JP2018111463A - 車両前部構造 - Google Patents

車両前部構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2018111463A
JP2018111463A JP2017004554A JP2017004554A JP2018111463A JP 2018111463 A JP2018111463 A JP 2018111463A JP 2017004554 A JP2017004554 A JP 2017004554A JP 2017004554 A JP2017004554 A JP 2017004554A JP 2018111463 A JP2018111463 A JP 2018111463A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
vehicle
front side
dash panel
side member
brace
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2017004554A
Other languages
English (en)
Inventor
浩治 佐伯
Koji Saeki
浩治 佐伯
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2017004554A priority Critical patent/JP2018111463A/ja
Publication of JP2018111463A publication Critical patent/JP2018111463A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】ダッシュパネルにステアリング装置の一部が固定される固定部が形成された構成において、車室の変形を抑制することができる車両前部構造を得る。
【解決手段】車両前部構造30は、ダッシュパネル32と、フロントサイドメンバ34と、ブレース36とを有する。ダッシュパネル32は、ステアリング装置20の一部が固定される固定部38が設けられている。フロントサイドメンバ34は、ダッシュパネル34から車両前方側へ延在され、圧縮変形の起点となるビード46を有し、車両前後方向に衝突荷重が入力された場合にビード46を起点として、車両前方側が車両後方側に対して車幅方向の外側に向けて変形する。ブレース36は、固定部38及び周辺部41の少なくとも一方と、フロントサイドメンバ34におけるビード46よりも車両前方側の部位とを接続する。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両前部構造に関する。
特許文献1には、ダッシュクロスメンバとフロントサイドメンバとを溶接した結合部において、ダッシュクロスメンバの前面の端部をフロントサイドメンバに形成された溝よりも車両の前方側に位置させた車体構造が開示されている。
特開2016−179708号公報
ダッシュパネルには、ステアリング装置の一部が固定される固定部が形成されている。ここで、前面衝突時に内燃機関等の車両搭載部品がステアリング装置に接触して固定部が車室側に移動する場合に、固定部の周辺部がステアリング装置により車両後方側へ引っ張られることで、車室の変形量が大きくなる可能性がある。つまり、ダッシュパネルにステアリング装置の一部が固定される固定部が形成された構成において、車室の変形を抑制するには、改善の余地がある。
本発明は上記事実を考慮し、ダッシュパネルにステアリング装置の一部が固定される固定部が形成された構成において、車室の変形を抑制することができる車両前部構造を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係る車両前部構造は、ステアリング装置の一部が固定される固定部が設けられたダッシュパネルと、前記ダッシュパネルから車両前方側へ延在され、圧縮変形の起点となる変形起点部を有し、車両前後方向に衝突荷重が入力された場合に前記変形起点部を起点として、車両前方側が車両後方側に対して車幅方向の外側に向けて変形するフロントサイドメンバと、前記固定部及び前記固定部の周辺部の少なくとも一方と、前記フロントサイドメンバにおける前記変形起点部よりも車両前方側の部位とを接続する接続部材と、を有する。
