JP2018100225A - 有機化合物およびそれを含有する半導体材料 - Google Patents
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- KYRYLIUZEDRPNH-FRNCAIJCSA-N C[C@@H]1C(CCC[C@H](C)C2)C2C(C)C(CC2)(C[C@H]2O)[C@H]1C Chemical compound C[C@@H]1C(CCC[C@H](C)C2)C2C(C)C(CC2)(C[C@H]2O)[C@H]1C KYRYLIUZEDRPNH-FRNCAIJCSA-N 0.000 description 1
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Abstract
Description
特許文献2には、2−アルキル−8−アリールクリセン骨格を有する化合物が記載されており、これらの化合物を用いてなるトランジスタの移動度は2.7〜3.0cm2/Vsに達することが記載されている(キャスト法によって作製した単結晶または真空成膜法にて半導体層を形成。)。一方で、湿式成膜法であるスピンコート法によって作製した前記化合物の薄膜を半導体層とするトランジスタの移動度は10−4cm2/Vsのオーダーと記載されている。このように特許文献2に記載の化合物については、溶媒への溶解性が低いために、湿式成膜法に供すると著しく特性が低下することが課題となっている。
特許文献1には、2,8−ビス(m−アルキルフェニル)クリセン骨格を有する化合物が記載されており、これらの化合物を用いてなるトランジスタの移動度は11.9cm2/Vsに達することが記載されている(キャスト法によって作製した単結晶にて半導体層を形成。)。一方で、非特許文献1に記載の化合物については、溶媒への溶解性が低いことが課題となっている。
特許文献3には、2−アルキルクリセンまたは2,8−ジアルキルクリセン骨格を有する化合物が記載されており、これらの化合物を用いてなるトランジスタの移動度は1.1cm2/Vsに達することが記載されている(スピンコート法にて半導体層を形成。)。
しかし、2−アルキルクリセンまたは2,8−ジアルキルクリセン誘導体は、高半導体特性と湿式成膜性を兼ね備えるものの、一方で、熱によって膜の結晶状態が変化して移動度が低下することが課題となっている。
1.一般式(1)で表される化合物。
2.前記Arが、一般式(2)または一般式(3)で表される1.に記載の化合物。
3.1.または2.に記載の化合物を含有する半導体材料。
4.1.または2.に記載の化合物を含有するインク。
5.1.または2.に記載の化合物を含有する半導体膜。
6.1.または2.に記載の化合物を含有する半導体層を有する半導体素子。
7.1.または2.に記載の化合物を含有する半導体層を有するトランジスタ。
以下、本発明の化合物について説明する。
本発明の有機化合物は、一般式(1)で表されるクリセン誘導体である。
Arとしては、置換基を有してもよい芳香族炭化水素基または置換基を有してもよい複素芳香族基であれば、特に限定されるものではなく、例えば、
フェニル基および置換基を有するフェニル基、ナフチル基および置換基を有するナフチル基、アズレニル基および置換基を有するアズレニル基、アントラセニル基および置換基を有するアントラセニル基、フェナントリル基および置換基を有するフェナントリル基、アセナフチレニル基および置換基を有するアセナフチレニル基、アセナフテニル基および置換基を有するアセナフテニル基、フルオレニル基および置換基を有するフルオレニル基、ナフタセニル基および置換基を有するナフタセニル基、ピレニル基および置換基を有するピレニル基、クリセニル基および置換基を有するクリセニル基、ペリレニル基および置換基を有するペリレニル基、ビフェニルから誘導される一価基および置換基を有するビフェニルから誘導される一価基、p−ターフェニルから誘導される一価基および置換基を有するp−ターフェニルから誘導される一価基、p−クォーターフェニルから誘導される一価基および置換基を有するp−クォーターフェニルから誘導される一価基等の単環または多環芳香族炭化水素基;
フリル基および置換基を有するフリル基、チエニル基および置換基を有するチエニル基、
オキサゾリル基および置換基を有するオキサゾリル基、チアゾリル基および置換基を有するチアゾリル基、オキサジアゾリル基および置換基を有するオキサジアゾリル基、チアジアゾリル基および置換基を有するチアジアゾリル基、
インドリル基および置換基を有するインドリル基、インドリニル基および置換基を有するインドリニル基、インドリジニル基および置換基を有するインドリジニル基、ピロロピリダジニル基および置換基を有するピロロピリダジニル基、ベンゾトリアゾリル基および置換基を有するベンゾトリアゾリル基、ベンゾフリル基および置換基を有するベンゾフリル基、ベンゾチエニル基および置換基を有するベンゾチエニル基、ベンゾオキサゾリル基および置換基を有するベンゾオキサゾリル基、
ピリジル基および置換基を有するピリジル基、ピリダジニル基および置換基を有するピリダジニル基、ピリミジニル基および置換基を有するピリミジニル基、ピラジニル基および置換基を有するピラジニル基、
ビチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するビチオフェンから誘導される一価基、ターチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するターチオフェンから誘導される一価基、クォーターチオフェンから誘導される一価基および置換基を有するクォーターチオフェンから誘導される一価基等の単環または多環複素芳香族基;
