JP2018116747A - センサーシート作製用シート及びその製造方法、タッチパッド用センサーシート及びその製造方法 - Google Patents

センサーシート作製用シート及びその製造方法、タッチパッド用センサーシート及びその製造方法 Download PDF

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西沢 孝治
Koji Nishizawa
孝治 西沢
小松 博登
Hiroto Komatsu
博登 小松
堀田 真司
Shinji Hotta
真司 堀田
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Abstract

【課題】エッチングによって引き回し配線を形成する際には引き回し配線同士の間隔を容易に狭くでき、耐折り曲げ性が高く、しかも低コストのセンサーシート作製用シートの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明のセンサーシート作製用シートの製造方法は、基材11の一方の面に厚さ0.01〜1.0μmの金属蒸着層12を蒸着させる蒸着工程を有する。本発明では、前記基材として、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有するものを用い、前記基材の前記下地層が形成された側の面に前記金属蒸着層を蒸着させ、前記金属蒸着層を、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、センサーシート作製用シート及びその製造方法、タッチパッド用センサーシート及びその製造方法に関する。
ノート型パーソナルコンピュータ等においては、表示画面内のポインタを移動させる入力装置として、静電容量式のタッチセンサーを使用したタッチパッドを具備することがある。タッチセンサーとしては、基材上に、X方向電極、Y方向電極、引き回し配線及び外部接続用端子が形成されたものが広く使用されている。ここで、X方向電極は、X方向に沿って形成された電極であり、Y方向電極は、Y方向に沿って形成された電極であり、引き回し配線は、電極と外部接続用端子とを接続するための配線である。
X方向電極、Y方向電極及び引き回し配線の形成方法としては、導電性ペーストを、X方向電極、Y方向電極及び引き回し配線が形成されるパターンでスクリーン印刷する方法が知られている(特許文献1)。また、基材に金属箔を積層し、その金属箔を、X方向電極、Y方向電極及び引き回し配線が形成されるようにエッチングする方法が知られている(特許文献2)。
特開2011−216061号公報 特開2010−049618号公報
近年、ノート型パーソナルコンピュータにおいては、タッチパッドの面積が大きくなる傾向にある。タッチパッドの面積が増えると、電極の数が増え、引き回し配線の本数も増加するが、引き回し配線の本数を増やすために基材の面積を大きくすることは、外周部(「額縁部」と称されることがある。)の幅が広がり、タッチパッドが大型化することやコストの点から、望まれていない。そこで、隣接する引き回し配線同士の間隔を狭くして電極の領域を大きくすることが求められているが、特許文献1,2に記載の方法では、隣接する引き回し配線同士の間隔を狭くすることは困難であった。
また、センサーシートは、コンピュータ筐体内部での収納をコンパクトにするために、外部接続用端子が形成された部分(「テール部」と称されることがある。)を折り返して、電極が形成された部分に重ねることが考えられる。しかし、特許文献1,2に記載の方法で形成した引き回し配線は耐折り曲げ性が低く、折り曲げると断線することがあった。
本発明は、エッチングによって引き回し配線を形成する際には引き回し配線同士の間隔を容易に狭くでき、耐折り曲げ性が高く、しかも低コストのセンサーシート作製用シート及びその製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、引き回し配線同士の間隔を容易に狭くでき、耐折り曲げ性が高く、しかも低コストのタッチパッド用センサーシート及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らが調べたところ、特許文献1,2に記載の方法において、隣接する引き回し配線同士の間隔を狭くできないのは、金属箔や導電性ペーストの印刷によって形成した金属層が厚いためであった。そこで、本発明者らは、薄い金属層を形成することについて検討して、以下のセンサーシート作製用シート及びその製造方法、タッチパッド用センサーシート及びその製造方法を発明した。
本発明は、以下の態様を含む。
[1] 基材と、該基材の一方の面に形成された厚さ0.01〜1.0μmの金属蒸着層とを備え、前記基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの前記金属蒸着層側の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層である、センサーシート作製用シート。
[2] 基材に厚さ0.01〜1.0μmの金属蒸着層を蒸着させる蒸着工程を有し、前記基材として、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有するものを用い、前記基材の前記下地層が形成された側の面に前記金属蒸着層を蒸着させ、前記金属蒸着層を、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層とする、センサーシート作製用シートの製造方法。
[3] 前記蒸着が真空蒸着である、[2]に記載のセンサーシート作製用シートの製造方法。
[4] 基材とX座標検知用電極配線とY座標検知用電極配線と複数本の引き回し配線と第1絶縁層とジャンパ線と第2絶縁層とを備え、
基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線は、基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層であり、
X座標検知用電極配線は、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなり、各列のY方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンを有し、
Y座標検知用電極配線は、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなり、各列のX方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンを有し、
隣接する引き回し配線同士の間隔が20〜100μmであり、
第1絶縁層は、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層であり、該第1絶縁層には、Y座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成され、
ジャンパ線は、各列のX方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部に形成され、
第2絶縁層は、ジャンパ線及び第1絶縁層の表面に形成されている、タッチパッド用センサーシート。
[5] 基材とX座標検知用電極配線とY座標検知用電極配線と複数本の引き回し配線と第1絶縁層とジャンパ線と第2絶縁層とを備え、
基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線は、基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層であり、
