JP2018103603A - 成形品の製造方法 - Google Patents

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磯部 智明
Tomoaki Isobe
智明 磯部
揖斐 秀実
Hidemi Ibi
秀実 揖斐
友規 小谷
Tomoki Kotani
友規 小谷
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Abstract

【課題】簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる成形品の製造方法の提供。【解決手段】樹脂をシート状に成形したシートモールディングコンパウンド1を上下の金型間に配置して熱圧成形する成形品の製造方法であって、色調が互いに異なるシートモールディングコンパウンド1を含む複数枚のシートモールディングコンパウンド1を重ねた集合体2を用意し、複数枚のシートモールディングコンパウンド1を重ねた方向が、金型によって加圧する方向に対して直交又は傾斜するように集合体2を上下の金型間に配置し、熱圧成形する、成形品の製造する方法。【選択図】図1

Description

本発明は、成形品の製造方法に関する。
従来、一対の上下の金型を用いた熱圧成形による成形材料として、樹脂をシート状に成形したシートモールディングコンパウンド(以下、SMCとも言う。)が使用されている(特許文献1、2参照)。
SMCを成形材料に用いた従来の成形品の製造方法では、コンテナやロールから引き出された長尺のSMCシートを、搬送装置で切断装置に搬送して所定の長さに切断する。この切断したSMCシートを下型に複数枚積み重ね、所望の投影面積となるようにセットし、上型を降下して上下の金型で圧締し加熱加圧することにより、成形品を製造している。
特開2010−76231号公報 特開2012−111084号公報
この従来の方法では、SMCシートの成形時は下型に複数枚のSMCシートを水平に積み重ねるため、最表面側に配置されるSMCシートの色で成形品の色が決まる。しかし、近年では、多色の柄を持つ意匠性を付与したSMC成形品も望まれている。
このようにSMC成形品の表面に多色の柄を出すためには、色調の異なるSMCシートを何種類も用意して、その各々を小刻みに数多く切り取り、パッチワークのように下型全面に並べる方法が考えられる。
しかしながら、この方法ではSMCシートの切断作業に相当な時間を要し、SMCシートを切断した後のロスも多く出る。更に、切断したSMCシートを下型に並べるのに相当な時間を要するために、上下の金型による圧締前に樹脂の硬化反応が始まり、成形不良を起こすなど欠点が多く実用的ではない。
以上のような背景から、成形材料に使用するSMCの準備と金型への設置に時間を要せず、簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる方法が望まれていた。
本発明は、以上の通りの事情に鑑みてなされたものであり、簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる成形品の製造方法を提供することを課題としている。
上記の課題を解決するために、本発明の成形品の製造方法は、樹脂をシート状に成形したシートモールディングコンパウンドを上下の金型間に配置して熱圧成形する成形品の製造方法であって、色調が互いに異なるシートモールディングコンパウンドを含む複数枚のシートモールディングコンパウンドを重ねた集合体を用意し、複数枚のシートモールディングコンパウンドを重ねた方向が、金型によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように集合体を上下の金型間に配置し、熱圧成形することを特徴としている。
本発明によれば、簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる。
本発明の成形品の製造方法における一実施形態を説明するための図であり、複数枚のSMCを重ねた集合体同士を一体化した塊状体を下型に配置した状態を上型側から見た上面図である。 図1の実施形態によって実際に成形品を製造した例を示す写真であり、(a)は図1と同様に集合体を下型に配置した状態を示す上面写真、(b)は熱圧成形によって得られた成形品の上面写真である。 本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図であり、複数枚のSMCを重ねた集合体同士を一体化した塊状体を下型に配置した状態を上型側から見た上面図である。 図3の実施形態によって実際に成形品を製造した例を示す写真であり、(a)は図3と同様に集合体を下型に配置した状態を示す上面写真、(b)は熱圧成形によって得られた成形品の上面写真である。 