などを挙げることができる。
水素原子、ハロゲノ基、ニトロ基、ニトリル基、
非環式または環式の炭素原子数1〜20のアルキル基(該アルキル基中の−CH2−が、酸素原子、硫黄原子および窒素原子がおのおの直接結合しないように、−O−、−R´C=CR´−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO2−、−SO−、−NH−、−NR´−または−C≡C−で置換されてよく、該アルキル基中の水素原子は、ハロゲノ基、ニトリル基または芳香族基によって置換されていてもよい(ただし、R´は炭素原子数1〜20の非環式または環式のアルキル基を表す。)。)、
芳香族基(該芳香族基は、ハロゲノ基、ニトロ基、ニトリル基、非環式または環式の炭素原子数1〜20のアルキル基、芳香族基で置換されていてもよく、該アルキル基中の−CH2−が、酸素原子、硫黄原子および窒素原子がおのおの直接結合しないように、−O−、−CR´´=CR´´−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO2−、−SO−、−NH−、−NR´´−または−C≡C−で置換されてよく、該アルキル基中の水素原子は、ハロゲノ基、ニトリル基または芳香族基によって置換されていてもよい(ただし、R´´は炭素原子数1〜20の非環式または環式のアルキル基を表す。)。)
等を挙げることができる。
一般式(4)または(5)で表される基がより好ましい。
R1は非環式の炭素原子数1〜20のアルキル基(該アルキル基中の−CH2−が、酸素原子、硫黄原子および窒素原子がおのおの直接結合しないように、−O−、−R´C=CR´−、−CO−、−OCO−、−COO−、−S−、−SO2−、−SO−、−NH−、−NR´−または−C≡C−で置換されてよく、該アルキル基中の水素原子は、ハロゲノ基、ニトリル基または芳香族基によって置換されていてもよい(ただし、R´は炭素原子数1〜20の非環式または環式のアルキル基を表す。)。)である。
更に高い移動度の化合物を得るためには、(A−1)炭素原子数1〜20の直鎖アルキル基がより好ましい。
等を挙げることが出来る。
本発明の化合物の製造方法について説明する。
本発明の化合物の製造方法としては、本発明の化合物を得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。以下に示すとおり、本発明の化合物は、公知慣用の合成反応を組み合わせて製造することができる。
本発明の半導体材料について説明する。
本発明の化合物は、半導体素子を用途とした、半導体材料として使用することができる。本発明の半導体材料の形態としては、半導体素子の製造に供しうる形態であれば特に限定されるものではなく、単結晶、多結晶、粉末、非晶膜、多結晶膜、単結晶膜、薄膜等の固体形態;溶液、分散液、塗布液、インク等の液体形態;などを挙げることができる。中でも、有機半導体材料の特徴が、湿式成膜法によって半導体素子を与えうるところにあることを鑑みれば、塗布液またはインクであることが好ましい。
なお、本発明の半導体材料は、供された半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内で、本発明の化合物以外の材料を含有していてもよい。
本発明のインクについて説明する。
本発明のインクとは、本発明の化合物を含有する半導体膜を、湿式成膜法によって形成するための材料であり、さらには、本発明の化合物を含有する半導体層であって、本発明の半導体素子が有する半導体層を、湿式成膜法によって形成するための材料であり、ひいては、本発明の半導体素子を湿式成膜法によって与える材料である。
そのような溶媒としては、本発明の化合物を溶解または分散せしめることができれば特に限定されるものではなく、例えば、
酢酸エチル、酢酸ノルマルプロピル、酢酸イソプロピル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMAc)、3−メトキシ−3−メチル−ブチルアセテート、エトキシエチルプロピオネート(EEP)、プロピレンカーボネート等のエステル系溶媒;
ジクロロメタン、クロロホルムなどの塩素系溶媒;
等を挙げることできる。
なお、本発明のインクに用いられる溶媒は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
シアノエチルプルラン、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルローストリアセテート(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロオレフィン、ポリスチレンおよびポリスチレン誘導体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパラキシリレン誘導体(例えば、パリレンシリーズ(商標名))、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、アモルファスフッ素樹脂(例えば、サイトップシリーズ(商品名、旭硝子製))、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、電子線硬化性樹脂(例えば、電子線硬化性アクリル系樹脂や電子線硬化性メタアクリル系樹脂)、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、メラミン樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、UV硬化性アクリル系樹脂やUV硬化性メタアクリル系樹脂)等の高分子化合物を挙げることができる。
