JP2018116903A - 正極活物質、これを用いた正極及びリチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】サイクル特性の劣化を抑制した正極活物質、及びそれを用いた正極及びリチウムイオン二次電池を提供すること。【解決手段】、化学式(1)で表される化合物粒子を含むコア部と、前記コア部表面を被覆する被覆層とを有し、前記被覆層は、前記化学式(1)で表される化合物であり、コア部を形成する一次粒子の平均一次粒子径をAとした場合、A/10以下の平均一次粒子径の微粒子を含有することを特徴とする正極活物質。LitNipCoqMnr(M)sO2・・・(1)〔ただし、Mは、Al、Si、Zr、Ti、Fe、Mg、Nb、BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2である。〕【選択図】図1
Description
本発明は、正極活物質、これを用いた正極及びリチウムイオン二次電池に関する。
近年、環境・エネルギー問題の解決へ向けて、種々の電気自動車の普及が期待されている。これら電気自動車の実用化の鍵を握るモータ駆動用電源などの車載電源として、リチウムイオン二次電池の開発が鋭意行われている。しかしながら、車載電源としてリチウムイオン電池を広く普及するためには、電池を高性能にして、より安価にする必要がある。また、電気自動車の一充電走行距離をガソリンエンジン車に近づける必要があり、より長寿命で且つ高エネルギーの電池が望まれている。
現在、リチウムイオン二次電池の正極活物質として、コバルト酸リチウム等のリチウム含有金属酸化物が使用されている。最近では、より高容量な正極活物質としてリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物や、ニッケル含有リチウム複合酸化物を用いることがある。しかし、従来のコバルト酸リチウムと比較して、充放電を繰り返すとマンガンやニッケルなど活物質に含まれる遷移金属元素が電解液に溶出し、負極に堆積することで充放電の妨げとなりサイクル特性の劣化を生じてしてしまう課題がある。
こうした課題に対し、特許文献1では、ニッケル含有リチウム複合酸化物において、Ti、Alなどの金属粒子、TiO2の様な金属酸化物を被覆する技術が示されているが、金属粒子はショートの原因となる懸念がある、また金属粒子、金属酸化物のいずれも正極活物質から溶出する遷移金属元素を捕捉する機能は無く、溶出した遷移金属元素は負極に到達しサイクル劣化してしまう懸念がある。また、非特許文献1では、ZrO2、MgO、Al2O3等の酸化物でLiNiO2の表面を被覆する技術が提案されている。
Electrochem. Solid−State Lett. 4、A159 2001
しかしながら、市場の要求はとどまることを知らず、さらなるサイクル特性の向上が求められる。本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、サイクル特性の劣化を抑制した正極活物質、及びそれを用いた正極及びリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の正極活物質は、化学式(1)で表される化合物粒子を含有するコア部と、前記コア部表面の少なくとも一部を被覆する被覆層とを有し、前記被覆層は、前記化学式(1)で表される化合物を含有し、前記コア部に含有される前記化合物粒子の平均一次粒子径Aに対して、前記被覆層に含有される前記化合物粒子の平均一次粒子径がA/10以下である微粒子を含有することを特徴とする。
LitNipCoqMnr(M)sO2 ・・・(1)
〔MはAl、Si、Zr、Ti、Fe、Mg、Nb、BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2である。〕
LitNipCoqMnr(M)sO2 ・・・(1)
〔MはAl、Si、Zr、Ti、Fe、Mg、Nb、BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2である。〕
本発明に係る正極活物質によればサイクル特性の劣化を抑制することができる。その理由は必ずしも明らかではないが、化学式(1)で表される化合物粒子のコア部表面を被覆する被覆層が、充電時に電解液との反応により前記コア部から溶出する遷移金属元素を捕捉すると推察され、遷移金属元素が溶出した場合に生じていると考えられる負極表面での充放電時の阻害物質となることをあらかじめ抑制しているものと推察される。
また、前記被覆層に含有される前記微粒子は、立方晶系の結晶構造を有することが好ましい。
立方晶はより安定性の高い結晶構造であるため、充放電で化学状態がより変化しにくい。そのため前記正極活物質から遷移金属元素の溶出をより防止することができると考えられる。
前記コア部は、化学式(1)で表される化合物粒子が、二次粒子を構成したものであることがより好ましい。
二次粒子を形成することで、電解液と接する表面積が減少し、コア部から溶出する遷移金属元素を減らすことができる。さらに二次粒子表面を被覆層が覆うことで、より効率的に溶出した遷移金属元素を捕捉することができる。そのため正極活物質全体から遷移金属元素の溶出量を抑えることができ、負極へ到達する遷移金属元素をより減らすことができるため、サイクル特性の劣化を抑制できると考えられる。
前記被覆層は、更にAl、Mg、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種類の金属酸化物を含有することが好ましい。
前記金属酸化物が存在すると被覆層の全体の密度が増し、分子間の隙間が詰まることで、よりいっそうコア部から溶出した遷移金属元素を捕捉する効果が高まる。そのためコア部から溶出した遷移金属元素の負極へ到達を抑制し、さらにサイクル特性の劣化を防ぐことができる。
前記金属酸化物の重量をC、前記化学式(1)で表される化合物粒子の重量をBとしたとき、0.001≦C/B≦0.2であることが好ましい。
