JP2001075731A - タッチパネル及びそれを用いた表示装置 - Google Patents
タッチパネル及びそれを用いた表示装置Info
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Abstract
を提供する。 【解決手段】 透明導電層と基板とで構成された一対の
透明導電性基板を、スペーサーを介して、前記透明導電
層を互いに対向して配設することにより、タッチパネル
を形成する。このタッチパネルのうち、少なくとも一方
の透明導電性基板に、光散乱性を有する基板(光散乱層
で構成されている基板など)を用いるか、又は光散乱層
を有するシートを積層する。光散乱性を有する透明導電
性基板及び光散乱層を有するシートは、拡散角度3〜6
0゜に拡散光を指向可能であってもよい。光散乱層は、
通常、屈折率の差が0.01〜0.2である複数の固体
成分で構成されている。
Description
圧式入力装置)及びこのタッチパネルが液晶表示ユニッ
ト(特に、反射型、又は反射/透過型液晶表示ユニッ
ト)のフロント面(観察者側の面)に配設された液晶表
示装置に関する。
いた液晶表示装置は、パーソナルコンピューター(パソ
コン)、ワードプロセッサー、液晶テレビ、時計、電卓
などの電気製品の表示部に幅広く利用されている。液晶
はそれ自体発光しないため、時計、電卓などの低輝度用
途を除き、裏面から液晶部を照射するためのバックライ
トが使用されている。
フラストラクチャーの整備、コンピュータとの通信機器
の融合による情報のネットワーク化が進んでいる。この
ようなネットワークを効率的に利用するため、現在、P
DA(Personal Digital Assistance)などの携帯情報
端末が開発されている。またノート型パソコンに代え
て、さらに薄型で軽量のモバイル型パソコンが開発が進
められている。
バッテリ駆動時間の長時間化と、通信機器の薄型化・小
型化とを両立する必要がある。従って、これら携帯情報
通信機器に用いるディスプレイは、薄型・軽量であり、
かつ低消費電力性であることが求められている。特に、
低消費電力性を達成するため、従来のバックライトを用
いる方法に代えて、自然光、外部光、照明などを利用し
て表示部を明るくする方法が考えられている。このよう
なディスプレイとして最も有望視されているのは反射型
液晶表示ユニットや反射/透過型液晶表示ユニットであ
る。特に、今後のマルチメディアの進歩に伴う情報の多
様化に対応するため、カラー表示及び高画質表示(高精
細表示)が可能であるとともに、安価な反射型液晶表示
ユニットや反射/透過型液晶表示ユニットが求められて
いる。なお、自然光、外部光、フロントライトなどが弱
くて十分な明るさが得られない場合には、一時的(暫時
的)に使用して明るさを補償するためのフロントライト
が設けられた液晶表示装置も開発されている。この一時
使用のフロントライトは、液晶表示装置の表示面の横か
ら光を照射可能であり、均一に表示面全体に光を分散で
きる。
装置を構成する反射型液晶表示ユニットとしては、TN
型(Twisted Nematic型)やSTN型(Super Twisted N
ematic型)などの種々のユニットが知られているが、カ
ラー表示と高精細表示には、偏光板を利用するタイプ
(1枚偏光板タイプ)が有利である。
gned Nematic)配向させたR−OCBモードは低電圧、
広視野角、高速応答、中間色調表示、高コントラストな
どの点で優れた特性を有している。さらに、所定の方位
とチルト角を有するよう垂直配向処理された基板を有す
る1枚偏光板方式の液晶表示ユニット(特開平6−33
7421号公報)では、斜め方向から観察した場合のコ
ントラストの低下や表示画像の反転などの視野角依存性
が改善されている。
トリックス方式や、微細な表示を実現するため、全ての
画素をひとつひとつ制御するTFT(Thin Film Tranjis
tar)などのアクティブマトリックスタイプなどの駆動方
式を有するユニットが一般的である。なお、TFT方式
は基板上に数十万個以上のトランジスターを形成する必
要があるため、ガラス基板の液晶表示ユニットを用いる
必要がある。これに対して、STN(Super Twisted Nem
atic)タイプの液晶表示ユニットの場合、棒状電極を用
いた単純マトリックスタイプの画像表示を行うので、安
価に製造できるとともに、電極の支持基板としてプラス
チック基板を使用できる。
トでは、例えば、背面電極に光反射性を有する反射電極
を使用し、鏡面反射を避けるため、反射電極を適度に凹
凸処理(凸面化など)などの粗面処理をしている。ま
た、背面電極の支持基板に粗面処理された光反射板を積
層する場合もある。すなわち、反射型液晶表示ユニット
では、画面に明るさを付与するため、液晶層に入射する
光(自然光、外部光、フロントライトからの光など)を
効率的に取り込み、粗面処理された光反射性電極や光反
射板で反射板で光を反射し、視認性を妨げない程度に反
射光を散乱して、鏡面反射を防止している。
刷学会主催のフォトファブリケーションシンポジウム’
92において基本技術や表面凹凸形状を有する金属薄膜
を下部電極として適用し、全反射を防止し表示面の視野
角を拡大させた液晶表示ユニットが紹介されている。し
かし、このような装置は高度な凹凸処理を必要とし、製
造コストが高い。
る方法に代えて、液晶表示ユニットに光散乱層を形成す
る方法が提案されている。例えば、電極板の支持基板の
内側、すなわち液晶セル内に光散乱層を形成する方法と
して、液晶層を液晶と高分子とが互いに分散した分散構
造にする方法(特開平6−258624号公報)、電極
板の液晶側に、分散微粒子を含有する透明樹脂層(光散
乱層)を形成する方法(特開平7−98452号公
報)、透明性電極を有する支持板と液晶層との間に、液
晶性高分子をランダムに配向した光拡散層を形成する方
法(特開平7−318926号公報)などが提案されて
いる。一方、電極板の支持基板の外側、すなわち液晶セ
ルの外に光散乱層を形成する方法として、電極板の外側
に偏光フィルムを積層し、その偏光フィルムの表面に屈
折率が異なる二種以上の樹脂が相分離状態で分散した光
散乱層を形成する方法(特開平7−261171号公
報)が提案されている。
ては、前記反射型液晶表示ユニットの反射電極の一部を
透明電極にしたり、反射電極をハーフミラー化したユニ
ットが知られている。この反射/透過型液晶表示ユニッ
トは、フロント面からの入射光を反射可能であるだけで
なく、バック面に形成されたバックライトからの光も、
フロント面へ透過可能である。このユニットは、屋外、
室内兼用装置として有用である。
表示ユニット、反射/透過型液晶表示ユニットなど)の
画像表示面(フロント面)には、多くの場合、入力装置
であるタッチパネルが配設される。すなわち、タッチパ
ネルはキーボードなどの不透明な入力装置とは異なり、
表示ユニット上に配置可能である。そして、タッチパネ
ルは、位置検出機能を有しているため、液晶表示部分に
アイコンなどを表示してキー設定が可能なようにプログ
ラミング処理することにより、画面自体を入力キーとし
て使用できる。このため、コンピュータと対話型の作業
が可能になり、表示画面に直接指で入力したり、ペンで
入力することが可能である。
容量方式、抵抗膜方式などに分類されるが、反射型液晶
表示装置や反射/透過型液晶表示装置と組み合わせるに
は、省電力で薄くて軽量なタッチパネルが有利であり、
一般に、抵抗膜方式のタッチパネルが採用されている。
特に反射型液晶装置は、モバイル用表示装置として屋外
での使用に適しているため、特に軽量性、省電力性が要
求されている。
して、この抵抗膜に形成される電位勾配を利用して位置
座標を検出するアナログ方式と、タッチパネルの観察者
側のフロント基板と背面側のバック基板とにそれぞれス
トライプ状電極を形成し、このフロント側とバック側の
ストライプ状電極を直交させたデジタルマトリックス方
式とが知られている。反射型液晶表示装置には、構造の
単純さや光透過率の均一性などの観点からアナログ方式
のタッチパネルが採用されている。
とに用いる材質がガラスであるかフィルム(プラスチッ
ク製フィルムなど)であるかにより、フロント基板材質
/バック基板材質として、フィルム/フィルム型、フィ
ルム/ガラス型、及びガラス/ガラス型に分類される。
一般にフィルム/ガラス型が液晶表示装置に採用されて
いるが、軽量化を優先する場合にはフィルム/フィルム
型が、強度や透明性を優先する場合にはガラス/ガラス