なお、本発明のインクに含有される樹脂は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
該樹脂のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、1〜10質量%の範囲であることが好ましく、3〜7質量%の範囲であることがより好ましい。
アエロジルシリーズ(商品名、エボニック製)、
サイリシア、サイロホービック、サイロピュート、サイロページ、サイロピュア、サイロスフェア、サイロマスク、シルウェル、フジバルーン(以上、商品名、富士シリシア製)、
PMA−ST、IPA−ST(以上、商品名、日産化学製)、
NANOBIC3600シリーズ、NANOBIC3800シリーズ(以上、商品名、ビックケミー製)等の無機系微粒子;
EXCEDIC BLUE0565、EXCEDIC RED0759、EXCEDIC YELLOW 0599、EXCEDIC GREEN0358、EXCEDIC YELLOW0648(以上、商品名 DIC製)等の顔料;
などを挙げることができる。
なお、本発明のインクに含有される体質成分は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
該体質成分のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、有効成分で0〜20質量%の範囲であることが好ましい。
炭化水素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤等を挙げることができる。中でも、鎖長がC6以上の直鎖状のパーフルオロアルキル基を有するフッ素系界面活性剤(例えば、メガファックF−482、メガファックF−470(R−08)、メガファックF−472SF、メガファックR−30、メガファックF−484、メガファックF−486、メガファックF−172D、メガファックF178RM(以上、商品名、DIC製))が好ましい。
なお、本発明のインクに含有される界面活性剤は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
該界面活性剤のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、有効成分で0.01〜5.00質量%の範囲であることが好ましく、有効成分で0.05〜1.00質量%の範囲であることがより好ましい。
なお、本発明のインクに含有される離型剤は、1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
また、該離型剤のインク中の濃度は、本発明のインクを用いてなる半導体素子が所望の半導体特性を呈する範囲内であれば特に限定されるものではなく、通常、有効成分で0.0〜5.0質量%の範囲であることが好ましく、有効成分で0.0〜3.0質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明の半導体素子について説明する。
本発明の半導体素子としては、本発明の化合物を用いてなる半導体層を有する半導体素子であれば特に限定されるものではなく、例えば、ダイオード;サイリスタ;フォトダイオード、太陽電池、受光素子等の光電変換素子;電界効果型トランジスタ、静電誘導型トランジスタ、バイポーラトランジスタ、薄膜トランジスタ等のトランジスタ;有機EL素子、発光トランジスタなどの発光素子;メモリ;温度センサ、化学センサ、ガスセンサ、湿度センサ、放射線センサ、バイオセンサ、血液センサ、免疫センサ、人工網膜、味覚センサ、圧力センサ等のセンサ;インバータ、リングオシレータ、RFID等のロジック回路ユニット;等を挙げることができる。
本発明のトランジスタについて説明する。
トランジスタは、ゲート電極、ゲート絶縁層、ソース電極、ドレイン電極、半導体層を必須要素として有する半導体素子であり、各電極や各層の配置の仕方によってさまざまな構造に分類される。
基板材料としては、板状、シート状、フィルム状等に加工できるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、
シリコン;
石英ガラス、ソーダガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス等の無機系ガラス;
セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルローストリアセテート(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロオレフィン、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等の樹脂や高分子化合物;
等を挙げることができる。
ゲート電極、ソース電極、およびドレイン電極の材料としては、導電性材料であれば特に限定されるものではなく、無機系導電性材料や有機系導電性材料などを挙げることができる。
一方、有機系導電性材料としては、例えば、導電性ポリアニリン、導電性ポリアニリン誘導体、導電性ポリピロール、導電性ポリピロール誘導体、導電性ポリチオフェン、導電性ポリチオフェン誘導体、ポリエチレンジオキシチオフェンとポリスチレンスルホン酸の錯体(PEDOT−PSS)等のドーピングで電気伝導率を向上させた公知慣用の導電性高分子;
