JP2018105659A - 識別装置、識別システム、学習装置、学習方法、識別プログラム、学習プログラム、記録媒体、及び集積回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】対象物に関する識別精度の高い識別装置を実現する【解決手段】識別装置1は、1又は複数の検出器の各々からの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する算出部を備え、上記算出部は、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、上記対象物に関する識別結果を算出する。【選択図】図1

Description

本発明は対象物に関する識別結果を算出する識別装置、識別システム、識別プログラム、及び集積回路、並びに、識別装置を学習させる学習装置、学習プログラム、学習方法に関する。また、本発明は、上記のようなプログラムが格納された記録媒体に関する。
従来、気体等の対象物の検知及び識別を目的とする各種のセンサや識別装置が知られており、様々な用途に用いられている。
例えば、特許文献1には、複数の化学物質特徴信号とセンサからの出力信号とを比較することによってガスの識別を行うガス識別システムが開示されている。
また、特許文献2には、被検ガスを流すガス流路と、該ガス流路のガス流れ方向に沿って並設された複数のガスセンサとを有するガスセンサアレイが開示されている。
また、非特許文献1には、センサードリフトが存在する状況における、ディープラーニングを用いたガス識別について開示されている。
特開2004−93550号公報(2004年3月25日公開) 国際公開WO2014/034935A1(2014年3月6日公開)
Qihe Liu et al.,, International Journal of Intelligent Systemsvol.30, issue 8, pp 907-922, 2015
しかしながら、従来のセンサや識別装置では、識別精度を向上させること難しいという問題があった。
例えば、非特許文献1には、測定時期が異なるデータにおけるセンサ値のドリフトを補償(compensate)する技術、換言すれば、測定データのグループ間誤差を補償する技術が開示されているものの、単一グループに対しては、サポートベクターマシン等の他の手法に比べて識別能力の大きな向上は見いだされない。
本発明の一態様は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、気体等の対象物に関する識別精度の高い識別装置を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る識別装置は、1又は複数の検出器の各々からの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する算出部を備え、上記算出部は、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、上記対象物に関する識別結果を算出することを特徴とする。
上記の構成によれば、算出部は、1又は複数の検出器の各々からの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、上記対象物に関する識別結果を算出するので、高い識別精度を実現することができる。
また、上記の構成において、上記畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理には、1又は複数の畳み込み処理、及び1又は複数のプーリング処理
が含まれることが好ましい。
上記の構成によれば、畳み込み処理及びプーリング処理を用いることにより、より高い識別精度を実現することができる。
また、上記の構成において、上記算出部は、上記1又は複数の畳み込み処理、及び上記1又は複数のプーリング処理として、第1の畳み込み処理、上記第1の畳み込み処理に引き続く第1のプーリング処理、上記第1のプーリング処理に引き続く第2の畳み込み処理、及び上記第2の畳み込み処理に引き続く第2のプーリング処理を実行することが好ましい。
上記の構成によれば、より高い識別精度を実現することができる。
また、上記の構成において、上記1又は複数の畳み込み処理に用いられるパラメータは、データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを用いた学習によって決定されたパラメータであることが好ましい。
上記の構成によれば、より高い識別精度を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る識別システムは、上記識別装置と、上記出力信号を出力する1又は複数の検出器と、を備えていることを特徴とする。
上記の構成によれば、高い識別精度を実現することができる。
また、上記の構成において、上記1又は複数の検出器は、気体、液体、又は固体の対象物を検出する検出器であることが好ましい。
上記の構成によれば、気体又は液体に関する高い識別精度を実現することができる。
また、上記の構成において、上記1又は複数の検出器は、対象物を加熱するヒータを備えており、上記算出部は、複数の温度での上記対象物に関する出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出することが好ましい。
