JP2018114862A - 表示部移動機構及びヘッドアップディスプレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】表示部の表示位置での位置決め精度を高めることができる表示部移動機構を得る。【解決手段】収納位置にあるコンバイナ100は、方向Aに沿って移動させられることで、表示位置へ向かう。移動用ギア17a,17bが移動用ラック18a,18b上を方向Aに沿って移動する際に、同期用ギア12a,12bも同期用ラック13a,13b上を方向Aに沿って移動する。同期用ラック13a,13bは、同期用ギア12a,12bとのバックラッシが、方向Aの先端でそれ以外の部分よりも大きくなっている。【選択図】図1
Description
この発明は、表示部を移動させる表示部移動機構に関する。
例えば特許文献1の表示装置では、情報を表示する表示部が、起立状態と格納状態とに移動させられる。表示装置の使用状態では、表示部は起立状態となる。
このように、表示装置には、表示部を収納位置から表示位置へ移動させる機構が備えられている場合がある。
そして、表示部を収納位置から表示位置へ移動させる際、表示部が移動方向に沿ってスムーズに移動できるように、移動方向に向かって左右の移動速度の同期をとる同期機構を設けることがある。このような同期機構は、例えば、軸方向が表示部の移動方向に直交して表示部と共に移動する同期用シャフト、当該同期用シャフトの両端に設けられた同期用ギア、当該同期用ギアと噛み合って当該同期用ギアを送る同期用ラックとを備えている。
このように、表示装置には、表示部を収納位置から表示位置へ移動させる機構が備えられている場合がある。
そして、表示部を収納位置から表示位置へ移動させる際、表示部が移動方向に沿ってスムーズに移動できるように、移動方向に向かって左右の移動速度の同期をとる同期機構を設けることがある。このような同期機構は、例えば、軸方向が表示部の移動方向に直交して表示部と共に移動する同期用シャフト、当該同期用シャフトの両端に設けられた同期用ギア、当該同期用ギアと噛み合って当該同期用ギアを送る同期用ラックとを備えている。
表示部を表示位置にて固定する場合、想定した通りの位置にばらつきなく固定できることが望ましい。
しかしながら、表示部を表示位置まで移動させるにあたり、上記のような同期機構を用いた場合、当該同期機構の部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれの影響等を受けて、表示部が想定した通りの位置に固定できなくなるという課題があった。
しかしながら、表示部を表示位置まで移動させるにあたり、上記のような同期機構を用いた場合、当該同期機構の部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれの影響等を受けて、表示部が想定した通りの位置に固定できなくなるという課題があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、表示部の表示位置での位置決め精度を高めることができる表示部移動機構を得ることを目的とする。
この発明に係る表示部移動機構は、表示部を保持し、動力を受けて収納位置から表示位置に向けて表示部を移動させる表示部保持部と、表示部保持部に回転可能に固定された同期用シャフトと、同期用シャフトの両端に設けられ、同期用シャフトと一体的に回転する一対の同期用ギアと、表示部保持部の移動方向に沿って歯が並び、当該歯と噛み合う同期用ギアを移動方向に送る一対の同期用ラックとを備え、同期用ラックは、同期用ギアとのバックラッシが、移動方向の先端でそれ以外の部分よりも大きくなることを特徴とするものである。
この発明によれば、同期用ラックは、同期用ギアとのバックラッシが、移動方向の先端でそれ以外の部分よりも大きくなるので、同期用シャフト、同期用ギア及び同期用ラック等の部品は表示部の表示位置での位置決めに関係しなくなり、表示部の表示位置での位置決め精度を高めることができるようになる。
実施の形態1.