テトラチアフルバレン−テトラシアノキノジメタン錯体などの電荷移動錯体;
などを挙げることができる。
まず、湿式成膜法または乾式成膜法を用いて、いったん広い範囲に導電膜を形成し(いったん、導電膜をべた(全面)形成し)、次に、該「べた導電膜」上にレジストを、フォトリソグラフィーまたは印刷法によりパターン形成し、しかるのち、エッチングする方法;
前記「べた導電膜」をレーザーアブレーションなどでパターン化する方法;
マスクを介した乾式成膜法にて、ダイレクトにパターン化する方法;
印刷法を用いてダイレクトにパターン化する方法;
等を挙げることができる。
湿式成膜法としては、例えば、電解メッキ法、浸漬メッキ法、無電解メッキ法、ゾルゲル法、有機金属分解(MOD)法、塗布法、印刷法等を挙げることができる。
なお、前記マスクを介した方法としては、金属マスク法とリフトオフ法などを、前記塗布法としては、ESD(Electro Spray Deposition)法、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra−dilute Solution)法、エアドクターコート法、エアナイフコート法、エッジキャスト法、含浸コート法、キスコート法、キャストコート法、スクイズコート法、スピンコート法、スリットコート法、静電コート法、静電スプレイコート法、ダイコート法、超音波スプレイコート法、超臨界スプレイコート法、ディスペンス法等、ディップコート法、ドクターブレードコート法、トランスファーロールコート法、ドロップキャスト法、バーコート法、ブレードコート法、リバースコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法等を、
前記印刷法としては、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、キャピラリーペン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、凸版反転印刷法、ドロップキャスト法、フレキソ印刷法、平版印刷法、マイクロコンタクト印刷法等を挙げることができる。
ゲート絶縁層は、ゲート電極とソース電極、ゲート電極とドレイン電極、ゲート電極と半導体層を電気的に絶縁する機能を有するものである。したがって、ゲート絶縁層の材料としては、電気的絶縁性材料であれば特に限定されるものではなく、例えば、シアノエチルプルラン、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルローストリアセテート(TAC)、ポリアリレート(PAR)、ポリイミド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリカーボネート(PC)、ポリシクロオレフィン、ポリスチレンおよびポリスチレン誘導体、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリパラキシリレン誘導体(例えば、パリレンシリーズ(商標名))、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリビニルフェノール(PVP)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、アクリル樹脂、アモルファスフッ素樹脂(例えば、サイトップシリーズ(商品名、旭硝子製))、アルキド樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、電子線硬化性樹脂(例えば、電子線硬化性アクリル系樹脂や電子線硬化性メタクリル系樹脂)、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、フェノキシ樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、UV硬化性樹脂(例えば、UV硬化性アクリル系樹脂やUV硬化性メタクリル系樹脂)等の高分子化合物;
Al2O3、SiO2、BaxSr(1−x)TiO3、BaTixZr(1−x)O3等の無機物;
などを挙げることができる。
2種類以上の絶縁性材料からなる場合、各絶縁性材料は単純に混合されていてもよく、絶縁性材料間で共有結合が形成されていてもよい。さらに、反応(重合)開始剤、架橋剤、架橋補助剤を含んでいる場合、これらの材料と絶縁性材料は単純に混合されていてもよく、これらの材料間で共有結合が形成されていてもよい。
ゲート絶縁層の厚みは、該ゲート絶縁層を形成するために用いられる絶縁性材料の種類に応じて、所望の絶縁性を達成できる範囲内で適宜決定されるものであり、通常、10nm〜5μmの範囲であることが好ましい。
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着(PVD)法;などを、
湿式成膜法としては、例えば、電解メッキ法、浸漬メッキ法、無電解メッキ法、ゾルゲル法、有機金属分解(MOD)法、塗布法、印刷法等を挙げることができる。
