JP2018104802A - 製鋼スラグの改質方法 - Google Patents

製鋼スラグの改質方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018104802A
JP2018104802A JP2016255490A JP2016255490A JP2018104802A JP 2018104802 A JP2018104802 A JP 2018104802A JP 2016255490 A JP2016255490 A JP 2016255490A JP 2016255490 A JP2016255490 A JP 2016255490A JP 2018104802 A JP2018104802 A JP 2018104802A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ladle
molten steel
steel
slag
receiving
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016255490A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6848429B2 (ja
Inventor
敦 岡山
Atsushi Okayama
敦 岡山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp filed Critical Nippon Steel and Sumitomo Metal Corp
Priority to JP2016255490A priority Critical patent/JP6848429B2/ja
Publication of JP2018104802A publication Critical patent/JP2018104802A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6848429B2 publication Critical patent/JP6848429B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】製鋼炉から出鋼した後、二次精錬を行う前に、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことが可能な、製鋼スラグの改質方法を提供する。
【解決手段】製鋼炉で溶製した溶鋼およびスラグを取鍋で受鋼するにあたり、前チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼、および、不可避的に流入するスラグを、取鍋で受鋼する受鋼前期と、次チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼を、受鋼前期で用いた取鍋で受鋼する受鋼後期と、を有し、受鋼前期で溶鋼を受鋼する際に、または、受鋼前期と受鋼後期との間に、上記取鍋へと添加した還元剤を用いてスラグを改質し、受鋼前期で受鋼する溶鋼の量が、取鍋の容量の10%以上50%以下である、製鋼スラグの改質方法とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、転炉等の製鋼炉で溶製した溶鋼を取鍋で受鋼する際に不可避的に流入する、FeOやMnOといった低級酸化物を含むスラグ中の低級酸化物濃度を低減する、製鋼スラグの改質方法に関する。本発明は、例えば、鋼材中の非金属介在物含有量が少ない清浄鋼を溶製する際に、好適に用いることができる。
鋼材中の非金属介在物(以下において、「介在物」と称する。)は、製品段階で製品性能を低下させる要因になり得ることが知られている。非金属介在物のうち、Alキルド鋼中に存在するアルミナ系介在物は硬質であり、クラスタを形成して粗大化することから、精錬段階でアルミナ系介在物を低減させることが求められている。溶鋼中の酸化物を低減させるため、これまでに取鍋底部からの不活性ガスの吹込みよる溶鋼攪拌や、RH真空脱ガス装置における長時間環流といった技術が適用されている。
精錬中の溶鋼の上面に存在するスラグ内に含まれる酸化物は、製品段階でのアルミナ系介在物の量に大きく影響する。すなわち、スラグ中のFeOやMnOといった、いわゆる低級酸化物が多い条件では、これら低級酸化物が酸素源となって溶鋼中のAlと反応し、アルミナ系介在物が生成する。これら低級酸化物は、転炉や電気炉のように、脱リンや脱炭といった精錬能を有する精錬炉(以下において、「製鋼炉」と称する。)で溶鋼に送酸した際に生成し、製鋼炉から取鍋に出鋼する際に不可避的に流入したものが、二次精錬まで残存する。清浄鋼を溶製するためには、この低級酸化物を含むスラグ中のFeOやMnOの濃度を低減するスラグ改質を行う必要がある。
スラグ改質を行うために、これまでは、出鋼後の取鍋に生石灰などを添加することで低級酸化物を希釈し、相対的に低級酸化物の影響を低減するといった手法や、スラグを物理的に取り除いた上で新たに造滓するといった手法が行われてきた。しかしながら、これらの手法では、副原料添加に伴うコストを要するといった課題がある。また、前者の方法ではスラグ発生量が多くなってしまう課題があり、後者の手法では溶鋼温度が低下するため、溶鋼温度が過度に低下しないようにするための処理時間を要するといった課題がある。また、前者の方法では、不可避的に流入するスラグ量が一定でないことに加え、添加した生石灰が安定して滓化しないため、より効果的なスラグ改質方法が必要である。
上述のスラグ改質方法とは異なるスラグ改質方法として、例えば特許文献1には、強還元剤を含有するスラグ改質剤を1回又は2回以上に分けて取鍋内に添加し、添加したスラグ改質剤を、少なくとも1回はスラグ中に押し込むか又は機械的に攪拌してスラグを改質する技術が開示されている。
また、特許文献2には、精錬炉より出鋼開始直後の溶鋼湯面に浮遊するスラグに改質剤の一部を添加する段階と、出鋼終了後の取鍋に収容された溶鋼湯面に浮遊するスラグに改質剤の残部を添加する段階と、より成り、改質剤はAl滓、生石灰および炭酸カルシウムより成り、溶鋼湯面の浮遊スラグにAl滓を散布した後、生石灰と炭酸カルシウムとを同時に添加する技術が開示されている。
さらに、特許文献3には、転炉内において、CaOを投入することによりスラグを固化させ、出鋼中の転炉スラグ流出を防止して、鍋上スラグ量を少なくとも溶鋼に対して重量比で0.1%以下に低減させた上で、鍋上スラグに均一にAlを散布し、スラグ中FeO%を少なくとも2%以下に改質して、介在物を低減させる技術が開示されている。
特開2005−97717号公報 特開平6−228626号公報 特開平5−331522号公報
上記したように、これまでに種々のスラグ改質方法が提案されているものの、その効果や有用性、コスト等の問題から、Al添加に伴う低級酸化物の還元および生石灰添加による希釈効果を用いたスラグ改質を行う場合が多いのが現状である。
