以下では添付した図面を参照にして本発明の実施の形態に対して本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明はいろいろ多様な形態に具現されることができ、ここで説明する実施の形態に限定されない。そして図面で本発明を明確に説明するために説明と関係ない部分は省略し、明細書全体を介して類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
図において多くの層及び領域を明確に表現するために厚さを拡大して示した。層、膜、領域、基板などの部分が他の部分「上に」あると言う時、これは他の部分「真上に」ある場合だけではなくその中間に他の部分がある場合も含む。反対に何れの部分が他の部分「真上に」あると言う時には中間に他の部分がないことを意味する。また何れの部分が他の部分上に“全体的”に形成されていると言う時には他の部分の全体面(また全面 )に形成されていることだけではなく端の一部には形成されないことを意味する。
以下において、前面とは、直射光が入射される半導体基板の一面で有り得、背面とは、直射光が入射されないか、直射光ではなく、反射光が入射することができる半導体基板の反対面で有り得る。
さらに、以下の説明で、2つの異なる構成要素の長さや幅が同じであるということは、10%の誤差範囲 内で互いに同じことを意味する。
それでは添付した図面を参照にして本発明の実施の形態に係る太陽電池について説明する。
図1は、本発明に係る太陽電池の一例を説明するための図であり、図2は図1に示した太陽電池をA−A線に沿って切断して示した概略図である。
図1及び図2に示すように、一例に係る太陽電池10は、半導体基板110、エミッタ部120、第1反射防止膜130、複数の第1電極140、背面電界部(back surface field、BSF)170、第2反射防止膜132と、複数の第2電極150を備えることができる。
一例に係る太陽電池10は、半導体基板110の第1面及び第2面を介して光がそれぞれ入射される両面受光型太陽電池として、第1面及び第2面を介して入射された光を用いて電流を生成することができる。
ここで、第1及び第2反射防止膜(130、132)、背面電界部170は省略されることもあるが、第1及び第2反射防止膜(130、132)、背面電界部170がある場合、太陽電池の効率がさらに向上するため、以下では、第1及び第2反射防止膜(130、132)、背面電界部170が含まれることを一例として説明する。
半導体基板110は、第1面(以下、「前面」という)と第2面(以下、「背面」という)を含み、前面(front surface)と背面(back surface)は、互いに反対側に位置する。
半導体基板110は、第1導電型、例えば、n型導電型を有することができ、このような半導体基板110は、単結晶シリコン、多結晶シリコンまたは非晶質シリコンの内、いずれか1つで形成することができる。一例として、半導体基板110は、結晶質シリコンウエハに形成することができる。
半導体基板110がn型の導電型を有する場合、りん(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)などのように5価元素の不純物を半導体基板110にドーピングすることができる。しかし、これと違って、半導体基板110は、p型導電型で有り得る、半導体基板110がp型の導電型を有する場合、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)のような3価元素の不純物が半導体基板110にドーピングすることができる。
このような半導体基板110の前面と背面での光の反射度を減少させ、光の吸収率を増加させるために、半導体基板110の前面と背面の内、少なくとも一面は、複数の凹凸面を有することができる。便宜上、図1及び図2の半導体基板110の端の部分だけを凹凸面に図示して、その上に位置するエミッタ部120もまた、その端の部分だけを凹凸面に示す。しかし、実質的に半導体基板110の前面全体が凹凸面を有しており、これにより、半導体基板110の前面上に位置したエミッタ部120もまた凹凸面を有する。
例えば、複数の凹凸を有している半導体基板110の前面の方向に入射される光は、エミッタ部120と、半導体基板110の表面に形成された複数の凹凸により、複数回の反射動作が発生しながら、半導体基板110の内部に入射される。これにより、半導体基板110の前面から反射される光の量が減少して、半導体基板110の内部に入射される光の量が増加する。また、凹凸表面のために、光が入射される半導体基板110とエミッタ部120の表面積が増加し、半導体基板110に入射される光の量もまた増加する。
図1及び図2に示すようにエミッタ部120は、第1導電型の半導体基板110の前面に形成され、第1導電型と反対の第2導電型、例えば、 p型の導電型の不純物が半導体基板110にドーピングされた領域に、半導体基板110の前面の内部に位置することができる。したがって、第2導電型のエミッタ部120は、半導体基板110の内、第1導電型の部分と、p-n接合を形成する。
このような半導体基板110に入射された光によって生成されたキャリア、即ち、電子−正孔対は、半導体基板110とエミッタ部120の間のp−n接合により電子と正孔に分離され、電子はn型半導体の方向に移動し、正孔はp型反動滝の方向に移動することができる。したがって、半導体基板110がn型であり、エミッタ部120は、p型である場合、分離された電子は、半導体基板110に移動し、分離された正孔は、エミッタ部120へ移動することができる。
