JP2018108629A - 動翼架台 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で、動翼の保守作業の作業性を向上させることができる動翼架台を提供する。【解決手段】動翼架台1は、動翼30に形成された孔部に挿入されて、動翼30を回動可能に支持する支持軸13と、支持軸13が固定される載置台11と、載置台11を支持するフレーム12と、を備える。また、動翼架台1は、載置台11上に設置されるフレーム12を備え、フレーム12は、動翼30を収納及び取出し可能なように、上方が開放されている。【選択図】図2

Description

本発明は、動翼架台に関するものである。
電力施設の誘引通風機、ガスタービン等の設備に用いられる動翼は、安全性確保のため、定期的な保守点検が行われる。これらの動翼の保守点検は、動翼を設備から取り外し、動翼架台に収納された状態で行われる。
このような保守点検の作業を行うために動翼を収納する動翼架台として、例えば特許文献1の動翼架台がある。
特開2012−62834号公報
上記特許文献1の動翼架台では、複数の動翼を載置して、動翼の洗浄等の作業を行うことができる。しかしながら、特許文献1の動翼架台では、動翼に設けられた複数の孔部に、それぞれ動翼架台の連通管を挿入して、動翼を動翼架台に固定するため、動翼架台上で動翼を回転させることはできない。したがって、作業者は、自ら移動しつつ動翼の点検、塗装等を行わなければならず、効率的に保守作業を行うことはできない。
本発明は、上記事項に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡易な構成で、動翼の保守作業の作業性を向上させることができる動翼架台を提供することにある。
本発明の第1の観点に係る動翼架台は、
動翼に形成された孔部に挿入されて、前記動翼を回動可能に支持する支持軸と、
前記支持軸が固定される載置台と、を備える、
ことを特徴とする。
本発明の第2の観点に係る動翼架台は、
動翼を支持する支持軸と、
前記支持軸が固定される載置台と、を備え、
前記支持軸は、
前記動翼に形成された動翼軸が挿入されて、前記動翼を回動可能に支持する円筒状の孔部を有する、
ことを特徴とする。
本発明の第3の観点に係る動翼架台は、
動翼を回動可能に支持する支持軸と、
前記支持軸が固定される載置台と、
前記支持軸が挿入される円筒状の孔部を有するアタッチメントと、を備え、
前記アタッチメントは、
前記動翼に取り付けられるとともに、前記支持軸を前記円筒状の孔部に挿入して、前記動翼を回動可能に支持する、
ことを特徴とする。
また、前記載置台に設置されるフレームを備え、
前記フレームは、
前記動翼を収納及び取出し可能なように、上方が開放されていることが好ましい。
また、転倒防止用のアウトリガーを備え、
前記アウトリガーは、前記フレームに着脱可能であることが好ましい。
また、移動用のキャスターを備えることが好ましい。
また、前記載置台上に載置された動翼と接触して動翼を支持する支持部に、摺動抵抗低減部材を備えることが好ましい。
本発明に係る動翼架台によれば、架台の支持軸を中心軸として、動翼を回動可能に収納することができるので、簡易な構成で、動翼の保守作業の作業性を向上させることが可能である。
動翼架台の上面図である。 動翼を収納した状態の動翼架台を示す正面図である。 動翼架台の側面図である。 (A)が動翼の一例を示す上面図であり、(B)が動翼の一例を示す正面図である。 動翼を動翼架台に収納した状態の動翼軸及び支持軸を示す部分断面図である。 動翼を動翼架台に収納する手順を示す図である。 吊り下げ式の動翼架台を示す正面図である。 吊り下げ式の動翼架台を示す上面図である。 図7のA−A’線で動翼架台を切断した断面図である。 アタッチメントを使用した場合の動翼、支持軸及びアタッチメントを示す部分断面図である。 支持軸に孔部を設けた場合の動翼軸及び支持軸を示す部分断面図である。
以下、図を参照しつつ、本発明に係る実施の形態について説明する。
図1〜図3に示すように、本実施の形態に係る動翼架台1は、載置台11と、フレーム12と、支持軸13と、アウトリガー14と、キャスター19とを備える。
載置台11は、動翼架台1の底面部に配置される矩形状の金属板であり、図2のように、保守点検のために誘引通風機、タービン等の設備から取り外された動翼30を支持する。動翼30は、例えば、図4(A)及び図4(B)に示す誘引通風機の動翼である。