請求項1に記載の本発明に係る車両前部構造では、車両の前面衝突時において、フロントサイドメンバに車両前後方向の衝突荷重が入力されると、フロントサイドメンバが圧縮変形される。具体的には、変形起点部を起点として、フロントサイドメンバの車両前方側が車両後方側に対して車幅方向の外側に向けて変形する。そして、内燃機関等の車両搭載部品がステアリング装置に接触した場合には、ダッシュパネルの固定部には、車両後方側に向けて衝突荷重が作用することになる。
ここで、車幅方向の外側に向けて変形したフロントサイドメンバによって、接続部材が車幅方向の外側に引っ張られる。さらに、引っ張られた接続部材によって、ダッシュパネルの固定部及び周辺部が車両前方側に引っ張られる。これにより、接続部材が無い構成に比べて、ダッシュパネルの固定部及び周辺部の車室側への侵入が抑制されるので、車室の変形を抑制することができる。
以上説明したように、請求項1に記載の車両前部構造によれば、ダッシュパネルにステアリング装置の一部が固定される固定部が形成された構成において、車室の変形を抑制することができるという効果を有する。
本実施形態に係る車両前部構造の平面図である。 本実施形態に係るステアリング装置の構成図である。 本実施形態に係る車両前部構造の斜視図である。 本実施形態に係るエンジンユニット、ステアリング装置及びダッシュパネルの配置状態を示す説明図である。 (A)本実施形態に係る車両前部構造における前面衝突前の状態を示す説明図であり、(B)本実施形態に係る車両前部構造における前面衝突字の状態を示す説明図である。 (A)本実施形態に係るブレースを有する車両前部構造とブレースを有さない比較例の車両前部構造とにおける前面衝突時の変形状態を示す説明図であり、(B)本実施形態に係るブレースを有する車両前部構造とブレースを有さない比較例の車両前部構造とにおける前面衝突時の時間とダッシュガセットに作用する力との関係を示すグラフである。
〔全体構成〕
図1に示す本実施形態の車両前部構造30について説明する。なお、各図に適宜示す矢印FRは車両前方(進行方向)を示しており、矢印UPは車両上方を示しており、INは車幅方向内側を示しており、OUTは車幅方向外側を示している。以下、単に前後、上下、左右の方向を用いて説明する場合は、特に断りのない限り、車両前後方向の前後、車両上下方向の上下、進行方向を向いた場合の車幅方向の左右を示すものとする。
車両前部構造30が適用された車両10は、車室12よりも車両前方側の車体前部にエンジンコンパートメント14が形成されている。エンジンコンパートメント14には、エンジンやモータ等を含んで構成された車載搭載部品の一例としてのパワーユニット16が収容されている。図1では、パワーユニット16を簡略化して角型状に示している。また、車両10には、ステアリング装置20が設けられている。なお、車両10は、一例として、左ハンドル車とされている。
図2に示すステアリング装置20は、車両10の進行方向を変えるための操舵装置として設けられている。また、ステアリング装置20は、図示しないステアリングホイール、ステアリングコラム及びステアリングシャフトと、インターミディエイトシャフト22と、シャフト連結部24と、ギヤボックス26とを含んで構成されている。
インターミディエイトシャフト22は、図示しないステアリングシャフトの車両前後方向前端部に連結されている。また、インターミディエイトシャフト22は、車両側面視で前端部が後端部よりも車両下方側に位置する斜め方向を軸方向として回転可能に設けられている。インターミディエイトシャフト22の前端部は、後述するダッシュパネル32(図1参照)の貫通孔39を通ってダッシュパネル32よりも車両前方側に配置されている。また、インターミディエイトシャフト22の前端部は、シャフト連結部24を介してギヤボックス26と連結されている。ギヤボックス26は、図示しない車輪を転舵させるように構成されている。
インターミディエイトシャフト22の軸方向の一部には、後述する固定部38に固定される前端部28が設けられている。前端部28は、図示しない軸受を含んで構成されており、インターミディエイトシャフト22を回転可能に支持している。また、前端部28は、ボルトにより固定部38に締結されることでダッシュパネル32(図1参照)に固定されている。なお、前端部28は、ステアリング装置20の一部の一例である。図2では、ダッシュパネル32のうち固定部38のみを図示している。
〔要部構成〕
図3に示すように、車両前部構造30は、ダッシュパネル32と、フロントサイドメンバ34と、接続部材の一例としてのブレース36とを有する。なお、図3では、ステアリング装置20(図2参照)の図示を省略している。
<ダッシュパネル>
