JP2018108192A - 芳香剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、芳香剤組成物において、(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分と(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分とが共存する場合に生じる光暴露による色素の退色を抑制する技術を提供することである。【解決手段】芳香剤組成物において、(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分1モル当たり、(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分を1〜600モルの比率を充足させることにより、色素の退色を効果的に抑制できる。【選択図】なし

Description

本発明は、光暴露による色素の退色が抑制されている芳香剤組成物に関する。
室内等に香気を分散させて快適な空間を生み出すため、香料を配合した芳香剤組成物が広く使用されている。また、芳香剤組成物には様々な色素を添加して鮮やかな色調を付与し、消費者の嗜好性を満たす工夫がなされている。
通常、芳香剤組成物は、その色調や使用中の残量を確認できるように、透明部を有する容器に充填して使用されている。しかしながら、このような容器に充填され、使用されると、日光の照射等の光暴露により経時的に芳香剤組成物中の色素が退色して使用開始時の良好な外観が維持されないという問題があった。芳香剤組成物中の色素の退色を目立たなくするには、色素を多量に配合したり、遮光容器に充填することによって対処できるが、このような手法では、付与すべき色調が制限されたり、芳香剤の色調を視認できなくなったりするという欠点がある。
そこで、従来、芳香剤組成物において、光暴露による色素の退色を抑制するため、酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加することが検討されている。例えば、特許文献1には、液体芳香剤組成物に色素とトリアジン骨格を有する紫外線吸収剤を配合することによって、光暴露による色素の退色を抑制できることが開示されている。
特許文献1では、芳香剤組成物中の色素の退色抑制に有効な手法を開示しているものの、紫外線吸収剤を添加せずとも、芳香剤組成物において光暴露による色素の退色を抑制する技術については検討されていない。また、芳香剤組成物において光暴露による色素の退色を抑制する技術の開発には、色素の退色要因を究明することが重要になるが、従来技術では、色素の退色要因については十分に解明されていないのが現状である。
特開2014−12052号公報
本発明者は、芳香剤組成物中の色素の退色要因を解明すべく鋭意検討を行ったところ、光暴露による色素の退色は、香料成分と色素成分の特定の組み合わせを採用した場合に特異的に生じることを見出した。より具体的には、本発明者は、(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分と、(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分とが所定の比率で共存する場合に、光暴露によって当該色素成分の退色が生じることを見出した。
そこで、本発明の目的は、芳香剤組成物において、(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分と(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分が共存する場合に生じる光暴露による色素の退色を抑制する技術を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、芳香剤組成物において、(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分1モル当たり、(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分を1〜600モルの比率を充足させることにより、光暴露による色素の退色を効果的に抑制できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいてさらに検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1.(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分、及び(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分を含有し、前記(A)成分1モル当たり、前記(B)成分が1〜600モル含まれることを特徴とする、芳香剤組成物。
項2.前記(A)成分が、窒素原子を1つ又は2つ有する、項1に記載の芳香剤組成物。
項3.前記(A)成分において、窒素原子が1級アミン又は2級アミンの形態で存在する、項1又は2に記載の芳香剤組成物。
項4.前記(B)成分が、下記一般式(AO)に示す化合物である、項1〜3のいずれかに記載の芳香剤組成物。
