JP2018100553A - 脱着式内装部材 - Google Patents

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英美 大海
Hidemi Omi
英美 大海
哲哉 二村
Tetsuya Futamura
哲哉 二村
坂田 知昭
Tomoaki Sakata
知昭 坂田
哲志 鏑木
Tetsushi Kaburagi
哲志 鏑木
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Abstract

【課題】装飾部材について、低廉なコストで脱着自在に壁面を装飾できることに加え、状況やニーズに応じて優れた適応性を発揮可能なものとする。
【解決手段】平面視形状が方形とされ表面に装飾のある装飾体10Aの裏面で平行な1対の辺に近接するように端縁線に沿ってシート状磁石からなる帯状の吸着体5a,5bが固定され、表面側に平面状磁石を備えた壁に吸着体5a,5bで磁気吸着することで壁に対し脱着自在に固定される脱着式内装部材1Aであって、その吸着体5a,5bが1対の辺の端縁線に沿う長手方向に同一ピッチでN極とS極が交互に連続するように多極着磁され、そのピッチと同一ピッチで水平方向又は垂直方向にN極とS極が連続するように多極着磁された壁の平面状磁石に対し、異極同士が磁気吸着しながら互いの着磁線を平行に揃えて固定されることで、その縦・横各辺が壁の表面上で垂直・水平に位置決めされるものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、脱着式の内装部材に関し、殊に、低廉な施工コストで壁面を脱着自在に装飾することのできる脱着式内装部材に関する。
近年、平板状又は表面に立体構造を有した所定サイズの内装部材を壁面に複数枚固定するだけの簡易な装飾方法が普及しているが、その内装部材を異なるデザインのものに交換して模様替えを行う際には、固定された多数の内装部材を壊しながら壁面から引き剥がした後に、新しい内装部材を総て正確に位置決めしながら固定する必要があるため、施工の手間とコストが嵩んでしまうのが通常である。
これに対し、特開2011−42961号公報に記載されているように、壁面に設けた鉄板に対し、裏面に磁石を設けた内装部材(壁面パネル)を磁気吸着で設けるものとした壁の装飾方法が提案されており、これにより、比較的低廉な施工コストで内装部材を脱着自在な状態で固定することができ、模様替えの際には、固定した内装部材を破壊することなく交換作業を完了することができる。
しかし、この施工方法においても、模様替えの度に多量の内装部材を総て壁面に対し縦・横の線を垂直・水平に揃えながら正確な位置で固定するには手間と時間を要することになる。そこで、特開2011−219931号公報において、壁面に対し額縁状の縁取りを有した装飾基板を正確な位置にて接着剤等で予め固定しておき、その縁取り内側の所定位置に設けた磁石等の吸着手段で表面に装飾を有した装飾主体を脱着自在に固定する方式が提案されている。
この方式によれば、予め正確な位置に固定した装飾基板の縁取りに合わせて装飾主体(内装部材)挿入・固定するだけで、各々脱着自在な状態で正確な位置・角度で固定することができる。ところが、この方式の場合、壁に固定した装飾基板のサイズ・形状に一致する内装部材しか使用できないことに加え、その固定位置の変更もできないことから、状況やニーズに応じて装飾を修正・変更したい場合の適応性において不充分であり、壁面デザインの多様性を充分に実現しにくいものであると言わざるを得ない。
また、その装飾基板は、磁石で脱着可能な素材からなる固定部を縁取り内側の所定位置に有しており、それ自体で複雑な形状・構成を備えていることから、装飾主体のコストと合わせた全体コストが比較的割高であるため、その多数枚を壁面において正確な位置に固定して設けるには、施工の手間とコストが嵩みやすくなるという難点も有している。
特開2011−42961号公報 特開2011−219931号公報