型が用いられている。
を採用する場合であっても、互いに対向する一対の透明
導電性薄膜層を形成する必要があり、これらの透明導電
層により光線が吸収されたり、透明導電層と空気との界
面で反射が生じるため、タッチパネルの透明性が低下
し、黄色味が生じ、タッチパネルからの反射光により液
晶表示装置の画像の視認性が不十分である。また反射光
の鏡面反射成分を低減できず、反射光が画像形成し、液
晶画像と重複して表示されるために、画像のシャープ性
が低下(画像ボケ)する。
晶表示装置とタッチパネルとを組み合わせる場合、液晶
表示装置のフロント面に積層されたタッチパネルに偏光
板と位相差板とを積層したシートを配設し、入射光を円
偏光に変換してタッチパネルに入射させ、タッチパネル
からの反射光をその積層シートで吸収することにより、
タッチパネルによる反射光をカットして、透過型液晶表
示装置の画質を改良する方法が提案されている。また、
特開平11−142836号公報には、この技術を拡張
して、液晶層に円偏光を入射するための位相差板と偏光
板とを組み合わせることにより、カラー表示性1枚偏光
板方式の反射型液晶表示装置の視認性を改善する方法が
提案されている。しかし、この方法ではタッチパネルを
繰り返して使用するうちに偏光板や位相差板を損傷し、
画質が低下する。
は、表示画像の視認性を向上できるタッチパネル及びそ
れを用いた液晶表示装置を提供することにある。
シャープ性、又は防眩性を向上できるタッチパネル及び
それを用いた液晶表示装置を提供することにある。
用しても画質が低下しないタッチパネル及びそれを用い
た液晶表示装置を提供することにある。
を達成するため鋭意検討した結果、タッチパネルの透明
導電性基板に光散乱性を付与するか、又は透明導電性基
板に光散乱層を有するシートを積層すると、鏡面反射を
防止して、反射光を適度に散乱でき、タッチパネルの視
認性を向上できることを見いだし、本発明を完成した。
導電層と基板とで構成された一対の透明導電性基板が、
スペーサーを介して、前記透明導電層を互いに対向して
配設されたタッチパネルである。そして、一の態様にお
いては、少なくとも一方の基板が光散乱性を有してい
る。この基板は、光散乱層単独又は光散乱層と基材シー
トとの積層体であってもよい。また、他の態様において
は、少なくとも一方の透明導電性基板に光散乱層を有す
るシートが積層されている。前記光散乱性を有する透明
導電性基板及び光散乱層を有するシートは、拡散角度3
〜60゜に拡散光を指向可能であってもよい。光散乱層
は、通常、屈折率の差が0.01〜0.2である複数の
固体成分で構成されている。光散乱層は、例えば、屈折
率の異なる複数の樹脂成分で構成された等方性の共連続
相構造を有していてもよく、透明ベース樹脂に、この透
明ベース樹脂と屈折率が異なる微粒子成分(樹脂微粒
子、無機微粒子)を分散した微粒子分散構造を有してい
てもよい。タッチパネルの一方の基板のフロント面に
は、硬化層が形成されていてもよい。
面に、前記タッチパネルが配設された液晶表示装置も含
まれる。
を形成する透明導電性基板は、透明導電層と基板とで構
成されている。この透明導電性基板は、光散乱性を有し
ていてもよい。光散乱性を有する透明導電性基板は、通
常、基板が光散乱層単独又は光散乱層と基材シートとの
積層体で構成されている。
異なる複数の固体成分(樹脂成分、無機成分など)によ
り形成された相分離構造を有している。相分離構造を形
成することにより、入射光が後方(入射光の進入方向と
反対の方向)に散乱(後方散乱)するのを防止しなが
ら、入射光を進行方向に散乱(前方散乱)できる。
ば、相分離構造を形成する複数の固体成分のうち、少な
くとも2種の固体成分の屈折率差が、0.01〜0.2
程度、好ましくは0.1〜0.15程度であってもよ
い。
タ)アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ビニルエ
ーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、オレフィン系樹脂、
ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、熱可塑性ポリウレタン樹脂、ポリスルホン
系樹脂(ジハロジフェニルスルホンなどのスルホン類の
単独重合体(ポリエーテルスルホン)、前記スルホン類
とビスフェノールAなどの芳香族ジオールとの共重合体
(ポリスルホン)など)、ポリフェニレンエーテル系樹
脂(2,6−キシレノールなどのフェノール類の重合体
など)、セルロース誘導体(セルロースエステル類、セ
ルロースカーバメート類、セルロースエーテル類な
ど)、シリコーン系樹脂(ポリジメチルシロキサン、ポ
リメチルフェニルシロキサンなど)、ゴム又はエラスト
マー(ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのジエン系
ゴム、スチレン−ブタジエン共重合体、アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体、アクリルゴム、ウレタンゴ
ム、シリコーンゴムなど)などが挙げられる。
単独又は共重合体(ポリスチレン、スチレンーα−メチ
ルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合
体など)、スチレン系単量体と他の重合性単量体((メ
タ)アクリル系単量体、無水マレイン酸、マレイミド系
単量体、ジエン類など)との共重合体などが含まれる。
スチレン系共重合体としては、例えば、スチレン−アク
リロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレンと(メ
タ)アクリル系単量体との共重合体[スチレン−メタク
リル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル
−(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メ
タクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合体な
ど]、スチレン−無水マレイン酸共重合体などが挙げら
れる。好ましいスチレン系樹脂には、ポリスチレン、ス
チレンと(メタ)アクリル系単量体との共重合体[スチ
レン−メタクリル酸メチル共重合体などのスチレンとメ
タクリル酸メチルを主成分とする共重合体]、AS樹
脂、スチレン−ブタジエン共重合体などが含まれる。
タ)アクリル系単量体の単独又は共重合体、(メタ)ア
クリル系単量体と共重合性単量体との共重合体が使用で
きる。(メタ)アクリル系単量体には、例えば、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブ
チル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル
酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸C1-10
アルキル;(メタ)アクリル酸フェニルなどの(メタ)
アクリル酸アリール;ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなど
のヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート;グリシジ
ル(メタ)アクリレート;N,N−ジアルキルアミノア
ルキル(メタ)アクリレート;(メタ)アクリロニトリ
ルなどが例示できる。共重合性単量体には、前記スチレ
ン系単量体、ビニルエステル系単量体、無水マレイン
酸、マレイン酸、フマル酸などが例示できる。これらの
単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリ
ル酸エステル、メタクリル酸メチル−(メタ)アクリル
酸共重合体、メタクリル酸メチル−アクリル酸エステル
−(メタ)アクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル−
(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリ
ル酸エステル−スチレン共重合体(MS樹脂など)など
が挙げられる。好ましい(メタ)アクリル系樹脂として
は、ポリ(メタ)アクリル酸メチルなどのポリ(メタ)
アクリル酸C1-5アルキルが挙げられる。
ステル系単量体の単独又は共重合体(ポリ酢酸ビニル、