これまでのスラグ改質手法の多くは、取鍋内に出鋼された溶鋼に対して還元剤を添加する、もしくはスラグに生石灰等の副原料を添加して希釈するといった手法である。これまでに提案されている、溶鋼にAlを添加する手法や、スラグに生石灰を添加する手法で、Alと低級酸化物との反応や、スラグと生石灰との混合を促進させるには、溶鋼やスラグを攪拌することが必要である。しかしながら、一般的に出鋼後の取鍋内は溶鋼およびスラグで満たされており、スラグ表面から取鍋上端までの距離、いわゆるフリーボードは、0.5m程度であるのが一般的である。このような状況において、スラグ改質を進めるために、溶鋼およびスラグを攪拌する際には、溶鋼およびスラグが取鍋から飛散しないように注意する必要がある。そのため、現状以上の攪拌を付与してスラグ改質をさらに進めるのは困難であり、十分にスラグ改質するには長時間処理しなければならない。一方で、ユーザーからの清浄化ニーズはますます高まっていることから、溶鋼清浄化を図るためには、これまでに無い手法で、確実に、且つ効率的にスラグ改質を行う必要がある。
溶鋼清浄化を行う場合、転炉出鋼後の溶鋼を二次精錬にて処理するのが一般的である。その際に清浄化に大きく影響するのが、スラグ中の低級酸化物濃度である。スラグ中の低級酸化物濃度が高い場合や、溶鋼中のAlやSi濃度が高い場合には、二次精錬中に、これらの元素とFeOやMnOとが反応して溶鋼中に酸化物が形成されるため、溶鋼の清浄度を高めるのが困難になる。このため、二次精錬を行う前の段階で、確実にスラグが改質されていることが望まれている。
そこで本発明は、製鋼炉から出鋼した後、二次精錬を行う前に、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことが可能な、製鋼スラグの改質方法を提供することを課題とする。
本発明者は、取鍋内に溶鋼およびスラグが満たされた状態で、溶鋼およびスラグにAl等の還元剤を添加するのではなく、取鍋内のスラグ量が同量であっても、溶鋼量が少ない状態でAl等の還元剤を添加することにより、スラグ改質を促進できると考えた。そこで、溶鋼出鋼時のスラグ流出挙動に着目して検討を重ねた結果、製鋼炉で溶製した溶鋼の一部を取鍋で受鋼し、還元剤を添加することによりスラグ改質を促進した後、当該取鍋でさらに溶鋼を受鋼することで、上記した状況を作れることを知見した。また、そのような状況においては、還元剤による還元効果と不活性ガスの吹込み効果を従来以上に享受できることを知見した。
本発明は、これらの知見に基づいて完成させた。以下、本発明について説明する。
本発明は、製鋼炉で溶製した溶鋼およびスラグを取鍋で受鋼するにあたり、前チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼、および、不可避的に流入するスラグを、取鍋で受鋼する受鋼前期と、次チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼を、受鋼前期で用いた取鍋で受鋼する受鋼後期と、を有し、受鋼前期で溶鋼を受鋼する際に、または、受鋼前期と受鋼後期との間に、上記取鍋へと添加した還元剤を用いてスラグを改質し、受鋼前期で受鋼する溶鋼の量が、取鍋の容量の10%以上50%以下であることを特徴とする、製鋼スラグの改質方法である。
本発明において、「製鋼炉」とは、転炉や電気炉といった、脱リンや脱炭といった精錬能を有する精錬炉を意味する。酸素を吹きつけたり、不活性ガス等を用いたりすることにより、溶鋼の攪拌を行うことができる。精錬炉で精錬が終わった後は、傾動させた炉体の腹部、または炉の底部から溶鋼を出鋼し、取鍋に移し変えることができる。
また、「取鍋」とは、製鋼炉で溶製した溶鋼を保持するため、鉄皮の内側に耐火物が内張りされた容器である。
また、「受鋼」とは、製鋼炉から取鍋等の搬送用容器に溶鋼を移し変える操作を意味する。製鋼炉で酸化精錬を行った場合、製鋼炉内のスラグの低級酸化物濃度は高く、受鋼を開始する際や、受鋼が終わる際に、不可避的に製鋼炉内のスラグが取鍋に流出する場合がある。流出するスラグは、受鋼が終わる直前に流出するものが大部分である。
また、「受鋼前期」とは、前チャージの製鋼炉処理で溶製した溶鋼および不可避的に流出するスラグを当該取鍋にて受鋼する工程を意味する。また、「受鋼後期」とは、当該取鍋に溶鋼およびスラグがある状態にて、次チャージの製鋼炉処理で溶製した溶鋼を受鋼する工程を意味する。本発明において、前チャージの製鋼炉処理で溶製する溶鋼、および、次チャージの製鋼炉処理で溶製する溶鋼は、同一組成であっても良く、異なる組成であっても良い。異なる組成である場合には、前チャージの製鋼炉処理で溶製する溶鋼と次チャージの製鋼炉処理で溶製する溶鋼とが混合されたときに、目的の組成の溶鋼になっていれば良い。
また、「スラグを改質」とは、取鍋内の溶鋼およびスラグに対して、還元剤を添加するとともに、生石灰等の造滓剤を添加することで、スラグ中のFeOやMnOといった低級酸化物の濃度を低減させる操作を意味する。「還元剤」とは、AlやSi等に代表される還元力の強い元素を差し、金属もしくは合金といった固体状で溶鋼に添加される。スラグ改質を促進させるため、取鍋内の溶鋼に浸漬した浸漬管から、もしくは取鍋の底部から、またはその両方から、不活性ガスを導入し、溶鋼およびスラグを撹拌しても良い。本発明において、スラグ改質は、取鍋で溶鋼およびスラグの受鋼を開始したときから、脱硫、脱ガス、温度調整、成分調整を行う二次精錬を行う前までに実施するものとする。
また、「取鍋の容量」とは、取鍋から溢れることなく保持できる溶鋼の容量を意味する。取鍋の底部から取鍋の上端部までの容積に全て溶鋼を満たした状態では、保持してある溶鋼およびスラグがこぼれてしまうことから、例えば、取鍋上端から500〜800mm程度下が溶鋼湯面になる(フリーボードが500〜800mmになる)溶鋼の量を、取鍋の容量とすることができる。例えば300ton規模の取鍋の場合、本発明では、フリーボードを確保した状態で300tonの溶鋼およびスラグをこぼさずに保持できる状態を、取鍋の容量100%と定義する。
上記本発明では、取鍋の容量の10%以上50%以下である前チャージで溶製した溶鋼を取鍋で受鋼した後、この取鍋へと添加した還元剤を用いてスラグを改質し、その後、改質されたスラグを収容している取鍋で、次チャージで溶製した取鍋を受鋼する。このような形態にすることにより、スラグを改質する際の溶鋼の量を、従来よりも少なくすることができるので、溶鋼中の還元剤濃度を従来よりも高くすることができる。これにより、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことができる。さらに、受鋼前期で受鋼する溶鋼の量が、取鍋の容量の10%以上であることにより、受鋼後期で受鋼する溶鋼の量を、取鍋の容量の90%以下にすることができる。これにより、受鋼後期で溶鋼を受鋼する際に溶鋼と共に流入し得るスラグの量を低減することができるので、清浄化された溶鋼を得ることが可能になる。また、受鋼前期で受鋼する溶鋼の量が、取鍋の容量の50%以下であることにより、スラグ改質を行う際の溶鋼中の還元剤濃度を従来よりも高くすることができる。これにより、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことができる。したがって、本発明によれば、製鋼炉から出鋼した後、二次精錬を行う前に、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことが可能な、製鋼スラグの改質方法を提供することができる。
