JP6633675B2 - 風力発電設備の改造方法 - Google Patents
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Description
この点、上記特許文献1には、ハブやナセルの内部に配置された部材の補修等についての具体的な構成や方法は何ら開示されていない。
風力発電設備内部の補強対象物より小寸法の開口部であってハブの内部と前記風力発電設備前方側の外部とを連通する前記開口部を通じて前記開口部より小寸法の補強部材を前記ハブ内に搬入する搬入ステップと、
前記補強対象物を前記ハブの内部において加工し、搬入された前記補強部材を用いて前記補強対象物を補強する補強ステップと、
を備えている。
少なくとも前記開口部から前記ハブの内部に亘って延在するレールと前記レールに支持され前記補強部材を昇降するための滑車とを、前記滑車の少なくとも一部が前記開口部の外側に配置されるようにして、前記レールの少なくとも一部を前記ハブの内部に設置する設置ステップをさらに備え、
前記搬入ステップでは、前記レールと前記滑車とを用いて前記ハブ内に前記補強部材を搬入してもよい。
前記設置ステップでは、複数の前記風車翼を支持する前記ハブの内部において前記風車翼の翼根間に前記レールを設置してもよい。
複数の前記風車翼のピッチ角を連動させるための動力伝達部の少なくとも一部を取り外すステップをさらに備え、
前記設置ステップでは、取り外した前記動力伝達部に換えて、前記レールの少なくとも一部を前記ハブ内の前記翼根間に固定するための支持部材を設置してもよい。
この点、上記(4)の方法によれば、レールの少なくとも一部をハブ内に固定する支持部材が、風車翼のピッチ角を連動させる既存の動力伝達部に換えてハブ内に設置される。つまり、支持部材をハブの内部に固定するための被固定部等をハブ内に新たに設ける必要がなく、ハブの内部でレールの支持に寄与し得る既存の構造を有効に活用することができるから、ハブ内の作業スペースを可能な限り広く確保することができる。また、上記動力伝達部の取り外しを要する補強乃至改造の場合には作業過程に無駄がなく、効率的に補強乃至改造を行うことができる。
前記滑車は、前記レールに沿って少なくとも一部が移動可能な支持機構を介して前記レールに支持され、
前記設置ステップでは、
前記支持機構の前記少なくとも一部を前記レールに沿って移動させて固定することにより、前記滑車を前記開口部の外側に配置してもよい。
前記搬入ステップでは、前記滑車に通されたワイヤに接続されたウインチを用いて前記補強部材を昇降してもよい。
前記風力発電設備は、前記風車翼及び前記ハブを含むロータを回転可能に支持するナセルと、該ナセルを旋回可能に支持するタワーとを含み、
前記搬入ステップでは、前記タワーの下部又は前記ナセルの上部に設置された前記ウインチを用いて前記補強部材を昇降してもよい。
前記レールは、当該レールの長手方向と垂直且つ水平な方向に沿って互いに平行に配置された複数のローラを含み、
前記搬入ステップでは、前記開口部から前記ローラ上に前記補強部材を載置して搬入してもよい。
前記補強対象物は、前記ハブの内部で各々の前記風車翼の翼根と接続される天板を含み、
前記補強部材は、各々の前記天板にピッチ角変更用のトルクを伝達するための連結軸と前記天板との間に配置され、前記天板に締結される前記連結軸のフランジ部よりも大径かつ前記天板より小径である環状の補強板を含み、
前記補強ステップでは、前記補強板を前記天板に取り付けるためのボルト位置を示す複数の貫通穴を有するテンプレートを用いて、前記補強板を取り付けるためのボルト穴を前記天板に穿設してもよい。
前記テンプレートは、
前記連結軸と前記天板とを締結するボルトが挿通される既設のボルト穴に対応する内周側の前記貫通穴と、
前記補強板を前記天板に取り付けるための外周側の前記貫通穴と、を含んでもよい。
前記補強ステップでは、前記ハブの内部で磁力により前記天板に取り付け可能なマグネットボール盤を用いて前記天板に前記ボルト穴を穿設してもよい。
前記ハブの内部で分解された前記動力伝達部を、前記レール及び前記滑車を用いて前記ハブの外部に搬出する搬出ステップをさらに備えていてもよい。
前記搬出ステップでは、500kg以下に分解された前記動力伝達部を搬出してもよい。