図1及び図2は、この発明の実施の形態1に係る表示部移動機構1を示す斜視図である。実施の形態1では、表示部移動機構1は、ヘッドアップディスプレイが備えるコンバイナ100を移動させる機構であるとして説明する。コンバイナ100は、ヘッドアップディスプレイが備える不図示の投影部からの映像が投影される表示部である。図1は、コンバイナ100が収納位置にある状態を示す。また、図2は、コンバイナ100が図1の収納位置から表示位置に移動させられたときの状態を示す。コンバイナ100が収納位置から表示位置に向けて移動する際の移動方向は、図中の方向Aとなる。
図1及び図2は、この発明の実施の形態1に係る表示部移動機構1を示す斜視図である。実施の形態1では、表示部移動機構1は、ヘッドアップディスプレイが備えるコンバイナ100を移動させる機構であるとして説明する。コンバイナ100は、ヘッドアップディスプレイが備える不図示の投影部からの映像が投影される表示部である。図1は、コンバイナ100が収納位置にある状態を示す。また、図2は、コンバイナ100が図1の収納位置から表示位置に移動させられたときの状態を示す。コンバイナ100が収納位置から表示位置に向けて移動する際の移動方向は、図中の方向Aとなる。
表示部移動機構1は、以下に説明するような表示部保持部10、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b、同期用ラック13a,13b、動力部14、移動用シャフト16、移動用ギア17a,17b及び移動用ラック18a,18b等を有する。
表示部保持部10は、コンバイナ100を保持しており、自身が移動することでコンバイナ100を一体的に移動させる。
同期用シャフト11は、軸方向が方向Aに直交した状態で、表示部保持部10に回転可能に固定されている。
同期用ギア12a,12bは、同期用シャフト11の両端に設けられている。同期用ギア12a,12bは、同期用シャフト11と一体的に回転する一対のギアである。
同期用ラック13a,13bは、方向Aに沿って歯が並ぶ、一対のラックである。同期用ラック13aは同期用ギア12aと噛み合う位置に、同期用ラック13bは同期用ギア12bと噛み合う位置に設けられている。
同期用シャフト11は、軸方向が方向Aに直交した状態で、表示部保持部10に回転可能に固定されている。
同期用ギア12a,12bは、同期用シャフト11の両端に設けられている。同期用ギア12a,12bは、同期用シャフト11と一体的に回転する一対のギアである。
同期用ラック13a,13bは、方向Aに沿って歯が並ぶ、一対のラックである。同期用ラック13aは同期用ギア12aと噛み合う位置に、同期用ラック13bは同期用ギア12bと噛み合う位置に設けられている。
モータ15が設けられた動力部14は、表示部保持部10と連結されている。この連結は、両者が相対的に移動することも可能な接続状態であることを意味する。
モータ15は、不図示の出力軸の回転力を移動用シャフト16に伝えて、移動用シャフト16を回転させる。
移動用シャフト16は、軸方向が方向Aに直交した状態で、動力部14に回転可能に固定されている。
モータ15は、不図示の出力軸の回転力を移動用シャフト16に伝えて、移動用シャフト16を回転させる。
移動用シャフト16は、軸方向が方向Aに直交した状態で、動力部14に回転可能に固定されている。
移動用ギア17a,17bは、移動用シャフト16の両端に設けられている。移動用ギア17a,17bは、移動用シャフト16と一体的に回転する一対のギアである。
移動用ラック18a,18bは、方向Aに沿って歯が並ぶ、一対のラックである。移動用ラック18aは移動用ギア17aと噛み合う位置に、移動用ラック18bは移動用ギア17bと噛み合う位置に設けられている。
移動用ラック18a,18bは、方向Aに沿って歯が並ぶ、一対のラックである。移動用ラック18aは移動用ギア17aと噛み合う位置に、移動用ラック18bは移動用ギア17bと噛み合う位置に設けられている。
同期用ラック13a,13b及び移動用ラック18a,18bは、筐体2に固定されている。筐体2は、ねじ等を用いて、取付相手の部材に取り付けられる。取付相手の部材とは、例えば、車両のダッシュボードである。
図3は、筐体2を省略して、コンバイナ100及び表示部移動機構1を抜き出して示した斜視図である。また図4は、コンバイナ100、表示部保持部10、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bを抜き出した斜視図である。
図3は、筐体2を省略して、コンバイナ100及び表示部移動機構1を抜き出して示した斜視図である。また図4は、コンバイナ100、表示部保持部10、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bを抜き出した斜視図である。
図1に示すコンバイナ100が収納位置にある状態から、モータ15の不図示の出力軸が回転すると、移動用シャフト16と移動用ギア17a,17bとが回転して、移動用ギア17a,17bは移動用ラック18a,18b上を方向Aに沿って移動する。
