JP2018115240A - 硫黄スケールの洗浄剤およびそれを用いる硫黄スケールの洗浄方法 - Google Patents
硫黄スケールの洗浄剤およびそれを用いる硫黄スケールの洗浄方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2018115240A JP2018115240A JP2017005937A JP2017005937A JP2018115240A JP 2018115240 A JP2018115240 A JP 2018115240A JP 2017005937 A JP2017005937 A JP 2017005937A JP 2017005937 A JP2017005937 A JP 2017005937A JP 2018115240 A JP2018115240 A JP 2018115240A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- sulfur
- scale
- agent
- cleaning agent
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Detergent Compositions (AREA)
- Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
Abstract
Description
例えば、特公平1−59039号公報(特許文献1)には、ヒドラジン5%および水酸化ナトリウムまたはメタケイ酸ナトリウム0.1〜1.0%を含む水溶液を、壁面に付着した単体硫黄および硫黄化合物を主体とする硫黄スケールに接触させる硫黄スケールの化学的除去方法が開示されている。
前記含窒素化合物が、該含窒素化合物5質量%、前記アルカリ化剤5質量%および残部水からなる処理薬剤100gに硫黄1gを浸漬し、温度70℃、撹拌下で4時間処理したときに、残留した硫黄の乾燥質量から算出した硫黄の溶解質量を除去量として25質量%以上の除去率の硫黄除去能を有することを特徴とする硫黄スケールの洗浄剤が提供される。
(1)含窒素化合物が、炭素数6〜12のアルキル基または炭素数2〜4のアルカノール基を有する第1〜第3アミン、ベンジル基またはシクロヘキシル基を有する第1アミン、メトキシ基またはエトキシ基置換の炭素数2〜4のアルキル基を有する第1アミン、アミノ基置換低級アルキル基を有する第2アミンから選択される1種以上のアミン化合物;炭素数8〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;高級脂肪族アミンのエチレンオキサイドまたはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの付加物;炭素数10〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有するアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン;分子量10,000〜200,000のポリジアリルジメチルアンモニウム塩から選択される1種以上の化合物である。
(2)アルカリ化剤が、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムから選択される1種以上である。
(3)含窒素化合物が分子量10,000〜200,000のポリジアリルジメチルアンモニウム塩であり、かつアルカリ化剤が水酸化ナトリウムである。
(4)硫黄スケールの洗浄剤が、対象系に充填・循環させて該対象系中に付着した硫黄スールを除去する硫黄スケールの洗浄剤である。
本発明の硫黄スケールの洗浄剤(以下「洗浄剤」ともいう)は、少なくとも1種の含窒素化合物と、pH10以上に調整し得るアルカリ化剤と、水性媒体とを含む硫黄スケールの洗浄剤であって、
前記含窒素化合物が、該含窒素化合物5質量%、前記アルカリ化剤5質量%および残部水からなる処理薬剤100gに硫黄1gを浸漬し、温度70℃、撹拌下で4時間処理したときに、残留した硫黄の乾燥質量から算出した硫黄の溶解質量を除去量として25質量%以上の除去率の硫黄除去能を有することを特徴とする。
測定に用いる「硫黄」は、CAS No.7704−34−9の硫黄結晶であり、例えば、試薬として市販されている99.999%の硫黄が挙げられる。
洗浄剤の硫黄除去率が25質量%未満では、硫黄スケールを十分に溶解させることができず、本発明の十分な洗浄効果が得られないことがある。一方、洗浄剤の硫黄除去率は100質量%であることが最も好ましいが、60質量%以上であれば、実用的な洗浄効果が得られ、より好ましい洗浄剤の硫黄除去率は80質量%以上である。
本発明の洗浄剤に含まれる含窒素化合物としては、アミン化合物(第1〜第3アミン)、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、高級脂肪族アミンのエチレンオキサイドまたはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの付加物、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインおよびポリジアリルジメチルアンモニウム塩などが挙げられ、上記の硫黄除去能の要件を満たし得る含窒素化合物であれば特に限定されない。
本発明の硫黄スケールの溶解メカニズムは明らかではないが、アルカリ条件下で含窒素化合物が硫黄に作用しているものと考えられる。
