JP2018100769A - 回転伝達機構およびダンパ装置 - Google Patents

回転伝達機構およびダンパ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】駆動車の一方方向の回転によって従動車を双方向に回転させることのできる回転伝達機構およびダンパ装置を提供すること。【解決手段】回転伝達機構10は、第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転する駆動車6と、駆動車6によって第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転駆動される従動車7と、従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに付勢する付勢部材とを有している。駆動車6には、複数の駆動歯66が周方向に配置された駆動歯形成部660と、従動車7が付勢部材によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する際に従動車7が摺動するカム面形成部670とが周方向で隣り合うように設けられている。従動車7には、駆動歯66が順に当接する複数の従動歯76が一部の角度範囲に配置されている。複数の駆動歯66および複数の従動歯76は各々、軸線方向の異なる位置に設けられている。【選択図】図6

Description

本発明は、駆動車の回転を従動車に伝達する回転伝達機構およびダンパ装置に関する。
冷蔵庫の冷気通路等に用いられるダンパ装置は、例えば、モータおよび輪列を備えたバッフル駆動機構によってバッフルを駆動してフレームに形成された開口部を開閉する(特許文献1)。かかるダンパ装置においては、モータによってバッフルを開方向に駆動する一方、モータを逆回転させてバッフルを閉方向に駆動する(特許文献1参照)。
特開平10−306970号公報
特許文献1に記載のダンパ装置等において、モータを双方向に回転させる場合、制御回路や駆動回路が複雑になるため、コストが増大してしまう。
以上の問題点に鑑みて、本発明の課題は、駆動車の一方方向の回転によって従動車を双方向に回転させることのできる回転伝達機構およびダンパ装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る回転伝達機構は、第1軸線周りの一方側に回転する駆動車と、前記駆動車によって前記第1軸線と平行な第2軸線周りの一方側に回転駆動される従動車と、前記従動車を前記第2軸線周りの他方側に付勢する付勢部材と、
を有し、前記駆動車には、前記従動車を前記第2軸線周りの一方側に回転駆動する複数の駆動歯が周方向に配置された駆動歯形成部と、前記従動車が前記付勢部材による付勢力によって前記第2軸線周りの他方側に回転する際に前記従動車が摺動するカム面形成部と、が周方向で隣り合うように設けられ、前記従動車には、前記駆動車が前記第1軸線周りの一方側に回転した際に前記駆動歯が順に当接する複数の従動歯が一部の角度範囲に配置された従動歯形成部が設けられ、前記複数の駆動歯は各々、前記第1軸線方向の異なる位置に設けられ、前記複数の従動歯は各々、前記第2軸線方向の異なる位置に設けられていることを特徴とする。
本発明において、駆動車が第1軸線周りの一方側に回転すると、駆動歯が従動歯を介して従動車を第2軸線周りの一方側に駆動し、その後、駆動歯と従動歯との噛み合いが解除されると、従動車は、付勢部材の付勢力によって第2軸線周りの他方側に回転する。その際、従動車は、駆動車に設けられたカム面形成部を摺動する。従って、駆動車の第1軸線周りの一方側のみに回転させる場合でも、従動車を第2軸線周りの一方側に回転駆動することができるとともに、従動車を第2軸線周りの他方側に回転させることができる。それ故、モータの制御回路等の構成を簡素化することができる。また、従動車を第2軸線周りの他方側に回転させる際には、付勢部材の付勢力を利用するが、その際には、従動車が駆動車のカム面形成部を摺動するため、従動車が第2軸線周りの他方側に回転する際の速度等を制御することができる。さらに、複数の駆動歯および複数の従動歯が各々、軸線方向で異なる位置に設けられているため、予定通りの組み合わせで駆動歯と従動歯とを噛み合わせることができる。それ故、従動車の角度位置を適正に制御することができる。
本発明において、前記カム面形成部には、前記従動車が前記付勢部材による付勢力によって前記第2軸線周りの他方側に回転する際に前記複数の従動歯が順に摺動する複数のカム面が前記第1軸線方向の異なる位置に設けられている態様を採用することができる。かかる態様によれば、付勢部材の付勢力によって従動車を第2軸線周りの他方側に回転させる際、複数の従動歯が複数のカム面に順に摺動するので、付勢部材による付勢力によって従動車を第2軸線周りの他方側に回転させる際、広い角度範囲にわたって、従動車の回転速度等を制御することができる。
本発明において、前記複数のカム面は、前記第1軸線周りの一方側から他方側に向かって外径が縮小している態様を採用することができる。かかる態様によれば、複数の従動歯をスムーズに複数のカム面に順に摺動させることができる。
本発明において、前記駆動歯形成部では、前記第1軸線方向の各位置に前記駆動歯が1つずつ設けられ、前記従動歯形成部では、前記第2軸線方向の各位置に前記従動歯が1つずつ設けられている態様を採用することができる。かかる構成によれば、予定通りの組み合わせで駆動歯と従動歯とを噛み合わせることができるので、従動車の角度位置を適正に制御することができる。
本発明において、前記複数の従動歯が前記複数のカム面に対して順に摺動する各区間の間では、現区間の従動歯がカム面に接しているうちに、次区間の従動歯がカム面に接し始める態様を採用することができる。かかる態様によれば、複数の従動歯をスムーズに複数のカム面に順に摺動させることができるので、従動歯とカム面とが摺動する組み合わせが切り換わる際に従動車が急速に回転する等の事態が発生しにくい。
本発明において、前記複数の駆動歯では、前記第1軸線方向の一方側に位置する駆動歯が前記第1軸線方向の他方側に位置する駆動歯より前記第1軸線周りの他方側に位置し、前記複数の従動歯では、前記第2軸線方向の一方側に位置する従動歯が前記第2軸線方向の他方側に位置する従動歯より前記第2軸線周りの他方側に位置し、前記複数のカム面では、前記第1軸線方向の一方側に位置するカム面が前記第1軸線方向の他方側に位置するカム面より前記第1軸線周りの一方側に位置している態様を採用することができる。かかる態様によれば、複数の駆動歯、複数の従動歯、および複数のカム面を階段状に形成することができるので、駆動歯および従動車の製作が容易である。また、駆動車と従動車との位置関係等が軸線方向でずれても、駆動歯が予定外の従動車に当接する等の事態が発生しにくい。
本発明において、前記複数の駆動歯は、前記第1軸線周りの一方側の面が歯面となっており、前記駆動車は、前記第1軸線周りの最も他方側に位置する最終駆動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第1段部を備え、前記第1段部は、前記最終駆動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する外周面を備える態様を採用することができる。あるいは、本発明において、前記複数の駆動歯は、前記第1軸線周りの一方側の面が歯面となっており、前記駆動車は、前記第1軸線周りの最も他方側に位置する最終駆動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第1凹部を備え、前記第1凹部は、前記最終駆動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する内周面を備える態様を採用することができる。かかる態様によれば、最終駆動歯の歯面と第1段部の外周面との交点、あるいは、最終駆動歯の歯面と第1凹部の内周面との交点を計測できる。従って、駆動歯の歯先の位置を正確に計測できるため、駆動歯のピッチを正確に計測できる。
本発明において、前記複数の従動歯は、前記第2軸線周りの他方側の面が歯面となっており、前記従動車は、前記第2軸線周りの最も一方側に位置する第1従動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第2段部を備え、前記第2段部は、前記第1従動歯
の歯面の径方向外側の端部と交差する外周面を備える態様を採用することができる。あるいは、本発明において、前記複数の従動歯は、前記第2軸線周りの他方側の面が歯面となっており、前記従動車は、前記第2軸線周りの最も一方側に位置する第1従動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第2凹部を備え、前記第2凹部は、前記第1従動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する内周面を備える態様を採用することができる。かかる態様によれば、第1従動歯の歯面と第2段部の外周面との交点、あるいは、第1従動歯の歯面と第2凹部の内周面との交点を計測できる。従って、従動歯のピッチを正確に計測できる。
本発明において、前記従動車は、前記第1従動歯より前記第2軸線方向の一方側に前記従動歯形成部を延長した延長部を備え、前記第2段部は、前記延長部に形成されている態様を採用することができる。かかる態様によれば、従動歯形成部に第2段部を形成可能な高さを確保することができる。
本発明において、前記従動歯形成部には、前記駆動歯が当接しない最終従動歯が、前記複数の従動歯より前記第2軸線周りの一方側、かつ、前記複数の従動歯よりも前記第2軸線方向の他方側に設けられ、前記カム面形成部には、前記最終従動歯が当接する最終のカム面が設けられている態様を採用してもよい。
本発明において、前記複数の従動歯の各ピッチが等しく、前記複数の従動歯のうち、前記第2軸線周りの最も一方側に位置する従動歯と前記最終従動歯とのピッチは、前記複数の従動歯のピッチより広い態様を採用することができる。かかる態様によれば、従動歯がカム面に摺動する状態から最終従動歯が最終のカム面に摺動する状態への切り替えをスムーズに行うことができるので、従動車が急速に回転する等の事態が発生しにくい。
本発明において、前記カム面および前記最終のカム面は、前記第1軸線周りの一方側から他方側に向かって外径が縮小しており、前記最終のカム面は、前記第1軸線周りの一方側に位置する部分の外径の周方向での減少率が前記複数のカム面より小さく、かつ、前記第1軸線周りの他方側に位置する部分の外径の周方向での減少率が前記複数のカム面より大きい態様を採用することができる。
本発明において、前記複数のカム面はいずれも、前記第1軸線周りの一方側の端部が前記第1軸線周りの一方側で隣り合うカム面より径方向外側に位置する態様を採用することができる。