X座標検知用電極配線は、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなり、各列のY方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンを有し、
Y座標検知用電極配線は、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなり、各列のX方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンを有し、
隣接する引き回し配線同士の間隔が20〜100μmであり、
第1絶縁層は、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層であり、該第1絶縁層には、X座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成され、
ジャンパ線は、各列のY方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部に形成され、
第2絶縁層は、ジャンパ線及び第1絶縁層の表面に形成されている、タッチパッド用センサーシート。
[6] 第1電極シートと第2電極シートとが互いに積層された状態で接着されたタッチパッド用センサーシートであって、
第1電極シートは、第1基材とX座標検知用電極配線と複数本の第1引き回し配線と第3絶縁層とを備え、
第1基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
X座標検知用電極配線及び第1引き回し配線は、第1基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金のいずれかの金属の蒸着層であり、X座標検知用電極配線は、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなり、隣接する第1引き回し配線同士の間隔は20〜100μmであり、
第3絶縁層は、第1基材、X座標検知用電極配線及び第1引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層であり、
第2電極シートは、第2基材とY座標検知用電極配線と複数本の第2引き回し配線と第4絶縁層とを備え、
第2基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
Y座標検知用電極配線及び第2引き回し配線は、第2基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金のいずれかの金属の蒸着層であり、Y座標検知用電極配線は、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなり、隣接する第2引き回し配線同士の間隔は20〜100μmであり、
第4絶縁層は、第2基材、Y座標検知用電極配線及び第2引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層である、タッチパッド用センサーシート。
[7] エッチング工程と第1絶縁層形成工程とジャンパ線印刷工程と第2絶縁層形成工程とを有し、
エッチング工程では、[1]に記載のセンサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなるX座標検知用電極配線、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなるY座標検知用電極配線、及び、複数本の引き回し配線を形成すると共に、X座標検知用電極配線を、各列のY方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンとし、Y座標検知用電極配線を、各列のX方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンとし、
第1絶縁層形成工程では、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に、Y座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成されるように、絶縁性樹脂を含む第1絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第1絶縁層を形成し、
ジャンパ線印刷工程では、各列のX方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部にジャンパ線を形成し、
第2絶縁層形成工程では、第1絶縁層及びジャンパ線の表面に、絶縁性樹脂を含む第2絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第2絶縁層を形成する、タッチパッド用センサーシートの製造方法。
[8] エッチング工程と第1絶縁層形成工程とジャンパ線印刷工程と第2絶縁層形成工程とを有し、
エッチング工程では、[1]に記載のセンサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなるX座標検知用電極配線、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなるY座標検知用電極配線、及び、複数本の引き回し配線を形成すると共に、X座標検知用電極配線を、各列のY方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンとし、Y座標検知用電極配線を、各列のX方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンとし、
第1絶縁層形成工程では、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に、X座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成されるように、絶縁性樹脂を含む第1絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第1絶縁層を形成し、
ジャンパ線印刷工程では、各列のY方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部にジャンパ線を形成し、
第2絶縁層形成工程では、第1絶縁層及びジャンパ線の表面に、絶縁性樹脂を含む第2絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第2絶縁層を形成する、タッチパッド用センサーシートの製造方法。
[9] 第1エッチング工程と第3絶縁層形成工程と第2エッチング工程と第4絶縁層形成工程と接着工程とを有し、
第1エッチング工程では、[1]に記載のセンサーシート作製用シートからなる第1センサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなるX座標検知用電極配線、及び、複数本の第1引き回し配線を形成し、
第3絶縁層形成工程では、基材、X座標検知用電極配線及び第1引き回し配線の表面に、絶縁性樹脂を含む第3絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第3絶縁層を形成することにより、第1電極シートを作製し、
第2エッチング工程では、[1]に記載のセンサーシート作製用シートからなる第2センサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなるY座標検知用電極配線、及び、複数本の第2引き回し配線を形成し、
