh) | 铸造模具 | |
JP6219267B2 (ja) | 3基の鋳型を対称に配置した下注造塊装置における下注造塊方法 | |
KR20080001842A (ko) | 응고잔탕 분리기능을 갖는 연속주조기의 슬래그유입방지장치 | |
JP2015077617A (ja) | 発泡砂を用いた砂型の成形方法、成形用金型及び砂型 | |
JP6175286B2 (ja) | 蓄圧ボンベを持つ取鍋 | |
CN113996754B (zh) | 一种铸造用砂型及其应用 | |
KR101981455B1 (ko) | 용융물 처리 장치 | |
JP6989948B2 (ja) | 鋳造用金型の絞り構造及びそれを備えた鋳造装置 | |
KR100920219B1 (ko) | 용융 몰드 플럭스용 호퍼 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20190215 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200120 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200128 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20200721 |