すると、動力部14と連結されている表示部保持部10も、方向Aに沿って移動する。このとき、同期用ラック13a,13bによって同期用ギア12a,12bが方向Aに沿って送られながら、表示部保持部10は移動する。
回転する移動用ギア17a,17b、及び、移動用ギア17a,17bに噛み合う移動用ラック18a,18bによって、表示部保持部10を移動させる場合、バランスがうまく取れずに、図1,2における表示部保持部10の左右の移動速度に差が出てしまう可能性がある。この場合、移動動作に支障が出て、コンバイナ100は表示位置に到達することなく途中で止まってしまう。
そうした不具合が生じないように、表示部移動機構1では、上記した同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bを設けている。移動用ギア17a,17bが移動用ラック18a,18b上を移動する際に、同期用ギア12a,12bが同期用ラック13a,13b上を移動することで、移動用ギア17a,17bひいては表示部保持部10は、図1,2における左側の移動速度と右側の移動速度との同期をとることができる。これにより、表示部保持部10は、方向Aに沿ってスムーズに移動することができる。
そうした不具合が生じないように、表示部移動機構1では、上記した同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bを設けている。移動用ギア17a,17bが移動用ラック18a,18b上を移動する際に、同期用ギア12a,12bが同期用ラック13a,13b上を移動することで、移動用ギア17a,17bひいては表示部保持部10は、図1,2における左側の移動速度と右側の移動速度との同期をとることができる。これにより、表示部保持部10は、方向Aに沿ってスムーズに移動することができる。
なお、表示部保持部10と共に移動するコンバイナ100の最終的な表示位置は、図5及び図6に示すように、ピン3及び孔40によって決められる。ピン3及び孔40は、精度良いストッパとして機能する。つまり、ピン3が方向Aに沿って孔40をスライドして、孔40の図5及び図6における上端に当たったときに、コンバイナ100は表示位置に到達する。図5及び図6では、同期用ラック13a側しか示していないが、ピン3及び孔40は、同期用ラック13b側でも同様に設けられており、全体としてそれぞれ2つずつ設けられている。
ピン3は、表示部保持部10に固定されており、表示部保持部10と共に移動する。孔40が形成されたスライド部材4は、筐体2に固定される。
ピン3は、表示部保持部10に固定されており、表示部保持部10と共に移動する。孔40が形成されたスライド部材4は、筐体2に固定される。
図6では、表示部移動機構1を備えたヘッドアップディスプレイの取付状態についても示している。外形Dが示されたダッシュボードの中に、当該ヘッドアップディスプレイは取り付けられる。図6では筐体2は不図示であるが、上記したように筐体2がダッシュボードに直接取り付けられる。また、コンバイナ100は、ユーザの視線Lに合うように、方向Bに沿った角度調整が可能となっている。
なお、スライド部材4を貫通する孔40ではなく、スライド部材4に非貫通の溝を設け、当該溝をピン3がスライドするようにしてもよい。また、図1及び図2では、ピン3及びスライド部材4以外の構成を見やすく図示するため、ピン3及びスライド部材4の図示を省略した。
なお、スライド部材4を貫通する孔40ではなく、スライド部材4に非貫通の溝を設け、当該溝をピン3がスライドするようにしてもよい。また、図1及び図2では、ピン3及びスライド部材4以外の構成を見やすく図示するため、ピン3及びスライド部材4の図示を省略した。
上記したように、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bは、表示部保持部10の左右の移動速度の同期をとるためには有用である。その一方で、同期用シャフト11の両端にそれぞれ設けられた一対の同期用ギア12a,12bが、一対の同期用ラック13a,13b上を共に移動するため、どちらか一方の同期用ギア12a,12bの位置が決まると、他方の同期用ギア12a,12bの位置も決まってしまうことになる。理論上は同期用ギア12a,12bどちらも同じ位置に存在するはずではあるが、現実には同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bの部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれの影響等を受けて、同期用ギア12a,12bの互いの位置にずれが生じる。このため、方向Aに沿って表示部保持部10が移動していった際、一方のピン3は孔40の上端に当たっているのに、他方のピン3は孔40の上端に当たっていないという事態が生じかねない。同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bを高精度に製造し、高精度に組み立てればいくらか改善は見込めるが、それではコストアップに繋がる。