ポリプロピオン酸ビニルなど)、ビニルエステル系単量
体と共重合性単量体との共重合体(酢酸ビニル−塩化ビ
ニル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体など)又はそれらの誘導体が挙げられる。ビ
ニルエステル系樹脂の誘導体には、ポリビニルアルコー
ル、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニル
アセタール樹脂などが含まれる。
1-10アルキルエーテルの単独又は共重合体、ビニルC
1-10アルキルエーテルと共重合性単量体との共重合体
(ビニルアルキルエーテル−無水マレイン酸共重合体な
ど)が挙げられる。
ル、ポリフッ化ビニリデン、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体、塩化ビニル−(メタ)アクリル酸エステル共重
合体、塩化ビニリデン−(メタ)アクリル酸エステル共
重合体などが挙げられる。
レン、ポリプロピレンなどのオレフィンの単独重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)ア
クリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル共重合体などの共重合体が挙げられる。
ール類(ビスフェノールAなど)をベースとする芳香族
ポリカーボネート、ジエチレングリコールビスアリルカ
ーボネートなどの脂肪族ポリカーボネートなどが含まれ
る。
どの芳香族ジカルボン酸を用いた芳香族ポリエステル
(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタ
レートなどのポリC2-4アルキレンテレフタレートやポ
リC2-4アルキレンナフタレートなどのホモポリエステ
ル、C2-4アルキレンテレフタレート及び/又はC2-4ア
ルキレンナフタレート単位を主成分(例えば、50重量
%以上)として含むコポリエステルなど)、アジピン酸
などの脂肪族ジカルボン酸を用いた脂肪族ポリエステル
などが含まれる。ポリエステル系樹脂には、ε−カプロ
ラクトンなどのラクトンの単独又は共重合体も含まれ
る。
6、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイ
ロン612、ナイロン11、ナイロン12などの脂肪族
ポリアミド、ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、アジピン酸など)とジアミン(例えば、ヘ
キサメチレンジアミン、メタキシリレンジアミン)とか
ら得られるポリアミドなどが挙げられる。ポリアミド系
樹脂には、ε−カプロラクタムなどのラクタムの単独又
は共重合体であってもよく、ホモポリアミドに限らずコ
ポリアミドであってもよい。
ル類としては、例えば、脂肪族有機酸エステル(セルロ
ースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセ
ルロースアセテート;セルロースプロピオネート、セル
ロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネー
ト、セルロースアセテートブチレートなどのC1-6有機
酸エステルなど)、芳香族有機酸エステル(セルロース
フタレート、セルロースベンゾエートなどのC7-12芳香
族カルボン酸エステル)、無機酸エステル類(例えば、
リン酸セルロース、硫酸セルロースなど)が例示でき、
酢酸・硝酸セルロースエステルなどの混合酸エステルで
あってもよい。セルロース誘導体には、セルロースカー
バメート類(例えば、セルロースフェニルカーバメート
など)、セルロースエーテル類(例えば、シアノエチル
セルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロースなどのヒドロキシ−C2-4アルキル
セルロース;メチルセルロース、エチルセルロースなど
のC1-6アルキルセルロース;カルボキシメチルセルロ
ース又はその塩、ベンジルセルロース、アセチルアルキ
ルセルロースなど)も含まれる。
成分が使用でき、例えば、酸化ケイ素(ガラスなど、特
に、無アルカリガラス)、酸化ジルコニウム、酸化アル
ミ、酸化亜鉛、マイカ(雲母)などの無機酸化物、チッ
化ホウ素などの無機窒素化物、弗化カルシウム、弗化マ
グネシウムなどの無機ハロゲン化物などが挙げられる。
これら無機成分は、2種以上組み合わせて複合材として
用いてもよく、例えば、マイカとチッ化ホウ素との複合
材などが使用できる。
相分離構造を有していればよく、例えば、等方性の共連
続相構造や、微粒子分散構造などの相分離構造を有して
いてもよい。なお、共連続相構造とは、共連続構造や三
次元的に連続又は繋がった構造と称される場合があり、
通常、複数の樹脂成分で構成されており、この構成ポリ
マー相が連続している構造を意味する。共連続相構造
は、シート面内において異方性が低減されており、実質
的に等方性、すなわち、シート面内のどの方向に対して
も連続相による相分離構造のサイズ(平均相間距離)が
略均一である。なお、本明細書で共連続相構造と称する
場合、共連続相構造と液滴相構造(独立又は孤立した相
構造)とが混在した中間的構造をも意味する。
散乱性が得られるだけでなく、所定の拡散角度に対して
散乱光強度を強めること(例えば、極大化)でき、拡散
光に高い指向性を付与できる。このため、この光散乱層
を有するタッチパネルを用いて反射型液晶表示装置又は
反射/透過型液晶表示装置を形成する場合、要求視野特
性と散乱光の指向角度とを合わせることにより、外部光
やフロントライトの光源を効率よく利用できる。
好ましい構成樹脂としては、例えば、スチレン系樹脂、
(メタ)アクリル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロ
ゲン含有樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル
系樹脂、ポリアミド系樹脂、セルロース誘導体、シリコ
ーン系樹脂、及びゴム又はエラストマーなどが含まれ
る。
成するため、それぞれのポリマーのガラス転移温度以上
において、相溶性と非相溶性(相分離性)のいずれをも
示す複数のポリマーを組み合わせて使用する。例えば、
低温で相溶性を示し高温で非相溶性を示す高温相分離型
(LCST型,lower critical solution temperatur
e)の共存系、又は低温で非相溶性を示し高温で相溶性
を示す低温相分離型(UCST型,upper critical sol
ution temperature )の共存系を示すポリマーが使用で
きる。UCST型又はLCST型(好ましくはLCST
型)の樹脂組成物(シート状の樹脂組成物など)をスピ
ノーダル分解することにより相分離構造を調整でき、共
連続相構造を形成できる。
のポリマーとで構成する場合、第1のポリマーと第2の
ポリマーとの組み合わせは特に制限されない。例えば、
第1のポリマーがスチレン系樹脂(ポリスチレン、スチ
レン−アクリロニトリル共重合体など)である場合、第
2のポリマーは、ポリカーボネート系樹脂、(メタ)ア
クリル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ゴム又はエラス
トマーなどであってもよい。
は、例えば、前者/後者=10/90〜90/10(重
量比)程度、好ましくは20/80〜80/20(重量
比)程度、さらに好ましくは30/70〜70/30
(重量比)程度、特に40/60〜60/40(重量
比)程度である。ポリマーの構成比が一方に偏りすぎる
と、スピノーダル分解により共連続相を形成する時に、
一方のポリマー相が非連続化しやすくなるため、拡散光
に指向性を付与できない。
20μm程度、好ましくは2〜15μm程度、さらに好
ましくは2〜10μm程度である。
は、顕微鏡写真(共焦点レーザー顕微鏡など)の画像処
理により測定できる。また、後述の拡散光の指向性の評
価法と同様の方法により、拡散光強度が極大になる拡散
角度θを測定し、下記のブラッグ反射条件の式より相間
距離dを算出してもよい。
長を示す) 共連続相を有する光散乱層の厚みは、例えば、1〜10
0μm程度、好ましくは1〜50μm程度、さらに好ま
しくは1〜30μm程度である。
は、透明ベース樹脂に、この透明ベース樹脂と屈折率が
異なる微粒子成分(樹脂微粒子、無機微粒子など)が分
散することにより形成されている。