なお、前記塗布法としては、ESD(Electro Spray Deposition)法、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra−dilute Solution)法、エアドクターコート法、エアナイフコート法、エッジキャスト法、含浸コート法、キスコート法、キャストコート法、スクイズコート法、スピンコート法、スリットコート法、静電コート法、静電スプレイコート法、ダイコート法、超音波スプレイコート法、超臨界スプレイコート法、ディスペンス法等、ディップコート法、ドクターブレードコート法、トランスファーロールコート法、ドロップキャスト法、バーコート法、ブレードコート法、リバースコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法等を、
前記印刷法としては、インクジェット印刷法、オフセット印刷法、キャピラリーペン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、凸版反転印刷法、ドロップキャスト法、フレキソ印刷法、平版印刷法、マイクロコンタクト印刷法等を挙げることができる。
なお、パターン化が必要な場合、「電極」の項において説明した内容と同様の方法にてパターン化することができる。
本発明のトランジスタの特徴は、その構成要素である半導体層に、本発明の化合物を含有することにある。なお、本発明のトランジスタの構成要素である半導体層は、所望の半導体特性を呈することができれば、本発明の化合物以外の材料を含有していてもよい。そのような材料としては、「(本発明のインク)」の項目で説明した、その他の半導体材料、高分子化合物や樹脂、体質成分、界面活性剤、離型剤等を挙げることができる。
プラズマCVD法、熱CVD法、レーザーCVD法等の化学蒸着(CVD)法;
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等の物理蒸着(PVD)法;
湿式成膜法としては、例えば、
ESD(Electro Spray Deposition)法、ESDUS(Evaporative Spray Deposition from Ultra−dilute Solution)法、エアドクターコート法、エアナイフコート法、エッジキャスト法、含浸コート法、キスコート法、キャストコート法、スクイズコート法、スピンコート法、スリットコート法、静電コート法、静電スプレイコート法、ダイコート法、超音波スプレイコート法、超臨界スプレイコート法、ディスペンス法等、ディップコート法、ドクターブレードコート法、トランスファーロールコート法、ドロップキャスト法、バーコート法、ブレードコート法、リバースコート法、ロールコート法、ワイヤーバーコート法等の塗布法;
インクジェット印刷法、オフセット印刷法、キャピラリーペン印刷法、グラビア印刷法、グラビアオフセット印刷法、スクリーン印刷法、ディスペンス法、凸版印刷法、凸版反転印刷法、ドロップキャスト法、フレキソ印刷法、平版印刷法、マイクロコンタクト印刷法等の印刷法;
等を挙げることができる。
前記表示装置のとしては、液晶表示装置、分散型液晶表示装置、電気泳動表示装置、粒子回転表示装置、エレクトロクロミック表示装置、有機EL表示装置、電子ペーパー等を挙げることができる。
〈化合物(101)の製造方法〉
化合物(101)の製造方法について説明する。なお、化合物(101)は、一般式(1)で表される化合物において、Arがフェニル基、R1がヘキシル基である場合に相当する化合物である。
アルゴン雰囲気下、Jounal of Organic Chemistry,1992年、57号1262頁に記載の方法で得た2,8−ジメトキシ−5,6,11,12−テトラヒドロクリセン11.0g(37.5mmol)、50%含水10%−Pd/C(エヌ・イーケムキャット製)8.40gにメシチレン110mLを加え、160℃で6時間撹拌した後、放冷した。析出した白色固体をろ過し、酢酸エチルで洗浄した。得られた白色固体を乾燥することで、化合物(101−1)7.77g(収率、71.9%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.68−8.66(m,2H),δ8.64(d,J=8.8Hz,2H),δ7.93(d,J=8.8Hz,2H),δ7.38−7.35(m,4H),δ4.02(s,6H).
アルゴン雰囲気下、化合物(101−1)5.70g(19.8mmol)に脱水ジクロロメタン500mLを加え、0℃で撹拌した。反応液へ三臭化ホウ素の1Mジクロロメタン溶液47mL(47mmol)を滴下した後、室温に昇温して1時間撹拌した。さらに8時間加熱還流し、室温まで放冷した。反応液へ水200mLを加え、析出した白色固体をろ過することで、化合物(101−2)5.14g(収率、100%)を得た。これ以上、精製することなく次の反応へ供した。
アルゴン雰囲気下、化合物(101−2)5.14g(19.8mmol)に脱水ジクロロメタン80mL、トリエチルアミン14mL(99mmol)を加え、0℃で撹拌した。反応液へ無水トリフルオロメタンスルホン酸8.3mL(49mmol)を滴下した後、室温に昇温して4時間撹拌した。反応液へ希塩酸100mLを加えて反応を停止した後、水層を抜き取り、続いて有機層を希塩酸で2回洗浄した。有機層を減圧濃縮して得られた黄色固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=80/20→50/50)で分離精製を行い化合物(101−3)4.45g(収率、43.0%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.87(d,J=9.2Hz,2H),δ8.77(d,J=8.8Hz,2H),δ8.07(d,J=8.8Hz,2H),δ7.93(d,J=2.8Hz,2H),δ7.64(dd,J=9.2Hz,J=2.8Hz,2H).