第4絶縁層形成工程では、基材、Y座標検知用電極配線及び第2引き回し配線の表面に、絶縁性樹脂を含む第4絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第4絶縁層を形成することにより、第2電極シートを作製し、
接着工程では、第1電極シートと第2電極シートとを互いに積層した状態で接着する、
タッチパッド用センサーシートの製造方法。
本発明のセンサーシート作製用シートは、エッチングによって引き回し配線を形成する際には引き回し配線同士の間隔を容易に狭くでき、耐折り曲げ性が高く、しかも低コストである。
本発明のセンサーシート作製用シートの製造方法によれば、上記効果を奏するセンサーシート作製用シートを容易に製造できる。
本発明のタッチパッド用センサーシートは、引き回し配線同士の間隔を容易に狭くでき、耐折り曲げ性が高く、しかも低コストである。
本発明のタッチパッド用センサーシートの製造方法によれば、上記効果を奏するセンサーシートを容易に製造できる。
本発明のセンサーシート作製用シートの一実施形態を示す断面図である。 本発明のタッチパッド用センサーシートの第1実施形態を示す平面図である。 図2のI−I’断面図である。 本発明のタッチパッド用センサーシートの第2実施形態を示す断面図である。 図4のタッチパッド用センサーシートを構成する第1電極シートの配線パターンを示す平面図である。 図4のタッチパッド用センサーシートを構成する第2電極シートの配線パターンを示す平面図である。
<センサーシート作製用シート及びその製造方法>
本発明のセンサーシート作製用シート(以下、「導電シート」という。)の一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態の導電シート10は、基材11と、基材11の一方の面に形成された金属蒸着層12とを備える。
なお、本明細書において、「導電」とは、電気抵抗値が1MΩ未満であることを意味し、「絶縁」とは、電気抵抗値が1MΩ以上、好ましくは10MΩ以上のことである。
基材11としては、プラスチックフィルムを使用することができる。プラスチックフィルムを構成する樹脂としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリイミド、トリアセチルセルロース、環状ポリオレフィン、アクリル樹脂等を使用することができる。これらの中でも、耐熱性及び寸法安定性が高く、低コストであることから、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
基材11の表面には、プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、エキシマ光処理等の各種表面処理が施されてもよい。基材11に表面処理が施されていると、基材11に金属蒸着層12が接している場合には、金属蒸着層12との接着性が向上し、基材11に後述の下地層が形成されている場合には、下地層との接着性が向上する。これにより、金属蒸着層12の剥離を防止できる。
基材11の厚さは25〜75μmであることが好ましい。基材11の厚さが前記下限値以上であれば、加工時に折れにくく、また、皺の発生を抑制でき、前記上限値以下であれば、タッチパッドを容易に薄型化でき、折り曲げ使用も可能になる。
金属蒸着層12は、金属蒸着法によって形成された金属層である。金属蒸着層12を形成する金属としては、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛、金等を使用することができる。これらの中でも、電気抵抗が低く、低コストであることから、銅が好ましい。
金属蒸着層12の表面には、その表面の酸化を抑制するために、防錆剤による防錆処理が施されることが好ましい。防錆剤としては、ベンゾトリアゾール等が使用される。
金属蒸着層12の厚さは0.01〜1.0μmであり、0.05〜0.3μmであることが好ましい。金属蒸着層12の厚さが前記下限値以上であれば、引き回し配線の電気抵抗を充分に低くでき、また、ピンホール形成による断線を防止できる。一方、金属蒸着層12の厚さが前記上限値以下であれば、導電シート10を折り曲げた際の破断を防止できる。
基材11は、その表面に下地層を有してもよい。
基材11の表面には傷が形成されていることがあり、その傷の深さが深い(具体的には0.5μm以上である)と、蒸着した金属がその傷に入り込んで、薄い金属蒸着層12の厚さを均一にすることが困難になり、部分的に絶縁部を形成してしまうことがある。また、金属蒸着層12をケミカルエッチングする場合に、エッチング液が傷の内部に入り込み、基材11を侵食して傷が広がることがある。しかし、下地層を有すると、傷を埋めることができ、金属蒸着層12の厚みを均一化できる。また、金属蒸着層12をケミカルエッチングする場合でも、基材11の傷が広がることを防止できる。
下地層を構成する材料としては、樹脂が使用され、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の塗布、硬化によって形成されたものが好ましい。熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ウレタンアクリル樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。なかでも、ウレタンアクリル樹脂又はメラミン樹脂が好ましい。また、下地層を構成する材料として、有機シラン化合物、金属酸化物等を使用することもできる。
下地層の厚さは0.1〜3.0μmであることが好ましく、0.5〜1.0μmであることがより好ましい。下地層の厚さが前記下限値以上であれば、金属蒸着層12の厚さをより均一化でき、また、金属蒸着層12をケミカルエッチングしたときに基材11の傷が広がることを防止できる。しかし、下地層の厚さが3.0μmを超えると、下地層の厚さにばらつきが生じ、また、基材11と共に下地層を変形させた際に割れるおそれがある。
本発明者らは、基材の表面処理の有無及び下地層の厚さに対する、基材と金属蒸着層との密着性、基材表面の傷の状態について調べた。
基材としてはポリエチレンテレフタレートフィルムを、金属蒸着層としては銅蒸着層(厚さ0.1μm)を用いた。下地層は、ウレタンアクリル樹脂の層とした。
密着性の評価は、JIS K5600−5−6(クロスカット法)に従って評価した。
具体的には、金属蒸着層を碁盤目にカットして100マスのマス目を形成し、それらマス目の上からセロハンテープを貼着した後、引き剥がした。セロハンテープと共に剥離したマス目の数を計測し、その数の多さで密着性を以下の基準で評価した。評価結果を表1に示す。
◎:剥離したマス目の数が5未満。
○:剥離したマス目の数が5以上25未満。
×:剥離したマス目の数が25以上。
基材表面の傷の状態は、次のように調べた。まず、金属蒸着層をエッチングして幅50μm且つ長さ10cmの回路パターンを形成し、該回路の両端間の電気抵抗値をマルチメーターにより測定した。測定サンプル数は20個とした。20個のサンプルのうち、回路抵抗が1kΩ以下の個数を計測し、その数の多さで基材表面の傷の状態を評価した。評価結果を表1に示す。1kΩ以下のサンプル数が多い程、傷が少ないことを意味する。
例3と例4との比較、例5と例6との比較より、基材をコロナ表面処理すると、密着性が向上することがわかる。例3〜例7より、下地層の厚さが0.1μm以上、特に0.5μm以上であると、基材表面の傷が少なくなることが分かる。
Figure 2018116747
上記導電シート10を製造する方法は、基材11の一方の面に金属蒸着層12を蒸着させる蒸着工程を有する方法である。