する樹脂には、スチレン系樹脂(ポリスチレンなど)、
(メタ)アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂(ポリエチ
レン、ポリプロピレンなど)、ポリカーボネート系樹
脂、ポリエステル系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂(ナイロン6、ナイロン12、ナイロン61
2など)、セルロース誘導体(セルロースアセテートな
ど)などが挙げられる。
に、透明ベース樹脂)には、熱可塑性樹脂を用いる場合
が多い。
きる。
が得られるものの、拡散角が広角なほど光散乱性が小さ
くなる光散乱特性を示す場合がある。すなわち、拡散光
の分布がガウス分布に近いため、拡散角が大きくなる
と、全体的に散乱光強度が低下し、表示画面の明るさが
低下する場合がある。このため、透明ベース樹脂と微粒
子成分(樹脂微粒子、無機微粒子など)との屈折率差、
微粒子成分の粒子径、割合、粒子密度などを適宜調整し
て、後方散乱を抑制し、拡散光に指向性を付与してもよ
い。
透明ベース樹脂との屈折率差は、例えば、0.01〜
0.06程度、好ましくは0.01〜0.05程度、さ
らに好ましくは0.01〜0.04程度である。
〜100μm程度、好ましくは1〜20μm程度であっ
てもよい。
例えば、前者/後者=10/90〜90/10(重量
比)程度、好ましくは15/85〜60/40(重量
比)程度、さらに好ましくは15/85〜40/60
(重量比)程度であってもよい。
〜100(1010個/cm3)程度、好ましくは4〜80(1
010個/cm3)程度であってもよい。
を測定し、下記式(I)により算出できる。
準)を、πは円周率を、Dsは微粒子成分の粒径(μm)
を示す) 微粒子分散構造を有する光散乱層の厚みは、例えば、1
〜400μm程度、好ましくは10〜300μm程度、
さらに好ましくは50〜200μm程度である。
としては、前記光散乱層を構成する樹脂と同様の樹脂が
使用できる。なお、共連続相構造を有する光散乱層と基
材シートとを併用する場合、後述するように共連続相構
造をスピノーダル分解により形成するため、基材シート
もスピノーダル分解温度に対する耐熱性を有しているの
が好ましい。
ルロース誘導体(セルローストリアセテート(TAC)
などのセルロースアセテートなど)、ポリエステル系樹
脂(ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)など)、ポリアリレート
系樹脂、ポリスルホン系樹脂(ポリスルホン、ポリエー
テルスルホン(PES)など)、ポリカーボネート系樹
脂(ポリカーボネート(PC)など)、ポリオレフィン
系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂などから得られるシ
ートが挙げられる。これらシートは、1軸又は2軸に延
伸されていてもよく、例えば、1軸延伸PETシート、
2軸延伸PETシートなどのポリエステル延伸シートで
あってもよい。
〜400μm程度、好ましくは10〜300μm程度、
さらに好ましくは50〜200μm程度である。
性無機化合物で形成された層、例えば、金属酸化物層
(ITO(インジウム錫酸化物)、InO2、SnO2、
ZnOなどの層)、金属層(Au、Ag、Pt、Pdな
どの層)などが挙げられる。好ましい透明導電層は、I
TO層である。
ルの電極や抵抗膜を構成できる。また、透明導電層が透
明導電性基板の両面に形成されている場合、一方の透明
導電層は、前記電極や抵抗膜として用いることができ、
他方の透明導電層はシートの静電気を除去するための帯
電防止層として用いてもよい。
みは、例えば、100〜2,000オングストローム、
好ましくは100〜1,500オングストローム、さら
に好ましくは150〜1,000オングストローム程度
である。また、この透明導電層の表面抵抗は、例えば、
10〜1,000Ω/□、好ましくは50〜800Ω/
□、さらに好ましくは100〜500Ω/□である。
は、例えば、10〜500オングストローム程度、好ま
しくは30〜300オングストローム程度である。ま
た、この透明導電層の表面抵抗は、例えば、0.5〜1
00kΩ/□程度、好ましくは1〜50kΩ/□程度で
ある。
(国際電機(株)製)により測定できる。
的には、光散乱層単独又は光散乱層と基材シートとで構
成された基板の少なくとも一方の面に透明導電層が積層
されている。
場合、透明導電層は、基板の光散乱層側に形成してもよ
く、基材シート側に形成してもよい。耐熱性が良好な基
材シート側に透明導電層を形成すると、タッチパネル製
造工程の信頼性(安定性)を高めることができる。ま
た、基材シート側に透明導電層を形成する場合、透明導
電性基板は、透明導電層−基材シート−光散乱層の順で
三層構造を形成するため、この透明導電性基板をタッチ
パネルのバック基板として用いると、バック基板のフロ
ント側に透明導電層が、バック基板のバック側に光散乱
層が位置することとなる。このため、このタッチパネル
を液晶表示ユニットのフロント面に配設すると、液晶に
光散乱層を近接でき、高画質の表示画面を形成できる。
板は光散乱層と基材シートとで構成されている場合が多
く、光散乱層が微粒子分散構造の場合、基板は、光散乱
層単独で形成されている場合が多い。光散乱層が共連続
相構造を形成する場合、光散乱層の厚みが薄いものの、
光散乱層と基材シートとを積層することで基板に適切な
強度を付与できる。
00μm程度、好ましくは10〜400μm程度、さら
に好ましくは50〜200μm程度の範囲から選択でき
る。基板厚みが500μmを超えると、画像形成時に画
像のシャープ性が低下する(画像ボケ)。また、基板厚
みが1μm未満の場合、基板の強度や取扱い性が低下す
る。
を有している。すなわち、高いヘーズ値を有しているに
も拘わらず、高い全光線透過率を示し、かつ低い反射率
を示す。透明導電性基板のヘーズ値は、例えば、10〜
60%程度、好ましくは15〜50%程度、さらに好ま
しくは20〜40%程度である。全光線透過率は、例え
ば、80〜100%程度、好ましくは85〜98%程
度、さらに好ましくは90〜95%程度である。また、
反射率は、例えば、10%以下(例えば、0〜10%程
度)、好ましくは7%以下(例えば、1〜7%程度)、
さらに好ましくは1〜5%程度である。
ズメーター(日本電色工業(株)製、NDH−300
A)を用い、JIS K7105に準拠して測定でき
る。また、反射率は、可視紫外分光光度計(日立製作所
(株)製)に60φ積分球を設置し、入射測定面にサン
プルをセットし、550nmの光を照射して、拡散反射
率(測定面に垂直方向から入射(0゜入射)した光の鏡
面反射成分を除いた反射光の率)を測定することにより
求めることができる。
離状態により拡散光に指向性を付与可能であってもよ
く、例えば、拡散角度3〜60゜程度、好ましくは5〜
50゜程度、さらに好ましくは10〜40゜程度(特に
10〜30゜程度)に拡散光を指向可能であってもよ
い。
うな、偏光板21、酢酸ビニル系粘着剤29、テストシ
ート22、カラーフィルター28、ガラス板(厚さ1m
m)23、及びアルミニウム反射板25を積層した反射
型LCDモデル装置を用いて測定できる。この反射型L
CDモデル装置に対して、正面方向から垂直にレーザー
光(NIHON KAGAKU ENG NEO−20
MS)を照射し、シートにより拡散された光の強度(拡
散強度)を拡散角度θに対してプロットしたとき、シー
トが指向性を有している場合には、プロット曲線が、特
定の拡散角度θの範囲で極大又はショルダー(特に、極
大)を形成する。
基材シートで構成されている基板部分は、後述の液晶表
示ユニットを構成する偏光板や位相差板(特に、偏光
板)と同程度の熱膨張率を有していてもよい。透明導電
性基板は、液晶表示ユニットの偏光板や位相差板と積層
されることが多いため、基板の熱膨張率を偏光板や位相
差板と同程度にすることで、透明性基板と偏光板や位相
差板との間に、熱膨張や熱収縮などに伴う剥離の応力が
発生するのを抑制できる。例えば、偏光板や位相差板が
セルロース誘導体で形成されている場合、光散乱層を構
成する樹脂(例えば、透明ベース樹脂)や基材シート
に、セルロース誘導体(セルロースアセテートなど)を
用いるのが好ましい。
例えば、安定化剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定
剤など)、可塑剤、着色剤(染料や顔料)、難燃剤、帯