フレーム12は、載置台11上に設置され、動翼架台1全体の枠組みを形成する金属部材である。フレーム12は、例えば、角形鋼管を溶接して構成される。フレーム12の大きさは、動翼架台1に動翼30が収納された場合に、動翼30に接しないように設定されている。
支持軸13は、図2に示すように、動翼30の孔部30aに挿入されて、動翼30を回動可能に支持する金属部材である。支持軸13は、円柱状の本体部分13aと、載置台11への取り付けに用いる矩形板状の取付部13bとが一体的に形成されている。支持軸13は、円柱状の本体部分13aが載置台11に対して垂直方向(鉛直方向)となるように、載置台11上にボルト固定された後、取付部13bの周囲全周を溶接されて、載置台11に固定される。これにより、金属製で重量の大きい動翼30を支持するための強度を確保している。
本実施の形態に係る動翼架台1では、図1及び図2のように、載置台11上に4つの支持軸13が設置されている。支持軸13同士は、支持軸13に設置された動翼30を回転させても、動翼30同士が接触しない程度に間隔を空けて配置されている。
図5に示すように、支持軸13の本体部分13aの長さは、動翼30の孔部30aの深さよりも短い。これにより、動翼架台1に収納された動翼30は、動翼30の下端部である動翼軸底面部30dと後述する低摩擦シート17とが当接した状態で、動翼架台1に載置される。
本実施の形態では、支持軸13の取付部13bは、載置台11上に載置された動翼30と接触して動翼30を支持する支持部である。取付部13bには、図5のように、本体部分13aの外周を囲むように、摺動抵抗低減部材としての低摩擦シート17が貼り付けられている。すなわち、上述した収納状態の動翼30の動翼軸底面部30dは、低摩擦シート17と当接している。これにより、支持軸13を中心として、動翼30を容易に回転させることができる。低摩擦シート17は、摺動抵抗低減部材として一般的に用いられるものであり、例えばフッ素樹脂製シートである。
アウトリガー14は、フレーム12の下部の四隅から外方に延出するように設置される転倒防止用部材である。より具体的には、図1及び図3に示すように、支持軸13が配置される方向(配列方向)と直交する2つの側面のフレーム12の下部に、それぞれボルト固定されている。アウトリガー14のそれぞれの先端部分には、ジャッキ14aが備えられている。ジャッキ14aの接地部14bは、作業者がハンドル14cを回転させることで、上下(図2の矢印方向)に移動する。動翼架台1を使用する時には、ハンドル14cを回転させて、接地部14bを接地させる。これにより、動翼架台1に収納された動翼30が、強い風を受けた場合にも、動翼架台1の転倒を防止できる。
また、上述のように、アウトリガー14は、フレーム12にボルト固定されており、動翼架台1から取り外すことができる。したがって、動翼架台1を使用しない場合には、フレーム12からアウトリガー14を取り外すことにより、動翼架台1をコンパクトに収納することができる。
キャスター19は、動翼架台1の下面(載置台11の下面側)の四隅近傍にそれぞれ取り付けられている。これにより、動翼架台1を作業場所と保管場所との間で、容易に移動させることができる。
次に、本実施の形態の動翼架台1を用いた動翼の収納及び保守点検方法について、誘引通風機用の動翼を保守点検する場合を例として説明する。
本実施の形態の動翼30は、図4のように、本体部30bと、動翼軸30cとを備える。動翼30は、誘引通風機の主軸に動翼軸30cを固定されることにより、誘引通風機に取り付けられる。誘引通風機は、主軸を回転させて、動翼30により空気の流れを発生させる。例えば、火力発電所では、誘引通風機を用いてボイラー内の燃焼ガスを誘引し、外部へ排出する。
動翼軸30cの動翼軸底面部30dは、孔部30aの中心軸に直交する平面となっている。また、動翼軸30cには、図4(B)の破線で示すように、円筒状の孔部30aが形成されている。
上記の動翼30について保守作業を実施するために、まず、動翼架台1を保管位置から作業位置、すなわち動翼30の収納作業を実施する位置へと移動させる。動翼架台1の移動は、動翼架台1に取り付けられたキャスター19を用いて行う。