エミッタ部120は、半導体基板110、すなわち、半導体基板110の第1導電性部分とp-n接合を形成するので、本実施の形態とは異なり、半導体基板110がp型の導電型を有する場合、エミッタ部120は、n型の導電型を有することができる。この場合、分離された正孔は、半導体基板110背面の方向に移動し、分離された電子は、エミッタ部120の方向に移動することができる。
エミッタ部120がp型の導電型を有する場合、3価元素の不純物を半導体基板110にドーピングして形成することができ、逆にn型の導電型を有する場合、エミッタ部120は、5価元素の不純物を半導体基板110にドーピングして形成することができる。
図1及び図2に示すように、第1反射防止膜130は、半導体基板110の前面に位置し、エミッタ部120が半導体基板110の前面に位置する場合、第1反射防止膜130は、エミッタ部120の上部に位置することができる。
このような第1反射防止膜130は、アルミニウム酸化膜(AlOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸化膜(SiOx)及びシリコン酸化窒化膜(SiOxNy)の内、少なくとも1つで形成することができる。
第1反射防止膜130は、太陽電池10に入射される光の反射度を低減し、特定の波長領域の選択性を増加させ、太陽電池10の効率を高める。
このような第1反射防止膜130は、半導体基板110が凹凸表面を有する場合、半導体基板110と同様に、複数の凹凸を備えた凹凸面を有するようになる。
本実施の形態において、第1反射防止膜130は、単一膜の構造を有するが、2重膜のような多層膜構造を有することができ、このようにすることにより、第1反射防止膜130のパッシベーション機能をさらに強化することができ、太陽電池の光電効率をさらに向上させることができる。一方、必要に応じて、第1反射防止膜130は、省略することができる。
このような第1反射防止膜130は、プラズマエンハンスト気相蒸着法(PECVD、plasma enhanced chemical vapor deposition)または化学的気相蒸着法(CVD、chemical vapor deposition)のような、様々な膜形成方法を用いて、半導体基板110の全面に形成することができる。
図1及び図2に示すように、背面電界部170は、半導体基板110の前面の反対面である背面に位置することができ、半導体基板110と同じ導電型の不純物が半導体基板110より高濃度にドーピングされた領域、例えば、N+領域である。
このような半導体基板110の第1導電領域と背面電界部170との間の不純物濃度の違いにより電位障壁が形成され、これにより、正孔の移動方向である背面電界部170の方向に電子移動を妨害する一方、背面電界部170の方向への正孔の移動を容易にする。したがって、半導体基板110の背面とその付近で電子と正孔の再結合により損実される電荷の量を減少させ、所望する電荷(例えば、正孔)の移動を加速させ、第2電極150への電荷移動量を増加させる。
図1及び図2に示すように、第2反射防止膜132は、半導体基板110の前面の反対面である背面に位置することができ、背面電界部170が半導体基板110の背面に位置する場合、第2反射防止膜132は、背面電界部170の上部に位置することができる。このとき、第2反射防止膜132は、半導体基板110の背面に入射される光の反射を最小化することができる。
このような第2反射防止膜132は、アルミニウム酸化膜(AlOx)、シリコン窒化膜(SiNx)、シリコン酸化膜(SiOx)とシリコン酸化窒化膜(SiOxNy)の内、少なくとも1つで形成することができる。このとき、第2反射防止膜132は、第1反射防止膜130と同じ物質で形成されたり、異なる物質で形成することができる。
そして、第2反射防止膜132は、第1反射防止膜130と同じ形成方法で形成されるか、または異なる形成方法で形成することができる。
一方、示さなかったが、第1反射防止膜130とエミッタ部120の間及び第2反射防止膜132と背面電界部170の間には保護膜(passivation layer)をさらに形成することができる。保護膜は、非晶質半導体で形成することができる。例えば、保護膜は、水素化された真性非晶質シリコン(intrinsic amorphous silicon、i-a-Si:H)で形成することができる。保護膜は、保護膜に含有された水素(H)を用いて、基板110の表面及びその付近に主に存在するダングリングボンド(dangling bond)のような欠陥(defect)を安定結合に変えて欠陥によって基板110の表面の方向に移動した電荷が消滅することを減少させるパッシベーション機能(passivation function)を実行して、欠陥によって基板110の表面及びその付近で失われる電荷の量を減少させる。これにより、基板110の前後面に位置する保護膜によって欠陥によって基板110の表面及びその付近で失われる電荷の量が減少することにより、太陽電池の効率を増加させることができる。
図1及び図2に示すように、複数の第1電極140は、半導体基板110の前面の上に互いに離隔して位置し、それぞれが第1方向(x)に長く伸びて位置することができる。このように、半導体基板110の前面に互いに離隔され第1方向(x)に長く伸びて位置する電極を前面フィンガーと命名することができる。
このとき、複数の第1電極140は、第1反射防止膜130を通過して、半導体基板110の前面に位置するエミッタ部120と電気的及び物理的に接続することができる。つまり、第1電極140は、第1反射防止膜130が位置しない領域のエミッタ部120上に位置することができる。
これにより、複数の第1電極140は、銅(Cu)のような少なくとも一つの導電性物質からなり、エミッタ部120の方向に移動した電荷、例えば、正孔を収集することができる。