前記搬入ステップ又は前記補強ステップでは、前記補強部材の支持、方向転換又は移動に際して、前記ハブ内に設置された少なくとも一のチェーンブロックを用いる。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1に示すように、本発明の少なくとも一実施形態における風力発電設備(以下、風車1とする)は、複数(図1に示す例では3枚)の風車翼2、該風車翼2が取り付けられるハブ3及び該ハブ3に連結された主軸5を含むロータ4と、主軸受(不図示)を介してロータ4を回転可能に支持するナセル7と、ナセル7を水平旋回可能に支持するタワー8と、タワー8が設置されるベース9と、備えており、主軸5を含むドライブトレイン5Aを介して伝達されたロータ4の回転力を受け、発電機6で発電するようになっている。
ハブ3は、その周囲を覆うカバー(頭部カプセル)30によって囲繞されていてもよい。この場合、ハブ3の内部空間は、その前部が開口部3Aを介してカバー30内の空間と連通するとともに、後部がナセル7内の空間と連通していてもよく、ナセル7内、ハブ3内及びカバー30内を作業員が自由に移動できるよう構成され得る。
カバー30の前部には開口部31が設けられ、該開口部31は図示しない扉により開閉可能に構成されていてもよい。
搬入ステップS10では、扉を開けて開放された開口部31を通じてカバー30の外部(即ち風車1の外部)から内部に補強部材40が搬入され得る。補強部材40の形状は特に制限されず、また、補強部材40の寸法は開口部31を通過可能な大きさであればよい。なお、幾つかの実施形態では、ハブ3に対してカバー30自体が開閉可能に構成されていてもよく、その場合は、ハブ3前部の開口部3Aを通じて搬入可能な補強部材40を用いて補強対象物24の補強が行われ得る。
補強ステップS20では、ハブ3内に搬入された補強部材40を用いた作業員の補強(又は補修)作業により、ハブ3の内部において補強対象物24が補強される。
補強対象物24は、ハブ3内に設置された部材に限らず、例えば、開口部31からアクセス可能なカバー30内、ナセル7内又は該ナセル7内からアクセス可能なタワー8内(例えばタワー8上部)に設置された部材であってもよく、総じて風車1内部に設置され、開口部31よりも寸法が大きく、且つ、開口部31よりも小寸法の部材を用いて補強可能な補強対象物24に対して本開示の改造方法を適用し得る。
図3、図5及び図6に非限定的に例示するように、いくつかの実施形態では、上記の方法において、少なくとも開口部31からハブ3の内部に亘って延在するレール50とレール50に支持され補強部材40を昇降するための滑車55とを、滑車55の少なくとも一部が開口部31の外側に配置されるようにして、レール50の少なくとも一部をハブ3の内部に設置する設置ステップ(ステップS5)をさらに備えていてもよい。そして、搬入ステップS10では、レール50と滑車55とを用いてハブ3内に補強部材40を搬入してもよい(図6参照)。
レール50は、ハブ3(カバー30が付設されている場合はハブ3及びカバー30)の内部に前後方向に沿って配設され得る。レール50の一端(前端)は、カバー30の開口部31(又はハブ3の開口部3A)から外側に突出するように延設されていてもよい。なお、レール50は、少なくとも一本あればよく、2本以上の複数本で構成されていてもよい。複数本のレール50を含む場合、各レール50が互いに平行に配置されていてもよい。
また、レール50は、前後方向において水平に配置されていてもよいし、前方から後方にかけて下降する傾斜を有していてもよく、例えば主軸5の軸線方向と平行に配置されていてもよい。
複数本のレール50を含む場合、例えば、各レール50の間の少なくとも一部に補強部材40を昇降するためのスペース(つまり構成部材が何もない領域)を設けてもよい。
滑車55は補強部材40の荷重に耐え得る強度を備えていればよく、該滑車55には、例えばワイヤ72(又はロープ)等が掛け渡され、該ワイヤ72を昇降させることでワイヤ72の一端に吊るされた補強部材40が開口部31からハブ3内に搬入され得る。
例えば、3枚の風車翼2を備えた風車1の場合、ハブ3内において、風車1の正面視にて概ね120°ごとに配置された各風車翼2の翼根部2Aの間の位置にレール50が配置され得る。また、複数本のレール50を含む場合、各レール50を含む面の法線が、風車1の正面視にて当該レール50の両側に配置される2枚の風車翼2の各々の翼長方向とは異なるアジマス角を向くように構成されてもよい。