金属蒸着法としては特に制限されず、例えば、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、ガスソースCVD法、コーティング法、真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、MBE(分子線エピタキシ)法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法(高周波励起イオンプレーティング法)、などが挙げられる。これらの中でも、成膜スピードが速く、低コストであることから、真空蒸着法が好ましい。
真空蒸着法を適用した場合、金属蒸着層12の厚さ調整方法としては、金属を蒸着する際の基材11の搬送速度により蒸着時間を調整する方法等が挙げられる。
金属の蒸着によって形成された金属蒸着層12は薄いものである。薄い金属蒸着層12をエッチングして引き回し配線等を形成すると、引き回し配線同士の間隔を容易に狭くできる。また、引き回し配線同士の間隔を狭くすることにより基材11を効率的に使用でき、しかも金属の使用量が少なくなるため、導電シート10は低コストである。
金属蒸着層12が薄いことにより、導電シート10を折り曲げた際の内側と外側との変形差が小さくなるため、耐折り曲げ性が高くなっている。
<タッチ用センサーシート及びその製造方法>
(第1実施形態)
タッチパッド用センサーシート(以下、「センサーシート」と略す。)の第1実施形態について説明する。
図2及び図3に示すように、本実施形態のセンサーシート1は、静電容量式のタッチセンサーに使用されるシートであり、基材11と、X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15と、第1絶縁層16と、ジャンパ線17と、第2絶縁層18と、外部接続用端子19とを備える。
基材11は、矩形状の電極形成部11aと、矩形状のテール部11bとからなっている。本実施形態における電極形成部11aは、長手方向がY方向に沿っている。本実施形態におけるテール部11bは、幅方向(X方向)の長さが電極形成部11aよりも短くなっている。テール部11bには、外部接続用端子19が複数形成されている。
X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15は、基材11の一方の面に形成された導電配線であり、各々、厚さが0.01〜1.0μmである。
X座標検知用電極配線13は、複数列のY方向電極部13a,13a・・・からなっており、各Y方向電極部13aはY方向に沿って形成されている。各Y方向電極部13aは、三角形又は四角形の島状電極部13b,13b・・・と、Y方向において隣接する島状電極部13b,13b同士を電気的に接続する接続部13c,13c・・・とからなっている。各Y方向電極部13aは、各島状電極部13b及び各接続部13cが分断されずにY方向に沿って連続的に並んだ長尺電極部となっている。
Y座標検知用電極配線14は、複数列のX方向電極部14a,14a・・・から構成されている。各X方向電極部14aは、互いに分断されて電気的に導通していない三角形又は四角形の独立電極部14b,14b・・・により構成されている。独立電極部14bは、Y方向電極部13aに接触しないように、X方向に沿って並んで形成されている。
引き回し配線15は、各Y方向電極部13aと外部接続用端子19とを接続するための配線、各X方向電極部14aと外部接続用端子19とを接続するための配線である。
引き回し配線15の幅は20〜100μmであることが好ましく、20〜50μmであることがより好ましい。引き回し配線15の幅が前記下限値以上であれば、引き回し配線の断線を防止でき、前記上限値以下であれば、外周部(額縁部)の幅を狭くでき、また、より低コスト化できる。
隣接する引き回し配線15,15同士の間隔は20〜100μmであり、20〜50μmであることが好ましい。隣接する引き回し配線15,15同士の間隔を前記下限値未満にすることは困難である。一方、隣接する引き回し配線15,15同士の間隔が、前記上限値を超えると、外周部(額縁部)の幅が広くなり、タッチパッドの小型化が困難になる。
第1絶縁層16は、基材11、X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15の表面に形成され、これらを被覆する層である。第1絶縁層16により、X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15を保護する。また、第1絶縁層16により、X座標検知用電極配線13及びY座標検知用電極配線14とジャンパ線17との電気的な短絡を防ぐ。
第1絶縁層16には、Y座標検知用電極配線14の各独立電極部14bの一部を露出させるスルーホール16aが、基材11の表面に対して垂直方向に形成されている。
第1絶縁層16を形成する樹脂としては、絶縁性樹脂が使用される。絶縁性樹脂としては、熱硬化型樹脂又は紫外線硬化型樹脂が使用されるが、硬化時の熱収縮性が小さいことから、紫外線硬化型樹脂が好ましい。
第1絶縁層16の厚さは、タッチパッドを薄型化するために絶縁性を確保できる範囲で薄いことが好ましく、具体的には、0.5〜25μmであることが好ましい。第1絶縁層16は、後述するようにスクリーン印刷又はインクジェット印刷により形成されるが、薄層化の点からは、インクジェット印刷が好ましい。
インクジェット印刷を適用した場合には、第1絶縁層16の厚さは0.5〜5μmの範囲にできる。スクリーン印刷を適用した場合には、第1絶縁層16の厚さは5〜25μmの範囲にすることが好ましい。第1絶縁層16の厚さが前記下限値以上であれば、ピンホールの形成を防止する。
ジャンパ線17は、導電材料からなり、各列のX方向電極部14aを構成する分断された独立電極部14bに接触し、これら独立電極部14b,14b・・・同士を電気的に導通させるものである。本実施形態におけるジャンパ線17は、第1絶縁層16の表面に形成された水平部17aと、スルーホール16aの内部に形成された垂直部17bとからなっている。各ジャンパ線17においては、水平部17aは、X方向に沿って直線的に1本形成されている。
ジャンパ線17を形成する導電材料としては、銀、銅、カーボン等の金属粒子又はカーボンブラック等に樹脂バインダやその他添加剤等を含有する配合体、金属微粒子の焼結体等が挙げられる。
ジャンパ線17の厚さは5〜20μmであることが好ましい。ジャンパ線17の厚さが前記下限値以上であれば、ジャンパ線17の電気抵抗を充分に小さくでき、前記上限値以下であれば、センサーシート1の薄型化に寄与できる。
ジャンパ線17の幅は0.1〜1mmであることが好ましい。ジャンパ線17の幅が前記下限値以上であれば、ジャンパ線17の電気抵抗を充分に小さくでき、前記上限値以下であれば、より低コスト化できる。
第2絶縁層18は、ジャンパ線17及び第1絶縁層16を被覆してジャンパ線17を保護する層である。第2絶縁層18の最外面は、平滑な面になっている。
第2絶縁層18を形成する樹脂としては、第1絶縁層16を形成する樹脂と同様のものが挙げられる。ただし、第2絶縁層18を形成する樹脂は、第1絶縁層16を形成する樹脂と同一である必要はない。
第2絶縁層18の厚さは10〜25μmであることが好ましい。第2絶縁層18が前記下限値以上であれば、ピンホールの形成を防止でき、前記上限値以下であれば、センサーシート1の薄型化に寄与できる。
外部接続用端子19は、外部の回路に接続するための端子であり、導電材料からなる。
本実施形態における外部接続用端子19は、矩形状の導電部となっている。
センサーシート1は、第2絶縁層18の前面側に表面保護層が設けられてもよい。具体的には、接着層を介して、第2絶縁層18の前面側に表面保護層が積層されてもよい。
表面保護層としては、硬質のアルミノ珪酸ガラス等からなるガラス板、基材11と同様の樹脂フィルムを用いることができる。表面保護層の表面には、ハードコート層が形成されてもよい。
上記センサーシート1を製造する方法について説明する。