本発明において、前記複数のカム面には、前記第1軸線周りの一方側の端部が前記第1軸線周りの一方側で隣り合うカム面の外縁と重なったカム面が含まれている態様を採用してもよい。
本発明において、前記複数のカム面のそれぞれは、前記第1軸線周りの他方側で隣り合うカム面と周方向に重なり合わないカム区間を備え、前記第1軸線周りの最も一方側に位置する第1カム面の前記カム区間は、前記第1軸線周りの最も他方側に位置する最終のカム面を除く他のカム面の前記カム区間より周方向に広い態様を採用することができる。かかる態様によれば、複数の従動歯が順に複数のカム面を摺動する際、最初のカム区間を従動歯が摺動する区間が長いので、従動車を回転させる際、最初のうちはゆっくりと回転させることができる。
本発明において、前記第1カム面に前記複数の従動歯のうちの対応する1つが摺動する間の前記従動車の回転速度は、前記第1カム面および前記最終のカム面とは異なるカム面に前記複数の従動歯のうちの対応する1つが摺動する間の前記従動車の回転速度より小さ
い態様を採用することができる。かかる態様によれば、最初のカム面に従動歯が摺動するときの回転速度が速いので、従動車を回転させる際、最初のうちはゆっくりと回転させることができる。
本発明において、前記複数のカム面は、前記第1軸線周りの最も一方側から数えて2番目に位置する第2カム面を備え、前記第2カム面の前記第1軸線周りの一方側の端部は、前記第2カム面より前記第1軸線周りの他方側に位置するカム面の前記第1軸線周りの一方側の端部より径方向内側に位置する態様を採用することができる。かかる態様によれば、第2カム面に第2従動歯が接触するタイミングが遅れるため、第1従動歯が第1カム面を摺動する区間が長くなる。従って、従動車を回転させる際、最初のうちはゆっくりと回転させることができ、また、ゆっくりと回転する区間を長くすることができる。
本発明において、前記駆動車または前記従動車の角度位置を監視する位置検出器が設けられている態様を採用することができる。
本発明において、前記位置検出器は、前記駆動車の角度位置を監視する態様を採用することができる。
本発明において、前記位置検出器は、前記駆動車に設けられたセンサ用カム面によって変位する回転レバーと、前記回転レバーの変位によってオンオフが行われるスイッチと、を有している態様を採用することができる。
本発明において、前記位置検出器は、前記従動車が前記第2軸線周りの最も一方側に回転した後、停止している区間の途中位置で前記スイッチからの出力が切り換わるとともに、前記従動車が前記第2軸線周りの最も他方側に回転した後、停止している区間の途中位置で前記スイッチからの出力が切り換わる態様を採用することができる。かかる態様によれば、駆動車と回転レバーとの位置関係が多少ずれても、従動車が停止している状態をスイッチからの出力によって確実に監視することができる。
本発明において、前記駆動車は、前記第1軸線周りの回転位置を組立基準位置に合わせるための第1組立用目印を備える態様を採用することができる。かかる態様によれば、駆動車の回転位置を容易に合わせることができ、組立時の作業性が向上する。
本発明において、前記従動車は、前記第2軸線周りの回転位置を組立基準位置に合わせるための第2組立用目印を備える態様を採用することができる。かかる態様によれば、従動車の回転位置を容易に合わせることができ、組立時の作業性が向上する。
本発明に係る回転伝達機構は、ダンパ装置に用いることができる。この場合、ダンパ装置は、開口部が形成されたフレームと、前記駆動車を駆動するモータと、前記従動車の前記第2軸線周りの回転が伝達されて前記開口部を開閉するバッフルと、を有する。
本発明に係るダンパ装置において、前記付勢部材は、前記バッフルを前記開口部に対する開方向あるいは閉方向に付勢することにより、前記従動車を前記第2軸線周りの他方側に付勢している態様を採用することができる。
本発明において、前記モータは、前記駆動車を前記第1軸線周りの一方側に駆動させる回転駆動力のみを出力可能である態様を採用することができる。かかる態様によれば、一方方向にのみ回転する安価なモータを用いることができる。
本発明において、駆動車が第1軸線周りの一方側に回転すると、駆動歯が従動歯を介して従動車を第2軸線周りの一方側に駆動し、その後、駆動歯と従動歯との噛み合いが解除れると、従動車は、付勢部材の付勢力によって第2軸線周りの他方側に回転する。その際、従動歯は、駆動車に設けられたカム面形成部を摺動する。従って、駆動車の第1軸線周りの一方側のみに回転させる場合でも、従動車を第2軸線周りの一方側に回転駆動することができるとともに、従動車を第2軸線周りの他方側に回転させることができる。それ故、モータの制御回路等の構成を簡素化することができる。また、従動車を第2軸線周りの他方側に回転させる際には、付勢部材の付勢力を利用するが、その際には、従動歯が駆動車のカム面形成部を摺動するため、従動車が第2軸線周りの他方側に回転する際の速度等を制御することができる。さらに、複数の駆動歯および複数の従動歯が各々、軸線方向異なる位置に設けられているため、予定通りの組み合わせで駆動歯と従動歯とを噛み合わせることができる。それ故、従動車の角度位置を適正に制御することができる。
本発明を適用したダンパ装置の斜視図である。 図1に示すダンパ装置からカバーを外した状態の斜視図である。 図1に示すダンパ装置の駆動部を回転中心軸線方向の一方側からみた様子を示す説明図である。 図1に示すダンパ装置に用いた回転伝達機構等の斜視図である。 図4に示す回転伝達機構に用いた駆動車および従動車を一方側からみた斜視図である。 図5に示す駆動車および従動車を他方側からみた斜視図である。 図5に示す駆動車および従動車を一方側からみた側面図である。 図5に示す駆動車および従動車を他方側からみた側面図である。 図5に示す駆動車および従動車の平面的な構成を示す説明図である。 図5に示す従動車を第2軸線周りの一方側に回転させる様子を示す説明図である。 図5に示す従動車を第2軸線周りの他方側に回転させる様子を示す説明図である。 図5に示す駆動車の角度位置とバッフルの開度との関係を示す説明図である。 第1変形例の駆動車および従動車を示す説明図である。 第2変形例の駆動車および従動車を他方側からみた斜視図である。 第2変形例の駆動車および従動車を一方側からみた斜視図である。 第2変形例の従動車を従動歯形成部の側から見た斜視図である。 第2変形例の駆動車の平面図である。 第2変形例の駆動車の角度位置とバッフルの開度との関係を示す説明図である。 第2変形例の駆動車および従動車を備えるバッフル駆動機構およびカバーの斜視図である。
以下、図面を参照して、本発明を適用した回転伝達機構および冷蔵庫用のダンパ装置について説明する。以下の説明では、バッフル4の回転中心軸線をLとし、駆動車6の回転中心軸線を第1軸線L1とし、従動車7の回転中心軸線を第2軸線L2として説明する。また、回転中心軸線Lに沿う方向をX方向とし、回転中心軸線Lに対して交差する方向(冷気の流れる方向)をZ方向とし、X方向およびZ方向に交差する方向をY方向として説明する。また、X方向の一方側をX1とし、X方向の他方側をX2とし、Y方向の一方側をY1とし、Y方向の他方側をY2とし、Z方向の一方側をZ1とし、Z方向の他方側をZ2として説明する。
(全体構成)
図1は、本発明を適用したダンパ装置1の斜視図である。図2は、図1に示すダンパ装置1からカバーを外した状態の斜視図である。なお、図1には、バッフル4が回転中心軸線L周りの一方側LCWに回転して起立し、開口部20を開放した開姿勢を示してある。
図1および図2に示すダンパ装置1は、冷蔵庫の冷気通路等において冷気の供給を制御する装置であって、矩形の開口部20が形成されたフレーム2と、フレーム2の開口部20を開閉するためのバッフル4と、バッフル4を駆動するバッフル駆動機構5とを有している。フレーム2は、冷気がZ方向に流れる筒部21と、バッフル駆動機構5が配置されている空間とを仕切る隔壁22を有しており、筒部21は、Z方向の両側に向けて開口している。バッフル駆動機構5は、フレーム2にフック機構によって連結されたカバー3によって覆われている。フレーム2およびカバー3は樹脂製である。
筒部21の内側には、斜めに傾いた枠状のシール部23が形成され、シール部23の内側が開口部20になっている。筒部21の内側において、バッフル4は、X方向に延在する回転中心軸線L周りに回転可能にフレーム2に支持されている。図1に示す状態で、バッフル4は、シール部23から離間し、開口部20を開放した開姿勢になっている。この状態から、バッフル駆動機構5がバッフル4を回転中心軸線L周りの他方側LCCWに回転駆動してバッフル4をシール部23に当接させると、バッフル4は、開口部20を塞いだ閉姿勢となる。本形態において、バッフル4は、開口部20よりサイズが大きな開閉板41と、開閉板41の開口部20側の面に貼り付けられた発泡ポリウレタン等からなるシート状の弾性部材42とを有しており、弾性部材42が開口部20の周り(シール部23)に当接して開口部20を塞ぐ。冷気は、開口部20に対してバッフル4が配置されている側(Z方向の一方側Z1)とは反対側(Z方向の他方側Z2)から開口部20を通ってZ方向の一方側Z1に流れる。あるいは、冷気は、開口部20に対してバッフル4が配置されている側(Z方向の一方側Z1)から開口部20を通ってZ方向の他方側Z2に流れる場合もある。
(バッフル駆動機構5の構成)
図3は、図1に示すダンパ装置1の駆動部を回転中心軸線L方向の一方側からみた様子を示す説明図である。図2および図3に示すように、バッフル駆動機構5は、モータ50と、モータ50の回転をバッフル4に伝達するための伝達機構55とを有している。伝達機構55は、モータ50の出力軸51に形成されたウォーム52と、ウォーム52と噛み合うウォームホイール56と、ウォームホイール56に形成された歯車(図示せず)と噛み合う大径歯車571を備えた複合歯車57と、複合歯車57の小径歯車(図示せず)を介して、複合歯車57の回転が伝達される回転伝達機構10とを有しており、回転伝達機構10からバッフル4に回転が伝達される。モータ50としては各種モータを用いることができる。本形態においては、モータ50としてDCモータが用いられているため、制御が容易である。モータ50は、モータ軸線周りの一方方向の回転のみを出力する。本形態において、モータ50は、バッフル4を回転中心軸線L周りの一方側LCW(開方向)に回転させる方向のみに回転する。すなわち、モータ50は、後述する駆動車6を第1軸線L1周りの一方側L1CCWに駆動させる回転駆動力のみを出力する。
(回転伝達機構10の構成)
図4は、図1に示すダンパ装置1に用いた回転伝達機構10等の斜視図である。図4に示すように、回転伝達機構10は、バッフル4の回転中心軸線Lと平行にX方向に延在する第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転する駆動車6と、駆動車6によって第1軸線L1と平行な第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転駆動される従動車7と、従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに付勢する付勢部材8とを有している。本形態
