JP2018105760A - 吸収体の検査方法および検査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スカッフィングの掻き取りにより吸収体の掻き取り表面に生じた不良箇所の検出を可能にした吸収体の検査方法を提供する。【解決手段】吸収体の製造装置10における積繊ドラム41の外周面41Sに配した積繊用凹部42内に繊維材料54を積繊して吸収体5を製造する際に生じる積繊過剰分を掻き取った吸収体面5Sの表面形状を検査する吸収体の検査方法であって、積繊過剰分の掻き取り位置よりも積繊ドラム41の回転方向下流側に配した2次元レーザ変位計110を用いて、吸収体5の2次元表面形状を計測する工程と、2次元表面形状の計測を一つの吸収体5に対して一方向に順次複数回行う工程と、複数回計測した2次元表面形状に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求める工程と、計測した3次元表面形状と正常な状態の3次元表面形状とを比較して、吸収体5の良否を判断する工程とを有する吸収体の検査方法。【選択図】図1

Description

本発明は吸収体の検査方法および検査装置に関する。
繊維材料を堆積して吸収体を製造する積繊加工では、繊維材料を積繊した後にスカッフィング方式により、積繊した過剰分の繊維材料を掻き取って掻き取った面を平らな状態にしている。以下、掻き取った面を吸収体の裏面とも称す。
特許文献1には、回転ドラム(積繊ドラム)の外周面に配した集積用凹部に繊維材料を積繊した堆積体を得た後、堆積体の過剰に積繊された繊維材料を掻き取った後の堆積体を集積用凹部から離型して吸収体とする製造方法が記載されている。この製造方法では、過剰な繊維材料を掻き取る前に、第1センサを用いて堆積体の高さが設定された判定高さを越えているか否かを判定する。また掻き取られた後の堆積体の掻き取られた表面を、第2センサを用いて、回転ドラム外周面からの高低差を測定し該堆積体の凹凸情報を入手する。
特許文献2には、吸収体を透過する透過照明光を用いて撮像した吸収体の透過画像から吸収体濃度を測定し、予め測定しておいた吸収体濃度と吸収体坪量との相関関係に基づいて各検査領域の吸収体坪量を求めることが記載されている。さらに各検査領域の吸収体坪量と当該検査領域の規定坪量とを比較して吸収体の良否を判断することが記載されている。
特開2011−120757号公報 特開2015−116426号公報
特許文献1に開示された製造方法では、過剰な繊維材料を掻き取った後の第2センサを用いた堆積体の高低差の測定では、1次元レーザ変位計が用いられており、機械流れ方向(MD)の凹凸情報しか入手できない。そのため、レーザ変位計により測定したMD方向の吸収体の線状の位置における不良を検出できるが、CD方向の不良を検出する場合には改善の余地があった。
例えば、スカッフィングにより過剰に掻き取られて、幅方向(CD方向)の凹凸が生じる場合にも十分検査できるようにすることが求められる。また、掻き取られた繊維が再度積繊される場合もあり、同様に、幅方向(CD方向)の凹凸の検査が必要であった。また、スカッフィングの掻き取り精度をより高いレベルで検査するには、十分に満足できるものではなかった。
特許文献2に開示された製造方法では、透過画像から吸収体濃度を求め、吸収体濃度との相関関係から坪量を求めているため、厚さ方向の不良個所の位置が特定されない。すなわち、吸収体の不良個所が表面側にあるのか、裏面側にあるのか、ということまでは特定していない。このため、この製造方法を用いて過剰繊維を掻き取った後の吸収体裏面の表面形状を測定することはできない。また、吸収体の測定が、回転ドラムから吸収体を離型して台紙上に供給した後であり、吸収体と台紙とを一緒に測定している。そのため、過剰繊維を掻き取った吸収体裏面が台紙に覆われるため、吸収体裏面を直接測定することができない。
本発明は、上記の問題に対し、繊維材料の積繊加工工程において、スカッフィングの掻き取りにより、吸収体の掻き取り表面に生じた不良箇所の検出を可能にした吸収体の検査方法および検査装置に関する。
本発明は、吸収体の製造装置における積繊ドラムの外周面に配した積繊用凹部内に繊維材料を積繊して該吸収体を製造する際に生じる積繊過剰分を掻き取った吸収体面の表面形状を検査する吸収体の検査方法であって、