図1及び図2に示すように、複数の第2電極150は、半導体基板110の背面に互いに離隔して位置し、それぞれが第1方向(x)に長く伸びて位置することができる。このように、半導体基板110の背面に互いに離隔され第1方向(x)に長く伸びて位置する電極を背面フィンガーと命名することができる。第2電極150は、半導体基板110を中心に、第1電極140と対応して対向するところに位置することができる。これにより、第1電極140と第2電極150の数は、同一に形成されることができるが、これに限定されない。
複数の第2電極150は、第2反射防止膜132を通過して、半導体基板110の背面に位置する背面電界部170と電気的及び物理的に接続することができる。つまり、第2電極150は、第2反射防止膜132が位置しない領域の背面電界部170に位置することができる。
これにより、複数の第2電極150は、銅(Cu)のような少なくとも一つの導電性物質で構成され、背面電界部170の方向から移動する電荷、例えば電荷を収集することができる。
一方、両面受光型太陽電池の場合、半導体基板110の前面を介して入射される光の量が背面を介して入射される光の量に比べて多いので、背面には、第1電極140に比べてより多くの数の第2電極150が形成されることができる。この場合、第2電極150との間の間隔、すなわちピッチ(pitch)は、第1電極140との間の間隔より小さいことができる。
図3A及び図3Bは、光焼結装置の構成を示す図であり、図4は、ランプから発生したパルス形態の白色光の照射条件に使用されたパラメータを示すグラフである。
本実施の形態において、第1電極140と第2電極150は、光焼結装置20を用いて形成することができる。
図3A及び図3Bに示すように、光焼結装置20は、光出力部200、電源部(図示せず)、蓄電部(図示せず)、及び移送部220を含むことができる。
光出力部200は、ランプ201、反射板202、光波長フィルタ203、光誘導部204と冷却部205からなることができる。
このような光出力部200は、移送部220の上部に配置され、電源部からの電圧と電流の入力を受け、蓄電部から集積された電荷の印加を受け、アークプラズマを生成すると半導体基板110の表面にパルス形態の白色光を出力し、パルス形態の白色光の照射を介して電極ペーストを焼結して電極を形成することができる。
まず、図3Bに示すように、ランプ201は、キセノンフラッシュランプ(Xenon Flash Lamp)を使用し、白色光を面の形で調査することが望ましい。
キセノンフラッシュランプは、シリンダ形状の密封された石英管の中に注入されたキセノンガスを含む構成からなる。このようなキセノンガスは、入力を受けた電気エネルギーから光エネルギーを出力して、50%を超えるエネルギー変換率を有する。また、キセノンフラッシュランプは、内部両側に陽極と陰極の形成のためにタングステンなどの金属電極が形成される。このような構成からなるランプ201に電源部から発生した高電源及び電流の印加を受けると、内部に注入されたキセノンガスがイオン化され、陽極と陰極の間にスパーク(SPARC)が発生する。この時、蓄電部で集積された電荷が印加されると、ランプ201の内部で発生したスパークを介して、約1000Aの電流が1ms乃至10msの間に流れながら、ランプ201内部には、アークプラズマ形状が発生し、強い強さの光が発生する。ここで発生した光は、160nm乃至2.5mmの間の紫外線から赤外線までの広い波長帯域の光のスペクトルを内蔵しているため、白色光に見える。
本実施の形態においては、キセノンスプラッシュランプを記載したが、このような目的を達成することができるランプであれば、どのような種類を使用しても構わない。
この時、ランプ201を用いた照射条件は、図4に示すように、光を照射するランプ201のエネルギー(Total Energy、E)、パルプ幅(Pulse Width、W)、パルス数(Pulse Number、N)とパルスギャップ(Pulse Gap、G)などのようなパラメータ(parameter)で調節することができる。ここで、ランプ201は、キセノンフラッシュランプであることが望ましい。
本実施の形態においては、ランプ201のエネルギー(E)は、約1J/cm2〜100J/cm2であり、さらに好ましくは約1J/cm2〜50J/cm2で有り得る。
ランプ201のエネルギー(E)が1J/cm2未満の場合には、電極ペーストの焼結が円滑でないことがあり、エネルギー(E)が100J/cm2を超える場合には、光焼結装置20に過負荷がかかるおそれがある。
また、ランプ201パルス幅(W)は、焼結段階の効率性を考慮すると、0.1ms〜50msであることが好ましく、さらに好ましくは0.1ms〜20msで有り得る。
また、ランプ201のパルス数(N)は、焼結段階の効率を考慮すると、1回〜100回であることが好ましく、さらに好ましくは1回〜50回で有り得る。
ランプ201のパルス数(N)が3回以上の場合、キセノンフラッシュランプのパルスギャップは、焼結段階の効率性と光焼結装置の寿命の影響などを考慮すると、1ms〜100msであることが望ましく、さらに好ましくは5ms〜50msで有り得る。
また、図3Bに示すように反射板202は、ランプ201の上部に配置され、ランプ201から半導体基板110の反対方向に出力されるパルスの形の白色光に対して半導体基板110の方向に出力されるように光経路を変更することができる。つまり、ランプ201から上部に照射される光を下方の方向に出力するようにする装置である。
また、図3Bに示すように光波長フィルタ203は、ランプ201の下部に配置されて、既設定された波長帯域を有する極超短波、白色光をフィルタリングする。特に、キセノンフラッシュランプを使用するランプ201から照射される紫外線光がポリマー材質からなる半導体基板110を損傷させることがあるため、紫外線帯域の光を遮断しなければならず、半導体基板110の種類に応じて照射される光の波長帯域を選択的に遮断することができる。