そこで、実施の形態1の表示部移動機構1の同期用ラック13a,13bは、同期用ギア12a,12bとのバックラッシが、方向Aの先端でそれ以外の部分よりも大きくなるように作られている。図7に、同期用ラック13a,13bのうち方向Aの先端付近に位置する部分、つまり、図1に示すように同期用ラック13a,13bの上端付近に位置する部分Cの側面図を示す。
方向Aに沿って同期用ラック13a,13bの歯が並んでいるが、上端の歯130は、紙面において歯130の下に位置する各歯よりも、方向Aに沿った幅が小さくなっている。これにより、同期用ギア12a,12bと同期用ラック13a,13bとのバックラッシは、方向Aの先端のものがそれ以外のものよりも大きくなる。したがって、歯130とその1つ下の歯131との間で、同期用ギア12a,12bの位置が調整可能となっている。
なお、図示のように歯130の方向Aの幅を他の歯よりも小さくする方法以外の方法により、バックラッシを大きくしてもよい。例えば、歯130の大きさ自体は他の歯と同じとし、歯130と歯131とのピッチを、それら以外の各歯のピッチよりも大きくしてもよい。
図7には、同期用ギア12a,12bが方向Aに沿って同期用ラック13a,13b上を移動する様子と、同期用ギア12a,12bの移動に伴いピン3が方向Aに沿って孔40をスライドし、孔40の上端に当たる様子とを重ねて示している。
なお、図示のように歯130の方向Aの幅を他の歯よりも小さくする方法以外の方法により、バックラッシを大きくしてもよい。例えば、歯130の大きさ自体は他の歯と同じとし、歯130と歯131とのピッチを、それら以外の各歯のピッチよりも大きくしてもよい。
図7には、同期用ギア12a,12bが方向Aに沿って同期用ラック13a,13b上を移動する様子と、同期用ギア12a,12bの移動に伴いピン3が方向Aに沿って孔40をスライドし、孔40の上端に当たる様子とを重ねて示している。
図8A及び図8Bは、同期用ギア12a,12b、同期用ラック13a,13b、ピン3及び孔40の位置関係の一例を示した側面図である。図8Aが、同期用ギア12a、同期用ラック13a、ピン3及び孔40の位置関係を示し、図8Bが、同期用ギア12b、同期用ラック13b、ピン3及び孔40の位置関係を示している。
既に述べたように、コンバイナ100が収納位置から表示位置に移動するとき、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bの部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれの影響等を受けて、同期用ギア12a,12bの互いの位置にずれが生じる。具体的には、図8Aに示す同期用ギア12a及び同期用ラック13aの側では、ピン3が孔40の上端に当たるような位置に同期用ギア12aは到達しているが、図8Bに示す同期用ギア12b及び同期用ラック13bの側では、ピン3が孔40の上端に当たるような位置に同期用ギア12bは到達していない。この状態は、想定している表示位置に対してコンバイナ100が傾いている状態を意味する。
しかしながら、方向Aの先端でのバックラッシが大きくなるように同期用ラック13a,13bが作られていることで、同期用ギア12bは図8Bの状態から方向Aに沿って更に移動することができ、最終的には同期用ギア12b及び同期用ラック13bの側でもピン3が孔40の上端に当たった状態となる。つまり、想定している表示位置にコンバイナ100が到達する。方向Aの先端での同期用ギア12a,12bと同期用ラック13a,13bとのバックラッシは、図8Aに示すように一方のピン3が孔40の上端に当たっている状態のときに、図8Bに示すように他方のピン3が孔40の上端に当たるために必要な移動量を考慮して設定される。
なお、このとき同期用ギア12bに方向Aの力を与えるのは、図1〜図3に示す付勢部材5である。付勢部材5による方向Aの付勢力を受けて、同期用ギア12bは方向Aに沿って移動する。付勢部材5は、図示のように、例えばバネである。付勢部材5としてのバネは、一端が動力部14、他端が表示部保持部10に固定されている。
また、図8A及び図8Bで示した状態とは反対に、同期用ギア12a及び同期用ラック13aの側でピン3が孔40の上端に当たっていない場合も、同様の動作によって、想定している表示位置にコンバイナ100は最終的に到達する。
なお、このとき同期用ギア12bに方向Aの力を与えるのは、図1〜図3に示す付勢部材5である。付勢部材5による方向Aの付勢力を受けて、同期用ギア12bは方向Aに沿って移動する。付勢部材5は、図示のように、例えばバネである。付勢部材5としてのバネは、一端が動力部14、他端が表示部保持部10に固定されている。
