JP2018102064A - モータ駆動システム - Google Patents
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Abstract
【課題】モータユニットの故障であるのか否かを可能な限り切り分けることができるモータ駆動システムを提供する。【解決手段】モータ駆動システムは、複数の相それぞれに対応する複数の界磁コイルと、磁極を有するロータと、を含むモータユニットと、それぞれがスイッチング素子を含み、複数の相それぞれに対応して設けられる複数の駆動手段と、複数の界磁コイルそれぞれの電圧を検出する電圧検出手段と、複数の駆動手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、複数の駆動手段のスイッチング素子を制御する制御手段と、を備え、制御手段は、故障判定のための複数のテストパターンそれぞれに従って複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、電圧検出手段及び電流検出手段の検出結果のいずれか、或いは、両方を組み合わせることで複数の界磁コイル及び複数の駆動手段の故障を判定する。【選択図】図7
Description
本発明は、センサレスモータ駆動システムにおける故障検出技術に関する。
特許文献1は、界磁コイルからの電気的応答によりロータの回転位置を検出し、センサレスで同期駆動制御を行うセンサレスモータ駆動システムを開示している。
センサレスモータ駆動システムはセンサを搭載しないので、半導体部品を有するモータ制御部を、他の回路を有する基板に配置することがコスト上望ましい。しかしながら、モータ制御部をモータユニットとは別のコントロール基板に配置する場合、故障発生時、モータユニットの故障であるのか、モータ制御部の回路の故障であるのかを切り分ける必要がある。
本発明は、モータユニットの故障であるのか否かを可能な限り切り分けることができるモータ駆動システムを提供するものである。
本発明の一側面によると、モータ駆動システムは、複数の相それぞれに対応する複数の界磁コイルと、磁極を有するロータと、を含むモータユニットと、それぞれがスイッチング素子を含み、前記複数の相それぞれに対応して設けられる複数の駆動手段と、前記複数の界磁コイルそれぞれの電圧を検出する電圧検出手段と、前記複数の駆動手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記複数の駆動手段のスイッチング素子を制御する制御手段と、を備えているモータ駆動システムであって、前記制御手段は、故障判定のための複数のテストパターンそれぞれに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電圧検出手段の検出結果及び前記電流検出手段の検出結果のいずれか、或いは、両方を組み合わせることで前記複数の界磁コイル及び前記複数の駆動手段の故障を判定することを特徴とする。
本発明によると、モータユニットの故障であるのか否かを可能な限り切り分けることができる。
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は例示であり、本発明を実施形態の内容に限定するものではない。また、以下の各図においては、実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。
<第一実施形態>
図1は、本実施形態によるセンサレスモータ駆動システム(以下、駆動システムと呼ぶ。)の構成図である。本実施形態の駆動システムは、モータユニット101と、モータユニット101を制御するモータ制御部を構成する回路を含むコントロール基板102と、を備えている。モータユニット101は、複数の相、本例では3相(U、V、W)の界磁コイル104(以下、単にコイルと呼ぶ)を有する。さらに、モータユニット101は、磁極を有し、回転駆動されるロータ103を有する。モータユニット101は、三相のコイルそれぞれの一方に接続するコイル端子111、112、113を有する。さらに、モータユニット101は、三相のコイルの他方の端子それぞれが接続する中性点に接続する中性点端子(COM)114を有する。そして、モータユニット101は、これら端子を介してコントロール基板102に接続される。コイル端子111、112、113は、それぞれ、コントロール基板102上の駆動部108に接続される。各駆動部108は、本例では、PchFETとNchFETであるスイッチング素子(以下、トランジスタと表記)を有し、接続するコイル104に駆動電流を供給する。
図1は、本実施形態によるセンサレスモータ駆動システム(以下、駆動システムと呼ぶ。)の構成図である。本実施形態の駆動システムは、モータユニット101と、モータユニット101を制御するモータ制御部を構成する回路を含むコントロール基板102と、を備えている。モータユニット101は、複数の相、本例では3相(U、V、W)の界磁コイル104(以下、単にコイルと呼ぶ)を有する。さらに、モータユニット101は、磁極を有し、回転駆動されるロータ103を有する。モータユニット101は、三相のコイルそれぞれの一方に接続するコイル端子111、112、113を有する。さらに、モータユニット101は、三相のコイルの他方の端子それぞれが接続する中性点に接続する中性点端子(COM)114を有する。そして、モータユニット101は、これら端子を介してコントロール基板102に接続される。コイル端子111、112、113は、それぞれ、コントロール基板102上の駆動部108に接続される。各駆動部108は、本例では、PchFETとNchFETであるスイッチング素子(以下、トランジスタと表記)を有し、接続するコイル104に駆動電流を供給する。