Figure 2018108192
項5.前記(A)成分が、下記一般式(A1)に示す化合物である、項1〜4のいずれかに記載の芳香剤組成物。
Figure 2018108192
項6.前記一般式(A1)において、Ra1及び/又はRa4が、アミノ基、C14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基、フェニルアミノ基、又はC14アルキルアミノ基である、項5に記載の芳香剤組成物。
項7.更に、ベンジルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、リリアール、ガラクソリド、エチレンブラシレート、サイクロペンタデカノライド、サイクロペンタデセノライド、及び5−シクロヘキサデセン−1−オンよりなる群から選択される少なくとも1種の香料成分を含む、項1〜6のいずれかに記載の芳香剤組成物。
項8.更に、1価アルコール、多価アルコール、イソパラフィン、及びグリコールエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種の有機溶剤を含む、項1〜7のいずれかに記載の芳香剤組成物。
本発明の芳香剤組成物によれば、光暴露による色素の退色が抑制され、長期に亘って使用しても使用開始時と同様の鮮やかな色調を維持することができる。そのため、本発明の液体芳香剤組成物は、透明部分を有する容器に充填して使用した場合であっても、所望の色調が維持することができ、優れた意匠的効果を持続させることができる。更に、本発明の芳香剤組成物は、抗酸化剤や紫外線吸収剤を添加せずとも、光暴露による色素の退色を抑制できるので、配合する成分の制約が少なく、消費者ニーズに応じた様々なバリエーションの芳香剤組成物を提供し易くすることもできる。
本発明の芳香剤組成物は、窒素原子を有するアントラキノン系色素成分(以下、(A)成分と表記することもある)、及びヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分(以下、(B)成分と表記することもある)を含有し、当該(A)成分1モル当たり、当該(B)成分が1〜600モル含まれることを特徴とする。以下、本発明の芳香剤組成物について詳述する。
(A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分
本発明の芳香剤組成物では、1分子当たり窒素原子を少なくとも1つ有するアントラキノン系色素成分が含まれる。前記アントラキノン系色素成分は、1分子当たり窒素原子を1つ又は2つ有することが好ましい。
本発明で使用されるアントラキノン系色素成分において、窒素原子は、1級アミン、2級アミン、又は3級アミンのいずれの形態で存在していてもよいが、1級アミン又は2級アミンの形態で存在することが好ましい。
本発明で使用されるアントラキノン系色素成分において、窒素原子の構造として、具体的には、アミノ基(1級アミン);C14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基、フェニルアミノ基、C14アルキルアミノ基等の2級アミン;ジC14アルキルアミノ基、N−C14アルキル−N’−フェニルアミノ基等の3級アミン等が挙げられる。アントラキノン系色素成分が含まれる窒素原子は、互いに同一の構造であってもよく、また互いに異なる構造であってもよい。なお、これらの基の具体例については、後述する通りである。
また、本発明で使用されるアントラキノン系色素成分の具体的構造については、アントラキノン骨格を有し、且つ1分子当たり少なくとも1つの窒素原子を有していることを限度として特に制限されないが、例えば下記一般式(A1)に示す化合物が挙げられる。
Figure 2018108192
前記C14アルキルフェニルアミノ基としては、具体的には、メチルフェニルアミノ基、エチルフェニルアミノ基、nプロピルフェニルアミノ基、イソプロピルフェニルアミノ基、nブチルフェニルアミノ基、secブチルフェニルアミノ基、イソブチルフェニルアミノ基、tertブチルフェニルアミノ基等が挙げられる。
前記C14アルコキシフェニルアミノ基としては、具体的には、メトキシフェニルアミノ基、エトキシフェニルアミノ基、nプロポキシフェニルアミノ基、イソププロポキフェニル基、nブトキシフェニルアミノ基、secブトキシフェニルアミノ基、イソブトキシフェニルアミノ基、tertブトキシフェニルアミノ基等が挙げられる。
前記C14アルキルアミノ基としては、具体的には、メチルアミノ基、エチルアミノ基、nプロピルアミノ基、イソプロピルフェニルアミノ基、nブチルアミノ基、secブチルアミノ基、イソブチルアミノ基、tertブチルアミノ基等が挙げられる。
前記ジC14アルキルアミノ基、としては、具体的には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジnプロピルアミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ジnブチルアミノ基、ジsecブチルアミノ基、ジイソブチルアミノ基、ジtertブチルアミノ基等が挙げられる。