本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図であり、(a)は色調が互いに異なるSMCを複数枚重ねた状態を示す斜視図、(b)は集合体を切断する位置を説明する斜視図である。 図5の実施形態において、上下の金型間に集合体を配置した状態を示す斜視図である。 本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図であり、上下の金型間に集合体と、別途のSMCを配置した状態を示す斜視図である。 本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図であり、(a)〜(e)は上下の金型間に集合体を配置した状態を示す縦断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の成形品の製造方法における一実施形態を説明するための図である。図1において、SMC1は、複数枚のSMC1,1…を重ねた集合体2とされている。この集合体2は、色調が互いに異なるSMC1,1…を含む複数枚のSMCを重ねたものである。そして集合体2は、複数の集合体2,2…同士を接するように並べて、集合体2,2…の全体として一体化し、塊状体3とされている。
図1では、この塊状体3を、熱圧成形のための上下の金型のうち下型の成形面10に配置した状態を上型側から見た上面を示している。同図に示すように、塊状体3は、複数の集合体2,2…の各々が、上下の金型によって加圧する方向、すなわち紙面と垂直な方向に対して直交または傾斜するように下型の成形面10に配置されている。
集合体2を構成するSMC1は、矩形のシート状であり、そのサイズは特に限定されるものではないが、例えば、縦横辺の長さを2〜20cmとすることができる。
本実施形態では、複数枚のSMC1,1…を重ねた厚みを有し、かつ表裏面がいずれも露出した形状の集合体2としている。集合体2の端面は、複数枚のSMC1,1…の積層面2aとされている。
各々のSMC1,1…は、そのサイズが互いに異なっていてもよいが、概ね同一サイズとすると、複数のSMC1,1…同士を重ねて集合体2とすることが容易である。また上下の金型によって加圧する方向におけるSMC1,1…の長さを概ね揃えて重ねると、塊状体3の上面において各々のSMC1,1…の端面が揃った積層面2aとなる。これにより、積層面2aには、色調が互いに異なるSMC1を含む各々のSMC1,1…の端面が揃って各色調が現れる。したがって熱圧成形時には、この端面が揃った積層面2aが上金型に接触し、加熱加圧されて溶融することで、積層面2aの多色が成形品の外観表面に現れた多色の柄が得られやすくなる。
集合体2において重ねるSMC1,1…の枚数は、目的とする成形品表面の多色パターンに応じて適宜に選択することができ、特に限定されるものではないが、例えば、2〜10枚とすることができる。勿論、各々の集合体2におけるSMC1,1…の枚数が互いに異なるようにしてもよい。
集合体2は、色調が互いに異なるSMC1,1…を含む複数枚のSMCを重ねたものであり、目的とする成形品表面の多色パターンに応じて、例えば、2〜5種類の色調のSMC1,1…を用いることができる。
各色調のSMC1は、青、黒、白等の単一色であってもよく、あるいは1枚のSMC1に複数色が混在しているものであってもよく、多色の柄を持つ成形品を得る点から、全体的な外観の色調として互いに異なるSMC1,1…を用いればよい。
複数の集合体2,2…は、各色調のSMC1のうち、ある1種類の色調のSMC1が多いSMC1,1…を含む集合体2と、他の種類の色調のSMC1が多いSMC1,1…を含む集合体2を含んでいてもよい。このように、単一の集合体2における各々のSMC1,1…の色調や、各々の集合体2におけるSMC1,1…の色調の度合いを適宜選択することで、様々な多色パターンのSMC成形品を得ることができる。
本実施形態では、複数の集合体2,2…のそれぞれが、金型によって加圧する方向、すなわち紙面と垂直な方向に対して直交または傾斜するように、塊状体3を下型の成形面10に配置している。ここで「直交または傾斜」とは、下型の成形面10を上面から垂直に見たときに、集合体2の積層面2aが視認できることをいう。「直交または傾斜」の態様は、特に限定されるものではないが、意匠性のある多色の柄を持つ成形品が得られやすい点から、金型によって加圧する方向に対して概ね積層面2aが45°を超えること、更には90°に近いことが好ましい。
本実施形態では、集合体2を複数用意し、複数の集合体2,2…同士を接するように並べて塊状体3としている。