アルゴン雰囲気下、化合物(101−3)0.995g(1.90mmol)、アセチルアセトン鉄(III)0.0675g(0.185mmol)に脱水テトラヒドロフラン20mL、N−メチルピロリドン1mLを加え、0℃で撹拌した。反応液へヘキシルマグネシウムブロミドの2.0Mエーテル溶液1.8mL(3.6mmol)を滴下した後、30分撹拌した。反応液へ水を加えて反応を停止した後、セライトろ過を行った。ろ液を濃縮し得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→60/40)で分離精製を行い、化合物(101−4)0.267g(収率、30.6%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.85−8.79(m,2H),δ8.71−8.60(m,2H),δ8.01−7.97(m,2H),δ7.88(d,J=2.4Hz,1H),δ7.79(s,1H),δ7.61−7.57(m,2H),δ2.87(t,J=7.6Hz,2H),δ1.81−1.70(m,2H),δ1.46−1.27(m,6H),δ0.93(t,J=6.8Hz,3H).
アルゴン雰囲気下、化合物(101−4)0.0995g(0.216mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.0013g(0.011mmol)、ヨウ化銅(I)0.0039g(0.021mmol)に乾燥N,N−ジメチルホルムアミド2mL、トリエチルアミン0.5mLを加え室温で撹拌した。反応液へエチニルベンゼン0.024mL(0.22mmol)を滴下した後、60℃で3時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→70/30)で分離精製することで化合物(101)0.056g(収率、62.8%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.74−8.65(m,4H),δ8.18(s,1H),δ7.96(d,J=2.8Hz,1H),δ7.94(d,J=3.6Hz,1H),δ7.82(d,J=1.6Hz,8.8Hz,1H),δ7.76(s,1H),δ7.62−7.60(m,2H),δ7.82(d,J=1.6Hz,8.8Hz,1H),δ7.39−7.36(m,4H),δ2.85(t,J=7.5Hz,2H),δ1.79−1.71(m,2H),δ1.46−1.24(m,6H),δ0.90(t,J=7.0Hz,3H).
室温(25℃)において、化合物(101)へ、目視で完全に溶解するまでp−キシレンを加えて、溶解度を評価した。結果を表1に示した。
中性洗剤水溶液、蒸留水、アセトン、エタノールを用いて、この順に、超音波洗浄(各30分×3回)したガラス基板上に、スパッタリング法にて、白金を、金属マスクを介して、パターン蒸着することにより、ゲート電極を形成し(厚み:30nm)、さらに、熱CVD法にて、前記ゲート電極を覆うように、ジクロロ−ジ−p−キシリレン重合物(ポリパラキシリレン)よりなるゲート絶縁層を形成した(厚み:1μm)。
次に、前記ゲート絶縁層上に、真空蒸着法(2×10−6Torr)にて、金属マスクを介して、金をパターン蒸着することにより、ソース・ドレイン電極を形成し(厚み:20nm、チャネル長:チャネル幅=75μm:3000μm)、このものを、ペンタフルオロベンゼンチオールのエタノール溶液(濃度:0.08質量%)に1時間浸漬した後、エタノールでリンスした。
最後に、前記ソース・ドレイン電極を覆うように、化合物(101)のp−キシレン溶液(0.4質量%)0.05μLをドロップキャストし、室温で乾燥させることで半導体層を形成した。
前記のようにして製造したトランジスタの移動度は、ソース電極を接地し、ドレイン電極に−80Vを印加した状態で、ゲート電極に電圧(Vg)をスイープ印加(+40Vから−60V)しながら、ドレイン電極に流れる電流(Id)を測定し、
√Id−Vgの傾きから、式(Eq.101)を用いて求めた。単位はcm2/Vsである。
結果を表2に示した。
前記のようにして製造したトランジスタを、100℃に加熱したホットプレート上に載せ、5分間保持した。熱処理を施したトランジスタに対し、熱処理を施す前と同様にして移動度を求めた。結果を表2に示した。
〈化合物(102)の製造方法〉
化合物(102)の製造方法について説明する。なお、化合物(102)は、一般式(1)で表される化合物において、Arが2−チエニル基、R1がヘキシル基である場合に相当する化合物である。
アルゴン雰囲気下、化合物(101−4)0.101g(0.219mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.0019g(0.016mmol)、ヨウ化銅(I)0.0056g(0.029mmol)に乾燥N,N−ジメチルホルムアミド2mL、トリエチルアミン1mLを加え室温で撹拌した。反応液へ2−エチニルチオフェン0.025mL(0.22mmol)を滴下した後、60℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→70/30)で分離精製することで化合物(102)0.073g(収率、79.5%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.74−8.64(m,4H),δ8.17(d,J=2.0Hz,1H),δ7.98(d,J=5.8Hz,1H),δ7.95(d,J=5Hz,1H),δ7.80(d,J=2.0Hz,8.8Hz,1H),δ7.78(s,1H),δ7.57(d,J=1.8Hz,8.6Hz,1H),δ7.36−7.32(m,2H),δ7.07−7.04(m,1H),δ2.86(t,J=7.8Hz,2H),δ1.81−1.70(m,2H),δ1.46−1.26(m,6H),δ0.90(t,J=7.2Hz,3H).