また、上記本発明において、上記受鋼前期を行う前に取鍋で受鋼する、前チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼の量が、製鋼炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下であることが好ましい。このような形態にすることにより、上記受鋼前期を行う前の受鋼時に、取鍋へと流入するスラグの量を低減することができるので、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行いやすくなる。
また、上記本発明において、上記受鋼前期から上記受鋼後期までを、複数回に亘って繰り返すことが好ましい。このような形態にすることにより、清浄度を高めた溶鋼を多量に得ることが可能になる。
また、上記受鋼前期から上記受鋼後期までを複数回に亘って繰り返す上記本発明において、受鋼後期で受鋼する、次チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼の量が、製鋼炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下であることが好ましい。このような形態にすることにより、それぞれの取鍋で受鋼した溶鋼の清浄度を高めやすくなる。
また、上記本発明において、スラグを改質するにあたり、取鍋の底部から、および/または、取鍋内の溶鋼に浸漬した浸漬管から、不活性ガスを吹き込むことにより、取鍋内の溶鋼およびスラグを撹拌することが好ましい。ここで、「不活性ガス」としては、アルゴンガス(Arガス)や窒素ガス等を例示することができる。このような形態にすることにより、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行いやすくなる。
本発明によれば、製鋼炉から出鋼した後、二次精錬を行う前に、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことが可能な、製鋼スラグの改質方法を提供することができる。
従来法でスラグを改質しているときの、取鍋の様子を説明する概念図である。 本発明の方法でスラグを改質しているときの、取鍋の様子を説明する概念図である。 本発明に係る製鋼スラグの改質方法の流れを説明する図である。 受鋼前期の前に行われる工程の形態を説明する図である。 受鋼前期S11の形態を説明する図である。 受鋼後期S12の形態を説明する図である。 従来法を行う際の、転炉および取鍋における、溶鋼およびスラグの授受を説明する概念図である。 本発明を行う際の、転炉および取鍋における、溶鋼およびスラグの授受を説明する概念図である。
以下、図面を適宜参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の説明では、製鋼炉が転炉であり、且つ、還元剤がAlである場合を主に例示するが、本発明は以下に説明する形態に限定されない。本発明における製鋼炉は転炉に限定されず、電気炉等の他の形態であっても良い。なお、本発明において、転炉で処理する溶鋼量は必ずしも取鍋の容量と一致している必要はなく、転炉で処理する溶鋼量は、操業の中で調整可能な調整因子の1つである。ただし、転炉で処理する溶鋼量と取鍋の容量とがあまりにかけ離れていることは好ましくない。本発明において、転炉で処理する溶鋼量は、取鍋の容量の85%〜115%の範囲にすることが好ましい。以下の説明では、便宜上、転炉で処理する溶鋼量と取鍋の容量とが等しいと仮定する。
図1Aは、従来法でスラグを改質しているときの、取鍋の様子を説明する概念図であり、図1Bは、本発明によりスラグを改質しているときの、取鍋の様子を説明する概念図である。
まず、従来法によるスラグ改質処理について説明する。一般的には、転炉で処理された後の溶鋼およびスラグは、そのすべてが、対応した取鍋に出鋼される。図1Aに示したように、従来法では、取鍋1内に一度に注がれた溶鋼2およびスラグ3が満たされた状態で、Al4(還元剤4)が添加される。その後、溶鋼2に浸漬させた浸漬管5から不活性ガスを吹き込んで溶鋼およびスラグを撹拌することによりスラグ改質処理が行われる。スラグ改質処理が行われた溶鋼は、続いて、次の処理(例えば二次精錬処理)の装置へと移送された後、連続鋳造工程等を経て、製品になる。この場合、取鍋内の溶鋼中のAl濃度は、製品のAl濃度を大幅に超えることはできない。また、スラグ改質を促進させるために溶鋼およびスラグを撹拌する際には、フリーボードを気にしながら撹拌することになる。
これに対し、本発明として、取鍋内のスラグ量は従来法と同量であっても、スラグ改質処理が行われる際の取鍋内の溶鋼量が従来法よりも少ない状態、一例として、スラグ改質処理が行われる際の溶鋼量(受鋼前期で受鋼する溶鋼量)が取鍋の容量の30%の状態で、従来法と同量のAlを添加する場合を考える。図1Bに示したように、本発明によりスラグ改質処理を行う際には、取鍋1内の溶鋼2の量が少ない。そのため、溶鋼中のAl濃度は、一時的に、従来法でスラグ改質処理を行う際のおよそ3倍となり、反応性が著しく高まる。加えて、取鍋1内の溶鋼2に浸漬させた浸漬管から吹き込んだ不活性ガスにより、溶鋼およびスラグを攪拌することを考えた場合、本発明では溶鋼量が少ないので、フリーボードが大きい。そのため、多量のガスを吹き込んで強攪拌した場合であっても、取鍋外へ溶鋼やスラグが飛散するリスクは、従来法と比較して極めて小さい。このため、多量の不活性ガスを吹き込んで強撹拌することにより、取鍋内の溶鋼とスラグとの混合を一気に進めることができるので、スラグ改質を確実に且つ効率的に行うことができる。
図2は、本発明に係る製鋼スラグの改質方法の流れを説明する図である。図2に示した本発明に係る製鋼スラグの改質方法S10は、受鋼前期S11と、受鋼後期S12と、を有し、必要に応じて、これらが複数回に亘って繰り返される。
1.受鋼前期S11
受鋼前期S11は、前チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼、および、不可避的に流入するスラグを、取鍋で受鋼しつつ、溶鋼流に巻き込ませるように還元剤であるAlを取鍋へと添加し、このAlを用いてスラグを改質する工程である。受鋼前期S11の前に行われる工程の形態を図3Aに、受鋼前期S11の形態を図3Bに、それぞれ示す。図3Aに示したように、受鋼前期S11の前に行われる工程では、転炉6で溶製された溶鋼の一部が、取鍋へと出鋼される。一方、図3Bに示したように、受鋼前期S11では、図3Aに示した工程で別の取鍋へ溶鋼の一部を出鋼した、転炉6に入っている溶鋼、および、不可避的に流入するスラグを、取鍋で受鋼し、さらに、スラグ改質処理が行われる。より具体的には、受鋼前期S11では、Alを取鍋へと添加した後に、造滓剤である生石灰を添加し、さらに、取鍋内の溶鋼に浸漬させた浸漬管から不活性ガス(Arガス)を導入することにより、スラグを改質する。受鋼前期S11で受鋼する溶鋼の量は、取鍋の容量の10%以上50%以下である。