また、図3Bに示すように、光誘導部204は、光波長フィルタ203の下部に配置され、パルス形態の白色光が半導体基板110に照射できるように、パルスの形の白色光の位置を調節することができる。
そして、図3Bに示すように、冷却部205は、ランプ201の表面温度を下げるために冷却水を冷却通路(図示せず)を介してランプ201に供給することができる。ランプ201の表面温度が、光出力の中には1200K乃至1500Kまで上昇することができるから、ランプ201を冷却して過熱現象を防止することができる。
電源部は、電圧と電流を発生し、発生した電圧と電流を光出力部200に渡すことができる。
蓄電部は電荷を集積及び貯蔵して光出力部200のランプ201の両電極間にスパークが発生した場合、貯蔵された電荷をランプ201に渡すことができる。
図3Bに示すように移送部220は、コンベアのベルトのように、光出力部110の下部に配置されて、半導体基板200を一方向に移送することができる。この時、移送部220は、半導体基板110を加熱させるための加熱板(図示せず)または半導体基板110を冷却するための冷却板(図示せず)をさらに含むことができる。
このように、半導体基板110を加熱板を介してさらに加熱する場合には、少ない極短派白光エネルギーでも焼結を行うことができ、だけでなく、ランプ201の寿命もまた延長させることができる。また、半導体基板110を冷却板を介してさらに冷却させる場合には、半導体基板110の損傷を防止することができる。
このような構成の両面受光型太陽電池において、太陽電池10で照射された光がエミッタ部120と背面電界部170を介して、半導体基板110に入射されると、半導体基板110に入射された光エネルギーによって電子-正孔の対が発生する。この時、半導体基板110の前面(front surface)及び/または背面(back surface)がテクスチャリングされているので、半導体基板110の前面(front surface)と背面(back surface)での光反射度が減少し、テクスチャリングされた表面から入射と反射動作が行われ、太陽電池10の内部に光が閉じ込められるので、光の吸収率が増加して、両面受光型太陽電池の効率が向上する。
これに加えて、第1反射防止膜130及び第2反射防止膜132によって半導体基板110に入射される光の反射損失が減って、半導体基板110に入射される光の量はさらに増加する。
これらの電子-正孔対は、半導体基板110とエミッタ部120のp-n接合によって互いに分離され、電子はn型の導電型を有する半導体基板110の背面の方向に移動し、正孔はp型の導電型を有するエミッタ部120の方向に移動する。この時、半導体基板110は、n型の導電型を有し、エミッタ部120は、p型の導電型を有することができる。
このように、半導体基板110の方向に移動した電子は、背面電界部170を介して第2電極150に移動し、エミッタ部120の方向に移動した正孔は、第1電極140に移動する。このような第1電極140と第2電極150を導線に接続すると、電流が流れるようになり、これを外部から電力として利用することになる。
図5A〜図5Cは、図1及び図2に示した太陽電池の製造方法を順次に示した図であり、図6A〜図6Dは、図3A及び図3Bに示した光焼結装置を用いた光焼結方法を順次に示す図である。
以下、図5A〜図5Cと図6A〜図6Dを参照して、本発明の一例に係る太陽電池の製造方法を説明する。
まず、半導体基板110の前面と背面をテクスチャリング表面に形成し、半導体基板110の前面には、エミッタ部120を形成し、半導体基板110の背面には、背面電界部170を形成する。
具体的には、n型の半導体基板110にホウ素(B)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)のような3価元素の不純物を含む物質、例えば、B2H6を高温で熱処理して、3価元素の不純物を半導体基板110に拡散させ、半導体基板110の前面にp型のエミッタ部120を形成する。
本実施の形態とは異なり、半導体基板110の導電型がp型である場合、りん(P)、砒素(As)、アンチモン(Sb)などのように5価元素の不純物を含む物質、例えば、POCl3やH3PO4などを高温で熱処理して、5価元素の不純物を半導体基板110に拡散させ、半導体基板110の前面にn型のエミッタ部120を形成することができる。
その次に、n型不純物またはp型不純物が半導体基板110の内部に拡散されることによって生成されたりん(P)、を含む酸化物(phosphorous silicate glass、PSG)やホウ素を含む酸化物(boron silicate glass、BSG)をエッチング工程を介して除去する。
このとき、半導体基板110の前面と背面は、ウェットエッチング工程またはプラズマを用いたドライエッチング工程を用いて、半導体基板110の両側表面がテクスチャリング表面にそれぞれ形成される。これにより、エミッタ部120は、半導体基板110のテクスチャリング表面形状に影響を受け凹凸面を有する。
次に、熱拡散法(thermal diffusion method)を用いて、半導体基板110の背面に背面電界部170を形成する。
具体的には、熱拡散法を用いる場合、背面電界部170は、ホウ素(B)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)などのような3価元素の不純物を含む物質、例えば、BBr3を予め蒸着(predeposition)して、予め蒸着された3価元素の不純物を拡散(drive-in)させることにより、形成することができる。