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(102)を用いた以外は実施例1と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(102)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(102)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(102)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(103)の製造方法〉
化合物(103)の製造方法について説明する。なお、化合物(103)は、一般式(1)で表される化合物において、Arが4−ペンチルフェニル基、R1がオクチル基である場合に相当する化合物である。
まず、化合物(103−1)の合成方法について説明する。
アルゴン雰囲気下、化合物(101−3)0.622g(1.19mmol)、アセチルアセトン鉄(III)0.0420g(0.119mmol)に脱水テトラヒドロフラン12mL、N−メチルピロリドン0.6mLを加え、0℃で撹拌した。反応液へオクチルマグネシウムブロミドの2.0Mエーテル溶液0.80mL(1.6mmol)を滴下した後、30分撹拌した。反応液へ水を加えて反応を停止した後、セライトろ過を行った。ろ液を濃縮し得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→60/40)で分離精製を行い、化合物(103−1)0.215g(収率、37.1%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.85−8.79(m,2H),δ8.69(d,J=8.8Hz,1H),δ8.63(d,J=9.2Hz,1H),δ8.02−7.97(m,2H),δ7.88(d,J=2.4Hz,1H),δ7.79(s,1H),δ7.62−7.56(m,2H),δ2.86(t,J=7.6Hz,2H),δ1.81−1.72(m,2H),δ1.47−1.24(m,10H),δ0.93(t,J=7.2Hz,3H).
アルゴン雰囲気下、化合物(103−1)0.101g(0.211mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.0017g(0.014mmol)、ヨウ化銅(I)0.0047g(0.025mmol)に乾燥N,N−ジメチルホルムアミド1.2mL、トリエチルアミン0.65mLを加え室温で撹拌した。反応液へ1−エチニル−4−ペンチルベンゼン0.074mL(0.38mmol)を滴下した後、60℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→70/30)で分離精製することで化合物(103)0.073g(収率、40.9%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.74−8.64(m,4H),δ8.17(d,J=1.6Hz,1H),δ7.97(d,J=4.0Hz,1H),δ7.95(d,J=4.0Hz,1H),δ7.80(d,J=1.6Hz,8.8Hz,1H),δ7.77(d,J=1.6Hz,1H),δ7.57(d,J=1.6Hz,8.8Hz,1H),δ7.52(d,J=8.0Hz,2H),δ7.20(d,J=8.0Hz,2H),δ2.85(t,J=7.8Hz,2H),δ2.65(t,J=7.8Hz,2H),δ1.81−1.74(m,2H),δ1.68−1.62(m,2H),δ1.43−1.23(m,14H),δ0.93−0.86(m,6H).
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(103)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(103)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(103)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(103)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(104)の製造方法〉
化合物(104)の製造方法について説明する。なお、化合物(104)は、一般式(1)で表される化合物において、Arが4−ペンチルフェニル基、R1がデシル基である場合に相当する化合物である。
アルゴン雰囲気下、化合物(101−3)1.00g(1.91mmol)、アセチルアセトン鉄(III)0.0658g(0.186mmol)に脱水テトラヒドロフラン20mL、N−メチルピロリドン1.0mLを加え、0℃で撹拌した。反応液へデシルマグネシウムブロミドの1.0Mエーテル溶液3.0mL(3.0mmol)を滴下した後、30分撹拌した。反応液へ水を加えて反応を停止した後、セライトろ過を行った。ろ液を濃縮し得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→60/40)で分離精製を行い、化合物(104−1)0.388g(収率、39.4%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.85−8.79(m,2H),δ8.69(d,J=8.8Hz,1H),δ8.62(d,J=8.8Hz,1H),δ8.02−7.97(m,2H),δ7.88(d,J=2.4Hz,1H),δ7.79(s,1H),δ7.61−7.56(m,2H),δ2.86(t,J=7.6Hz,2H),δ1.81−1.72(m,2H),δ1.47−1.20(m,14H),δ0.87(t,J=6.8Hz,3H).