図1に示すダッシュパネル32は、車幅方向及び車両上下方向に延在されており、車室12とエンジンコンパートメント14とを仕切っている(区画している)。また、図3に示すように、ダッシュパネル32は、略車両上下方向に沿う上部32Aと、上部32Aの下端に連続し上側が下側よりも車両前方側に位置するように傾斜した傾斜部32Bと、傾斜部32Bの一部に形成された固定部38とを有する。傾斜部32Bの下端部は、図示しないフロアパネルの車両前後方向の前端部に接合されている。また、ダッシュパネル32の上端部は、図示しないウインドシールドガラスの下縁に沿って車幅方向に配置されるカウルの下面側に接合されている。
固定部38は、一例として、車両正面視で略逆三角形状に形成された板状の部位である。また、固定部38は、上側が下側よりも車両前方側に位置するように傾斜している。さらに、固定部38には、板厚方向に貫通された貫通孔39が形成されている。既述のように、貫通孔39には、インターミディエイトシャフト22(図2参照)が挿通されている。
以後の説明では、車両正面視における固定部38の外縁部よりも車幅方向外側の部位でかつ後述するフロントサイドメンバ34の縦壁42Aよりも車幅方向内側の部位を、固定部38の周辺部41と称する。ここで、固定部38には、ステアリング装置20の前端部28(図2参照)が固定されている。このため、固定部38及び周辺部41は、ダッシュパネル32における固定部38及び周辺部41を除く他の部位(一般部)に比べて、車両前後方向に作用する衝突荷重に対する曲げ剛性が高くなっている。なお、周辺部41には、後述するブレース36を取付けるための図示しない締結孔が形成されている。
なお、「ダッシュパネル32に固定部38が設けられる」ことは、固定部38がダッシュパネル32とは別体とされ、ダッシュパネル32に接合又は締結により設けられたものに限らず、ダッシュパネル32と一体に形成されたものも含む。
<フロントサイドメンバ>
図1に示すフロントサイドメンバ34は、エンジンコンパートメント14の下部における車幅方向両側部に左右一対設けられている。なお、フロントサイドメンバ34は、基本的に車両10の正面視における中央部に対して左右対称に構成されているため、図1では車両10の右側(車両正面視で左側)の図示を省略している。車両10の左側のフロントサイドメンバ34の一部は、ダッシュパネル32における固定部38よりも車幅方向の外側に接合されている。
また、フロントサイドメンバ34は、ダッシュパネル32から車両前方側へ延在されている。なお、ダッシュパネル32に対するフロントサイドメンバ34側とは反対側(車室12側)には、ダッシュガセット35が設けられている。フロントサイドメンバ34の前端部には、図示しないクラッシュボックスの後端部が固定されている。クラッシュボックスの前端部には、図示しないバンパリインフォースメントが固定されている。
フロントサイドメンバ34は、車両前後方向から見た場合に、車幅方向内側に配置されたインナパネル42と車幅方向外側に配置されたアウタパネル44とで、略矩形状の閉断面を形成している。また、インナパネル42には、変形起点部の一例としてのビード46が形成されている。
図3に示すインナパネル42は、一例として、車両前後方向から見た場合に車幅方向の外側に開口された断面ハット状に形成されている。具体的には、インナパネル42は、車両上下方向に沿った縦壁42Aと、縦壁42Aの車両上下方向の上端から車幅方向の外側に延びる上壁42Bと、縦壁42Aの車両上下方向の下端から車幅方向の外側に延びる下壁42Cとを有する。縦壁42Aには、後述するブレース36を締結するための図示しない締結孔が2箇所形成されている。上壁42Bの車幅方向の外側端部には、上側に延びる上フランジ42Dが形成されている。下壁42Cの車幅方向の外側端部には、下側に延びる図示しない下フランジが形成されている。
(ビード)
ビード46は、一例として、上壁42Bにおけるダッシュパネル32との接合部よりも車両前方側の部位に形成されている。また、ビード46は、上壁42Bの車幅方向外側端部から車幅方向の内側に向けて、上壁42Bの車幅方向の中央部まで延びている。さらに、ビード46は、上壁42Bの上面から車両上下方向の下側に向けて凸状に形成されている。言い換えると、ビード46は、車両上下方向の上側に向けて開口された溝部で構成されている。