また、少なくともいずれかの集合体2の表裏面が、他の集合体2の表裏面と角度を持つようにして、複数の集合体2,2…同士を並べて塊状体3としている。例えば、ある集合体2の積層面2aと、他の集合体2の片面とを接触させることで、これらの表裏面同士が角度を持つようにする。または、ある集合体2を反るように曲げることで、その曲げた部分が他の隣接する集合体2の表裏面の一部と角度を持つようにする。あるいは、これらの手法を適宜組み合わせたり、2枚の集合体2,2同士の端面をずらして接触させることを組み合わせたりすることによって、複数の集合体2,2…同士を並べることができる。
このようにして下型の成形面10に配置された塊状体3を、上下の金型で加熱加圧することにより熱圧成形し、目的とする成形体を製造する。
SMC1は、樹脂をシート状に成形したものであり、樹脂としては、例えば、熱硬化性樹脂を用いることができる。熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。その他に、SMC1は、例えば、ガラス繊維等の強化繊維を含んでいてもよい。強化繊維としては、例えば、ガラス繊維を使用することができる。ガラス繊維としては、例えば、チョップドストランド等の一般的な樹脂成形用の強化繊維を使用することができる。その他、強化繊維としては、ガラス繊維の代替物として、炭素繊維、ビニロン繊維、アラミド繊維、ポリエステル繊維等を使用してもよい。またSMC1には、必要に応じて、硬化剤、重合禁止剤、重合性単量体、低収縮剤、無機充填剤、内部離型剤、着色剤、増粘剤等が配合される。
塊状体3を下型の成形面10に配置した後、上型および下型を、これらの成形面を対向させて上下方向に相対移動させ、上下の金型間を加熱加圧して溶融させ、塊状体3を成形面の全面に流動させながら成形を行う。成形圧力、金型温度、金型締切速度等の成形条件は、SMC1の樹脂特性や、成形品の厚み等に応じて、成形品の不良率を低減すること等を考慮して適宜に調整される。熱硬化性樹脂として不飽和ポリエステル樹脂を用いる場合、特に限定されるものではないが、成形圧力は、例えば3〜10MPa、金型温度は、例えば125〜150℃の範囲内にすることができる。
このように成形することで、塊状体3の集合体2における多色の積層面2aが上型に接触し、加熱加圧されて溶融し流動する。すると、積層面2aにおいて色調が互いに異なるSMC1,1…の各色調が完全には混合均一化されずに、各色が流れ、かつぼやけて混在した外観の成形品となる。これにより、意匠性のある多色の柄を表面に持つ成形品が得られる。
図2は、図1の実施形態によって実際に成形品を製造した例を示す写真であり、(a)は図1と同様に集合体2を下型に配置した状態を示す上面写真、(b)は熱圧成形によって得られた成形品の上面写真である。この例では、SMC1として青、黒、白をそれぞれ基調とする、色調が互いに異なるものを使用した。図2(b)に示すように、色調が互いに異なるSMC1が溶融し流れて混在し、界面付近等の一部が混色となっている外観の成形品を簡便に得ることができた。
この成形品による最終製品は、キッチンカウンター、洗面カウンター、壁パネル、浴槽、浴室床パネル等に使用される各種形状の部材として用いることができる。
以上に説明した本実施形態の成形品の製造方法によれば、樹脂をシート状に成形したSMC1を上下の金型間に配置して熱圧成形するに際して、色調が互いに異なるSMC1を含む複数枚のSMC1,1…を重ねた集合体2を用意する。そして複数枚のSMC1,1…を重ねた方向が、金型によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように集合体を上下の金型間に配置し、熱圧成形する。
したがって、成形品の外観表面となる上面には、集合体2の積層面2aが現れ、色調が互いに異なるSMC1を含む複数枚のSMC1,1…を重ねた集合体2の各色調が積層面2aとして現れることになる。そして熱圧成形時には、この積層面2aが上型に接触し、加熱加圧されて溶融することで、積層面2aの多色が成形品の外観表面に現れた多色の柄が得られる。そして集合体2は、SMC1,1…の端面からなる積層面2aで多色を具現することから、SMC1は、その母材となるSMCシートから小刻みに数多くを切り取ることを要しない。すなわち、パッチワークのように下型全面に並べる方法に比べて大きなサイズを持つ形状に切り取ることができ、SMCシートの切断作業に相当な時間を要することがなく、更にSMCシートを切断した後のロスも少ない。また集合体2はSMC1,1…を重ねるだけで作製することができ、この集合体2を下型の成形面10の一部に塊状に設置すればよい。そのため、作業の煩雑さが少なく、設置作業時間の増加や、それによって上下の金型による圧締前に樹脂の硬化反応が始まり成形不良を起こすことを抑制できる。したがって、簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる。