本実施形態のセンサーシート1の製造方法は、エッチング工程と第1絶縁層形成工程とジャンパ線印刷工程と第2絶縁層形成工程と外部接続用端子形成工程とを有する方法である。
エッチング工程では、導電シート10における金属蒸着層12(図1参照)をエッチングして、X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15(図2参照)を形成する。
また、エッチング工程では、X座標検知用電極配線13の配線パターンを、各列のY方向電極部13aが、島状電極部13bと接続部13cからなり、これらが分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンとする。また、Y座標検知用電極配線14の配線パターンを、各列のX方向電極部14aが、互いに分断された複数の独立電極部14bによって構成されるパターンとする。
エッチング方法としては、ケミカルエッチング法(ウェットエッチング法)やレーザーエッチング、アルゴンプラズマや酸素プラズマを利用したプラズマエッチング、イオンビームエッチング等のドライエッチング法が適用できる。これらの中でも、引き回し配線を微細に形成できる点からレーザーエッチングが好ましい。
金属の種類に応じて、レーザー光の波長に対するレーザー光の吸収率が異なる。そのため、レーザーエッチングを適用する場合には、金属蒸着層を形成する金属の種類に応じてレーザー光の種類を適宜選択する。
金属蒸着層を形成する金属が銅である場合には、レーザーエッチングする際に使用するレーザー光としてグリーンレーザー(532nm)が好ましい。銅は、グリーンレーザーの吸収率が30%以上であるため、エッチング加工性に優れる。グリーンレーザー光を適用する場合には、キーエンス社製MD−S9920(YVO4レーザー、波長532nm)を用い、スキャンスピード290mm/sでエッチングすることができる。
金属蒸着層を形成する金属が銅である場合には、レーザーエッチングする際に使用するレーザー光としてYAGレーザー(1064nm)は好ましくない。銅は、YAGレーザーの吸収率が10%以下であり、エッチング加工性が低い。
金属蒸着層を形成する金属がアルミニウムである場合には、レーザーエッチングする際に使用するレーザー光としてYAGレーザー及びグリーンレーザーのいずれも使用することができる。アルミニウムは、YAGレーザー及びグリーンレーザーの両方の吸収率が20%以上である。
エッチング工程後、X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15の表面には、プラズマ処理、紫外線照射処理、コロナ処理、エキシマ光処理等の各種表面処理が施されてもよい。X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15の表面に表面処理が施されていると、各種インクに対する濡れ性が高くなり、第1絶縁層16、ジャンパ線17及び外部接続用端子19との接着性が向上する。
第1絶縁層形成工程は、基材11、X座標検知用電極配線13、Y座標検知用電極配線14及び引き回し配線15の表面に、絶縁性樹脂を含む第1絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第1絶縁層16を形成する工程である。また、第1絶縁層形成工程では、Y座標検知用電極配線14の各独立電極部14bの一部を露出させるスルーホール16aが形成されるように、第1絶縁層16を形成する。
第1絶縁層形成用インクの印刷方法としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷を適用することができる。印刷スピードが速い点では、スクリーン印刷が好ましく、第1絶縁層16を薄くできる点では、インクジェット印刷が好ましい。第1絶縁層形成用インクの印刷は、一回でもよいし、複数回でもよい。本発明では、第1絶縁層16を薄くできるため、一回とすることができる。
印刷後には、必要に応じて乾燥した後、絶縁性樹脂として熱硬化型樹脂を用いた場合には、印刷したインクを加熱して硬化させ、絶縁性樹脂として紫外線硬化型樹脂を用いた場合には、印刷したインクに紫外線を照射してインクを硬化させる。
ジャンパ線印刷工程は、各列のX方向電極部14aを構成する独立電極部14b,14b・・・同士が電気的に導通するように、第1絶縁層16の表面及びスルーホール16aの内部にジャンパ線17を形成する工程である。
ジャンパ線17の印刷方法としては、ジャンパ線17を容易に形成できることから、導電性ペーストをスクリーン印刷する方法が好ましく適用される。
導電性ペーストとしては、銀ペースト、銅ペースト、カーボンペースト等を使用することができる。
導電性ペーストの印刷後には、印刷した導電性ペーストを加熱して硬化させることが好ましい。
第2絶縁層形成工程は、第1絶縁層16及びジャンパ線17の表面に、絶縁性樹脂を含む第2絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第2絶縁層18を形成する工程である。
第2絶縁層形成工程における印刷方法としては、第1絶縁層形成工程と同様に、スクリーン印刷、インクジェット印刷を適用することができる。また、第2絶縁層形成工程における塗工方法としては、ダイコート法、ロールコート法、バーコート法など、各種塗工法を適用することができる。
外部接続用端子形成工程は、基材11の表面に、引き回し配線15と接続する外部接続用端子19を形成する工程である。外部接続用端子19を形成する方法としては、例えば、導電性ペーストをスクリーン印刷する方法が挙げられる。
外部接続用端子形成工程は前記いずれの工程の前又は後におこなうことができる。
上記センサーシート1においては、上記導電シート10を用いて引き回し配線15を形成しているため、引き回し配線15,15同士の間隔を容易に狭くできる。また、導電シート10と同様に、基材11が効率的に使用され、しかも金属の使用量が少ないため、センサーシート1は低コストである。また、上記導電シート10を用いて得たセンサーシート1は耐折り曲げ性が高くなっている。
さらに、上記導電シート10を用いて得たセンサーシート1は、X座標検知用電極配線13とY座標検知用電極配線14と引き回し配線15が薄いため、第1絶縁層16を薄くしても、X座標検知用電極配線13とY座標検知用電極配線14と引き回し配線15を充分に被覆して絶縁を得ることができる。そのため、センサーシート1を容易に薄型化できる。また、第1絶縁層16が薄くなれば、ジャンパ線形成工程の際に導電性ペーストをスルーホール16aの内部に容易に充填させることができ、独立電極部14bとジャンパ線17との接続不良を防止できる。
(第2実施形態)
センサーシートの第2実施形態について説明する。
図4に示すように、本実施形態のセンサーシート2は、静電容量式のタッチセンサーに使用されるシートであり、第1電極シート20と第2電極シート30とが互いに積層された状態で接着されたものである。第1電極シート20は、第2電極シート30よりも前面側に配置される。
第1電極シート20は、第1基材21とX座標検知用電極配線23と複数本の第1引き回し配線25と第3絶縁層26と外部接続用端子29とを備える(図4及び図5参照)。
第2電極シート30は、第2基材31とY座標検知用電極配線34と複数本の第2引き回し配線35と第4絶縁層36と外部接続用端子39とを備える(図4及び図6参照)。
図5に示すように、第1電極シート20において、X座標検知用電極配線23及び第1引き回し配線25は、第1基材21の一方の面21aに形成されており、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなる。
第1基材21を構成する材料としては、上記基材11と同様のものを使用することができる。