アミン化合物としては、炭素数6〜12のアルキル基または炭素数2〜4のアルカノール基を有する第1〜第3アミン、ベンジル基またはシクロヘキシル基を有する第1アミン、メトキシ基またはエトキシ基置換の炭素数2〜4のアルキル基を有する第1アミン、アミノ基置換低級アルキル基を有する第2アミンなどが挙げられる。
炭素数2〜4のアルカノール基を有する第1〜第3アミンとしては、モノエタノールアミン、モノプロパノールアミンおよびモノブタノールアミン、ジエタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジブタノールアミン、エタノールプロパノールアミン、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミンおよびトリブタノールアミンなどが挙げられる。
メトキシ基またはエトキシ基置換の炭素数2〜4のアルキル基を有する第1アミンとしては、メトキシエチルアミン、エトキシエチルアミン、メトキシプロピルアミン、エトキシプロピルアミン、メトキシブチルアミン、エトキシブチルアミンなどが挙げられる。
アミノ基置換低級アルキル基を有する第2アミンとしては、ビス(アミノヘキシル)アミン、ビス(アミノオクチル)アミンなどが挙げられる。
本発明ではこれらの1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。また、これらのアミン化合物の中でも、洗浄効果の点で、ヘキシルアミン、ベンジルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、またはビス(アミノヘキシル)アミンが特に好ましい。
アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩としては、炭素数8〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩などが挙げられる。
アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩としては、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、ドデシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、テトラデシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルジメチルベンジルアンモニウムブロマイド、ヘキサデシルジメチルベンジルヒドロキシド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウムブロマイドおよびオクタデシルジメチルベンジルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。また、これらの中でも、洗浄効果の点で、炭素数12〜16のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニウムクロライドの混合物が特に好ましい。
上記の4級アンモニウム化合物は、いずれも公知のカチオン界面活性剤であり、市販のものを使用することができる。
高級脂肪族アミンのエチレンオキサイド(EO)またはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイド(PO)との付加物としては、炭素数6〜20の飽和または不飽和の脂肪族アミンおよびそのエチレンオキサイドまたはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの付加物などが挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。
炭素数6〜20の飽和または不飽和の脂肪族アミンとしては、ヘキシルアミン、ヘプチルアミン、オクチルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン、テトラデシルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、オレイルアミン、ココナッツアルキルアミン、牛脂アルキルアミンおよびヤシアルキルアミンなどが挙げられる。ここで、ココナッツアルキルアミン、牛脂アルキルアミン、ヤシアルキルアミンとは、そのアミンがココナッツ油、ヤシ油もしくはヤシ脂肪、牛脂などから公知の手段により製造された炭素数12〜20の直鎖状または分枝状の飽和または不飽和の脂肪族炭化水素基がその主要成分を占めるアミンの混合物(混合アルキルアミン)であることを意味する。
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインとしては、炭素数10〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有するアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが挙げられる。