ここで、転炉内の溶鋼を取鍋で受鋼する際には、受鋼開始時および受鋼終了時において、転炉内のスラグが不可避的に取鍋内に流入し得る。ただし、転炉に備えられる出鋼孔には、詰め砂等が設置されていることが多く、また、スラグよりも溶鋼の方が密度が大きいため、転炉からの出鋼を一旦停止した後に、再び出鋼を再開する場合であっても、スラグよりも溶鋼が先に、転炉から取鍋へと流出する。そのため、受鋼開始時におけるスラグの流出量は限定的である。一方、受鋼終了時においては、可能な限り鉄の歩留りを高めるために、多少のスラグ流出が生じ出しても出鋼を続ける。そのため、受鋼の終了に近づくほど、スラグの流出量が多くなる。
受鋼前期S11では、取鍋で受鋼する溶鋼量を、取鍋の容量の10%以上にする。取鍋の容量の10%以下で受鋼した場合、スラグ改質時の温度低下が大きく、スラグが固化するといった操業支障をきたす可能性が高くなる。また、受鋼前期S11で受鋼する溶鋼は、前チャージの転炉処理で溶製した溶鋼である。後述するように、受鋼前期S11で溶鋼を受鋼した取鍋は、受鋼後期S12で、次チャージの転炉処理で溶製した溶鋼を受鋼する。そのため、前チャージの転炉処理で溶製した、取鍋の容量の10%以下の溶鋼を、受鋼前期S11で受鋼する場合、前チャージの転炉処理で溶製した、取鍋の容量の90%以上の溶鋼は、例えば、受鋼前期S11の前に、予め別の取鍋へと出鋼される。このようにして、転炉処理で溶製した溶鋼量の90%を超えて出鋼すると、溶鋼とともに当該別の取鍋へと不可避的に流出するスラグ量が増大する。上述のように、多量の溶鋼およびスラグを収容した取鍋に還元剤や造滓剤して改質処理を行っても、低級酸化物濃度を十分に低減することは困難である。さらに、受鋼前期S11に受鋼する溶鋼量が取鍋の容量の10%以下であった場合、取鍋内における溶鋼の深さが浅くなる。そのため、例えば、取鍋内の溶鋼に浸漬させた浸漬管から吹き込んだ不活性ガスを用いて攪拌処理を行うことを考えた場合、浸漬管を取鍋の底部近くまで浸漬しなければならなくなる。その結果、取鍋の底部と浸漬管とが接触してしまう可能性が高くなるため、難しい操業を強いられることになる。そこで、受鋼前期S11では、取鍋で受鋼する溶鋼量を、取鍋の容量の10%以上にする。
受鋼前期S11では、取鍋で受鋼する溶鋼量を、取鍋の容量の50%以下にする。取鍋の容量の50%を超える量の溶鋼を受鋼した場合、還元剤であるAlの濃度を効率的に高めることができない。また、転炉で処理する溶鋼量の調整や、受鋼前期および受鋼後期を繰り返す際に、受鋼前期および受鋼後期にて受鋼する溶鋼量を調整する操業の負荷が高まる。さらに、取鍋の容量の50%を超える量の溶鋼を受鋼すると、フリーボードが短くなるため、不活性ガス(Arガス)を吹き込む際に溶鋼が取鍋からこぼれるリスクが増大する。そこで、受鋼前期S11では、取鍋で受鋼する溶鋼量を、取鍋の容量の50%以下にする。これにより、受鋼前期S11の前に、予め別の取鍋へと出鋼する溶鋼量を、転炉処理で溶製した溶鋼量の50%以上にすることができる。受鋼前期S11で受鋼する溶鋼量は、取鍋の容量の30%よりも少ないことが好ましく、20%よりも少ないことが最も好ましい。受鋼前期S11で受鋼する溶鋼量は、転炉で処理する溶鋼量および取鍋容量や都度の精錬状態を反映させながら、取鍋容量の10%以上20%以下の範囲で調整することが好ましい。
受鋼前期S11では、取鍋の容量の10%以上50%以下の量である溶鋼およびスラブに、Alおよび生石灰を添加し、さらに、不活性ガスを用いて撹拌することにより、スラグを改質する。このような形態にすることにより、溶鋼中のAl濃度を従来よりも高くすることができるので、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことができる。より具体的には、受鋼前期S11で受鋼する溶鋼の量が、取鍋の容量の10%以上であることにより、操業に支障をきたすことなく、受鋼後期S12で受鋼する溶鋼の量を、取鍋の容量の90%以下にすることができる。これにより、受鋼後期S11で溶鋼を受鋼する際に溶鋼と共に流入し得るスラグの量を低減することができるので、清浄化された溶鋼を得ることが可能になる。また、受鋼前期S11で受鋼する溶鋼の量が、取鍋の容量の50%以下であることにより、スラグ改質を行う際の溶鋼中のAl濃度を従来よりも高くすることができる。これにより、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行うことができる。
受鋼後期S12は、次チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼の一部を、受鋼前期S11でスラグ改質処理が行われた取鍋で、受鋼する工程である。受鋼前期S12の形態を図3Cに示す。図3Cに示したように、受鋼後期S12は、転炉6に入っている、次チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼の一部を、受鋼前期S11でスラグ改質処理が行われた取鍋で、受鋼する工程である。上述のように、受鋼前期S11では、取鍋の容量の10%以上50%以下の溶鋼を受鋼する。それゆえ、取鍋から溶鋼がこぼれないようにするために、受鋼後期S12では、取鍋の容量の50%以上90%以下の、次チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼を、受鋼する。これにより、受鋼後期S12で溶鋼とともに流入し得るスラグ量を、最小限に留めることができるので、清浄化された溶鋼を得ることが可能になる。
受鋼後期S12で取鍋の容量の50%以上90%以下の溶鋼を受鋼すると、転炉には、取鍋の容量の10%以上50%以下の溶鋼が残存する。このようにして転炉に残存した溶鋼は、例えば、受鋼前期S11(前チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼を受鋼する工程)で用いた取鍋とは異なる取鍋へと出鋼することができる。これにより、前チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼を、次チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼に代えるほかは、受鋼前期S11と同様の工程を行うことができ、当該工程でスラグ改質処理を行った後には、次チャージの後のチャージで溶製した溶鋼をさらに受鋼することにより、受鋼後期S12と同様の工程を行うことができる。
このように、受鋼前期S11の前に、前チャージの転炉処理によって溶製した、取鍋の容量の50%以上90%以下の溶鋼を取鍋で受鋼し、その後に、当該取鍋とは別の取鍋を使って、受鋼前期S11および受鋼前期S12を行う。その後は、必要に応じて任意の回数(例えば25回程度以下の任意の回数)に亘って、受鋼前期S11と同様の工程および受鋼後期S12と同様の工程を繰り返すことにより、清浄化された溶鋼を大量に得ることができる。なお、最終チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼は、その全量を、上記受鋼前期S11と同様の工程を行った取鍋へと出鋼した後、スラグ改質処理を行うことにより、清浄化された溶鋼を得ることが可能である。
転炉処理が、転炉処理A1、転炉処理A2、…と続く場合における、従来法を行う際の、転炉処理および取鍋における、溶鋼およびスラグの授受を図4Aに、転炉処理が、転炉処理B1、転炉処理B2、…と続く場合における、本発明を行う際の、転炉処理および取鍋における、溶鋼およびスラグの授受を図4Bに、それぞれ示す。
