JP2018109556A - ベイナイトレール白色層厚さ推定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】短時間で容易に、かつ、正確にベイナイトレールの白色層の厚さを推定することができるようにする。【解決手段】敷設されたベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値を取得する工程と、あらかじめ取得されたベイナイトレールの頭頂面の硬さと前記ベイナイトレールの白色層の厚さとの対応関係に基づいて、前記実測値から前記敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを推定する工程と、を含む。【選択図】図1

Description

本開示は、ベイナイトレール白色層厚さ推定方法に関するものである。
従来、鉄道の線路では、車輪との転がり接触によってもたらされる接触熱により、レールの頭頂面に白色層と呼ばれる硬化層が形成されることがある。白色層は硬くて脆く、その周辺に微小亀裂が発生し、該微小亀裂がシェリングへ成長し、該シェリングは、レールの破断を引き起こす可能性があることが知られている。そこで、レールの削正を適切に行うことができるように、白色層の厚さを推定する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、近年では、ベイナイトレールが広く採用されている。該ベイナイトレールは、普通のレールよりも摩耗を促進させることによって、レールの頭頂面に形成される金属疲労層を自己除去し、もって白色層の発生及び白色層起因シェリングの発生を抑制するために開発されたレールである。
中村、名村、松田、辻江、森、「レール白色層の組織分析およびその削正について」、鉄道技術連合シンポジウム講演論文集、第14巻、pp.73−76、2007年12月18日
しかしながら、前記従来の技術では、ベイナイトレールの白色層の厚さを推定することができなかった。そのため、一部のベイナイトレールにおいて、白色層起因と考えられるシェリングの発生が確認されているにも拘わらず、ベイナイトレールの削正を適切に行うことができない。ベイナイトレールは普通のレールよりも高価であるので、普通のレールと同様の基準で削正を行うと、ベイナイトレールを採用したことによる経済的効果が減少してしまう。
ここでは、前記従来の技術の問題点を解決して、短時間で容易に、かつ、正確にベイナイトレールの白色層の厚さを推定することができるベイナイトレール白色層厚さ推定方法を提供することを目的とする。
そのために、ベイナイトレール白色層厚さ推定方法においては、敷設されたベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値を取得する工程と、あらかじめ取得されたベイナイトレールの頭頂面の硬さと前記ベイナイトレールの白色層の厚さとの対応関係に基づいて、前記実測値から前記敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを推定する工程と、を含む。
他のベイナイトレール白色層厚さ推定方法においては、さらに、前記対応関係は、ベイナイトレールから切り出した試験片の頭頂面にレーザ光を照射して発生させた白色層の厚さと、前記試験片の頭頂面の硬さとから取得された対応関係である。
更に他のベイナイトレール白色層厚さ推定方法においては、さらに、前記対応関係において、ベイナイトレールの頭頂面の硬さは、白色層の厚さが第1の閾値以下では第1の値となり、白色層の厚さが前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上では前記第1の値より大きい第2の値となり、白色層の厚さが前記第1の閾値と第2の閾値との間では、白色層の厚さの増加とともに、前記第1の値から第2の値まで増加する。
更に他のベイナイトレール白色層厚さ推定方法においては、さらに、前記第1の値はベイナイトレールの母材の硬さと同等の値であり、前記第2の値はベイナイトレールの白色層の硬さと同等の値である。
更に他のベイナイトレール白色層厚さ推定方法においては、さらに、前記第1の閾値は約10〔μm〕であり、前記第2の閾値は約40〔μm〕である。
更に他のベイナイトレール白色層厚さ推定方法においては、さらに、ベイナイトレールの頭頂面の硬さは、ビッカース硬さ計によって測定される。
本開示によれば、ベイナイトレールの白色層の厚さを短時間で容易に、かつ、正確に推定することができる。
本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値の分布を示す図である。 本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面の硬さ測定に使用された測定器の外観を示す写真である。 本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面に形成された白色層の厚さと白色層を形成するために使用されたレーザ装置の出力との関係を示す図である。 本実施の形態におけるベイナイトレールの断面の各部の硬さを示す図である。 本実施の形態におけるベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を示す図である。 本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面の硬さに基づいて推定された白色層の厚さの分布を示す図である。 本実施の形態におけるベイナイトレールの白色層の厚さの実測値の分布を示す図である。 本実施の形態における白色層が発生したベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値を示す図である。
