JP2014115603A - プロジェクタ用光路絞り装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 光路絞り装置1は、プロジェクタの光路の光軸Aの方向に交差する方向に延びる回動軸41の周りを回動する左右の羽根20と、各羽根20を光路開閉位置間で回動させるアーム30と、アーム30を駆動する駆動機構50とを備える。駆動機構50は、光軸Aが延びる方向に直線運動する移動枠60を有する。移動枠60がモータ80で駆動されて前進すると、両アーム30は移動枠60で押されて、回動軸41の周り相反する方向に回動し、2枚の羽根20を同時に開閉運動させる。
【選択図】 図1
Description
弾性部材として、バネやゴム等を使用できる。
特には、前記アームが、一端が羽根に接続され、他端が前記直動部材によって押され、中央部が前記回動軸に支持されており、前記アームと前記直動部材間に引っ張りバネが掛け渡されていることが好ましい。
引っ張りバネは、コイルスプリングやゴムを使用できるが、高温環境下で使用されるため、耐熱性を有することが必要である。
図1、図2を参照して、本発明の第1の実施の形態に係るプロジェクタ用(ビジネス用)光路絞り装置を説明する。図1は光路絞り装置の下面図であり、図2は斜視図である。
光路絞り装置1は、左右一対の羽根20L、20Rと、各羽根20が取り付けられた左右のアーム30L、30Rと、両アーム30を同時に駆動する駆動機構50とを備える。これらは、取付板10に取り付けられている。アーム30は、駆動機構50により光路の光軸Aの方向と交差する方向に延びる回動軸(符号41)周りに回動して、一対の羽根20を、光路を遮る閉位置と、光路を開放する開位置との間を移動させる。駆動機構50は、光軸Aが延びる方向に直進運動して、両アーム30を回動軸41の周りに回動させる移動枠60と、移動枠60を駆動するモータ80と、を主に備える。
以下の説明で、前後方向は光源の光軸方向を示し、光源側を後方、その反対側を前方とする。左右方向、上下方向は、図面の左右方向、上下方向を示す。
なお、取付板10は、ガイドボスやビス孔等を形成することによって、光路絞り装置が装着されるプロジェクタの仕様に応じた対応が可能である。
羽根20は、図3(A)に示すように、略L字状の平板状の形状であり、遮光部21と、遮光部21の一端からほぼ直角に延びる基部23を有する。左右の羽根の遮光部21の対向する辺には、斜め後向に鈍角に折り曲げられた屈曲部25が形成されている。各屈曲部25のほぼ中心には、断面形状が半円状の切り欠き26が形成されている。この切り欠き26は光軸A上に位置し、左右の羽根20が閉位置にあるときに、最小の絞りを形成する。
移動枠60は、横長の略直方体状の、左右対称の形状であり、左右のブロック部61L、61Rと、両ブロック部の間の前壁部63とを有する。移動枠60は、耐熱性及び摺動性を有するフェノール樹脂等で作製される。前壁部63の、移動枠60の左右方向の中心となる位置には、光軸Aと平行に前後方向に貫通するメネジ65が形成されている。さらに、メネジ65の下方には、ボス67が後方に突き出るように設けられている。
光路開時には、ステッピングモータ80を駆動してリードスクリュー83を回転させる。すると、移動枠60は、図5(A)に示すように、ガイドピン87にガイドされてリードスクリュー83に沿って前方へ移動する。これにより、移動枠60の前面が、アーム30の作動部35を前方へ押す。すると、左右のアーム30は、図5(A)の想像線で示すように、支柱41を中心として相反する外方向(左アーム30Lは図の反時計方向、右アーム30Rは図の時計方向)に回動し始める。アーム30の回動によって、移動枠60は、アーム30の作動部35の先端から基部31の方向に向かって、側縁部69が作動部35の側面35aに沿って摺動しながらさらにアーム30を回動させる。
(1)羽根20が取り付けられたアーム30を相反する方向へ回動させる機構に、ギアを用いた機構を採用していないので、ギアの噛み合い音が発生しない。また、代表的な歯車でアーム(羽根)を回動させるタイプのものと比べて、歯型形成部品なしですむ。
(2)ステッピングモータ80として、静音対策として使用されているφ8のものを使用できる。
(3)移動枠60と左右のアーム30とは、できるだけ狭い面積で摺動接触するように形成されているので、両者間の摺動抵抗を減らすことができる。
(4)移動枠60はバネ89で取付枠10の後片11から前方に付勢されているので、両者間のガタを吸収できる。
(5)アーム30の回動支点となる支柱41や、移動枠60が摺動するガイドピン87の周囲(移動枠60の開口部71)にグリス溜まりが設けられているので、部品間の摺動抵抗を低減できる。
(6)移動枠60と左右のアーム30とはコイルバネ91で互いの方向に付勢されているので、アーム30が移動枠60に対して滑らないように、移動枠60と左右のアーム30の作動部35とを強固に摺動接触させることができ、移動枠60の直進運動を、アーム30の回動運動に確実に伝えることができる。
(7)モータ80と各部品とは取付板10の後片11を隔てて配置されているので、モータ80からの発熱が各部品へ伝達されにくい。
図1等で説明した装置では、羽根20が取付板10から下方に延びる姿勢のものを説明したが、羽根20を取付板10から上方に延びるように取り付けることもできる。この装置1Aでは、羽根20は、基部23がアーム30の前面31bに取り付けられ、遮光部23は、取付板10の前後片13、11が折れ曲がった方向と反対の方向(この例では上方)に延びるように取り付けられている。
なお、図7では、羽根20が上方に延びる姿勢を説明したが、装置1Aを上下逆の姿勢としてプロジェクタに装着することもできる。