背面電界部170は、図1及び図2に示すように、半導体基板110の背面全面に形成することができるが、第2電極150と対応する位置にのみ局部的に形成することも可能である。
図7に示すように、第2電極150と対応する位置にのみ局部的に形成される背面電界部170は、第3価元素の不純物を背面電界部の形成領域にのみ蒸着した後、拡散工程を実施することにより、形成することができる。
一方、このようなエミッタ部120と背面電界部170は、レーザードーピング(laser doping)を用いた工程、レーザーパターニング(laser patterning)とレーザードーピングを用いた工程、または拡散防止膜を用いた工程などを介して形成されることができる。
次に、PECVD(plasma enhanced chemical vapor deposition)法のような様々な膜形成方法を用いて、半導体基板110の前面と背面に第1反射防止膜130及び第2反射防止膜132をそれぞれ形成する。第1反射防止膜130及び第2反射防止膜132は、同一の物質で形成されたり、互いに異なる物質で形成することができる。また、第1反射防止膜130及び第2反射防止膜132は、単一膜構造または多層膜構造で、互いに同一するか異なって形成することができる。
一方、第1反射防止膜130とエミッタ部120の間及び第2反射防止膜132と背面電界部170の間には保護膜(passivation layer)をさらに形成することができる。
次に、半導体基板110の前後面に第1及び第2の反射防止膜(130、132)を含む太陽電池10を光焼結装置20の移送部220上に位置させる。
次に、図5Aに示すように、半導体基板110の前面に第1方向に 第1電極ペースト140aを塗布する。このような第1電極ペースト140aは、インクジェット印刷、スクリーン印刷、またはスピンコーティング方法のような、様々な電極ペースト塗布方法を用いて、半導体基板110の前面に形成することができる。
具体的に、図6Aが示すように、第1電極ペースト140aは、微細金属粒子1、バインダー2、ソルベント(solvent)3で行うことができる。この時、第1電極ペースト140aは、未焼結状態である。
微細金属粒子1は、銀(Ag)、銅(Cu)、Cu-NiまたはCu-Agの内、少なくとも一つの導性物質からなり、マイクロまたはナノサイズの粉末形態で有り得る。
第1電極ペースト140aは、約50〜80重量%を有する微細金属粒子1と、約15〜40重量%を有するバインダー2と、約5〜40重量%を有するソルベント3で行うことができる。
このような微細金属粒子1の含有量は、バインダー2及びソルベント3を合わせた含有量より大きく、バインダー2の含有量は、ソルベント3の含有量より大きいものが望ましいことがある。
次に、図5Bに示すように、半導体基板110の前面にパルス形態の白色光(light)を照射して、第1電極ペースト140aを焼結させ、第1電極140を形成する。このとき、第1電極ペースト140aのソルベント3の蒸発とバインダー2の蒸発は、500℃以下の温度で行われる。
具体的に、図6Bに示すように、第1電極ペースト140aに含まれているソルベント3を蒸発させる。このとき、ソルベント3は、最小80℃の温度で蒸発することができる。一例として、ソルベント3は、80℃〜150℃の温度で蒸発することができる。
次に、図6Cに示すように、溶媒剤であるソルベント3が蒸発された第1電極ペースト140aにパルス形態の白色光を照射してバインダー2を蒸発させる。バインダー2の蒸発温度とソルベント3の蒸発温度が互いに異なることがあります。例えば、バインダー2の蒸発時にパルス形態の白色光が照射されるので、バインダー2の蒸発温度がソルベント3の蒸発温度より高いことがある。このとき、バインダー2は、約100℃以上の温度で蒸発することができる。一例として、バインダー2は、100℃〜500℃の温度で蒸発することができる。
しかし、これに限定されず、バインダー2は、ソルベント3と同じ温度で蒸発することができる。
パルス形態の白色光の照射時間(さらに正確には、1回照射時間)は、約0.1〜10msで有り得、第1電極ペースト140aに含まれた微細金属粒子1、バインダー2及びソルベント3の含有量に応じて調整することができる。一例として、パルス形態の白色光の照射時間(さらに正確には、1回の照射時間)は、約0.1〜2msで有り得、総10回〜30回で照射されて、総1ms乃至40msで照射することができる。このような範囲内で微細金属粒子1の焼結が効果的に行うことができる。
次に、図6Dに示すように、微細金属粒子1を焼結して、第1電極140を形成する。本実施の形態において、第1電極140は、銅(Cu)で行うことができる。
このように、光焼結装置20は、微細金属粒子1を含む第1電極ペースト140aにキセノンフラッシュランプから発生されるパルスの形の白色光を照射して微細金属粒子1を損傷なしに焼結することができる効果がある。
また、第1電極ペースト140aにパルス形態の白色光を約0.1 ms〜10 ms時間照射することにより、焼結工程に伴う所要時間を短縮することができる効果がある。
さらに、焼結工程が短縮されることによって、銅(Cu)のように酸化しやすい微細金属粒子1を短時間内に焼結することができ、微細金属粒子1の酸化現象の発生を防止することができる効果がある。
一般的に銅は熱化学的平衡により、その表面に酸化層が形成されており、焼結が非常に難しく、焼結後にも伝導性が減少することが知られている。また、レーザー焼結法は、極小面積の焼結だけが可能であり、実用性が低下する問題点があった。
しかし、キセノンフラッシュランプを用いて微細金属粒子1にパルス形状の白色光を短時間照射して微細金属粒子1を焼結することにより、微細金属粒子1の酸化現象の発生を防止することができる効果がある。