また、図8A及び図8Bで示した状態とは反対に、同期用ギア12a及び同期用ラック13aの側でピン3が孔40の上端に当たっていない場合も、同様の動作によって、想定している表示位置にコンバイナ100は最終的に到達する。
このように、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bによって左右の移動速度の同期をとりつつも、表示位置での最終的なコンバイナ100の位置決めは、ピン3及び孔40により行われる。
同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bには、部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれがあるため、左右の移動速度の同期をとっている最中でのコンバイナ100の多少の傾きは避けられないが、左右の移動速度の同期をとりながら表示位置へ向かっている最中は、コンバイナ100に映像が投影されているわけではないので、コンバイナ100の多少の傾きは支障ない。
同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13bには、部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれがあるため、左右の移動速度の同期をとっている最中でのコンバイナ100の多少の傾きは避けられないが、左右の移動速度の同期をとりながら表示位置へ向かっている最中は、コンバイナ100に映像が投影されているわけではないので、コンバイナ100の多少の傾きは支障ない。
一方、コンバイナ100は表示位置にてユーザに注視されるので、ユーザに違和感を与えないよう、想定している表示位置に対して傾いていないことが望ましい。図8A及び図8Bを用いて説明したように、コンバイナ100の表示位置での最終的な位置決めは、ピン3及び孔40によって行われるものであり、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13b等の部品は最終的な位置決めに関係しない。つまり、コンバイナ100の最終的な位置決めの際、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13b等の部品寸法及び組立寸法の設計値からのずれの影響を切り離すことができるので、想定している表示位置に高い精度でコンバイナ100を到達させることができる。また、既に述べたように、コンバイナ100の表示位置での位置決めを行う孔40が形成されるスライド部材4を、車両のダッシュボード等の取付相手の部材に取り付けられる筐体2に直接固定することで、筐体2を取付相手の部材に取り付けた際に、孔40が想定した位置に配置されやすくなり、想定している表示位置に特に高い精度でコンバイナ100を到達させることができる。仮に、孔40が形成されるスライド部材4が、他の部品を介して筐体2に固定された場合、当該他の部品の寸法、当該他の部品と筐体2との組立寸法の設計値からのずれの影響を受けて、孔40が想定した位置からずれて配置される可能性が高まる。
なお、表示部移動機構1において図7に示した歯130を設けないようにして、コンバイナ100が表示位置にあるときに、同期用ギア12a,12bのいずれの歯も同期用ラック13a,13bと噛み合っていない状態とすると、コンバイナ100を表示位置から収納位置に移動させるときに支障が出る可能性がある。例えば、図9に示すように、下降を始めた同期用ギア12a,12bが歯先当たりを起こして同期用ラック13a,13bに噛み合えず、動作不良及び異音が発生する可能性がある。
したがって、コンバイナ100が表示位置にあるときに、同期用ギア12aの少なくとも1歯が同期用ラック13aと噛み合い、同期用ギア12bの少なくとも1歯が同期用ラック13bと噛み合うように表示部移動機構1を構成するとよい。このときの噛み合いとは、同期用ラック13a,13bの歯の間に、同期用ギア12a,12bの歯が位置することを指し、当該歯は、同期用ラック13a,13bの歯と接触していても非接触の状態でもどちらでもよい。
したがって、コンバイナ100が表示位置にあるときに、同期用ギア12aの少なくとも1歯が同期用ラック13aと噛み合い、同期用ギア12bの少なくとも1歯が同期用ラック13bと噛み合うように表示部移動機構1を構成するとよい。このときの噛み合いとは、同期用ラック13a,13bの歯の間に、同期用ギア12a,12bの歯が位置することを指し、当該歯は、同期用ラック13a,13bの歯と接触していても非接触の状態でもどちらでもよい。
上記では、表示部移動機構1をコンバイナ100を移動させる機構として説明した。つまり、表示部移動機構1は、例えば図10に全体の概略を斜視図で示すようなヘッドアップディスプレイ6に内蔵して利用することができる。しかしながら、表示部移動機構1は、液晶ディスプレイ等の各種の表示部を移動させる機構として利用することもできる。