C/Bが0.001以上0.2以下で形成されることにより、より一層、遷移金属元素を捕捉することにより、サイクル特性の劣化を抑制できると考えられる。
本発明によれば、サイクル特性の劣化を抑制した正極活物質、及びそれを用いてなる電極ならびにリチウムイオン二次電池を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明する。なお、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。また以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに以下に記載した構成要素は、適宜組み合わせることができる。
<リチウムイオン二次電池>
以下、リチウムイオン二次電池を例にとって各構成部材について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池を示す模式断面図である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池100は、正極20と、正極20に対向する負極30と、正極20及び負極30の間に介在し、正極20の主面及び負極30の主面にそれぞれに接触するセパレータ10と、セパレータ中に含有される電解質(図示せず)を備えたリチウムイオン二次電池である。
以下、リチウムイオン二次電池を例にとって各構成部材について詳細に説明する。図1は、本実施形態に係るリチウムイオン二次電池を示す模式断面図である。図1に示すように、リチウムイオン二次電池100は、正極20と、正極20に対向する負極30と、正極20及び負極30の間に介在し、正極20の主面及び負極30の主面にそれぞれに接触するセパレータ10と、セパレータ中に含有される電解質(図示せず)を備えたリチウムイオン二次電池である。
リチウムイオン二次電池100は、主として、発電要素40、発電要素40を密閉した状態で収容する外装体50、及び発電要素40に接続された一対のリード60、62を備えている。
発電要素40は、一対の正極20、負極30が、電池用セパレータ10を挟んで対向配置されたものである。正極20は、板状(膜状)の正極集電体22上に正極活物質層24が設けられたものである。負極30は、板状(膜状)の負極集電体32上に負極活物質層34が設けられたものである。正極活物質層24の主面及び負極活物質層34の主面が、電池用セパレータ10の主面にそれぞれ接触している。正極集電体22及び負極集電体32の端部には、それぞれリード62、60が接続されており、リード60、62の端部は外装体50の外部にまで延びている。
発電要素40は、正極20と負極30との間に、電解質を含んだセパレータ10を介在させて渦巻き状に巻かれたものであっても、折り畳まれたものであっても、また重ね合わせたものであってもよい。
以下、正極20及び負極30を総称して、電極20、30といい、正極集電体22及び負極集電体32を総称して集電体22、32といい、正極活物質層24及び負極活物質層34を総称して活物質層24、34ということがある。
<正極集電体>
正極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
正極集電体22は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
<正極活物質層>
正極活物質層24は、正極活物質、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。
正極活物質層24は、正極活物質、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。
<正極活物質>
本実施形態における正極活物質は、化学式(1)で表される化合物粒子を含むコア部と、前記コア部表面を被覆する被覆層とを有し、前記被覆層は、化学式(1)で表される化合物であり、コア部を形成する一次粒子の平均一次粒子径をAとした場合、A/10以下の平均一次粒子径の微粒子を含有することを特徴とする。
LitNipCoqMnr(M)sO2 ・・・(1)
〔ただし、MはAl、Si、Zr、Ti、Fe、Mg、Nb、BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2である。〕
本実施形態における正極活物質は、化学式(1)で表される化合物粒子を含むコア部と、前記コア部表面を被覆する被覆層とを有し、前記被覆層は、化学式(1)で表される化合物であり、コア部を形成する一次粒子の平均一次粒子径をAとした場合、A/10以下の平均一次粒子径の微粒子を含有することを特徴とする。
LitNipCoqMnr(M)sO2 ・・・(1)
〔ただし、MはAl、Si、Zr、Ti、Fe、Mg、Nb、BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2である。〕
前記微粒子の平均一次粒子径、コア部を形成する一次粒子の平均一次粒子径、更にその被覆状態は正極活物質の断面をTEM(Transemisson Electron Microscope)で容易に確認することができる。また、微粒子は結晶性を有することが好ましいが、高分解能TEM観察にてメイズパターンが見られるほどの非晶質状態であっても、化学組成が化学式(1)を満足していれば良い。
微粒子の化学組成はSTEM−EDS法、及びSTEM−EELS法で確認できる。微粒子層のNi、Co、Mn、M、Oの組成はSTEM−EDS法にてコア部、被覆層をそれぞれ測定し、前記化学式(1)の組成範囲に収まればよい。一方、Liの組成はSTEM−EELS法にて測定すればよい。
なお、前記コア部の組成と前記被覆層中の微粒子の組成は、完全に一致している必要はなく、いずれも前記化学式(1)の組成範囲に入ればよい。Li量については好ましくは、STEM−EELS法によりピーク強度の差が10%以内に収まれば、ほぼ同一組成とみなすことができる。このように前記コア部の組成と前記被覆層中の微粒子の組成は、ほぼ同一組成であることが好ましい。