前記N−C14アルキル−N’−フェニルアミノ基としては、具体的には、N−メチル−N’−フェニルアミノ基、N−エチル−N’−フェニルアミノ基、N−n−プロピル−N’−フェニルアミノ基、N−イソプロピル−N’−フェニルアミノ基、N−nブチル−N’−フェニルアミノ基、N−secブチル−N’−フェニルアミノ基、N−イソブチル−N’−フェニルアミノ基、N−tertイソブチル−N’−フェニルアミノ基等が挙げられる。
前記−SO3NRa9a10a11a12基におけるC110の置換若しくは非置換、飽和若しくは不飽和の脂肪族炭化水素基としては、具体的には、メチル基、エチル基、nプロピル基、イソプロピル基、nブチル基、イソブチル基、secブチル基、tertブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基等の直鎖状又は分岐状のアルキル基;メトキシエチル基、エトキシエチル基、メトキシプロピル基、アミノエチル基、クロロエチル基、ヒドロキシエチル等の置換アルキル基;プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基等が挙げられる。また、前記−SO3NRa9a10a11a12基におけるC610の置換若しくは非置換芳香族炭化水素基としては、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ヒドロキシフェニル基、クロロフェニル基、ニトロフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
これらの窒素原子含有基の中でも、より効果的に光暴露による色素の退色を抑制するという観点から、好ましくは、アミノ基、C14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基、フェニルアミノ基、C14アルキルアミノ基が挙げられ、より好ましくは、C14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基、フェニルアミノ基、C14アルキルアミノ基が挙げられる。
また、前記一般式(A1)において、2つ以上の窒素原子含有基を有する場合、それらの窒素原子含有基は、同一であっても異なっていてもよい。
前記一般式(A1)において、窒素原子含有基は、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Ra6、Ra7及びRa8の内、任意に選ばれる少なくとも1つ以上の基であればよいが、より効果的に光暴露による色素の退色を抑制するという観点から、Ra4の1つの基、又はRa1とRa4の2つの基が窒素原子含有基であることが好ましい。前記一般式(A1)に示す化合物の好適な態様として、窒素原子含有基を1つ有する場合、Ra4が、アミノ基又はC14アルキルアミノ基である化合物が挙げられる。また、前記一般式(A1)に示す化合物の好適な態様として、窒素原子含有基を2つ有する場合、Ra1とRa4がC14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基又はフェニルアミノ基である化合物;Ra1とRa5がC14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基又はフェニルアミノ基である化合物;及びRa1とRa4がC14アルキルアミノ基である化合物が挙げられる。
また、前記一般式(A1)において、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Ra6、Ra7及びRa8の内、1〜7つの基は、同一又は異なって、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基又は−SO3M(以下、これらの基を非窒素原子含有基と表記することもある)である。ここで、Mは水素原子またはアルカリ金属原子(Na、K等)を示す。
前記ハロゲン原子としては、具体的には、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
前記アルコキシ基としては、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、フェノキシ基が挙げられる。
前記一般式(A1)において、非窒素原子含有基は、Ra1、Ra2、Ra3、Ra4、Ra5、Ra6、Ra7及びRa8の中から任意の1〜7つであればよいが、より効果的に光暴露による色素の退色を抑制するという観点から、Ra1、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7及びRa8の7つの基、又はRa2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7及びRa8の6つの基が非窒素原子含有基であることが好ましい。