前記積繊過剰分の掻き取り位置よりも前記積繊ドラムの回転方向下流側に配した2次元レーザ変位計を用いて、前記吸収体の2次元表面形状を計測する工程と、
前記2次元表面形状の計測を一つの吸収体に対して一方向に順次複数回行う工程と、
前記複数回計測した2次元表面形状に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求める工程と
前記計測した3次元表面形状と正常な状態の3次元表面形状とを比較して、前記吸収体の良否を判断する工程とを有する吸収体の検査方法を提供する。
本発明は、繊維材料が積繊されてなる吸収体の表面形状が計測される2次元レーザ変位計と、
前記2次元レーザ変位計により測定された測定値に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求め、該3次元表面形状の良否を判定する画像処理部と、
前記2次元変位計が、前記吸収体の製造装置の積繊ドラムの外周面に配したスカッフィングロールに対して前記積繊ドラムの回転方向下流側に配された吸収体の検査装置を提供する。
本発明の吸収体の検査方法は、繊維材料の積繊加工工程において、3次元表面形状プロファイルを得ることができるので、スカッフィングの掻き取りにより、吸収体の掻き取り表面に生じた不良箇所を容易に検出することが可能になる。
本発明の吸収体の検査装置は、3次元表面形状プロファイルを得ることができるので、繊維材料の積繊加工工程において、スカッフィングの掻き取りにより吸収体の掻き取り表面に生じた不良箇所を容易に検出することが可能になる。
本発明の検査方法が適用される検査装置が配された吸収体の製造装置の好ましい一実施形態について示した正面図である。 スカッフィングロールを示した正面図である。 本発明の検査方法を実施する検査装置の好ましい一実施形態を示した構成図でる。 2次元レーザ変位計が照射するレーザ光および受光する反射光を吸収体幅方向断面にて示した断面図である。 2次元レーザ変位計による吸収体の幅方向(CD方向)の断面形状の一例を示したグラフである。 画像処理部によって2次元表面形状プロファイルから得た3次元表面形状プロファイルの一例を示したグラフである。 良否判定のフローチャートである。 本発明の検査方法を実施する検査装置を具体的に示した構成図である。 吸収体表面の区分の一例を示した平面図である。
本発明の検査方法が適用される検査装置が配された吸収体の製造装置の好ましい一実施形態について、図1を参照しながら以下に説明する。なお、図1においては、ダクト30の内部をわかり易く示すために、ダクト30の前面側を透過した状態にして、実線にて示した。
図1に示すように、吸収体の製造装置10は、繊維材料を含む吸収体材料54を気流とともにダクト30内を通して供給する。そして、該吸収体材料54を積繊機40の積繊ドラム41の周面に配した凹部(以下、積繊用凹部ともいう。)42内に堆積させるものである。
製造装置10は、パルプ原反(図示せず)から引き出されたパルプシート51を解繊してパルプ繊維52を得る解繊機20と、解繊機20から送り出されたパルプ繊維52を気流に乗せて搬送する経路となるダクト30とを有する。さらにダクト30内には積繊機40の積繊ドラム41が配され、積繊ドラム41の外周における積繊位置よりも積繊ドラム41の回転方向下流側に向かってスカッフィングロール60、検査装置100が順に配されている。
解繊機20は、ケーシング21と、ケーシング21内に配されていてパルプシート51の端部を引っ掻く回転刃22とを有する。ケーシング21にはパルプシート51を取り入れる開口部23と、パルプ繊維52を排出する開口部24を有する。
ダクト30は、その一端部30Aが解繊機20の開口部24に接続されており、その他端部30Bが積繊ドラム41の外周面の一部を覆う。ダクト30内における吸水性ポリマー供給部31の下方には、供給されたパルプ繊維52および吸水性ポリマー53の流れ方向を規制する仕切部材33が配されている。
積繊ドラム41は、例えば周面に複数の積繊用凹部42が所定の間隔にて配される。この積繊ドラム41の周面に向けて、ダクト30内を搬送されてきた吸収体材料54(パルプ繊維52、吸水性ポリマー53)(便宜上、矢印にて示す)が供給され、積繊用凹部42に堆積される。なお、吸水性ポリマー53の他に、消臭剤、抗菌剤等をダクト30内に供給してもよい。