において、従動車7は、バッフル4に連結されている。従って、従動車7の回転中心軸線(第2軸線L2)は、バッフル4の回転中心軸線Lと一致している。それ故、回転伝達機構10において、駆動車6が第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転すると、従動車7が第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの一方側LCWに回転するので、バッフル4は開姿勢となる。これに対して、駆動車6が第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転しても、駆動車6による従動車7の回転駆動が停止すると、従動車7は、付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する。従って、バッフル4は、回転中心軸線L周りの他方側LCCWに回転し、閉姿勢となり、それ以上の回転中心軸線L周りの他方側LCCWの回転は、フレーム2に設けられたストッパ等によって阻止される。
図2および図4に示すように、付勢部材8は、フレーム2の筒部21の内壁210に形成された係合部211と、バッフル4の開閉板41の背面側(弾性部材42とは反対側)に形成された係合部411とに端部81、82が各々保持された捩りコイルバネ80からなる。かかる付勢部材8(捩りコイルバネ80)は、バッフル4を回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に付勢することによって、従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに付勢している。
なお、回転伝達機構10には、後述するように、駆動車6または従動車7(バッフル4)の角度位置を監視する位置検出器9が設けられている。
(駆動車6および従動車7の構成)
図5は、図4に示す回転伝達機構10に用いた駆動車6および従動車7を一方側からみた斜視図である。図6は、図5に示す駆動車6および従動車7を他方側からみた斜視図である。図7は、図5に示す駆動車6および従動車7を一方側からみた側面図である。図8は、図5に示す駆動車6および従動車7を他方側からみた側面図である。図9は、図5に示す駆動車6および従動車7の平面的な構成を示す説明図である。
図5、図6、図7、図8および図9に示すように、駆動車6は、外周面に歯車610が形成された円盤部61と、円盤部61の中央から第1軸線L1方向の一方側L1aに突出した円柱状の第1胴部62と、第1胴部62の中央から第1軸線L1方向の一方側L1aに突出した円柱状の第2胴部63と、第2胴部63の中央から第1軸線L1方向の一方側L1aに突出した円柱状の軸部64とを有している。また、駆動車6は、円盤部61の中央から第1軸線L1方向の他方側L1bに突出した軸部65(図7および図8参照)を備えており、かかる軸部64、65がカバー3およびフレーム2の隔壁22に回転可能に支持されている。歯車610は、図3等に示す複合歯車57の小径歯車と噛み合っている。
駆動車6には、従動車7を第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転駆動する複数の駆動歯66が周方向に配置された駆動歯形成部660と、従動車7が付勢部材8による付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する際に従動車7が摺動するカム面形成部670とが周方向で隣り合うように設けられている。
これに対して、従動車7には、駆動車6が第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転した際に駆動歯66が順に当接する複数の従動歯76が周方向に配置された従動歯形成部760が設けられている。本形態において、従動車7は扇形歯車であり、外周面によって、従動歯形成部760が構成されている。従動車7において、扇形の中心には、第2軸線L2方向の一方側L2aに突出した軸部74と、第2軸線L2方向の他方側L2bに突出した軸部75とが形成されており、かかる軸部74、75がカバー3およびフレーム2の隔壁22に回転可能に支持されている。
(駆動歯66および従動歯76等の詳細構成)
本形態の回転伝達機構10において、駆動車6では、複数の駆動歯66が各々、第1軸線L1方向の異なる位置に配置されており、第1軸線L1方向に沿って多段に形成されている。かかる構成に対応して、複数の従動歯76は各々、第2軸線L2方向の異なる位置に設けられており、第2軸線L2方向に沿って多段に形成されている。
本形態において、駆動車6には、計4つの駆動歯66(第1駆動歯661、第2駆動歯662、第3駆動歯663、および第4駆動歯664)が第1軸線L1方向に沿って多段に形成されている。4つの駆動歯66は各々、第1軸線L1方向の各位置に1つずつ形成されており、第1軸線L1方向からみたとき、4つの駆動歯66は等角度間隔に形成されている。
4つの駆動歯66のうち、第1軸線L1方向の最も一方側L1aに形成された第1駆動歯661は、第1軸線L1周りの最も他方側L1CWに配置されており、第1駆動歯661に対して第1軸線L1周りの一方側L1CCWに沿って第2駆動歯662、第3駆動歯663、および第4駆動歯664が順に配置されている。従って、4つの駆動歯66のうち、第1軸線L1方向の最も他方側L1bに形成された第4駆動歯664は、第1軸線L1周りの最も一方側L1CCWに位置する。それ故、複数の駆動歯66では、第1軸線L1方向の一方側L1aに位置する駆動歯66が第1軸線L1方向の他方側L1bに位置する駆動歯66より第1軸線L1周りの他方側L1CWに位置する。
ここで、駆動車6は、第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転した際のみ、駆動歯66が従動車7を駆動する。このため、4つの駆動歯66は、第1軸線L1周りの一方側L1CCWの面が、インボリュート曲線をもつ歯面になっており、4つの駆動歯66の径方向外側の端部(歯先)から第1軸線L1周りの他方側L1CWは、4つの駆動歯66の径方向外側の端部から連続して延在する円周面になっている。また、駆動歯形成部660に対して第1軸線L1周りの他方側L1CWに形成された円周面にカム面形成部670が構成されている。本形態では、4つの駆動歯66のうち、第2駆動歯662、第3駆動歯663、および第4駆動歯664の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの面は、単純なインボリュート曲線をもつ歯面になっている。これに対して、第1駆動歯661の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの面は、インボリュート曲線を基本にして径方向外側の端部の曲率半径を大きくしてある。このため、後述する動作を行った際、全開位置手前から全開位置への移行をスムーズに行うことができる。また、力の掛かる方向が急激に変化しないので、瞬間の衝撃音等を小さくすることができる。
従動車7には、計4つの従動歯76(第1従動歯761、第2従動歯762、第3従動歯763、および第4従動歯764)が第2軸線L2方向に沿って多段に形成されている。第1軸線L1および第2軸線L2に対して直交する方向からみたとき、4つの従動歯76(第1従動歯761、第2従動歯762、第3従動歯763、および第4従動歯764)は各々、4つの駆動歯66(第1駆動歯661、第2駆動歯662、第3駆動歯663、および第4駆動歯664)と重なっている。本形態において、計4つの従動歯76(第1従動歯761、第2従動歯762、第3従動歯763、および第4従動歯764)は各々、第2軸線L2方向の各位置に1つずつ形成されており、第2軸線L2方向からみたとき、4つの従動歯76は等角度間隔に形成されている。
4つの従動歯76のうち、第2軸線L2方向の最も一方側L2aに形成された第1従動歯761は、第2軸線L2周りの最も他方側L2CCWに配置されており、第1従動歯761から第2軸線L2周りの一方側L2CWに向かって第2従動歯762、第3従動歯763、および第4従動歯764が順に配置されている。従って、4つの従動歯76のうち、第2軸線L2方向の最も他方側L2bに形成された第4従動歯764は、第2軸線L2
周りの最も一方側L2CWに位置する。それ故、複数の従動歯76では、第2軸線L2方向の一方側L2aに位置する従動歯76が第2軸線L2方向の他方側L2bに位置する従動歯76より第2軸線L2周りの他方側L2CCWに位置する。
ここで、従動歯76は、第2軸線L2周りの他方側L2CCWからのみ駆動歯66が当接する。このため、4つの従動歯76(第1従動歯761、第2従動歯762、第3従動歯763、および第4従動歯764)は、第2軸線L2周りの他方側L2CCWの面が、インボリュート曲線をもつ歯面になっており、4つの従動歯76の径方向外側の端部(歯先)から第2軸線L2周りの一方側L2CWは、4つの従動歯76の径方向外側の端部から連続して延在する円周面になっている。
また、従動車7の従動歯形成部760には、複数の従動歯76より第2軸線L2周りの一方側L2CWに、駆動車6が第1軸線L1線周りの一方側L1CCWに回転した際に駆動歯66が当接しない最終従動歯765が複数の従動歯76よりも第2軸線L2方向の他方側L2bに設けられている。
ここで、複数の従動歯76の各ピッチは等しい。これに対して、複数の従動歯76のうち、第2軸線L2周りの最も一方側L2CWに位置する第4従動歯764と最終従動歯765とのピッチは、複数の従動歯76のピッチより広い。例えば、第4従動歯764と最終従動歯765とのピッチは、複数の従動歯76のピッチの1.1倍から1.8倍であり、本形態では、第4従動歯764と最終従動歯765とのピッチは、複数の従動歯76のピッチの1.25倍である。
(カム面形成部の詳細構成)
駆動車6において、カム面形成部670には、従動車7が付勢部材8による付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する際に複数の従動歯76が順に摺動する複数のカム面67が第1軸線L1方向の異なる位置に配置されており、複数のカム面67は、第1軸線L1方向に沿って多段に形成されている。