前記一般式(A1)に示す化合物として、1つの窒素原子含有基を有する場合、好ましくは、Ra4が窒素原子含有基であり、且つRa1、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が、同一もしくは異なって、水素原子、水酸基、又はアルコキシ基である化合物;より好ましくは、Ra4が窒素原子含有基であり、且つRa1、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物、又は、Ra4が窒素原子含有基であり、且つRa1、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が、同一もしくは異なって、水素原子、水酸基、又はアルコキシ基である化合物;更に好ましくは、Ra4がC14アルキルアミノ基であり、且つRa1、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物、又は、Ra4がアミノ基であり、且つRa1が水酸基であり、Ra3がフェノキシ基であり、Ra2、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物が挙げられる。
前記一般式(A1)に示す化合物として、2つの窒素原子含有基を有する場合、好ましくは、Ra1とRa4が窒素原子含有基であり、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が同一又は異なって水素原子又は水酸基である化合物;更に好ましくRa1とRa4がC14アルキルフェニルアミノ基、C14アルコキシフェニルアミノ基、又はフェニルアミノ基であり、Ra5及びRa8が水酸基であり、且つRa2、Ra3、Ra6、及びRa7が水素原子である化合物、並びにRa1とRa4がC14アルキルアミノ基であり、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物が挙げられる。
1分子当たり1つの窒素原子を有するアントラキノン系色素成分については、市販されており、本発明の芳香剤組成物では、当該アントラキノン系色素として市販品を使用してもよい。このような市販品としては、具体的には、赤色色素として、商品名「kayaset Red B」(日本化薬株式会社製:前記一般式(A1)において、Ra4がアミノ基であり、Ra1が水酸基であり、Ra3がフェノキシ基であり、Ra2、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物)、橙色色素として、商品名「Oil Red 330」(オリエント化学工業株式会社製;前記一般式(A1)において、Ra4がメチルアミノ基であり、Ra1、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物)等が挙げられる。
1分子当たり2つの窒素原子を有するアントラキノン系色素成分については、市販されており、本発明の芳香剤組成物では、当該アントラキノン系色素成分として市販品を使用してもよい。このような市販品としては、具体的には、緑色色素として、商品名「kayaset Green A−G」(日本化薬株式会社製;前記一般式(A1)において、Ra1とRa4が(4−tert−ブチルフェニル)アミノ基であり、Ra5及びRa8が水酸基であり、且つRa2、Ra3、Ra6、及びRa7が水素原子である化合物)等が挙げられ、また青色色素として、商品名「kayaset Blue N」(日本化薬株式会社製;前記一般式(A1)において、Ra1とRa4がnブチルアミノ基であり、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物)、商品名「kayaset Blue FR」(日本化薬株式会社製;前記一般式(A1)において、Ra1とRa4がエチルアミノ基であり、Ra2、Ra3、Ra5、Ra6、Ra7、及びRa8が水素原子である化合物)等が挙げられる。
本発明の芳香剤組成物において、これらの窒素原子を有するアントラキノン系色素成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の芳香剤組成物における(A)成分の含有量については、後述する(A)成分と(B)成分の比率を充足させる範囲内になることを限度として、使用する(A)成分の種類や付与すべき色調等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.01ppm〜0.1重量%、好ましくは0.01ppm〜0.01重量%、更に好ましくは0.01ppm〜0.001重量%が挙げられる。
(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分
本発明の芳香剤組成物では、ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分が含まれる。前記ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分とは、ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する構造を有し、揮発して香気を呈する化合物である。なお、本発明において、(B)成分には、ベンジル位にヘテロ原子が単結合したものであっても、当該ベンジル位に更にヘテロ原子が二重結合した構造を有する香料成分は含まれない。
ヘテロ原子としては、特に限定されず、酸素、硫黄、窒素、リン等が挙げられるが、なかでも、酸素原子が好ましい。