本実施形態におけるX座標検知用電極配線23は、複数列のY方向電極部23a,23a・・・からなっており、各Y方向電極部23aはY方向に沿って形成されている。本実施形態におけるY方向電極部23aは、一定の幅の帯状電極部である。X座標検知用電極配線23を構成する材料としては、上記X座標検知用電極配線13と同様のものを使用することができる。
第1引き回し配線25は、各Y方向電極部23aと外部接続用端子29とを接続するための配線である。第1引き回し配線25を構成する材料としては、上記引き回し配線15と同様のものを使用することができる。
第1引き回し配線25の幅、隣接する第1引き回し配線25,25同士の間隔は、第1実施形態における引き回し配線15の幅、隣接する引き回し配線15,15同士の間隔と同様である。
第3絶縁層26は、第1基材21、X座標検知用電極配線23及び第1引き回し配線25の表面に形成され、これらを被覆する層である。第3絶縁層26によって、X座標検知用電極配線23を被覆して保護する。第3絶縁層26の最外面は、平滑な面になっている。
第3絶縁層26を形成する樹脂としては、第1絶縁層16を形成する樹脂と同様のものが挙げられる。
第3絶縁層26を形成する際にインクジェット印刷を適用した場合には、第3絶縁層26の厚さは0.5〜5μmの範囲にすることが好ましい。第3絶縁層26を形成する際にスクリーン印刷を適用した場合には、第3絶縁層26の厚さは5〜25μmの範囲にすることが好ましい。第3絶縁層26の厚さが前記下限値以上であれば、ピンホールの形成を防止できる。
外部接続用端子29は、外部の回路に接続するための端子であり、導電材料からなる。
本実施形態における外部接続用端子29は、矩形状の導電部となっている。
外部接続用端子29を構成する材料としては、上記外部接続用端子19と同様のものを使用することができる。
図6に示すように、第2電極シート30において、Y座標検知用電極配線34及び第2引き回し配線35は、第2基材31の一方の面に形成されており、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなる。
第2基材31を構成する材料としては、上記基材11と同様のものを使用することができる。
本実施形態におけるY座標検知用電極配線34は、複数列のX方向電極部34a,34a・・・からなっており、各X方向電極部34aはX方向に沿って形成されている。本実施形態におけるX方向電極部34aは、一定の幅の帯状電極部である。Y座標検知用電極配線34を構成する材料としては、上記Y座標検知用電極配線14と同様のものを使用することができる。
第2引き回し配線35は、各X方向電極部34aと外部接続用端子39とを接続するための配線である。第2引き回し配線35を構成する材料としては、上記引き回し配線15と同様のものを使用することができる。
第2引き回し配線35の幅、隣接する第2引き回し配線35,35同士の間隔は、第1実施形態における引き回し配線15の幅、隣接する引き回し配線15,15同士の間隔と同様である。
第4絶縁層36は、第2基材31、Y座標検知用電極配線34及び第2引き回し配線35の表面に形成され、これらを被覆する層である。第4絶縁層36によって、Y座標検知用電極配線34を被覆して保護する。第4絶縁層36の最外面は、平滑な面になっている。
第4絶縁層36を形成する樹脂としては、第1絶縁層16を形成する樹脂と同様のものが挙げられる。
第4絶縁層36を形成する際にインクジェット印刷を適用した場合には、第4絶縁層36の厚さは0.5〜5μmの範囲にすることが好ましい。第4絶縁層36を形成する際にスクリーン印刷を適用した場合には、第4絶縁層36の厚さは5〜25μmの範囲にすることが好ましい。第4絶縁層36の厚さが前記下限値以上であれば、ピンホールの形成を防止できる。
外部接続用端子39は、外部の回路に接続するための端子であり、導電材料からなる。
本実施形態における外部接続用端子39は、矩形状の導電部となっている。
外部接続用端子39を構成する材料としては、上記外部接続用端子19と同様のものを使用することができる。
第1電極シート20と第2電極シート30とは、接着層40を介して接着される。本実施形態における接着層40は、第1電極シート20の第1基材21と第2電極シート30の第4絶縁層36とを接着するように形成されている。
静電容量式のタッチセンサーに使用されるセンサーシート2においては、透明である必要があるから、接着層も透明とされる。
接着層40は、粘着テープであってもよいし、接着剤又は粘着剤の塗工によって形成した層であってもよい。接着剤としては、ホットメルト系接着剤を用いることができる。
センサーシート2は、第1電極シート20の前面側に、表面保護層が設けられてもよい。具体的には、接着層を介して、第3絶縁層26に表面保護層が積層されてもよい。
表面保護層としては、センサーシート1で使用してもよい表面保護層と同様のものが挙げられる。
上記センサーシート2を製造する方法について説明する。
本実施形態のセンサーシート2の製造方法は、第1エッチング工程と第3絶縁層形成工程と第1外部接続用端子形成工程と第2エッチング工程と第4絶縁層形成工程と第2外部接続用端子形成工程と接着工程とを有する。
第1エッチング工程では、導電シート10における金属蒸着層12(図1参照)をエッチングして、X座標検知用電極配線23及び第1引き回し配線25(図5参照)を形成する。また、第1エッチング工程では、X座標検知用電極配線23の配線パターンを、各列のY方向電極部23aが、Y方向に沿った幅一定の帯状電極部となる配線パターンとする。
第1エッチング工程におけるエッチング方法、エッチング条件は第1実施形態におけるエッチング工程と同様である。
第3絶縁層形成工程は、第1基材21、X座標検知用電極配線23及び第1引き回し配線25の表面に、絶縁性樹脂を含む第3絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第3絶縁層26を形成する工程である。
第3絶縁層形成用インクの印刷方法としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷を適用することができる。
第1外部接続用端子形成工程は、第1基材21の表面に、第1引き回し配線25と接続する外部接続用端子29を形成する工程である。外部接続用端子29を形成する方法としては、例えば、導電性ペーストをスクリーン印刷する方法が挙げられる。
第2エッチング工程では、導電シート10における金属蒸着層12(図1参照)をエッチングして、Y座標検知用電極配線34及び第2引き回し配線35(図6参照)を形成する。また、第2エッチング工程では、Y座標検知用電極配線34の配線パターンを、各列のX方向電極部34aが、X方向に沿った幅一定の帯状電極部となる配線パターンとする。
第2エッチング工程におけるエッチング方法、エッチング条件は第1実施形態におけるエッチング工程と同様である。
第4絶縁層形成工程は、第2基材31、Y座標検知用電極配線34及び第2引き回し配線35の表面に、絶縁性樹脂を含む第3絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第4絶縁層36を形成する工程である。
第3絶縁層形成用インクの印刷方法としては、スクリーン印刷、インクジェット印刷を適用することができる。
第2外部接続用端子形成工程は、第2基材31の表面に、第2引き回し配線35と接続する外部接続用端子39を形成する工程である。外部接続用端子39を形成する方法としては、例えば、導電性ペーストをスクリーン印刷する方法が挙げられる。
接着工程では、第1電極シート20と第2電極シート30とは、接着層40を介して接着する。本実施形態における接着工程では、第1電極シート20の第1基材21と第2電極シート30の第4絶縁層36とを、接着層40によって接着する。この接着により、センサーシート2を得る。