以下、本実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値の分布を示す図、図2は本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面の硬さ測定に使用された測定器の外観を示す写真である。
本実施の形態においては、ベイナイトレールの頭頂面に発生した白色層の厚さを推定するための準備として、まず、年間通過トン数が約2700万トンであって、貨物列車も走行する在来線のレール区間で現地調査が行われ、すべての調査箇所において、敷設されたベイナイトレールの頭頂面の硬さ測定が実施された。図1には、敷設されたベイナイトレールの頭頂面の硬さの測定結果が示されている。図1において、縦軸は測定件数を示し、横軸は硬さ〔HV0.3〕を示している。ここで、〔HV0.3〕は、試験力0.3〔kg〕、すなわち、押し込み荷重が3〔N〕で測定したビッカース硬さを意味する。ビッカース硬さの数値が大きいことは、加工硬化及び白色層の影響が大きいことを意味すると考えられる。ちなみに、新品のベイナイトレールの頭頂面の硬さは、275〔HV0.3〕である。
なお、ベイナイトレールの頭頂面の硬さは、UCI(Ultrasonic Contact Impedance:超音波接触インピーダンス)法硬さ測定器を使用して測定された。具体的には、前記UCI法硬さ測定器は、GEセンシング&インスペクション・テクノロジーズ社が販売する押し込み荷重が3〔N〕のポータブルタイプのビッカース硬さ計であって、図2に示されるようにして使用された。また、硬さの測定は、各測定箇所において、白色層の発生状況に応じて、5点程度で行われた。
図1に示されるように、測定された硬さは、300〜450〔HV0.3〕に多く分布している。また、少数ではあるが、700〔HV0.3〕以上の硬さも含まれ、全体として幅広く分布している。新品のベイナイトレールの頭頂面の硬さは、275〔HV0.3〕であるから、いずれの測定箇所においても、加工硬化及び白色層の発生によって、このような高い値が測定されたと考えられる。
次に、ベイナイトレールの頭頂面に任意の厚さの白色層を形成し、形成された白色層の厚さとベイナイトレールの頭頂面の硬さとの関係を導出する方法について説明する。
図3は本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面に形成された白色層の厚さと白色層を形成するために使用されたレーザ装置の出力との関係を示す図、図4は本実施の形態におけるベイナイトレールの断面の各部の硬さを示す図、図5は本実施の形態におけるベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を示す図である。
本実施の形態においては、ベイナイトレールの頭頂面に形成される白色層の厚さとベイナイトレールの頭頂面の硬さとの関係を導出するための準備として、ベイナイトレールの頭頂面にレーザ光を照射することによって、その頭頂面に種々の厚さの白色層を形成した。具体的には、ベイナイトレールから切り出した試験片に、YAGレーザ装置からのレーザ光を3〔m/min〕の速度で移動させて照射するとともに、光源であるレーザ装置の出力を何段階かに変化させて照射した。
そして、試験片を切断して切断面における白色層の厚さ(頭頂面からの深さ)を計測することによって、図3に示されるようなベイナイトレールの頭頂面に形成された白色層の厚さと白色層を形成するために使用されたレーザ装置の出力との関係を得ることができた。図3において、縦軸は白色層の厚さ〔μm〕を示し、横軸はレーザ装置の出力、すなわち、レーザ出力〔W〕を示している。
図3に示されるように、レーザ光の照射によって形成される白色層の厚さは、光源であるレーザ装置の出力の変化に対応して、概ねリニアに変化する。したがって、レーザ装置の出力を変化させることによって、所望の厚さの白色層を形成することができる。
また、図3には、参考のために、普通レールの頭頂面にレーザ光を照射することによって形成される白色層の厚さと使用されたレーザ装置の出力との関係も示されている。これにより、同じ熱量を付与した場合、ベイナイトレールに形成される白色層の厚さは、普通レールに形成されるものよりも、30〔%〕程度薄くなることが分かる。これは、ベイナイトレールの鋼材は、炭素含有率が普通レールの鋼材よりも低いために、変態温度が高い、ということに起因すると考えられる。
さらに、ベイナイトレールの切断面における深さ方向に分布する各部の硬さ測定が実施された。具体的には、ベイナイトレールから切り出した試験片に、前述のようにしてレーザ光を照射することによって、その頭頂面に白色層を形成した後、当該試験片を切断し、切断面における白色層を含む各部の硬さを測定した。この場合、前記試験片に形成された白色層の厚さ(頭頂面からの深さ)は、160〔μm〕であった。