転炉で溶製された溶鋼を取鍋で受鋼する場合、図4Aに示したように、従来法では、転炉処理A1で溶製した溶鋼A1および不可避的に流出するスラグA1は取鍋A1で全量受鋼され、転炉処理A2で溶製した溶鋼A2および不可避的に流出するスラグA2は取鍋A2で全量受鋼されるのが一般的である。以後の転炉処理A3および転炉処理A4においても同様である。
このとき、溶鋼を受鋼するタイミングを調整することにより、本発明の状況にすることができる。図4Bに示したように、例えば、転炉処理B1で溶製した溶鋼B1の70%を取鍋B1で受鋼し、その時点で転炉の傾動を戻すことにより、出鋼を中断する。その後、再度転炉を傾動させることにより、受鋼前期S11として、取鍋B2で、転炉処理B1で溶製した溶鋼B1の残りの30%と不可避的に流出するスラグB1を受鋼すれば良い。このような処理を行った場合、溶鋼B1の70%を受鋼する取鍋B1には、上述のように、転炉からのスラグ流出がほとんど生じない。そのため、取鍋B1では必要に応じて、保温、もしくは二次精錬で必要な精錬作用を考慮して造滓してやれば良い。取鍋B2内のスラグB1を改質する処理は、次の転炉処理B2を行っている間に行えば良い。転炉処理B2で溶製した溶鋼B2の70%を、受鋼後期S12として取鍋B2で受鋼することにより、取鍋B2内には、従来法と変わらない量の溶鋼と、改質が完了したスラグが得られることになる。このサイクルを繰り返すことで、取鍋内のスラグ量は従来法と同量で、取鍋内の溶鋼量は従来法よりも少ない状態の受鋼前期を連続的に作り出すことができる。このサイクルでは、転炉で溶製された溶鋼を2回に分けて受鋼するだけで、受鋼後期で溶鋼を受鋼した後における、取鍋内の溶鋼とスラグの量は従来法と変わらず、従来法とは、二次精錬開始前段階におけるスラグの改質度合いが異なることになる。
一連のサイクルの最初は、転炉で溶製する溶鋼を増量させておくことにより、溶製した溶鋼の90%以下を受鋼する際にも、最初に取鍋に受鋼する溶鋼量(取鍋B1で受鋼する溶鋼量)は従来法と変わらない状況を作ることができる。一方で、一連のサイクルの最後は、転炉での溶鋼処理量(転炉処理B4における処理量)を低減させておき、前の転炉処理後に受鋼した溶鋼とスラグが入っている取鍋(転炉処理B3で溶製した溶鋼B3の30%およびスラグが入っている取鍋B4)に、処理量を低減させておいた溶鋼とスラグ(転炉処理B4で溶製した溶鋼とスラグ)を出鋼すれば良い。この手法では、最初の取鍋B1にはスラグが入らず、最後の取鍋B4には約2倍量のスラグが入ることになるが、最後の取鍋B4では、受鋼後期にて取鍋B4内に溶鋼B3およびスラグB3が入っている状態で不活性ガスを吹き込んでスラグ改質を行ったり、要求品質が高くない鋼種を振り当てたり、一連のサイクルの最後のみ、スラグを物理的に取り除くといった手法で対応すれば良い。
図1Bに示したように、取鍋内の溶鋼量が少ない状態で、スラグ改質、すなわち、還元剤を添加した上で、不活性ガスを吹き込む処理を行った場合、スラグが飛散して取鍋壁面に付着することが想定される。取鍋の壁面にスラグが付着しても、スラグ改質後に通常と同程度まで溶鋼を満たすことにより、付着したスラグは溶鋼によって溶融して浮上することになる。そのため、本発明では、取鍋に対する特別な整備は不要である。また、受鋼前期で、溶鋼およびスラグを取鍋で受鋼し、取鍋内の溶鋼量が少ない状況でスラグ改質処理を行うと、溶鋼の温度低下が懸念される。しかしながら、取鍋内の溶鋼量が取鍋の容量の10%以上である場合、その温度降下の影響は限定的である。さらに、従来法よりも少量の溶鋼にAl等の還元剤を添加して、溶鋼中の酸素とスラグ中の低級酸化物とを反応させることから、Alの酸化に伴う昇熱作用が期待できる。このため、本手法を用いるに際して、転炉からの出鋼温度を従来よりも極端に高める必要は無い。
上記説明では、受鋼前期S11を行う前に取鍋で受鋼する、前チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼の量が、転炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下である形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。ただし、操業に支障をきたすことなく、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行いやすい形態にする等の観点からは、受鋼前期を行う前に取鍋で受鋼する、前チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼の量が、転炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下であることが好ましい。
また、上記説明では、受鋼前期から受鋼後期までを、複数回に亘って繰り返す形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。ただし、清浄度を高めた溶鋼を多量に得やすい形態にする観点からは、受鋼前期から受鋼後期までを、複数回に亘って繰り返すことが好ましい。
また、上記説明では、受鋼後期で受鋼する、次チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼の量が、転炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下である形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。ただし、それぞれの取鍋で受鋼した溶鋼の清浄度を高めやすい形態にする観点からは、受鋼後期で受鋼する、次チャージの転炉処理によって溶製した溶鋼の量が、転炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下であることが好ましい。
また、上記説明では、スラグを改質するにあたり、取鍋内の溶鋼の上側から浸漬した浸漬管から、不活性ガスを吹き込むことにより、取鍋内の溶鋼およびスラグを撹拌する形態を例示したが、本発明は当該形態に限定されない。スラグを改質する際に不活性ガスを吹き込まない形態にすることも可能である。ただし、従来よりも確実に且つ効率的にスラグ改質を行いやすい形態にする観点からは、不活性ガスを吹き込むことにより、取鍋内の溶鋼およびスラグを撹拌しながら、スラグ改質を行うことが好ましい。本発明において、スラグを改質する際に不活性ガスを吹き込む場合には、取鍋の底部から不活性ガスを吹き込んでも良く、取鍋内の溶鋼に浸漬した浸漬管、および、取鍋の底部から、不活性ガスを吹き込んでも良い。
実施例を参照しつつ、本発明の方法についてさらに説明を続ける。
表1に示す条件で、比較例1、比較例2、および、発明例として、同一鋼種がチャージA、チャージB、チャージC、および、チャージDと4チャージ連続する条件にてスラグ改質を行い、二次精錬を経て、連続鋳造法にて鋳片を得た。比較例2および発明例においては、最終チャージDのみ、要求品質が高くない鋼種を振り当てた。比較例1、比較例2、および、発明例ともに、溶銑予備処理にて脱珪、脱硫を行った後、転炉にて脱リン、脱炭処理を行った。断りがない限り、転炉の処理量および取鍋の容量は300tonであり、転炉の処理量は操業の範囲内で調整した。