位置検出部105は、U、V、W相それぞれに対応するコンパレータ115〜117と、コンパレータ115〜117それぞれに対応し、ゲートロジックで構成されるマスク回路118〜120と、を備えている。コンパレータ115〜117の一方の端子は、対応する相のコイル端子111〜113に接続され、他方の端子は、中性点端子114に接続される。各コンパレータ115〜117は、ロータ103の回転により対応するコイル104に生じる誘起電圧と、中性点端子114の電圧とを比較して、ゼロクロス位相を出力する。マスク回路118〜120は、同期駆動制御部106からのマスク信号により、PWMスイッチング動作に伴うキックバック電圧による誤信号をゼロクロス位相より除去し、位置信号を生成する。
同期駆動制御部106は、位置検出部105が出力する、各相の位置信号と、PWM発振器122からのPWM信号に基づき、組み合わせロジックにより各相120度の位相差をもち、120度の通電角を有する駆動パターンを生成する。通常時、同期駆動制御部106が生成する駆動パターンは、切替部107を介して各相の駆動部108に入力される。また、周波数比較器121には、位置検出部105が出力する1つの相の位置信号134と、マイクロコンピュータ123が生成する目標クロック周波数信号132が入力される。目標クロック周波数信号132は、ロータ103の目標回転速度を示している。そして、周波数比較器121は、これら信号に基づき、PWM発振器122が出力するPWM信号のデューティを調節することで、ロータ103の回転速度が目標速度となる様に制御する。
また、モータユニット101への過電流を検出するため、コントロール基板102にはコンパレータ110が設けられる。コンパレータ110の一方の入力端子には、検出抵抗109に生じる電圧が入力される。なお、図1に示す様に、検出抵抗109には、駆動部108それぞれに流れる電流が流れる。そして、コンパレータ110は、検出抵抗109の電圧を所定の閾値電圧と比較し、検出抵抗109の電圧が閾値電圧より大きくなると、OCP信号133を、同期駆動制御部106とマイクロコンピュータ123に送信する。これにより、同期駆動制御部106及びマイクロコンピュータ123は、駆動部108への通電を停止する。マイクロコンピュータ123のプロセッサ128は、プログラムROM127に格納されたプログラムを実行することでモータユニット101の制御を行う。なお、不揮発メモリ129には、マイクロコンピュータ123が制御で使用するデータ等が格納される。また、マイクロコンピュータ123は、以下に説明する故障判定処理を行う。故障判定処理の際、マイクロコンピュータ123は、切替部107を制御し、同期駆動制御部106が出力する駆動パターンではなく、マイクロコンピュータ123が出力するテストパターンが駆動部108に入力される様にする。そして、マイクロコンピュータ123は、コンパレータ115〜117が出力する各相の比較信号(U、V、W-COMP)や、マイクロコンピュータ123のADコンバータ131に入力される検出抵抗109の電圧に基づき故障判定を行う。
以下、本実施形態の故障判定処理について説明する。故障判定処理においては、U、V、Wの各相それぞれを順に診断対象として診断を行う。なお、以下では、故障判定対象の相を診断相と呼ぶものとする。なお、各故障判定においては、診断相以外の残りの2相から任意の1つの相を選択して診断相の診断に使用する。以下では、診断相の故障判定に使用する、他の1つの相を対向相と呼ぶものとする。診断相及び対向相の接続関係を図2に示す。なお、以下の説明において駆動部108が有する2つのトランジスタを、図の記載位置に合わせて、上側、下側と表記するものとする。なお、上側トランジスタが導通すると、対応するコイル104にはハイレベルの電圧が入力され、下側トランジスタが導通すると、対応するコイル104にはローレベルの電圧が入力される。また、位置検出部105のコンパレータ115〜117の内、診断相に接続されているコンパレータが出力する、図1では、U−Comp、V−Comp、W−Compと表記する信号のいずれかを、以下では比較信号と呼ぶものとする。また、本実施形態では、故障個所が高々1箇所であることを想定する。また、故障判定処理の間、診断相及び対向相以外の残りの1相の駆動部108の両トランジスタについては常にオフ状態に維持する。
図3(A)は、診断相の各トランジスタのショート故障を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに適用するテストパターンの一例を示している。なお、OFFとは、対応するトランジスタをオフ状態、つまり、非導通状態にすることを意味し、ONとは、対応するトランジスタをオン状態、つまり、導通状態にすることを意味する。図3(A)のテストパターンでは、診断相の両トランジスタを常にOFFとしている。したがって、図2の回路構成から明らかな様に、対向相の下側トランジスタのみをONとすると、比較信号はLow(ローレベル)となり、対向相の上側トランジスタのみをONとすると、比較信号はHigh(ハイレベル)となる。つまり、比較信号は、図3(A)の"正常時"として示す様に変化する。一方、診断相の上側トランジスタがショート、つまり、診断相の上側トランジスタへの入力に拘らず、上側トランジスタが導通していると、比較信号は、常にHighとなる。一方、診断相の下側トランジスタがショート、つまり、診断相の下側トランジスタへの入力に拘らず、下側トランジスタが導通していると、比較信号は、常にLowとなる。以上、図3(A)に示すテストパターンを入力することで、診断相の各トランジスタのショート状態を検出することができる。
図3(B)は、診断相の各トランジスタのオープン故障を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの一例を示している。図3(B)のテストパターンでは、診断相の上側トランジスタと対向相の下側トランジスタを同時にONとし、次いで、診断相の下側トランジスタと対向相の上側トランジスタを同時にONとしている。つまり、診断相の上側トランジスタと対向相の下側トランジスタとの間でそれぞれの相に対応するコイル104を介した電流が流れる様にし、その後、診断相の下側トランジスタと対向相の上側トランジスタとの間で電流が流れる様にしている。図2の回路構成から明らかな様に、診断相の上側トランジスタと対向相の下側トランジスタを同時にONとすると、比較信号はHighとなる。一方、診断相の下側トランジスタと対向相の上側トランジスタを同時にONとすると、比較信号はLowとなる。つまり、比較信号は、図3(B)の"正常時"として示す様に変化する。一方、診断相の上側トランジスタがオープン状態、つまり、診断相の上側トランジスタへの入力に拘らず、上側トランジスタが導通しない状態になっていると、比較信号は、常にLowとなる。一方、診断相の下側トランジスタがオープン状態になっていると、比較信号は、常にHighとなる。以上、図3(B)に示すテストパターンを入力することで、診断相の各トランジスタのオープン状態を検出することができる。