(被覆層)
被覆層の膜厚は5nmから500nm以下であることが好ましい。被覆層の膜厚が5nmから500nmまでが、より溶出する遷移金属元素を捕捉することができ、負極へ到達する遷移金属元素を抑制する効果がよりいっそう表れ、サイクル特性の劣化を抑制することができる。
被覆層の膜厚は5nmから500nm以下であることが好ましい。被覆層の膜厚が5nmから500nmまでが、より溶出する遷移金属元素を捕捉することができ、負極へ到達する遷移金属元素を抑制する効果がよりいっそう表れ、サイクル特性の劣化を抑制することができる。
なお、被覆層は化合物粒子の表面の一部を被覆していればよく、粒子全体を完全に被覆していなくても良い。
(微粒子)
前記被覆層に含有される前記微粒子の平均一次粒子径は、0.5nm〜50nmであればよい。また、前記微粒子の粒度分布の標準偏差は、0.1〜2nmであることが好ましい。
前記被覆層に含有される前記微粒子の平均一次粒子径は、0.5nm〜50nmであればよい。また、前記微粒子の粒度分布の標準偏差は、0.1〜2nmであることが好ましい。
前記微粒子は、立方晶系の結晶構造であることがより好ましく、サイクル特性の劣化をよりいっそう抑制することができる。前記微粒子の結晶構造は被覆層の膜厚に応じて制限視野電子線回折法もしくは極微電子線回折法により容易に特定することができる。得られた電子線回折パターンが立方晶のNiOと類似していることが好ましい。なお、前記微粒子は結晶子径が小さい場合であっても、上述の通り電子線回折により結晶性があると認められる程度であれば、その結晶構造の安定性により上述の効果が得られる。
前記コア部は、二次粒子を形成していることが好ましい。二次粒子径について特に制限はないが、3μmから30μmであればよい。本実施形態における二次粒子径とは、走査型電子顕微鏡(SEM)写真や透過電子顕微鏡(TEM)での定方向径で定義される粒子径であって、平均二次粒子径とは、SEM写真内の二次粒子150〜1000個の定方向径を計測し、その累積分布の平均値を求めたものである。
また、前記コア部を構成する前記化合物粒子は一次粒子としてとして0.1〜2μmであればよい。本実施形態における前記化合物粒子の一次粒子径とは、透過電子顕微鏡(TEM)での定方向径で定義される粒子径であって、平均一次粒子径とは、TEM写真内の二次粒子50〜100個の定方向径を計測し、その累積分布の平均値を求めたものである。また、前記化合物粒子の粒度分布の標準偏差は、0.05〜0.5であることが好ましい。
前記コア部を構成する前記化合物粒子が二次粒子を構成している場合の被覆層は二次粒子の表面の一部を被覆していればよい。したがって粒子全体を完全に被覆していなくても良い。
また、前記被覆層を構成する微粒子は、前記二次粒子の表面から前記化合物粒子の粒子間に充填されていることが好ましい。このような構成にすることで前記二次粒子の表面積は減少するため電解液との反応性の観点でも有利である。さらに前記粒子間に充填されている微粒子の膜厚は、前記二次粒子の表面に位置する前記化合物粒子上の膜厚よりも厚く構成されていることが好ましい。かかる構成によりサイクル特性の向上のみならず電池容量の点でも有利である。
なお、2つの粒子間に位置する被覆層の膜厚は、その境界がわからない場合には粒子間の距離の半分と見積もればよい。
なお、2つの粒子間に位置する被覆層の膜厚は、その境界がわからない場合には粒子間の距離の半分と見積もればよい。
(金属酸化物)
更に、前記被覆層は、更にAl、Mg、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種類の金属酸化物を含有することが好ましい。これにより、サイクル特性の劣化をより抑制することができる。
更に、前記被覆層は、更にAl、Mg、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種類の金属酸化物を含有することが好ましい。これにより、サイクル特性の劣化をより抑制することができる。
前記、金属酸化物の重量をC、前記化学式(1)で表される化合物粒子の重量をBとしたとき0.001≦C/B≦0.2であることが好ましい。C/B比は被覆工程時に調整すればよい。
金属酸化物の平均一次粒子径は5nm以上100nm以下であることが好ましい。金属酸化物の粒子径が5nm以上からコア部から溶出する遷移金属元素を捕捉する効果がよりいっそう表れ、100nm以下がコア部表面に金属酸化物粒子が被覆しやすく、効果がより現れる。より好ましくは50nm以下がコア部表面の一次粒子が形成する凹部に金属酸化物粒子が入りやすく、溶出する遷移金属元素を捕捉する機能が促進され、サイクル特性の劣化を抑制できる。また、金属酸化物がコア部表面を覆い、その上に微粒子が層を形成するように被覆される、2層構造を構成しても良い。
(正極活物質の製造方法)
以下では、本発明の実施形態に係る正極活物質の製造方法について説明する。本実施形態に係る正極活物質の製造方法によれば、上述した本実施形態に係る正極活物質を形成することができる。
以下では、本発明の実施形態に係る正極活物質の製造方法について説明する。本実施形態に係る正極活物質の製造方法によれば、上述した本実施形態に係る正極活物質を形成することができる。
本発明に係る正極活物質は、化学式(1)で表される化合物粒子の表面に後述する方法で被覆層を形成することで溶出する遷移金属元素を捕捉する機能が発現しサイクル特性の劣化を抑制できる。ただし、被覆層の形成する方法は後述する方法に限定されるものではない。
(被覆層の形成方法)
以下に、被覆層の形成方法について説明する。
以下に、被覆層の形成方法について説明する。
化学式(1)で表される化合物粒子を粉砕、分級することで粒子径が200nm以下の化合物粒子の微粒子を得る。粉砕、分級する方法として、例えば乳鉢、ボールミル、ビーズミル、サンドミル、振動ボールミル、遊星ボールミル、ジェットミル、カウンタージェトミル、旋回気流型ジェットミルや篩等が用いられる。粉砕時には、水又はヘキサン等の有機溶剤を共存させた湿式粉砕を用いることもできる。分級方法としては、特に限定はなく、ふるいや風力分級機などが、乾式、湿式ともに必要に応じて用いられる。