積繊ドラム41は、円筒状をなし、矢印A方向に一定速度によって回転する。これに合わせて、外周面41Sの積繊用凹部42が矢印A方向に回転する。積繊用凹部42は、外周面41Sよりも積繊ドラム41の回転中心方向に、平面視した吸収体形状に合わせて窪んでなるものである。積繊ドラム41の内側(回転軸側)の非回転部分には、図示しない吸気ファンが接続されており、該吸気ファンの駆動により、積繊ドラム41内の仕切られた空間A1が負圧に維持される。吸気ファンの吸引量は、図示していないインバータの周波数、すなわち積繊吸引周波数を調整することによって設定できる。空間A1の負圧により、ダクト30内に空気流を発生させ、解繊機20からの吸収体材料54を飛散状態とする。個々の積繊用凹部42の少なくとも底面部は、上述のようにメッシュプレート等により構成され、多数の細孔を有する。個々の積繊用凹部42が、負圧に維持された空間A1を通過している間、該メッシュプレートの細孔が吸引孔として機能する。空間A1は、積繊ドラム41における、ダクト30に覆われた部分の裏側に位置する。空間A1は、ダクト30に覆われた部分を通る積繊用凹部42に強い吸引力を発生させ、それにより積繊用凹部42に吸収体材料54を堆積させたり、吸収体材料54を搬送する気流をダクト30内に発生させたりする。積繊用凹部42内に堆積物ないし吸収体を安定的に保持しつつ搬送するため、空間A2を負圧に維持しても良く、その場合、空間A2は空間A1よりも負圧の程度が低く維持される。
そして上記ダクト30内を流れてきた吸収体材料54を搬送する空気流は、空間A1上に位置する積繊用凹部42からの吸引により、積繊ドラム41の外周面に向けて案内される。
積繊用凹部42に堆積された吸収体5は、例えば、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品の吸収体に用いる。そこで、上記積繊用凹部42の形状は、吸収体5の形状に合わせて決定される。すなわち、吸収体5の必要な部位に凸部や凹部が作られるように、上記積繊用凹部42の形状が決定される。例えば、積繊用凹部42の底面部(図示せず)は、メッシュプレートにより構成され、多数の細孔を有している。メッシュプレートは、深い凹部よりも浅い凹部の方が積繊ドラム41の外周面41Sに近い位置に配置されている。なお、上述の積繊用凹部42は、本実施形態のような積繊ドラム41の回転方向に連続配置されているものに限らず、外周面41Sの周方向に沿って所定の間隔に配されてもよい。なお、積繊用凹部42の形状は、これに制限されず、深さは一定であってもよい。
積繊ドラム41の外周面41S側における、ダクト30の他端部30Bには、フード部34を有する。フード部34の内部には、積繊ドラム41の外周面41S上にスカッフィングロール60が配されている。スカッフィングとは、吸収体5の積繊過剰部を掻き取ることである。
図2に示すように、スカッフィングロール60は、ロール本体61の外周面61Sに、突起状の複数の掻き取り部62が配されている。
スカッフィングロール60は、積繊ドラム41の外周面41Sが基準面となって、掻き取り部62が積繊用凹部42に積繊された吸収体5の過剰に積繊された繊維材料(図示せず)を掻き取るように配される。例えば、吸収体5側に回転してきた掻き取り部62の先端部62Sから外周面41Sの基準面までの距離Lが1mm以上10mm以下となるように、スカッフィングロール60は配されることが好ましい。
前記距離をマイナスにしないことにより、突起によって積繊ドラム41の外周面自体を削ることを防止することができ、前記距離が遠すぎないことにより、積繊用凹部42から繊維材料のはみ出し形状が不明瞭になることを防止することができる。
図1に示したスカッフィングロール60は、本実施形態では矢印E方向に回転している。これは積繊ドラム41と同じ回転方向である。これにより、スカッフィングロール60は、フード部34内において、掻き取った繊維材料54を上手端部35側へ向けて舞い上げる。すなわち、フード部34の下手端部36に積繊過剰部分(図示せず)が掻き取られ、積繊ドラム41の吸引圧力によって、搬送元側の積繊不足部分などに再積繊されて、積繊不足が解消される。このとき、搬送元側にある積繊過剰部分にも再積繊されることがあるが、再びスカッフィングロール60の位置にて積繊過剰が解消される。