アルゴン雰囲気下、化合物(104−1)0.129g(0.250mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.0018g(0.016mmol)、ヨウ化銅(I)0.0080g(0.042mmol)に乾燥N,N−ジメチルホルムアミド1.5mL、トリエチルアミン0.60mLを加え室温で撹拌した。反応液へ1−エチニル−4−ペンチルベンゼン0.070mL(0.36mmol)を滴下した後、60℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→70/30)で分離精製することで化合物(104)0.063g(収率、46.8%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.73−8.64(m,4H),δ8.17(d,J=1.6Hz,1H),δ7.97(d,J=3.6Hz,1H),δ7.95(d,J=3.2Hz,1H),δ7.80(d,J=1.6Hz,8.8Hz,1H),δ7.77(d,J=1.6Hz,1H),δ7.57(d,J=2.0Hz,8.4Hz,1H),δ7.52(d,J=8.2Hz,2H),δ7.20(d,J=8.2Hz,2H),δ2.86(t,J=7.6Hz,2H),δ2.64(t,J=7.5Hz,2H),δ1.81−1.72(m,2H),δ1.70−1.60(m,2H),δ1.44−1.23(m,18H),δ0.93−0.85(m,6H).
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(104)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(104)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(104)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(104)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C101)の製造方法〉
アルゴン雰囲気下、化合物(101−3)0.911g(1.74mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.0989g(0.498mmol)、ヨウ化銅(I)0.0163g(0.500mmol)に乾燥N,N−ジメチルホルムアミド8.5mL、トリエチルアミン4.3mLを加え室温で撹拌した。反応液へエチニルベンゼン0.42mL(3.8mmol)を滴下した後、60℃で2時間撹拌した。溶媒を留去し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/クロロホルム=100/0→70/30)で分離精製することで化合物(C101)0.420g(収率、50.7)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.76−8.71(m,4H),δ8.2.0(s,2H),δ8.01(d,J=10.4Hz,2H),δ7.84(d,J=8.8Hz,2H),δ7.64−7.60(m,4H),δ7.42−7.37(m,6H).
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C101)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C101)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(C101)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C101)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C102)の製造方法〉
化合物(C102)は特許文献3に記載の合成方法に従って製造した。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.69−8.65(m,4H),δ7.94(d,J=9.2Hz,2H),δ7.78(s,2H),δ7.56−7.53(m,2H),δ2.85(t,J=7.6Hz,4H),δ1.80−1.72(m,4H),δ1.42−1.32(m,12H),δ0.90(t,J=7.2Hz,6H).
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C102)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(C102)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C102)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C103)の製造方法〉
化合物(C103)は特許文献3に記載の合成方法に従って製造した。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ8.69−8.65(m,4H),δ7.94(d,J=8.8Hz,2H),δ7.76(s,2H),δ7.56−7.54(m,2H),δ2.85(t,J=7.8Hz,4H),δ1.82−1.72(m,4H),δ1.46−1.31(m,20H),δ0.88(t,J=6.6Hz,6H).
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C103)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(C103)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C103)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C104)の製造方法〉
化合物(C104)は特許文献3に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C104)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(C104)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C104)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C105)の製造方法〉
化合物(C105)は特許文献3に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C105)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(C105)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C105)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C106)の製造方法〉
化合物(C106)は特許文献2に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C106)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
〈化合物(C107)の製造方法〉
化合物(C107)は特許文献2に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C107)を用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタを製造した。
実施例1において、化合物(101)を用いてなるトランジスタの代わりに化合物(C107)を用いてなるトランジスタを用いた以外は実施例1と同様にして、トランジスタの移動度を評価した。結果を表2に示す。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C107)を用いた以外は実施例1と同様にして、耐熱性を評価した。結果を表2に示す。
〈化合物(C108)の製造方法〉
化合物(C108)は特許文献1に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C108)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
〈化合物(C109)の製造方法〉
化合物(C109)は特許文献4に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C109)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
〈化合物(C110)の製造方法〉
化合物(C110)は特許文献4に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C110)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
〈化合物(C111)の製造方法〉
化合物(C111)は特許文献4に記載の合成方法に従って製造した。
実施例1において、化合物(101)の代わりに化合物(C111)を用いた以外は実施例2と同様にして、溶解度を評価した。結果を表1に示す。
以上のことから、本発明の化合物は、溶媒溶解性につき高きことから、湿式成膜法により高い移動度を発現し、かつ熱によって移動度が低下しない半導体素子を与えることがわかる。
2.ゲート電極
3.ゲート絶縁層
4.半導体層
5.ソース電極
6.ドレイン電極
Claims (7)
- 請求項1または2に記載の化合物を含有する半導体材料。
- 請求項1または2に記載の化合物を含有するインク。
- 請求項1または2に記載の化合物を含有する半導体膜。
- 請求項1または2に記載の化合物を含有する半導体層を有する半導体素子。
- 請求項1または2に記載の化合物を含有する半導体層を有するトランジスタ。
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