(B)成分としては、好ましくは、下記一般式(AO)に示す化合物が挙げられる。
Figure 2018108192
16アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、n−ブチル基、イソブチル基、secブチル基、tertブチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、ヘキシル基等の直鎖状又は分岐状のアルキル基が挙げられる。
アルキルフェニル基としては、例えば、メチルフェニル基、エチルフェニル基、nプロピルフェニル基、イソプロピルフェニル基、nブチルフェニル基、secブチルフェニル基、イソブチルフェニル基、tertブチルフェニル基、イソペンチルフェニル基、tertペンチルフェニル基等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基等が挙げられる。
一般式(AO)において、好ましくは、Rb1は水素原子、−CORb2、アルキルフェニル基を示し、ここでRb2はC16アルキル基、アルケニル基又はフェニル基を示し、より好ましくは、Rb1は水素原子又は−CORb2を示し、ここでRb2はフェニル基を示す。
本発明で使用される(B)成分の種類については、前記一般式(AO)に示す構造を有し、揮発して香気を呈する化合物である限り特に制限されず、付与すべき香調等に応じて適宜選択すればよい。これらの(B)成分の中でも、より効果的に光暴露による色素の退色を抑制するという観点から、好ましくはベンジルベンゾエート、ベンジルアルコールが挙げられる。
本発明の芳香剤組成物において、(B)成分は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の芳香剤組成物における(B)成分の含有量については、後述する(A)成分と(B)成分の比率を充足させる範囲内になることを限度として、使用する(A)成分の種類や付与すべき色調等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0.01ppm〜1重量%、好ましくは0.01ppm〜0.1重量%、更に好ましくは0.01ppm〜0.01重量%が挙げられる。
(A)成分と(B)成分の比率
本発明の芳香剤組成物において、(A)成分と(B)成分の比率は、(A)成分1モル当たり、(B)成分が1〜600モルを満たすように設定される。このような比率を満たすことによって、(A)成分と(B)成分が共存しても、(A)成分の光暴露による退色を抑制することが可能になる。
より一層効果的に(A)成分の光暴露による退色を抑制するという観点から、(A)成分と(B)成分の比率として、(A)成分1モル当たり、(B)成分が好ましくは1〜300モル、より好ましくは1〜30モル、更に好ましくは1〜3モルが挙げられる。
その他の香料
本発明の芳香剤組成物は、所望の香気を呈するように調香するために、必要に応じて、(B)成分以外の香料成分が含まれていてもよい。このような香料成分の種類については、特に制限されないが、例えば、炭化水素系香料成分、エーテル系香料成分、エステル系香料成分、アルコール系香料成分、ケトン系香料成分、ラクトン系香料成分、アセタール系香料成分、ムスク系香料成分、ニトリル系香料成分、精油等が挙げられる。
炭化水素系香料成分としては、具体的には、リモネン、α−ピネン、カンフェン、p−サイメン、フェンチェン等が挙げられる。
エーテル系香料成分としては、具体的には、1,8−シネオール、ローズオキサイド、セドロールメチルエーテル(セドランバー)、p−クレジルメチルエーテル、イソアミルフエェニルエチルエーテル、4−フェニル−2,4,6−トリメチル−1,3−ジオキサン(フロロパール)、アネトール、オキサン等が挙げられる。
エステル系香料成分としては、具体的には、エチルアセテート、エチルプロピオネート、メチルブチレート、エチルイソブチレート、エチルブチレート、ブチルアセテート、エチル2−メチルブチレート、イソアミルアセテート、エチル2−メチルペンタノエート(マンザネート)、ヘキシルアセテート、アリルヘキサノエート、トリシクロデセニルプロピオネート、アリルヘプタノエート、イソボルニルアセテート、スチラリルアセテート、リナリルアセテート、シトロネリルアセテート、2−tert−ブチルシクロヘキシルアセテート(ナルシドール)等が挙げられる。
アルコール系香料成分としては、具体的には、リナロール、3−オクタノール、2,6−ジメチル−ヘプタノール、10−ウンデセノール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ロジノール、ミルセノール、テトラヒドロリナロール、ターピネオール、セドロール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキサン−1−メタノール、4−イソプロピルシクロヘキサノール、ネロリドール、9−デセノール、シス−3−ヘキセノール、トランス−2−ヘキセノール、オイゲノール等が挙げられる。