作業位置に動翼架台1を移動させた後、動翼架台1の側面部に2つのアウトリガー14をボルト固定により取り付ける。そして、各アウトリガー14の4つのジャッキ14aについて、ハンドル14cを回転させて、接地部14bを接地させる。これにより、作業位置に動翼架台1を固定して、作業中の動翼架台1の転倒を防止する。
保守点検のために誘引通風機から取り外された動翼30は、クレーン40に吊り下げられて、動翼架台1に収納される。動翼30の吊り下げは、例えば、図6のように、本体部30bの先端部に設けられたネジ穴30eにアイボルト25を取り付けて、行われる。
動翼30は、図6のように動翼架台1の上方から、孔部30aに支持軸13が挿入されるようにして、収納される。動翼架台1の上方、すなわち上面部分は、開放されている。具体的には、支持軸13の上方であって、動翼30の収納及び取り出しを行う部分は、開放されており、フレーム12は存在しない。したがって、クレーン40によって支持軸13の上方に移動させた動翼30を、図6中の白抜き矢印で示すように、そのまま下方に下ろすことで、容易に動翼架台1に収納できる。
図7〜図9は、上部に設けられた梁(フレーム22)に動翼30を吊り下げて収納する、従来の動翼架台21の例を示す図である。動翼架台21の場合、図9の側面断面図のように、動翼架台21に収納された動翼30の中心部上方に、動翼30を吊り下げるためのフレーム22が存在する。そのため、動翼30の収納時及び取り出し時には、フレーム22を避けて動翼30に玉掛けする必要がある。このようにフレーム22を避けて、動翼30を玉掛すると、クレーン40のフックを動翼30の重心からずらして取り付けなければならない。そして、動翼30を動翼架台21に収納する場合には、クレーン40に吊り下げられた動翼30を、図7に白抜き矢印で示すように、隣り合うフレーム22の間から動翼架台21の内部へ下降させた後、フレーム22の下方へと横移動させる必要がある。一方、本実施の形態に係る動翼架台1では、上述の通り支持軸13に向かって動翼30を下ろすのみであり、複雑なクレーン操作を必要とせず、容易に動翼30を収納することができる。
また、動翼30を動翼架台21から取り出すために、動翼30をクレーン40で持ち上げる場合、クレーン40のフックを動翼30の重心からずらして取り付けているため、地切りの際に動翼30が振られる危険性がある。一方、本実施の形態に係る動翼架台1では、動翼架台1の上方が開放されているため、動翼30の中心部分にアイボルト25を取り付けて、重心に近い位置にクレーン40のフックを取り付けられるので、安全に動翼30の取り出し作業を行うことができる。
本実施の形態に係る動翼架台1について、図5に示すように、支持軸13の本体部分13aの外径は、動翼30の孔部30aの内径よりも僅かに小さく設定されている。また、支持軸13の上端部は面取りされている。これにより、動翼30の動翼軸30cを傷付けることなく、支持軸13をスムーズに孔部30aに導入して、動翼30を動翼架台1に収納することができる。
動翼30の孔部30aに支持軸13が挿入されて、動翼軸30cの動翼軸底面部30dが動翼架台1の低摩擦シート17に接した位置で、クレーン40の下降を停止する。そして、動翼30をクレーン40のフックから取り外し、動翼30の先端部分に取り付けられたアイボルト25を取り外して、動翼30の収納は完了する。
上記の収納手順を、繰り返すことで、動翼架台1に複数の動翼30を収納する。本実施の形態では、図6のように、1台の動翼架台1に、4枚の動翼30を収納することができる。
続いて、作業者は、動翼架台1に収納された動翼30について、点検、塗装等の保守作業を実施する。
動翼30が動翼架台1に収納された状態では、図5のように、動翼軸底面部30dは、摺動抵抗低減部材である低摩擦シート17に当接している。そのため、動翼軸底面部30dを傷つけることなく、動翼30をスムーズに回転させることができる。したがって、作業者は、動翼30を回転させながら、点検(非破壊検査)、塗装等の保守作業を効率的に実施することが可能となる。
保守作業終了後は、再び動翼30を誘引通風機に取り付けるまで、動翼架台1及び動翼30にカバー用のシート(不図示)を掛けて保管する。
保守作業が終了した後、再び動翼30を誘引通風機に取り付ける時は、収納時と同様に、動翼30の先端部のネジ穴30eにアイボルト25を取り付ける。そして、アイボルト25にクレーン40のフックを取り付けて、クレーン40を上昇させることにより、動翼30を動翼架台1から取り出し、再び誘引通風機に取り付ける。動翼30の取り付けが完了すると、アウトリガー14のジャッキ14aのハンドル14cを回転させて、動翼架台1の固定を解除する。また、アウトリガー14の固定ボルトを取り外して動翼架台1から取り外す。これにより、動翼架台1をコンパクトに保管することができる。
以上説明したように、本実施の形態に係る動翼架台1では、支持軸13を動翼30の孔部30aに挿入することにより、動翼30を回動可能に収納することができるので、点検、塗装等の保守作業の作業性を向上させることが可能である。
本実施の形態では、動翼30に、支持軸13を挿入可能な孔部30aが形成されていることとしたが、これに限られない。例えば、図10のように、動翼31の孔部31aが、動翼軸31cの中心付近でなく、中心からずれた位置に2箇所存在する場合には、支持軸13を挿入可能な円筒状の孔部20aを備えるアタッチメント20を用いることとしてもよい。この場合、予め、支持軸13にアタッチメント20を取り付けておき、誘引通風機等から取り外した動翼31を、クレーン40によってアタッチメント20に取り付ける。
このように、動翼31の孔部31aの形状に対応するアタッチメント20を用いることで、様々な形状の孔部31aを有する動翼31を、動翼架台1に回動可能に収納することができる。
また、図11に示すように、動翼32の動翼軸32cに孔部が存在しない場合には、支持軸13’に動翼軸32cを挿入するための孔部13’aを設けることとしてもよい。これにより、孔部を有しない動翼32であっても、動翼架台1に回動可能に収納することができる。また、動翼32を支持する支持軸13’の上端面に低摩擦シート17を貼り付けることとしてもよい。これにより、動翼32をスムーズに回動させることができる。
1 動翼架台
11 載置台
12 フレーム
13 支持軸
13a 本体部分
13b 取付部
13’ 支持軸
13’a 孔部
14 アウトリガー
14a ジャッキ
14b 接地部
14c ハンドル
17 低摩擦シート
19 キャスター
20 アタッチメント
20a 孔部
21 動翼架台
22 フレーム
25 アイボルト
30、31、32 動翼
30a、31a 孔部
30b 本体部
30c、31c、32c 動翼軸
30d 動翼軸底面部
30e ネジ穴
40 クレーン

Claims (7)

  1. 動翼に形成された孔部に挿入されて、前記動翼を回動可能に支持する支持軸と、
    前記支持軸が固定される載置台と、を備える、
    ことを特徴とする動翼架台。
  2. 動翼を支持する支持軸と、
    前記支持軸が固定される載置台と、を備え、
    前記支持軸は、
    前記動翼に形成された動翼軸が挿入されて、前記動翼を回動可能に支持する円筒状の孔部を有する、
    ことを特徴とする動翼架台。
  3. 動翼を回動可能に支持する支持軸と、
    前記支持軸が固定される載置台と、
    前記支持軸が挿入される円筒状の孔部を有するアタッチメントと、を備え、
    前記アタッチメントは、
    前記動翼に取り付けられるとともに、前記支持軸を前記円筒状の孔部に挿入して、前記動翼を回動可能に支持する、
    ことを特徴とする動翼架台。
  4. 前記載置台に設置されるフレームを備え、
    前記フレームは、
    前記動翼を収納及び取出し可能なように、上方が開放されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の動翼架台。
  5. 転倒防止用のアウトリガーを備え、
    前記アウトリガーは、前記フレームに着脱可能である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の動翼架台。
  6. 移動用のキャスターを備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の動翼架台。
  7. 前記載置台上に載置された動翼と接触して動翼を支持する支持部に、摺動抵抗低減部材を備える、
    ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の動翼架台。
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