また、上記では、移動用ギア17a,17b及び移動用ラック18a,18bを表示部移動機構1に備えた場合を示した。しかしながら、移動用ギア17a,17b及び移動用ラック18a,18bに代えてリードスクリュー又はリンク機構等を備えてもよい。
また、表示部移動機構1によるコンバイナ100の移動方向は、様々でよい。例えば、コンバイナ100が、鉛直方向に沿って収納位置と表示位置との間を移動するようにしてもよいし、水平方向に沿って収納位置と表示位置との間を移動するようにしてもよい。あるいはまた、同期用ラック13a,13b及び移動用ラック18a,18bが円弧状に湾曲して、コンバイナ100は、移動軌跡が円弧状になるように収納位置と表示位置との間を移動するようにしてもよい。
また、ピン3が孔40の端に当たってコンバイナ100の最終的な位置決めが行われる構成に代えて、適宜の箇所に例えば突起を孔40に代えて設け、当該突起にピン3が接触してピン3の移動が規制されることで、コンバイナ100の最終的な位置決めとなるように構成してもよい。
以上のように、この実施の形態1に係る表示部移動機構1によれば、同期用ラック13a,13bは、同期用ギア12a,12bとのバックラッシが、方向Aの先端でそれ以外の部分よりも大きくなるように作られている。したがって、同期用シャフト11、同期用ギア12a,12b及び同期用ラック13a,13b等の部品は、コンバイナ100の表示位置での位置決めに関係しなくなり、当該位置決めに関係する部品点数が減って、コンバイナ100の表示位置での位置決め精度を高めることができるようになる。
また、コンバイナ100が表示位置にあるときに、一対の同期用ギア12a,12bそれぞれで少なくとも1歯が、一対の同期用ラック13a,13bのうち対応する同期用ラックと噛み合っていることとした。これにより、コンバイナ100は、表示位置にある状態からスムーズに収納位置に向けて移動を始めることができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 表示部移動機構、2 筐体、3 ピン、4 スライド部材、5 付勢部材、6 ヘッドアップディスプレイ、10 表示部保持部、11 同期用シャフト、12a,12b 同期用ギア、13a,13b 同期用ラック、14 動力部、15 モータ、16 移動用シャフト、17a,17b 移動用ギア、18a,18b 移動用ラック、40 孔、100 コンバイナ、130,131 歯。
Claims (3)
- 表示部を保持し、動力を受けて収納位置から表示位置に向けて前記表示部を移動させる表示部保持部と、
前記表示部保持部に回転可能に固定された同期用シャフトと、
前記同期用シャフトの両端に設けられ、前記同期用シャフトと一体的に回転する一対の同期用ギアと、
前記表示部保持部の移動方向に沿って歯が並び、当該歯と噛み合う前記同期用ギアを前記移動方向に送る一対の同期用ラックとを備え、
前記同期用ラックは、前記同期用ギアとのバックラッシが、前記移動方向の先端でそれ以外の部分よりも大きくなることを特徴とする表示部移動機構。 - 前記表示部が表示位置にあるときに、一対の前記同期用ギアそれぞれで少なくとも1歯が、一対の前記同期用ラックのうち対応する同期用ラックと噛み合っていることを特徴とする請求項1記載の表示部移動機構。
- 請求項1または請求項2記載の表示部移動機構を備え、
前記表示部は、コンバイナであることを特徴とするヘッドアップディスプレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017007295A JP2018114862A (ja) | 2017-01-19 | 2017-01-19 | 表示部移動機構及びヘッドアップディスプレイ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017007295A JP2018114862A (ja) | 2017-01-19 | 2017-01-19 | 表示部移動機構及びヘッドアップディスプレイ |
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Family
ID=62984563
Family Applications (1)
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JP2017007295A Pending JP2018114862A (ja) | 2017-01-19 | 2017-01-19 | 表示部移動機構及びヘッドアップディスプレイ |
Country Status (1)
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-
2017
- 2017-01-19 JP JP2017007295A patent/JP2018114862A/ja active Pending
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