ケトン系香料成分としては、具体的には、カンファー、メントン、ダイナスコン、メチルイオノンガンマ、トリモフィクス、アセトフェノン、β−イオノン、セドリルメチルケトン、マルトール、メチルアミルケトン、アミルシクロペンタノン、ヘプチルシクロペンタノン、4−シクロヘキシル−4−メチル−2−ペンタノン、ジヒドロペンタメチルインダノン、コアボン、4−フェニル−4−メチル−2−ペンタノン、メチルナフチルケトン等が挙げられる。
ラクトン系香料成分としては、具体的には、クマリン、ガラクソリド、ジヒドロクマリン、ウンデカラクトン、ドデカラクトン、シスジャスモラクトン、メチル−γ−デカラクトン、トリデカラクトン、テトラデカラクトン、α−ヘプチル−γ−バレロラクトン、ヘキサデカラクトン、シクロペンタデカノリド、12−ケトシクロペンタデカノリド、シクロヘキサデカノリド、エチレンブラシレート、シクロヘキサデセノリド、エチレンドデカンジオエート等が挙げられる。
アセタール系香料成分としては、具体的には、シトラールジメチルアセタール、アセトアルデヒドエチルフェニルアセタール、アセトアルデヒドフェニルエチルプロピルアセタール、ヒドラトロピックアルデヒドジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドヒドグリセリルアセタール、フェニルプロピルアルデヒドプロピレングリコールアセタール、テトラヒドロインデノ−m−ジオキシン、オクチルアルデヒドグリコールアセタール、アセトアルデヒドエチルシス−3−ヘキセニルアセタール、シトラールジエチルアセタール、アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール、アセトアルデヒドエチルリナリルアセタール、ヒドロキシシトロネラールジメチルアセタール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、ジメチルテトラヒドロインデノ−m−ジオキシン、カラナール等が挙げられる。
ムスク系香料成分としては、具体的には、ムスクチベテン、ムスクモスケン、ムスクキシロール、ムスクアンブレット、6−アセチルヘキサメチルインダン、4−アセチルジメチル−t−ブチルインダン、5−アセチルテトラメチルイソプロプルインダン、6−アセチルヘキサテトラリン等が挙げられる。
ニトリル系香料成分としては、具体的には、ゲラニルニトリル、ドデカンニトリル、シトロネリルニトリル、シナモンニトリル、クミンニトリル、トリデセン−2−ニトリル、5−フェニル−2,6−ノナジエンニトリル等が挙げられる。
精油としては、具体的には、ペパーミント油、ペリラ油、プチグレン油、パイン油、ローズ油、ローズマリー油、しょう脳油、芳油、クラリーセージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スパイクラベンダー油、スターアニス油、ラバンジン油、ラベンダー油、レモン油、レモングラス油、ライム油、ネロリ油、オークモス油、オコチア油、パチュリ油、タイム油、トンカ豆チンキ、テレピン油、バジル油、ナツメグ油、シトロネラ油、クローブ油、ボアドローズ油、カナンガ油、カルダモン油、カシア油、シダーウッド油、オレンジ油、マンダリン油、タンジェリン油、アニス油、ベイ油、コリアンダー油、エレミ油、ユーカリ油、フェンネル油、ガルバナム油、ゼラニウム油、ヒバ油、桧油、ジャスミン油、ベチバー油、ベルガモット油、イランイラン油、グレープフルーツ油、ゆず油、チュベローズ油等が挙げられる。
これらの香料成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の芳香剤組成物において、(B)成分と共に、これらの香料成分を使用して調香する場合、目的の香気を呈し得るように使用する香料成分を適宜選定すればよいが、嗜好性が高い香気になるように調香するという観点から、(B)成分と共に、ベンジルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、リリアール、ガラクソリド、エチレンブラシレート、サイクロペンタデカノライド、サイクロペンタデセノライド、及び5−シクロヘキサデセン−1−オンよりなる群から選択される少なくとも1種の香料成分を使用することが好ましい。より具体的には、フローラル調の香気を呈するように調香するのであれば、前記(B)成分としてベンジルアルコールを使用し、更にベンジルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、及びリリアールよりなる群から選択される少なくとも1種を組み合わせればよい。また、例えば、バルサミック調の香気を呈するように調香するのであれば、前記(B)成分としてベンジルベンゾエートを使用し、更にガラクソリド、エチレンブラシレート、サイクロペンタデカノライド、サイクロペンタデセノライド、及び5−シクロヘキサデセン−1−オンよりなる群から選択される少なくとも1種を組み合わせればよい。
本発明の芳香剤組成物において、(B)成分以外の香料成分の含有量については、特に制限されず、使用する香料成分の種類、付与すべき香気等に応じて適宜設定すればよいが、例えば0〜99重量%、好ましくは0.01ppm〜40重量%、更に好ましくは0.01ppm〜10重量%が挙げられる。
溶剤
本発明の芳香剤組成物は、(A)成分及び(B)成分を溶解又は分散させるための有機溶剤が含まれる。
本発明に使用される有機溶剤の種類については、特に制限されず、芳香剤の溶剤として従来使用されているものから適宜選択して用いることができるが、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジルアルコール等の1価アルコール;エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール等の多価アルコール;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールものブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテートトリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル等のグリコールエーテル;エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジアミン等のアミン;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、スルホラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オキサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、アセトン等が挙げられる。また、イソパラフィンを使用することもできる。イソパラフィンとして好ましくは沸点が100〜300℃、好ましくは150〜250℃のものを挙げることができる。
これらの有機溶剤の中でも、好ましくは1価アルコール、多価アルコール、イソパラフィン、グリコールエーテル、更に好ましくはイソパラフィンが挙げられる。
これらの有機溶剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の芳香剤組成物において、有機溶剤の含有量については、特に制限されないが、例えば90重量%以下、好ましくは60〜90重量%、更に好ましくは80〜90重量%が挙げられる。
その他の成分
更に、本発明の芳香剤組成物には、前述する成分の他に、必要に応じて、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、溶解剤、pH調整剤、(A)成分以外の着色剤、消臭剤、キレート剤等が含まれていてもよい。
形態・使用態様
本発明の芳香剤組成物の形態については、特に制限されず、例えば、液状、ゲル状が挙げられる。本発明の芳香剤組成物の形態として、好ましくは液状である。
本発明の芳香剤組成物は、居室、トイレ、車内等に設置して、空間の香気の付与のために使用される。
本発明の芳香剤組成物が液状の場合であれば、本発明の芳香剤組成物を揮散させる好適な一態様として、不織布、木質材料、スポンジ等の揮散部材を介して揮散させる揮散器を使用する方法が挙げられる。当該揮散器として、具体的には、開口部を有する液体容器と、木質材料からなる揮散部材と、当該液体容器に収容された本発明の芳香剤組成物とを含んで構成され、当該揮散部材の少なくとも一部が本発明の芳香剤組成物に浸漬され、且つ当該揮散部材の少なくとも一部が当該開口部から空気中に露出可能に設置されているものが例示される。このような揮散器を使用することにより、揮散部材によって本発明の液体芳香剤組成物の吸い上げと揮散が行われ、効率的に空間に香気を揮散させることができる。
また、本発明の芳香剤組成物は、光暴露による色素の退色が抑制されているので、内部を視認可能な透明容器に収容して使用することもできる。このような透明容器に収容することにより、芳香剤組成物の色調による意匠的効果が奏され、更に使用中の残量を確認することも可能になる。なお、前記透明容器は、少なくとも一部の壁面領域が内部を視認できる程度の透明性を備えるものであればよく、必ずしも全壁面領域が内部を視認できる程度の透明性を備えていなくてもよい。
以下に実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されて解釈されるものではない。
試験例1
1.芳香剤組成物の調製
表1に示す各色素成分及び表2に示す組成の香料組成物を用いて、表3に示す組成の芳香剤組成物を調製した。なお、表3において、香料組成物4を用いた場合のみ、イソパラフィン系溶剤の代わりに99度合成エタノールを用いて同様に調製した。
Figure 2018108192
Figure 2018108192
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各芳香剤組成物をガラス製の透明容器に充填して密封し、昼間には太陽光が当たる室内に1週間保存した。保存1週間後に、各芳香剤組成物の色調を目視により観察し、保存前後の色調変化を評価した。得られた結果を表4〜7に示す。窒素原子を有するアントラキノン系色素成分は、共通して、芳香族アルコール系香料成分を含む香料組成物、又はエステル系香料成分を含む香料組成物と、光暴露環境下での保存後に退色して色調が変化していた(表4〜7参照)。これらの結果から、窒素原子を有するアントラキノン系色素成分は、芳香族アルコール系香料成分、又はエステル系香料成分と共存させると、光暴露による退色という問題が生じることが確認された。