フード部34は、積繊ドラム41の外周面41S上に、前記積繊過剰分の掻き取りと再積繊とを同一空間にて行うよう領域を区画する。そのためフード部34は、積繊用凹部42において外表面側に積繊の過不足が生じた状態にある積繊体が通過する位置に配される。本実施形態では、フード部34は、積繊過剰部分と積繊不足部分を有する積繊体が通過する領域に配置されている。この位置において、前述のスカッフィングロール60がフード部34内に配されている。
フード部34は、積繊ドラム41の回転方向に沿って所定長さの領域を区画しており、回転方向(矢印A方向)における上手端部35と下手端部36とを有する。上手端部35は、積繊ドラム41の回転方向において積繊用凹部42に積繊された図示していない積繊体の搬送元側の部分であり、積繊体を有する積繊用凹部42がフード部34へと搬入される入口37を有する。すなわち上手端部35は、外周面41Sとの間に一部隙間を有し、積繊体がフード部34内に搬入できるようにされている。一方、下手端部36は、積繊ドラム41の回転方向において積繊体の搬送先側の部分であり、積繊体を有する積繊用凹部42がフード部34から搬出される出口38を有する。すなわち下手端部36は、外周面41Sとの間に一部隙間を有し、積繊体がフード部34内から搬出できるようにされている。
フード部34は、本実施形態においては、ダクト30の他端部30B側と仕切り板39によって区画されている。したがって、ダクト30をフード部34まで延長して、仕切り板39にてダクト部30の内部空間とフード部34の内部空間とを仕切ったものであってもよい。
積繊ドラム41の外周面41S上に配されたスカッフィングロール60に対して積繊ドラム41の回転方向下流側に、2次元レーザ変位計110を用いた検査装置100が配されている。
図3に示すように、検査装置100は、スカッフィング後の吸収体5の裏面(以下、スカッフィング面とも称す)の表面形状を検査するものであり、2次元レーザ変位計110、変位計コントローラ120および画像処理部130を有する。
2次元レーザ変位計110は、スカッフィングロール60に対して積繊ドラム41の回転方向(矢印A方向)下流側に配される。2次元レーザ変位計110は、帯状のレーザ光を計測対称物である吸収体5に照射するレーザ光照射部111と、レーザ光照射部111から照射されたレーザ光Lの反射光LRを受光する受光部112とからなる。この2次元レーザ変位計110は、例えば、3角測距の原理を用いて計測対象物の形状プロファイルを生成するものである。
2次元レーザ変位計110は反射型の2次元レーザ変位計である。またレーザ光Lは、青色波長のレーザ光であり、波長が、380nm以上、好ましくは400nm以上であり、500nm以下、好ましくは450nm以下である。なお、青色レーザ光の青色には、紫、緑青、青緑の波長域(波長380nm以上500nm以下)も含むものとする。青色レーザ光は、一般的な計測に用いられる赤色レーザ光よりも波長が短いため、小さな凹凸表面においても、正確に光が反射して、その反射光が受光部112に届きやすくなる。一方、赤色レーザ光(例えば波長620nm以上750nm以下)の場合、反射光がにじむ状態になりやすい。したがって、反射光を測定するレーザ変位計の場合、青色レーザ光の方が赤色レーザ光よりも正確な測定が行える。
変位計コントローラ120は、2次元レーザ変位計110の測定周波数を設定する。測定周波数とは、単位時間当たりの測定回数であり、例えば、1kHzであれば1秒間に1000回測定することになる。
この測定周波数の場合、例えば、吸収体5が毎秒1mの速度にてラインを流れているとした場合、1mm間隔に断面プロファイルを得ることができる。例えば、吸収体5のスカッフィング面の3次元表面形状プロファイルを得るには、2mm間隔以下、好ましくは1mm間隔以下、さらに好ましくは0.5mm間隔以下にて測定する。一方、処理速度が遅くなることを避けるために、上記間隔にて測定することが好ましい。
また、露光時間の設定も行える。露光時間は測定周波数よりも短い時間に設定される。回転する吸収体5を測定する場合、長すぎては高精度な測定ができなくなり、短すぎては正確な断面プロファイルを得ることができなくなって、測定精度が低下する。レーザ光Lの照射エネルギー、吸収体5の回転速度にもよるが、一例として、5μs以上10ms以下の範囲に設定される。