電防止剤、界面活性剤などを含有していてもよい。ま
た、透明導電性基板の表面(特に、透明導電層が形成さ
れていない側の表面)には、必要により、種々のコーテ
ィング層、例えば、防曇層、離型層などを形成してもよ
い。
トで構成されている光非散乱性の透明導電性基板であっ
てもよい。このような基板であっても、前記光散乱性を
有する透明導電性基板と組み合わせてタッチパネルを形
成することにより本発明のタッチパネルを形成できる。
また、後述するように、透明導電性基板に光散乱層を有
するシート(以下、光散乱シートと称する場合がある)
を積層することによっても、本発明のタッチパネルを形
成できる。
合、基材シートは前記基材シートと同様のシートであっ
てもよく、ガラスで形成されていてもよい。また基材シ
ートの厚みは、前記基材シート厚みと同様であってもよ
く、薄くてもよい。特に、後述するように、光散乱層を
有するシートを透明導電性基板に積層する場合、この透
明導電性基板を構成する基材シートの厚みは、1〜30
0μm程度、好ましくは20〜150μm程度であって
もよい。
基板が光散乱層単独で構成されている場合、この基板
は、光散乱層を構成する組成物(特に、樹脂組成物)を
シート成形することにより得ることができる。また、基
材シートと光散乱層とで構成されている基板は、基材シ
ートに前記組成物を塗布などにより積層することにより
得ることができる。そして、透明導電性基板は、前記基
板の表面に透明導電層を形成することにより得ることが
できる。
有する場合、複数の屈折率が異なる樹脂からなる樹脂組
成物をシート成形し、このシートをスピノーダル分解し
て、誘起された等方性の相分離構造を固定化することに
より基板を形成できる。また、前記樹脂組成物を基材シ
ート表面にコーティング又は溶融ラミネートし、必要に
応じて、乾燥し、この積層シートをスピノーダル分解す
ることによっても基板を形成できる。
物層(又はシート)を、ポリマーのガラス転移温度以上
であり、かつLCST以上の温度又はUCST以下の温
度(例えば、80〜380℃程度、好ましくは140〜
300℃程度)に加熱して相分離することにより行うこ
とができる。なお、スピノーダル分解において、相分離
の進行に伴って、表面張力によりポリマー相が共連続相
構造を形成し、さらに熱処理すると、連続相が自らの表
面張力により非連続化し、液滴相構造(球状、真球状な
どの独立相の海島構造)となる。従って、相分離の程度
によって、共連続相構造と液滴相構造との中間的構造、
すなわち、上記共連続相から液滴相に移行する状態の相
構造も形成できる。
方性の共連続相構造(又は共連続相構造と液滴相構造と
の中間的構造)を形成したシート(基板)は、構成ポリ
マーのガラス転移温度以下(例えば、主たるポリマーの
ガラス転移温度以下)に冷却することにより、共連続相
構造を固定化できる。
場合、基板は、前記透明ベース樹脂と微粒子成分を含む
混合物を慣用の方法、例えば、キャスティング法、溶融
押出法などの溶融した透明ベース樹脂に微粒子を分散し
て製膜する溶融製膜法より製造できる。また、透明ベー
ス樹脂と微粒子成分との混合物を、基材シート表面にコ
ーティングすることによっても基板を形成できる。
ング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、コーテ
ィング法などの慣用の方法により透明導電層を形成する
ことにより得ることができる。なお、真空蒸着法により
透明導電層を形成する場合(ITOを蒸着する場合な
ど)、基板表面に予めSiO2などの非導電性無機化合
物を蒸着したり、熱硬化性樹脂やUV硬化性樹脂などを
予めコーティングしてアンカーコート層を形成した後
で、透明導電層を蒸着することが多い。これら前処理に
より、透明導電層の強度や耐久性を向上できる。
サーを介して、透明導電層を互いに対向して一対の透明
導電性基板を配設することにより形成されている。そし
て、本発明では、一対の透明導電性基板のうち、少なく
とも一方の透明導電性基板に、光散乱性を有する透明導
電性基板を用いるか、又は光散乱層を有するシート(光
散乱シート)(例えば、前記光散乱層単独のシート、前
記光散乱層と基材シートとの積層シートなど)を積層し
ている。なお、光散乱シートを積層する場合、透明導電
性基板のうち、電極や抵抗膜として用いる透明導電層が
形成されていない側の面に積層してもよい。
は、バック面側の透明導電層基板に至る前に、透明導電
層と空気層との界面で鏡面反射することがあるため、フ
ロント側(入力側)の透明導電性基板に、光散乱性を有
する透明導電性基板を用いるか、又は光散乱シートを積
層すると、効果的に反射光を散乱できる。また、バック
側(非入力側)の透明導電性基板に、光散乱性を有する
透明導電性基板を用いるか、又は光散乱シートを積層す
る場合であっても、タッチパネルを後述の液晶表示ユニ
ットに配設した場合、液晶表示ユニットからの反射光を
散乱できる。
を絶縁するために使用され、例えば、粒子状のスぺーサ
ー(ドットスペーサー)などが使用できる。ドットスペ
ーサーは、透明導電層間に分散して配設されている。ド
ットスペーサーを用いると、タッチパネルへの入力操作
を行うときに、入力操作に対応する圧力に応じて、入力
部分の絶縁状態が解除されて、入力位置の検出が可能と
なる。なお、ドットスペーサーなどのスペーサーは、印
刷法や微粒子分散法などの慣用の方法により透明導電層
間に形成できる。
m程度(例えば、0.1〜0.3mm程度)であっても
よいが、タッチパネルの手書き入力性を向上するため、
例えば、0.1mm以下(例えば、0.01〜0.1m
m程度)、好ましくは0.03mm程度(例えば、0.
01〜0.05mm程度)であってもよい。
膜方式(デジタルマトリックス方式、アナログ方式な
ど)のタッチパネルとして使用できる。
を形成する場合、透明導電層は、ストライプ状(棒状)
にパターン処理されたパターン電極(棒状電極など)と
してもよい。そして、一方の透明導電性基板の棒状電極
と、他方の透明導電性基板の棒状電極とは、互いに交叉
(特に、略直交)するように配向されている。このよう
なタッチパネルを用いると、棒状の各電極に銀ペースト
などによりリード線を接続することで、パネルのタッチ
(入力)時に、タッチ位置(入力位置)に対応する電極
にのみ電気が導通するため、入力位置の検出が可能とな
る。なお、透明導電層のパターン処理は、フォトリソグ
ラフ加工などのレジスト形成法により、又は透明導電層
にエッチングを施すことにより行うことができる。
合、透明導電層の両端部はパターン処理などにより除去
されている。この除去部には、一対のバスバー(銀製の
バスバーなど)が形成され、透明導電層と接続されてい
る。そして、一方の透明導電性基板のバスバーの配列
と、他方の透明導電性基板のバスバーの配列とは、互い
に交叉するように配向(特に、略直交するように配向、
例えば、一方のバスバーがX軸方向に、他方のバスバー
をY軸方向に配向)されている。一方の基板の一対のバ
スバーに電圧を印加して透明導電層に電位勾配(例え
ば、X軸方向の電位勾配)を形成すると、パネルへのタ
ッチ(入力)により、他方の透明導電層に電気が導通し
てタッチ位置(入力位置)の電位を検出でき、入力位置
(X軸座標)の検出が可能となる。そして、一方のバス
バー(X軸方向に配向されたバスバーなど)と、他方の
バスバー(Y軸方向に配向されたバスバーなど)とで、
交互に電圧印加(電位勾配の形成)と、電位検出をおこ
なうことにより、押圧部位(入力部位)の二次元的座標
(X軸座標とY軸座標など)を検出できる。なお、バス
バーは、例えば、透明導電性基板に銀ペーストを印刷
し、焼成することにより形成される。
た透明導電性基板の一例を示す図である。基板30に
は、略四角形状の透明導電層4が積層されており、この
透明導電層の周辺部はパターニングにより除去されてい
る。この除去部には、銀ペーストを印刷して焼成するこ
とにより、互いに対向する一対のバスバー31が形成さ
れている。このバスバー31は、透明導電層4と端部が
重なるように形成されている。
に電気を導通するためのリード線が形成されていてもよ
い。図14は、このような透明導電性基板を示す図であ
る。基板30には、パターニングにより周辺部が除去さ
れた略長方形状の透明導電層4が積層され、図13と同
様に、透明導電層4aの両端部には、一対のバスバー3
1が印刷により形成されている。そして、この透明導電
性基板では、透明導電層4の周辺部(除去部)のうち、
バスバーが形成されていない部分(縁部)には、銀ペー