本発明は、上記のような問題を解決しようとするものであり、装飾部材について、低廉なコストで脱着自在に壁面を装飾できることに加え、状況やニーズに応じて優れた適応性を発揮可能なものとすることを課題とする。
そこで、本発明は、平面視形状が方形とされ表面に装飾を備えた装飾体の裏面で平行な1対の辺に近接するように端縁線に沿ってシート状磁石からなる帯状の吸着体が各々固定されており、表面側に平面状磁石を備えた壁に前記吸着体で磁気吸着することで前記壁に対し脱着自在に固定される脱着式内装部材において、前記吸着体は、前記1対の辺の端縁線に沿う長手方向に所定幅の同一ピッチでN極とS極が交互に連続するように多極着磁されたものであり、そのピッチと同一ピッチで水平方向又は垂直方向にN極とS極が連続するように多極着磁された壁の平面状磁石に対し、異極同士が磁気吸着しながら互いの着磁線を平行に揃えて固定されることにより、その縦・横各辺が前記壁の表面上で垂直・水平に位置決めされる、ことを特徴とするものとした。
このように、方形の装飾体の縦又は横の辺に沿って長手方向にN極とS極が交互に連続する帯状のシート状磁石を設け、それと同じピッチでN極とS極が水平方向又は垂直方向に交互に連続する平面状磁石を備えた壁に対し磁気吸着で固定する方式としたことで、これをその壁面に近接させるだけで方形の装飾体の縦・横の向きが垂直・水平に揃った状態で磁気吸着されることから、内装部材を正確な位置・角度にて容易に固定できることに加え、内装部材のサイズ・形状の変更や固定位置の変更を行う場合にも容易に適応可能なものとなる。
また、この脱着式内装部材において、その吸着体は、装飾体の端縁線から一定の間隔を有して固定されたことで装飾体裏面の端縁側でシート状磁石の厚さにより段差を形成しながらその段差から端縁線に至る部分に庇部を形成しており、この庇部が、壁から装飾体を引き剥がす際に指又は器具を引っ掛ける掛止手段又はその庇部と壁面の間に隣接した他の脱着式内装部材の端縁側を挿入させて保持する保持手段として機能する、ことを特徴としたものとすれば、脱着式内装部材を引き剥がす作業が一層容易になることに加え、その複数枚を隣接して壁面に固定する際の適応性にも一層優れたものとなる。
さらに、上述した脱着式内装部材において、その吸着体は、長手方向両端側の磁極が同極とされていることを特徴としたものとすれば、壁面上で上下逆になるように180度回転させてもそのまま同位置に固定できる点で極めて作業性に優れていることに加え、吸着体の長手方向に沿って脱着式内装部材を連設する場合に、長手方向に連続して位置する吸着体同士の間隔を磁極1つ分の幅に抑えることができるため、最小限の隙間で綺麗に連設しやすいものとなる。
さらにまた、上述した脱着式内装部材において、その装飾体は、1対の帯状の吸着体が平行に固定された間の中央部分が、裏面方向に突出するように側面視弧状に湾曲しており、その吸着体を壁に磁気吸着させることでその中央部分が表面方向に弾性変形しながら壁面に密着する、ことを特徴としたものとすれば、装飾体の裏面のうち平行配置したシート状磁石の間の部分が壁面から浮き上がることを回避することができる。
加えて、上述した脱着式内装部材において、その装飾体の裏面中央部分に、磁石又は強磁性体からなるシート状又は平板状の吸着体が配設されており、この装飾体を壁に固定する際に、装飾体の中央部分が磁気吸着で壁面に密着されることを特徴としたものとすれば、固定状態において装飾体中央部が壁面から浮くことを回避可能なものとなる。
また加えて、上述した脱着式内装部材において、その装飾体は、前記帯状の吸着体を少なくともいずれかの辺側に有した状態で平面視の輪郭形状が同一の方形で同一サイズになる複数の分割体に分割させる分割線が形成されており、その分割線の位置で他の部分よりも容易に切断又は破断されて分割可能なものとされている、ことを特徴としたものとすれば、標準サイズの脱着式内装部材に加え、これをそれよりも小さなサイズの単位に容易に分割しながら壁面に固定できるようになるため、壁面に固定する際の適応性において一層優れたものとなる。