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインとしては、デシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ドデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、テトラデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヘキサデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オクタデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどが挙げられ、本発明ではこれらの1種を単独でまたは2種以上を組み合せて用いることができる。また、これらの中でも、洗浄効果の点で、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン(「ラウリルベタイン」ともいう)が特に好ましい。
上記のアルキルジメチルアミノ酢酸ベタインは、いずれも公知の両性界面活性剤であり、市販のものを使用することができる。
ポリジアリルジメチルアンモニウム塩としては、分子量10,000〜200,000のポリジアリルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。ポリジアリルジメチルアンモニウム塩は、一般式(I):
ポリジアリルジメチルアンモニウム塩の分子量は、洗浄効果の点で20,000〜100,000が好ましく、30,000〜80,000が特に好ましい。
上記のポリジアリルジメチルアンモニウム塩は、市販のものを使用することができる。
本発明の洗浄剤に含まれるアルカリ化剤は、洗浄剤をpH10以上、好ましくはpH12以上、より好ましくはpH13以上に調整し得る化合物であれば特に限定されない。
アルカリ剤としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムなどのアルカリ金属の水酸化物が挙げられ、水酸化カリウムおよび水酸化ナトリウムから選択される1種以上であるのが好ましく、工業的に入手容易であることから、水酸化ナトリウムが特に好ましい。
本発明で用いられる水性媒体は、有効成分である含窒素化合物およびアルカリ化剤を溶解し得るものであれば特に限定されず、工業用水、上水、プラント内での再生水、およびそれらの混合水などが挙げられる。
本発明の洗浄剤における含窒素化合物の好ましい配合量は、それらの化合物の種類や洗浄対象の性状により異なるが、通常、洗浄剤の0.001〜10質量%である。
洗浄剤中の含窒素化合物が0.001質量%未満では、十分な洗浄効果が得られないことがある。一方、洗浄剤中の含窒素化合物が10質量%を超えれば、経済的なデメリットにより、実用に適さないことがある。より好ましい含窒素化合物の配合量は、0.01〜5質量%である。
洗浄剤中のアルカリ化剤が0.1質量%未満では、十分な洗浄効果が得られないことがある。より好ましいアルカリ化剤の配合量は、0.5〜15質量%である。
本発明の洗浄剤は、含窒素化合物とアルカリ化剤とを水性媒体に溶解させることにより得られる。
このように本発明の洗浄剤は、一液製剤の形態で用いるのが好ましいが、場合によっては、含窒素化合物とアルカリ化剤とを二液製剤の形態で用いてもよい。この場合、二液を合わせた段階で上記の配合量になるように調整すればよい。
本発明の洗浄剤は、本発明の効果を阻害しない範囲で、他の機能を有する薬剤を含有していてもよく、例えば、消泡剤、界面活性剤(カチオン・アニオン・ノニオン)、親水性有機溶剤、キレート剤などが挙げられる。
本発明の洗浄剤は、硫黄スケールの蓄積(堆積)が問題となり、かつ本発明の洗浄剤の有効成分が弊害とならない、水や石油などの液体成分、それらの気体成分の一過式または循環式の流通系を有する装置に適用し得る。
本発明の洗浄剤は、例えば、石油化学、石油精製、地熱発電、製鉄、石炭発電、製紙などの技術分野において、冷却や熱交換などを目的として、機器やその配管などを備えた装置に適用し得る。
また、本発明の洗浄剤は、温泉水、特に硫黄泉の配管設備などの硫黄スケールの洗浄への適用も期待できる。
すなわち、本発明の洗浄剤は、対象系に充填・循環させて該対象系中に付着した硫黄スールを除去する硫黄スケールの洗浄剤であるのが好ましい。
本発明の硫黄スケールの洗浄方法(以下「洗浄方法」ともいう)は、硫黄スケールの除去対象系の装置の操業を停止し、該対象系に本発明の洗浄剤を充填・循環させて、該対象系中に付着した硫黄スケールを溶解・除去することを特徴とする。
循環方法は、既存の動力設備を用いてもよく、また洗浄処理用に用意した動力設備を用いてもよい。
また、洗浄時間は、処理対象やその性状などにより適宜設定すればよく、例えば、30分〜24時間程度である。
本明細書において、特記のない限り「%」は質量基準である。
これらの化合物は、試薬または市販品である。
・硫黄(試薬、硫黄結晶、CAS No.7704−34−9、和光純薬工業株式会社製、製造コード:197−17892)
・ヘキシルアミン
・ステアリルアミンEO20モル付加物[ステアリルアミンEO20]
EO:エチレンオキサイド
・ステアリルアミンEO45モル付加物[ステアリルアミンEO45]
・ステアリルアミンEO2モル付加物[ステアリルアミンEO2]
・ステアリルアミンEO20モル付加物・PO2モル付加[ステアリルアミンEO20PO2]
PO:プロピレンオキサイド
・ラウリルアミンEO10モル付加物[ラウリルアミンEO10]
・ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド(分子量6〜7万)
・ベンジルアミン
・ビス(アミノヘキシル)アミン
・塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム
・ポリオキシエチレンEO20モル付加物ソルビタンモノウラレート
・エチレンジアミン
・ジエチレントリアミン
・エチレンジアミン四酢酸[EDTA]
・ステアリルアミン
・水酸化ナトリウム[NaOH]
・水酸化カリウム[KOH]
・水(純水)
(製剤例1)
ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド 5%
水酸化ナトリウム 5%
水 90%
(製剤例2)
ステアリルアミンEO20 5%
水酸化ナトリウム 5%
水 90%
(製剤例3)
ステアリルアミンEO20PO2 5%
水酸化ナトリウム 5%
水 90%
(製剤例4)
ラウリルアミンEO10 5%
水酸化ナトリウム 5%
水 90%
(製剤例5)
塩化アルキルジメチルベンジルアンモニウム 5%
水酸化ナトリウム 5%
水 90%
硫黄試薬および図1に示される試験装置を用いて試験した。
表1に示す含窒素化合物5質量%、アルカリ化剤5質量%および残部水からなる処理薬剤[4]を調製し、そのpHを測定した。
但し、実施例3および4は、アルカリ化剤の配合量が5質量%ではなく、それぞれ1質量%および0.4質量%であり、参考例とした。
次いで、得られた処理薬剤[4]100gを、撹拌装置[1](図1ではマグネチック
スターラーの撹拌子のみを図示)および加熱装置[2]を備えた容器[3]の容量100mLビーカーに入れた。
撹拌装置(撹拌子)[1]を用いて一定の条件で処理薬剤[4]を撹拌しつつ、加熱装置[2]を用いて処理薬剤[4]を温度70℃に加熱した。
次いで、硫黄試料[6]として秤量した硫黄試薬1gを入れた、ステンレス製ワイヤーで形成された目開き20メッシュの円筒形の金網袋[5]を、設定温度に到達した処理薬剤[4]に浸漬させ、温度70℃、撹拌下で4時間処理した。
乾燥後(処理後)の硫黄試料[6]の重量Wa(g)を秤量し、処理前の硫黄試料[6]の重量Wb(g)とから次式により硫黄除去率(%)を求めた。
硫黄除去率(%)=[(Wb−Wa)/Wb]×100
また、硫黄除去率(%)を次の基準で評価した。
◎:硫黄除去率が60%以上
○:硫黄除去率が25%以上60%未満
×:硫黄除去率が25%未満
得られた結果を、含窒素化合物およびアルカリ化剤の化合物名ならびにそれらの配合量と共に表1および2に示す。なお、表中、有効成分以外の残部は水である。
上記以外に、含窒素化合物としてトール油脂肪酸ジメチルアミド、アルカリ化剤として水酸化ナトリウムを用いて試験したが、両者が反応し石鹸化して結果にバラツキが生じたことから洗浄の阻害となると判断した。
某工場の現場水系において採取した硫黄スケールおよび図1に示される試験装置を用いて試験した。
蛍光X線分析により硫黄スケールの構成成分を定量分析したところ、硫黄98.9%、アルミニウム0.2%および珪素0.9%であった。
処理薬剤[4]を表1に記載の含窒素化合物、アルカリ化剤およびそれらの配合量とし、硫黄試料[6]を硫黄スケールとすること以外は、上記の試験例1と同様にして試験した。
得られた結果を、含窒素化合物およびアルカリ化剤の化合物名ならびにそれらの配合量と共に表1および2に示す。なお、表中、有効成分以外の残部は水である。
・含窒素化合物単独では洗浄効果を示さないものの(比較例4〜6)、アルカリ化剤と併用することにより優れた洗浄効果を示すこと(実施例1〜14)
・純水やアルカリ化剤単独では洗浄効果を示さないこと(比較例7〜9)
・含窒素化合物がエチレンオキシド(EO)、プロピレンオキシド(PO)のいずれの付加物であっても洗浄効果を示すこと(実施例2〜6、12および14)
・アルカリ化剤が水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのいずれであっても洗浄効果を示すこと(実施例8および13)
2 加熱装置
3 容器(ビーカー)
4 処理薬剤
5 金網袋
6 硫黄試料
Claims (6)
- 少なくとも1種の含窒素化合物と、pH10以上に調整し得るアルカリ化剤と、水性媒体とを含む硫黄スケールの洗浄剤であって、
前記含窒素化合物が、該含窒素化合物5質量%、前記アルカリ化剤5質量%および残部水からなる処理薬剤100gに硫黄1gを浸漬し、温度70℃、撹拌下で4時間処理したときに、残留した硫黄の乾燥質量から算出した硫黄の溶解質量を除去量として25質量%以上の除去率の硫黄除去能を有することを特徴とする硫黄スケールの洗浄剤。 - 含窒素化合物が、炭素数6〜12のアルキル基または炭素数2〜4のアルカノール基を有する第1〜第3アミン、ベンジル基またはシクロヘキシル基を有する第1アミン、メトキシ基またはエトキシ基置換の炭素数2〜4のアルキル基を有する第1アミン、アミノ基置換低級アルキル基を有する第2アミンから選択される1種以上のアミン化合物;炭素数8〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有するアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩;高級脂肪族アミンのエチレンオキサイドまたはエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドとの付加物;炭素数10〜18の飽和または不飽和のアルキル基を有するアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン;分子量10,000〜200,000のポリジアリルジメチルアンモニウム塩から選択される1種以上の化合物である請求項1に記載の硫黄スケールの洗浄剤。