図1等で説明したビジネス用プロジェクタでは、羽根の開閉時間が約1秒であったが、ホーム用プロジェクタでは約0.1秒であることが好ましい。このため、本例の光路絞り装置1Bは、移動枠を移動させるために、ステッピングモータの代わりにシャフトモータ(リニアモータ)を使用している。移動枠と左右のアームとによる羽根の開閉機構は、図1の光路絞り装置と同様であるので説明を省略し、アームの駆動機構のみを説明する。
この例の光路絞り装置1Cは、第1や第3の実施例と比べて、左右のアームの構造と、アームの駆動による羽根の開閉機構が異なる。これに伴い、取付板及び移動枠の形状も第1及び第2の実施例と異なる。また、この例では、移動枠を前進運動させる手段として、第2の実施例と同様に、シャフトモータが使用されている。左右の羽根の形状は、第1の実施例と同様である。
また、移動枠60は、シャフトモータ対応の第2の実施例の移動枠とほぼ同様の構造であるが、アームと摺動接触するための側縁部が形成されておらず、左右の各々の側縁から外方向に延びる段部77が形成されている。
羽根側リンクアーム131の一端は、取付板10の延長部17の先端に、ピン141により回動可能に連結されている。そして、同リンクアーム131の外側の面に羽根20が取り付けられている。移動枠側リンクアーム132の一端は、移動枠60の段部77に、ピン143により回動可能に連結されている。
図12に示すように、この例の光路絞り装置1Dは、第1の実施の形態と比べてアームの構造が異なり、これに伴い移動枠の構造も異なる。また、移動枠のメネジとリードスクリュー間のガタを吸収するコイルバネの取付方法も異なる。以下、図1の装置との相違点のみを説明する。
アーム30は、取付板10に回動可能に支持される基部31と、後述する移動枠60と摺動接触する作動部35とを有する。基部31と作動部35との境目付近には、上下方向に貫通する貫通孔33が開けられている。この貫通孔33に、図12に示すように、アーム30が支持される支柱41が挿通される。支柱41の一端は、取付板10に加締られて取り付けられる。アーム30の貫通孔33から突き出た支柱41の先端には、ワッシャを介してEリングが取り付けられている。これにより、アーム30が支柱41に回転可能に支持される。
この例の移動枠60は、左右のブロック部61L、61Rと、両ブロック部の間の後壁部64とを有する。後壁部64の、移動枠60の左右方向の中心となる位置には、光軸Aと平行に前後方向に貫通するメネジ65が形成されている。
光路閉時は、図12、図15(A)に示すように、移動枠60はリードスクリュー83の最も後方に位置している。左右のアーム30は、コイルバネ91によって移動枠60の方向に付勢されて、左右の羽根20の基部23が取付板10の前片13に当接している。これにより、羽根20の遮光部21で光路が遮蔽されている。そして、左右のアーム30の作動部35の先端に設けたコロ38が、移動枠60の前面に形成されたレール79に係合している。また、移動枠60はコイルバネ89で前方に引っ張られて、これによりリードスクリュー83と移動枠60のメネジ65とのガタが吸収されている。
10 取付板 11 後片
13 前片
20 羽根 21 遮光部
23 基部 25 屈曲部
26 切り欠き
30 アーム 31 基部
33 貫通孔 35 作動部
36 先端部 38 コロ
39 支柱 41 支柱
43 突部 45 ビス
50 駆動機構 60 移動枠
61 ブロック部 63 前壁部
64 後壁部 65 メネジ
67 ボス 69 側縁部
71 開口部 73 ガイド孔
75 突部 79 レール
80 ステッピングモータ 83 リードスクリュー
85 軸受 87 ガイドピン
89 コイルバネ 91 コイルバネ
Claims (8)
- プロジェクタの光路を遮る閉位置と、前記光路を開放する開位置との間で、前記光路の光軸の方向と交差する方向に延びる回動軸周りに回動する羽根と、
該羽根を回動させるアームと、
該アームを駆動する駆動機構と、
を備え、
前記駆動機構が、前記アームを回動させる、自身は直線運動する直動部材を有することを特徴とするプロジェクタ用の光路絞り装置。 - 前記アームの駆動機構のガタを取る、前記アーム及び/又は前記直動部材を一方向に付勢する弾性部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のプロジェクタ用の光路絞り装置。
- 前記駆動機構が、回転モータ及びネジ送り機構を有するか、又は、シャフトモータを有することを特徴とする請求項1又は2に記載のプロジェクタ用の光路絞り装置。
- 前記アームが、一端が羽根に接続され、他端が前記直動部材によって押され、中央部が前記回動軸に支持されており、
前記アームと前記直動部材間に引っ張りバネが掛け渡されていることを特徴とする請求項1、2又は3記載のプロジェクタ用の光路絞り装置。 - 前記アームと前記直動部材とは、薄片状の突部同士で接触することを特徴とする請求項4に記載のプロジェクタ用の光路絞り装置。
- 前記直動部材が、回転運動するコロを介して前記アームを押して回動させることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載のプロジェクタ用の光路絞り装置。
- 前記アームが、一端が回動可能に連結されてリンク機構を有する2本のアームであって、
一方のアームの他端が前記直動部材に回動可能に連結されており、
もう一方のアームの他端に前記羽根が接続されているとともに、光軸の方向と交差する方向に延びる回動軸周りに回動可能に支持されており、
前記直動部材の直線運動によって、前記2本のアームが開閉運動し、前記羽根が接続されたアームが駆動されることを特徴とする請求項1、2又は3に記載のプロジェクタ用の光路絞り装置。 - 前記羽根と、前記アーム及び駆動機構とが、取付板(地板)を隔てた両側の空間に配置されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のプロジェクタ用光路絞り装置。
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