上記センサーシート2においては、上記導電シート10を用いて第1電極シート20に第1引き回し配線25を形成しているため、第1引き回し配線25,25同士の間隔を容易に狭くできる。また、上記導電シート10を用いて第2電極シート30に第2引き回し配線35を形成しているため、第2引き回し配線35,35同士の間隔を容易に狭くできる。さらに、上記導電シート10を用いて得たセンサーシート2は耐折り曲げ性が高い。
センサーシート2を構成する第1電極シート20は、X座標検知用電極配線23と第1引き回し配線25が薄いため、第3絶縁層26を薄くしても、X座標検知用電極配線23と第1引き回し配線25を充分に被覆することができる。センサーシート2を構成する第2電極シート30は、Y座標検知用電極配線34と第2引き回し配線35が薄いため、第4絶縁層36を薄くしても、Y座標検知用電極配線34と第2引き回し配線35を充分に被覆することができる。そのため、センサーシート2を容易に薄型化できる。
また、第1電極シート20と第2電極シート30とを接着したセンサーシート2は、ジャンパ線等を形成せず、簡便な構造であるため、容易に製造でき、低コストである。
(他の実施形態)
なお、本発明は、上記実施形態に限定されない。
第1実施形態において、各X方向電極部の独立電極部同士を導通させるジャンパ線は、連続した1本の水平部を有するものである必要はなく、隣接する独立電極部の間ごとに水平部が設けられたジャンパ線であってもよい。ジャンパ線を、隣接する独立電極部の間ごとに水平部が設けられたものとした場合には、導電性材料の使用量を削減することができる。
また、X方向電極部の独立電極部及びY方向電極部の島状電極部は、三角形又は四角形である必要はなく、任意の形状にすることができ、例えば、半円形又は円形等であっても構わない。また、X方向電極部及びY方向電極部は、幅が一定な帯状であっても構わない。
また、第1実施形態では、Y方向電極部が長尺電極部によって構成され、X方向電極部が、分断された複数の独立電極部によって構成されていたが、X方向電極部が長尺電極部によって構成され、Y方向電極部が、分断された複数の独立電極部によって構成されてもよい。この場合、各Y方向電極部の、分断された複数の独立電極部がジャンパ線によって電気的に接続される。
Y方向電極部が長尺電極部によって構成され、X方向電極部が、分断された複数の独立電極部によって構成されたセンサーシートは、X方向電極部とY方向電極部におけるXとYとを入れ替えた以外は、上述したセンサーシートの製造方法によって製造することができる。
第2実施形態において、X座標検知用電極配線の配線パターン及びY座標検知用電極配線の配線パターンは、一定幅の電極部が複数列形成されたものである必要はなく、静電容量式のセンサーシートにおける公知の電極配線パターンを制限なく適用できる。
1,2 センサーシート
10 導電シート
11 基材
12 金属蒸着層
13 X座標検知用電極配線
13a Y方向電極部
13b 島状電極部
13c 接続部
14 Y座標検知用電極配線
14a X方向電極部
14b 独立電極部
15 引き回し配線
16 第1絶縁層
16a スルーホール
17 ジャンパ線
17a 水平部
17b 垂直部
18 第2絶縁層
19 外部接続用端子
20 第1電極シート
21 第1基材
23 X座標検知用電極配線
23a Y方向電極部
25 第1引き回し配線
26 第3絶縁層
29 外部接続用端子
30 第2電極シート
31 第2基材
34 Y座標検知用電極配線
34a X方向電極部
35 第2引き回し配線
36 第4絶縁層
39 外部接続用端子
40 接着層

Claims (9)

  1. 基材と、該基材の一方の面に形成された厚さ0.01〜1.0μmの金属蒸着層とを備え、
    前記基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの前記金属蒸着層側の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
    前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層である、センサーシート作製用シート。
  2. 基材に厚さ0.01〜1.0μmの金属蒸着層を蒸着させる蒸着工程を有し、
    前記基材として、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有するものを用い、
    前記基材の前記下地層が形成された側の面に前記金属蒸着層を蒸着させ、
    前記金属蒸着層を、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層とする、センサーシート作製用シートの製造方法。
  3. 前記蒸着が真空蒸着である、請求項2に記載のセンサーシート作製用シートの製造方法。
  4. 基材とX座標検知用電極配線とY座標検知用電極配線と複数本の引き回し配線と第1絶縁層とジャンパ線と第2絶縁層とを備え、
    基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
    X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線は、基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層であり、
    X座標検知用電極配線は、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなり、各列のY方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンを有し、
    Y座標検知用電極配線は、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなり、各列のX方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンを有し、
    隣接する引き回し配線同士の間隔が20〜100μmであり、
    第1絶縁層は、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層であり、該第1絶縁層には、Y座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成され、
    ジャンパ線は、各列のX方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部に形成され、
    第2絶縁層は、ジャンパ線及び第1絶縁層の表面に形成されている、タッチパッド用センサーシート。
  5. 基材とX座標検知用電極配線とY座標検知用電極配線と複数本の引き回し配線と第1絶縁層とジャンパ線と第2絶縁層とを備え、
    基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
    X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線は、基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層であり、
    X座標検知用電極配線は、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなり、各列のY方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンを有し、
    Y座標検知用電極配線は、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなり、各列のX方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンを有し、