図3(A)及び(B)は、比較信号により診断相の各トランジスタのショート故障と、オープン故障を判定するものであった。しかしながら、ADコンバータ131の入力、つまり、検出抵抗109に生じる電圧によっても判定することができる。図4(A)は、診断相の上側トランジスタのショート故障を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの一例を示している。図4(A)では、診断相及び対向相の総てをOFFに設定した後、対向相の下側トランジスタのみをONにし、その後、診断相及び対向相の総てをOFFにしている。図2の回路構成から明らかな様に、診断相の上側トランジスタが正常であると、対向相の下側トランジスタのみをONにしても検出抵抗109には電流が流れず、よって、ADコンバータ131の入力はLowのままである。しかしながら、診断相の上側トランジスタがショート状態であると、対向相の下側トランジスタのみをONにすることによっても検出抵抗109に電流が流れる。この電流は、診断相及び対向相それぞれのコイル104のインダクタンス値に応じて徐々に増加する。つまり、ADコンバータ131の入力電位が上昇する。その後、対向相の下側トランジスタをOFFにすると、検出抵抗109に流れる電流は、診断相及び対向相それぞれのコイルのインダクタンス値に応じて徐々に減少する。図4(B)は、診断相の下側トランジスタのショート状態を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの一例を示している。基本的な考え方は、診断相の上側トランジスタのショート状態の判定と同様である。以上、図4(A)及び(B)に示すテストパターンを入力することで、診断相の各トランジスタのショート状態を検出することができる。
図5(A)は、診断相の上側トランジスタのオープン故障を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの一例を示している。図5(A)では、診断相及び対向相の総てをOFFにした後、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタのみをONにし、その後、診断相及び対向相の総てをOFFにしている。図2の回路構成から明らかな様に、診断相の上側トランジスタが正常であると、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタをONにすることで検出抵抗109に電流が流れる。この電流は、診断相及び対向相それぞれのコイル104のインダクタンス値に応じて徐々に増加する。つまり、ADコンバータ131の入力電位が上昇する。その後、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタをOFFにすることによって、検出抵抗109に流れる電流は、診断相及び対向相それぞれのコイル104のインダクタンス値に応じて徐々に減少する。一方、診断相の上側トランジスタがオープン状態であると、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタがONとなる様に制御しても検出抵抗109には電流が流れず、ADコンバータ131の入力はLowのままである。図5(B)は、診断相の下側トランジスタのオープン状態を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの一例を示している。基本的な考え方は、診断相の上側トランジスタのオープン状態の判定と同様である。以上、図5(A)及び(B)に示すテストパターンを入力することで、診断相の各トランジスタのオープン状態を検出することができる。
図6(A)は、診断相のコイル104のオープン故障及びショート故障を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの一例を示している。図6(A)では、診断相及び対向相の総てをOFFにした後、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタのみをONにし、その後、診断相及び対向相の総てをOFFにしている。図2の回路構成から明らかな様に、診断相のコイル104が正常であると、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタをONにすることで検出抵抗109に電流が流れる。この電流は、診断相及び対向相それぞれのコイル104のインダクタンス値に応じて徐々に増加する。つまり、ADコンバータ131の入力電位が上昇する。その後、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタをOFFにすることによって、検出抵抗109に流れる電流は、診断相及び対向相それぞれのコイル104のインダクタンス値に応じて徐々に減少する。一方、診断相のコイル104がオープン状態であると、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタがONとなる様に制御しても検出抵抗109には電流が流れず、ADコンバータ131の入力はLowのままである。また、診断相のコイル104がショート状態であると、対向相の下側トランジスタ及び診断相の上側トランジスタをONにすることで検出抵抗109に電流が流れる。しかしながら、診断相のコイル104がショート状態であると、この電流は、対向相のコイル104のインダクタンス値のみに応じて徐々に増加する。診断相及び対向相のコイル104は直列に接続されており、よって、診断相のコイル104がショート状態であると、回路全体のインダクタンス値は、診断相のコイル104が正常であるときよりも小さくなる。したがって、診断相のコイル104がショート状態であると、検出抵抗109に流れる電流の増加速度は、診断相のコイル104が正常であるときよりも速くなる。つまり、ADコンバータ131の入力電位の最大値は、診断相のコイル104が正常であるときよりも大きくなる。したがって、図6(A)のパターンを入力し、ADコンバータ131の入力電位が所定範囲内であると、診断相のコイル104は正常であると判定できる。一方、ADコンバータ131の入力電位が所定範囲より小さいと、診断相のコイル104がオープン状態であり、入力電位が所定範囲より大きいと、診断相のコイル104がショート状態と判定することができる。