比較例1、比較例2、および、発明例では、転炉で溶製した溶鋼を取鍋で受鋼中に、Al、Si、Mnといった合金を一括添加した。添加するAl量は、全て同量とし、Alを添加する回数は何れも1回とした。転炉処理後における転炉内のスラグの低級酸化物濃度(FeO濃度およびMnO濃度の合計。表1には「スラグ中FeO+MnO(%)」と記載。以下において同じ。)は、概ね10〜15%であった。転炉からの出鋼末期に、取鍋内に不可避的に流入するスラグ量は、スラグ厚みから換算して、1200〜1500kgであった。取鍋で受鋼した後は、取鍋内に生石灰を1500kg添加した。その後、RH真空脱ガス装置にて脱ガスおよび成分調整を行った。比較例1、比較例2、発明例ともに、転炉から出鋼を開始したときから、次のチャージの転炉処理を終えて再度出鋼を開始するまでの時間は、40分であった。比較例1、比較例2、および、発明例の、実験条件ならびに結果を、表1に示す。
表1において、「Al、合金添加」欄の「○」は、Al、Si、Mnといった合金を一括添加したことを意味する。また、「ガス導入S」は出鋼タイミングを調整する等の操作によりスラグ改質時の取鍋内の溶鋼量を低減した状態で、取鍋に不活性ガスを導入して溶鋼およびスラグを攪拌する操作を指し、「ガス導入A」は、出鋼が終わった後、二次精錬が始まる前までに、取鍋に不活性ガスを導入して溶鋼およびスラグを攪拌する操作を指す。また、二次精錬開始前における低級酸化物濃度を2.0%以下にすることができ、さらに、不活性ガス導入前の温度と不活性ガス導入後の温度との差を50℃以下に抑えることができたものは、発明の効果欄に「○」と記載し、当該「○」の条件を満たさなかったものには「△」と記載した。なお、後述するように、比較例1は受鋼前期および受鋼後期に分ける構成を採っていないため、発明の効果欄には何も記載しなかった。
Figure 2018104802
<比較例1>
比較例1では、4チャージを連続して処理し、転炉で溶製した溶鋼を取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。この際、転炉からの出鋼末期に、不可避的に転炉内の低級酸化物を含むスラグが、取鍋内に流入した。その後、取鍋による溶鋼の受鋼が完了した後に、取鍋内に生石灰を1500kg添加した。その後、取鍋を転炉下から移動させ、取鍋内の溶鋼に浸漬管を浸漬し、Arガスを200NL/minの流量で4分間に亘って導入した。この操作により、取鍋上のFeO+MnO濃度は、4チャージ全て、二次精錬開始前の段階で3〜4%まで低下した。出鋼直後の取鍋内の溶鋼温度は約1640℃であり、二次精錬開始前の段階では約1610℃であった。
<比較例2>
比較例2のチャージAでは、転炉処理を実施している段階で、当該最初の転炉処理の溶鋼を受鋼する取鍋(以下において、「最初の取鍋」と称する。)と、さらにもう1基の取鍋(以下において、「2番目の取鍋」と称する。)を準備した状態で、転炉処理を行った。最初の転炉処理では、溶鋼処理量を310tonとし、転炉を傾動させて溶鋼を最初の取鍋で受鋼する際、従来例と同様に、溶鋼を最初の取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。
比較例2では、最初の取鍋内の溶鋼量が300tonになった時点で転炉の傾動を戻したが、転炉から低級酸化物の一部が最初の取鍋に流出した。最初の取鍋による受鋼が終了した直後(出鋼直後)の、最初の取鍋内の溶鋼温度は1622℃であった。最初の取鍋には、受鋼終了後に、従来例と同様に生石灰を1500kg添加した。その後、直ちに最初の取鍋を転炉下から移動させ、スラグ改質を行うことなく、二次精錬を行う設備まで搬送した。最初の取鍋上の低級酸化物濃度は、二次精錬開始前の段階で、3.5%であった。これは、最初の取鍋で受鋼する溶鋼量が多いことから、不可避的にスラグが最初の取鍋に流入したためである。この結果から、最初の転炉処理で転炉内に生じたスラグが、最初の取鍋に流入する前に、受鋼を停止するのが良いことが分かる。
最初の取鍋を転炉下から移動させた後、直ちに事前に準備していた2番目の取鍋を転炉下に移動し、この2番目の取鍋にて、受鋼前期として、最初の転炉処理を実施した転炉内部に残存していた10tonの溶鋼を受鋼した。この際、溶鋼を2番目の取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。また、受鋼前期の末期には、不可避的に低級酸化物を含むスラグが2番目の取鍋に流入した。受鋼前期の終了後に、2番目の取鍋に生石灰を1500kg添加した。2番目の取鍋における受鋼前期の終了直後(出鋼直後)の溶鋼温度は1641℃であった。
出鋼が完了した転炉では、続けてチャージBの転炉処理を行った。チャージBの転炉処理を行っている間に、2番目の取鍋を一旦転炉下から移動させ、2番目の取鍋内の溶鋼に浸漬管を浸漬し、Arガスを2000NL/minの流量で2分間に亘って導入した。この時、2番目の取鍋上の低級酸化物濃度は、二次精錬前の段階で0.3%まで低下したものの、溶鋼温度が1582℃まで低下し、一部のスラグが固化する様子が見られた。その後、2番目の取鍋を転炉下に搬送し、受鋼後期として、チャージBの転炉処理で処理した溶鋼を290ton受鋼したが、転炉の傾動を戻す際に、転炉から低級酸化物の一部が2番目の取鍋内に流出した。その結果、二次精錬開始前の段階で、2番目の取鍋上の低級酸化物濃度は2.7%、溶鋼温度は1603℃であった。このように、受鋼前期として2番目の取鍋で受鋼する溶鋼量が少ないと、一時的に溶鋼温度が低下することに加え、転炉からの低級酸化物を含むスラグ流出が生じてしまう。この結果から、受鋼前期として取鍋で受鋼する溶鋼量は所定値以上にする必要があり、上述のように、取鍋の容量の10%以上にすることが必要である。
その後、比較例2のチャージCおよびチャージDにおいても、転炉で溶製した溶鋼を2回に分け、それぞれ、3番目の取鍋および4番目の取鍋で受鋼した。なお、チャージDの転炉処理では、溶鋼処理量を291tonに低減した上で全量を4番目の取鍋に出鋼したことから、二次精錬前段階での4番目の取鍋内の溶鋼量は302tonであった。比較例2のチャージCおよびチャージDにおける転炉処理は、スラグの一部が固化しないように出鋼温度を高めた結果、二次精錬開始前の温度は、3番目の取鍋が1611℃であり、4番目の取鍋が1610℃であった。また、4番目の取鍋では、受鋼後期の後に不活性ガスを吹き込むといった操作を行わなかったことから、二次精錬開始前の段階におけるスラグ中の低級酸化物濃度は4.4%であった。
<発明例>
発明例では、チャージAの転炉処理における処理量を、通常操業の範囲で増やせる範囲内の330tonとして処理した。また、チャージAの溶鋼を受鋼する最初の取鍋と、さらにもう1基の取鍋(以下において、「2番目の取鍋」と称する。)を準備した状態で、転炉処理を行った。チャージAでは、転炉を傾動させて溶鋼を取鍋で受鋼する際、比較例1と同様に、溶鋼を最初の取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。発明例のチャージAでは、最初の取鍋内の溶鋼量が290tonになった時点で転炉の傾動を戻し、転炉から低級酸化物が流出する前の段階で出鋼を終了した。最初の取鍋による受鋼が終了した直後(出鋼直後)の、最初の取鍋内の溶鋼温度は1621℃であった。最初の取鍋には、受鋼終了後に、従来例と同様に生石灰を1500kg添加した。その後、直ちに最初の取鍋を転炉下から移動させ、スラグ改質を行うことなく、二次精錬を行う設備まで搬送した。最初の取鍋上の低級酸化物濃度は、二次精錬開始前の段階で、0.5%であり、溶鋼温度は1610℃であった。これは、最初の取鍋で溶鋼を転炉から受鋼する際、スラグが転炉から流出する前に出鋼を停止したため、最初の取鍋内には低級酸化物がほとんど流入しなかったためである。