動力伝達部20は、モータ又は油圧シリンダ等を含むピッチアクチュエータと、ピッチアクチュエータの動力を伝達するリンク機構21と、リンク機構21をハブ3内に支持するサポート部材としてのブラケット22と、リンク機構21を介して伝達された動力を風車翼2の翼根部2Aに伝達するための連結軸23とを含む。
上記連結軸23は、一端のフランジ部23Aを介して翼根部2Aへの取付板である天板24Aに該天板24Aと同心に固定され得る。一実施形態では、締結部材(例えば、ボルト25を含む)により連結軸23と天板24Aとが固定されてもよい。
上記ブラケット22は、一の風車翼2の翼根部2Aと他の風車翼2の翼根部2Aとの間に配置され(例えば図8(a)参照)、締結部材(例えば、ボルトを含む)によりハブ3内に固定されていてもよい。幾つかの実施形態では、このブラケット22が取り外され、該ブラケット22に換えてレール50の支持部材51が設置され得る。
この点、上記の方法によれば、レール50の少なくとも一部をハブ3内に固定する支持部材51が、風車翼2のピッチ角を連動させる既存の動力伝達部20に換えてハブ3内に設置される。つまり、支持部材51をハブ3の内部に固定するための被固定部等をハブ3内に新たに設ける必要がなく、ハブ3の内部でレール50の支持に寄与し得る既存の構造を有効に活用することができるから、ハブ3内の作業スペースを可能な限り広く確保することができる。また、上記動力伝達部20の取り外しを要する補強乃至改造の場合には作業過程に無駄がなく、効率的に補強乃至改造を行うことができる。
支持機構52は、例えば、前方側に配置された前方側支持部材52Aと後方側に配置された後方側支持部材52Bとが、前後方向と垂直且つ水平方向に沿う軸を中心に互いが回動自在に連結される。そして、少なくとも後方側支持部材52Bの後端部をレール50に対して前後方向にスライド可能に構成するとともに、前方側支持部材52Aと後方側支持部材52Bとが屈曲した状態で前方側支持部材52Aの前端部と後方側支持部材52Bの後端部とをレール50に対して固定(例えば、不図示のストッパ等により)することにより、開口部31の外側に滑車55を配置し得る。
なお、前方側支持部材52Aと後方側支持部材52Bの何れもがレール50に対して前後方向にスライド可能な構成を採用してもよい。この場合も、支持機構52の設置又は収納の過程で該支持機構52と開口部31との干渉を回避可能に構成してもよい。
天板24は、例えば、翼根部2Aと実質的に同径の円板状に形成され得る。
そして、補強ステップS20では、補強板40Aを天板24Aに取り付けるためのボルト位置を示す複数の貫通穴42を有するテンプレート60を用いて、補強板40Aを取り付けるためのボルト穴25を天板24Aに穿設してもよい(例えば、図7参照)。
まず、ハブ3内の動力伝達部20を分解し、少なくとも一つのブラケット22を取り外す。なお、他の実施形態では、ブラケット22を残した状態のまま、該ブラケット22を用いて支持部材51を固定するようにしてもよい。
次に、ハブ3(及びカバー30)内にクレーンレス交換冶具としてのレール50を設置する。その際、レール50の少なくとも一部として該レール50の後端部側を支持する支持部材51を、支持部材51が取り除かれたハブ3の内部に設置する。なお、レール50の前端部側を支持する支持部材51は、例えばハブ3又はカバー30の内部の前部側に配置されたプラットフォーム32に固定されてもよい。プラットフォーム32は、一の翼根部2Aと他の翼根部2Aとの間に配置されていてもよく、作業に応じて設置されてもよいし、常設されていてもよい。この段階で、支持機構52の前方側支持部材52Aと後方側支持部材52Bとを前方に移動させ、滑車55が開口部31の外側に配置された状態で支持機構52を固定してもよいし、補強部材40の搬入タイミングに合わせて追って設置してもよい。
続いて、ハブ3内で動力伝達部20を構成するピッチアクチュエータ、リンク機構21及び連結軸23を取り外し、補強対象物24としての天板24Aを露出させる。