本形態において、カム面形成部670には、4つの従動歯76に対応して4つのカム面67(第1カム面671、第2カム面672、第3カム面673および第4カム面674)が形成されている。また、カム面形成部670には、従動車7の最終従動歯765が当接する最終のカム面675が設けられている。従って、カム面形成部670には、計5つのカム面67が形成されており、第1軸線L1および第2軸線L2に対して直交する方向からみたとき、5つのカム面67(第1カム面671、第2カム面672、第3カム面673、第4カム面674、および最終のカム面675)は各々、4つの従動歯76(第1従動歯761、第2従動歯762、第3従動歯763、および第4従動歯764)および最終従動歯765と重なっている。
5つのカム面67のうち、第1軸線L1方向の最も一方側L1aに形成された第1カム面671は、第1軸線L1周りの最も一方側L1CCWに配置されており、第1カム面671に対して第1軸線L1周りの他方側L1CWに沿って第2カム面672、第3カム面673、第4カム面674、および最終のカム面675が順に配置されている。従って、5つのカム面67のうち、第1軸線L1方向の最も他方側L1bに形成された最終のカム面675は、第1軸線L1周りの最も他方側L1CWに位置する。それ故、複数のカム面67では、第1軸線L1方向の一方側L1aに位置するカム面67が第1軸線L1方向の他方側L1bに位置するカム面67より第1軸線L1周りの一方側L1CCWに位置している。
5つのカム面67はいずれも、第1軸線L1周りの一方側L1CCWから他方側L1C
Wに円弧状に延在した円弧面からなり、周方向の一部に従動歯76が摺動する。このため、5つのカム面67はいずれも、周方向で隣り合うカム面同士は、一定の角度範囲で重なっている。本形態において、第1カム面671は、第1駆動歯661の径方向外側の端部から周方向に延在している。また、複数のカム面67はいずれも、第1軸線L1周りの最も一方側L1CCWの端部が第1軸線L1周りの一方側L1CCWで隣り合うカム面67より径方向外側に位置する。
本形態において、5つのカム面67はいずれも、第1軸線L1周りの一方側L1CCWから他方側L1CWに向けて縮径し、駆動歯66の歯底の延長線上に位置する第1胴部62の外周面に到達している。また、最終のカム面675は、他のカム面67(第1カム面671、第2カム面672、第3カム面673および第4カム面674)より、第1軸線L1周りの一方側L1CCWに位置する部分の外径の周方向での減少率が小さく、かつ、第1軸線L1周りの他方側L1CWに位置する部分の外径の周方向での減少率が大きい。また、第2カム面672は、第1軸線L1周りの他方側L1CWに設けられたカム面67(第3カム面673、第4カム面674、および最終のカム面675)より第1軸線L1周りの最も一方側L1CCWの端部が径方向内側に位置する。従って、後述する動作を行う際、第2従動歯762より後段の第3従動歯763、第4従動歯764、および最終従動歯765は、第2カム面672から第1軸線L1方向の他方側L1bに延在している部分と干渉しない。
また、本形態では、図9および図10を参照して後述するように、複数の従動歯76が複数のカム面67に対して順に摺動する各区間の間には、現在の区間の従動歯76がカム面に接しているうちに、次の区間の従動歯76または最終従動歯765がカム面67に対して接するように構成されている。
(位置検出器9の構成)
図4に示すように、本形態の回転伝達機構10には、駆動車6または従動車7(バッフル4)の角度位置を監視する位置検出器9が設けられている。本形態において、位置検出器9は、駆動車6の角度位置を監視するように構成されている。
位置検出器9は、駆動車6の第2胴部63に設けられたセンサ用カム面630によって変位する回転レバー91と、回転レバー91の変位によってオンオフが行われるスイッチ92とを有している。センサ用カム面630は、第1軸線L1の他方側L1CWに沿って、小径部631、拡径部634、大径部632および縮径部635が設けられている。
スイッチ92、は例えばタクトスイッチである。回転レバー91は、フレーム2の隔壁22に形成された円筒部によって回転可能に支持された支軸910と、支軸910から駆動車6のセンサ用カム面630に向けて突出した第1アーム部911と、支軸910からスイッチ92に向けて突出した第2アーム部912とを有している。第1アーム部911の先端部は、センサ用カム面630に摺動する円形の第1当接部913になっており、第2アーム部912の先端部は、スイッチ92に当接する第2当接部914になっている。
回転レバー91に対しては、カバー3によって支持された捩りコイルバネ93が設けられている。捩りコイルバネ93の一方の端部931はカバー3に支持され、捩りコイルバネ93の他方の端部932は、回転レバー91の第2アーム部912の先端部に支持されている。従って、第2アーム部912の先端部(第2当接部914)は、捩りコイルバネ93によってスイッチ92に向けて付勢されている。それ故、第1アーム部911の先端部(第1当接部913)がセンサ用カム面630の小径部631に当接している区間では、第2アーム部912の第2当接部914がスイッチ92を押圧する一方、第1アーム部911の先端部(第1当接部913)がセンサ用カム面630の大径部632に当接して
いる区間では、第2アーム部912の第2当接部914がスイッチ92から離間する。従って、スイッチ92のオンオフを監視すれば、駆動車6の角度位置を検出することができ、それ故、従動車7およびバッフル4の角度位置を監視することができる。
本形態において、位置検出器9は、図12を参照して後述するように、従動車7が第2軸線L2周りの最も一方側L2CWに回転した後、そこで停止している第1区間の途中位置でスイッチ92からの出力が切り換わるとともに、従動車7が第2軸線L2周りの最も他方側L2CCWに回転した後、そこで停止している第2区間の途中位置でスイッチ92からの出力が切り換わる。
(回転伝達機構10の動作)
図10、図11および図12を参照して、駆動車6の第1軸線L1周りの一方側L1CCWによって、従動車7を第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転させた後、従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転させる動作を説明する。図10は、図5に示す従動車7を第2軸線L2周り一方側L2CWに回転させる様子を示す説明図である。図11は、図5に示す従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転させる様子を示す説明図である。図12は、図5に示す駆動車6の角度位置とバッフル4の開度との関係を示す説明図であり、図12には、バッフル4の開度を実線で示し、位置検出器9のスイッチ92からの出力の変化を一点鎖線で示してある。また、図10および図11において、駆動車6と従動車7との接触部分は、太線や黒丸で示してある。
図10(a)には、バッフル4が閉姿勢にある状態が示されており、従動車7が第2軸線L2周りの最も他方側L2CCWに回転した後、停止している状態にある。この状態で、バッフル4は、図4等に示す付勢部材8によって閉方向に付勢されているが、バッフル4等に対して設けられたストッパによって、これ以上、バッフル4が閉姿勢に回転しないようになっている。
この状態から、図3に示すモータ50が作動して、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWに回転しても、図10(b)に示すように、駆動車6の第4駆動歯664が従動車7の第4従動歯764に当接するまでの区間(図12に示す区間a)では、従動車7およびバッフル4は停止した状態にある。
そして、駆動車6の第4駆動歯664が従動車7の第4従動歯764に当接すると、従動車7は、付勢部材8の付勢力に抗して第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転し始める。従って、バッフル4が回転中心軸線L周りの一方側LCW(開方向)に回転する。次に、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、図10(c)に示すように、駆動車6の第3駆動歯663が従動車7の第3従動歯763に当接し、従動車7は、付勢部材8の付勢力に抗して第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転する。従って、バッフル4が回転中心軸線L周りの一方側LCW(開方向)にさらに回転する。次に、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、図10(d)に示すように、駆動車6の第2駆動歯662が従動車7の第2従動歯762に当接し、従動車7は、付勢部材8の付勢力に抗して第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転する。従って、バッフル4が回転中心軸線L周りの一方側LCW(開方向)にさらに回転する。次に、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、図10(e)に示すように、駆動車6の第1駆動歯661が従動車7の第1従動歯761に当接し、従動車7は、付勢部材8の付勢力に抗して第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転する。従って、バッフル4が回転中心軸線L周りの一方側LCW(開方向)にさらに回転する。そして、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、図10(f)に示すように、駆動車6の第1駆動歯661の歯先が従動車7の第1従動歯761の歯先に乗り上げるまで、従動車7が付勢部材8の付勢力に抗して第2軸線L2周りの
一方側L2CWに回転し、バッフル4が開姿勢となる。
次に、図11(a)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWに回転すると、駆動車6の第1駆動歯661と従動車7の第1従動歯761との係合が解除されるので、従動車7は、図4等に示す付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転しようとする。但し、第1従動歯761が第1カム面671に当接しているため、従動車7が第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転することが阻止され、第2軸線L2周りの最も一方側L2CWで停止した状態が維持される(図12に示す区間b)。従って、バッフル4も開姿勢のまま停止している。
そして、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転しても、第1従動歯761が、第1カム面671の第1軸線L1周りの他方側L1CWの部分で第1カム面671が縮径している部分に到達するまでは、従動車7およびバッフル4は停止している。そして、停止区間(図12に示す区間b)の途中で、図4に示す位置検出器9では、回転レバー91の第1当接部913がセンサ用カム面630の大径部632から縮径部635を通って小径部631に移動する。従って、スイッチ92からの出力がオフからオンに切り換わる。
次に、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転し、第1従動歯761が、第1カム面671の第1軸線L1周りの他方側L1CWの部分で第1カム面671が縮径している部分に到達すると、従動車7は、図4等に示す付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し始める。従って、バッフル4は、回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転し始める。
次に、図11(b)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7が付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第1従動歯761が第1カム面671に接触した状態で、第2従動歯762が第2カム面672に接触する。次に、図11(c)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7は、付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第2従動歯762が第2カム面672を摺動する。
次に、図11(d)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7が付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第2従動歯762が第2カム面672に接触した状態で、第3従動歯763が第3カム面673に接触する。次に、図11(e)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7は、付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第3従動歯763が第3カム面673を摺動する。
次に、図11(f)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7が付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第3従動歯763が第3カム面673に接触した状態で、第4従動歯764が第4カム面674に接触する。次に、図11(g)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7は、付勢部材8の付勢力に
よって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第4従動歯764が第4カム面674を摺動する。
次に、図11(h)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7が付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、第4従動歯764が第4カム面674に接触した状態で、最終従動歯765が最終のカム面675に接触する。次に、図11(i)に示すように、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7は、付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、バッフル4が回転中心軸線L周りの他方側LCCW(閉方向)に回転する。その際、最終従動歯765が最終のカム面675を摺動する。
そして、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、従動車7は、最終従動歯765が最終のカム面675を外れるまで第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転し、その後、停止する。従って、バッフル4は閉姿勢の状態で停止する。その間、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転しても、図10(b)に示すように、第4駆動歯664が第4従動歯764に当接するまでは、従動車7およびバッフル4は停止している(図12に示す区間a)。そして、停止区間の途中で、図4に示す位置検出器9に用いた回転レバー91の第1当接部913がセンサ用カム面630の小径部631から拡径部634を通って大径部632に移動する。従って、スイッチ92からの出力は、オンからオフに切り換わる。
以降、駆動車6が第1軸線L1周りに一方側L1CCWにさらに回転すると、上記の動作が繰り返し行われる。
(本形態の主な効果)
以上説明したように、本形態の回転伝達機構10およびダンパ装置1では、駆動車6が第1軸線L1周りの一方側L1CCWに回転すると、駆動歯66が従動歯76を介して従動車7を第2軸線L2周りの一方側L2CWに駆動し、その後、駆動歯66と従動歯76との噛み合いが解除されると、従動車7は、付勢部材8の付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する。その際、従動車7は、駆動車6に設けられたカム面形成部670を摺動する。従って、駆動車6の第1軸線L1周りの一方側L1CCWのみに回転させた場合でも、従動車7を第2軸線L2周りの一方側L2CWに回転駆動することができるとともに、従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転させることができる。それ故、モータ50の制御回路等の構成を簡素化することができる。また、モータ50として、一方方向にのみ回転する安価なモータを用いることができる。
また、従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転させる際には、付勢部材8の付勢力を利用するが、その際には、従動車7が駆動車6のカム面形成部670を摺動する。このため、従動車7が第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する際の速度等を制御することができる。
さらに、複数の駆動歯66および複数の従動歯76が各々、軸線方向で異なる位置に設けられているため、予定通りの組み合わせで駆動歯66と従動歯76とを噛み合わせることができる。従って、従動車7の角度位置を適正に制御することができる。しかも、第1軸線L1方向の各位置に駆動歯66が1つずつ設けられ、第2軸線L2方向の各位置に従動歯76が1つずつ設けられている。このため、予定通りの組み合わせで駆動歯66と従動歯76とを噛み合わせることができるので、従動車の角度位置をより適正に制御するこ
とができる。
また、カム面形成部670には、従動車7が付勢部材8による付勢力によって第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転する際に複数の従動歯76が順に摺動する複数のカム面67が第1軸線L1方向の異なる位置に設けられている。このため、付勢部材8の付勢力によって従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転させる際、複数の従動歯76が複数のカム面67に順に摺動するので、付勢部材8の付勢力によって従動車7を第2軸線L2周りの他方側L2CCWに回転させる際、広い角度範囲にわたって、従動車7の回転速度等を制御することができる。
また、複数のカム面67は、第1軸線L1周りの一方側L1CCWから他方側L1CWに向かって外径が縮小しているため、複数の従動歯76をスムーズに複数のカム面67に順に摺動させることができる。
また、駆動歯形成部660では、第1軸線L1方向の各位置に駆動歯66が1つずつ設けられ、従動歯形成部760では、第2軸線L2方向の各位置に従動歯76が1つずつ設けられている。このため、駆動歯66と従動歯76との間に異物が挟まっても、異物が容易に外れるという利点がある。
また、複数の従動歯76が複数のカム面67に対して順に摺動する各区間の間では、現区間の従動歯76がカム面67に接しているうちに、次区間の従動歯76がカム面67に接し始めるため、複数の従動歯76をスムーズに複数のカム面67に順に摺動させることができる。従って、従動歯76とカム面67とが摺動する組み合わせが切り換わる際に従動車7が急速に回転する等の事態が発生しにくい。
また、複数の駆動歯66では、第1軸線L1方向の一方側L1aに位置する駆動歯66が第1軸線L1方向の他方側L1bに位置する駆動歯66より第1軸線L1周りの他方側L1CWに位置する。また、複数の従動歯76では、第2軸線L2方向の一方側L2aに位置する従動歯76が第2軸線L2方向の他方側L2bに位置する従動歯76より第2軸線L2周りの他方側L2CCWに位置する。また、複数のカム面67では、第1軸線L1方向の一方側L1aに位置するカム面67が第1軸線L1方向の他方側L1bに位置するカム面67より第1軸線L1周りの一方側L1CCWに位置する。従って、複数の駆動歯66、複数の従動歯76、および複数のカム面67を階段状に形成することができるので、駆動車6および従動車7の製作が容易である。また、駆動車6と従動車7との位置関係等が軸線方向でずれても、駆動歯66が予定外の従動歯76に当接する等の事態が発生しにくい。
また、従動歯形成部760には、駆動歯66が当接しない最終従動歯765が、複数の従動歯76より第2軸線L2周りの一方側L2CW、かつ、複数の従動歯76よりも第2軸線L2方向の他方側L2bに設けられ、カム面形成部670には、最終従動歯765が当接する最終のカム面675が設けられている。しかも、複数の従動歯76の各ピッチが等しいが、複数の従動歯76のうち、第2軸線L2周りの最も一方側L2CWに位置する従動歯76と最終従動歯765とのピッチは、複数の従動歯76のピッチより広い。このため、従動歯76がカム面67に摺動する状態から最終従動歯765が最終のカム面675に摺動する状態への切り替えをスムーズに行うことができるので、従動車7が急速に回転する等の事態が発生しにくい。
また、位置検出器9は、従動車7が第2軸線L2周りの最も一方側L2CWに回転した後、停止している区間(図12に示す区間b)の途中位置でスイッチ92からの出力が切り換わるとともに、従動車7が第2軸線L2周りの最も他方側L2CCWに回転した後、
停止している区間(図12に示す区間a)の途中位置でスイッチ92からの出力が切り換わる。このため、駆動車6と回転レバー91との位置関係が多少ずれても、従動車7が停止している状態をスイッチ92からの出力によって確実に監視することができる。
(第1変形例)