上記の構成によれば、より高い識別精度を実現することができる。
また、上記の構成において、対象物を希釈する希釈部を更に備え、上記算出部は、上記算出部は、複数の希釈濃度での上記対象物に関する出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出することが好ましい。
上記の構成によれば、より高い識別精度を実現することができる。
また、本発明の一態様に係る学習装置は、識別装置を学習させる学習装置であって、上記識別装置は、1又は複数の検出器のそれぞれからの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、対象物に関する識別結果を算出する算出部を備えており、当該学習装置は、データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを上記算出部に入力する入力部と、教師あり学習によって、上記畳み込みニューラルネットワークに用いるパラメータを更新する更新部とを備えている。
上記の構成によれば、高い識別精度を有する識別装置を作ることができる。
また、本発明の一態様に係る学習方法は、識別装置を学習させる学習方法であって、上記識別装置は、1又は複数の検出器のそれぞれからの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、対象物に関する識別結果を算出する算出部を備えており、当該学習方法は、データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを上記算出部に入力する入力ステップと、教師あり学習によって、上記畳み込みニューラルネットワークに用いるパラメータを更新する更新ステップとを含んでいる。
上記の方法によれば、高い識別精度を有する識別装置を作ることができる。
また、本発明の一態様に係る集積回路は、1又は複数の検出器の各々からの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する算出部として機能する論理回路が形成されており、上記算出部は、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、上記対象物に関する識別結果を算出する。
上記の方法によれば、高い識別精度の識別結果を算出することができる。
また、上記識別装置としてコンピュータを機能させるための識別プログラム、上記学習装置としてコンピュータを機能させるための学習プログラム、及びそのようなプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の態様に含まれる。
本発明の一態様によれば、高い識別精度を実現することができる。
本発明の実施形態に係る識別システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す識別システムに含まれる識別装置の機能を示すブロック図である。 図2に示す識別装置に含まれる各ブロックの入出力となるデータの構造を示す概念図である。 図2に示す識別装置に入力された入力配列U〜Uを示すグラフである。 図2に示す識別装置にて算出された1回目のプーリング後の特徴マップW〜Wを示すグラフである。 図2に示す識別装置にて算出された2回目のプーリング後の特徴マップY〜Y、及び出力配列γを示すグラフである。
(識別システムの構成)
本発明の一実施形態に係る識別システム1の構成について、図1を参照して説明する。図1は、識別システム1の構成を示すブロック図である。
識別システム1は、対象ガスを識別する(対象ガスのガス種が予め定められた幾つかのガス種の何れであるかを特定する)ためのシステムであり、図1に示すように、ガス流路11、ガスセンサ群(検出器)12、及び識別装置13を備えている。
ガス流路11は、対象ガスが流れる流路である。ガス流路11は、例えば図1に示すように、対象ガス導入口111、希釈用ガス導入口112、ガス室113、及び排出口114によって構成することができる。対象ガス導入口111は、ガス室113の一端に接続された管状流路であり、対象ガスをガス室113に導入するために利用される。希釈用ガス導入口112は、対象ガス導入口111の中間部に接続された管状流路であり、対象ガスに混合する希釈用ガスを対象ガス導入口111に導入するために利用される。対象ガス導入口111を流れる対象ガスの流速、及び、希釈用ガス導入口112を流れる希釈用ガスの流速を適宜設定可能な希釈部を備える構成とすることによって、任意の濃度の対象ガスを含む混合ガスをガス室113に導入することができる。排出口114は、ガス室113の他端に接続された管状流路であり、混合ガスを排出するために利用される。
ガスセンサ群12は、ガス流路11(具体的には、ガス室113)の内部に設置された複数のガスセンサ121〜124の集合である。ガスセンサ群12は、例えば図1に示すように、特性の異なる4つのガスセンサ121〜124によって構成することができる。本実施形態においては、第1のガスセンサ121として、プロパンガスの検知に適した半導体式ガスセンサ、第2のガスセンサ122として、アルコールの検知に適した半導体式ガスセンサ、第3のガスセンサ123として、ベンゼンの検知に適した半導体式ガスセンサ、第4のガスセンサ124として、LPガスの検知に適した半導体式ガスセンサを用いる。各ガスセンサ121〜124の出力は、互いに独立した電気信号として識別装置13に供給される。