そして、上述した脱着式内装部材の複数個が、壁への固定時に縦又は/及び横の辺を構成する装飾体の端縁線の位置で互いに連結してなり、その連結している各端縁線の位置で分離させる分離線が各々形成されており、この分離線の位置で他の部分よりも容易に切断又は破断されて分離可能なものとされている、ことを特徴としたものとすれば、壁面において縦方向又は横方向に複数個連設する際に、同方向に複数個連なったものを使用することで、多数の脱着式内装部材を短時間で正確な位置にて固定できるようになる。
この場合、その分離線は前記装飾体で帯状の吸着体が近接して固定された側の辺に対して直角方向の辺になる位置に形成されている、ことを特徴としたものとすれば、固定する際の作業性に一層優れたものとなる。
装飾体の縦又は横の辺に沿うようにN極とS極が交互に連続する帯状のシート状磁石を設け、それと同じピッチでN極とS極が交互に連続する平面状磁石を備えた壁に対し磁気吸着で固定させるものとした本発明によると、低廉なコストで脱着自在に壁面を装飾できることに加え、状況やニーズに応じて優れた適応性を発揮可能なものとなる。
本発明における第1の実施の形態である脱着式内装部材の背面図であり、円内は拡大部分図である。 (A)は図1の脱着式内装部材の正面図、(B)は(A)のX−X線に沿う断面図である。 図1の脱着式内装部材を壁面に固定した状態の一例を示す正面図である。 図2(B)の脱着式内装部材の変形例を示す断面図である。 本発明における第2の実施の形態である脱着式内装部材の正面図である。 図1の脱着式内装部材の応用例を示す背面図である。 本発明における第3の実施の形態である脱着式内装部材の背面図である。 図7の脱着式内装部材を壁面に固定した状態の一例を示す正面図である。 図8の脱着式内装部材と分割した脱着式内装部材が重なっている部分の状態を説明するための拡大した縦断面部分図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。
図1は、本発明における第1の実施の形態である脱着式内装部材1Aを底面図で示している。この脱着式内装部材1Aは、表面側に平面状磁石を備えた図示しない壁に脱着自在な状態で固定して壁面を装飾するための部材であり、所定の樹脂シートを表面側に立体的な装飾が表れるように成形して得た平面視方形の装飾体10Aの裏面に、平行な1対の辺(本実施例では長辺)に近接するように端縁線に沿ってシート状磁石からなる帯状の吸着体5a,5bが各々固定されたものである。
その帯状の吸着体5a,5bは、円内の拡大部分図に示すように、装飾体10Aの1対の長辺の端縁線に沿う長手方向に、例えば2〜8mm(4mm程度が好ましい)幅の同一ピッチでN極とS極が縞状に交互に連続するように多極着磁されており、そのピッチと同一ピッチで水平方向又は垂直方向にN極とS極が連続するように多極着磁された図示しない壁の平面状磁石に対し、異極同士が磁気吸着しながら互いの着磁線を平行に揃えて固定されることで、その縦・横各辺が前記壁の表面上で垂直・水平に位置決めされることが、本発明における特徴部分となっている。
また、図1の円内に示す拡大部分図の吸着体5aにおいて、長手方向右端側の磁極はN極であるが、図示しない反対側の左端側もそれと同極のN極となっており、吸着体5aの長手方向両端側の磁極が同極とされている点が、本実施の形態における重要な特徴部分となっている(吸着体5bも両端がN極)。さらに、吸着体5a,5b両端側の端縁線が装飾体10Aの端縁線から各磁極の2分の1の幅でオフセットした状態で固定されている。
このような構成を採用したことにより、脱着式内装部材1Aを壁面上で上下逆になるように180度回転させた場合でも、そのまま同位置に固定できる点で極めて作業性に優れたものとなっており、且つ、吸着体5a,5bの長手方向に沿って脱着式内装部材1Aを連設する場合に、長手方向に連続して位置する吸着体同士の間隔を磁極1つ分の幅に抑えることができるため、最小限の隙間で綺麗に連設しやすいものとしている。