図13は、第1変形例の駆動車6および従動車7を示す説明図である。上記実施の形態では、図9を参照して説明したように、複数のカム面67はいずれも、第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部が第1軸線L1周りの他方側L1CWで隣り合うカム面67より径方向外側に位置している。但し、図13に示すように、複数のカム面67には、第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部が第1軸線L1周りの他方側L1CWで隣り合うカム面67の外縁と重なったカム面が含まれている態様を採用してもよい。より具体的には、図13に示す駆動車6では、第4カム面674の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部が第1軸線L1周りの一方側L1CCWで隣り合う第3カム面673の外縁と重なっており、最終のカム面675の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部が第1軸線L1周りの一方側L1CCWで隣り合う第4カム面674の外縁と重なっている。かかる態様によれば、カム面形成部670の形成が容易であるという利点がある。
(第2変形例)
図5〜図9に示した形態(以下、上記形態という)においては、駆動車6は、第1軸線L1方向の最も他方側L1bに形成された第4駆動歯664(最終駆動歯)は、第1軸線L1周りの一方側L1CCWを向く歯面が駆動歯形成部660の外周面とR状に繋がっている(図6、図9参照)。このため、複数の駆動歯66のピッチを計測しようとしても、第4駆動歯664の歯先の角度位置を正確に計測することが難しいため、正確なピッチを計測することが難しい。同様に、第1軸線L1方向の最も一方側L1aに形成された第1従動歯761は、第2軸線L2周りの他方側L2CCWを向く歯面が従動歯形成部760の外周面とR状に繋がっている(図5、図9参照)。このため、複数の従動歯76の歯部の形状を計測しようとしても、第1従動歯761の歯先の角度位置を正確に計測することが難しいため、正確な歯部の形状を計測することが難しい。そのため、従動歯76の歯先の正確な位置を計測することが難しく、従動歯76の正確なピッチを計測することが難しい。
第2変形例では、このような点を改善するため、駆動車6には、第4駆動歯664の歯部の形状を正確に計測するための第1段部68(図15、図17)が形成されている。また、従動車7には、第1従動歯761の歯部の形状を正確に計測するための第2段部78(図14、図16)が形成されている。
(第1段部)
図14は、第2変形例の駆動車6および従動車7を一方側からみた斜視図であり、図15は、第2変形例の駆動車6および従動車7を他方側からみた斜視図である。また、図16は、第2変形例の従動車7を従動歯形成部760の側から見た斜視図であり、図17は、第2変形例の駆動車6の平面図である。図15に示すように、第2変形例の駆動車6は、第1胴部62の周方向の一部に駆動歯形成部660が形成されており、駆動歯形成部660には、4つの駆動歯66および駆動歯ピッチ計測用の第1段部68が第1軸線L1方向に沿って多段に形成されている。4つの駆動歯66(第1駆動歯661、第2駆動歯662、第3駆動歯663、第4駆動歯664)および第1段部68は、この順で第1軸線L1周りに配置されている。
駆動歯ピッチ計測用の第1段部68は、第1軸線L1周りの最も他方側L1bに位置する最終駆動歯である第4駆動歯664の歯面668と周方向に隣り合う位置に形成されており、第4駆動歯664の歯面668の第1軸線L1方向の途中位置から第1軸線L1周
りの一方側L1CCWに突出している。4つの駆動歯66の歯面の径方向外側の端部(歯先)から第1軸線L1周りの他方側L1CWは、周方向に連続して延在する円周面669である。この円周面669は、第4駆動歯664の第1軸線L1方向の他方側L1bまで延びており、第1段部68の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの面の径方向外側の端部まで連続して延在する。すなわち、第2変形例の駆動車6では、4つの駆動歯66および第1段部68の径方向外側は、第1軸線L1を中心とする連続した円周面669となっている。円周面669は、駆動歯形成部660の外周面であり、4つの駆動歯66の歯面と交差する。
第2変形例の駆動車6は、第4駆動歯664と周方向に隣り合う位置に第1段部68を形成したことにより、駆動歯形成部660には、第4駆動歯664の歯面668を周方向にまたぐ範囲で円周面669が形成されている。このような範囲に円周面669を形成したことにより、第4駆動歯664の歯面668の径方向外側の端部(歯先)の角度位置は、他の3箇所の駆動歯66の歯先と同様に、円周面669と歯面668とが交差する交点P1(図15、図17参照)の位置として明確に測定することができるようになっている。従って、第2変形例では、全ての駆動歯66の歯先の位置を精度良く測定できる。従って、駆動歯66のピッチを精度良く測定することができる。なお、第1段部68の外周面は、第1軸線L1を中心とする円周面でなくてもよく、第4駆動歯664(最終駆動歯)の歯面668の径方向外側の端部(歯先)と交差する面であればよい。例えば、第1段部68の外周面は、円周面669の接線方向に延びる面であってもよい。
また、第1段部68は円盤部61から第1軸線L1方向の一方側L1aに突出する凸部であるが、円盤部61を第1軸線L1方向の他方側L1bに窪ませて、駆動歯ピッチ計測用の第1凹部を形成しても良い。この場合、凹部の径方向外側の内周面を円周面669と同一径の円周面とすれば、第1凹部の内周面は第4駆動歯664の歯面668と交差する面となる。従って、第1凹部の内周面と歯面668との交点の位置から第4駆動歯664の歯先の角度位置を精度良く測定できる。従って、駆動歯66のピッチを精度良く測定することができる。なお、この場合においても、第1凹部の内周面は、歯面668の径方向外側の端部(歯先)と交差する面であればよく、第1軸線L1を中心とする円周面でなくてもよい。
(第2段部)
図15、図16に示すように、第2変形例の従動車7には従動歯形成部760が形成されており、従動歯形成部760には、複数の従動歯76および最終従動歯765に加えて、従動歯ピッチ計測用の第2段部78が形成されている。従動歯形成部760には、最終従動歯765、4つの従動歯76、および第2段部78が第2軸線L2方向に沿って多段に形成されている。4つの従動歯76(第1従動歯761、第2従動歯762、第3従動歯763、第4従動歯764)および最終従動歯765と、第2段部78は、この順で第2軸線L2周りに配置されている。従動車7には、従動歯形成部760の径方向外側の部分を第1従動歯761より第2軸線L2方向の一方側に延長した延長部766が形成されている。第2段部78は、延長部766の第2軸線L2周りの他方側L2CCWの端部に設けられている。
従動歯ピッチ計測用の第2段部78は、第2軸線L2回りの最も他方側L2CCWに位置する第1従動歯761の歯面768と周方向に隣り合う位置に形成されており、第1従動歯761の歯面768に対して第2軸線L2周りの他方側L2CCWに突出している。4つの従動歯76の歯面の径方向外側の端部(歯先)から第2軸線L2周りの一方側L2CWは、周方向に連続して延在する円周面769である。また、この円周面769は、第1従動歯761の第2軸線L2方向の一方側L2aに設けられた延長部766まで延びており、第2段部78まで連続して延在する。すなわち、第2変形例の従動車7では、4つ
の従動歯76、最終従動歯765、および第2段部78の径方向外側は、第2軸線L2を中心とする連続した円周面769となっている。円周面769は、従動歯形成部760の径方向外側の外周面であり、4つの従動歯76および最終従動歯765の歯面と交差する。
第2変形例の従動車7は、第1従動歯761と周方向に隣り合う位置に第2段部78を形成したことにより、従動歯形成部760には、第1従動歯761の歯面768を周方向にまたぐ範囲で円周面769が形成されている。このような範囲に円周面769を形成したことにより、第1従動歯761の歯面768の径方向外側の端部(歯先)の角度位置は、他の3箇所の従動歯76および最終従動歯765の歯先と同様に、円周面769と歯面768とが交差する交点P2(図16参照)の位置として明確に測定することができるようになっている。従って、第2変形例では、全ての従動歯76の歯先の位置を精度良く測定できる。従って、従動歯76のピッチを精度良く測定することができる。なお、第2段部78の外周面は、第2軸線L2を中心とする円周面でなくてもよく、第1従動歯761の歯面768の径方向外側の端部(歯先)と交差する面であればよい。例えば、第2段部78の外周面は、円周面769の接線方向に延びる面であってもよい。
また、延長部766の外径を円周面769より大径とし、延長部766を第2軸線L2方向の一方側L2aに窪ませて、従動歯ピッチ計測用の第2凹部を形成しても良い。この場合、第2凹部の径方向外側の内周面を円周面769と同一径の円周面とすれば、第2凹部の内周面と歯面768との交点の位置から第1従動歯761の歯先の角度位置を精度良く測定できる。従って、従動歯76のピッチを精度良く測定することができる。なお、この場合においても、第2凹部の内周面は、歯面768と交差する面であればよく、第2軸線L2を中心とする円筒面でなくてもよい。
(カム面の形状)
図17に示すように、第2変形例の駆動車6は、図5〜図9に示した形態(上記形態)と同様に5つのカム面67を備えている。5つのカム面67のうち、第1カム面671を除く他の4つのカム面(第2カム面672、第3カム面673、第4カム面674、最終のカム面675)は、上記形態の位置よりも第1軸線L1周りの他方側L1CWに位置する。また、第2カム面672は、上記形態よりも径方向内側に縮径した位置に設けられている。
第2変形例では、5つのカム面67のそれぞれは、第1軸線L1周りの他方側L1CWで隣り合うカム面67と周方向に重なり合わないカム区間67Aを備える。第1軸線L1回りの最も一方側L1CCWに位置する第1カム面671のカム区間671Aは、第1軸線L1回りの最も他方側L1CWに位置する最終のカム面675を除く他のカム面(第2カム面672、第3カム面673、第4カム面674)のカム区間672A、673A、674Aよりも周方向に広い。特に、第2カム面672のカム区間672Aが最も周方向に狭い。また、最終のカム面675のカム区間675Aは、上記形態よりも周方向に狭い。また、第2カム面672の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部は、第2カム面672より第1軸線L1周りの他方側L1CWに位置するカム面(第3カム面673、第4カム面674、最終のカム面675)の一方側L1CCWの端部より、径方向内側に縮径した位置にシフトしている。