粉砕した化合物粒子と粉砕していない化合物粒子を混合することで粉砕していない化合物粒子表面に被覆層を形成する。被覆層の膜厚はこの時に配合により調整する。混合する方法は均一に分散されればよく、乳鉢、ハイブリットミキサー、タービュラーミキサー、スプレードライなどが用いられる。微粒子の結晶構造はこの時調整することができる。例えば立方晶にするには、混合時に強いせん断エネルギー、もしくは粒子同士が強く衝突するように混合すればよい。
金属酸化物も被覆するには粉砕した化合物粒子と粉砕していない化合物粒子を混合するときに入れる。粉砕していない化合物粒子と同時にいれても良いし、別々に入れても良いが、入れる順序によって金属酸化物粒子が被覆される位置を調整することができる。例えば、金属酸化物を正極活物質表層に被覆するときは、粉砕した化合物粒子と同時に混合する。金属酸化物を被覆層中に分散させるときは、粉砕した化合物粒子を投入量の1/3から1/2と粉砕していない化合物粒子を先に混合した後、粉砕した化合物粒子の残りと金属酸化物を入れる。
より好ましくは摩擦や圧縮といった機械的エネルギーを利用したメカノケミカル法にて被覆する。機械的エネルギーを強くすることで、より均一で密着性の高い被覆層を得ることができるとともに微粒子の結晶構造を調整することができる。
<導電助剤>
導電助剤としては正極活物質層24の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の炭素繊維、およびグラファイトなどの炭素材料が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
導電助剤としては正極活物質層24の導電性を良好にするものであれば特に限定されず、公知の導電助剤を使用できる。例えば、アセチレンブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック等のカーボンブラック、気相成長炭素繊維(VGCF)、カーボンナノチューブ等の炭素繊維、およびグラファイトなどの炭素材料が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。
正極活物質層24中の導電助剤の含有量も特に限定されないが、添加する場合には通常、正極活物質、導電助剤及びバインダーの質量の和を基準にして、1〜10質量%であることが好ましい。
<バインダー>
バインダーは、活物質同士を結合すると共に、活物質と集電体22とを結合している。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
バインダーは、活物質同士を結合すると共に、活物質と集電体22とを結合している。バインダーは、上述の結合が可能なものであればよく、例えば、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、エチレン−クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、ポリフッ化ビニル(PVF)等のフッ素樹脂が挙げられる。
また、上記の他に、バインダーとして、例えば、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−HFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−HFPTFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン系フッ素ゴム(VDF−PFP系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−ペンタフルオロプロピレン−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFP−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−パーフルオロメチルビニルエーテル−テトラフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−PFMVE−TFE系フッ素ゴム)、ビニリデンフルオライド−クロロトリフルオロエチレン系フッ素ゴム(VDF−CTFE系フッ素ゴム)等のビニリデンフルオライド系フッ素ゴムを用いてもよい。
更に、上記の他に、バインダーとして、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリアミド、セルロース、スチレン・ブタジエンゴム、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、エチレン・プロピレンゴム等を用いてもよい。また、スチレン・ブタジエン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物、スチレン・エチレン・ブタジエン・スチレン共重合体、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体、その水素添加物等の熱可塑性エラストマー状高分子を用いてもよい。更に、シンジオタクチック1、2−ポリブタジエン、エチレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・α−オレフィン(炭素数2〜12)共重合体等を用いてもよい。
また、バインダーとして電子伝導性の導電性高分子やイオン伝導性の導電性高分子を用いてもよい。電子伝導性の導電性高分子としては、例えば、ポリアセチレン等が挙げられる。