図6(B)は、診断相のコイル104のオープン状態及びショート状態を判定するために、対向相及び診断相それぞれの駆動部108の上側及び下側トランジスタに入力するテストパターンの他の例を示している。図6(B)では、診断相及び対向相の総てをOFFにした後、対向相の上側トランジスタ及び診断相の下側トランジスタのみをONにし、その後、診断相及び対向相の総てをOFFにしている。なお、診断相のコイル104のオープン状態及びショート状態の判定原理は図6(A)のテストパターンと同様である。
なお、上記各テストパターンでは、故障個所の1箇所に特定できない場合がある。例えば、図5(A)で説明した診断相の上側トランジスタのオープン状態の判定のためのテストパターンは、図6(A)で説明した診断相の界磁コイルのオープン状態及びショート状態の判定のためのテストパターンと同じである。したがって、ADコンバータ131の入力電圧が常にLowであった場合、診断相の上側トランジスタがオープン状態であるのか、コイル104がオープン状態であるのかの切り分けができない。また、診断相のコイル104が正常であっても、対向相のコイル104や下側トランジスタがオープン状態であると、図6(A)のテストパターンに対してADコンバータ131の入力電圧が常にLowになる。さらに、診断相のコイル104が正常であっても、対向相のコイル104がショート状態であると、図6(A)のテストパターンに対してADコンバータ131への入力電圧の最大値は正常時より大きくなる。
しかしながら、故障個所の絞り込みを行うことはできる。また、図3及び図4のテストパターンにより駆動部108に故障があるか否かを判定でき、駆動部108の正常性を判定したうえで、図6(A)又は(B)のテストパターンにより診断を行うことで界磁コイル104の診断を行うことができる。つまり、故障がコントロール基板側にあるのか、モータユニット101側にあるのかを切り分けることができる。
<第二実施形態>
第一実施形態では、各テストパターンの説明と、故障個所の切り分けができない場合について説明を行った。本実施形態では、診断の順序を適切に設定することで故障個所の切り分けを行う。まず、本実施形態で使用する用語の定義を行う。図3(A)の故障判定処理は、コイル104の電圧を電圧検出部であるコンパレータ115〜117で検出し、その検出結果により診断相のトランジスタのショート状態を判定するものであるため「電圧ショート検出」と呼ぶものとする。なお、図3(A)のテストパターンは、2番目のパターンで上側のトランジスタを診断し、3番目のパターンで下側のトランジスタを診断している。したがって、図3(A)の2番目のパターンによる故障判定処理を「H電圧ショート検出」と呼び、3番目のパターンによる故障判定処理を「L電圧ショート検出」と呼ぶものとする。
第一実施形態では、各テストパターンの説明と、故障個所の切り分けができない場合について説明を行った。本実施形態では、診断の順序を適切に設定することで故障個所の切り分けを行う。まず、本実施形態で使用する用語の定義を行う。図3(A)の故障判定処理は、コイル104の電圧を電圧検出部であるコンパレータ115〜117で検出し、その検出結果により診断相のトランジスタのショート状態を判定するものであるため「電圧ショート検出」と呼ぶものとする。なお、図3(A)のテストパターンは、2番目のパターンで上側のトランジスタを診断し、3番目のパターンで下側のトランジスタを診断している。したがって、図3(A)の2番目のパターンによる故障判定処理を「H電圧ショート検出」と呼び、3番目のパターンによる故障判定処理を「L電圧ショート検出」と呼ぶものとする。
図3(B)の故障判定処理は、コイル104の電圧の検出結果により診断相のトランジスタのオープン状態を判定するものであるため「電圧オープン検出」と呼ぶものとする。なお、図3(B)のテストパターンは、2番目のパターンで上側のトランジスタを診断し、3番目のパターンで下側のトランジスタを診断している。したがって、図3(B)の2番目のパターンによる故障判定処理を「H電圧オープン検出」と呼び、3番目のパターンによる故障判定処理を「L電圧オープン検出」と呼ぶものとする。
図4の故障判定処理は、駆動部108に流れる電流の検出結果により診断相のトランジスタのショート状態を判定するものであるため「電流ショート検出」と呼ぶものとする。なお、図4(A)のテストパターンは上側のトランジスタを診断し、図4(B)番目のパターンは下側のトランジスタを診断している。したがって、図4(A)のパターンによる故障判定処理を「H電流ショート検出」と呼び、図4(B)のパターンによる故障判定処理を「L電流ショート検出」と呼ぶものとする。
図5(A)及び図6(A)は、同じテストパターンであり、駆動部108に流れる電流の検出結果により上側トランジスタのオープン状態とコイル104の障害を判定するものであるため「H電流オープン・コイル故障検出」と呼ぶものとする。さらに、図5(B)及び図6(B)は、同じテストパターンであり、駆動部108に流れる合計電流により下側トランジスタのオープン状態とコイル104の障害を判定するものであるため「L電流オープン・コイル故障検出」と呼ぶものとする。