識別装置13は、各ガスセンサ121〜124の出力に基づいて対象ガスを識別する処理を、畳み込みニューラルネットワーク(CNN: Convolutional Neural Network)を用いて実行する機能(以下、「識別機能」と記載)を有する装置である。識別装置13は、例えば図1に示すように、バス131、演算部132、主記憶部133、補助記憶部134、及び入出力インターフェース135を備えた汎用コンピュータにより構成することができる。
演算部132として利用可能なデバイスとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)が挙げられる。また、主記憶部133として利用可能なデバイスとしては、例えばRAM(Random Access Memory)が挙げられる。また、補助記憶部134として利用可能なデバイスとしては、例えばHDD(Hard Disk Drive)が挙げられる。また、入出力インターフェース135として利用可能なデバイスとしては、例えばUSB(Universal Serial Bus)インターフェースが挙げられる。演算部132、主記憶部133、補助記憶部134、及び入出力インターフェース135は、バス131を介して相互に接続されている。各ガスセンサ121〜124の出力は、入出力インターフェース135においてデジタルデータに変換された後、バス131を介して主記憶部133に転送される。
補助記憶部134には、汎用コンピュータを識別装置13として動作させる(汎用コンピュータのハードウェア資源を用いて識別装置13の識別機能を実現する)ためのプログラム(以下、「識別プログラム」と記載)が格納されている。演算部132は、主記憶部133上に展開された識別プログラムに含まれる命令に従い、識別機能を構成する一連の演算を実行する。主記憶部133には、これら一連の演算の入出力となるデータが格納される。これら一連の演算の結果は、入出力インターフェース135を介してディスプレイやプリンタなどの出力装置に供給される。なお、識別プログラムにより実現される識別機能については、参照する図面を代えて詳述する。
なお、本実施形態においては、ガスセンサ群12として4つの半導体式ガスセンサを用いる構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、ガスセンサ群12を構成するガスセンサの個数及び種類は任意である。利用可能なガスセンサとしては、半導体式その他の個体センサの他に、定電位電解式その他の電気化学センサ、又は、赤外線式その他の光学センサが挙げられる。ただし、半導体センサは、サイズが小さく、信頼性が高く、応答性に優れ、比較的安価であるため、他のガスセンサに比べて有利である。
(識別装置の機能)
識別装置13の機能について、図2及び図3を参照して説明する。図2は、識別装置13の機能を示すブロック図であり、図3は、識別装置13の識別機能を構成する各演算の入出力となるデータの構造を示す概念図である。
識別装置13は、図2に示すように、識別機能を担う第1畳込・閾値演算部13a、第1プーリング演算部13b、第2畳込・閾値演算部13c、第2プーリング演算部13d、第1荷重和・閾値演算部13e、及び第2荷重和・閾値演算部13f、並びに、学習機能を担う係数設定部13gとして機能する。
なお、第1畳込・閾値演算部13a、第1プーリング演算部13b、第2畳込・閾値演算部13c、第2プーリング演算部13d、第1荷重和・閾値演算部13e、及び第2荷重和・閾値演算部13fを纏めて算出部とも呼称する。
識別装置13の識別機能とは、畳み込みニューラルネットワークを用いて、ガスセンサ群12を構成する各ガスセンサの出力を表すL個の入力配列U,U,…,UL−1から、対象ガスの識別結果を表す1個の出力配列γを導出する機能のことを指す。ここで、Lは、識別装置13が備えるガスセンサ121〜124の個数であり、本実施形態においては4である。各入力配列U(l=0,1,…,L−1)は、対応するガスセンサの出力(センサ強度)を時間順に並べた一次元配列{U ,U ,…,U I−1}である。各入力配列Uのデータ長Iは、任意に設定可能であり、本実施形態においてはI=500である。また、出力配列γは、識別対象として予め定められたG個のガス種Γ,Γ,…,Γの各々について、対象ガスのガス種がガス種Γである確率γを並べた1次元配列{γ,γ,…,γ}である。本実施形態においては、Γ=アセトン、Γ=エタノール、Γ=ジエチルエーテル、Γ=ヘキサン、Γ=酢酸エチルとして、対象ガスがこれら5種類の何れであるかを識別する。したがって、出力配列γは、対象ガスがアセトンである確率γ、エタノールである確率γ、ジエチルエーテルである確率γ、ヘキサンである確率γ、酢酸エチルである確率γを並べた一次元配列{γ,γ,γ,γ,γ}となる。
以下、この識別機能を担う第1畳込・閾値演算部13a、第1プーリング演算部13b、第2畳込・閾値演算部13c、第2プーリング演算部13d、第1荷重和・閾値演算部13e、及び第2荷重和・閾値演算部13fについて説明する。