図2(A)は、図1の脱着式内装部材1Aの平面図を示しており、図2(B)はそのX−X線に沿う断面図を示している。本実施の形態の脱着式内装部材1Aは、その装飾体10Aが、PVCやPET等による樹脂シート材の表面に壁紙と同様に所定の模様を印刷、又は所定の模様を印刷した建材シートを貼付した樹脂シート材を所定の型で成形したものであるが、図2(B)に示すように、表面側に立体的な形状が表れて三次元内装部材と呼ばれるものとなっており、内側に空気を有した空洞部が形成されていることで、これを設けた壁の保温性が向上するとともに、その複数枚を重ねて嵩張りにくい状態にして保管することもできる。
上述したように、平面視長方形の装飾体10Aを壁に対し着脱自在に固定するための固定手段として、帯状のシート状磁石からなる吸着体5a,5bが、その長辺に沿う端縁部分に形成された平坦な周縁部11a,11bの裏面側に、その長手方向に沿って各々固定されているが、そのシート状磁石としては、例えば0.4〜1.5mm程度の薄さであっても強い吸着力を発揮しながら比較的安価である点で、シート状フェライト磁石が好適である。
そして、この吸着体5a,5bは、装飾体10Aの平坦な周縁部11a,11bにおいて、その端縁線から一定の間隔(オフセット)を有して平行に固定されており、装飾体10A裏面の端縁側でシート状磁石の厚さにより段差を形成しながら、その段差から端縁線に至る部分に庇部110a,110bを形成している点も、本実施の形態における重要な特徴部分となっている。
本実施の形態では、例えば各磁極の短径方向の幅が2mm程度の場合に、その庇部110a,110bの幅を1〜3mm程度のものとして想定しているが、これが存在することにより、壁から装飾体10Aを引き剥がす際に指の爪や先の尖った器具を引っ掛けるための掛止手段、又はその庇部110a,110bと壁面の間に隣接した他の脱着式内装部材1Aの端縁側を挿入させて保持するための保持手段として機能するものとなるため、脱着式内装部材1Aを引き剥がす作業が一層容易になることに加え、図9の説明において詳述するようにその複数枚を隣接して壁面に固定する際の適応性においても一層優れたものとなっている。
図3は、本実施の形態の脱着式内装部材1Aの複数枚を壁に固定した状態の一例を示している。壁面及び脱着式内装部材1Aの両長辺側に表示した縦線は、S極とN極の磁極の着磁線を模式的に表現したものである。即ち、脱着式内装部材1Aを磁気吸着させる対象である壁は、その表面側に多極着磁された平面状磁石が全面に亘って設けられており、その磁極の分布が、吸着体5a,5bにおいて長手方向に亘って交互に連続するN極とS極と同一のピッチで、その着磁線を図中縦向き(垂直方向)にして、N極とS極が縞状に交互に連続している。
そのため、この脱着式内装部材1Aを、その吸着体5a,5bの着磁線が縦向きになるようにしながら、ある程度縦横を整えた状態にて壁面に近接させるだけで、壁面で縦方向に長い各磁極に対し吸着体5a,5bで異極になる部分が両者の着磁線を平行に揃えながら磁気吸着して、脱着式内装部材1Aの縦・横が壁面上の縦・横に自動的に揃うことになる。
したがって、壁に着脱式内装部材1Aを固定する作業が極めて容易に進むものであり、大量に固定する場合であっても比較的短時間で正確に完了することができる。また、この脱着式内装部材1Aを固定する際に、その縦方向の位置(高さ)は任意に決定することができ、横方向の位置も着磁線のピッチ単位で自由に決定できるため、作業上の適応性において極めて優れたものとなっている。
尚、この例では、壁面の総てに着磁線を縦向きにして平面状磁石を設けた場合を説明したが、着磁線を横向きにしたり壁面において装飾を施す部分だけをカバーするようにしたりしてもよく、その平面状磁石は所定レベルの吸着力を確保できるのであれば帯状または点状の配置であっても良い。また、多極着磁の平面状磁石を用いずに、スチールペーパー等の強磁性体を平面状に設けた壁であっても、脱着式内装部材1Aを磁気吸着により固定することも可能であるが、この場合は、その縦・横の向きを正確に揃えるのに手間を要することになる。
図4は、上述した脱着式内装部材1Aの変形例としての脱着式内装部材1Bを縦断面図で示している。この脱着式内装部材1Bにおいては、その装飾体10Bが、1対の帯状の吸着体5a,5bを平行に固定した間の中央部分が、裏面方向に突出するように側面視弧状に湾曲しており、吸着体5a,5bを壁に磁気吸着させることでその中央部分が表面方向に弾性変形しながら壁面に密着する点を特徴としており、装飾体10Bの裏面のうち平行配置した5a,5bの間の部分が壁面から浮き上がることを回避できるようになっている。
図5は、本発明における第2の実施の形態である脱着式内装部材1Cを平面図で示している。この実施の形態では、上述した脱着式内装部材1Aと同じ構成を有した部材の複数個が、装飾体10Cの吸着体5a,5bを近接して固定した側の辺に対し直角方向の辺側(短辺)になる位置で部分的に互いに連結しながらその位置で分離するための分離線16を備えたものとなっており、その連結部分には連結を分離するための分離部160が各々形成され、その分離線16の位置で他の部分よりも容易に切断又は破断されながら分離可能とされている点を特徴としている。
即ち、その分離線16において、ハーフカット等による分離部160を設けた位置で連結しており、例えば分離線16に沿って折り曲げるように力を加えることで、容易に破断されるようになっている。そのため、壁面において縦方向又は横方向に複数個連設する際に、その方向に複数個連なったものを使用することで、多数枚の脱着式内装部材を短時間で正確な位置・角度にて固定することができる。尚、連結部を有した端縁線16としては、その分離作業が容易なものである限り、その総てに亘って連結した状態の連結部としながらその長手方向総てに亘ってハーフカット又はミシン目による分離線を設けたものであってもよい。
図6は上述した脱着式内装部材1Aの応用例を背面図で示しており、その装飾体10Aの裏面中央部分に、磁石又は強磁性体からなるシート状又は平板状の吸着体50が配設されており、この装飾体10Aを壁に固定する際に、装飾体10Aの中央部分を磁気吸着で壁面に密着させるように機能する点を特徴としたものである。これにより、固定状態において樹脂製の装飾体10Aの中央部が壁面から浮いてしまうことを回避することができる。
図7は、本発明における第3の実施の形態である脱着式内装部材1Eを背面図で示している。この脱着式内装部材1Eは、その装飾体10Eが、帯状の吸着体5c,5d,5e,5fを少なくともいずれかの辺側に有した状態で、平面視の輪郭形状が同一の方形で同一サイズになる4つの分割体に分割することのできる分割線12a,12bが形成されており、その分割線12a,12bの位置で他の部分よりも容易に切断又は破断されながら分割可能とされている点を特徴としている。
また、この脱着式内装部材1Eは、その分割線12a,12bの位置で同形状同サイズの4つの分割体に分割して4分の1にすることのほか、分割線12aの位置で縦長の2分の1のサイズに分割したり、分割線12bの位置で横長の2分の1のサイズに分割したりすることもできる。そのため、壁に固定した状態の図8に示すように、標準サイズの脱着式内装部材4Eに加え、これをその4分の1のサイズ及び縦又は横に2分の1のサイズの3種類の貼付単位に容易に分割しながら壁面に固定できるようになるため、壁面に固定して装飾する際の適応性の点において一層優れたものとなっている。
また、上述した実施例の総てにおいて、その装飾体の吸着体を設けた端縁側には段差が形成されているが、図8における脱着式内装部材1Eと分割体1E(1/2)が隣接する部分を拡大した縦断面部分図である図9に示すように、その庇部110dと壁面の間に、吸着体のない端縁側を挿入して保持させるようにすれば、分割体1E(1/2)の分割線で分割された吸着体のない端縁側が壁面から浮き上がるのを防止しながら、壁面上で綺麗な固定状態を維持することが可能となる。
尚、図4、図5、図6、図7に記載した実施の形態における特徴部分は、図1の脱着式内装部材1Aにおいて適用することのほか、脱着式内装部材1B,1C,1D,1Eにおいて互いに適用したり、その複数を複合的に適用したりすることにより、各機能を重畳的・複合的に発揮させることが可能であることは言うまでもない。
また、上述したように、本発明による脱着式内装部材1B,1C,1D,1Eは、その内側空間に保持した空気層により壁の断熱性を向上させる機能を備えているが、この機能に加え、その裏側にアルミ蒸着シートを設けることで遮熱機能を向上させることができ、吸音材を設けることで防音機能を向上させることもできる。さらに、装飾体に芳香剤を塗布又は含有させたり芳香剤含有シートを裏側に設けたりすることで、芳香機能を賦与することもできる。
以上、述べたように、装飾部材について、本発明により低廉なコストで脱着自在に壁面を装飾できることに加え、状況やニーズに応じて優れた適応性を発揮できるようになった。
1A,1B,1C,1D,1E 脱着式内装部材、5a,5b,5c,5d,5e,5f,50 吸着体、10A,10B,10C,10E 装飾体、11a,11b 周縁部、12a,12b 分割線、16 分離線、110a,110b,110c,110d 庇部、160 分離部

Claims (8)

  1. 平面視形状が方形とされ表面に装飾を備えた装飾体の裏面で平行な1対の辺に近接するように端縁線に沿ってシート状磁石からなる帯状の吸着体が各々固定されており、表面側に平面状磁石を備えた壁に前記吸着体で磁気吸着することで前記壁に対し脱着自在に固定される脱着式内装部材において、前記吸着体は、前記1対の辺の端縁線に沿う長手方向に所定幅の同一ピッチでN極とS極が交互に連続するように多極着磁されたものであり、前記ピッチと同一ピッチで水平方向又は垂直方向にN極とS極が連続するように多極着磁された前記壁の平面状磁石に対し、異極同士が磁気吸着しながら互いの着磁線を平行に揃えて固定されることにより、その縦・横各辺が前記壁の表面上で垂直・水平に位置決めされる、ことを特徴とする脱着式内装部材。
  2. 前記吸着体は、前記装飾体の端縁線から一定の間隔を有して固定されたことで前記装飾体裏面の端縁側で前記シート状磁石の厚さにより段差を形成しながら該段差から前記端縁線に至る部分に庇部を形成しており、該庇部が、前記壁から前記装飾体を引き剥がす際に指又は器具を引っ掛ける掛止手段又は前記庇部と壁面の間に隣接した他の脱着式内装部材の端縁側を挿入させて保持する保持手段として機能する、ことを特徴とする請求項1に記載した脱着式内装部材。
  3. 前記吸着体は、長手方向両端側の磁極が同極とされている、ことを特徴とする請求項1又は2に記載した脱着式内装部材。
  4. 前記装飾体は、前記1対の帯状の吸着体が平行に固定された間の中央部分が、裏面方向に突出するように側面視弧状に湾曲しており、前記吸着体を前記壁に磁気吸着させることで前記中央部分が表面方向に弾性変形しながら壁面に密着する、ことを特徴とする請求項1,2又は3に記載した脱着式内装部材。
  5. 前記装飾体の裏面中央部分に、磁石又は強磁性体からなるシート状又は平板状の吸着体が配設されており、前記装飾体を前記壁に固定する際に、前記装飾体の中央部分が磁気吸着で壁面に密着される、ことを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載した脱着式内装部材。
  6. 前記装飾体は、前記帯状の吸着体を少なくともいずれかの辺側に有した状態で平面視の輪郭形状が同一の方形で同一サイズになる複数の分割体に分割させる分割線が形成されており、該分割線の位置で他の部分よりも容易に切断又は破断されて分割可能なものとされている、ことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載した脱着式内装部材。
  7. 請求項1,2,3,4,5又は6に記載した脱着式内装部材の複数個が、前記壁への固定時に縦又は/及び横の辺を構成する前記装飾体の端縁線の位置で互いに連結してなり、該連結している各端縁線の位置で分離させる分離線が各々形成されており、該分離線の位置で他の部分よりも容易に切断又は破断されて分離可能なものとされている、ことを特徴とする脱着式内装部材。
  8. 前記分離線は、前記装飾体で前記帯状の吸着体が近接して固定された側の辺に対して直角方向の辺になる位置に形成されている、ことを特徴とする請求項7に記載した脱着式内装部材。
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