図4には、試験片の切断面の各部の硬さの測定結果が示されている。図4において、縦軸は硬さ〔HV0.3〕を示し、横軸は頭頂面からの深さ〔μm〕を示している。これにより、ベイナイトレールに形成される白色層の硬さは、650〜800〔HV0.3〕であって、母材の硬さ(約300〔HV0.3〕)と比較して、かなり高い値であることが分かる。なお、既知(例えば、非特許文献2参照。)である普通レールに形成される白色層の硬さ(900〜1000〔HV0.3〕)よりは、低い値である。また、白色層と母材との境界部の硬さは、300〜600〔HV0.3〕という幅広い値を示している。
中村、名村、金、辻江、「レール白層特性評価と診断手法」、日本トライボロジー学会、トライボロジー会議予稿集佐賀2007−9、pp.37−38、2007
さらに、前述のように、レーザ装置の出力を変化させることによって種々の厚さの白色層が形成されたベイナイトレールの頭頂面の硬さを測定した結果を、白色層の厚さに対応付けて整理することにより、図5に示されるようなベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を得ることができた。図5において、縦軸は硬さ〔HV0.3〕を示し、横軸は白色層の厚さ〔μm〕を示している。
図5に示されるように、白色層の厚さが10〔μm〕以下の範囲では、母材の影響を強く受け、頭頂面の硬さは、母材の硬さ(約300〔HV0.3〕)に近い値となっている。また、白色層の厚さが10〔μm〕を超え、40〔μm〕以下の範囲では、頭頂面の硬さは、白色層の厚さが増加するにつれて増加する。さらに、白色層の厚さが40〔μm〕を超えると、頭頂面の硬さは、白色層の厚さが増加してもほぼ一定であって、白色層の硬さ(約700〔HV0.3〕)に近い値である。
換言すると、図5において、頭頂面の硬さは、白色層の厚さが0〜10〔μm〕では、ほぼ一定であり、白色層の厚さが10〜40〔μm〕では、白色層の厚さの増加とともに増加し、白色層の厚さが40〔μm〕を超えると、ほぼ一定である、ように変化する曲線で表されている。更に換言すると、頭頂面の硬さは、白色層の厚さが第1の閾値(10〔μm〕)以下では第1の値(母材の硬さ(約300〔HV0.3〕)と同等)となり、白色層の厚さが第2の閾値(40〔μm〕)以上では第2の値(白色層の硬さ(約700〔HV0.3〕)と同等)となり、前記第1の閾値と第2の閾値との間では、白色層の厚さの増加とともに、前記第1の値から第2の値まで増加する。
そして、図5に示されるようなベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係をハードディスク、メモリ等の記憶手段に記憶させてデータベース化しておくことが望ましい。そうすると、データベース化された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を参照することによって、ベイナイトレールの任意の箇所の頭頂面の硬さを測定することにより、当該箇所のベイナイトレールの頭頂面に発生した白色層の厚さを推定することが可能となる。さらに、図5に示されるようなベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を関数化しておくことがより望ましい。そうすると、当該関数を利用した演算を行うことによって、ベイナイトレールの任意の箇所の頭頂面の硬さの測定値に基づき、当該箇所のベイナイトレールの頭頂面に発生した白色層の厚さを、より容易に、かつ、正確に推定することが可能となる。
次に、図5に示されるようなベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係に基づいて、発生した白色層の厚さを推定することの妥当性について説明する。
図6は本実施の形態におけるベイナイトレールの頭頂面の硬さに基づいて推定された白色層の厚さの分布を示す図、図7は本実施の形態におけるベイナイトレールの白色層の厚さの実測値の分布を示す図、図8は本実施の形態における白色層が発生したベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値を示す図である。
図6には、図5に示されるようなベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を参照することによって、図1に示されるベイナイトレールの頭頂面の硬さの測定値から推定された白色層の厚さの分布が示されている。図6において、縦軸は測定件数を示し、横軸は白色層の厚さ〔μm〕を示している。これにより、前述した在来線のレール区間で現地調査の調査箇所において発生した白色層の厚さは、10〜20〔μm〕に多く分布している、と推定することができる。
また、前記現地調査の調査箇所のうちの1箇所においてレール交換を行うことによって、前記在来線のレール区間で使用されることによって頭頂面に白色層が発生したベイナイトレールのサンプルを取得した。そして、該サンプルにおける頭頂面に白色層が発生した箇所を、レール長手方向に1〔mm〕おきに切断し、各切断面における白色層の厚さ(頭頂面からの深さ)を計測した。計測された白色層の厚さの分布は、図7に示されている。図7において、縦軸は測定件数を示し、横軸は白色層の厚さ〔μm〕を示している。図6及び7に示される白色層の厚さの分布が類似していることから、図5に示される白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係に基づいて、白色層の厚さを推定することは妥当である、と言える。なお、前記サンプルにおいて測定された白色層のうちで最も厚いものの厚さは42〔μm〕であった。