ストを印刷して焼成することにより、各バスバーとそれ
ぞれ接続する一対のリード線32が形成されている。
側)の透明導電性基板の表面(入力面)(又は透明導電
性基板と、光散乱シートとの積層体の表面)には、硬化
層を形成してもよい。硬化層により、指やペンなどによ
る入力操作時の透明導電性基板や光散乱層の損傷を防止
し、耐久性を向上できる。
は樹脂を硬化した樹脂層(例えば、シリコーンアクリレ
ート、エポキシアクリレート、アクリル酸エステル、ウ
レタンアクリレートなどの(メタ)アクリレート系単量
体を光硬化した樹脂層、光又は熱硬化性樹脂を光又は熱
硬化した樹脂層など)などが挙げられる。なお、この樹
脂層に光散乱成分(サイロイドなどのSiO2系微粒子
など)を分散して、光散乱性硬化層を形成することによ
り、反射光を散乱して鏡面反射を防止し、タッチパネル
に防眩性を付与してもよいが、この光散乱性硬化層は、
後方散乱が大きいため、透過率が減少し、液晶表示の画
像の鮮明度を低下させる。本発明のタッチパネルでは、
既に、後方散乱性の少ない前方散乱性の光散乱層が形成
されているため、硬化層として、硬化性単量体又は樹脂
を硬化した樹脂層を形成することが多い。これにより、
光透過性、光散乱性、及び耐久性に優れたタッチパネル
を得ることができる。
する透明導電性基板を用いるか、又は透明導電性基板に
光散乱シートを積層するため、反射光に光散乱性を付与
して鏡面反射成分を低減できる。そのため、入射光の鏡
面反射によるパネル面の眩しさ(ギラツキ)を防止で
き、また反射光成分を広い拡散角度に亘って分散できる
ため、パネル面全体の明るさを向上できる。
する光散乱層又は特定の微粒子分散構造を有する光散乱
層を形成すると、反射光に指向性を付与できるため、広
い視野角に亘って、パネル面の明るさを向上できる。
基板に光散乱シートが積層されたタッチパネルは、例え
ば、透明導電性基板に光散乱シートを貼付けることによ
り、又は透明導電性基板に光散乱層を構成する樹脂組成
物をコーティングや押出ラミネートしてシート化するこ
とにより行うことができる。樹脂組成物を用い溶融製膜
により光散乱シートを積層すると、貼付けにより光散乱
層を積層する場合に比べ、光散乱層を透明導電性基板に
隙間無く積層できるため、タッチパネルを液晶表示ユニ
ットと組み合わせたとき、画質の低下を防止できる。
合、例えば、透明導電性基板又は基板に、部分的(周辺
部など)又は全体的に粘着剤を塗布して貼り合わせても
よい。なお、粘着剤を全体的に塗布する方が、部分的に
塗布する場合に比べて、積層体の全光線透過率を高く維
持できる。また、粘着剤を部分的に塗布して貼り合わせ
る場合には、慣用の方法、例えば、微粒子を基板の表面
に分散する方法などにより干渉縞を抑制してもよい。
コーン系ポリマー、ポリエステル、ポリウレタン、合成
ゴムなどから選択できる。好ましい粘着剤としては、屈
折率が、後述の液晶表示装置を構成する偏光板を形成す
る樹脂(トリアセチルセルロースなど)及び透明導電性
基板を構成する樹脂(透明ベース樹脂など)それぞれの
屈折率の間の値を有する粘着剤が挙げられる。
(メタ)アクリル酸C2-14アルキルエステル(エチルエ
ステル、n−プロピルエステル、イソプロピルエステル
など)の単独又は共重合体が挙げられる。
晶表示ユニットと組み合わせることにより、タッチパネ
ル式液晶表示装置を構成できる。図2は、このような液
晶表示装置を説明するための概略断面図である。図2の
液晶表示装置は、液晶表示ユニット2のフロント側(液
晶画面表示側)に、本発明のタッチパネル1が配設され
ている。
A、3Bで形成された基板の一方の面に透明導電層4
A、4Bが形成された一対の透明導電性基板5A、5B
が、互いに透明導電層4A、4Bを対向して配設されて
いる。この両透明性基板の間には、微粒子スペーサー6
が介在しており、透明導電層4A、4B間を絶縁してい
る。また、タッチパネル1のうち、フロント側の透明導
電性基板5Aのフロント面には、硬化層7が形成されて
いる。
示ユニット2は、透明導電層(透明導電性電極)4cが
形成された透明性のフロント基板8と、光反射性導電層
(光反射性電極)9が形成されたバック基板10とが、
互いに導電層(電極)4c、9を対向して配設され、こ
の両基板8、10の間に液晶11が封入された液晶セル
12を有している。フロント基板8の導電層非形成面に
は、位相差板14を介して偏光板13が積層されてい
る。すなわち、この液晶表示ユニットは、バック基板に
光反射性の層が積層された反射型液晶表示ユニットであ
り、液晶層11に形成される画像は、フロント基板8及
び位相差板14を介して、偏光板13側から観察でき
る。この液晶表示ユニットは、フロント面からの入射光
(自然光、外部光、フロントライトによる光など)を有
効利用でき、バックライトなどによりバック面から光を
照射する必要はない。
面)に本発明のタッチパネルを配設すると、タッチパネ
ルが高い光線透過率を備えているため、液晶表示画面の
黄色化を防止できる。また、タッチパネル表面での鏡面
反射を防止して、反射光に高い散乱性を付与できるた
め、高輝度性と防眩性とを併せ持つ視認性の高い液晶表
示装置を得ることができる。さらに、タッチパネルが光
散乱性を有しているため、光散乱板が形成されていない
鏡面反射性の液晶表示ユニットであっても使用でき、高
い視認性を維持しながら液晶表示装置を薄型化できる。
ッチパネルとしては、種々のタッチパネルが使用でき
る。例えば、フロント側とバック側の両方の基板が、光
散乱性を有する基板であるか又は光散乱シートが積層さ
れた基板である必要はなく、フロント側のみの基板、又
はバック側のみの基板が、光散乱性を有する基板である
か又は光散乱シートが積層された基板であってもよい。
なお、光散乱層が液晶表示ユニットに近接する場合、例
えば、タッチパネルのバック側の基板に光散乱層が形成
されている場合や、バック側の基板の表面(特に、液晶
表示ユニット側の面)に光散乱シートが積層されている
場合、より高品質な表示画像が得られる。
基板に積層される電極は光反射性である必要はなく、透
明性電極であってもよい。透明性電極を用いても、バッ
ク基板に光反射板(アルミニウム箔などの金属板など)
を積層することによりバック基板に光反射性を付与でき
る。なお、液晶表示ユニットの光反射層(光反射性基
板、光反射板など)は、粗面処理されて光散乱性を有し
ていてもよいが、本発明では、タッチパネルが光散乱性
を有しているため、光散乱層は、通常、粗面処理される
ことなく鏡面反射性を有している。本発明では、液晶表
示ユニットの光反射層を粗面処理することなく、液晶表
示装置に光散乱性を付与できるため、低コストであって
も高品質な画像を得ることができる。
示ユニット以外のユニット(例えば、反射/透過型液晶
表示ユニット、透過型液晶表示ユニットなど)を用いて
もよいが、反射/透過型液晶表示ユニットは、反射型液
晶表示ユニットと同様に可搬性に優れているため、本発
明のタッチパネルと組み合わせるのに適している。反射
/透過型液晶表示ユニットは、例えば、反射型液晶表示
ユニットの光反射性電極の一部を透明電極にしたり、光
反射性電極をハーフミラー化することにより形成でき
る。このような反射/透過型液晶表示ユニットでは、フ
ロント面からの入射光(外部光など)は、光反射性電極
又はハーフミラー電極で反射する。一方、バック面から
の光(バックライトによる光など)は、透明電極又はハ
ーフミラー電極を通じて、フロント面へ透過する。
リックス(パッシブ)方式(例えば、STN型)であっ
てもよく、アクティブマトリクス方式(例えば、TN−
TFT型)であってもよい。
る2つの偏光板を用いた偏光板2枚方式の液晶表示ユニ
ット、1つの偏光板を用いた偏光板1枚方式の液晶表示
ユニットなどであってもよい。偏光板1枚方式の液晶表
示ユニットは、例えば、1枚の偏光板と、種々のモード
(ツイストネマチック液晶を用いたモード、R−OCB
(Optically Compensated Bend)モード、平行配向モー
ドなど)を組み合わせた液晶表示ユニットであってもよ
い。
示すネマティック液晶が使用できる。このような液晶
は、例えば、メルクジャパン(株)社から、商品名「Z
LI−2857」、「ZLI−4750」、「ZLI−
4788」「ZLI−478−000」などとして入手
できる。なお、液晶層の厚みは、例えば、1〜20μm
程度、好ましくは3〜12μm程度であってもよい。
ットの両電極には、液晶を配向するための(例えば、基
板に対して垂直方向に配向するための)配向膜を塗布な