そして、第1電極140が、銅(Cu)からなることによって、材料費がさらに節減することができる。したがって、半導体基板110と、第1電極140との間の接着力の減少せずに、焼結工程の簡素化と材料費を節減させることにより、太陽電池の効率がさらに増加することができる。
次に、図5Cに示すように、半導体基板110の背面に第1方向(x)に、第1電極140と対応するように、第2電極ペースト150aを塗布する。このような第2電極ペースト150aは、第1電極ペースト140aと同様の方法で、半導体基板110の背面に形成することができる。
具体的に、図6Aが示すように、第2電極ペースト150aは、微細金属粒子1、バインダー2、ソルベント3で行うことができる。このとき、第2電極ペースト150aは、未焼結状態である。
微細金属粒子1は、 銀(Ag)、銅(Cu)、Cu-NiまたはCu-Agの内、少なくとも一つの導電性物質からなり、マイクロまたはナノサイズの粉末形態で有り得る。
第2電極ペースト150aは、約50〜80重量%を有する微細金属粒子を1約15〜40重量%を有するバインダー2と、約5〜40重量%を有するソルベント3で行うことができる。
このような微細金属粒子1の含有量は、バインダー2及びソルベント3を合わせた含有量より大きく、バインダー2の含有量は、ソルベント3の含有量より大きいことが望ましいことがある。
このような第2電極ペースト150aの物質は、第1電極ペースト140aと同様に形成されることができるが、これに限定されない。
次に、図5Cに示すように、半導体基板110の背面にパルス形態の白色光(light)を照射し、第2電極ペースト150aを焼結させて、第2電極150を形成する。このとき、第2電極ペースト150aのソルベント3の蒸発とバインダー2の蒸発は、500℃以下の温度で行われる。
具体的には、図6Bに示すように、第2電極ペースト150aに含まれたソルベント3を蒸発させる。このとき、ソルベント3は、最小80℃の温度で蒸発することができる. 一例として、ソルベント3は、80℃〜150℃の温度で蒸発することができる。
次に、図6Cに示すように、溶媒剤のソルベント3が蒸発された第2電極ペースト150aにパルス形態の白色光を照射してバインダー2を蒸発させる。バインダー2の蒸発温度とソルベント3の蒸発温度が互いに異なることがあります。例えば、バインダー2の蒸発時にパルス形態の白色光が照射されるので、バインダー2の蒸発温度がソルベント3の蒸発温度より高いことがある。このとき、バインダー2は、約100℃以上の温度で蒸発することができる。一例として、バインダー2は、100℃〜500℃の温度で蒸発することができる。
しかし、これに限定されず、バインダー2は、 ソルベント3と同じ温度で蒸発されることがある。
パルス形態の白色光の照射時間は、約0.1〜10msで有り得、第2電極ペースト150aに含まれた微細金属粒子1、バインダー2及びソルベント3の含有量に応じて調整することができる。
次に、図6Dに示すように、微細金属粒子1を焼結して、第2電極150を形成する。本実施の形態において、第1電極150は、銅(Cu)で行うことができる。
このように、光焼結装置20は、微細金属粒子1を含む第2電極ペースト150aにキセノンフラッシュランプから発生されるパルスの形の白色光を照射して微細金属粒子1を損傷なしに焼結することができる効果がある。
また、第2電極ペースト150aにパルス形態の白色光を約0.1ms〜10ms時間照射することにより、焼結工程に伴う所要時間を短縮することができる効果がある。
さらに、焼結工程が短縮されることによって、銅(Cu)のように酸化しやすい微細金属粒子1を短時間内で焼結することができ、微細金属粒子1の酸化現象の発生を防止することができ効果がある。
一般的に、銅は、熱化学的平衡により、その表面に酸化層が形成されており、焼結が非常に難しく、焼結後にも伝導性が減少することが知られている。また、レーザー焼結法は、極小面積の焼結だけが可能であり、実用性が低下する問題点があった。
しかし、キセノンフラッシュランプを用いて微細金属粒子1にパルス形の白色光を短時間照射して微細金属粒子1を焼結することにより、微細金属粒子1の酸化現象の発生を防止することができる効果がある。
そして、第2電極150が、銅(Cu)からなることで、材料費がさらに節減することができる。したがって、半導体基板110と、第1電極140との間の接着力が減少せず、焼結工程の簡素化と材料費を節減させることにより、太陽電池の効率がさらに増加することができる。
一方、本実施の形態においては、前面電極を形成した後、背面電極を形成したが、これに限らず、背面電極を先に形成した後、前面電極を形成することができる。
以下の図8〜図10は、本発明が適用される太陽電池の他の一例を説明するための図である。
図1及び図2に示した本発明に係る電極形成方法を適用することができる太陽電池の他の一例は、図8に示すように、図1及び図2とは異なり、第1電極140が第1方向(x)に長く伸びた前面フィンガー141だけでなく、前面フィンガー141の長さ方向と交差する方向である第2方向(y)に長く伸びた前面バスバー142を備えることもある。
また、第2電極150は、半導体基板110の背面上に互いに離隔して位置し、第1方向(x)に長く伸びた背面フィンガー151と、背面フィンガー151と長さ方向に交差する第2方向(y)に長く伸びた背面バスバー152を備えることができる。
例えば、背面フィンガー151は、第1電極140の前面フィンガー141に対応する位置に形成され、背面バスバー152は、第1電極140の前面バスバー142に対応する位置に形成されることができる。