さらに図4に示すように、2次元レーザ変位計110のレーザ光Lのレーザ光照射部111と吸収体5との距離Dを設定することによって、照射されるレーザ光Lの測定幅(照射幅ともいう)を設定することができる。レーザ光Lは、吸収体5の幅方向に拡がる広がり角θが一定である場合には、レーザ光Lの照射幅Wは、レーザ光Lの発光源と吸収体5との距離を変えることによって、所望の幅に設定することができる。このとき、レーザ光Lの照射幅Wの両端が基準面となる積繊ドラム41の外周面41Sに照射されるように設定することが好ましい。
図3に示した画像処理部130は、2次元レーザ変位計110から出力された測定値、すなわち、受光部112により光電変換された電気信号が入力される。その電気信号からなる吸収体5(図1参照)表面の形状測定値に基づいて吸収体5表面の形状プロファイルを求める。この形状プロファイルは、例えば、図5に示すように、積繊ドラム41の外周面41Sを基準面(0)として、吸収体5の幅方向(CD方向)の断面形状を表す。すなわち、2次元形状である。この2次元形状では、高さがプラスの場合は基準面より高くなっていることを表し、マイナスの場合には基準面より低くなっていることを表す。この2次元表面形状プロファイルを吸収体5の長手方向に連続的に取得することで、図6に示すように、3次元表面形状プロファイルを得ることができる。
図3では、2次元レーザ変位計110の電気信号が変位計コントローラ120中を通って画像処理部130に入力されているが、実質的には電気信号は変位計コントローラ120中をスルーして画像処理部130に入力されてもよい。
画像処理部130では、図7に示すように、良品判定を行う。まず得られた2次元プロファイルから3次元プロファイルを生成する。次に、解析領域を設定する。解析領域の分け方の詳細については後述する。その後、積繊ドラム41の外周面41Sを基準面(ゼロ面)に指定して高さ補正を行う。そして、各領域における基準面からの平均高さを算出し、画像処理装置130内で良否判定を行い、終了となる。判定の詳細は後述する。
画像処理部130には、判定結果を表示する図示していない表示部が接続されていることが好ましい。表示部は、通常の表示装置を用いることができる。また画像処理部130にて処理された3次元プロファイルを表示画面に表示することも好ましい。
図1に示した製造装置10は、積繊用凹部42から吸収体5を離型し、透水性の薄紙や不織布からなる台紙9に転写する転写搬送機構としての搬送装置70を備える。なお図示はしていないが、吸収体5の下の台紙9の側部を折り返して吸収体5の上下面を被覆しても良く、このような動作をする被覆機構を備えてもよい。また、台紙9に加えて別途シートを供給し、吸収体5の上下面を被覆してもよい。
上記吸収体材料54は、生理用ナプキンや失禁パッド等の吸収性物品の吸収体に用いられる各種のものを制限なく用いることができ、少なくとも繊維材料を含んでいる。繊維材料としては、例えばパルプシートを解繊して得られるパルプ繊維のほか、レーヨン繊維、コットン繊維等のセルロース繊維の短繊維や、ポリエチレン等の合成繊維の短繊維等が用いられる。これらの繊維材料は、1種を単独にて、または2種以上を組み合わせて用いることができる。また、吸収体材料54として、さらに吸水性ポリマーを用いることができる。
上記繊維材料には、上述のパルプ繊維52の他に合繊繊維を含んでもよい。パルプシート51の中に合繊繊維が混じった状態の場合もあれば、合成繊維を解繊したパルプ繊維と混合して供給することも可能である。製造装置10では解繊機20からダクト30に直接供給しているが、解繊したパルプをタンク(図示せず)に溜めて、そこからダクト30に供給してもよい。このタンクに合繊(短繊維)も供給して混合させることも可能である。
次に、吸収体の検査方法の一例について、図8を参照して説明する。
図8に示すように、本実施形態の吸収体の検査方法を実施する検査装置200は、前記図3によって説明した検出装置100と同様の構成である。したがって、同様の構成部品には同一符号を付して説明する。
本実施形態の検査装置200は、2次元レーザ変位計110、変位計コントローラ120、画像処理部130を有する。2次元レーザ変位計110には、例えば、キーエンス社製の2次元レーザ変位計ヘッドにセンサヘッドLJ−V7300(商品名)を用いることができる。また変位計コントローラ120には、例えば、キーエンス社製のコントローラLJ−V7000コントローラ(商品名)を用いることができる。さらに画像処理部130には、例えば、キーエンス社製の画像処理コントローラXG−8700T(商品名)を用いることができる。