図1に示すように、ビード46は、車両10の前面衝突時にフロントサイドメンバ34の変形(折れ曲がり)を誘発させるために、フロントサイドメンバ34の他の部位に比べて車両前後方向の荷重に対する強度が低下された脆弱部として設けられている。即ち、ビード46は、車両前方側からの荷重入力時にフロントサイドメンバ34の車幅方向外側への圧縮変形の起点となる。具体的には、ビード46は、フロントサイドメンバ34に対して車両前後方向の後側に向けて衝突荷重が入力された場合に、車両前方側が車両後方側に対して車幅方向の外側に向かうようにフロントサイドメンバ34を変形させる起点となる。このように、ビード46は、フロントサイドメンバ34の折れモードを制御する機能を有する。
アウタパネル44は、一例として、車両前後方向及び車両上下方向に沿った平板状に形成されている。また、アウタパネル44の上部及び下部は、車幅方向の外側からインナパネル42に重ねられ、上フランジ42D及び図示しない下フランジに接合されている。
<ブレース>
図3に示すように、ブレース36は、板状の鋼材の一部を屈曲させた形状とされており、ダッシュパネル32の周辺部41と、フロントサイドメンバ34におけるビード46よりも車両前方側の部位とを繋いでいる。図1に示すように、車両前部構造30を車両平面視して、ダッシュパネル32とフロントサイドメンバ34と、ブレース36とで、三角形状のトラス構造が形成されている。図3に示すように、ブレース36は、第1取付部36A、接続部36B、第2取付部36C、上フランジ36D及び下フランジ36Eとで構成されている。
第1取付部36Aは、略車両前後方向に沿って延在されており、車両前後方向に間隔をあけて2箇所の図示しない貫通孔が形成されている。また、第1取付部36Aは、インナパネル42の縦壁42Aに車幅方向の内側から重ねられ、該貫通孔と既述の図示しない締結孔とを合せた状態で、2本のボルト52により縦壁42Aに締結されている。さらに、第1取付部36Aは、車幅方向から見た場合にビード46と重なるように、ビード46の車両前後方向の前側から後側まで延在されている。
接続部36Bは、第1取付部36Aの車両前後方向の後端部から車両後方側へ延びている。図1に示すように、接続部36Bは、車両平面視で、第1取付部36Aの後端部から、車両前後方向の前端部が後端部に対して車幅方向の外側に配置される斜め方向に延在されている。図3に示すように、接続部36Bの一部には、パワーユニット16(図1参照)側に向けて突出された凸部37が形成されている。
第2取付部36Cは、接続部36Bの車両前後方向の後端部から車幅方向の内側へ延びており、図示しない貫通孔が形成されている。また、第2取付部36Cは、周辺部41に車両前後方向の前側から重ねられ、該貫通孔と既述の図示しない締結孔とを合せた状態で、1本のボルト53により周辺部41に締結されている。
上フランジ36Dは、第1取付部36A、接続部36B及び第2取付部36Cの上端からパワーユニット16(図1参照)側に向けて張出されている。下フランジ36Eは、第1取付部36A、接続部36B及び第2取付部36Cの下端からパワーユニット16側に向けて張出されている。
図4に示すように、車両10において、ギヤボックス26は、車両前後方向においてパワーユニット16とダッシュパネル32との間に配置されている。つまり、パワーユニット16の一部と前端部28とは、車両側面視で(車幅方向から見た場合に)車両前後方向に並んでいる。また、パワーユニット16の一部と前端部28とは、車両正面視で(車両前後方向から見た場合に)重なっている。
〔作用及び効果〕
次に、本実施形態の車両前部構造30の作用及び効果について説明する。
図5(A)に示すように、車両10の前面衝突前では、ダッシュパネル32とフロントサイドメンバ34とをブレース36が繋いでおり、車両平面視でトラス構造が形成されている。なお、図5(A)では、ダッシュパネル32、フロントサイドメンバ34及びブレース36を簡略化して示している。
図5(B)に示すように、車両10の前面衝突時において、フロントサイドメンバ34に車両前後方向の衝突荷重Fが入力されると、フロントサイドメンバ34が圧縮変形される。具体的には、フロントサイドメンバ34のビード46に対する車両前方側が、ビード46を起点として、ビード46に対する車両後方側よりも車幅方向の外側に向けて変形する。このフロントサイドメンバ34の変形によって、衝突エネルギーが吸収される。なお、図4に示すように、パワーユニット16と前端部28とが車両側面視で車両前後方向に並んでいるため、前面衝突時にパワーユニット16とステアリング装置20とが接触し易い。パワーユニット16がステアリング装置20に接触した場合には、固定部38には、車両後方側に向けて衝突荷重が作用することになる。