また、図9に示すように、半導体基板110の背面に第1電極140と第2電極150が位置する構造を有する太陽電池も適用が可能である。
具体的には、まず、半導体基板110の背面に第1不純物を含有するエミッタ部120を形成する。
次に、半導体基板110の背面に位置し、エミッタ部120と離隔されており、第1不純物と反対の第2不純物を含有した背面電界部170を形成する。
次に、半導体基板110の背面と対向する半導体基板110の前面に保護部130を形成する。
次に、インクジェット印刷、スクリーン印刷、またはスピンコーティング方法などのような、様々な電極ペースト塗布方法を用いて、エミッタ部120上に第1電極ペースト140aを塗布し、背面電界部170上に第2電極ペースト150aを塗布した後、光焼結装置20を用いて、エミッタ部120上に位置する第1電極140と背面電界部170上に位置する第2電極150を形成する。つまり、半導体基板110の背面にパルス形態の白色光を照射して、第1電極ペースト140a及び第2電極ペースト150aを焼結させることで、エミッタ部120と接続される第1電極140及び背面電界部170と接続される第2電極150を形成することができる。
このとき、第1電極ペースト140aは、約50〜80重量%を有する微細金属粒子1と、約15〜40重量%を有するバインダー2と、約5〜40重量%を有するソルベント3で行うことができる。このような微細金属粒子1の含有量は、バインダー2及びソルベント3を合わせた含有量より大きく、バインダー2の含有量は、ソルベント3の含有量より大きいことが望ましいことがある。
第2電極ペースト150aは、約50〜80重量%を有する微細金属粒子1約15〜40重量%を有するバインダー2と、約5〜40重量%を有するソルベント3を含むことができる。このような微細金属粒子1の含有量は、バインダー2及びソルベント3を合わせた含有量より大きく、バインダー2の含有量は、ソルベント3の含有量より大きいことが望ましいことがある。
そして、図10に示すように、半導体基板110の背面に第1及び2電極(140、150)が、第1及び第2電極層 (140L, 150L)と第1及び第2透明電極層 (140C, 150C)の2層構造が位置する太陽電池も適用が可能である。
図10に示された太陽電池においては、半導体基板110と、半導体基板110の背面に位置するトンネル層180、第1導電型領域(エミッタ部)120、第2導電型領域(背面電界部)170、絶縁層190、第1電極140と第2電極150を備える。ここで、トンネル層180は、場合によっては省略されることもあるが、以下では、備えた場合を一例として説明する。
半導体基板110の前面に複数の凹凸面を有することができる。これにより、半導体基板110の前面から反射される光の量が減少し、半導体基板110の内部に入射される光の量が増加することができる。
トンネル層180は、半導体基板110の背面全面に第1導電型領域120と第2導電型領域170の前面との間に形成することができる。したがって、トンネル層180の前面は、半導体基板110の背面全面に直接接触し、トンネル層180の背面は、第1、第2導電型領域(120、170)の前面に直接接触して形成することができる。このようなトンネル層180は、半導体基板110の背面に誘電体材質または半導体物質を含むことができ、このような誘電体材質または半導体物質を蒸着して形成することができる。
さらに具体的には、トンネル層180は、SiOx(酸化シリコン)のような誘電体材質で形成されたり、a-Si(非晶質シリコン)またはSiC(シリコンカーバイド)などの半導体物質で形成することができる。しかし、この他にも、トンネル層180は、 シリコン窒化膜(silicon nitride:SiNx)、 水素化されたSiNx、アルミニウム酸化膜(aluminum oxide:AlOx)、シリコン酸化窒化膜(silicon oxynitride:SiON)または 水素化されたSiONで形成が可能である。
このようなトンネル層180は、半導体基板110で生成されたキャリアを通過させ、半導体基板110の背面のパッシベーションの機能を実行することができる。
このようなトンネル層180の厚さは、半導体基板110で生成されたキャリアを通過させ、半導体基板110のパッシベーション機能を適切に実行するために、1nm〜3nmの間に形成することができる。併せて、このようなトンネル層180は、太陽電池の製造する際に高温の熱処理工程が行われても、半導体基板110の特性(例えば、キャリアライフタイム)が毀損されることを最小化することができる。
導電型領域120と第2導電型領域170は、(1)単結晶シリコン材質、(2)多結晶シリコン材質または(3)非晶質シリコン材質で形成されたり、(4)金属酸化物(Metal Oxide)を含んで形成することができる。この時、第1導電型領域120は、第1導電型の不純物がドーピングされ、第2導電型領域170は、第2導電型の不純物がドーピングされ、互いに反対される極性を有することができる。または、第1導電型領域120と第2導電型領域170が、金属酸化物を含む場合、固有のフェルミレベル(Fermi level)によって、互いに反対の極性を有することができる。第1導電型領域120と第2導電型領域170の内、少なくとも一つは、半導体基板110と反対の極性を有し、エミッタ部に機能し、他の一つは、半導体基板110と同じ極性を有し背面電界で機能することができる。
絶縁層190は、第1、第2導電型領域(120、170)の背面の内、第1、第2電極(140、150)が接続されない領域上と第1電極140と第2電極150との間に位置することができる。