最初の取鍋を転炉下から移動させた後、直ちに事前に準備していた2番目の取鍋を転炉下に移動し、この2番目の取鍋にて、受鋼前期として、チャージAの転炉処理で溶製した、転炉内部に残存していた40tonの溶鋼を受鋼した。この際、溶鋼を2番目の取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。2番目の取鍋における受鋼前期の終了直後(出鋼直後)の溶鋼温度は1640℃であった。また、受鋼前期の末期には、不可避的に低級酸化物を含むスラグが2番目の取鍋に流入した。受鋼前期の終了後に、2番目の取鍋に生石灰を1500kg添加した。
出鋼が完了した転炉では、続けてチャージBの転炉処理を行った。チャージBの転炉処理における溶鋼処理量は311tonであった。チャージBの転炉処理を行っている間に、2番目の取鍋を一旦転炉下から移動させ、2番目の取鍋の炉底に配してある多孔体から、Arガスを2000NL/minの流量で2分間に亘って導入した。このとき、2番目の取鍋上の低級酸化物濃度は、二次精錬前の段階で0.5%まで低下した。
その後、再度2番目の取鍋を転炉下に移動させ、チャージBの転炉処理で溶製した溶鋼を、受鋼後期として270ton受鋼した。2番目の取鍋で、チャージBの転炉処理で溶製した溶鋼を270ton受鋼した時点で、転炉の傾動を戻した。このとき、低級酸化物を含むスラグは、2番目の取鍋に流入しなかった。
その後、3番目の取鍋に、受鋼前期として、チャージBの転炉処理で溶製した、転炉内部に残存していた41tonの溶鋼を受鋼した。この際、溶鋼を3番目の取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。3番目の取鍋における受鋼前期の終了直後(出鋼直後)の溶鋼温度は1621℃であった。また、受鋼前期の末期には、不可避的に低級酸化物を含むスラグが3番目の取鍋に流入した。受鋼前期の終了後に、3番目の取鍋に生石灰を1500kg添加した。
出鋼が完了した転炉では、続けてチャージCの転炉処理を行った。チャージCの転炉処理における溶鋼処理量は298tonであった。チャージCの転炉処理で溶製した溶鋼を、3番目の取鍋で、受鋼後期として260ton受鋼した。3番目の取鍋で、チャージCの転炉処理で溶製した溶鋼を260ton受鋼した時点で、転炉の傾動を戻した。このとき、低級酸化物を含むスラグは、3番目の取鍋に流入しなかった。二次精錬開始前の段階で、3番目の取鍋の溶鋼量は301ton、溶鋼温度は1611℃となった。
3番目の取鍋Cでは、浸漬管を浸漬させて不活性ガスを吹き込む処理を行わなかったものの、3番目の取鍋上の低級酸化物濃度は、二次精錬開始前の段階で、1.8%であった。この結果から、本発明により取鍋内の溶鋼量が少ない状態でAlを添加し、Al濃度が高い溶鋼とスラグとを共存させることで、攪拌をしなくともスラグ改質が進むことが確認できた。
チャージDの転炉処理では、溶鋼処理量を261tonとし、その全量を4番目の取鍋に出鋼したことから、二次精錬前段階での4番目の取鍋内の溶鋼量は299tonであった。4番目の取鍋では、受鋼前期として、チャージCの転炉処理にて転炉内部に残存していた38tonの溶鋼を受鋼した。この際、溶鋼を4番目の取鍋で受鋼している途中で、溶鋼流に巻き込ませる形でAlを含む合金を添加した。4番目の取鍋における受鋼前期の終了直後(出鋼直後)の溶鋼温度は1669℃であった。また、受鋼前期の末期には、不可避的に低級酸化物を含むスラグが4番目の取鍋に流入した。受鋼前期の終了後に、4番目の取鍋に生石灰を1500kg添加した。
その後、4番目の取鍋を一旦転炉下から移動させ、4番目の取鍋内の溶鋼に浸漬管を浸漬し、Arガスを2000NL/minの流量で2分間に亘って導入した。このとき、4番目の取鍋上の低級酸化物濃度は、0.6%まで低下した。
その後、再度4番目の取鍋を転炉下に移動させ、チャージDの転炉処理で溶製した溶鋼を、受鋼後期として全量受鋼した。受鋼後期の末期(出鋼末期)では、不可避的に低級酸化物を含むスラグが4番目の取鍋に流入した。このため、4番目の取鍋を転炉下から移動させ、4番目の取鍋内の溶鋼に浸漬管を浸漬し、Arガスを200NL/minの流量で4分間に亘って導入した。この操作により、4番目の取鍋上の低級酸化物濃度は、二次精錬開始前の段階で1.8%まで低下した。二次精錬開始前の段階の溶鋼温度は1610℃であった。
上述のように、本発明では、転炉(製鋼炉)で溶製した溶鋼を取鍋で受鋼する際に、一時的に取鍋内に溶鋼量が少ない状況でAl(還元剤)を添加する。これにより、高Al濃度の溶鋼を作り、不可避的に流入する低級酸化物を含むスラグと反応させることで、二次精錬を行う前に、従来よりもスラグ改質を確実に且つ効率的に完了させることができることが確認できた。
また、転炉(製鋼炉)で処理した溶鋼を取鍋で受鋼する際、その量を取鍋の容量の90%以下とすることで、取鍋へと流入し得るスラグの影響を低減できることが確認できた。
さらに、上述のように、発明例において、2番目の取鍋、および、3番目の取鍋において連続して、二次精錬開始前における低級酸化物濃度を2.0%以下にすることができ、さらに、不活性ガス導入前の温度と不活性ガス導入後の温度との差を50℃以下に抑えることができた。この結果から、受鋼前期から受鋼後期までを複数回に亘って行うことにより、清浄化された多くの溶鋼が得られることが分かる。
加えて、高Al濃度の溶鋼とスラグとを共存させた状況において、取鍋底部や、取鍋内の溶鋼に浸漬した浸漬管から、Arガス(不活性ガス)を吹き込むことで、低級酸化物濃度を低減しやすくなることが確認できた。
1…取鍋
2…溶鋼
3…スラグ
4…Al(還元剤)
5…浸漬管
6…転炉(製鋼炉)

Claims (5)

  1. 製鋼炉で溶製した溶鋼およびスラグを取鍋で受鋼するにあたり、
    前チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼、および、不可避的に流入するスラグを、取鍋で受鋼する、受鋼前期と、
    次チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼を、前記受鋼前期で用いた前記取鍋で受鋼する、受鋼後期と、を有し、
    前記受鋼前期で前記溶鋼を受鋼する際に、または、前記受鋼前期と前記受鋼後期との間に、前記取鍋へと添加した還元剤を用いて、スラグを改質し、
    前記受鋼前期で受鋼する前記溶鋼の量が、前記取鍋の容量の10%以上50%以下であることを特徴とする、製鋼スラグの改質方法。
  2. 前期受鋼前期を行う前に取鍋で受鋼する、前記前チャージの製鋼炉処理によって溶製した溶鋼の量が、製鋼炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下であることを特徴とする、請求項1に記載の製鋼スラグの改質方法。