    隣接する引き回し配線同士の間隔が20〜100μmであり、
    第1絶縁層は、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層であり、該第1絶縁層には、X座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成され、
    ジャンパ線は、各列のY方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部に形成され、
    第2絶縁層は、ジャンパ線及び第1絶縁層の表面に形成されている、タッチパッド用センサーシート。
  6. 第1電極シートと第2電極シートとが互いに積層された状態で接着されたタッチパッド用センサーシートであって、
    第1電極シートは、第1基材とX座標検知用電極配線と複数本の第1引き回し配線と第3絶縁層とを備え、
    第1基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
    X座標検知用電極配線及び第1引き回し配線は、第1基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層であり、X座標検知用電極配線は、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなり、隣接する第1引き回し配線同士の間隔は20〜100μmであり、
    第3絶縁層は、第1基材、X座標検知用電極配線及び第1引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層であり、
    第2電極シートは、第2基材とY座標検知用電極配線と複数本の第2引き回し配線と第4絶縁層とを備え、
    第2基材は、プラスチックフィルムと、該プラスチックフィルムの一方の面に形成された、熱硬化性樹脂又は活性エネルギー線硬化性樹脂の硬化物からなる下地層とを有し、
    Y座標検知用電極配線及び第2引き回し配線は、第2基材の下地層が形成された側の面に形成され、各々、厚さが0.01〜1.0μmの金属蒸着層からなり、前記金属蒸着層は、銅、アルミニウム、ニッケル、クロム、亜鉛及び金のいずれかの金属の蒸着層であり、Y座標検知用電極配線は、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなり、隣接する第2引き回し配線同士の間隔は20〜100μmであり、
    第4絶縁層は、第2基材、Y座標検知用電極配線及び第2引き回し配線の表面に形成され、絶縁性樹脂を含む厚さ0.5〜25μmの層である、タッチパッド用センサーシート。
  7. エッチング工程と第1絶縁層形成工程とジャンパ線印刷工程と第2絶縁層形成工程とを有し、
    エッチング工程では、請求項1に記載のセンサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなるX座標検知用電極配線、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなるY座標検知用電極配線、及び、複数本の引き回し配線を形成すると共に、X座標検知用電極配線を、各列のY方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線パターンとし、Y座標検知用電極配線を、各列のX方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンとし、
    第1絶縁層形成工程では、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に、Y座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成されるように、絶縁性樹脂を含む第1絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第1絶縁層を形成し、
    ジャンパ線印刷工程では、各列のX方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部にジャンパ線を形成し、
    第2絶縁層形成工程では、第1絶縁層及びジャンパ線の表面に、絶縁性樹脂を含む第2絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第2絶縁層を形成する、タッチパッド用センサーシートの製造方法。
  8. エッチング工程と第1絶縁層形成工程とジャンパ線印刷工程と第2絶縁層形成工程とを有し、
    エッチング工程では、請求項1に記載のセンサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなるX座標検知用電極配線、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなるY座標検知用電極配線、及び、複数本の引き回し配線を形成すると共に、X座標検知用電極配線を、各列のY方向電極部が、互いに分断された複数の独立電極部によって構成される配線パターンとし、Y座標検知用電極配線を、各列のX方向電極部が、分断されていない長尺電極部によって構成される配線
    パターンとし、
    第1絶縁層形成工程では、基材、X座標検知用電極配線、Y座標検知用電極配線及び引き回し配線の表面に、X座標検知用電極配線の各独立電極部の一部を露出させるスルーホールが形成されるように、絶縁性樹脂を含む第1絶縁層形成用インクをパターン印刷又は塗工して第1絶縁層を形成し、
    ジャンパ線印刷工程では、各列のY方向電極部を構成する独立電極部同士が電気的に導通するように、第1絶縁層の表面及びスルーホールの内部にジャンパ線を形成し、
    第2絶縁層形成工程では、第1絶縁層及びジャンパ線の表面に、絶縁性樹脂を含む第2絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第2絶縁層を形成する、タッチパッド用センサーシートの製造方法。
  9. 第1エッチング工程と第3絶縁層形成工程と第2エッチング工程と第4絶縁層形成工程と接着工程とを有し、
    第1エッチング工程では、請求項1に記載のセンサーシート作製用シートからなる第1センサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、Y方向に沿った複数列のY方向電極部からなるX座標検知用電極配線、及び、複数本の第1引き回し配線を形成し、
    第3絶縁層形成工程では、基材、X座標検知用電極配線及び第1引き回し配線の表面に、絶縁性樹脂を含む第3絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第3絶縁層を形成することにより、第1電極シートを作製し、
    第2エッチング工程では、請求項1に記載のセンサーシート作製用シートからなる第2センサーシート作製用シートにおける金属蒸着層をエッチングして、X方向に沿った複数列のX方向電極部からなるY座標検知用電極配線、及び、複数本の第2引き回し配線を形成し、
    第4絶縁層形成工程では、基材、Y座標検知用電極配線及び第2引き回し配線の表面に、絶縁性樹脂を含む第4絶縁層形成用インクを印刷又は塗工して第4絶縁層を形成することにより、第2電極シートを作製し、
    接着工程では、第1電極シートと第2電極シートとを互いに積層した状態で接着する、 タッチパッド用センサーシートの製造方法。
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