Figure 2018108192
Figure 2018108192
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Figure 2018108192
試験例2
1.芳香剤組成物の調製
表8に示す組成の芳香剤組成物を調製した。
Figure 2018108192
2.芳香剤組成物の光暴露に対する安定性の評価
各芳香剤組成物をガラス製の透明容器に充填して密封し、昼間には太陽光が当たる室内に4週間保存した。保存1週間後及び4週間後に、各芳香剤組成物の色調を目視により観察し、保存前後の色調変化を評価した。得られた結果を表9に示す。単一香料成分を使用した結果からは、窒素原子を有するアントラキノン系色素成分は、エステル系香料成分、芳香族アルコール系香料成分がいずれも、ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分である場合に、これらと共存させると、光暴露環境下での保存後に退色して色調が変化していた(表9参照)。一方、エステル系香料成分、又は芳香族アルコール系香料成分であっても、ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分でない場合は、窒素原子を有するアントラキノン系色素成分と共存しても、光暴露環境下での保存後の色調変化の問題はさほど生じなかった。また、ベンジル位にヘテロ原子が単結合したものであっても、当該ベンジル位に更にヘテロ原子が二重結合した構造を有する香料成分は、窒素原子を有するアントラキノン系色素成分と共存しても、光暴露環境下での保存後の色調変化の問題は生じなかった。以上の結果から、窒素原子を有するアントラキノン系色素成分は、ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分と共存させると、当該ベンジル位に更にヘテロ原子が二重結合した構造を有さない場合は、光暴露環境下での保存後に退色して色調の変化が生じることが確認された。
Figure 2018108192
試験例3
1.芳香剤組成物の調製
表10、11に示す組成の芳香剤組成物を調製した。
Figure 2018108192
Figure 2018108192
2.芳香剤組成物の光暴露に対する安定性の評価
各芳香剤組成物をガラス製の透明容器に充填して密封し、昼間には太陽光が当たる室内に4週間保存した。保存1週間後、2週間後及び4週間後に、各芳香剤組成物の色調を目視により観察し、保存前後の色調変化を評価した。得られた結果を表12〜27に示す。
窒素原子を有するアントラキノン系色素成分と、ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分のモル比を1:1〜600の範囲内に設定することにより、光暴露の環境下で保存しても、退色を抑制できることが確認された。特に、当該モル比を1:1〜60の範囲内に設定することにより、退色をより一層効果的に抑制できることも確認された。
Figure 2018108192
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Claims (8)

  1. (A)窒素原子を有するアントラキノン系色素成分、及び(B)ヘテロ原子が単結合したベンジル位を有する香料成分を含有し、
    前記(A)成分1モル当たり、前記(B)成分が1〜600モル含まれることを特徴とする、芳香剤組成物。
  2. 前記(A)成分が、窒素原子を1つ又は2つ有する、請求項1に記載の芳香剤組成物。
  3. 前記(A)成分において、窒素原子が1級アミン又は2級アミンの形態で存在する、請求項1又は2に記載の芳香剤組成物。
  4. 前記(B)成分が、下記一般式(AO)に示す化合物である、請求項1〜3のいずれかに記載の芳香剤組成物。
    Figure 2018108192
  5. 前記(A)成分が、下記一般式(A1)に示す化合物である、請求項1〜4のいずれかに記載の芳香剤組成物。
    Figure 2018108192
  6. 前記一般式(A1)において、Ra1及び/又はRa4が、アミノ基、Cアルキルフェニルアミノ基、Cアルコキシフェニルアミノ基、フェニルアミノ基、又はC1〜4アルキルアミノ基である、請求項5に記載の芳香剤組成物。
  7. 更に、ベンジルアセテート、リナロール、リナリルアセテート、リリアール、ガラクソリド、エチレンブラシレート、サイクロペンタデカノライド、サイクロペンタデセノライド、及び5―シクロヘキサデセン−1−オンよりなる群から選択される少なくとも1種の香料成分を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の芳香剤組成物。
  8. 更に、1価アルコール、多価アルコール、イソパラフィン、及びグリコールエーテルよりなる群から選択される少なくとも1種の有機溶剤を含む、請求項1〜7のいずれかに記載の芳香剤組成物。
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