JP2018105760A - 吸収体の検査方法および検査装置 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献1には、回転ドラム(積繊ドラム)の外周面に配した集積用凹部に繊維材料を積繊した堆積体を得た後、堆積体の過剰に積繊された繊維材料を掻き取った後の堆積体を集積用凹部から離型して吸収体とする製造方法が記載されている。この製造方法では、過剰な繊維材料を掻き取る前に、第1センサを用いて堆積体の高さが設定された判定高さを越えているか否かを判定する。また掻き取られた後の堆積体の掻き取られた表面を、第2センサを用いて、回転ドラム外周面からの高低差を測定し該堆積体の凹凸情報を入手する。
特許文献2には、吸収体を透過する透過照明光を用いて撮像した吸収体の透過画像から吸収体濃度を測定し、予め測定しておいた吸収体濃度と吸収体坪量との相関関係に基づいて各検査領域の吸収体坪量を求めることが記載されている。さらに各検査領域の吸収体坪量と当該検査領域の規定坪量とを比較して吸収体の良否を判断することが記載されている。
例えば、スカッフィングにより過剰に掻き取られて、幅方向(CD方向)の凹凸が生じる場合にも十分検査できるようにすることが求められる。また、掻き取られた繊維が再度積繊される場合もあり、同様に、幅方向(CD方向)の凹凸の検査が必要であった。また、スカッフィングの掻き取り精度をより高いレベルで検査するには、十分に満足できるものではなかった。
特許文献2に開示された製造方法では、透過画像から吸収体濃度を求め、吸収体濃度との相関関係から坪量を求めているため、厚さ方向の不良個所の位置が特定されない。すなわち、吸収体の不良個所が表面側にあるのか、裏面側にあるのか、ということまでは特定していない。このため、この製造方法を用いて過剰繊維を掻き取った後の吸収体裏面の表面形状を測定することはできない。また、吸収体の測定が、回転ドラムから吸収体を離型して台紙上に供給した後であり、吸収体と台紙とを一緒に測定している。そのため、過剰繊維を掻き取った吸収体裏面が台紙に覆われるため、吸収体裏面を直接測定することができない。
前記積繊過剰分の掻き取り位置よりも前記積繊ドラムの回転方向下流側に配した2次元レーザ変位計を用いて、前記吸収体の2次元表面形状を計測する工程と、
前記2次元表面形状の計測を一つの吸収体に対して一方向に順次複数回行う工程と、
前記複数回計測した2次元表面形状に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求める工程と
前記計測した3次元表面形状と正常な状態の3次元表面形状とを比較して、前記吸収体の良否を判断する工程とを有する吸収体の検査方法を提供する。
前記2次元レーザ変位計により測定された測定値に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求め、該3次元表面形状の良否を判定する画像処理部と、
前記2次元変位計が、前記吸収体の製造装置の積繊ドラムの外周面に配したスカッフィングロールに対して前記積繊ドラムの回転方向下流側に配された吸収体の検査装置を提供する。
本発明の吸収体の検査装置は、3次元表面形状プロファイルを得ることができるので、繊維材料の積繊加工工程において、スカッフィングの掻き取りにより吸収体の掻き取り表面に生じた不良箇所を容易に検出することが可能になる。
そして上記ダクト30内を流れてきた吸収体材料54を搬送する空気流は、空間A1上に位置する積繊用凹部42からの吸引により、積繊ドラム41の外周面に向けて案内される。
スカッフィングロール60は、積繊ドラム41の外周面41Sが基準面となって、掻き取り部62が積繊用凹部42に積繊された吸収体5の過剰に積繊された繊維材料(図示せず)を掻き取るように配される。例えば、吸収体5側に回転してきた掻き取り部62の先端部62Sから外周面41Sの基準面までの距離Lが1mm以上10mm以下となるように、スカッフィングロール60は配されることが好ましい。
前記距離をマイナスにしないことにより、突起によって積繊ドラム41の外周面自体を削ることを防止することができ、前記距離が遠すぎないことにより、積繊用凹部42から繊維材料のはみ出し形状が不明瞭になることを防止することができる。
フード部34は、本実施形態においては、ダクト30の他端部30B側と仕切り板39によって区画されている。したがって、ダクト30をフード部34まで延長して、仕切り板39にてダクト部30の内部空間とフード部34の内部空間とを仕切ったものであってもよい。
この測定周波数の場合、例えば、吸収体5が毎秒1mの速度にてラインを流れているとした場合、1mm間隔に断面プロファイルを得ることができる。例えば、吸収体5のスカッフィング面の3次元表面形状プロファイルを得るには、2mm間隔以下、好ましくは1mm間隔以下、さらに好ましくは0.5mm間隔以下にて測定する。一方、処理速度が遅くなることを避けるために、上記間隔にて測定することが好ましい。
また、露光時間の設定も行える。露光時間は測定周波数よりも短い時間に設定される。回転する吸収体5を測定する場合、長すぎては高精度な測定ができなくなり、短すぎては正確な断面プロファイルを得ることができなくなって、測定精度が低下する。レーザ光Lの照射エネルギー、吸収体5の回転速度にもよるが、一例として、5μs以上10ms以下の範囲に設定される。
図3では、2次元レーザ変位計110の電気信号が変位計コントローラ120中を通って画像処理部130に入力されているが、実質的には電気信号は変位計コントローラ120中をスルーして画像処理部130に入力されてもよい。
画像処理部130では、図7に示すように、良品判定を行う。まず得られた2次元プロファイルから3次元プロファイルを生成する。次に、解析領域を設定する。解析領域の分け方の詳細については後述する。その後、積繊ドラム41の外周面41Sを基準面(ゼロ面)に指定して高さ補正を行う。そして、各領域における基準面からの平均高さを算出し、画像処理装置130内で良否判定を行い、終了となる。判定の詳細は後述する。