  3. 前記受鋼前期から前記受鋼後期までを、複数回に亘って繰り返すことを特徴とする、請求項1又は2に記載の製鋼スラグの改質方法。
  4. 前記受鋼後期で受鋼する、前記次チャージの製鋼炉処理によって溶製した前記溶鋼の量が、製鋼炉で処理した溶鋼量の50%以上90%以下であることを特徴とする、請求項3に記載の製鋼スラグの改質方法。
  5. 前記スラグを改質するにあたり、前記取鍋の底部から、および/または、前記取鍋内の溶鋼に浸漬した浸漬管から、不活性ガスを吹き込むことにより、前記取鍋内の溶鋼およびスラグを撹拌することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の製鋼スラグの改質方法。
JP2016255490A 2016-12-28 2016-12-28 製鋼スラグの改質方法 Active JP6848429B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016255490A JP6848429B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 製鋼スラグの改質方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016255490A JP6848429B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 製鋼スラグの改質方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018104802A true JP2018104802A (ja) 2018-07-05
JP6848429B2 JP6848429B2 (ja) 2021-03-24

Family

ID=62787247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016255490A Active JP6848429B2 (ja) 2016-12-28 2016-12-28 製鋼スラグの改質方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6848429B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01201412A (ja) * 1988-02-08 1989-08-14 Nkk Corp 転炉における分割出鋼方法
JPH05331522A (ja) * 1992-05-27 1993-12-14 Nippon Steel Corp 連続鋳造用溶鋼の製造方法
JPH06145750A (ja) * 1992-11-13 1994-05-27 Nkk Corp 小ロット材の製鋼方法
JPH06228626A (ja) * 1993-01-29 1994-08-16 Kawasaki Steel Corp 脱硫前処理としてのスラグ改質方法
JP2005097717A (ja) * 2003-06-27 2005-04-14 Jfe Steel Kk 高清浄度鋼の溶製方法
JP2016199785A (ja) * 2015-04-09 2016-12-01 新日鐵住金株式会社 FeSi合金粒を用いたスラグの改質方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01201412A (ja) * 1988-02-08 1989-08-14 Nkk Corp 転炉における分割出鋼方法
JPH05331522A (ja) * 1992-05-27 1993-12-14 Nippon Steel Corp 連続鋳造用溶鋼の製造方法
JPH06145750A (ja) * 1992-11-13 1994-05-27 Nkk Corp 小ロット材の製鋼方法
JPH06228626A (ja) * 1993-01-29 1994-08-16 Kawasaki Steel Corp 脱硫前処理としてのスラグ改質方法
JP2005097717A (ja) * 2003-06-27 2005-04-14 Jfe Steel Kk 高清浄度鋼の溶製方法
JP2016199785A (ja) * 2015-04-09 2016-12-01 新日鐵住金株式会社 FeSi合金粒を用いたスラグの改質方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6848429B2 (ja) 2021-03-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5772339B2 (ja) 取鍋内スラグの再利用方法
JP2018066030A (ja) 高清浄鋼の製造方法
JP6593233B2 (ja) 高清浄鋼の製造方法
JP2016138307A (ja) 高清浄鋼の製造方法
JPH09217110A (ja) 超低硫鋼の溶製方法
JP4057942B2 (ja) 極低Ti溶鋼の溶製方法
JP5967139B2 (ja) 溶銑の予備処理方法
JP2018066031A (ja) 高清浄鋼の製造方法
JP2008285709A (ja) 真空脱ガス工程における復硫現象を抑制する低硫鋼の二次精錬方法
JP2008063645A (ja) 製鋼方法
JP2004169147A (ja) 非金属介在物の極めて少ない清浄鋼の精錬方法
JP2018104802A (ja) 製鋼スラグの改質方法
JP2008169407A (ja) 溶鋼の脱硫方法
JP2017128751A (ja) 高清浄鋼の製造方法
JP2011184753A (ja) 溶銑脱珪方法
JP6443192B2 (ja) FeSi合金粒を用いたスラグの改質方法
KR102326869B1 (ko) 용융물 제조 방법
JP3750588B2 (ja) 溶銑の脱珪方法
JP4352898B2 (ja) 高清浄度鋼の溶製方法
JPS5816006A (ja) 溶銑脱燐方法
JP4224197B2 (ja) 反応効率の高い溶銑脱燐方法
JP2006152368A (ja) 低炭素高マンガン鋼の溶製方法
JP3733819B2 (ja) 溶銑の脱りん方法
JP4025713B2 (ja) 溶銑の脱燐精錬方法
JP4772454B2 (ja) 溶銑の精錬方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190805

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200929

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210202

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210215

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6848429

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151