また本実施形態の成形品の製造方法によれば、集合体2を複数用意し、複数の集合体2,2…同士を並べて塊状体3とする。そして複数の集合体2,2…のそれぞれが、金型によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように塊状体3を上下の金型間に配置し、熱圧成形する。
したがって、複数の集合体2,2…の積層面2a,2a…を、目的とする成形品表面の多色パターンに応じて配置することができ、各種の多色パターンの柄を得ることができる。また、集合体2を纏めて並べ一体化し、下型の成形面10の一部に塊状に設置すればよい。そのため、作業の煩雑さが少なく、設置作業時間の増加や、それによって上下の金型による圧締前に樹脂の硬化反応が始まり成形不良を起こすことを抑制できる。したがって、簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる。
また本実施形態の成形品の製造方法によれば、集合体2は、複数枚のSMC1,1…を重ねた厚みを有し、かつ表裏面がいずれも露出した形状である。そして少なくともいずれかの集合体2の表裏面が、他の集合体2の表裏面と角度を持つようにして、複数の集合体2,2…同士を並べて塊状体3とする。
したがって、複数の集合体2,2…を並べて配置するのが容易で、目的とする成形品表面の多色パターンに応じた複数の集合体2,2…の配置の自由度も高い。
図3は、本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図である。なお、図1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、SMC1は、複数枚のSMC1,1…を重ねて丸めた円筒状の集合体2とされている。この円筒状の集合体2は、色調が互いに異なるSMC1,1…を含む複数枚のSMCを重ねて丸めたものである。
そして円筒状の集合体2は、複数の円筒状の集合体2,2…同士を並べて、円筒状の集合体2,2…の全体として一体化し、塊状体3とされている。
塊状体3は、複数の円筒状の集合体2,2…の各々が、上下の金型によって加圧する方向、すなわち紙面と垂直な方向に対して直交または傾斜するように下型の成形面10に配置されている。
塊状体3を下型の成形面10に配置した後、上型および下型を、これらの成形面を対向させて上下方向に相対移動させ、上下の金型間を加熱加圧して溶融させ、塊状体3を成形面の全面に流動させながら成形を行う。
このように成形することで、塊状体3の集合体2における多色の積層面2aが上型に接触し、加熱加圧されて溶融し流動する。すると、積層面2aにおいて色調が互いに異なるSMC1,1…の各色調が完全には混合均一化されずに、各色が流れ、かつぼやけて混在した外観の成形品となる。これにより、意匠性のある多色の柄を表面に持つ成形品が得られる。
図4は、図3の実施形態によって実際に成形品を製造した例を示す写真であり、(a)は図3と同様に円筒状の集合体2を下型に配置した状態を示す上面写真、(b)は熱圧成形によって得られた成形品の上面写真である。この例では、SMC1として青、黒、白をそれぞれ基調とする、色調が互いに異なるものを使用した。図3(b)に示すように、色調が互いに異なるSMC1が溶融し流れて混在し、界面付近等の一部が混色となっている外観の成形品を簡便に得ることができた。
以上に説明した本実施形態の成形品の製造方法によれば、集合体2は、複数枚のSMC1,1…を重ねて丸めた円筒状であり、円筒状の集合体2同士を並べて塊状体3とする。
したがって、複数の集合体2,2…をほぼ隙間なく配置するのが容易で、目的とする成形品表面の多色パターンに応じた複数の集合体2,2…の配置の自由度も高い。
図5、図6は、本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図である。なお、図1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、次のようにして集合体2を用意する。図5(a)に示すように、色調が互いに異なるSMC1を含む複数枚のSMC1,1…を重ねる。ここで、重ねるSMC1,1…の枚数については、この重ねた方向が集合体2の平板面となるので、面として切断できるように多数枚で厚く重ねる。その後、この重ねた方向に、所定の幅で複数箇所切断する。図5(b)では、所定の幅を持つように位置Aと位置Bで切断することによって、この切断面が表裏面(図6の積層面2a)となる平板状の集合体2を用意する例を示している。
この平板状の集合体2は、図6に示すように、上型20bと下型20aとを備えた上下の金型20の成形面10と切断して露出した面が向き合うように、上下の金型20間に回転させて配置し、その後熱圧成形する。