「H電圧ショート検出」は、診断相の両トランジスタをOFF、つまり、ハイインピーダンスとし、対向相の下側トランジスタのみをONとすることで、対向相からローレベルが診断相に正しく伝わるかを検出するものである。しかしながら、診断相及び対向相の2つのコイル104と、対向相の下側トランジスタのいずれか1つがオープン状態である場合、コンパレータに入力される診断相と中性点の電位が共にフローティング状態となる。このとき、比較信号は、診断相の上側トランジスタがショート状態である場合と同様にHighレベルになり得る。さらに、診断相及び対向相以外の残りの1相の上側トランジスタがショート状態である場合も同様である。つまり、「H電圧ショート検出」では、診断相の上側トランジスタがショート状態であることを切り分けできない。「L電圧ショート検出」についても同様である。
「H電圧オープン検出」は、診断相の上側トランジスタと対向相の下側トランジスタとの間で電流が流れる様にした上で、診断相の電圧を検出している。ここで、例えば、診断相の下側トランジスタや、対向相の上側トランジスタがショート状態であると、診断相又は対向相の2つのトランジスタを貫通する過電流が流れるが、これは、コンパレータ110で検出されるため、切り分けを行うことができる。また、残りの1相の2つのトランジスタのいずれかがショート状態であると、この残りの1相にも電流が流れるが、これは判定には影響しない。したがって、「H電圧オープン検出」で比較信号が図3(B)の通りとなると、診断相の上側トランジスタがオープン状態であることを特定できる。「L電圧オープン検出」についても同様である。
「H電流ショート検出」は、対向相の下側トランジスタのみをONに変化させ、その後、OFFに戻すことで、駆動部108に電流が流れるか否かを監視するものである。ここで、対向相の上側トランジスタがショート状態であると、対向相の2つのトランジスタには貫通電流が流れるが、これは上述した様に、コンパレータ110で検出されるため、切り分けを行うことができる。また、残りの1相のトランジスタ又はコイルが故障であっても、ADコンバータ131への入力は図4(A)の様にはならない。したがって、「H電流ショート検出」でADコンバータ131への入力が図4(A)の通りとなると、診断相の上側トランジスタがショート状態であることを特定できる。「L電流ショート検出」についても同様である。
「H電流オープン・コイル故障検出」は、第一実施形態で説明した様に診断相の上側トランジスタ、診断相及び対向相のコイル、対向相の下側トランジスタのいずれがオープン状態であるかを切り分けできない。さらに、診断相及び対向相のコイルいずれがショート状態であるかを切り分けできない。「L電流オープン・コイル故障検出」についても同様である。
まとめると、「電圧オープン検出」及び「電流ショート検出」では、それぞれ、故障箇所を一意に特定できる。一方、「電圧ショート検出」及び「電流オープン・コイル故障検出」では、故障箇所の絞り込みを行えるが一意に特定できない。したがって、本実施形態では、図7及び8のフローチャートで説明する様に、その実施順を適切に設定することで故障箇所の特定を行う。以下、図7及び8のフローチャートについて説明する。
マイクロコンピュータ123は、故障判定処理を開始すると、S10で、総ての相の駆動部108の総てのトランジスタをOFFにし、コンパレータ110の出力により過電流が生じているかを判定する。過電流が生じていると、何れかの相の2つのトランジスタが共にショートしているため、S16でコントロール基板の故障と判定して処理を終了する。一方、S10で過電流が生じていないと、マイクロコンピュータ123は、S11で、U、V、W相の順で「電流ショート検出」を行う。なお、例えば、U相を診断相とするときはV相を対向相とし、V相を診断相とするときはW相を対向相とし、W相を診断相とするときはU相を対向相とする。なお、先にU、V、W相を診断相とする「H電流ショート検出」を行い、その後、U、V、W相を診断相とする「L電流ショート検出」を行う構成とすることができる。逆に、U、V、W相を診断相とする「L電流ショート検出」を行い、その後、U、V、W相を診断相とする「H電流ショート検出」を行う構成とすることができる。さらに、U、V、W相の順で診断相とし、かつ、各診断相について「H電流ショート検出」と「L電流ショート検出」を続けて行う構成とすることができる。上述した様に、「電流ショート検出」では故障個所を一意に特定できるため、マイクロコンピュータ123は、S12で、何れかのトランジスタのショート状態を検出すると、ショート状態のトランジスタを記録する。そして、S16でコントロール基板の故障と判定して処理を終了する。
S12で、ショート状態のトランジスタを検出しないと、S13で、U、V、W相の順で「電圧オープン検出」を行う。なお、例えば、U相を診断相とするときはV相を対向相とし、V相を診断相とするときはW相を対向相とし、W相を診断相とするときはU相を対向相とする。上述した様に、「電圧オープン検出」では故障個所を一意に特定できるため、マイクロコンピュータ123は、何れかのトランジスタのオープン状態を検出すると、オープン状態のトランジスタを記録する。そして、S16でコントロール基板の故障と判定して処理を終了する。なお、U、V、W相を診断相とする順番や、「H電圧オープン検出」及び「L電圧オープン検出」の順番は「電流ショート検出」と同様である。
S14で、オープン状態のトランジスタを検出しない場合、これは、各相の各トランジスタは正常であることを意味する。この場合、マイクロコンピュータ123は、S15で、図8のフローチャートで示すコイル故障検出処理を行う。なお、以下では、X相を診断相、Yを対向相とする「電流オープン・コイル故障検出」を「XY相コイル故障検出」と表記する。なお、「電流オープン・コイル故障検出」は、「H電流オープン・コイル故障検出」であっても、「L電流オープン・コイル故障検出」であっても良い。