- 前記アルカリ化剤が、水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムから選択される1種以上である請求項1または2に記載の硫黄スケールの洗浄剤。
- 前記含窒素化合物が分子量10,000〜200,000のポリジアリルジメチルアンモニウムクロライドであり、かつ前記アルカリ化剤が水酸化ナトリウムである請求項1〜3のいずれか1つに記載の硫黄スケールの洗浄剤。
- 前記硫黄スケールの洗浄剤が、対象系に充填・循環させて該対象系中に付着した硫黄スールを除去する硫黄スケールの洗浄剤である請求項1〜4のいずれか1つに記載の硫黄スケールの洗浄剤。
- 硫黄スケールの除去対象系の装置の操業を停止し、該対象系に請求項1〜5のいずれか1つに記載の硫黄スケールの洗浄剤を充填・循環させて、該対象系中に付着した硫黄スケールを溶解・除去することを特徴とする硫黄スケールの洗浄方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017005937A JP6872747B2 (ja) | 2017-01-17 | 2017-01-17 | 硫黄スケールの洗浄剤およびそれを用いる硫黄スケールの洗浄方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017005937A JP6872747B2 (ja) | 2017-01-17 | 2017-01-17 | 硫黄スケールの洗浄剤およびそれを用いる硫黄スケールの洗浄方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018115240A true JP2018115240A (ja) | 2018-07-26 |
JP6872747B2 JP6872747B2 (ja) | 2021-05-19 |
Family
ID=62985115
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2017005937A Active JP6872747B2 (ja) | 2017-01-17 | 2017-01-17 | 硫黄スケールの洗浄剤およびそれを用いる硫黄スケールの洗浄方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6872747B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN114164063A (zh) * | 2021-12-16 | 2022-03-11 | 万华化学集团股份有限公司 | 异氰酸酯换热器结垢物的化学清洗剂及制备方法和应用 |
JP7372334B2 (ja) | 2018-09-26 | 2023-10-31 | ソレニス・テクノロジーズ・ケイマン・エル・ピー | 元素状硫黄を水に懸濁させる方法 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58183996A (ja) * | 1982-04-20 | 1983-10-27 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | イオウスケ−ルの化学的除去方法 |
JPH04145199A (ja) * | 1990-01-02 | 1992-05-19 | Shell Internatl Res Maatschappij Bv | 液相酸化法に使用される装置の洗浄 |
JPH083594A (ja) * | 1994-06-18 | 1996-01-09 | Masahiro Mihashi | 洗滌剤 |
WO2011105449A1 (ja) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | ライオン株式会社 | 金属用洗浄剤 |
-
2017
- 2017-01-17 JP JP2017005937A patent/JP6872747B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58183996A (ja) * | 1982-04-20 | 1983-10-27 | Ishikawajima Harima Heavy Ind Co Ltd | イオウスケ−ルの化学的除去方法 |
JPH04145199A (ja) * | 1990-01-02 | 1992-05-19 | Shell Internatl Res Maatschappij Bv | 液相酸化法に使用される装置の洗浄 |
JPH083594A (ja) * | 1994-06-18 | 1996-01-09 | Masahiro Mihashi | 洗滌剤 |
WO2011105449A1 (ja) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | ライオン株式会社 | 金属用洗浄剤 |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7372334B2 (ja) | 2018-09-26 | 2023-10-31 | ソレニス・テクノロジーズ・ケイマン・エル・ピー | 元素状硫黄を水に懸濁させる方法 |