図18は、第2変形例の駆動車6の角度位置とバッフル4の開度との関係を示す説明図である。図18において、破線は図5〜図9に示した形態(上記形態)のバッフル4の開度であり、図12のグラフと同一である。また、実線は第2変形例のバッフル4の開度を示す。第2変形例では、第1カム面671のカム区間671Aを上記形態より長く設定したことにより、第1従動歯761が第1カム面671に摺動した状態で駆動車6が回転す
る間の駆動車6の回転角度が上記形態よりも長くなっている。その結果、バッフル4が閉じる際の閉じ始めの区間では、駆動車6の回転角度に対する従動車7の回転角度が小さい。従って、図18に示すように、バッフル4の閉じ始めの区間では駆動車6の角度位置とバッフル4の開度との関係を示すグラフ(実線)の傾きが図12の傾き(破線)よりも緩やかである。すなわち、バッフル4の閉じ始めの区間では、バッフル4の回転速度は上記形態より遅く、バッフル4は上記形態よりゆっくりと閉じ始めるようになっている。
また、第2カム面672の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部を上記形態より縮径した位置にシフトさせたことにより、第2従動歯762が第2カム面672に接触し始めるタイミングが上記形態より遅れ、第1従動歯761が第1カム面671から離れるタイミングが上記形態より遅れる。従って、第1従動歯761が第1カム面671に摺動した状態で駆動車6が回転する回転角度(第1カム面671でのダンパ対応角度)がさらに長くなるので、バッフル4の閉じ始めの区間におけるバッフル4の回転速度は、さらに遅くなっている。
第2変形例の駆動車6では、最終のカム面675から最終従動歯765が離れる際の駆動車6の回転位置は、上記形態とほぼ同じ位置である。つまり、第2従動歯762が第2カム面672に接触するタイミングは上記形態よりも遅れるものの、最終従動歯765が最終のカム面675から離れるタイミングは上記形態とほぼ同じである。従って、バッフルの閉じ始めの区間を過ぎると、そのあとは駆動車6の回転角度に対する従動車7の回転角度は上記形態より大きくなっている。つまり、バッフルの閉じ始めの区間を過ぎると、バッフル4の回転速度は上記形態より早くなっており、その結果、上記形態と同じタイミングでバッフル4が閉じ終わるようになっている。
このように、第2変形例では、バッフル4の閉じ始めの区間ではバッフル4の回転速度が遅く、バッフル4の閉じ始めの区間を過ぎると、その後はバッフル4の回転速度が早くなるように構成されている。具体的には、第1カム面671に第1従動歯761が摺動する間の従動車7の回転速度が上記形態より大きい。そして、第2カム面672、第3カム面673、第4カム面674にそれぞれ対応する従動歯76が摺動する間の従動車7の回転速度は、いずれも、第1カム面671に第1従動歯761が摺動する間の従動車7の回転速度より小さい。なお、駆動車6の回転角度に対する従動車7の回転速度(すなわち、バッフル4の閉じ速度)は、カム面67の形状だけでなく、従動歯76の形状やピッチによっても変動する。従って、上記のような回転速度の変化を実現する形態は、第2変形例の形態に限定されるものではない。例えば、従動歯76のピッチを変更した場合には、それに対応してカム面67の形状を適宜変更することができる。
(駆動車および従動車の組立用目印)
図19は第2変形例の駆動車6および従動車7を備えるバッフル駆動機構5およびカバー3の斜視図である。図14、図15に示すように、駆動車6の第1軸線L1方向の一方側L1aの先端には軸部64が形成され、従動車7の第2軸線L2方向の一方側L2aの先端には軸部74が形成されている。カバー3は、フレーム2の隔壁22とX方向に対向する底部31と、底部31の外周縁から隔壁22の側(X2方向)へ立ち上がる側壁部32を備えており、底部31には、軸部64、74を回転可能に支持する2箇所の回転支持部33、34が形成されている。
図19に示すように、駆動車6は、第1軸線L1方向の他方側L1bの端部に設けられた円盤部61が上になる姿勢でカバー3に組み付けられる。駆動車6は、円盤部61の中央から他方側L1bに突出する軸部65を備えており、軸部65は隔壁22に設けられた回転支持部(図示省略)に回転可能に支持される。駆動車6は、第1軸線L1周りの回転位置を組立基準位置6Aに合わせるための第1組立用目印69を備える。第2変形例では
、円盤部61の他方側L1bの面の外周部に形成された凹部が第1組立用目印69として用いられている。第1組立用目印69は、周方向の1箇所に形成されている。駆動車6の組立基準位置6Aは、図19に示すように、第1軸線L1に対する第1組立用目印69の位置がZ方向の一方側Z1となる位置である。駆動車6に対してZ方向の一方側Z1には、モータ50が配置されている。すなわち、組立基準位置6Aは、モータ50が位置する側に第1組立用目印69を向けた回転位置である。
従動車7は、第2軸線L2方向の他方側L2bの端部に設けられた軸部75が上になる姿勢でカバー3に組み付けられる。上述したように、軸部75の先端にはバッフル4が固定される。軸部75の先端には、従動車7の第2軸線周りの回転位置を組立基準位置7Aに合わせるための第2組立用目印79が形成されている。第2変形例では、軸部75の先端は、径方向の反対側の2箇所に平坦面751が形成されたIカット形状であり、平坦面751が第2組立用目印79として用いられる。なお、軸部75の先端のIカット形状は、バッフル4に従動車7の回転を伝達するための回り止め形状としても用いられる。従動車7の組立基準位置7Aは、図19に示すように、平坦面751(第2組立用目印79)の向きがZ方向と一致する位置である。ここで、平坦面751の向きがZ方向と一致する回転位置は2箇所あるが、組立基準位置7Aでは、従動歯形成部760が駆動車6の側に位置している。従動車7に対してZ方向の一方側Z1には、モータ50が配置されている。すなわち、組立基準位置7Aは、平坦面751に沿う方向にモータ50が位置する回転位置である。
(第2変形例の効果)
以上説明したように、第2変形例の駆動車6および従動車7を備える回転伝達機構10およびダンパ装置1では、最終駆動歯である第4駆動歯664の歯面668と第1段部68の外周面との交点を計測できる。従って、第4駆動歯664の歯部の形状を正確に計測でき、第4駆動歯664の歯先の位置を正確に計測できるため、駆動歯66のピッチを正確に計測できる。また、第1従動歯761の歯面768と第2段部78の外周面との交点を計測できる。従って、第1従動歯761の歯部の形状を正確に計測でき、第1従動歯761の歯先の位置を正確に計測できるため、従動歯76のピッチを正確に計測できる。また、従動歯形成部760を第2軸線L2方向に延長した延長部766を形成することにより、従動歯形成部760に第2段部78を形成可能な高さを確保することができる。
また、第2変形例の駆動車6および従動車7は、複数の従動歯76が順に複数のカム面67を摺動する際、最初のカム区間671Aを第1従動歯761が摺動する区間が長い。また、第1カム面671に第1従動歯761が摺動する間の従動車7の回転速度は、第2カム面672、第3カム面673、第4カム面674に対応する従動歯76が摺動する間の従動車7の回転速度より小さい(遅い)。そして、第2カム面672の第1軸線L1周りの一方側L1CCWの端部は、第3カム面673、第4カム面674、最終のカム面675の一方側L1CCWの端部より径方向内側に位置する。このような構成により、従動車7を回転させる際、最初のうちはゆっくりと回転させる動きを実現することができる。
さらに、第2変形例の駆動車6は、第1軸線L1周りの回転位置を組立基準位置6Aに合わせるための第1組立用目印69を備え、第2変形例の従動車7は、第2軸線L2周りの回転位置を組立基準位置7Aに合わせるための第2組立用目印79を備えるため、駆動車6および従動車7の回転位置を予め定められた組立基準位置6A,7Aに容易に合わせることができる。従って、組立時の作業性が良い。なお、第1組立用目印69および第2組立用目印79は、図19に示すような形態に限定されるものではなく、カバー3に回転可能に取り付けた状態で駆動車6および従動車7の回転位置を合わせることができる形態であればよい。
(他の実施の形態)
上記実施の形態および変形例は、本発明の好適な実施の形態の例であるが、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々変形実施可能である。例えば、上記実施の形態では、第1軸線L1方向の各位置に駆動歯66が1つずつ設けられ、第2軸線L2方向の各位置に従動歯76が1つずつ設けられていたが、駆動歯66および従動歯76が軸線方向の各位置に複数ずつ設けられている態様を採用してもよい。また、上記実施の形態におけるダンパ装置1は、冷蔵庫用であるが、必ずしも、冷蔵庫に用いられるダンパ装置に限定されるものではない。また、上記実施の形態では、ダンパ装置1の回転伝達機構10に本発明を適用したが、他の装置に用いられる回転伝達機構に本発明を適用してもよい。
1…ダンパ装置、2…フレーム、3…カバー、4…バッフル、5…バッフル駆動機構、6…駆動車、6A…組立基準位置、7…従動車、7A…組立基準位置、8…付勢部材、9…位置検出器、10…回転伝達機構、20…開口部、21…筒部、22…隔壁、23…シール部、31…底部、32…側壁部、33、34…回転支持部、41…開閉板、42…弾性部材、50…モータ、51…出力軸、52…ウォーム、55…伝達機構、56…ウォームホイール、57…複合歯車、61…円盤部、62…第1胴部、63…第2胴部、64…軸部、65…軸部、66…駆動歯、67…カム面、67A…カム区間、68…第1段部、69…第1組立用目印、74…軸部、75…軸部、76…従動歯、78…第2段部、79…第2組立用目印、80…捩りコイルバネ、81、82…端部、91…回転レバー、92…スイッチ、93…捩りコイルバネ、210…内壁、211…係合部、411…係合部、571…大径歯車、610…歯車、630…センサ用カム面、631…小径部、632…大径部、634…拡径部、635…縮径部、660…駆動歯形成部、661…第1駆動歯、662…第2駆動歯、663…第3駆動歯、664…第4駆動歯(最終駆動歯)、668…第4駆動歯の歯面、669…円周面、670…カム面形成部、671…第1カム面、672…第2カム面、673…第3カム面、674…第4カム面、675…第5カム面、671A、672A、673A、674A、675A…カム区間、751…平坦面、760…従動歯形成部、761…第1従動歯、762…第2従動歯、763…第3従動歯、764…第4従動歯、765…最終従動歯、766…延長部、768…第1従動歯の歯面、769…円周面、910…支軸、911…第1アーム部、912…第2アーム部、913…第1当接部、914…第2当接部、931、932…端部、L…回転中心軸線、LCCW…回転中心軸線周りの他方側、LCW…回転中心軸線周りの一方側、L1…第1軸線、L1a…一方側、L1b…他方側、L1CCW…第1軸線周りの一方側、L1CW…第1軸線周りの他方側、L2…第2軸線、L2a…一方側、L2b…他方側、L2CCW…第2軸線周りの他方側、L2CW…第2軸線周りの一方側、P1、P2…交点