以上のように本実施形態の成形品の製造方法では、色調が互いに異なるSMC1を含む複数枚のSMC1,1…を重ねた後、この重ねた方向に切断することによって、この切断面に複数枚のSMC1,1…を重ねた部分が露出する平板状の集合体2を用意する。そしてこの露出面が上下の金型20の成形面10と向き合うように集合体2を上下の金型20間に配置し、熱圧成形する。したがって、成形品の外観表面となる面には、集合体2の積層面2aが現れ、色調が互いに異なるSMC1を含む複数枚のSMC1,1…を重ねた集合体2の各色調が積層面2aとして現れることになる。そして熱圧成形時には、この積層面2aが成形面10に接触し、加熱加圧されて溶融することで、積層面2aの多色が成形品の外観表面に現れた多色の柄が得られる。そして集合体2は、SMC1,1…の端面からなる積層面2aで多色を具現することから、SMC1は、その母材となるSMCシートから小刻みに数多くを切り取ることを要しない。すなわち、パッチワークのように下型20a全面に並べる方法に比べて大きなサイズを持つ形状に切り取ることができ、SMCシートの切断作業に相当な時間を要することがなく、更にSMCシートを切断した後のロスも少ない。また集合体2はSMC1,1…を重ね、所定の幅で複数回切断するだけで作製することができ、この平板状の集合体2を下型20aの成形面10に設置すればよい。そのため、複数の集合体2を容易に準備することができる。したがって、簡便に多色の柄を持つSMC成形品を得ることができる。
図7は、本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図である。なお、図1の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、図5と同様の方法で平板状の集合体2を用意した後、集合体2を下型20aに配置し、意匠面である積層面2aの下面とは反対側の上面に、SMC1,1…とは別途の単色のSMC4を配置し、熱圧成形する。このSMC4は、SMC1,1…よりも安価で、意匠面に出ない側、すなわち製品裏面側に位置し、SMC成形品全体としての厚みを補充し、強度や耐熱性等を高める。
なお、集合体2の設置態様は図5の方法に限定されるものではなく、図1や図3の方法であってもよい。すなわち複数枚のSMC1,1…を重ねた方向が、上下の金型20によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように集合体2を配置すればよい。
以上のように本実施形態の成形品の製造方法によれば、複数枚のSMC1を重ねた方向が、金型10によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように集合体2を上下の金型20間に配置する。そして集合体2と、上下の金型20(20a,20b)のうち一方の金型20bとの間に、複数枚のSMC1,1…とは別途の単色のSMC4を配置し、熱圧成形する。したがって、安価なSMC4によって、意匠面には影響を及ぼさずにSMC成形品全体としての厚みを補充することができる。
図8は、本発明の成形品の製造方法における別の実施形態を説明するための図である。なお、以上の実施形態と同様の構成要素には同一の符号を付してその詳細な説明を省略する。
本実施形態では、集合体2または塊状体3を、上下の金型20間における成形面10の方向においてその上面が端部に向かって下がるように段差または傾斜を設けて配置する。ここで、集合体2を塊状体3とせずに単独で配置する場合には集合体2、複数の集合体2,2…同士を並べて塊状体3とする場合には塊状体3を対象としている。図8(a)〜(e)では、図6や図7に示すような集合体2を例として示している。
図8(a)では、集合体2を、成形面10の方向においてその上面が中央部から両端部に向かって下がるように段差を設けて配置している。段差は複数枚のSMC1,1…の積層面2a(上面)において、SMC1の長さの違いによって形成している。図8(d)では、集合体2を、成形面10の方向においてその上面が中央部から片側端部に向かって下がるように段差を設けて配置している。
図8(b)では、集合体2を、成形面10の方向においてその上面が中央部から両端部に向かって下がるように傾斜を設けて配置している。傾斜は図5、図6と同様に、SMC1,1…を重ねた方向に所定の幅で切断することで形成している。
図8(c)では、図7と同様に、SMC1,1…とは別途の単色のSMC4を意匠面に出ない側、すなわち製品裏面側に配置している。SMC4に段差を設けることで、集合体2を、成形面10の方向においてその上面が中央部から両端部に向かって下がるように段差を設けて配置している。図8(e)では、ブロック状のSMC4に横へ隣接して、集合体2を、成形面10の方向においてその上面が中央部から片側端部に向かって下がるように段差を設けて配置している。