また、積繊ドラム41の回転数を計測して、その回転数を電気信号に変換し、この電気信号を変位計コントローラ120に指示するロータリーエンコーダ150を有している。ロータリーエンコーダ150には、例えば、オムロン社製のE6B2−C(商品名)を用いることができる。
ロータリーエンコーダ150以外は図1を参照して上記に説明したのと同様である。なお、電源160から電力が、変位計コントローラ120および画像処理部130に供給され、さらに変位計コントローラ120から2次元レーザ変位計110に供給される。
本発明の吸収体の検査方法は、積繊後の吸収体5に生じた積繊過剰分(図示せず)をスカッフィングロール60により掻き取った吸収体面(以下、スカッフィング面とも称す)5Sの表面形状を検査する。吸収体面5Sの積繊過剰分は、吸収体の製造装置10における積繊ドラム41の外周面41Sに配した積繊用凹部42内に繊維材料を積繊して吸収体5を製造する際に生じるものである。
画像処理部130では、2次元レーザ変位計110によって取得した2次元プロファイルに基づいて3次元プロファイルを生成する。まず、2次元レーザ変位計110を用いて上記の2次元表面形状の計測を一つの吸収体5に対して一方向に順次複数回行う。例えば、積繊ドラムの回転方向に対して、一定の測定周波数にて順次行う。そして、複数回計測した2次元表面形状に基づいて、画像処理部130において吸収体5の3次元表面形状プロファイルを生成する。
そして画像処理部130によって良否判定を行う。この良否判定では、この吸収体5を測定した3次元表面形状プロファイルを吸収体5の幅方向および長手方向について、それぞれ複数に区分する。例えば、図9に示すように、例えば吸収体5の表面を5A〜5Oの15区分とする。区分形状は、六角形、四角形、三角形等の多角形、円形、楕円形、長円形等、どのような形状でも可能である。区分数は多い方が高精度な検査が可能になるが、多すぎると画像処理装置130における処理速度が遅くなるので、処理速度による上限がある。なお、しきい値の具体的な上限、下限はなく、例えば、坪量の検査では平均が基準値からプラスマイナス10%以内であれば良品と判断する。領域を細かくすれば、このしきい値は大きくする必要があるため、区分する領域の形状や大きさによってしきい値は変わる。
良否判定は、それぞれの領域5A〜5Oにおいて行い、不良箇所が1つでもあった場合は、不良品とする。ただし、これはその領域面積による。領域区分数が少ない場合は、1つのNG領域で不良品とすることもできるが、領域区分が多量にある場合は、一つの面積が小さくなるので判定基準も変わる。そのため、詳細な基準はない。
上記区分は、同じポケット深さを有する領域で区分することが好ましい。なお、この区分は、画像処理の段階にて区分してもよい。各区分した領域において、その領域における良品の3次元表面形状プロファイルと比較を行う。一例として、比較は、良品の高さが基準面41Sからスカッフィングロールの突起62の先端部62Sまでの距離Lとして、その良品の高さとの差を求めて行う。すなわち、基準面41Sからスカッフィングロールの突起62の先端部62Sまでの距離Lが1mmである場合は、良品の高さは1mmであり、基準面41Sからの吸収体表面の高さは1mmとなることが好ましい。上記差の値の良否の判定は、予めしきい値を設定しておき、そのしきい値内ならば良品、しきい値を超える場合には不良品と判別する。なお、上記良否判定は、画像処理部130外に設けた判定部(図示せず)によって行ってもよい。
上記吸収体の検査方法によれば、2次元レーザ変位計110を用いることで、吸収体5の幅方向の2次元表面プロファイルを得ることができ、さらに画像処理部130によって、三次元表面プロファイルを得ることができる。そのため、長手方向および幅方向のどの位置に不良箇所が存在するのか、容易に検出することができる。
また積繊ドラム41上の吸収体5に非接触にて、スカッフィングした吸収体面5Sの表面形状の測定が可能になる。そのため、わずかな押圧力によっても変形する吸収体5の表面形状の測定を、圧力をかけることなく正確に行うことができる。すなわち、接触式変位計のように、変位計の接触により吸収体表面が変形を起こすことなく、吸収体5の表面形状の測定が可能になる。