イオン伝導性の導電性高分子としては、例えば、リチウムイオン等のイオンの伝導性を有するものを使用することができ、例えば、高分子化合物(ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド等のポリエーテル系高分子化合物、ポリエーテル化合物の架橋体高分子、ポリエピクロルヒドリン、ポリフォスファゼン、ポリシロキサン、ポリビニルピロリドン、ポリビニリデンカーボネート、ポリアクリロニトリル等)のモノマーと、LiClO4、LiBF4、LiPF6、LiAsF6、LiCl、LiBr、Li(CF3SO2)2N、LiN(C2F5SO2)2等のリチウム塩又はリチウムを主体とするアルカリ金属塩と、を複合化させたもの等が挙げられる。複合化に使用する重合開始剤としては、例えば、上記のモノマーに適合する光重合開始剤または熱重合開始剤が挙げられる。
正極活物質層24中のバインダーの含有量は特に限定されないが、活物質、導電助剤及びバインダーの質量の和を基準にして、1質量%〜15質量%であることが好ましく、3質量%〜10質量%であることがより好ましい。活物質とバインダーの含有量を上記範囲とすることにより、得られた電極活物質層24において、バインダーの量が少なすぎて強固な活物質層を形成できなくなる傾向を抑制できる。また、電気容量に寄与しないバインダーの量が多くなり、十分な体積エネルギー密度を得ることが困難となる傾向も抑制できる。
<負極>
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
負極集電体32は、導電性の板材であればよく、例えば、アルミ、銅、ニッケル箔の金属薄板を用いることができる。
負極活物質層34は、負極活物質、バインダー、及び、必要に応じた量の導電助剤から主に構成されるものである。
負極活物質は、リチウムイオンの吸蔵及び放出、リチウムイオンの脱離及び挿入、又は、リチウムイオンと、そのリチウムイオンのカウンターアニオン(例えば、ClO4 −)とのドープ及び脱ドープを可逆的に進行させることができれば特に限定されず、公知のリチウムイオン二次電池に用いられている負極活物質を使用することができる。例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、メソカーボンマイクロビーズ、メソカーボンファイバー(MCF)、コークス類、ガラス状炭素、有機化合物焼成体等の炭素材料、Al、Si、Sn等のリチウムと化合することができる金属、SiO2、SnO2等の酸化物を主体とする非晶質の化合物、チタン酸リチウム(Li4Ti5O12)、等が挙げられる。
バインダー及び導電助剤には、上述した正極20に用いる材料と同様の材料を用いることができる。また、バインダーの含有量も、上述した正極20における含有量と同様の含有量を採用すればよい。
電極20、30は、通常用いられる方法により作製できる。例えば、活物質、バインダー、溶媒、及び、導電助剤を含む塗料を集電体上に塗布し、集電体上に塗布された塗料中の溶媒を除去することにより製造することができる。
溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N、N−ジメチルホルムアミド等を用いることができる。
塗布方法としては、特に制限はなく、通常電極を作製する場合に採用される方法を用いることができる。例えば、スリットダイコート法、ドクターブレード法が挙げられる。
集電体22、32上に塗布された塗料中の溶媒を除去する方法は特に限定されず、塗料が塗布された集電体22、32を、例えば80℃〜150℃の雰囲気下で乾燥させればよい。
そして、このようにして活物質層24、34が形成された電極を、その後、必要に応じて例えば、ロールプレス装置等によりプレス処理すればよい。ロールプレスの線圧は例えば、100〜1500kgf/cmとすることができる。
以上の工程を経て、電極20、30を作製することができる。
<セパレータ>
セパレータ18は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
セパレータ18は、電気絶縁性の多孔質構造から形成されていればよく、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン又はポリオレフィンからなるフィルムの単層体、積層体や上記樹脂の混合物の延伸膜、或いはセルロース、ポリエステル及びポリプロピレンからなる群より選択される少なくとも1種の構成材料からなる繊維不織布が挙げられる。
<電解質>
電解質は、電池用セパレータ10の内部に含有させるものである。電解質が溶液状のものであれば、正極活物質層24、負極活物質層34の内部にも浸透しているものである。電解質が溶液状の電解質溶液の例としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiCF3CF2SO3、LiC(CF3SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3CF2SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiN(CF3CF2CO)2、LiBOB等の塩が使用できる。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
電解質は、電池用セパレータ10の内部に含有させるものである。電解質が溶液状のものであれば、正極活物質層24、負極活物質層34の内部にも浸透しているものである。電解質が溶液状の電解質溶液の例としては、特に限定されず、例えば、本実施形態では、リチウム塩を含む電解質溶液(電解質水溶液、有機溶媒を使用する電解質溶液)を使用することができる。ただし、電解質水溶液は電気化学的に分解電圧が低いことにより、充電時の耐用電圧が低く制限されるので、有機溶媒を使用する電解質溶液(非水電解質溶液)であることが好ましい。電解質溶液としては、リチウム塩を非水溶媒(有機溶媒)に溶解したものが好適に使用される。リチウム塩としては、例えば、LiPF6、LiClO4、LiBF4、LiAsF6、LiCF3SO3、LiCF3CF2SO3、LiC(CF3SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(CF3CF2SO2)2、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiN(CF3CF2CO)2、LiBOB等の塩が使用できる。なお、これらの塩は1種を単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