以上のような本実施形態の成形品の製造方法によれば、集合体2または塊状体3を、上下の金型20間における成形面10の方向においてその上面が端部に向かって下がるように段差または傾斜を設けて配置している。これにより、熱圧成形時には、集合体2内のSMC1とSMC1の間に残ったエアーや、塊状体3の集合体2と集合体2の間の隙間の部分に溜まるエアーが、樹脂の流れに乗って成形品の端部へ抜けやすくなる。すなわち、熱圧成形時において集合体2または塊状体3の上面が成形面10に接した後、端部に向かって下がる段差または傾斜は徐々に押し潰されて平坦化していく。このとき、端部に向かって下がる段差または傾斜によって、上下の金型20の端部方向に樹脂が流動し、エアーが外側へ押し出されやすくなる。したがって、製品内に気泡が残るエアー噛みを抑制できる。
以上に、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明はこの実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲内において各種の変更が可能である。
1 シートモールディングコンパウンド(SMC)
2 集合体
3 塊状体
4 シートモールディングコンパウンド(SMC)
10 成形面
20 上下の金型

Claims (7)

  1. 樹脂をシート状に成形したシートモールディングコンパウンドを上下の金型間に配置して熱圧成形する成形品の製造方法であって、
    色調が互いに異なる前記シートモールディングコンパウンドを含む複数枚の前記シートモールディングコンパウンドを重ねた集合体を用意し、
    前記複数枚のシートモールディングコンパウンドを重ねた方向が、前記金型によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように前記集合体を前記上下の金型間に配置し、熱圧成形することを特徴とする成形品の製造方法。
  2. 前記集合体を複数用意し、複数の前記集合体同士を接するように並べて塊状体とし、
    複数の前記集合体のそれぞれが、前記金型によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように前記塊状体を前記上下の金型間に配置し、熱圧成形することを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
  3. 前記集合体は、前記複数枚のシートモールディングコンパウンドを重ねた厚みを有し、かつ表裏面がいずれも露出した形状であり、
    少なくともいずれかの前記集合体の表裏面が、他の前記集合体の表裏面と角度を持つようにして、複数の前記集合体同士を並べて塊状体とすることを特徴とする請求項2に記載の成形品の製造方法。
  4. 前記集合体は、前記複数枚のシートモールディングコンパウンドを重ねて丸めた円筒状であり、
    円筒状の前記集合体同士を並べて塊状体とすることを特徴とする請求項2に記載の成形品の製造方法。
  5. 色調が互いに異なる前記シートモールディングコンパウンドを含む複数枚の前記シートモールディングコンパウンドを重ねた後、この重ねた方向に切断することによって、この切断面に複数枚の前記シートモールディングコンパウンドを重ねた部分が露出する平板状の前記集合体を用意し、この露出面が前記上下の金型の成形面と向き合うように前記集合体を前記上下の金型間に配置し、熱圧成形することを特徴とする請求項1に記載の成形品の製造方法。
  6. 前記複数枚のシートモールディングコンパウンドを重ねた方向が、前記金型によって加圧する方向に対して直交または傾斜するように前記集合体を前記上下の金型間に配置し、かつ前記集合体と、前記上下の金型のうち一方の金型との間に、前記複数枚のシートモールディングコンパウンドとは別途の単色のシートモールディングコンパウンドを配置し、熱圧成形することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の成形品の製造方法。
  7. 前記集合体を前記塊状体とせずに単独で配置する場合には前記集合体、または複数の前記集合体同士を並べて前記塊状体とする場合には前記塊状体を、前記上下の金型間における成形面方向においてその上面が端部に向かって下がるように段差または傾斜を設けて配置することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の成形品の製造方法。
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