続いて、天板24Aと同心にテンプレート60を取り付け(例えば、天板24A側の既設のボルト穴25にテンプレート60の内周側のボルト穴を合致させることで取り付けてもよい)、テンプレート60の外周側のボルト穴25を介して天板24Aにボルト位置をポンチ打刻する。
続いて、天板24Aに補強部材40としての補強板40Aを取り付けるためのボルト穴25を穿設する。ボルト穴25には、例えば、マグネットボール盤90を用いてもよい。
続いて、開口部31を通じてハブ3内に補強板40Aを搬入する。その際、風車1のタワー8下部又はナセル7上部に設けたウインチ70を動力として、滑車55に通されたワイヤ72を用いて補強板40Aを搬入する。例えば、2本のレール50の間に補強板40Aを吊り上げた状態で、該補強板40Aに、カバー30内の上部に設けたチェーンブロック80を用いてスリングを取り付ける。そして、チェーンブロック80を巻くことで補強板40Aを後方側に移動させ、レール50のローラ53上に載置する。その際、複数のチェーンブロック80を用いたりすることで、補強板40Aをローラ53上に横置きしてもよい。ローラ53上に載置された補強板40Aは、複数のチェーンブロック80を用いる等してローラ53の後端側に移動され、ハブ3内に搬入される。
続いて、ハブ3内に設けられたチェーンブロック80を用いて補強板40Aを吊り上げ、補強対象である天板24Aの中心部に該天板24Aと同心に配置され、ボルト穴25の位置合わせを経て外周側貫通穴42にボルトを挿通し、締結することで位置決めされる。
このようにして、補強が必要な全ての天板24Aに対して補強板40Aの取付けが終了した後、連結軸23、リンク機構21、ピッチアクチュエータ等の動力伝達部20が取り付けられる。
なお、作業の全体を通じ、開口部31からの部材の搬入又は搬出を要する場合は、レール50、滑車55、ウインチ70等を用いて適宜、搬出され得る。
2 風車翼
2A 翼根部
2B 翼先端部
2C 翼本体
3 ハブ
3A 開口部
4 ロータ
5 主軸
5A ドライブトレイン
6 発電機
7 ナセル
8 タワー
9 ベース
20 動力伝達部
21 リンク機構
22 ブラケット(サポート部材)
23 連結軸
23A フランジ部
24 補強対象物
24A 天板(取付板)
25 ボルト穴
30 カバー(頭部カプセル)
31 開口部
32 プラットフォーム
40 補強部材
40A 補強板
42 貫通穴
50 レール
51 支持部材
52 支持機構
53 ローラ
55 滑車
60 テンプレート
70 ウインチ
72 ワイヤ
80 チェーンブロック
90 マグネットボール盤
Claims (14)
- 風力発電設備内部の補強対象物より小寸法の開口部であってハブの内部と前記風力発電設備前方側の外部とを連通する前記開口部を通じて前記開口部より小寸法の補強部材を前記ハブ内に搬入する搬入ステップと、
前記補強対象物を前記ハブの内部において加工し、搬入された前記補強部材を用いて前記補強対象物を補強する補強ステップと、
を備え、
前記補強ステップでは、前記ハブの内部において、ボール盤を用いて、前記補強対象物に対して前記補強部材を取り付けるためのボルト穴を穿設する
風力発電設備の改造方法。 - 風力発電設備内部の補強対象物より小寸法の開口部であってハブの内部と前記風力発電設備前方側の外部とを連通する前記開口部を通じて前記開口部より小寸法の補強部材を前記ハブ内に搬入する搬入ステップと、
前記補強対象物を前記ハブの内部において加工し、搬入された前記補強部材を用いて前記補強対象物を補強する補強ステップと、
を備え、
少なくとも前記開口部から前記ハブの内部に亘って延在するレールと前記レールに支持され前記補強部材を昇降するための滑車とを、前記滑車の少なくとも一部が前記開口部の外側に配置されるようにして、前記レールの少なくとも一部を前記ハブの内部に設置する設置ステップをさらに備え、
前記搬入ステップでは、前記レールと前記滑車とを用いて前記ハブ内に前記補強部材を搬入する
ことを特徴とする風力発電設備の改造方法。 - 前記設置ステップでは、複数の風車翼を支持する前記ハブの内部において前記風車翼の翼根間に前記レールを設置する
ことを特徴とする請求項2に記載の風力発電設備の改造方法。 - 複数の前記風車翼のピッチ角を連動させるための動力伝達部の少なくとも一部を取り外すステップをさらに備え、