CN114164063A (zh) * | 2021-12-16 | 2022-03-11 | 万华化学集团股份有限公司 | 异氰酸酯换热器结垢物的化学清洗剂及制备方法和应用 |
CN114164063B (zh) * | 2021-12-16 | 2023-08-11 | 万华化学集团股份有限公司 | 异氰酸酯换热器结垢物的化学清洗剂及制备方法和应用 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6872747B2 (ja) | 2021-05-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4033832B2 (ja) | 改良型スケール調整剤 | |
CN100510000C (zh) | 降低管线中硫化铁沉积物的方法和组合物 | |
US4276185A (en) | Methods and compositions for removing deposits containing iron sulfide from surfaces comprising basic aqueous solutions of particular chelating agents | |
JP2007531821A5 (ja) | ||
CN102811955A (zh) | 除去沉积物的方法与组合物 | |
JP2007531821A (ja) | 改良型スケール構造改変剤及び処理方法 | |
BRPI0613810B1 (pt) | método de clarificação de água residual oleosa | |
JP6872747B2 (ja) | 硫黄スケールの洗浄剤およびそれを用いる硫黄スケールの洗浄方法 | |
EP0105612B1 (en) | Improved boiler scale prevention employing hedta as a chelant | |
CN107916095B (zh) | 一种用于h2s/co2体系下硫沉积治理的高效环保溶硫剂 | |
BR112019001683B1 (pt) | Método para prevenir a corrosão de metais | |
CN104370333A (zh) | 一种强界面活性反相破乳剂的制备方法 | |
JP2021007942A (ja) | シリカまたは金属ケイ酸塩析出物を抑制または除去するためのフルオロ無機物 | |
JP6256996B2 (ja) | 湿式レイアップ状態下で熱交換器の堆積物を除去するための添加物 | |
CN107629894B (zh) | 一种通用型核污染清洗去污剂及其制备方法 | |
JP2012530817A (ja) | エーテルピロリドンカルボン酸含有の水混合金属処理液 | |
CN108118353A (zh) | 一种清除乳胶状沉积物的清洗剂及其制备方法和应用 | |
JP4801405B2 (ja) | 重金属固定化剤および重金属固定化剤の安定性改良方法 | |
CA2496682C (en) | Method of cleaning the steam generator of a pressurized water reactor | |
JP6543829B2 (ja) | コークス炉ガス精製におけるタール汚れの抑制方法及びそのための組成物 | |
JP2018145259A (ja) | タール汚れ洗浄剤及びタール汚れの洗浄方法 | |
JP2000313872A (ja) | 水系熱搬送媒体の配管内摩擦抵抗の低減方法 | |
JP2003129035A (ja) | 重金属固定化剤および重金属固定化剤の安定性改良方法 | |
EP0104012A2 (en) | Composition and method for simultaneously removing iron and copper scales from ferrous metal surfaces | |
JP4295013B2 (ja) | 広温度域で効果のある水輸送抗力軽減用添加剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20200108 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20200819 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20200901 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20201019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20210112 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20210218 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20210406 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20210412 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6872747 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |