JP7333067B2 - 流動様式判定モデル学習システム、ボイド率推定モデル学習システム、流動様式判定システム及びボイド率推定システム - Google Patents

流動様式判定モデル学習システム、ボイド率推定モデル学習システム、流動様式判定システム及びボイド率推定システム Download PDF

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Description

本発明は、流動様式判定モデル学習システム、ボイド率推定モデル学習システム、流動様式判定システム及びボイド率推定システムに関する。
一般に流量計は、計測対象の流体が管内に満たされていることを前提に測定されている。しかし、流体中に異物(泡など)が混入した場合、混入した異物に起因した計測誤差が発生し、流体の流量を精度よく測定することが困難であった。特に、気液二相流、固液二相流などの非一様性・非定常性の高い流れ場である混相流において、高い精度で流速を測定することが困難であった。
気液二相流、固液二相流などの非一様性・非定常性の高い流れ場である混相流において流速の精度を高くするためには、特にボイド率(気泡の容積割合)の計測が重要である。
従来、ボイド率を推定には、ガンマ線、ワイヤメッシュ法、電極法などが広く使われてきた。しかし、これらの測定では、非一様性、非定常性の高い流れ場で定量的なボイド率測定において、ボイド率の測定誤差が大きかった。
ボイド率の測定誤差を改善する技術として非特許文献1には、多電極インピーダンス・ボイド率推定ボイド率推定システムに、機械学習の1つであるフィードフォワードニューラルネットワークを搭載したシステムが開示されている。
しかし、非特許文献1の技術では、チャーン流、スラグ流などの流体の流動様式が異なる場合、計測精度が低下するという問題がある。また、非特許文献1の技術には、温度変化などにより、流体の導電率が変化し、計測精度が不安定という問題がある。
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、流動様式を高い精度で判定することができる、流動様式判定システム及び流動様式判定モデル学習システムと、流動様式及び温度変化などの影響があっても高い精度でボイド率を推定することができる、ボイド率推定システム及びボイド率推定モデル学習システムとを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
(1)本発明の一態様に係る流動様式判定モデル学習システムは、サンプリング時間における、流体が流れる管の周囲に配置された3つ以上の電極の1つである基準電極と他の電極との間に流れる電流値ベクトルと、時刻における前記流体の導電率と、からなる入力ベクトルの時系列データを表す入力行列を生成する第1の入力行列生成部と、前記サンプリング時間における前記流体の流動様式を取得し、前記入力行列と、前記流動様式とを用いて、前記入力行列が入力されたときに流動様式の事後確率を出力するようにモデルのパラメータを学習させる流動様式判定モデル学習部と、を備え、前記モデルは、前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、前記パラメータとを用いた演算を行う第1モジュールと、前記第1モジュールの演算結果から出力値を計算する第2モジュールと、を有する。
(2)(1)に記載の流動様式判定モデル学習システムは、前記第1モジュールが、前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、を備えてもよい。
(3)本発明の一態様に係るボイド率推定モデル学習システムは、サンプリング時間における、流体が流れる管の周囲に配置された3つ以上の電極の1つである基準電極と他の電極との間に流れる前記流体の電流値ベクトルと、前記電流値ベクトルを取得した時刻における前記流体の導電率と、からなる入力ベクトルの時系列データを表す入力行列を生成する第2の入力行列生成部と、前記サンプリング時間における前記流体の流動様式及びボイド率を取得し、前記流動様式毎の前記入力行列と、前記流体の流動様式及びボイド率とを用いて、前記流動様式毎の入力行列が入力されたときに前記流動様式毎のボイド率の推定値を出力するように前記流動様式毎のモデルのパラメータを学習させるボイド率推定モデル学習部と、を備え、前記モデルは、前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、前記パラメータとを用いた演算を行う第3モジュールと、前記第3モジュールの演算結果から出力値を計算する第4モジュールと、を有する。
(4)(3)に記載のボイド率推定モデル学習システムは、前記第3モジュールが、前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、を備えてもよい。
(5)本発明の一態様に係る流動様式判定システムは、サンプリング時間における、流体が流れる管の周囲に配置された3つ以上の電極の1つである基準電極と他の電極との間に流れる電流値ベクトルと、前記電流値ベクトルを取得した時刻における前記流体の導電率と、からなる入力ベクトルの時系列データを表す入力行列を生成する第3の入力行列生成部と、学習済みモデルの学習済みパラメータを用い、前記入力行列が入力されたときに流動様式の事後確率を出力する流動様式判定部と、を備え、前記学習済みモデルは、前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、前記学習済みモデルの前記学習済みパラメータとを用いた演算を行う第5モジュールと、前記第5モジュールの演算結果から出力値を計算する第6モジュールと、を有する。
(6)(5)に記載の流動様式判定システムは、前記第5モジュールが、前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、を備えてもよい。
(7)本発明の一態様に係るボイド率推定システムは、(5)または(6)に記載の流動様式判定システムから前記流体の流動様式を取得する、ボイド率推定部と、前記サンプリング時間における、前記流体が流れる前記管の周囲に配置された3つ以上の前記電極の1つである前記基準電極と前記他の電極との間に流れる前記電流値ベクトルと、前記電流値ベクトルを取得した前記時刻における前記流体の導電率と、からなる前記入力ベクトルの時系列データを表す前記入力行列を生成する第4の入力行列生成部と、を備え、前記ボイド率推定部が、前記第4の入力行列生成部から得られた前記入力行列と、前記流体の流動様式と、流動様式毎の学習済みモデルの学習済みパラメータと、を用い、前記流体のボイド率を判定し、前記ボイド率推定部の前記モデルは、前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、学習済みパラメータを用いた演算を行う第7モジュールと、前記第7モジュールの演算結果から出力値を計算する第8モジュールと、を有する。
(8)(7)に記載のボイド率推定システムは、前記第7モジュールが、前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、を備えてもよい。
本発明の上記態様によれば、流動様式を高い精度で判定することができる、流動様式判定システム及び流動様式判定モデル学習システムと、流動様式及び温度変化などの影響があっても高い精度でボイド率を測定することができる、ボイド率推定システム及びボイド率推定モデル学習システムとを提供することができる。
本発明の実施形態に係る流動様式判定モデル学習システムの模式図である。 電流測定部の模式図である。 基準電極と他の電極との関係を示す模式図である。 電流値取得のフローチャート図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定モデルの模式図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定モデルのLSTMブロックの模式図である。 m番目のLSTMブロックの更新プロセス及び内部構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定モデル学習システムを用いた学習プロセスのフローチャート図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定モデル学習システムの模式図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定モデルの模式図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定モデルのLSTMブロックの模式図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定モデル学習システムを用いた学習プロセスのフローチャート図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定システム及びボイド率推定システムの模式図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定モデルの模式図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定モデルのLSTMブロックの模式図である。 本発明の実施形態に係る流動様式判定システムを用いた推定プロセスのフローチャート図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定モデルの模式図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定モデルのLSTMブロックの模式図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定システムを用いた推定プロセスのフローチャート図である。 流動様式判定に用いた流速範囲を示す図である。 入力時系列数を40としたときの、LSTMブロック数と流動様式の精度値の関係を示す図である。 LSTMブロック数を200とした時の入力時系列数sと流動様式の精度値との関係を示す図である。 ボイド率推定に用いた流速範囲を示す図である。 液体導電率と推定ボイド率との関係を示す図である。 本発明の実施形態に係るボイド率推定システムと従来の推定方法との比較結果を示す図である。
(流動様式判定モデル学習システム)
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係る流動様式判定モデル学習システムについて説明する。図1に示すように、流動様式判定モデル学習システム100は、第1の入力行列生成部1、流動様式判定モデル学習部2、及び第1の出力部10とを備える。
流動様式判定モデル学習システム100は、Central Processing Unit(CPU),Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)及びHard Disk Drive(HDD)/Solid State Drive(SSD)を備える。第1の入力行列生成部1、流動様式判定モデル学習部2及び第1の出力部10は、CPUにおいて、所定のプログラムを実行することで実現される。プログラムは、記録媒体経由で取得してもよく、ネットワーク経由で取得してもよい。また、流動様式判定モデル学習システム100の構成を実現するための専用のハードウェア構成を用いてもよい。以下、各部について説明する。
第1の入力行列生成部1は、電流測定部3から得られた電流値ベクトルと、導電率測定部4から得られた導電率と、からなる入力ベクトルを生成し、その時系列データである入力行列を生成する。ここでは、図2及び図3に示す電流測定部3を用いて、入力行列の取得方法を説明するが、本発明は、図2及び図3に示す電流測定部3以外の複数の電極を備える電流測定部においても適用することができる。
(電流測定部)
電流測定部3は、電極20と、流体が流れる管21と、制御部30から構成されている。管21に流れる流体は特に限定されない。管21に流れる流体としては、粘性流体、非粘性流体、ニュートン流体、非ニュートン流体(ビンガム流体、塑性流体、擬塑性流体、ダイラタント流体)などが挙げられる。管21の周りに固定されたn個の電極20(nは3以上、図3の場合はn=8)が配置される。制御部30は、図3に示す電極制御処理S100を実行する。各電極20は、図3に示すように各電極20には位置を特定するための電極番号が割り振られている。電極制御処理S100では、まず、電圧を印加する基準電極の電極番号を意味する変数iをゼロに設定する(ステップS11)。次いで、変数iを1つインクリメントし(ステップS12)、変数iに対応するi番目の電極20から管21内の流体に所定の電圧を印加する(ステップS13)。i番目の電極20から電圧が印加されたら、図3に示される、残りのn-1個の電極20のそれぞれについて、i番目の電極20との間に流れる電流を検出する(ステップS14)。
ステップS14が終了すると、変数iが電極20の個数nと一致するか判断される(ステップs15)。変数iがnでない場合、ステップS12の処理に戻る。一方、変数iがnと一致する場合、変数i=1~nの全てについて検出した電流値ベクトルを第1の入力行列生成部1に出力し、この電極制御処理S100を終了する。ここで、時刻tにおける電流値ベクトルは、下記(1)式で表される。ここで、Nは計測データ数を示し、電極数に応じて変化する。ここでは、電極の数が8であるので、N=56である。
Figure 0007333067000001
(導電率測定部)
導電率測定部4は、公知の導電率測定機器(例えば、東京硝子器械社製パーソナルSCメーターSC72-21-J-AA)を用いることができる。電流測定部3の電極20付近に設置した導電率測定部4で流体(液体)の導電率の測定を行う。導電率測定部4は、得られた導電率を第1の入力行列生成部1に送る。ここで、時刻tにおける管21に流れる流体の導電率σ(t)である。
(第1の入力行列生成部)
第1の入力行列生成部1は、電流測定部3から送られてきた時刻tにおける電流値ベクトルに、導電率測定部4から送られてきた時刻tにおける流体の導電率σ(t)を追加し、入力ベクトルを生成する。得られる入力ベクトルは、下記(2)式で表される。導電率σ(t)を追加することで、流体の温度変化などによる導電率変化の影響を流動様式の判定に組み入れることができる。
Figure 0007333067000002
第1の入力行列生成部1は、この入力ベクトルを複数(入力時系列数s)まとめることで入力行列(入力ベクトルの時系列データ)を生成し、得られた入力行列を流動様式判定モデル学習部2に送る。入力行列は、下記(3)式で表される。入力時系列数sは、流動様式判定モデル学習部2から出力される流動様式の確率が最適化されるように適宜設定することができる。入力時系列数sは、5以上が好ましく、より好ましくは10以上である。時系列数は、好ましくは60以下であり、より好ましくは40以下である。
Figure 0007333067000003
(流動様式判定モデル学習部)
流動様式判定モデル学習部2は、第1の入力行列生成部1から送られてきた入力行列から学習し、モデルを更新する。
流動様式判定モデル学習部2は、電流値を測定した時間であるサンプリング時間の間の流動様式を取得する。流動様式の取得方法は、特に限定されない。例えば、予め、第1の入力行列生成部1から送られる入力行列に対し、対応した流動様式をラベリングしていてもよい。
流動様式判定モデル学習部2は、取得した流動様式と、第1の入力行列生成部1から送られてきた入力行列と、を用いて、入力行列が入力されたときに流動様式の事後確率を出力するようにモデルのパラメータを学習する。学習で得られた学習済みパラメータは、第1の出力部10に送られる。
モデルは、図5に示すように第1モジュール41と第2モジュール42とからなる。
第1モジュール41は、入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された入力ベクトルと、第1モジュール41の直前の演算結果と、モデルのパラメータとを用いた演算を行う。
第1モジュール41は、例えば、M個のLSTM(長期短期記憶)ブロックから構成される。LSTMブロックの個数Mは、特に限定されないが、40以上が好ましい。より好ましくは100以上である。LSTMユニットの個数Mは、300以下が好ましく、より好ましくは200以下である。
図6にm番目LSTMブロックの模式図を示す。図6に示す通り、LSTMブロックは、記憶セル50、忘却ゲート51、入力ゲート52及び出力ゲート53とを備える。忘却ゲート51は、入力された入力ベクトルに応じて記憶セル50に記憶されたデータを忘却する。忘却ゲート51があることで、入力ベクトルに大きな変化があった場合に、記憶セル50に記憶された入力ベクトルの状態を一気に更新することができる。そのため、忘却ゲート51があることで、入力ベクトルの大きな変化に対応することができる。図6のσは下記(4)式で表されるシグモイド関数であり、tanhは下記(5)式で表される双曲線正接関数である。図6において、x(t-s+2)は、時刻t-s+2の時の入力ベクトルを意味する。ここでsは、入力時系列数sである。ht-s+2、mは、時刻t-s+2におけるm番目のLSTMブロックの出力を表し、ht-s+1は、時刻t-s+1におけるM個の各LSTMブロックの出力を意味する出力ベクトルを表す。Ct-s+2、mは、時刻t-s+2において記憶セル50に記憶された入力ベクトルの状態を表し、Ct-s+1、mは、時刻t-s+1における入力ベクトルの状態を表す。本実施形態のモデルでは、直前の演算結果である出力を用いて計算するため、時系列データを取り扱うことができる。さらに、本実施形態のモデルは、記憶セル50を備えることで、より長期の時系列データを扱うことができる。なお、図7において、シグモイド関数、双曲線正接関数を用いて計算しているが、本発明は、特にこれらの関数に限定されない。
m番目のLSTMブロックを数式で表すと、下記(6)~(11)式で表される。ここで、fは記憶セルの伝達を操作する忘却ゲート51である。gは、x(t-s+2)の要素内において、重要な特徴量を見つけ、記憶セル50に加える候補を決める。jはgの伝達を操作する入力ゲートである。oは、出力の伝達を操作する出力ゲートである。式中の演算子◎は、ベクトルの要素ごとの積(アダマール積)を表す。whf 、whj 、whg 、who は、LSTMブロックの各操作におけるhに対する重みであり、wxf 、wxj 、wxg 、wxo は、LSTMブロックの各操作における入力値に対する重みである。b 、b 、b 、b は、LSTMブロックの各操作におけるバイアスであり、初期値は0である。
Figure 0007333067000004
次に、m番目LSTMブロックの出力の更新プロセスについて、図7を用いて説明する。図7のように、入力行列の入力ベクトルx(t-s+1)がm番目のLSTMブロックmに入力され、出力ht-s+1、m及び記憶セルCt-s+1、mが出力される。このとき、hとCはないものとして入力ベクトルのみで計算する。次に、入力ベクトルx(t-s+2)と出力ベクトルht-s+1がLSTMブロックmに入力され、入力ベクトルx(t-s+2)、出力ベクトルht-s+1及び記憶セルCt-s+1、mから出力ht-s+2、m及び記憶セルCt-s+2、mが出力される。この操作が、x(t)がLSTMブロックmに入力されるまで続けられ、最後にm番目のLSTMブロックの出力yt、mが出力される。ここで、yt、mは、時刻tにおけるm番目のLSTMブロックmからの出力を意味する。流動様式判定モデル学習部2の出力yは下記(12)式で表される。
第2モジュール42は、第1モジュール41から出力されたyが伝達される。yは、第2モジュール42にて、例えば、ソフトマックス関数で計算され、下記(13)式で表される流動様式の事後確率ベクトルεxtを出力する。ここで、Qは、流動様式の総数を表す。
ソフトマックス関数を用いた場合、事後確率ベクトルεxtは下記(14)式で表される。ここで、qは、流動様式の種類を表し、1以上Q以下である。ここで、Woutは、第2モジュール42における重みであり、下記(15)式で初期化される。boutは、出力層におけるバイアスであり、0で初期化される。
Figure 0007333067000005
(第1の出力部)
第1の出力部10は、流動様式判定モデル学習部2で得られた学習済みパラメータを出力する。学習済みパラメータの出力先は、特に限定されない。例えば、第1の出力部10は、流動様式判定モデル学習システム100内のHDDなどの記憶装置に学習済みパラメータを出力して記憶してもよい。また、第1の出力部10は、外部の記憶装置に学習済みパラメータを出力して記憶してもよい。
(流動様式判定モデル学習方法)
流動様式判定モデル学習部2において、学習用に用意した入力行列と、流体の流動様式とを用いて、ある入力行列が入力されたときに流動様式の事後確率を出力するようにモデルのパラメータを学習させる。ここで、モデルのパラメータとは、第1モジュール41及び第2モジュール42で上げた重み及びバイアスである。なお、流体の流動様式は、サンプリング時間において観測される主たる流動様式である。ここで、サンプリング時間は、入力時系列数sと電流値の測定間隔の積で表される。測定間隔は特に限定されないが、例えば、1ms~90msとしてもよい。
流動様式判定モデル学習部2の学習プロセスS101を図8を用いて説明する。図8に示すように、ステップS21において、第1の入力行列生成部1が電流値ベクトル、流体の導電率を取得する。また、流動様式判定モデル学習部2が流体の流動様式を取得する。ステップS22において、第1の入力行列生成部1が、得られた電流値ベクトル及び流体の導電率から入力ベクトルを生成し、その時系列データである入力行列を生成し、流動様式判定モデル学習部2に送る。ステップS23において、流動様式判定モデル学習部2は、モデルに入力行列を入力し、事後確率ベクトルεxtを出力する。ステップS24において、流動様式判定モデル学習部2は、事後確率ベクトルεxtが出力されるたびに、下記(16)式で表される損失関数Eを求め、Eを最小化するようにモデルのパラメータ(重みとバイアス)を更新(学習)することで最適化する。ここでεtar は、入力行列が入力された時の流動様式の真値ベクトル(取得した流体の流動様式)である。流動様式の真値ベクトルは、人が流体の流動様式を判断して作成してもよいし、流動様式線図を基に作成してもよい。流動様式の真値ベクトルεtar は、学習用の流動様式に該当する流動様式の事後確率が1、それ以外の流動様式の事後確率が0のベクトルである。重みとバイアスの更新方法としては、特に限定されないが、Nesteov accelerated adaptive moment estimation(Nadam)を用いることが好ましい。また、本実施形態において、学習の低減のために、ミニバッチ学習を用いてもよい。ミニバッチ学習とは、ミニバッチサイズと呼ばれるB個の学習データ数をコンピュータ上で並列演算することである。上記の流れで、流動様式判定モデル学習部2は、モデルのパラメータを更新する。
モデルのパラメータ更新後、ステップS25において、損失関数Eの値がp回連続で最小値を記録しなかったかどうかを判断する。最小値を記録しなかった場合は、学習を終了し、第1の出力部10は、学習済みパラメータを出力する(ステップS26)。それ以外の場合は、ステップS23に戻り、再度学習が始まる。pは例えば10であってもよい。
Figure 0007333067000006
<ボイド率推定モデル学習システム>
次にボイド率推定学習モデルについて図9を用いて説明する。図9に示すように、ボイド率推定モデル学習システム101は、第2の入力行列生成部1A、ボイド率推定モデル学習部5及び第2の出力部10Aとから構成される。
ボイド率推定モデル学習システム101は、Central Processing Unit(CPU),Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)及びHard Disk Drive(HDD)/Solid State Drive(SSD)を備える。第2の入力行列生成部1A、ボイド率推定モデル学習部5及び第2の出力部10Aは、CPUにおいて、所定のプログラムを実行することで実現される。所定のプログラムは、記録媒体経由で取得してもよく、ネットワーク経由で取得してもよい。また、ボイド率推定モデル学習システム101の構成を実現するための専用のハードウェア構成を用いてもよい。以下、各部について説明する。
第2の入力行列生成部1Aは、電流測定部3から送られてきた時刻tにおける電流値ベクトルに、導電率測定部4から送られてきた時刻tにおける流体の導電率σ(t)を追加し、入力ベクトルを生成する。得られる入力ベクトルは、上記(2)式で表される。導電率σ(t)を追加することで、流体の温度変化などによる導電率変化の影響をボイド率推定に組み入れることができる。
第2の入力行列生成部1Aは、この入力ベクトルを複数(入力時系列数s)まとめることで入力行列(入力ベクトルの時系列データ)を生成し、得られた入力行列をボイド率推定モデル学習部5に送る。入力行列は、上記(3)式で表される。入力時系列数sは、ボイド率推定モデル学習部5から出力されるボイド率の推定が最適化されるように適宜設定することができる。入力時系列数sは、5以上が好ましく、より好ましくは10以上である。時系列数は、好ましくは60以下であり、より好ましくは40以下である。
(ボイド率推定モデル学習部)
ボイド率推定モデル学習部5は、流動様式毎の複数のモデルを備える。第2の入力行列生成部1Aから送られてきた入力行列から学習し、流動様式毎のモデルを更新する。
ボイド率推定モデル学習部5は、電流を測定した時間であるサンプリング時間のボイド率および流動様式を取得する。ボイド率および流動様式の取得方法は、特に限定されない。例えば、予め、第2の入力行列生成部1Aから送られる入力行列に対し、対応したボイド率および流動様式をラベリングしていてもよい。
ボイド率推定モデル学習部5は、取得したボイド率および流動様式と第2の入力行列生成部1Aから送られてきた流動様式毎の入力行列とを用いて、入力行列が入力されたときにボイド率の推定値を出力するように流動様式毎のモデルのパラメータを学習する。モデルは、流動様式毎に用意されており、取得した流動様式を基に入力行列を入力するモデルを決めて学習する。学習して得られた学習済みパラメータは第2の出力部10Aに送られる。
モデルは、図10に示すように第3モジュール41Aと第4モジュール42Aとからなる。
第3モジュール41Aは、入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールである。また、第3モジュール41Aは、入力された入力ベクトルと、第3モジュール41Aの直前の演算結果と、モデルのパラメータとを用いた演算を行う。
第3モジュール41Aは、例えば、M個のLSTM(長期短期記憶)ブロックから構成される。LSTMブロックの個数Mは、特に限定されないが、40以上が好ましい。より好ましくは100以上である。LSTMブロックの個数Mは、1000以下が好ましく、より好ましくは500以下である。
図11にm番目のLSTMブロックの模式図を示す。図11に示す通り、LSTMブロックは、記憶セル50A、忘却ゲート51A、入力ゲート52A及び出力ゲート53Aとを備える。図11のσは上記(4)式で表されるシグモイド関数であり、tanhは上記(5)式で表される双曲線正接関数である。図11において、x(t-s+2)は、時刻t-s+2の時の入力ベクトルを意味する。ここでsは、入力時系列数sである。ht-s+2、mは、時刻t-s+2におけるm番目のLSTMブロックの出力を表し、ht-s+1は、時刻t-s+1におけるM個の各LSTMブロックの出力を意味する出力ベクトルを表す。Ct-s+2、mは、時刻t-s+2において記憶セル50Aに記憶された入力ベクトルの状態を表し、Ct-s+1、mは、時刻t-s+1における入力ベクトルの状態を表す。本実施形態のモデルでは、直前の演算結果である出力を用いて計算するため、時系列データを取り扱うことができる。さらに、記憶セル50Aを備えることで、より長期の時系列データを扱うことができる。なお、図11において、シグモイド関数、双曲線正接関数を用いて計算しているが、本発明は、特にこれらの関数に限定されない。
m番目のLSTMブロックを数式で表すと、上記(6)~(11)式で表される。ここで、fは記憶セルの伝達を操作する忘却ゲート51Aである。gは、x(t-s+2)の要素内において、重要な特徴量を見つけ、記憶セル50Aに加える候補を決める。jはgの伝達を操作する入力ゲート52Aである。oは、出力の伝達を操作する出力ゲート53Aである。式中の演算子◎は、ベクトルの要素ごとの積(アダマール積)を表す。whf 、whj 、whg 、who は、LSTMブロックの各操作におけるhに対する重みであり、wxf 、wxj 、wxg 、wxo は、LSTMブロックの各操作における入力値に対する重みである。b 、b 、b 、b は、LSTMブロックの各操作におけるバイアスであり、初期値は0である。
次に、ボイド率推定モデル学習部のLSTMブロックの出力の更新プロセスは、流動様式判定モデル学習部2と同様である。すなわち、図7のように、入力行列の入力ベクトルx(t-s+1)がm番目のLSTMブロックmに入力され、出力ht-s+1、m及び記憶セルCt-s+1、mが出力される。このとき、hとCはないものとして入力ベクトルのみで計算する。次に、入力ベクトルx(t-s+2)と出力ベクトルht-s+1がLSTMブロックmに入力され、入力ベクトルx(t-s+2)、出力ht-s+1及び記憶セルCt-s+1、mから出力ht-s+2、m及び記憶セルCt-s+2、mが出力される。これが、x(t)がLSTMブロック入力されるまで続けられ、最後に出力が出力される。ボイド率推定モデル学習部5のLSTMブロックmにおいて、出力されるのは、yt、vmである。ここで、yt、vmは、時刻tにおけるm番目のLSTMブロックmからの出力を意味する。ボイド率推定モデル学習部5の出力yt,vは、下記(17)式で表される。
Figure 0007333067000007
第4モジュール42Aは、第3モジュール41Aから出力されたyt,vが伝達される。yt,vは、第4モジュール42Aにて、例えば、下記(18)式で表される線形関数で計算され、ボイド率αxtが出力される。ここで、Woutvは、第2モジュール42における重みであり、下記(19)式で初期化される。boutvは、出力層におけるバイアスであり、0で初期化される。
(第2の出力部)
第2の出力部10Aは、ボイド率推定モデル学習部5で得られた学習済みパラメータを出力する。学習済みパラメータの出力先は、特に限定されない。例えば、第2の出力部10Aは、ボイド率推定モデル学習システム101内のHDDなどの記憶装置に学習済みパラメータを出力して記憶してもよい。また、第2の出力部10Aは、外部の記憶装置に学習済みパラメータに出力して記憶してもよい。
(ボイド率推定モデル学習システムの学習方法)
次に、ボイド率推定モデル学習システム101の学習について、説明する。ボイド率推定モデル学習システム101は、各流動様式毎のモデルを用意し、取得した流動様式に応じて、各流動様式毎のモデルのパラメータを学習させる。例えば、取得した流動様式が気泡流であれば、気泡流のモデルのパラメータを学習させ、取得した流動様式がスラグ流の場合であれば、スラグ流のモデルのパラメータを学習させ、取得した流動様式がチャーン流であれば、チャーン流のモデルのパラメータを学習させる。ここで、モデルのパラメータとは、第3モジュール41A及び第4モジュール42Aの重み及びバイアスである。なお、流体の流動様式は、サンプリング時間において観測される主たる流動様式である。ここで、サンプリング時間は、入力時系列数sと電流値の測定間隔の積で計算される。測定間隔は特に限定されないが、例えば、1ms~90msとしてもよい。なお、気泡流とは、連続した液相中に小気泡がランダムに分散した流れを意味し、スラグ流は、流路断面を満たすような大きい気泡(気体スラグ)と、小気泡を含む液体部分(液体スラグ)が交互に現れる流れを意味し、チャーン流は、気体スラグが長くなり、ある時点で液相が不連続になり気相が連続的になる流れを意味する。
ボイド率推定モデル学習部5の学習プロセスS102を図12を用いて説明する。図12に示すように、ステップS21Aにおいて、第2の入力行列生成部1Aが電流値ベクトル、流体の導電率を取得する。また、ボイド率推定モデル学習部5が、流体のボイド率および流動様式を取得する。ステップS22Aにおいて、第2の入力行列生成部1Aが、得られた電流値ベクトル及び流体の導電率から入力ベクトルを生成し、その時系列データである入力行列を生成し、ボイド率推定モデル学習部5に送る。ステップS23Aにおいて、ボイド率推定モデル学習部5は、取得した流体の流動様式に応じたモデルに入力行列を入力し、ボイド率αxtを出力する。ステップS24Aにおいて、ボイド率推定モデル学習部5は、ボイド率αxtが出力されるたびに、下記(20)式で表される損失関数MSEを求め、MSEを最小化するようにモデルのパラメータ(重みとバイアス)を更新(学習)する。ここでαtarは、電流値が測定された時の流体のボイド率の真値(取得したボイド率)である。ボイド率の真値は、ドリフトフラックスモデルをもとに算定してもよい。ドリフトフラックスモデルをもとに算定する場合は、下記(21)式及び(22)式を用いる。ここで、uは気体流入速度(m/s)、uは液体流入速度(m/s)、Cは分布パラメータ(例えば、1.2)、ugmはドリフト速度(m/s)、gは重力加速度(=9.8(m/s))、Dはパイプ内径(mm)、Δρは液体の密度と気体の密度との差(g/cm)、ρは液体密度(g/cm)である。
重みとバイアスの更新方法としては、特に限定されないが、Nesteov accelerated adaptive moment estimation(Nadam)を用いることが好ましい。上記の流れで、ボイド率推定モデル学習部5は、モデルのパラメータを更新する。
モデルのパラメータ更新後、ステップS25Aにおいて、損失関数MSEの値がp回連続で最小値を記録しなかったかどうかを判断する。最小値を記録しなかった場合は、学習を終了し、第2の出力部10Aは、学習済みパラメータを出力する(ステップS26A)。それ以外の場合は、ステップS23Aに戻り、再度学習が始まる。pは例えば10であってもよい。
Figure 0007333067000008
<流動様式判定部システム>
本実施形態の流動様式判定システム102について説明する。流動様式判定システム102は、図13に示すように第3の入力行列生成部1B、流動様式判定部6及び第3の出力部10Bを備える。流動様式判定システム102は、得られた流体の流動様式をボイド率推定システム103に送る。
流動様式判定システム102は、Central Processing Unit(CPU),Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)及びHard Disk Drive(HDD)/Solid State Drive(SSD)を備える。第3の入力行列生成部1B、流動様式判定部6及び第3の出力部10Bは、CPUにおいて、所定のプログラムを実行することで実現される。プログラムは、記録媒体経由で取得してもよく、ネットワーク経由で取得してもよい。また、流動様式判定システム102の構成を実現するための専用のハードウェア構成を用いてもよい。以下、各部について説明する。
(第3の入力行列生成部)
第3の入力行列生成部1Bは、電流測定部3から送られてきた時刻tにおける電流値ベクトルに、導電率測定部4から送られてきた時刻tにおける流体の導電率σ(t)を追加し、入力ベクトルを生成する。得られる入力ベクトルは、上記(2)式で表される。導電率σ(t)を追加することで、流体の温度変化などによる導電率変化の影響を流動様式の判定に組み入れることができる。
第3の入力行列生成部1Bは、この入力ベクトルを複数(入力時系列数s)まとめることで入力行列(入力ベクトルの時系列データ)を生成し、得られた入力行列を流動様式判定部6に送る。入力行列は、上記(3)式で表される。入力時系列数sは、特に限定されないが、10以上が好ましく、より好ましくは30以上である。時系列数は、好ましくは60以下であり、より好ましくは40以下である。入力時系列数sの数は、第1の入力行列生成部1の場合と同数である。
(流動様式判定部)
流動様式判定部6は、第3の入力行列生成部1Bから送られてきた入力行列を用いて、電流値が測定されたときの流動様式の事後確率を出力する。出力された事後確率は、第3の出力部10Bに送られる。流動様式判定部6のモデルは、図14に示すように第5モジュール41Bと第6モジュール42Bとからなる。
第5モジュール41Bは、入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された入力ベクトルと、第5モジュール41Bの直前の演算結果と、流動様式判定部6の学習済みモデルの学習済みパラメータとを用いた演算を行う。ここで、流動様式判定部6の学習済みモデルは、上記の流動様式判定モデル学習部2で学習したモデルである。
第5モジュール41Bは、例えば、M個のLSTMブロックから構成される。LSTMブロックの個数Mは、特に限定されないが、40以上が好ましい。より好ましくは100以上である。LSTMブロックの個数Mは、300以下が好ましく、より好ましくは200以下である。LSTMブロックの個数Mは、第1モジュール41と同数である。
図15にm番目のLSTMブロックの模式図を示す。図15に示す通り、LSTMブロックは、記憶セル50B、忘却ゲート51B、入力ゲート52B及び出力ゲート53Bとを備える。図15のσは上記(4)式で表されるシグモイド関数であり、tanhは上記(5)式で表される双曲線正接関数である。図15において、x(t-s+2)は、時刻t-s+2の時の入力ベクトルを意味する。ここでsは、入力時系列数sである。ht-s+2、mは、時刻t-s+2におけるm番目のLSTMブロックの出力を表し、ht-s+1は、時刻t-s+1におけるM個の各LSTMブロックの出力を意味する出力ベクトルを表す。Ct-s+2、mは、時刻t-s+2において記憶セル50Bに記憶された入力ベクトルの状態を表し、Ct-s+1、mは、時刻t-s+1における入力ベクトルの状態を表す。本実施形態のモデルでは、直前の演算結果である出力を用いて計算するため、時系列データを取り扱うことができる。さらに、本実施形態のモデルは、記憶セル50Bを備えることで、より長期の時系列データを扱うことができる。なお、図15において、シグモイド関数、双曲線正接関数を用いて計算しているが、本発明は、特にこれらの関数に限定されない。
m番目のLSTMブロックを数式で表すと、上記(6)~(11)式で表される。ここで、fは記憶セルの伝達を操作する忘却ゲート51Bである。gは、x(t-s+2)の要素内において、重要な特徴量を見つけ、記憶セル50Bに加える候補を決める。jはgの伝達を操作する入力ゲート52Bである。oは、出力の伝達を操作する出力ゲート53Bである。式中の演算子◎は、ベクトルの要素ごとの積(アダマール積)を表す。whf 、whj 、whg 、who は、LSTMブロックの各操作におけるhに対する学習済みの重みであり、wxf 、wxj 、wxg 、wxo は、LSTMブロックの各操作における入力値に対する学習済みの重みであり、b 、b 、b 、b は、LSTMブロックの各操作における学習済みのバイアスである。これらの重み及びバイアスは、流動様式判定モデル学習部2で学習済みの重み及びバイアスである。
次に、流動様式判定部6中のLSTMブロックの出力更新プロセスについては、流動様式判定モデル学習部2と同様であり、最後に出力yt、mが出力される。出力yt、mは、時刻tにおけるm番目のLSTMブロックからの出力を意味する。出力yは上記(12)式で表される。
第6モジュール42Bは、第5モジュール41Bから出力されたyが伝達される。yは、第6モジュール42Bにて、例えば、ソフトマックス関数で計算され、上記(13)式で表される流動様式の事後確率ベクトルεxtを出力する。ここで、Qは、流動様式の総数を表す。
ソフトマックス関数を用いた場合、事後確率ベクトルεxtは上記(14)式で表される。ここで、qは、流動様式の種類を表し、1以上Q以下である。ここで、Woutは、第2モジュール42における学習済みの重みであり、boutは、出力層における学習済みのバイアスである。
流動様式判定部6は、入力された入力行列と、学習済みモデルの学習済みパラメータを用いて、流体の流動様式の事後確率を出力する。ここで、モデルの学習済みモデルの学習済みパラメータとは、第5モジュール41B及び第6モジュール42Bの重み及びバイアスである。なお、流体の流動様式は、サンプリング時間において観測される主たる流動様式である。ここで、サンプリング時間は、入力時系列数sと電流値の測定間隔の積で表される。測定間隔は特に限定されないが、例えば、1ms~90msとしてもよい。
(第3の出力部)
第3の出力部10Bは、事後確率が最も高い流動様式を、出力する。出力先は、液晶ディスプレイのような表示部であってもよいし、HDDのような記憶装置であってもよい。また、第3の出力部10Bは、サンプリング時間における主たる流動様式として、事後確率が最も高い流動様式をボイド率推定システム103に送ってもよい。
(流動様式判定方法)
流動様式判定部6の判定プロセスS103を図16を用いて説明する。図16に示すように、ステップS31において、第3の入力行列生成部1Bが電流値ベクトル、流体の導電率を取得する。ステップS32において、第3の入力行列生成部1Bが、得られた電流値ベクトル及び流体の導電率から入力ベクトルを生成し、その時系列データである入力行列を生成し、流動様式判定部6に送る。ステップS33において、流動様式判定部6は、学習済みモデルに第3の入力行列生成部1Bから送られた入力行列を入力し、事後確率ベクトルεxtを出力する。ステップS34において、第3の出力部10Bは、事後確率ベクトルεxtにおいて最も確率が高い流動様式を出力する。
<ボイド率推定システム103>
本実施形態のボイド率推定システム103について説明する。ボイド率推定システム103は、図13に示すように第4の入力行列生成部1C、ボイド率推定部7及び第4の出力部10Cを備える。ボイド率推定システム103は、流動様式判定システム102などから送られてきた流動様式と、電流測定部3から送られてきた電流値ベクトル及び導電率測定部4から送られてきた導電率ベクトルとからボイド率の推定値を出力する。
ボイド率推定システム103は、Central Processing Unit(CPU),Read Only Memory(ROM)、Random Access Memory(RAM)及びHard Disk Drive(HDD)/Solid State Drive(SSD)を備える。第4の入力行列生成部1C、ボイド率推定部7及び第4の出力部10Cは、CPUにおいて、所定のプログラムを実行することで実現される。プログラムは、記録媒体経由で取得してもよく、ネットワーク経由で取得してもよい。また、ボイド率推定システム103の構成を実現するための専用のハードウェア構成を用いてもよい。以下、各部について説明する。
第4の入力行列生成部1Cは、電流測定部3から送られてきた時刻tにおける電流値ベクトルに、導電率測定部4から送られてきた時刻tにおける導電率σ(t)を追加し、入力ベクトルを生成する。得られる入力ベクトルは、上記(2)式で表される。導電率σ(t)を追加することで、流体の温度変化の影響を流動様式の判定に組み入れることができる。
第4の入力行列生成部1Cは、この入力ベクトルを複数(入力時系列数s)まとめることで入力行列(入力ベクトルの時系列データ)を生成し、得られた入力行列をボイド率推定部7に送る。入力行列は、上記(3)式で表される。入力時系列数sは、5以上が好ましく、より好ましくは10以上である。時系列数は、好ましくは60以下であり、より好ましくは40以下である。入力時系列数sの数は、第3の入力行列生成部1Bと同じである。
(ボイド率推定部)
ボイド率推定部7は、流動様式毎の複数の学習済みモデルを備える。ボイド率推定部7は、流動様式判定システム102から送られてきた流体の流動様式に基づき、第4の入力行列生成部1Cから送られてきた入力行列を、送られてきた流動様式に合致する学習済みモデルに入力しボイド率を判定する。ボイド率の判定には、ボイド率推定モデル学習システム101で得られた各流動様式毎の学習済みパラメータを用いる。ボイド率推定部7は、得られたボイド率の判定結果を第4の出力部10Cに送る。流動様式判定システム102から送られてきた流動様式を用いることで、ボイド率推定システム103のボイド率の推定精度を上げることができる。流体の流動様式は、流動様式判定システム102以外のシステムで、送ってもよい。
ボイド率推定部7のモデルは、図17に示すように第7モジュール41Cと第8モジュール42Cとからなる。
第7モジュール41Cは、入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールである。また、第7モジュール41Cは、入力された入力ベクトルと、第7モジュール41Cの直前の演算結果と、モデルのパラメータとを用いた演算を行う。
第7モジュール41Cは、例えば、M個のLSTM(長期短期記憶)ブロックから構成される。LSTMブロックの個数Mは、特に限定されないが、40以上が好ましい。より好ましくは100以上である。LSTMブロックの個数Mは、1000以下が好ましく、より好ましくは500以下である。LSTMブロックの個数Mは、第3モジュール41Aと同じである。
図18にm番目LSTMブロックの模式図を示す。図18に示す通り、LSTMブロックは、記憶セル50C、忘却ゲート51C、入力ゲート52C及び出力ゲート53Cとを備える。図18のσは上記(4)式で表されるシグモイド関数であり、tanhは上記(5)式で表される双曲線正接関数である。図18において、x(t-s+2)は、時刻t-s+2の時の入力ベクトルを意味する。ここでsは、入力時系列数sである。ht-s+2、mは、時刻t-s+2におけるm番目のLSTMブロックの出力を表し、ht-s+1は、時刻t-s+1におけるM個の各LSTMブロックの出力を意味する出力ベクトルを表す。Ct-s+2、mは、時刻t-s+2において記憶セル50Cに記憶された入力ベクトルの状態を表し、Ct-s+1、mは、時刻t-s+1における入力ベクトルの状態を表す。本実施形態のモデルでは、直前の演算結果である出力を用いて計算するため、時系列データを取り扱うことができる。さらに、記憶セル50Cを備えることで、より長期の時系列データを扱うことができる。なお、図18において、シグモイド関数、双曲線正接関数を用いて計算しているが、本発明は、特にこれらの関数に限定されない。
m番目のLSTMブロックを数式で表すと、上記(6)~(11)式で表される。ここで、fは記憶セルの伝達を操作する忘却ゲート51Cである。gは、x(t-s+2)の要素内において、重要な特徴量を見つけ、記憶セル50Cに加える候補を決める。jはgの伝達を操作する入力ゲート52Cである。oは、出力の伝達を操作する出力ゲート53Cである。式中の演算子◎は、ベクトルの要素ごとの積(アダマール積)を表す。whf 、whj 、whg 、who は、LSTMブロックの各操作におけるhに対する学習済みの重みであり、wxf 、wxj 、wxg 、wxo は、LSTMブロックの各操作における入力値に対する学習済みの重みであり、b 、b 、b 、b は、LSTMブロックの各操作における学習済みのバイアスである。これらの学習済みの重み及びバイアスは、ボイド率推定モデル学習システム101にて学習して得られた重み及びバイアスである。
次に、ボイド率推定部のLSTMブロックの出力の更新プロセスは、ボイド率推定モデル学習部5と同様であり、最後に出力yt、vmが出力される。出力yt、vmは、時刻tにおけるm番目のLSTMブロックからの出力を意味する。出力yt,vは上記(16)式で表される。
第8モジュール42Cは、第7モジュール41Cから出力されたyt,vが伝達される。yt,vは、第8モジュール42Cにて、例えば、上記(18)式で表される線形関数で計算され、ボイド率αxtが出力される。ここで、Woutvは、第8モジュール42Cにおける学習済みの重みであり、boutvは、出力層における学習済みバイアスである。これらの学習済みの重み及びバイアスは、ボイド率推定モデル学習システム101にて学習して得られた重み及びバイアスである。
(第4の出力部)
第4の出力部10Cは、ボイド率を出力する。出力先は、液晶ディスプレイのような表示部であってもよいし、HDDのような記憶装置であってもよい。
(ボイド率推定システムの判定方法)
次に、ボイド率推定システム103の判定方法について、説明する。ボイド率推定システム103は、各流動様式毎の学習済みモデルの学習済みパラメータと、電流測定部3から送られてきた電流値ベクトル及び導電率測定部4から送られてきた導電率と、を用いてボイド率を判定する。例えば、流動様式が気泡流であれば、気泡流の学習済みモデルの学習済みパラメータを用いて判定し、スラグ流の場合であれば、スラグ流の学習済みモデルの学習済みパラメータを用いて判定する。ここで、モデルのパラメータとは、第7モジュール41C及び第8モジュール42Cの学習済み重み及びバイアスである。なお、流体の流動様式は、サンプリング時間において観測される主たる流動様式である。ここで、サンプリング時間は、入力時系列数sと電流値の測定間隔の積で計算される。測定間隔は特に限定されないが、例えば、1ms~90msとしてもよい。
ボイド率推定システム103の判定プロセスS104を図19を用いて説明する。図19に示すように、ステップS31Aにおいて、第4の入力行列生成部1Cが電流値ベクトル、流体の導電率を取得する。ステップS32Aにおいて、第4の入力行列生成部1Cが、電流値ベクトル及び流体の導電率から入力ベクトルを生成し、その時系列データである入力行列を生成し、ボイド率推定部7に送る。ステップS35において、ボイド率推定部7は、流動様式判定システム102から送られてきた流体の流動様式を取得する。ステップS33Aにおいて、ボイド率推定部7は、流動様式判定システム102から送られた流体の流動様式に応じたモデルに入力行列を入力して、ボイド率αxtを算出し、第4の出力部10Cがボイド率αxtを出力する。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。例えば、覗き穴LSTMブロックを用いてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
(実施例)
次に、本実施形態に係る流動様式判定モデル学習システム、ボイド率推定モデル学習システム、流動様式判定システム及びボイド率推定システムの有効性を検証するために実験した例について説明する。
(流動様式判定)
図20は、流動様式判定に用いた流速範囲を示す。縦軸は、配管への流体の流入速度であり、横軸は、気体の流入速度である。流体と気体の配管への流入速度を設定することで、流動様式を制御した。本実施例では、気泡流、スラグ流、チャーン流の三種類の流動様式の判定を行った。図20中において、実線は学習用のデータであり、点線は、評価用のデータを示す。学習用データは、流動様式毎に流体の流入速度を変えた3水準で電流値及び導電率を測定した。電極数は、8個とし、1サイクル(電極組み合わせ56個の電流測定)に要する時間は0.091msとした。
本実施形態の流動様式学習システムにこれらのデータを用いて、学習させた。学習後の流動様式学習システム(流動様式判定システム)に、図20の評価用データを入力することで得られた判定結果を図21及び22に示す。図21は、入力時系列数を40としたときの、LSTMブロック数と流動様式の精度値の関係を示す。図21の横軸は、LSTMブロック数を示し、縦軸は、出力判定率(流動様式の精度値)を示す。図22は、LSTMブロック数を200とした時の入力時系列数sと流動様式の精度値との関係を示す。図22の横軸は、入力時系列数sの数を示し、縦軸は、出力判定率(流動様式の精度値)を示す。図21及び図22に示されるように、流動様式判定システムは、流動様式の判定精度が非常に高いことが示された。特に、ステップ数40、LSTMブロック数200の場合、流動様式の判定精度が99%超となった。
(ボイド率推定)
図23にボイド率推定に用いた流速範囲を示す。縦軸は、配管への流体の流入速度であり、横軸は、気体の流入速度である。配管への液体流入速度を一定とし、気体流入速度を変化させることで、ボイド率の真値(αtrue=0,0.0703,0.124,0.171,0.320,0.370)を設定した。図23中のtrain bubbly及びtrain slugが学習用のデータを示し、test bubbly及びtestsulugが評価用のデータを示す。図23に示す通り、流動様式は、気泡流とスラグ流に跨っている。本実験では、塩化ナトリウムで、流体の導電率を調整し(σ=255~1770μS/cm)、気体の流入速度を変えて電流値を測定した。測定に用いた電極数は、8個とし、1サイクル(電極組み合わせ56個の電流測定)に要する時間は0.091msとした。ボイド率は、上述の6つの値に制御した。上記の学習済み流動様式判定システムとボイド率推定システムとを組み合わせたシステムでボイド率の推定を行った。得られたデータをこのシステムに入力し、ボイド率の推定を行った。
得られた結果を図24に示す。図24は、液体導電率と推定ボイド率との関係を示す。横軸は流体の導電率を示し、縦軸は、推定ボイド率を示す。図24上の各推定値が各ボイド率の真値に近いほど判定精度が高いことを示している。機械学習は、学習範囲の端の点では、推定の精度が低下することが知られている。すなわち、中央の値になるほど精度が高くなる傾向にある。今回の場合では、導電率720μS/cmの点が最も精度が高くなる。図25に、導電率720μS/cmにおける従来のFeedforward neural network)(FFNN)のボイド率推定結果と本実施形態に係るボイド率推定システム(LSTM)の推定結果との比較を示す。図25の横軸は、ボイド率の真値を示し、縦軸は、ボイド率の推定値とボイド率の真値との絶対誤差を示す。図25に示すように、従来のFFNNよりもボイド率推定システムは、より高精度にボイド率を評価できることが分かった。
以上、本実施形態に係る流動様式判定モデル学習システム、ボイド率推定モデル学習システム、流動様式判定システム及びボイド率推定システムは、高い精度で流動様式及びボイド率を判定することができる。また、本実施形態に係る流動様式判定モデル学習システム、ボイド率推定モデル学習システム、流動様式判定システム及びボイド率推定システムは、LSTM以外のリカレントニューラルネットワークを用いてもよい。
1 第1の入力行列生成部
1A 第2の入力行列生成部
1B 第3の入力行列生成部
1C 第4の入力行列生成部
2 流動様式判定モデル学習部
3 電流測定部
4 導電率測定部
5 ボイド率推定モデル学習部
6 流動様式判定部
7 ボイド率推定部
10 第1の出力部
10A 第2の出力部
10B 第3の出力部
10C 第4の出力部
20 電極
21 管
30 制御部
41 第1モジュール
41A 第3モジュール
41B 第5モジュール
41C 第7モジュール
42 第2モジュール
42A 第4モジュール
42B 第6モジュール
42C 第8モジュール
50、50A、50B、50C 記憶セル
51、51A、51B、51C 忘却ゲート
52、52A、52B、52C 入力ゲート
53、53A、53B、53C 出力ゲート
100 流動様式判定モデル学習システム
101 ボイド率推定モデル学習システム
102 流動様式判定システム
103 ボイド率推定システム

Claims (8)

  1. サンプリング時間における、流体が流れる管の周囲に配置された3つ以上の電極の1つである基準電極と他の電極との間に流れる電流値ベクトルと、
    時刻における前記流体の導電率と、
    からなる入力ベクトルの時系列データを表す入力行列を生成する第1の入力行列生成部と、
    前記サンプリング時間における前記流体の流動様式を取得し、
    前記入力行列と、前記流動様式とを用いて、前記入力行列が入力されたときに流動様式の事後確率を出力するようにモデルのパラメータを学習させる流動様式判定モデル学習部と、
    を備え、
    前記モデルは、
    前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、前記パラメータとを用いた演算を行う第1モジュールと、
    前記第1モジュールの演算結果から出力値を計算する第2モジュールと、
    を有する流動様式判定モデル学習システム。
  2. 前記第1モジュールが、
    前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、
    前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、
    を備える、請求項1に記載の流動様式判定モデル学習システム。
  3. サンプリング時間における、流体が流れる管の周囲に配置された3つ以上の電極の1つである基準電極と他の電極との間に流れる前記流体の電流値ベクトルと、
    前記電流値ベクトルを取得した時刻における前記流体の導電率と、
    からなる入力ベクトルの時系列データを表す入力行列を生成する第2の入力行列生成部と、
    前記サンプリング時間における前記流体の流動様式及びボイド率を取得し、
    前記流動様式毎の前記入力行列と、前記流体の流動様式及びボイド率とを用いて、前記流動様式毎の入力行列が入力されたときに前記流動様式毎のボイド率の推定値を出力するように前記流動様式毎のモデルのパラメータを学習させるボイド率推定モデル学習部と、
    を備え、
    前記モデルは、
    前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、前記パラメータとを用いた演算を行う第3モジュールと、
    前記第3モジュールの演算結果から出力値を計算する第4モジュールと、
    を有するボイド率推定モデル学習システム。
  4. 前記第3モジュールが、
    前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、
    前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、
    を備える、請求項3に記載のボイド率推定モデル学習システム。
  5. サンプリング時間における、流体が流れる管の周囲に配置された3つ以上の電極の1つである基準電極と他の電極との間に流れる電流値ベクトルと、
    前記電流値ベクトルを取得した時刻における前記流体の導電率と、
    からなる入力ベクトルの時系列データを表す入力行列を生成する第3の入力行列生成部と、
    学習済みモデルの学習済みパラメータを用い、前記入力行列が入力されたときに流動様式の事後確率を出力する流動様式判定部と、
    を備え、
    前記学習済みモデルは、
    前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、前記学習済みモデルの前記学習済みパラメータとを用いた演算を行う第5モジュールと、
    前記第5モジュールの演算結果から出力値を計算する第6モジュールと、
    を有する流動様式判定システム。
  6. 前記第5モジュールが、
    前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、
    前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、
    を備える、請求項5に記載の流動様式判定システム。
  7. 請求項5または6に記載の流動様式判定システムから前記流体の流動様式を取得する、ボイド率推定部と、
    前記サンプリング時間における、前記流体が流れる前記管の周囲に配置された3つ以上の前記電極の1つである前記基準電極と前記他の電極との間に流れる前記電流値ベクトルと、
    前記電流値ベクトルを取得した前記時刻における前記流体の導電率と、
    からなる前記入力ベクトルの時系列データを表す前記入力行列を生成する第4の入力行列生成部と、
    を備え、
    前記ボイド率推定部が、
    前記第4の入力行列生成部から得られた前記入力行列と、
    前記流体の流動様式と、
    各流動様式毎の学習済みモデルの学習済みパラメータと、
    を用い、前記流体のボイド率を判定し、
    前記ボイド率推定部の前記モデルは、
    前記入力行列を構成する複数の入力ベクトルを順に入力し、入力毎に、出力値を出力するモジュールであって、入力された前記入力ベクトルと、当該モジュールの直前の演算結果と、学習済みパラメータを用いた演算を行う第7モジュールと、
    前記第7モジュールの演算結果から出力値を計算する第8モジュールと、
    を有するボイド率推定システム。
  8. 前記第7モジュールが、
    前記入力ベクトルの状態を記憶する記憶セルと、
    前記入力ベクトルに応じて前記記憶セルに記憶されたデータを忘却する忘却ゲートと、
    を備える、請求項7に記載のボイド率推定システム。
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