マイクロコンピュータ123は、S20で、UV相コイル故障検出を実施し、S21で結果が正常であるか否かを判定する。トランジスタの正常性が確認されているため、S20での結果がNGとS21で判定されると、故障個所はU相又はV相のコイル104である。なお、コイル104がオープン状態であるかショート状態であるかは図6を用いて説明した様に特定できる。S21で結果がNGであると、マイクロコンピュータ123は、S23で、WU相コイル故障検出を実施し、S25で結果が正常であるか否かを判定する。結果が正常であると、W相及びU相のコイルは共に正常である。したがって、マイクロコンピュータ123は、S28でV相のコイルが故障と判定できる。一方、S23での結果が正常であるとS25で判定すると、マイクロコンピュータ123は、S29でU相のコイルが故障と判定する。一方、S20での結果が正常であるとS21で判定すると、マイクロコンピュータ123は、S22でVW相コイル故障検出を実施し、S24で結果が正常であるか否かを判定する。結果が正常であると、マイクロコンピュータ123は、S26で全コイルが正常と判定できる。一方、S22での結果が正常ではないとS24で判定すると、マイクロコンピュータ123は、S27でW相のコイルが故障と判定する。なお、S27、S28、S29でいずれかのコイル104が故障であると判定すると、マイクロコンピュータ123は、モータユニット101の故障と判定して処理を終了する。
以上、本実施形態では、故障判定のための複数のテストパターンそれぞれに従って複数の駆動部108の各トランジスタを制御する。そして、そのときの、コイル104の電圧の検出結果及び駆動部108に流れる電流の検出結果のいずれか、或いは、両方を組み合わせることで故障個所の切り分けを行う。これにより、故障箇所が、モータユニット101側にあるのか、コントロール基板102側に有るのかを判定することができる。
<第三実施形態>
続いて、第三実施形態について第一実施形態及び第二実施形態との相違点を中心に説明する。図9は、本実施形態による駆動システムの構成図である。本実施形態では、モータユニット101をベクトル制御とする。なお、図1に示す駆動システムと同様の構成要素には同じ参照符号を使用してその説明については省略する。電流検出器1207〜1209は、対応する相の駆動電流を電圧に変換した信号1210〜1212を、ADコンバータ1214に入力する。ADコンバータ1214は、信号1210〜1212をデジタルデータに変換し、駆動電流を示すデジタルデータ1215〜1217をマイクロコンピュータ123及び同期駆動制御部1206のベクトル制御部1213に出力する。なお、本実施形態では、モータユニット101の中性点端子114を使用せず、よって、本実施形態のモータユニット101は、中性点端子114を備えていないものとする。このため、本実施形態では、抵抗ネットワーク1202により、各相のコイル端子電圧を分圧し、疑似的に中性点電圧(QCOM)1203を生成する。
続いて、第三実施形態について第一実施形態及び第二実施形態との相違点を中心に説明する。図9は、本実施形態による駆動システムの構成図である。本実施形態では、モータユニット101をベクトル制御とする。なお、図1に示す駆動システムと同様の構成要素には同じ参照符号を使用してその説明については省略する。電流検出器1207〜1209は、対応する相の駆動電流を電圧に変換した信号1210〜1212を、ADコンバータ1214に入力する。ADコンバータ1214は、信号1210〜1212をデジタルデータに変換し、駆動電流を示すデジタルデータ1215〜1217をマイクロコンピュータ123及び同期駆動制御部1206のベクトル制御部1213に出力する。なお、本実施形態では、モータユニット101の中性点端子114を使用せず、よって、本実施形態のモータユニット101は、中性点端子114を備えていないものとする。このため、本実施形態では、抵抗ネットワーク1202により、各相のコイル端子電圧を分圧し、疑似的に中性点電圧(QCOM)1203を生成する。
また、本実施形態の位置検出部1205は、静止時のロータ位置を検出するものであるため、位置検出部1205には、U相とV相の2つのコンパレータ115、116のみを設ける。なお、マスク回路118〜120は必要ない。静止時のロータ位置検出はロータ磁力線による各コイルのパーミアンスの変化を2つのコイルの分圧比電圧として残るコイルの端子より取り出したものであり、2つあれば座標が成立し電気角位相を決定できる。
同期駆動制御部1206は、コンパレータ115、116からのパルス幅より初期位相を決定する不図示の初期位相検知部とベクトル制御部1213と、を備えている。ベクトル制御部1213は、検出した初期位相と、駆動電流を示すデジタルデータ1215〜1217と、周波数比較器121からの比較データと、に基づき各相の駆動パターンを出力する。
第一実施形態では、各相の駆動電流の合計値をADコンバータ131が検出することで、電流による検出を行っていた。本実施形態では、ADコンバータ1214が出力する駆動電流を示すデジタルデータ1215〜1217により「電流ショート検出」及び「電流オープン・コイル故障検出」を行う。また、U相及びV相についてのみ比較信号が得られるため、「電圧オープン検出」は、U相(対向相はV相)及びV相(対向相はW相)のみを行う。したがって、W相のトランジスタのオープン状態は、「電流オープン・コイル故障検出」により行う。
図10は、本実施形態による故障検出処理のフローチャートである。S30〜S32までの処理は、図7に示す第二実施形態の故障検出処理のS10〜12と同様である。各相のトランジスタのショート状態を検出しないと、マイクロコンピュータ123は、S33で、U、V相の順で「電圧オープン検出」を行い、S34で結果を判定する。なお、例えば、U相を診断相とするときはV相を対向相とし、V相を診断相とするときはW相を対向相とする。上述した様に、「電圧オープン検出」では故障個所を一意に特定できるため、マイクロコンピュータ123は、何れかのトランジスタのオープン状態を検出すると、オープン状態のトランジスタを記録する。そして、S36でコントロール基板の故障と判定して処理を終了する。