上記繊維材料には、上述のパルプ繊維52の他に合繊繊維を含んでもよい。パルプシート51の中に合繊繊維が混じった状態の場合もあれば、合成繊維を解繊したパルプ繊維と混合して供給することも可能である。製造装置10では解繊機20からダクト30に直接供給しているが、解繊したパルプをタンク(図示せず)に溜めて、そこからダクト30に供給してもよい。このタンクに合繊(短繊維)も供給して混合させることも可能である。
図8に示すように、本実施形態の吸収体の検査方法を実施する検査装置200は、前記図3によって説明した検出装置100と同様の構成である。したがって、同様の構成部品には同一符号を付して説明する。
ロータリーエンコーダ150以外は図1を参照して上記に説明したのと同様である。なお、電源160から電力が、変位計コントローラ120および画像処理部130に供給され、さらに変位計コントローラ120から2次元レーザ変位計110に供給される。
上記区分は、同じポケット深さを有する領域で区分することが好ましい。なお、この区分は、画像処理の段階にて区分してもよい。各区分した領域において、その領域における良品の3次元表面形状プロファイルと比較を行う。一例として、比較は、良品の高さが基準面41Sからスカッフィングロールの突起62の先端部62Sまでの距離Lとして、その良品の高さとの差を求めて行う。すなわち、基準面41Sからスカッフィングロールの突起62の先端部62Sまでの距離Lが1mmである場合は、良品の高さは1mmであり、基準面41Sからの吸収体表面の高さは1mmとなることが好ましい。上記差の値の良否の判定は、予めしきい値を設定しておき、そのしきい値内ならば良品、しきい値を超える場合には不良品と判別する。なお、上記良否判定は、画像処理部130外に設けた判定部(図示せず)によって行ってもよい。
積繊ドラム41上にて測定を行うため、積繊用凹部42に繊維材料54を積繊してなされる吸収体5が積繊ドラム41側に吸引されているため、吸収体5がずれることがなく、正確な測定位置における測定が行える。これにより、吸収体5に不良個所が生じていた場合には、その不良個所の位置の特定が容易になる。
5S 吸収体面
9 台紙
10 製造装置(吸収体の製造装置)
20 解繊機
21 ケーシング
22 回転刃
23 開口部
24 開口部
30 ダクト
30A 一端部
30B 他端部
31 吸水性ポリマー供給部
33 仕切部材
34 フード部
35 上手端部
36 下手端部
37 入口
38 出口
39 仕切り板
40 積繊機
41 積繊ドラム
41S 外周面
42 凹部(積繊用凹部)
51 パルプシート
52 パルプ繊維(繊維材料)
53 吸水性ポリマー
54 吸収体材料
60 スカッフィングロール
61 ロール本体
61S 外周面
62 掻き取り部
70 搬送装置
100、200 検査装置
110 2次元レーザ変位計
111 レーザ光照射部
112 受光部
120 変位計コントローラ
130 画像処理部
150 ロータリーエンコーダ
A1、A2、A3A 空間
D レーザ光照射部と吸収体との距離
L レーザ光
LR 反射光
W 照射幅
θ 広がり角
Claims (4)
- 吸収体の製造装置における積繊ドラムの外周面に配した積繊用凹部内に繊維材料を積繊して該吸収体を製造する際に生じる積繊過剰分を掻き取った吸収体面の表面形状を検査する吸収体の検査方法であって、
前記積繊過剰分の掻き取り位置よりも前記積繊ドラムの回転方向下流側に配した2次元レーザ変位計を用いて、前記吸収体の2次元表面形状を計測する工程と、
前記2次元表面形状の計測を一つの吸収体に対して一方向に順次複数回行う工程と、
前記複数回計測した2次元表面形状に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求める工程と
前記計測した3次元表面形状と正常な状態の3次元表面形状とを比較して、前記吸収体の良否を判断する工程とを有する吸収体の検査方法。 - 前記2次元レーザ変位計は反射型の2次元レーザ変位計である請求項1記載の吸収体の検査方法。
- 前記2次元レーザ変位計は青色レーザ光を用いた2次元レーザ変位計である請求項1又は2に記載の吸収体の検査方法。
- 繊維材料が積繊されてなる吸収体の表面形状が計測される2次元レーザ変位計と、
前記2次元レーザ変位計により測定された測定値に基づいて前記吸収体の3次元表面形状を求め、該3次元表面形状の良否を判定する画像処理部と、
前記2次元変位計が、前記吸収体の製造装置の積繊ドラムの外周面に配したスカッフィングロールに対して前記積繊ドラムの回転方向下流側に配された吸収体の検査装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2016253415A JP2018105760A (ja) | 2016-12-27 | 2016-12-27 | 吸収体の検査方法および検査装置 |
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Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1096611A (ja) * | 1996-07-31 | 1998-04-14 | N S D Kk | 形状測定装置 |
JP2011120757A (ja) * | 2009-12-11 | 2011-06-23 | Kao Corp | 吸収体の製造方法及び製造装置 |
JP2014235066A (ja) * | 2013-05-31 | 2014-12-15 | 株式会社ブリヂストン | 表面形状測定装置 |
JP2015163842A (ja) * | 2014-02-28 | 2015-09-10 | 株式会社キーエンス | 検査システム、検査装置、制御方法およびプログラム |
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