どにより形成してもよい。配向膜としては、ポリイミド
系配向膜(垂直配向膜など)が用いられることが多い。
層は、前記タッチパネルの透明導電層(ITO(インジ
ウム錫酸化物)など)であってもよい。
限されず、例えば、ガラス基板やプラスチック基板が挙
げられる。好ましい基板はプラスチック基板である。プ
ラスチック基板を用いると、液晶表示装置を軽量化及び
薄型化できる。
例えば、0.1〜3mm程度、好ましくは0.1〜1m
m程度である。また、プラスチック基板の場合、例え
ば、1〜1000μm程度、好ましくは100〜800
μm程度である。
板は必ずしも必要ではなく、また用いる場合であって
も、その数は特に限定されない。また、偏光板や位相差
板は、液晶層よりもフロント側に形成されている限り、
その形成場所も特に限定されない。
は、光散乱性を付与するための光散乱板(例えば、前記
光散乱シートで形成された光散乱板など)、カラー表示
のためのカラー化手段(3原色カラーフィルターなどの
カラーフィルターなど)などを積層してもよい。
の間又はタッチパネルのフロント面(好ましくは、液晶
表示ユニットとタッチパネルとの間)には、光を照射す
るためのフロントライトを設けてもよい。このフロント
ライトは、外部光が弱くて、画面の視認性が低い場合に
使用されることが多い。特に、液晶表示ユニットとタッ
チパネルとの間を照射可能なフロントライトを用いる場
合、照射光は、タッチパネルを通過することなく、直接
液晶表示ユニットに入射するため、液晶画面をより明る
くできる。
/透過型(特に、反射/透過型)の液晶表示ユニットの
場合、液晶表示ユニットのバック面側から光を照射する
ためのバックライトを設けてもよい。
板方式のTFT駆動のカラー液晶表示ユニット(反射型
液晶表示ユニット、バックライトが配設された反射/透
過型液晶表示ユニットなど)、フロントライトが配設さ
れていてもよいSTN駆動の反射型カラー液晶表示ユニ
ットなどが含まれる。
表示ユニットのフロント面(画像形成面)にタッチパネ
ルを積層することにより得ることができる。例えば、液
晶表示ユニット又はタッチパネルの貼り合わせ面に粘着
層(粘着剤の層など)を形成して貼り合わせる方法、液
晶表示ユニット又はタッチパネルの外周部に粘着層(粘
着テープなど)を形成して貼り合わせる方法、液晶表示
装置とタッチパネルとを積層し、治具などを用いて押え
込む方法などが挙げられる。なお、周辺部で接着する場
合や、治具などで押さえ込む場合、液晶表示ユニットと
タッチパネルとの間の空気層の形成を防止して、干渉縞
の発生を抑制する。
晶表示ユニットとタッチパネルとを形成して、これらを
貼り合わせることにより形成する必要はなく、それぞれ
の構成部材を適宜貼り合わせることにより形成してもよ
い。例えば、両面に粘着剤層がコーティングなどにより
形成された位相差板に対して、一方の面にタッチパネル
を、他方の面に液晶表示ユニットを貼り合わせることに
より、液晶表示装置を形成してもよい。
ネルを用いるか、又はタッチパネルの表面に光散乱層を
積層しているため、入射光の鏡面反射を低減でき、画像
表示面の防眩性を向上できるため、視認性が良好なタッ
チパネルを得ることができる。このようなタッチパネル
は、反射光を光散乱して高輝度表示も可能であり、液晶
表示ユニットと組み合わせて液晶表示装置を形成する
と、液晶画像の視認性も向上できる。
に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定さ
れるものではない。本発明における試験方法を以下に示
す。
下記の方法に従って測定した。 (1)全光線透過率測定:ヘーズメーター(日本電色工
業(株)製、NDH−300A)を用い、JISK71
05に準拠して測定した。 (2)ヘーズ値:ヘーズメーター(日本電色工業(株)
製、NDH−300A)を用い、JISK7105に準
拠して測定した。 (3)反射率 可視紫外分光光度計(日立製作所(株)製)に60φ積
分球を設置し、入射測定面にサンプルをセットし、55
0nmの光を照射することにより、拡散反射率(測定面
に垂直方向から入射(0゜入射)した光の鏡面反射成分
を除いた反射光の率)を測定した。 (4)表面抵抗 4探針比抵抗測定装置(国際電機(株)製)を用いて測
定した。 (5)耐擦傷性(硬度) 打鍵寿命試験を利用して評価した。即ち、機械式打鍵装
置で速度3回/秒で打鍵した。先端部には、20mm直
径ウレタン球(硬度7)を用い、打鍵荷重は約150g
とした。なお、この試験では、打鍵時のスイッチング挙
動も測定可能である。100万回打鍵した後の傷の発生
の有無を目視で確認した。
工業(株)製、LT−105)のフレーク80重量部を
塩化メチレン/メタノール混合溶媒(9/1(重量
比))900重量部に溶解し、この溶液にポリメタクリ
ル酸メチル(PMMA)系微粒子(積水化成品工業
(株)製、MBX−2)20重量部を混合し、流延後、
乾燥することにより、光散乱性(光散乱層3a)を有す
る基板を成形した(シートの厚み;150μm、全光線
透過率;92%、ヘイズ値;30%、反射率;3%)。
の透明導電層4a(厚み450オングストローム)を形
成することにより透明導電性基板5aを得た。なお、透
明導電層4aの表面抵抗は100Ω/□であり、透明導
電性基板5aの全光線透過率は92%、ヘイズ値は30
%であった。
透明導電層の周辺部を除去して略長方形にパターニング
し、除去部のうち、この長方形状の透明導電層の対向す
る2辺に隣接する部分に、透明導電層と重なるように銀
ペーストを印刷、焼成することによりバスバーを形成し
た。また、除去部のうち、前記バスバーの非形成部に
も、銀ペーストを印刷、焼成することによりリード線を
形成した(図14)。パターン処理された透明導電性基
板2枚(5a、5b)を、ドット状のスペーサー6を介
して、透明導電層(4a、4b)を互いに対向して配設
することにより、抵抗膜方式のアナログ型タッチパネル
1aを形成した。なお、透明導電性基板5aの一対のバ
スバーと、透明導電性基板5bの一対のバスバーとが互
いに直交するように透明導電性基板を配設した。
を通じて時間分割で交互に直流5Vの電圧を印加し、0
〜5Vの電位勾配を形成した。指やペンでタッチパネル
を押圧し、押圧部位の電圧印加側の抵抗膜の電位勾配
を、電圧を印加していない側の抵抗膜を介してA/D変
換により検出することにより、押圧部位(入力部位)の
位置座標を測定した。正確に押圧部位の位置座標を測定
できた。
観察したところ、反射光の鏡面反射成分は低減されてい
た。また、画像形成面の上に、このタッチパネル1aを
乗せ、タッチパネル1aを介して画像形成面の画像を確
認したところ、画像のシャープ性(表示ボケの少な
さ)、コントラスト性及び鮮明性は低減されることな
く、維持されていた。
た。
ポリエチレンテレフタレートシート(厚さ175μm)
の一方の面に、実施例1と同様にしてITOの透明導電
層4a(厚み450オングストローム)を形成すること
により透明導電性基板5c(全光線透過率;92%、ヘ
ーズ値;0.5%、反射率;5%)を形成した。
同様にして抵抗膜方式のアナログ型タッチパネル1bを
作成した。
乗せ、蛍光燈の照射下でタッチパネル1cを介して画像
形成面の画像を確認したところ、蛍光燈光の鏡面反射に
よりタッチパネル面が眩しく(ギラツキを伴い)、画像
の視認性が不十分であった。
例1の透明導電性基板5bと比較例1の透明導電性基板
5cで形成する以外は、実施例1と同様にして図5に示
すタッチパネル1cを形成した。
側(フロント基板)に、実施例1の透明導電性基板5b
をバック側(バック基板)にして、このタッチパネルの
視認性を確認した。すなわち、タッチパネル1cのう
ち、フロント基板5c側から蛍光燈の照明を照らし、実
施例1と同様にして、このフロント基板面の視認性を確
認したところ、このタッチパネル1cは、実施例1のタ
ッチパネルと同様に鏡面反射を低減でき、高い画像視認
性(画像シャープ性、画像コントラスト性、画像鮮明
性)を有していた。
た。
9、三菱レイヨン(株)製、BR88)50重量部とス
チレン−アクリロニトリル共重合体(屈折率1.55、
ダイセル化学工業(株)製、080SF)50重量部と
を塩化メチレン/メタノール混合溶媒に溶解した。この
溶液を基材シート16cとしてのポリエーテルスルホン
(PES)シート(シート厚み100μm、住友化学
(株)製)上に流延し、乾燥した。この塗布シートを、
230℃で10分間熱処理し、冷水中に浸漬して冷却
し、十分に乾燥した。得られた基板を透過型顕微鏡によ