2次元レーザ変位計110が反射型であるため、吸収体5のスカッフィング面からの反射光LRにより計測が行えるため、スカッフィング面の表面形状を正確に計測することができる。なお、吸収体を透過する透過照明光を用いて撮像した吸収体の透過画像では、凹凸が表面側にあるのか、裏面側にあるのか判別がつかない。
2次元レーザ変位計の測定光に青色レーザ光を用いることから、吸収体表面にてレーザ光Lの反射がされやすくなる。このため、強い反射光強度を得ることができ、反射光LRを検出しやすくなる。すなわち、検出感度を高めることができるので、測定精度が高められる。
吸収体5のスカッフィング面の表面形状の測定を、積繊ドラム41上にて行うことができるので、測定の基準面を積繊用凹部42の周囲の積繊ドラム41の外周面41Sとすることができる。例えば、積繊ドラム41の積繊用凹部42のエッジ位置近傍の外周面41Sを基準にすることができる。測定の基準面は測定結果に基づく断面解析の基準面となる。このように、積繊用凹部42の近くに基準面41Sを設定することで、吸収体5の幅方向の測定範囲を狭くして、画像処理を速くすることができる。
積繊ドラム41上にて測定を行うため、積繊用凹部42に繊維材料54を積繊してなされる吸収体5が積繊ドラム41側に吸引されているため、吸収体5がずれることがなく、正確な測定位置における測定が行える。これにより、吸収体5に不良個所が生じていた場合には、その不良個所の位置の特定が容易になる。
5 吸収体
5S 吸収体面
9 台紙
10 製造装置(吸収体の製造装置)
20 解繊機
21 ケーシング
22 回転刃
23 開口部
24 開口部
30 ダクト
30A 一端部
30B 他端部
31 吸水性ポリマー供給部
33 仕切部材
34 フード部
35 上手端部
36 下手端部
37 入口
38 出口
39 仕切り板
40 積繊機
41 積繊ドラム
41S 外周面
42 凹部(積繊用凹部)
51 パルプシート
52 パルプ繊維(繊維材料)
53 吸水性ポリマー
54 吸収体材料
60 スカッフィングロール
61 ロール本体
61S 外周面
62 掻き取り部
70 搬送装置
100、200 検査装置
110 2次元レーザ変位計
111 レーザ光照射部
112 受光部
120 変位計コントローラ
130 画像処理部
150 ロータリーエンコーダ
A1、A2、A3A 空間
D レーザ光照射部と吸収体との距離
L レーザ光
LR 反射光
W 照射幅
θ 広がり角

Claims (4)

  1. 吸収体の製造装置における積繊ドラムの外周面に配した積繊用凹部内に繊維材料を積繊して該吸収体を製造する際に生じる積繊過剰分を掻き取った吸収体面の表面形状を検査する吸収体の検査方法であって、
    前記積繊過剰分の掻き取り位置よりも前記積繊ドラムの回転方向下流側に配した2次元レーザ変位計を用いて、前記吸収体の2次元表面形状を計測する工程と、
    前記2次元表面形状の計測を一つの吸収体に対して一方向に順次複数回行う工程と、
    前記複数回計測した2次元表面形状に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求める工程と
    前記計測した3次元表面形状と正常な状態の3次元表面形状とを比較して、前記吸収体の良否を判断する工程とを有する吸収体の検査方法。
  2. 前記2次元レーザ変位計は反射型の2次元レーザ変位計である請求項1記載の吸収体の検査方法。
  3. 前記2次元レーザ変位計は青色レーザ光を用いた2次元レーザ変位計である請求項1又は2に記載の吸収体の検査方法。
  4. 繊維材料が積繊されてなる吸収体の表面形状が計測される2次元レーザ変位計と、
    前記2次元レーザ変位計により測定された測定値に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求め、該3次元表面形状の良否を判定する画像処理部と、
    前記2次元変位計が、前記吸収体の製造装置の積繊ドラムの外周面に配したスカッフィングロールに対して前記積繊ドラムの回転方向下流側に配された吸収体の検査装置。
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