Claims (28)

  1. 第1軸線周りの一方側に回転する駆動車と、
    前記駆動車によって前記第1軸線と平行な第2軸線周りの一方側に回転駆動される従動車と、
    前記従動車を前記第2軸線周りの他方側に付勢する付勢部材と、
    を有し、
    前記駆動車には、前記従動車を前記第2軸線周りの一方側に回転駆動する複数の駆動歯が周方向に配置された駆動歯形成部と、前記従動車が前記付勢部材による付勢力によって前記第2軸線周りの他方側に回転する際に前記従動車が摺動するカム面形成部と、が周方向で隣り合うように設けられ、
    前記従動車には、前記駆動車が前記第1軸線周りの一方側に回転した際に前記駆動歯が順に当接する複数の従動歯が一部の角度範囲に配置された従動歯形成部が設けられ、
    前記複数の駆動歯は各々、前記第1軸線方向の異なる位置に設けられ、前記複数の従動歯は各々、前記第2軸線方向の異なる位置に設けられていることを特徴とする回転伝達機構。
  2. 前記カム面形成部には、前記従動車が前記付勢部材による付勢力によって前記第2軸線周りの他方側に回転する際に前記複数の従動歯が順に摺動する複数のカム面が前記第1軸線方向の異なる位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回転伝達機構。
  3. 前記複数のカム面は、前記第1軸線周りの一方側から他方側に向かって外径が縮小していることを特徴とする請求項2に記載の回転伝達機構。
  4. 前記駆動歯形成部では、前記第1軸線方向の各位置に前記駆動歯が1つずつ設けられ、
    前記従動歯形成部では、前記第2軸線方向の各位置に前記従動歯が1つずつ設けられていることを特徴とする請求項2または3に記載の回転伝達機構。
  5. 前記複数の従動歯が前記複数のカム面に対して順に摺動する各区間の間では、現区間の従動歯がカム面に接しているうちに、次区間の従動歯がカム面に接し始めることを特徴とする請求項2から4の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  6. 前記複数の駆動歯では、前記第1軸線方向の一方側に位置する駆動歯が前記第1軸線方向の他方側に位置する駆動歯より前記第1軸線周りの他方側に位置し、
    前記複数の従動歯では、前記第2軸線方向の一方側に位置する従動歯が前記第2軸線方向の他方側に位置する従動歯より前記第2軸線周りの他方側に位置し、
    前記複数のカム面では、前記第1軸線方向の一方側に位置するカム面が前記第1軸線方向の他方側に位置するカム面より前記第1軸線周りの一方側に位置していることを特徴とする請求項2から5の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  7. 前記複数の駆動歯は、前記第1軸線周りの一方側の面が歯面となっており、
    前記駆動車は、前記第1軸線周りの最も他方側に位置する最終駆動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第1段部を備え、
    前記第1段部は、前記最終駆動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する外周面を備えることを特徴とする請求項6に記載の回転伝達機構。
  8. 前記複数の駆動歯は、前記第1軸線周りの一方側の面が歯面となっており、
    前記駆動車は、前記第1軸線周りの最も他方側に位置する最終駆動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第1凹部を備え、
    前記第1凹部は、前記最終駆動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する内周面を備える
    ことを特徴とする請求項6に記載の回転伝達機構。
  9. 前記複数の従動歯は、前記第2軸線周りの他方側の面が歯面となっており、
    前記従動車は、前記第2軸線周りの最も一方側に位置する第1従動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第2段部を備え、
    前記第2段部は、前記第1従動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する外周面を備えることを特徴とする請求項6から7の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  10. 前記複数の従動歯は、前記第2軸線周りの他方側の面が歯面となっており、
    前記従動車は、前記第2軸線周りの最も一方側に位置する第1従動歯の歯面に対して周方向に隣り合う位置に形成された第2凹部を備え、
    前記第2凹部は、前記第1従動歯の歯面の径方向外側の端部と交差する内周面を備えることを特徴とする請求項6から7の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  11. 前記従動車は、前記第1従動歯より前記第2軸線方向の一方側に前記従動歯形成部を延長した延長部を備え、
    前記第2段部は、前記延長部に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の回転伝達機構。
  12. 前記従動歯形成部には、前記駆動歯が当接しない最終従動歯が、前記複数の従動歯より前記第2軸線周りの一方側、かつ、前記複数の従動歯よりも前記第2軸線方向の他方側に設けられ、
    前記カム面形成部には、前記最終従動歯が当接する最終のカム面が設けられていることを特徴とする請求項2から11の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  13. 前記複数の従動歯の各ピッチが等しく、
    前記複数の従動歯のうち、前記第2軸線周りの最も一方側に位置する従動歯と前記最終従動歯とのピッチは、前記複数の従動歯のピッチより広いことを特徴とする請求項12に記載の回転伝達機構。
  14. 前記カム面および前記最終のカム面は、前記第1軸線周りの一方側から他方側に向かって外径が縮小しており、
    前記最終のカム面は、前記第1軸線周りの一方側に位置する部分の外径の周方向での減少率が前記複数のカム面より小さく、かつ、前記第1軸線周りの他方側に位置する部分の外径の周方向での減少率が前記複数のカム面より大きいことを特徴とする請求項13に記載の回転伝達機構。
  15. 前記複数のカム面はいずれも、前記第1軸線周りの一方側の端部が前記第1軸線周りの一方側で隣り合うカム面より径方向外側に位置することを特徴とする請求項2から14の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  16. 前記複数のカム面には、前記第1軸線周りの一方側の端部が前記第1軸線周りの一方側で隣り合うカム面の外縁と重なったカム面が含まれていることを特徴とする請求項2から14の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  17. 前記複数のカム面のそれぞれは、前記第1軸線周りの他方側で隣り合うカム面と周方向に重なり合わないカム区間を備え、
    前記第1軸線周りの最も一方側に位置する第1カム面の前記カム区間は、前記第1軸線周りの最も他方側に位置する最終のカム面を除く他のカム面の前記カム区間より周方向に広いことを特徴とする請求項2から16の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  18. 前記第1カム面に前記複数の従動歯のうちの対応する1つが摺動する間の前記従動車の回転速度は、前記第1カム面および前記最終のカム面とは異なるカム面に前記複数の従動歯のうちの対応する1つが摺動する間の前記従動車の回転速度より小さいことを特徴とする請求項17に記載の回転伝達機構。
  19. 前記複数のカム面は、前記第1軸線周りの最も一方側から数えて2番目に位置する第2カム面を備え、
    前記第2カム面の前記第1軸線周りの一方側の端部は、前記第2カム面より前記第1軸線周りの他方側に位置するカム面の前記第1軸線周りの一方側の端部より径方向内側に位置することを特徴とする請求項17または18に記載の回転伝達機構。
  20. 前記駆動車または前記従動車の角度位置を監視する位置検出器が設けられていることを特徴とする請求項1から19の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  21. 前記位置検出器は、前記駆動車の角度位置を監視することを特徴とする請求項20に記載の回転伝達機構。
  22. 前記位置検出器は、前記駆動車に設けられたセンサ用カム面によって変位する回転レバーと、前記回転レバーの変位によってオンオフが行われるスイッチと、を有していることを特徴とする請求項21に記載の回転伝達機構。
  23. 前記位置検出器は、前記従動車が前記第2軸線周りの最も一方側に回転した後、停止している区間の途中位置で前記スイッチからの出力が切り換わるとともに、前記従動車が前記第2軸線周りの最も他方側に回転した後、停止している区間の途中位置で前記スイッチからの出力が切り換わることを特徴とする請求項22に記載の回転伝達機構。
  24. 前記駆動車は、前記第1軸線周りの回転位置を組立基準位置に合わせるための第1組立用目印を備えることを特徴とする請求項1から23の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  25. 前記従動車は、前記第2軸線周りの回転位置を組立基準位置に合わせるための第2組立用目印を備えることを特徴とする請求項1から24の何れか一項に記載の回転伝達機構。
  26. 請求項1から25の何れか一項に記載の前記回転伝達機構を備えたダンパ装置であって、
    開口部が形成されたフレームと、
    前記駆動車を駆動するモータと、
    前記従動車の前記第2軸線周りの回転が伝達されて前記開口部を開閉するバッフルと、
    を有することを特徴とするダンパ装置。
  27. 前記付勢部材は、前記バッフルを前記開口部に対する開方向あるいは閉方向に付勢することにより、前記従動車を前記第2軸線周りの他方側に付勢していることを特徴とする請求項26に記載のダンパ装置。
  28. 前記モータは、前記駆動車を前記第1軸線周りの一方側に駆動させる回転駆動力のみを出力可能であることを特徴とする請求項26または27に記載のダンパ装置。
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