り観察したところ、ポリメタクリル酸メチルとスチレン
−アクリロニトリル共重合体とからなる層3cは、共連
続相構造を有しており、連続相の平均相間距離は約6μ
mであった。この基板は、シート厚み115μm、全光
線透過率93%、ヘーズ値25%、反射率4%であり、
拡散角度約7゜に拡散光を指向可能であった。
ート16c側に透明導電層を積層することにより、透明
導電性基板5eを得た。得られた透明導電性基板5eの
全光線透過率は92%であり、ヘーズ値は25%であっ
た。
1と同様にして抵抗膜方式のアナログ型タッチパネル1
dを得た。
チパネルと同様に鏡面反射を低減でき、高い画像視認性
(画像シャープ性、画像コントラスト性、画像鮮明性)
を有していた。
た。
脂(非晶性コポリエステルPET−G、EASTMAN CHEMI
CAL社製、Eastar PETG6763、屈折率1.567)90
重量部と、樹脂微粒子としての汎用ポリスチレン系樹脂
(GPPS、ダイセル化学工業(株)製、GPPS#3
0、屈折率1.589)10重量部とを、それぞれ70
℃で約4時間乾燥した後、バンバリーミキサーで混練し
た。混練した樹脂組成物を約240℃で溶融し、Tダイ
よりシート状に押出成形し、表面温度約25℃の冷却ド
ラムで冷却固化することにより溶融製膜した。得られた
微粒子分散構造を有する光散乱シート18aは、シート
厚み120μm、全光線透過率91%、ヘーズ値26
%、反射率5%であった。
7aを塗布し、乾燥した。比較例1のタッチパネルのフ
ロント基板及びバック基板それぞれに、粘着剤層を介し
て前記光散乱シートを貼りつけることによりタッチパネ
ル1eを形成した。
チパネルと同様に鏡面反射を低減でき、高い画像視認性
(画像シャープ性、画像コントラスト性、画像鮮明性)
を有していた。
た。
ート状の光散乱層3e)を形成し、一方の面に硬化層7
bを積層した。この積層シートは、シート厚み130μ
m、全光線透過率91%、ヘーズ値26%、反射率6%
であった。この積層シートの硬化層非形成面に実施例1
と同様にしてITOの透明導電層4aを積層することに
より、透明導電性基板5iを形成した。
同様にして、透明導電性基板5fを形成した。
れている透明導電性基板5eを、バック側の基板として
硬化層がない透明導電性基板5fを用いて、実施例1と
同様にしてタッチパネル1fを形成した。
ペンで入力(押圧)してもフロント面は傷つかなかっ
た。また打鍵寿命試験により、フロント面の耐擦傷性を
テストしたところ、殆ど傷は発生しなかった。
チパネルと同様に鏡面反射を低減でき、高い画像視認性
(画像シャープ性、画像コントラスト性、画像鮮明性)
を有していた。
た。
に、サイロイド系微粒子を含有する硬化層7cを積層
し、ノングレアハードコートシートを形成した。この積
層シートは、全光線透過率77%、ヘーズ値88%、反
射率15%であった。この積層シートの硬化層非形成面
に実施例1と同様にしてITOの透明導電層4aを積層
することにより、透明導電性基板5kを形成した。
れている透明導電性基板5kを、バック側の基板として
硬化層が形成されていない比較例1の透明導電性基板5
dを用いて、実施例1と同様にしてタッチパネル1gを
形成した。
観察したところ、反射光の鏡面反射成分は低減されてい
た。しかし、画像形成面の上に、このタッチパネル1g
を乗せ、タッチパネル1aを介して画像形成面の画像を
確認したところ、視認性が大きく低下し、画像を確認す
るのが困難であった。
面に、実施例1のタッチパネルを貼り付け、タッチパネ
ルのフロント面に硬化層を形成することにより、図10
の液晶表示装置を得た。
aは、透明導電層(透明導電性電極)4cが形成された
透明性のフロント基板8と、光反射性導電層(光反射性
電極)9が形成されたバック基板10とが、互いに導電
層(電極)4c、9を対向して配設され、この両基板
8、10の間に液晶11が封入された液晶セル12を有
している。フロント基板8の導電層非形成面には、光散
乱板15が積層されており、この光散乱板15には、位
相差板14を介して偏光板13が積層されている。
ては、下記のものを用いた。
PF)(日東電工(株)製) 位相差板14:液晶表示用位相差フィルム(NRF)
(日東電工(株)製) フロント基板8:ガラス基板(厚さ0.7mm) バック基板10:ガラス基板(厚さ0.7mm) 透明性導電層4c:ITOの透明導電層。なお、フォト
リソグラフ加工によりパターン処理されている 反射性導電層9:アルミニウム層(ガラス基板に蒸着に
より形成)。なお、フォトリソグラフ加工によりパター
ン処理されている 配向膜:ポリイミド系配向膜 液晶12:負の誘電異方性(n型)を有するネマティッ
ク液晶ZLI−4750(液晶層の厚さ7μm) 液晶表示ユニット2aへのタッチパネルの貼り付けは、
タッチパネルと偏光板の外周部を両面粘着テープにより
貼り合わせることにより行った。
反射型液晶表示装置を用いて画像表示したところ、タッ
チパネルを配設しない場合に比べ、反射光の鏡面反射成
分が低減されており、タッチパネルを配設しない場合と
同程度の画質及び明るさが維持でき、鮮明な表示画面が
観察された。
様にして図11の反射型液晶表示装置を形成した。
反射型液晶表示装置を用いて画像表示したところ、蛍光
灯の光が鏡面反射して眩しく(ギラツキ)、画像を確認
するのが困難であった。
6と同様にして、図12に示す液晶表示装置を形成し
た。
反射型液晶表示装置を用いて画像表示したところ、実施
例6のタッチパネルと同様に、高い視認性を有してい
た。なお、液晶表示装置のフロント面に硬化層を形成し
ているため、実施例6のタッチパネル同様、耐擦傷性が
高く、長期間使用しても画質は低下しなかった。
である。
装置断面図である。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
る。
ある。
ある。
ある。
視図である。
斜視図である。
Claims (14)
- 【請求項1】 透明導電層と基板とで構成された一対の
透明導電性基板が、スペーサーを介して、前記透明導電
層を互いに対向して配設されたタッチパネルであって、
少なくとも一方の基板が光散乱性を有しているタッチパ
ネル。 - 【請求項2】 光散乱性を有する基板が、光散乱層単独
又は光散乱層と基材シートとの積層体である請求項1記
載のタッチパネル。 - 【請求項3】 光散乱性を有する透明導電性基板が、拡
散角度3〜60゜に拡散光を指向可能である請求項1記
載のタッチパネル。 - 【請求項4】 透明導電層を有する一対の透明導電性基
板が、スペーサーを介して、前記透明導電層を互いに対
向して配設されたタッチパネルにおいて、少なくとも一
方の透明導電性基板に光散乱層を有するシートが積層さ
れているタッチパネル。 - 【請求項5】 光散乱層を有するシートが、拡散角度3
〜60゜に拡散光を指向可能である請求項4記載のタッ
チパネル。 - 【請求項6】 光散乱層が、屈折率の差が0.01〜
0.2である複数の固体成分で構成されている請求項2
又は4記載のタッチパネル。 - 【請求項7】 光散乱層が、屈折率の異なる複数の樹脂
成分で構成された等方性の共連続相構造を有している請
求項2又は4記載のタッチパネル。 - 【請求項8】 光散乱層が、透明ベース樹脂に、樹脂微
粒子及び無機微粒子から選ばれた少なくとも一種であっ
て、前記透明ベース樹脂と屈折率が異なる微粒子成分を
分散した微粒子分散構造を有している請求項2又は4記
載のタッチパネル。 - 【請求項9】 微粒子分散構造が、熱可塑性の透明ベー
ス樹脂の溶融製膜により形成されている請求項8記載の
タッチパネル。 - 【請求項10】 一方の基板のフロント面に硬化層が形
成されている請求項1〜9のいずれかの項に記載のタッ
チパネル。 - 【請求項11】 各透明導電性基板に、透明導電層と接
続するバスバーが形成され、一方の透明導電性基板のバ
スバーの配列方向と、他方の透明導電性基板のバスバー
の配列方向とが略直交している請求項1〜10のいずれ
かの項に記載のタッチパネル。 - 【請求項12】 液晶表示ユニットのフロント面に、請
求項1〜11のいずれかの項に記載のタッチパネルが配
設された液晶表示装置。 - 【請求項13】 液晶表示ユニットが反射型液晶表示ユ
ニット又は反射/透過型液晶表示ユニットである請求項
12記載の液晶表示装置。 - 【請求項14】 液晶表示ユニットが、鏡面反射性を有
している請求項12記載の液晶表示装置。
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