ここで、図5(B)に示す車両前部構造30では、ブレース36の第1取付部36Aがビード46に対して車両前方側に取付けられている。言い換えると、第1取付部36Aは、フロントサイドメンバ34が外側へ開く位置に取付けられて(結合されて)いる。このため、ブレース36が、車幅方向の外側に向けて変形したフロントサイドメンバ34によって車幅方向の外側に引っ張られる。そして、引っ張られたブレース36によって、ダッシュパネル32の固定部38及び周辺部41が車両前方側に引っ張られる。これにより、ブレース36が無い構成に比べて、ダッシュパネル32の固定部38及び周辺部41の車室12側への侵入が抑制されるので、車室12の変形を抑制することができる。
また、車両前部構造30では、前面衝突時にフロントサイドメンバ34が車幅方向の外側へ変形するときに、フロントサイドメンバ34自体の変形に必要な荷重に、ブレース36がダッシュパネル32を車両前方側へ引っ張るための荷重が加わる。言い換えると、車両前部構造30では、フロントサイドメンバ34が車幅方向の外側へ変形するための荷重が増えるので、ブレース36が無い構成に比べて、前面衝突時における衝突エネルギーの吸収量を増やすことができる。
さらに、車両前部構造30では、ブレース36に対して、フロントサイドメンバ34の変形によって引張力が作用するため圧縮力が作用しにくい。このため、ブレース36の耐力を上げる(自軸方向から見た場合に閉断面形状とする)必要がなくなるので、ブレース36を簡単な構成として軽量化することができる。
図6(A)には、車両前部構造30の前面衝突時の変形状態が実線で示されており、比較例の車両前部構造200の前面衝突時の変形状態が破線で示されている。なお、比較例の車両前部構造200は、車両前部構造30からブレース36を取り除いた構成とされている。ダッシュパネル32とフロントサイドメンバ34との接合部付近を見ると、車両前部構造30におけるダッシュパネル32の方が、比較例の車両前部構造200におけるダッシュパネル32に比べて、距離L1だけ車両前方側に位置することが確認された。
図6(B)には、前面衝突時にフロントサイドメンバ34からダッシュガセット35(図2参照)に入力される衝突荷重の時間変化がグラフG1、G2で示されている。グラフG1は、本実施形態の車両前部構造30における衝突荷重の時間変化を表している。グラフG2は、比較例の車両前部構造200における衝突荷重の時間変化を表している。時点t1以降において、グラフG1の方がグラフG2に比べて、ダッシュガセット35(図1参照)に入力される衝突荷重が最大でΔF1低下している。つまり、図6(A)に示す車両前部構造30では、比較例の車両前部構造200に比べて、ダッシュガセット35に入力される衝突荷重が低減されるので、ダッシュガセット35を小型化して車両10を軽量化することができる。
さらに、図3に示す車両前部構造30では、ブレース36の構成が、フロントサイドメンバ34の変形に伴い固定部38及び周辺部41を引っ張る構成となっているため、ブレース36自体の耐力を大きく設定しなくて済む。言い換えると、ブレース36を複数の部材で構成して軸方向に見て閉断面形状としなくて済むので、ブレース36を簡単な構成として、車両前部構造30を軽量化することができる。
(変形例)
なお、本発明は上記の実施形態に限定されない。
車両10の左側にブレース36を設けるだけでなく、右側(助手席側)のフロントサイドメンバ34にもビード46を形成し、右側のフロントサイドメンバ34のビード46よりも車両前方側と右側のダッシュパネル32とをブレース36で接続してもよい。つまり、変形起点部及び接続部材は、車両10の運転席側に設けるだけでなく、運転席側及び助手席側に設けてもよい。このように構成することで、運転席側及び助手席側でブレース36によってダッシュパネル32が引っ張られ、前面衝突時の車室12の変形をさらに抑制することができる。なお、車両前部構造30は、右ハンドル車に設けてもよい。
接続部材は、ブレース36のように板状に限らず、上面及び底面を有する略三角柱状の部材やブラケットで構成されていてもよい。また、ブレース36の第2取付部36Cは、周辺部41に締結されるものに限らず、固定部38に締結されたり、あるいは、固定部38及び周辺部41に跨って締結されていてもよい。さらに、ブレース36は、フロントサイドメンバ34と、固定部38及び周辺部41の少なくとも一方とに対して、締結ではなく溶接(接合)されていてもよい。