さらに、図8には、前記サンプルにおける頭頂面の硬さを測定した結果が示されている。図8において、縦軸は硬さ〔HV0.3〕を示し、横軸は白色層の発生箇所と未発生箇所との区別を示している。図8に示されるように、白色層の発生箇所において測定された頭頂面の硬さは、336〜407〔HV0.3〕であった。図5に示されるベイナイトレールに形成された白色層の厚さと頭頂面の硬さとの対応関係を参照すると、前記頭頂面の硬さの測定値に基づき、前記発生箇所における白色層の厚さは、約15〔μm〕であることが分かる。
このように、本実施の形態におけるベイナイトレール白色層厚さ推定方法は、敷設されたベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値を取得する工程と、あらかじめ取得されたベイナイトレールの頭頂面の硬さとベイナイトレールの白色層の厚さとの対応関係に基づいて、実測値から敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを推定する工程と、を含んでいる。これにより、敷設されたベイナイトレールに発生した白色層の厚さを短時間で容易に、かつ、正確に推定することができる。
また、ベイナイトレールの頭頂面の硬さとベイナイトレールの白色層の厚さとの対応関係は、ベイナイトレールから切り出した試験片の頭頂面にレーザ光を照射して発生させた白色層の厚さと、試験片の頭頂面の硬さとから取得されたものである。レーザ光の光源であるレーザ装置の出力を変化させることによって種々の厚さの白色層を形成することができるので、ベイナイトレールの頭頂面の硬さとベイナイトレールの白色層の厚さとの広範囲に亘る対応関係を容易に、かつ、正確に取得することができる。
さらに、ベイナイトレールの頭頂面の硬さとベイナイトレールの白色層の厚さとの対応関係において、ベイナイトレールの頭頂面の硬さは、白色層の厚さが第1の閾値以下では第1の値となり、白色層の厚さが前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上では第1の値より大きい第2の値となり、白色層の厚さが第1の閾値と第2の閾値との間では、白色層の厚さの増加とともに、第1の値から第2の値まで増加する。なお、第1の値はベイナイトレールの母材の硬さと同等の値であり、第2の値はベイナイトレールの白色層の硬さと同等の値である。また、第1の閾値は約10〔μm〕であり、第2の閾値は約40〔μm〕である。
このような対応関係を、例えば、図表として作成しておけば、該図表を参照することによって、頭頂面の硬さの実測値から、敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを、容易に、かつ、正確に推定することができる。また、このような対応関係を、例えば、記憶手段に記憶させてデータベース化しておけば、頭頂面の硬さの実測値から、敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを、より容易に、かつ、より正確に推定することができる。さらに、データベース化された対応関係を記憶させたパーソナルコンピュータ等のコンピュータを、ベイナイトレールの頭頂面の硬さを計測するビッカース硬さ計に通信可能に接続すれば、頭頂面の硬さの実測値から、敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを、自動的に推定することができる。
なお、本明細書の開示は、好適で例示的な実施の形態に関する特徴を述べたものである。ここに添付された特許請求の範囲内及びその趣旨内における種々の他の実施の形態、修正及び変形は、当業者であれば、本明細書の開示を総覧することにより、当然に考え付くことである。
本開示は、ベイナイトレール白色層厚さ推定方法に適用することができる。

Claims (6)

  1. 敷設されたベイナイトレールの頭頂面の硬さの実測値を取得する工程と、
    あらかじめ取得されたベイナイトレールの頭頂面の硬さと前記ベイナイトレールの白色層の厚さとの対応関係に基づいて、前記実測値から前記敷設されたベイナイトレールの白色層の厚さを推定する工程と、
    を含むことを特徴とするベイナイトレール白色層厚さ推定方法。
  2. 前記対応関係は、ベイナイトレールから切り出した試験片の頭頂面にレーザ光を照射して発生させた白色層の厚さと、前記試験片の頭頂面の硬さとから取得された対応関係である請求項1に記載のベイナイトレール白色層厚さ推定方法。
  3. 前記対応関係において、ベイナイトレールの頭頂面の硬さは、白色層の厚さが第1の閾値以下では第1の値となり、白色層の厚さが前記第1の閾値より大きい第2の閾値以上では前記第1の値より大きい第2の値となり、白色層の厚さが前記第1の閾値と第2の閾値との間では、白色層の厚さの増加とともに、前記第1の値から第2の値まで増加する請求項1又は2に記載のベイナイトレール白色層厚さ推定方法。
  4. 前記第1の値はベイナイトレールの母材の硬さと同等の値であり、前記第2の値はベイナイトレールの白色層の硬さと同等の値である請求項3に記載のベイナイトレール白色層厚さ推定方法。
  5. 前記第1の閾値は約10〔μm〕であり、前記第2の閾値は約40〔μm〕である請求項3に記載のベイナイトレール白色層厚さ推定方法。
  6. ベイナイトレールの頭頂面の硬さは、ビッカース硬さ計によって測定される請求項1〜5のいずれか1項に記載のベイナイトレール白色層厚さ推定方法。
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