第1畳込・閾値演算部13aは、入力配列U,U,…,UL−1から、特徴マップV,V,…,VM−1を導出する(図3の(a)の「畳込・閾値」参照)。各特徴マップV(m=0,1,…,M−1)は、データ長が入力配列Uと等しい一次元配列{V ,V ,…,V I−1}である。特徴マップV,V,…,VM−1の個数Mは、任意に設定可能であり、本実施形態においてはM=4である。第1畳込・閾値演算部13aは、下記の式(1a)により定義される畳込演算、及び、下記の式(1b)により定義される閾値演算を実行することによって、各特徴マップVの各要素V (i=0,1,…,I−1)を、全ての入力配列U,U,…,UL−1から算出する。なお、i≧I−pとなるときに参照されるUの未定義要素は0とおく(ゼロパディング)。
Figure 2018105659
ここで、A={A 0,l,A 1,l,…,A P−1,l}は、特徴マップVを算出するために用いられる畳込演算の重み係数である。重み係数AのサイズPは、入力配列Uのデータ長Iよりも短く、本実施形態においてはP=5である。重み係数Aの各要素A p,l(p=0,1,…,P−1;l=0,1,…,L−1)は、学習により設定される。多次元配列である重み係数Aのトータルのサイズは、縦1横P(=5)のフィルタが入力チャンネルL=4、出力チャンネルM=4分存在するので、1*5*4*4=80である。
また、Bは、特徴マップVを算出するために用いられる込み演算のバイアス項である。バイアス項Bは出力チャンネルの数だけ存在する。換言すれば、各出力チャンネルに対して共有されたバイアス項Bが一度だけ足し込まれる。バイアス項Bは、学習により設定される。また、f(v)は、活性化関数である。活性化関数fとしては、f(v)=1/(1+e−v)を用いてもよいし、f(v)=tanh(v)を用いてもよいし、f(v)=max(v,0)を用いてもよいが、本実施形態においてはf(v)=max(v,0)を用いる。
第1プーリング演算部13bは、特徴マップV,V,…,VM−1から、特徴マップW,W,…,WM−1を導出する(図3の(a)の「プーリング」参照)。各特徴マップW(m=0,1,…,M−1)は、データ長が特徴マップVよりも短い一次元配列{W ,W ,…,W J−1}である。各特徴マップWのデータ長Jは、後述する任意に設定可能なストライド長に応じて定まるものであり、本実施形態においてはJ=100である。特徴マップW,W,…,WM−1の個数Mは、特徴マップV,V,…,VM−1の個数と等しく、本実施形態においてはM=4である。第1プーリング演算部13bは、下記の式(2a)により定義される最大プーリング演算、又は、下記の式(2a)により定義される最大プーリング演算、又は、下記の式(2b)により定義される平均プーリング演算を実行することによって、各特徴マップWの各要素W (j=0,1,…,J)を、対応する特徴マップVから算出する。本実施形態においては、下記の式(2a)により定義されるmaxプーリング演算を用いる。
Figure 2018105659
ここで、σは、任意に設定可能なストライド長であり、上述した特徴マップWのデータ長Jは、特徴マップVのデータ長Iと、ストライド長σとに応じて
J=int{(I−1)/σ} + 1
により定まる。ここで、int(・)は、小数点以下を切り下げて整数化する演算子のことを指す。本実施形態においてはσ=5である。Qは、任意に設定可能なプーリング幅であり、本実施形態においてはQ=10である。
第2畳込・閾値演算部13cは、特徴マップW,W,…,WM−1から、特徴マップX,X,…,XN−1を導出する(図3の(b)の「畳込・閾値」参照)。各特徴マップX(n=0,1,…,N−1)は、データ長が特徴マップWと等しい一次元配列{X ,X ,…,X J−1}である。特徴マップX,X,…,XN−1の個数Nは、任意に設定可能であり、本実施形態においてはN=8である。第2畳込・閾値演算部13cは、下記の式(3a)により定義される畳込演算、及び、下記の式(3b)により定義される閾値演算を実行することによって、各特徴マップXの各要素X (j=0,1,…,J−1)を、全ての特徴マップW,W,…,WM−1を参照して算出する。なお、j≧J−rとなるときに参照されるWの未定義要素は0とおく(ゼロパディング)。
Figure 2018105659
ここで、C={C 0,m,C 1,m,…,C R−1,m}は、特徴マップXを算出するために用いられる畳込演算の重み係数である。重み係数CのサイズRは、特徴マップWのデータ長Jよりも短く、本実施形態においてはR=5である。重み係数Cの各要素C r,m(r=0,1,…,R−1;m=0,1,…,M−1)は、学習により設定される。
また、Dは、特徴マップXを算出するために用いられる畳込演算のバイアス項である。バイアス項Dは出力チャンネルの数だけ存在する。換言すれば、各出力チャンネルに対して共有されたバイアス項Dが一度だけ足し込まれる。バイアス項Dnの各要素D (j=0,1,…,J)は、学習により設定される。また、g(x)は、閾値演算の活性化関数である。活性化関数gとしては、g(x)=1/(1+e−x)を用いてもよいし、g(x)=tanh(x)を用いてもよいし、g(x)=max(x,0)を用いてもよいが、本実施形態においてはg(x)=max(x,0)を用いる。
第2プーリング演算部13dは、特徴マップX,X,…,XN−1から、特徴マップY,Y,…,YN−1を導出する(図3の(b)の「プーリング」参照)。各特徴マップY(n=0,1,…,N−1)は、データ長が特徴マップXよりも短い一次元配列{Y ,Y ,…,Y K−1}である。各特徴マップYのデータ長Kは、任意に設定可能であり、本実施形態においてはK=20であり、これは、J=100をストライド長である5で割った数である。特徴マップY,Y,…,YN−1の個数Nは、特徴マップX,X,…,XN−1の個数と等しく、本実施形態においてはN=8である。第2プーリング演算部13dは、下記の式(4a)により定義される最大プーリング演算、又は、下記の式(4b)により定義される平均プーリング演算を実行することによって、各特徴マップYの各要素Y (k=0,1,…,K)を、対応する特徴マップXを参照して算出する。本実施形態においては、下記の式(4a)により定義されるmaxプーリング演算を用いる。
Figure 2018105659
ここで、τは、τ=(特徴マップXのデータ長J)/(特徴マップYのデータ長K)により与えられるストライド量であり、本実施形態においてはτ=5である。Sは、任意に設定可能なプーリング幅であり、本実施形態においてはS=10である。
第1荷重和・閾値演算部13eには、特徴マップY,Y,…,YN−1を連結することにより得られた特徴配列αが入力される(図3の(c)の「連結」参照)。特徴配列αは、順伝播型ニューラルネットワークの入力層に相当する一次元配列{α,α,…,α}である。一次元配列αのデータ長Eは、E=N×K(8*20)により与えられ、本実施形態においてはE=160である。
第1荷重和・閾値演算部13eは、下記の式(5a)により定義される荷重和演算、及び、下記の式(5b)により定義される閾値演算を実行することによって、特徴配列αから中間配列βの各要素βを算出する。中間配列βは、順伝播型ニューラルネットワークの中間層に相当する一次元配列{β,β,…,β}である。中間配列βのデータ長Fは、任意に設定可能であり、本実施形態においてはF=64である。
Figure 2018105659
ここで、λ ,λ ,…,λ は、シナプス荷重であり、学習により設定される。一方、ε,ε,…,εは、バイアス項であり、学習により設定される。また、ψは、活性化関数である。活性化関数ψとしては、ψ(b)=1/(1+e−bf)を用いてもよいし、ψ(b)=tanh(b)を用いてもよいし、ψ(b)=max(b,0)を用いてもよいが、本実施形態においてはψ(b)=max(b,0)を用いる。
第2荷重和・閾値演算部13fは、下記の式(6a)により定義される荷重和演算、及び、下記の式(6b)により定義される閾値演算を実行することによって、中間配列βから出力配列γの各要素γを算出する。出力配列γは、順伝播型ニューラルネットワークの出力層に相当する一次元配列{γ,γ,…,γ}である。上述したように、出力配列γのデータ長Gは、任意に設定可能であり、本実施形態においてはG=5である。
Figure 2018105659
ここで、μ ,μ ,…,μ は、シナプス荷重であり、学習により設定される。一方、δ,δ,…,δは、バイアスであり、学習により設定される。また、φは、活性化関数である。活性化関数φとしては、γ+γ+…+γ=1となるよう、ソフトマックス関数φ(c1,・・・,)=ecg/(ec1+ec2+…+ecG)を用いる。
上述したように、重み係数Aの各要素A p,l(p=0,1,…,P−1;l=0,1,…,L−1)、バイアス項B、重み係数Cの各要素C r,m(r=0,1,…,R−1;m=0,1,…,M−1)、バイアス項D、シナプス荷重λ ,λ ,…,λ 、バイアス項ε,ε,…,ε、シナプス荷重μ ,μ ,…,μ 、及び、バイアス項δ,δ,…,δは、学習により設定される。これらの係数の学習による設定は、以下のように行われる。
すなわち、(1)既知の対象ガスを検出したときに得られる各ガスセンサ121〜124の出力を入力配列U,U,…,UL−1として識別装置13に与え、(2)その入力配列入力配列U,U,…,UL−1から識別装置13が算出した出力配列γと、その対象ガスの正しいガス種を表す教師信号γ’とを係数設定部13gに与える。例えば、対象ガスのガス種がΓ3=ジエチルエーテルである場合、一次元配列γ’={0,0,1,0,0}を教師信号として係数設定部13gに与える。係数設定部13gは、出力配列γと教師信号γ’との誤差(より具体的には、二乗和誤差やクロスエントロピー)が小さくなるように、例えば、ミニバッチによる勾配降下法等を用いて、上述した各係数の値を変更する。学習の達成度が所定の値に達するまで、識別対象とする各ガス種について以上の処理を繰り返すことによって、ノイズに強く、汎化能力の高い、ロバストな畳み込みニューラルネットワークが実現される。
なお、出力配列γと教師信号γ’との誤差が小さくなるように各係数の値を変更するアルゴリズムについては、公知のアルゴリズムを用いることができるので、ここではその詳細な説明を省略する。
なお、本実施形態においては、畳み込みニューラルネットワークのネットワーク構成として、畳込・閾値演算及びプーリング演算を2回繰り返すことにより得られた特徴マップを、1層の中間層(隠れ層)を有する順伝播型ニューラルネットワークを介して出力するネットワーク構成を採用しているが、本発明はこれに限定されない。すなわち、畳込・閾値演算及びプーリング演算の繰り返し回数は、3回以上であってもよいし、順伝播型ニューラルネットワークは、2層以上の中間層を有していてもよい。逆に、畳み込み・閾値演算及びプーリング演算の繰り返し回数は、0回であってもよい。つまり、入力データUを畳み込み・閾値演算及びプーリング演算処理を用いずに荷重和・閾値演算の入力値αと見なし、畳み込み処理を用いない通常のニューラルネットワークとして扱う構成としてもよい。この構成の場合、中間層は2層以上の深いネットワークを用いる深層ニューラルネットワークの形を採用すればよい。この場合、オートエンコーダやドロップアウトといった深層ニューラルネットワークに使われる公知の技術を用いることができる。
また、本実施形態においては、識別機能と学習機能との双方を有する識別装置13について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、上述した学習により得られた係数を予め補助記憶部134に格納しておくことによって、識別装置13から学習機能を省略することも可能である。
(学習装置及び学習方法)
以下では、上述した識別装置13を学習させる学習装置及び学習方法について、再び図1及び図2を参照して説明する。
本実施形態に係る学習装置は、データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを識別装置13の算出部に入力する入力部と、教師あり学習によって、識別装置13の畳み込みニューラルネットワークに用いるパラメータを更新する更新部とを備えている。ここで、更新部による更新対象のパラメータは、具体的には、上述した重み係数A、バイアスB、重み係数C、バイアスD、シナプス荷重λ、バイアスε、シナプス荷重μ、バイアスδである。

本実施形態に係る学習方法は、データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを識別装置13の算出部に入力する入力ステップと、教師あり学習によって、識別装置13の畳み込みニューラルネットワークに用いるパラメータを更新する更新ステップとを備えている。
ここで、上記データアーギュメンテーション処理を行う処理部、上記入力部、及び上記更新部は、図1に示した演算部132によって実現される。また、上記更新部は、より具体的には、図2に示した係数設定部13gに対応する。
また、上述したデータアーギュメンテーション処理とは、入力配列U,U,…,UL−1に対して、データの立ち上がり位置、濃度、バックグラウンド強度、及びノイズ等を変更することによりデータ拡張を行う処理のことである。データアーギュメンテーションされた入力配列を学習データとすることにより、ノイズへの耐性、汎化能力、ロバスト性を更に向上させた畳み込みニューラルネットワークを実現することができる。
(実施例)
アセトン、エタノール、ジエチルエーテル、ヘキサン、酢酸エチルを検出したときに得られる各ガスセンサ121〜124の出力に対して、学習装置によりデータアーギュメンテーション処理を施したものを各80サンプル(合計400サンプル)用意し、これらを訓練データとする学習を識別装置13に行わせた。
次に、アセトン、エタノール、ジエチルエーテル、ヘキサン、酢酸エチルを検出したときに得られる各ガスセンサ121〜124の出力を各20サンプル(合計100サンプル)用意し、これらをテストデータして対象ガスの識別を識別装置13に行わせた。その結果、識別装置13は、全てのサンプルについて、対象ガスを正しく、かつ、迷いなく識別した。すなわち、対象ガスがアセトンである場合には、どのサンプルについてもγ={1*,0*,0*,0*,0*}を出力し、対象ガスがエタノールであるときは、どのサンプルについてもγ={0*,1*,0*,0*,0*}を出力し、…、対象ガスが酢酸エチルである場合には、そのサンプルについてもγ={0*,0*,0*,0*,1*}を出力した。ここで0*は限りなく0に近い値、1*は限りなく1に近い値を示す。つまり、正答率100%の識別13を構成することができた。なお、正答率100%の識別とは、出力が{0, 0, 0, 0, 1}のように0と1だけを出力するという意味ではない。例えば、正解aがa={0, 0, 0, 0, 1}の時に出力がγ={0.01, 0.02, 0.01, 0.21, 0.75}であっても、argmax(a) = argmax(γ)であるので、この例は正解となる。換言すれば、全てのサンプルに対してargmax(a) = argmax(γ)が成り立つ時に正答率が100%と表現する。γの値が0*と1*に近づくほど、予測に対する確信度が高いことになる。
入力配列U〜U、1回目のプーリング後の特徴マップW〜W、2回目のプーリング後の特徴マップY〜Y、及び出力配列γを示すグラフを、それぞれ、図4〜図6に示す(Yについては図示省略)。各グラフは、対象ガスをアセトン(黒色の実線)、エタノール(鎖線)、ジエチルエーテル(一点鎖線)、ヘキサン(点線)、酢酸エチル(灰色の実線)としたときの結果を重ね書きしたものである。図4〜図6によれば、対象ガスが何れの場合であっても、そのガス種を正しく、かつ、迷いなく示す出力配列γが得られていることが確かめられる。
(畳み込みニューラルネットワークを用いることの利点)
本実施形態において畳み込みニューラルネットワークを用いることの利点は以下の通りである。
畳み込みニューラルネットワークでは隣接するデータの関係性を取り扱うことができるため、上述のように、データアーギュメンテーション処理やプーリング処理といった手法を用いることによって位置や伸縮に対する不変性が担保される。
本実施形態では、識別システム1がセンサによって常時測定を行い、その都度解析をするというような使用例が挙げられる。このような場合、ガスがいつセンサに検知されるかが先験的には不明であるため、識別システム1において、時間に対する不変性(つまり時間軸におけるデータ位置の不変性)が確保されることが好ましい。濃度の高いガスも低いガスも同じ剤種であれば、同じガスとして判定できるよう、濃度情報、つまりセンサ強度に対する位置や伸縮の不変性を有することが好ましい。
識別システム1では、畳み込みニューラルネットワークを用いることにより、上述の時間不変性、及び、センサ強度に対する位置や伸縮の不変性を確保することができる。
(変形例1)
本実施形態は、上述の具体例に限定されるものではない。例えば、上述した希釈部により、対象ガスの濃度を変更させ、ガスセンサの出力を対象ガスの濃度と共に記録する構成としてもよい。また、上述の算出部は、複数の希釈濃度での対象物に関する出力信号の経時変化を示すデータ列を入力配列として参照して、対象物に関する識別結果を算出する構成としてもよい。
更に言えば、ガスセンサの出力を濃度順に並べた一次元配列を入力配列として用いる構成としてもよい。
上記のような構成では、ガスセンサの個数が複数であることは必須ではなく、ガスセンサの個数は単数でもよい。
一般に、ガスの分解や生成の反応温度は、ガスの種別によって異なり得るので、ガス温度に対するセンサ強度の変化はガス種に対する有益な情報である。したがって、上記のような構成によっても、好適な識別結果を得ることができる。
(変形例2)
また、他の例として、例えば、各ガスセンサがガス分解用ヒータを備え、各ガスセンサの出力をそのガスセンサのヒータ温度と共に記録する構成としてもよい。また、上記の算出部は、複数の温度での上記対象物に関する出力信号の経時変化を示すデータ列を入力配列として参照して、対象物に関する識別結果を算出する構成としてもよい。
更に言えば、ガスセンサの出力をヒータ温度順に並べた一次元配列を入力配列Uとして用いる構成としてもよい。
上記のような構成では、ガスセンサの個数が複数であることは必須ではなく、ガスセンサの個数は単数でもよい。
一般に、あるガスをセンサで測定する場合、ガスの濃度とそのセンサ強度との間には線形性(直線性)が期待される。しかし、測定濃度域や対象ガスによっては、直線性がいつも担保されるとは限らず、非線形な挙動を示すこともある。また、この非線形性は、対象ガスの種別によって異なり得る。このため、対象ガスの濃度に対する挙動も、ガスの識別に有益な情報である。したがって、上記のような構成によっても、好適な識別結果を得ることができる。
(変形例3)
上記の例では、検出器としてガスセンサの例を挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、検出器として液体用センサを用いてもよい。これにより、対象物が液体の場合に、好適な識別結果を得ることができる。液体用センサは、例えば、イオン電極等を用いて実現することができる。
また、検出器として、固体用センサを用いてもよい。これにより、対象物が固体の場合に、好適な識別結果を得ることができる。固体用センサとして、例えば、X線回析等を用いて実現することができる。
(変形例4)
更に言えば、対象物及び検出器は、検出器が何らかの情報を対象物から取得するという関係を満たすものである限り、特に限定されるものではない。ここで、検出器が対象物から取得する情報は、対象物が備えている物理的特性、化学的特性、生物学的特性、及び地質学的特性の何れか又はそれらの組み合わせであってもよいし、外部からの物理的、化学的、生物学的、又は地質学的なインプットに対する応答に関する情報であってもよいし、その他の情報であってもよい。
識別装置13は、一般に、上記のような検出器が取得した上記のような情報を参照して対象物を識別することができる。
一例として、対象物に対し、物理的なインプットとして撃力を与え、その応答としての対象物の振動を検出器にて検出し、当該振動を示すデータを参照して識別装置13が対象物を識別する構成とすることができる。
このように、本実施形態に記載された検出器は、多種多様な対象物から情報を取得可能に構成することができ、また、識別装置13は、多種多様な対象物の識別に適用することができる。
(変形例5)
上記の例では、入力配列として主として1次元配列の場合を例に挙げたが、これは本実施形態を限定するものではなく、2次元以上の配列であってもよい。例えば、時間やヒータ温度、又は、時間と濃度など、二つの変数を変化させつつ得られた2次元配列を入力配列として用いてもよい。また、時間、ヒータ温度及び濃度の3つのパラメータ全てを用いた三次元配置を入力配列として用いてもよい。
上記のような構成によっても、好適な識別結果を得ることができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
本実施形態に係る識別装置13及び学習装置の制御ブロック(特に算出部、入力部、更新部)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、CPUと共に、GPU(Graphic Processing Unit)を用いてもよい。
後者の場合、本実施形態に係る識別装置13及び学習装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態及び変形例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態や変形例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 識別システム
12 ガスセンサ群(検出器)
13 識別装置
132 演算部
133 主記憶部
134 補助記憶部

Claims (14)

  1. 1又は複数の検出器の各々からの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する算出部
    を備え、
    上記算出部は、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、上記対象物に関する識別結果を算出する
    ことを特徴とする識別装置。
  2. 上記畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理には、
    1又は複数の畳み込み処理、及び
    1又は複数のプーリング処理
    が含まれる
    ことを特徴とする請求項1に記載の識別装置。
  3. 上記算出部は、上記1又は複数の畳み込み処理、及び上記1又は複数のプーリング処理として、
    第1の畳み込み処理、
    上記第1の畳み込み処理に引き続く第1のプーリング処理、
    上記第1のプーリング処理に引き続く第2の畳み込み処理、及び
    上記第2の畳み込み処理に引き続く第2のプーリング処理
    を実行する
    ことを特徴とする請求項2に記載の識別装置。
  4. 上記1又は複数の畳み込み処理に用いられるパラメータは、データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを用いた学習によって決定されたパラメータである
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の識別装置。
  5. 請求項1から4の何れか1項に記載の識別装置と、
    上記出力信号を出力する1又は複数の検出器と、
    を備えていることを特徴とする識別システム。
  6. 上記1又は複数の検出器は、気体、液体、又は固体の対象物を検出する検出器である
    ことを特徴とする請求項5に記載の識別システム。
  7. 上記1又は複数の検出器は、対象物を加熱するヒータを備えており、
    上記算出部は、複数の温度での上記対象物に関する出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の識別システム。
  8. 対象物を希釈する希釈部を更に備え、
    上記算出部は、
    上記算出部は、複数の希釈濃度での上記対象物に関する出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する
    ことを特徴とする請求項5から7の何れか1項に記載の識別システム。
  9. 識別装置を学習させる学習装置であって、
    上記識別装置は、
    1又は複数の検出器のそれぞれからの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、対象物に関する識別結果を算出する算出部
    を備えており、
    当該学習装置は、
    データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを上記算出部に入力する入力部と、
    教師あり学習によって、上記畳み込みニューラルネットワークに用いるパラメータを更新する更新部と
    を備えていることを特徴とする学習装置。
  10. 識別装置を学習させる学習方法であって、
    上記識別装置は、
    1又は複数の検出器のそれぞれからの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、対象物に関する識別結果を算出する算出部
    を備えており、
    当該学習方法は、
    データアーギュメンテーション処理を施した学習用データを上記算出部に入力する入力ステップと、
    教師あり学習によって、上記畳み込みニューラルネットワークに用いるパラメータを更新する更新ステップと
    を含んでいることを特徴とする学習方法。
  11. 請求項1に記載の識別装置としてコンピュータを機能させるための識別プログラムであって、上記算出部としてコンピュータを機能させるための識別プログラム。
  12. 請求項9に記載の学習装置としてコンピュータを機能させるための学習プログラムであって、上記入力部及び上記更新部としてコンピュータを機能させるための学習プログラム。
  13. 請求項11又は12に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  14. 1又は複数の検出器の各々からの出力信号の経時変化を示すデータ列を参照して、対象物に関する識別結果を算出する算出部
    として機能する論理回路が形成されており、
    上記算出部は、畳み込みニューラルネットワークを用いた計算処理により、上記対象物に関する識別結果を算出する
    ことを特徴とする集積回路。
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