変形起点部は、フロントサイドメンバ34が車幅方向外側に向けて座屈するように形成されていればよい。ビード46は、フロントサイドメンバ34の上壁42Bに形成されるものに限らず、下壁42Cあるいはアウタパネル44に形成されたものであってもよい。さらに、ビード46は、上壁42Bと上フランジ42D、下壁42Cと下フランジにそれぞれ跨って形成されていてもよく、上壁42Bからアウタパネル44を経由して下壁42Cまで形成されていてもよい。また、変形起点部の他の例として、ビード46に換えて、フロントサイドメンバ34に切欠部又は孔部を形成してもよい。
以上、本発明の実施形態及び変形例に係る車両前部構造について説明したが、これらの実施形態及び変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 車両
20 ステアリング装置
30 車両前部構造
32 ダッシュパネル
34 フロントサイドメンバ
36 ブレース(接続部材の一例)
38 固定部
41 周辺部
46 ビード(変形起点部の一例)

Claims (1)

  1. ステアリング装置の一部が固定される固定部が設けられたダッシュパネルと、
    前記ダッシュパネルから車両前方側へ延在され、圧縮変形の起点となる変形起点部を有し、車両前後方向に衝突荷重が入力された場合に前記変形起点部を起点として、車両前方側が車両後方側に対して車幅方向の外側に向けて変形するフロントサイドメンバと、
    前記固定部及び前記固定部の周辺部の少なくとも一方と、前記フロントサイドメンバにおける前記変形起点部よりも車両前方側の部位とを接続する接続部材と、
    を有する車両前部構造。
JP2017004554A 2017-01-13 2017-01-13 車両前部構造 Pending JP2018111463A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004554A JP2018111463A (ja) 2017-01-13 2017-01-13 車両前部構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004554A JP2018111463A (ja) 2017-01-13 2017-01-13 車両前部構造

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2018111463A true JP2018111463A (ja) 2018-07-19

Family

ID=62911691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017004554A Pending JP2018111463A (ja) 2017-01-13 2017-01-13 車両前部構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2018111463A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9242675B2 (en) Automobile vehicle-body front structure
JP5858006B2 (ja) 自動車の車体前部構造
JP4286884B2 (ja) 自動車の車体構造
JP6235628B2 (ja) 自動車の車体構造
JP6449562B2 (ja) 車両用骨格構造
JP6020944B2 (ja) 自動車の車体構造
US8857902B2 (en) Front vehicle body structure
JP6090128B2 (ja) 車両の前部車体構造
JP4384206B2 (ja) 自動車の車体構造
JP6725070B2 (ja) 車両の後部車体構造
JP5999134B2 (ja) 車両前部構造
US20150183468A1 (en) Vehicle front section structure
US20180162452A1 (en) Vehicle front structure
JP5879205B2 (ja) 車体フレーム構造
JP6172064B2 (ja) 車体構造
JP2019006311A (ja) 車体前部構造
CN108622205B (zh) 车辆前部结构
JP6569705B2 (ja) 車両用骨格構造
JP2009035106A (ja) 自動車の前部車体構造
WO2018207689A1 (ja) 車両の後部車体構造
JP2009040127A (ja) 自動車の前部車体構造
JP2018111463A (ja) 車両前部構造
JP6024808B2 (ja) 自動車の車体前部構造
JP5831130B2 (ja) フロントピラー構造
JP2007191061A (ja) 車体前部構造