ここで、第1、第2電極(140、150)の間に位置する絶縁層190は、第1電極140と第2電極150との間の短絡を防止することができ、第1、第2導電型領域(120、170)の背面に形成された絶縁層190は、第1、第2導電型領域(120、170)の背面でダングルリングボンド(dangling bond)による欠陥を除去して、半導体基板110から生成されたキャリアがダングルリングボンド(dangling bond)によって再結合されて消滅することを防止するパッシベーション役割を行うことができる。
絶縁層190は、誘電体層に形成されることがあり、例えば、a-SiOx(非晶質シリコン酸化物)、a-SiNx(非晶質窒化シリコン)、a-SiCx(非晶質シリコンカーバイド)、またはAlOx(酸化アルミニウム)の内、少なくとも1つを含んで形成されることがあり、この他にも水素化されたシリコン窒化膜(SiNx:H)、水素化されたシリコン酸化膜(SiOx:H)、水素化されたシリコン窒化酸化膜(SiNxOy:H)、水素化されたシリコン酸化窒化膜(SiOxNy:H)、水素化された非晶質シリコン膜(a-Si:H)の内、少なくともいずれか1つで形成することができる。
本実施の形態において、第1電極140と第2電極150は、2層構造の面形状を有する第1、第2電極層(140L、150L)を含むことができる。
さらに具体的に説明すると、第1電極140は、半導体基板110の背面上に全体的に面の形で形成されるが、第2導電型領域170が形成された領域に開口ホールを備える第1電極層(140L)を含むことができる。併せて、第2電極150は、第1電極層(140L)の開口ホールを介して第2導電型領域170に接続され、半導体基板110の背面で第1電極層(140L)と重畳されるが離隔された面の形で、第2領域(S2)上に形成される第2電極層(150L)を含むことができる。
このように、第1、第2電極(140、150)が第1電極層(140L)と第2電極層(150L)の2層構造で形成される場合、キャリアの水平方向に移動距離を最小化し、第1 、2電極(140、150)の抵抗損失を最小化することができる。また、複数の太陽電池をモジュール化するために、インターコネクタを用いて、複数の太陽電池を直列接続させるテビン工程をさらに簡素化させることができる。
そして、第1電極140は、第1電極層(140L)と第1導電型領域120の間に位置する第1透明電極層(140C)をさらに含むことができる。この時、第1透明電極層(140C)は、半導体基板110の背面上に全体的に面で形成されるが、第2導電型領域170が形成された領域に複数の開口ホールが形成されることができる。このような第1の透明電極層(140C)は、第1導電型領域121に直接接続して形成されることができる。
さらに、第2電極150は、第1透明電極層(140C)の開口ホールが形成される領域と第2電極層(150L)と第2導電型領域170との間に位置する第2透明電極層(150C)をさらに含むことができる。このような第2透明電極層(150C)は、第1電極層(140L)や、第1透明電極層の開口ホールを介して第2電極層(150L)を第2導電型領域170に接続させる機能をすることができる。
この時、第1、第2透明電極層(140C、150C)は、透明な導電性酸化膜で形成することができ、例えば、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、ZnO(zinc oxide)、IWO(indium tungsten oxide)または水素がドーピングされたIO:H(indium oxide)の内、少なくとも1つを含んで形成することができる。
このような第1、第2透明電極層(140C、150C)のそれぞれは、第1、第2導電型領域(120、170)との接触抵抗を下げることができ、第1、第2電極層(140L、150L)に含まれる銅(Cu)やアルミニウム(Al)などの金属材質が、第1、第2導電型領域(120、170)に直接接続されないようにして、第1、第2電極層(140L、150L)に含まれる金属材質が第1、第2導電型領域(120、170)上に形成されるときに発生することができる(1)プラズマ損傷(plasma damage)または(2)キャリア再結合の増加と(3)第1、第2電極層(140L、150L)に含まれる金属材質のイオン拡散が拡散するのを防止することができる。
このとき、前述した第1または第2電極ペースト(140a、150a)を塗布した後、前述した光焼結装置を用いて焼結して、第1及び第2電極層(140L、150L)の内、少なくとも一つを形成することができる。第1及び第2電極層(140L、150L)を形成する段階だけを注意深く見ると、一例として、第1電極層(140L)を、第1電極ペースト140aを塗布した後、前述した光焼結装置を用いて焼結して、第1電極層(140L)を形成し、第2電極層(150L)をスパッタリング、印刷(一例として、スクリーン印刷)、蒸着、メッキなどで形成することがある。別の例として、第1電極層(140L)をスパッタリング、印刷(一例として、スクリーン印刷)、蒸着、メッキなどで形成し、第2電極層(150L)に第2電極ペースト150aを塗布した後、前述した光焼結装置を用いて焼結して第2電極層(150L)を形成することができる。また別の例として、第1電極層(140L)を、第1電極ペースト140aを塗布した後、前述した光焼結装置を用いて焼結して、第1電極層(140L)を形成し、その後に第2電極層(150L)に第2電極ペースト150aを塗布した後、前述した光焼結装置を用いて焼結して第2電極層(150L)を形成することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明の権利範囲はこれに限定されるものではなく、次の請求の範囲で定義している本発明の基本的な概念を用いた当業者の様々な変形及び改良形態また、本発明の権利範囲に属するものである。