S34で、U相及びV相のオープン状態のトランジスタを検出しない場合、マイクロコンピュータ123は、S35で、図11のフローチャートで示すW相オープン・コイル故障検出処理を行う。図11においては、図9に示す第一実施形態のコイル故障検出処理と同じ処理には同じ参照符号を使用してその説明を省略する。本実施形態では、S24で故障を検出しないと、S40でWU相コイル故障検出を行い、S41で結果を判定する。S40の処理は、UV相コイル故障検出とVW相コイル故障検出で故障を検出しない場合に実施されるため、W相のコイルは正常である。したがって、S40では、W相を診断相とし、U相を対向相とする「電流オープン・コイル故障検出」を行い、これによりW相のトランジスタのオープン故障を判定する。なお、図11で行う各故障判定処理は、「H電流オープン・コイル故障検出」であっても、「L電流オープン・コイル故障検出」であっても良いが、何れかに統一する。例えば、「H電流オープン・コイル故障検出」を使用し、S40でオープン状態を検出すると、W相の駆動部108の上側トランジスタのオープン故障を特定できる。一方、「L電流オープン・コイル故障検出」を使用し、S40でオープン状態を検出すると、W相の駆動部108の下側トランジスタのオープン故障を特定できる。S41で故障を検出しないと、マイクロコンピュータ123は、各相のコイルとW相のトランジスタ共に正常と判定する。なお、S27〜S29により終了した場合には、モータユニット101の故障と判定し、S43で処理を終了した場合には、コントロール基板102の故障と判定する。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
104:界磁コイル、103:ロータ、101:モータユニット、108:駆動部、115〜117:コンパレータ、109:検出抵抗、123:マイクロコンピュータ
Claims (16)
- 複数の相それぞれに対応する複数の界磁コイルと、磁極を有するロータと、を含むモータユニットと、
それぞれがスイッチング素子を含み、前記複数の相それぞれに対応して設けられる複数の駆動手段と、
前記複数の界磁コイルそれぞれの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記複数の駆動手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記複数の駆動手段のスイッチング素子を制御する制御手段と、
を備えているモータ駆動システムであって、
前記制御手段は、故障判定のための複数のテストパターンそれぞれに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電圧検出手段の検出結果及び前記電流検出手段の検出結果のいずれか、或いは、両方を組み合わせることで前記複数の界磁コイル及び前記複数の駆動手段の故障を判定することを特徴とするモータ駆動システム。 - 前記制御手段は、前記複数の相の内の故障判定対象である第1相と、前記複数の相の内の前記第1相とは異なる第2相を選択して前記複数のテストパターンのいずれかを適用することを、前記第1相及び前記第2相の組み合わせを変えながら行うことで、前記複数の界磁コイル及び前記複数の駆動手段の故障を判定し、
前記複数のテストパターンにおいて、前記複数の相の内の前記第1相及び前記第2相以外の相に対応する駆動手段の各スイッチング素子はオフ状態に設定されることを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動システム。 - 前記制御手段は、第1テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電流検出手段の検出結果に基づき前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のショート故障を判定することを特徴とする請求項2に記載のモータ駆動システム。
- 前記第1テストパターンは、前記第2相に対応する駆動手段のスイッチング素子については、前記第1相に対応する駆動手段の故障判定対象のスイッチング素子に電流を流す状態に設定し、かつ、前記第1相に対応する駆動手段のスイッチング素子をオフ状態に設定するパターンであることを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動システム。
- 前記制御手段は、第2テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電圧検出手段の検出結果に基づき前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のオープン故障を判定することを特徴とする請求項3に記載のモータ駆動システム。
- 前記第2テストパターンは、前記第1相に対応する駆動手段の故障判定対象のスイッチング素子と前記第2相の駆動手段のスイッチング素子との間で電流が流れる様に前記第1相及び前記第2相それぞれに対応する駆動手段の各スイッチング素子を設定するパターンであることを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動システム。
- 前記制御手段は、第3テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電流検出手段の検出結果に基づき前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のショート故障及びオープン故障と、前記複数の界磁コイルのオープン故障及びショート故障を判定することを特徴とする請求項5に記載のモータ駆動システム。
- 前記制御手段は、前記第1テストパターンにより前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のショート故障を検出せず、かつ、前記第2テストパターンにより前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のオープン故障を検出しない場合に、前記第3テストパターンによる故障判定を行うことで、前記第3テストパターンにより、前記複数の界磁コイルのオープン故障及びショート故障を判定することを特徴とする請求項7に記載のモータ駆動システム。
- 前記制御手段は、前記第3テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電流検出手段が検出する電流のレベルに基づき前記複数の界磁コイルがオープン故障であるかショート故障であるかを判定することを特徴とする請求項8に記載のモータ駆動システム。
- 前記第3テストパターンは、前記第1相の界磁コイルと前記第2相の界磁コイルとの間で電流が流れる様に前記第1相及び前記第2相に対応する各駆動手段の各スイッチング素子を設定した後、前記複数の界磁コイルに電流が流れない様に前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を設定するパターンであり、
前記制御手段は、前記第1相及び前記第2相の組み合わせそれぞれに対して前記第3テストパターンを適用することで、前記複数の界磁コイルのうちのオープン故障又はショート故障である界磁コイルを判定することを特徴とする請求項9に記載のモータ駆動システム。 - 複数の相それぞれに対応する複数の界磁コイルと、磁極を有するロータと、を含むモータユニットと、
それぞれが2つのスイッチング素子を含み、前記複数の相それぞれに対応して設けられる複数の駆動手段と、
前記複数の界磁コイルの内の1つの第1界磁コイルとは異なる界磁コイルそれぞれの電圧を検出する電圧検出手段と、
前記複数の駆動手段に流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記複数の駆動手段のスイッチング素子を制御する制御手段と、
を備えているモータ駆動システムであって、
前記制御手段は、
第1テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電流検出手段の検出結果に基づき前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のショート故障を判定し、
第2テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電圧検出手段の検出結果に基づき前記第1界磁コイルの相に対応する駆動手段とは異なる駆動手段の各スイッチング素子のオープン故障を判定し、
第3テストパターンに従って前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を制御したときの、前記電流検出手段の検出結果に基づき前記第1界磁コイルの相に対応する駆動手段のスイッチング素子のオープン故障と、前記複数の界磁コイルのオープン故障及びショート故障を判定することを特徴とするモータ駆動システム。 - 前記制御手段は、前記複数の相の内の故障判定対象である第1相と、前記複数の相の内の前記第1相とは異なる第2相を選択して前記第1テストパターン、前記第2テストパターン及び前記第3テストパターンのいずれかを適用して故障を判定することを、前記第1相及び前記第2相の組み合わせを変えながら行い、
前記第1テストパターン、前記第2テストパターン及び前記第3テストパターンにおいて、前記複数の相の内の前記第1相及び前記第2相以外の相に対応する駆動手段の各スイッチング素子はオフ状態に設定されることを特徴とする請求項11に記載のモータ駆動システム。 - 前記第1テストパターンは、前記第2相に対応する駆動手段の各スイッチング素子については、前記第1相に対応する駆動手段の故障判定対象のスイッチング素子に電流を流す状態に設定し、かつ、前記第1相に対応する駆動手段の各スイッチング素子をオフ状態とするパターンであり、
前記第2テストパターンは、前記第1相に対応する駆動手段の故障判定対象のスイッチング素子と前記第2相の駆動手段の1つのスイッチング素子との間で電流が流れる様に前記第1相及び前記第2相それぞれに対応する駆動手段の各スイッチング素子を設定するパターンであることを特徴とする請求項12に記載のモータ駆動システム。 - 前記制御手段は、前記第1テストパターンにより前記複数の駆動手段の各スイッチング素子のショート故障を検出せず、かつ、前記第2テストパターンにより前記第1界磁コイルの相とは異なる相に対応する各駆動手段の各スイッチング素子のオープン故障を検出しない場合に、前記第3テストパターンによる故障判定を行うことで、前記第1界磁コイルの相に対応する駆動手段のスイッチング素子のオープン故障と、前記複数の界磁コイルのオープン故障及びショート故障を判定することを特徴とする請求項12に記載のモータ駆動システム。
- 前記第3テストパターンは、前記第1相に対応する駆動手段の1つのスイッチング素子と、前記第2相に対応する駆動手段の1つのスイッチング素子との間で、前記第1相の界磁コイル及び前記第2相の界磁コイルを介して電流が流れる様に前記第1相及び前記第2相に対応する各駆動手段の各スイッチング素子を設定した後、前記複数の界磁コイルに電流が流れない様に前記複数の駆動手段の各スイッチング素子を設定するパターンであり、
前記制御手段は、前記第1相及び前記第2相の組み合わせそれぞれに対して前記第3テストパターンを適用することで、前記第1界磁コイルの相に対応する駆動手段のスイッチング素子のオープン故障と、前記複数の界磁コイルのオープン故障及びショート故障を判定することを特徴とする請求項14に記載のモータ駆動システム。 - 前記制御手段は、前記第1界磁コイルに対応する相を第2相とし、前記第1界磁コイルに対応する相の駆動手段の第1スイッチング素子に電流が流れる様に前記第3テストパターンを適用したときに故障を検出せず、前記第1界磁コイルに対応する相を第1相とし、前記第1界磁コイルに対応する相の駆動手段の第2スイッチング素子に電流が流れる様に前記第3テストパターンを適用したときに故障を検出すると、前記第1界磁コイルに対応する相の駆動手段の前記第2スイッチング素子のオープン故障と判定することを特徴とする請求項15に記載のモータ駆動システム。
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- 2016-12-20 JP JP2016247007A patent/JP2018102064A/ja active Pending
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