また、有機溶媒としては、例えば、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、及び、ジエチルカーボネート等が好ましく挙げられる。これらは単独で使用してもよく、2種以上を任意の割合で混合して使用してもよい。
<外装体>
外装体50は、その内部に発電要素40及び電解質溶液を密封するものである。外装体50は、電解質溶液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、外装体50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
外装体50は、その内部に発電要素40及び電解質溶液を密封するものである。外装体50は、電解質溶液の外部への漏出や、外部からのリチウムイオン二次電池100内部への水分等の侵入等を抑止できる物であれば特に限定されない。例えば、外装体50として、図1に示すように、金属箔52を高分子膜54で両側からコーティングした金属ラミネートフィルムを利用できる。金属箔52としては例えばアルミ箔を、高分子膜54としてはポリプロピレン等の膜を利用できる。例えば、外側の高分子膜54の材料としては融点の高い高分子、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリアミド等が好ましく、内側の高分子膜54の材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等が好ましい。
<リード>
リード60、62は、アルミニウムやニッケル等の導電材料から形成されている。
リード60、62は、アルミニウムやニッケル等の導電材料から形成されている。
リチウムイオン二次電池100は、公知の方法により、リード60、62を正極集電体22、負極集電体32にそれぞれ溶接し、正極20の正極活物質層24と負極30の負極活物質層34との間に電池用セパレータ10を挟んだ状態で、電解質溶液と共に外装体50内に挿入し、外装体50の入り口をシールすることにより製造することができる。
以上、本実施形態に係る正極活物質、これを用いた正極及びリチウムイオン二次電池の好適な一実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
(1)正極の作製
正極活物質には、前記の化学式(1)に示す化合物粒子として二次粒子径が20μm、1次粒子径500nmであるリチウムニッケル複合酸化物(Li1.01Ni0.8Co0.15Al0.05O2)を用いた。この化合物粒子を遊星ボールミルにて粉砕した。粉砕に用いたメディアは3mmのZrO2である。粉砕した化合物粒子を走査電子顕微鏡で観察し、粒径が200nm以下であることを確認した。前記粒径20μmの化合物粒子450gと粉砕した化合物粒子50gを秤量し、タービュラーミキサーにて混合し混合物を得た。得られた混合物をメカノケミカル装置にて被覆処理を行った。メカノケミカル装置の条件はブレードの回転数を3000rpmで40分間処理を行うことで実施例1の正極活物質を得た。
(1)正極の作製
正極活物質には、前記の化学式(1)に示す化合物粒子として二次粒子径が20μm、1次粒子径500nmであるリチウムニッケル複合酸化物(Li1.01Ni0.8Co0.15Al0.05O2)を用いた。この化合物粒子を遊星ボールミルにて粉砕した。粉砕に用いたメディアは3mmのZrO2である。粉砕した化合物粒子を走査電子顕微鏡で観察し、粒径が200nm以下であることを確認した。前記粒径20μmの化合物粒子450gと粉砕した化合物粒子50gを秤量し、タービュラーミキサーにて混合し混合物を得た。得られた混合物をメカノケミカル装置にて被覆処理を行った。メカノケミカル装置の条件はブレードの回転数を3000rpmで40分間処理を行うことで実施例1の正極活物質を得た。
透過電子顕微鏡で、コア部である化合物粒子に2nmの微粒子が被覆されていることと、微粒子の結晶構造が制限視野電子線回折パターンから立方晶であること、被覆層の厚みが200nmであることが確認できた。
上記正極活物質90質量部と、アセチレンブラック5質量部と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)5質量部をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に分散させ、スラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ20μmのアルミ箔上に塗工し、温度140℃で30分間乾燥した後に、ロールプレス装置を用いて線圧1000kgf/cmでプレス処理することにより、正極を得た。
(2)負極の作製
負極活物質として天然黒鉛粉末90質量部と、PVDF10質量部をNMP中に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ15μmの銅箔上に塗工し、温度140℃で30分間減圧乾燥した後に、ロールプレス装置を用いてプレス処理することにより、負極を得た。
負極活物質として天然黒鉛粉末90質量部と、PVDF10質量部をNMP中に分散させてスラリーを調製した。得られたスラリーを厚さ15μmの銅箔上に塗工し、温度140℃で30分間減圧乾燥した後に、ロールプレス装置を用いてプレス処理することにより、負極を得た。
(3)非水電解質溶液
電解質としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒に、LiPF6を1.0mol/Lとなるように溶解させた非水電解質溶液を用意した。混合溶媒におけるECとDECとの体積比は、EC:DEC=30:70とした。
電解質としてエチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)の混合溶媒に、LiPF6を1.0mol/Lとなるように溶解させた非水電解質溶液を用意した。混合溶媒におけるECとDECとの体積比は、EC:DEC=30:70とした。
(4)セパレータ
膜厚20μmのポリエチレン微多孔膜(空孔率:40%、シャットダウン温度:134℃)を用意した。
膜厚20μmのポリエチレン微多孔膜(空孔率:40%、シャットダウン温度:134℃)を用意した。
(5)電池の作製
上記正極、負極、及びセパレータを積層させて発電要素を構成し、これと上記非水電解液とを用いて、実施例1の電池セルを作製した。
上記正極、負極、及びセパレータを積層させて発電要素を構成し、これと上記非水電解液とを用いて、実施例1の電池セルを作製した。
(充放電容量の測定)
次に、上記のようにして作製した実施例1の電池セルを用いて、0.1Cの定電流密度で充電終止電圧が4.2V(vs.Li/Li+)になるまで充電を行い、さらに4.2V(vs.Li/Li+)の定電圧で電流値が0.05Cの電流密度に低下するまで定電圧充電を行って、初回充電容量を測定した。なお、電流密度は1Cを190mAh/gとして測定を行った。
次に、上記のようにして作製した実施例1の電池セルを用いて、0.1Cの定電流密度で充電終止電圧が4.2V(vs.Li/Li+)になるまで充電を行い、さらに4.2V(vs.Li/Li+)の定電圧で電流値が0.05Cの電流密度に低下するまで定電圧充電を行って、初回充電容量を測定した。なお、電流密度は1Cを190mAh/gとして測定を行った。
そして、10分間休止した後、0.1Cの定電流密度で放電終止電圧が2.8V(vs.Li/Li+)になるまで放電させた。その後、電流密度を1Cにし、それ以外は同じ条件で充放電を繰り返し、500サイクル後の放電容量を測定し、500サイクル後の放電容量を初期の放電容量で除することで得られる容量維持率を算出することでサイクル特性を評価した結果を表1に示す。
(負極中の遷移金属元素量の測定)
500サイクル後の電池セルをグローブボックス内で解体し、負極を0.05g採取し、石英ビーカーにとり、硝酸、硫酸で加熱分解した。その後、100mLに定溶後、負極中のNi量をICP−AESで測定した。その結果を表1に示す。
500サイクル後の電池セルをグローブボックス内で解体し、負極を0.05g採取し、石英ビーカーにとり、硝酸、硫酸で加熱分解した。その後、100mLに定溶後、負極中のNi量をICP−AESで測定した。その結果を表1に示す。
(実施例2〜3)
実施例2〜3においては、メカノケミカル装置のブレードの回転数を表1に示す回転数にし、微粒子のサイズを変えた以外は実施例1と同様の評価をした。結果を表1に示す。
実施例2〜3においては、メカノケミカル装置のブレードの回転数を表1に示す回転数にし、微粒子のサイズを変えた以外は実施例1と同様の評価をした。結果を表1に示す。
(実施例4〜5)
実施例4においては、混合物の配合を正極活物質475g、粉砕した正極活物質25gに変更し被覆層の厚みを表1に示す厚さに調整した以外は実施例1と同様の評価をした。実施例5においては、混合物の配合を正極活物質490g、粉砕した正極活物質10gに変更し被覆層の厚みを表1に示す厚さに調整した以外は実施例1と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
実施例4においては、混合物の配合を正極活物質475g、粉砕した正極活物質25gに変更し被覆層の厚みを表1に示す厚さに調整した以外は実施例1と同様の評価をした。実施例5においては、混合物の配合を正極活物質490g、粉砕した正極活物質10gに変更し被覆層の厚みを表1に示す厚さに調整した以外は実施例1と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
(実施例6〜8)
実施例6〜8においては、正極活物質の一次粒子径を300nmに変更した。表1に示す回転数で処理することで微粒子の結晶構造を変えた。実施例6〜7は、それ以外は実施例1と同様の評価をした。実施例8は、更に混合物の配合を実施例5と同じにし、被覆層の厚みを変更し実施例5と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
実施例6〜8においては、正極活物質の一次粒子径を300nmに変更した。表1に示す回転数で処理することで微粒子の結晶構造を変えた。実施例6〜7は、それ以外は実施例1と同様の評価をした。実施例8は、更に混合物の配合を実施例5と同じにし、被覆層の厚みを変更し実施例5と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
(比較例1)
比較例1においては、被覆層の形成を行わない以外は、実施例1と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
比較例1においては、被覆層の形成を行わない以外は、実施例1と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
(比較例2)
比較例2においては、ブレードの回転数を表1に示す回転数にし、微粒子の粒子径と結晶構造を変更した。それ以外は実施例1と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
比較例2においては、ブレードの回転数を表1に示す回転数にし、微粒子の粒子径と結晶構造を変更した。それ以外は実施例1と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
(比較例3)
比較例3においては、ブレードの回転数を表1に示す回転数にし、微粒子の粒子径と結晶構造を変更した。それ以外は実施例6と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
比較例3においては、ブレードの回転数を表1に示す回転数にし、微粒子の粒子径と結晶構造を変更した。それ以外は実施例6と同様の評価をした。その結果を表1に示す。
表1より、被覆層中の微粒子が立方晶、非晶質いずれも負極に到達するNi量が被覆層を形成していない比較例1よりも少なく、サイクル特性の劣化の抑制に効果があることがわかる。また、比較例2〜3から、微粒子の粒子径が正極活物質の一次粒子径の10分の1以下でないと、微粒子の結晶構造が立方晶であっても効果が十分でないことがわかる。
(実施例9〜16、比較例4〜6)
実施例9〜16、比較例4〜6においては、正極活物質をLiNi0.33Co0.33Mn0.33O2に変更した以外は、実施例1〜8、比較例1〜3と同様に被覆処理を行い、電池セルを作製し、評価した。結果は表2に示す。
実施例9〜16、比較例4〜6においては、正極活物質をLiNi0.33Co0.33Mn0.33O2に変更した以外は、実施例1〜8、比較例1〜3と同様に被覆処理を行い、電池セルを作製し、評価した。結果は表2に示す。
表2より、正極活物質がLiNi0.33Co0.33Mn0.33O2であっても被覆層の効果によりサイクル特性の劣化の抑制が確認できることがわかる。
(実施例17〜24)
実施例17〜24においては、実施例1と同様の手順で正極活物質と遊星ボールミルで粉砕した正極活物質を秤量し、更にZrO2の重量Aを正極活物質の重量Bに対しC/Bが表3に示す量を加えて混合した。加えたZrO2の粒子径は表3に示す。それ以外は実施例1と同様に電池セルを作製し、評価した。結果は表3に示す。
実施例17〜24においては、実施例1と同様の手順で正極活物質と遊星ボールミルで粉砕した正極活物質を秤量し、更にZrO2の重量Aを正極活物質の重量Bに対しC/Bが表3に示す量を加えて混合した。加えたZrO2の粒子径は表3に示す。それ以外は実施例1と同様に電池セルを作製し、評価した。結果は表3に示す。
表3より、ZrO2を入れることで更にNiの溶出を抑制し、サイクル特性の劣化を抑制する効果がよりいっそう強くなることがわかる。
(実施例25〜実施例30)
実施例25〜30においては、ZrO2から粒径が50nmの表4に示す金属酸化物粒子に置き換えた以外は実施例17と同じ手順で被覆層を形成し、実施例1と同様に電池セルを作製し、評価した。結果は表4に示す。
実施例25〜30においては、ZrO2から粒径が50nmの表4に示す金属酸化物粒子に置き換えた以外は実施例17と同じ手順で被覆層を形成し、実施例1と同様に電池セルを作製し、評価した。結果は表4に示す。
表4より、金属酸化物粒子であれば、更にNiの溶出を抑制し、サイクル特性の劣化を抑制する効果が実施例1〜8よりもいっそう強くなることがわかる。
(比較例7〜8)
比較例7は二次粒子を形成していないこと以外は実施例5と同様の手順で被覆層を形成したのち電池セルを作製し、評価した。比較例8においては、被覆層を形成する処理をせず、比較例7と同様に電池セルを作製し、評価した。結果は表5に示す。
比較例7は二次粒子を形成していないこと以外は実施例5と同様の手順で被覆層を形成したのち電池セルを作製し、評価した。比較例8においては、被覆層を形成する処理をせず、比較例7と同様に電池セルを作製し、評価した。結果は表5に示す。
表5より、二次粒子を形成しない場合、サイクル特性の劣化の抑制が十分でないことがわかる。
以上、これまで評価した結果から明らかな様に、実施例は、比較例と比較して正極からの遷移金属元素の溶出を抑え、サイクル特性の劣化を抑制できることが確認できる。
(符号の説明)
10・・・セパレータ、20・・・正極、22・・・正極集電体、24・・・正極活物質層、30・・・負極、32・・・負極集電体、34・・・負極活物質層、40・・・発電要素、50・・・外装体、52・・・金属箔、54・・・高分子膜、60、62・・・リード、100・・・リチウムイオン二次電池
10・・・セパレータ、20・・・正極、22・・・正極集電体、24・・・正極活物質層、30・・・負極、32・・・負極集電体、34・・・負極活物質層、40・・・発電要素、50・・・外装体、52・・・金属箔、54・・・高分子膜、60、62・・・リード、100・・・リチウムイオン二次電池
Claims (7)
- 化学式(1)で表される化合物粒子を含有するコア部と、前記コア部表面の少なくとも一部を被覆する被覆層とを有し、
前記被覆層は、前記化学式(1)で表される化合物粒子を含有し、
前記コア部に含有される前記化合物粒子の平均一次粒子径Aに対して、前記被覆層に含有される前記化合物粒子の平均一次粒子径がA/10以下である微粒子を含有する、正極活物質。
LitNipCoqMnr(M)sO2 ・・・(1)
〔ただし、Mは、Al、Si、Zr、Ti、Fe、Mg、Nb、BaおよびVからなる群から選ばれる少なくとも1種を示し、2.0≦(p+q+r+s+t)≦2.2、0<t≦1.3、0<p≦1.0、0≦q≦1.0、0≦r≦0.7、0≦s≦0.2である。〕 - 前記被覆層に含有される前記微粒子は、立方晶系の結晶構造を有する請求項1に記載の正極活物質。
- 前記コア部は、前記化学式(1)で表される化合物粒子が、二次粒子を構成したものである請求項1または2のいずれか一項に記載の正極活物質。
- 前記被覆層は、更に、Al、Mg、Ti、Zrから選ばれる少なくとも1種類の金属酸化物を含有する請求項1〜3のいずれか一項に記載の正極活物質。
- 前記金属酸化物の重量をC、前記化学式(1)で表される化合物粒子の重量をBとしたとき、0.001≦C/B≦0.2である請求項4に記載の正極活物質。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の正極活物質を用いた正極。
- 請求項6に記載の正極と、負極と、セパレータと、電解質とを有するリチウムイオン二次電池。
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