前記設置ステップでは、取り外した前記動力伝達部に換えて、前記レールの少なくとも一部を前記ハブ内の前記翼根間に固定するための支持部材を設置する
ことを特徴とする請求項3に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記滑車は、前記レールに沿って少なくとも一部が移動可能な支持機構を介して前記レールに支持され、
前記設置ステップでは、
前記支持機構の前記少なくとも一部を前記レールに沿って移動させて固定することにより、前記滑車を前記開口部の外側に配置する
ことを特徴とする請求項2〜4の何れか一項に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記搬入ステップでは、前記滑車に通されたワイヤに接続されたウインチを用いて前記補強部材を昇降する
ことを特徴とする請求項2〜5の何れか一項に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記風力発電設備は、風車翼及び前記ハブを含むロータを回転可能に支持するナセルと、該ナセルを旋回可能に支持するタワーとを含み、
前記搬入ステップでは、前記タワーの下部又は前記ナセルの上部に設置された前記ウインチを用いて前記補強部材を昇降する
ことを特徴とする請求項6に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記レールは、当該レールの長手方向と垂直且つ水平な方向に沿って互いに平行に配置された複数のローラを含み、
前記搬入ステップでは、前記開口部から前記ローラ上に前記補強部材を載置して搬入する
ことを特徴とする請求項2〜7の何れか一項に記載の風力発電設備の改造方法。 - 風力発電設備内部の補強対象物より小寸法の開口部であってハブの内部と前記風力発電設備前方側の外部とを連通する前記開口部を通じて前記開口部より小寸法の補強部材を前記ハブ内に搬入する搬入ステップと、
前記補強対象物を前記ハブの内部において加工し、搬入された前記補強部材を用いて前記補強対象物を補強する補強ステップと、
を備え、
前記補強対象物は、前記ハブの内部で各々の風車翼の翼根と接続される天板を含み、
前記補強部材は、各々の前記天板にピッチ角変更用のトルクを伝達するための連結軸と前記天板との間に配置され、前記天板に締結される前記連結軸のフランジ部よりも大径かつ前記天板より小径である環状の補強板を含み、
前記補強ステップでは、前記補強板を前記天板に取り付けるためのボルト位置を示す複数の貫通穴を有するテンプレートを用いて、前記補強板を取り付けるためのボルト穴を前記天板に穿設する
ことを特徴とする風力発電設備の改造方法。 - 前記テンプレートは、
前記連結軸と前記天板とを締結するボルトが挿通される既設のボルト穴に対応する内周側の前記貫通穴と、
前記補強板を前記天板に取り付けるための外周側の前記貫通穴と、を含む
ことを特徴とする請求項9に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記補強ステップでは、前記ハブの内部で磁力により前記天板に取り付け可能なマグネットボール盤を用いて前記天板に前記ボルト穴を穿設する
ことを特徴とする請求項9に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記風力発電設備は、複数の風車翼のピッチ角を連動させるための動力伝達部を含み、
前記ハブの内部で分解された前記動力伝達部を、前記レール及び前記滑車を用いて前記ハブの外部に搬出する搬出ステップをさらに備える
ことを特徴とする請求項2〜8の何れか一項に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記搬出ステップでは、500kg以下に分解された前記動力伝達部を搬出する
ことを特徴とする請求項12に記載の風力発電設備の改造方法。 - 前記搬入ステップ又は前記補強ステップでは、前記補強部材の支持、方向転換又は移動に際して、前記ハブ内に設置された少なくとも一のチェーンブロックを用いる
ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の風力発電設備の改造方法。
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