JP2018099688A - 汚泥かき寄せ機、無端チェーン及びチェーンリンク - Google Patents

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英一 金田
Eiichi Kaneda
英一 金田
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Abstract

【課題】十分な強度を有し、腐食に強く、かつ安価な汚泥かき寄せ機、無端チェーン及びチェーンリンクを提供すること。
【解決手段】汚泥かき寄せ機であって、一対の無端チェーンと、前記無端チェーンを循環駆動させることによって前記池底に沈した汚泥をフライト体により掻き寄せる主務スプロケットホイール及び従動スプロケットホイールとを備え、複数のチェーンリンクは、各々、連結軸を挿入するための第1の貫通孔(ボス)を有する筒状の基部と、基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、プレート部は、各々基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔(ボス)と、第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とする汚泥かき寄せ機。
【選択図】図1

Description

本発明は、汚泥かき寄せ機、無端チェーン及びチェーンリンクに関し、特に、長尺のフライト体を、その長手方向に対して垂直な方向に走行させて、沈殿池の池底に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥かき寄せ機、無端チェーン及びチェーンリンクに関する。
下水処理場では、下水道の汚水を浄化し、河川、湖沼または海へ放流している。下水処理場に入ってきた汚水は、スクリーンによりゴミが除去された後、ポンプで最初沈殿池に送られる。ここでは、主に比重差を利用して、重力沈降により御水中の沈殿しやすい汚れが除去される。次に、汚水は、生物反応槽に送られ、返送汚泥が加えられて高濃度の微生物によって有機物の吸着、摂取、消化分解が行われる。次に、汚水は、最終沈殿池に送られる。この最終沈殿池では、活性汚泥をゆっくり沈殿させ上澄みを河川、湖沼または海へ放流し、最終沈殿池の活性汚泥はポンプで生物反応槽に送られ再び使用される。
最終沈殿池では、汚泥かき寄せ機により、最終沈殿池の池底に堆積する汚泥がかき寄せられて集泥ピットに集められる。ここで、下水中には腐食成分が含まれていることから、最終沈殿池の池底に沈澱した汚泥には腐食成分が凝縮されている。このため、従来から汚泥かき寄せ機に腐食対策が行われている。
例えば、従来の汚泥かき寄せ機では、腐食を防止するために構成部材をステンレス製としている。しかしながら、汚泥かき寄せ機をステンレス製としても、フライト体内部に腐食成分が凝縮された汚泥が詰まり、経時的にそれが腐敗してくると、フライト体が内面から腐食する虞がある。
そこで、特許文献1に開示される発明では、ステンレス鋼で形成されて内部に中空部を有するフライト体において、フライト体の何れかの面に内部の中空部と連通する開口部を形成することが提案されている。また、この開口部は、掻寄背面に設けられることが好ましく、掻寄背面と両端面とに設けられることがさらに好ましいことが開示されている。
特開2004−283786号公報
しかしながら、特許文献1に開示される発明は、フライト体に開口部を設ける必要があるため、フライト体の製造工程が増加し、かき寄せ機の製造コストが増大する虞がある。また、かき寄せ機自体がステンレス鋼で構成されているが、ステンレス鋼が経年劣化により腐食する虞がある。また、ステンレス鋼は、重量が重く、その重量を支えるためにかき寄せ機の強度を上げる必要がある。さらに、ステンレス鋼自体の値段も高い。このため、さらに製造コストが増大する虞がある。
また、従来の汚泥かき寄せ機では、腐食を防止するために構成部材を樹脂製としたものがある。しかし、下水処理の汚泥は、硫化水素が含まれ強い腐食性を有している。この硫化水素の強い酸性による腐食を防止するため、従来の汚泥かき寄せ機では、樹脂としてPOM(ポリアセタール又はポリオキシメチレン)を使用することが多い。しかしながらPOMは、耐酸性に優れるがホルムアルデヒドを含んでおり、このホルムアルデヒドが溶出するため上水の処理には使用することができないという問題がある。
本発明は、上記した課題を解決するためになされたものであり、十分な強度を有し、腐食に強く、かつ安価な汚泥かき寄せ機、無端チェーン及びチェーンリンクを提供することを目的とする。
上記の課題を解決すべく、本発明に係る汚泥かき寄せ機は、長尺のフライト体を、その長手方向に対して垂直な方向に走行させて、沈殿池の池底に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥かき寄せ機であって、複数の前記フライト体が所定の間隔で固定された複数のチェーンリンクを連結軸によって枢着して無端に連結した一対の無端チェーンと、前記沈殿池内に配設され、張架された前記無端チェーンを循環駆動させることによって前記池底に沈殿した汚泥を前記フライト体により掻き寄せる主務スプロケットホイール及び従動スプロケットホイールとを備え、前記複数のチェーンリンクは、各々、前記連結軸を挿入するための第1の貫通孔を有する筒状の基部と、前記基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、前記プレート部は、各々前記基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔と、前記第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、前記プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とする。
上記のように本発明に係る汚泥かき寄せ機の各チェーンリンクを構成する一対のプレート部は、基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔(ボス)を有し、この第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有する。このチェーンリンクでは、力の掛かる連結軸を挿入する第2の貫通孔の周囲にプレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に各々隆起した第1のリブ部を設けるようにしたので、十分な強度を得ることが出来る。
また、本発明に係る汚泥かき寄せ機の前記複数のチェーンリンクの前記一対のプレート部は、各々、前記外側主面に対して垂直方向に隆起し、前記第1の貫通孔から前記第2の貫通孔にかけて延在する第3のリブ部を有することを特徴とする。
上記のように本発明に係る汚泥かき寄せ機は、複数のチェーンリンクの一対のプレート部が、各々、外側主面に対して垂直方向に隆起し、第1の貫通孔から第2の貫通孔にかけて延在する第3のリブ部を有するので、さらに強度を高めることができる。
また、本発明に係る汚泥かき寄せ機の前記無端チェーン、前記主務スプロケットホイール及び前記従動スプロケットホイールの各部材がPET又はPENから選択される合成樹脂材料で構成されていることを特徴とする。
上記のように本発明に係る汚泥かき寄せ機は、無端チェーン、主務スプロケットホイール及び従動スプロケットホイールの各部材がPET又はPENから選択される合成樹脂材料で構成されている。このため、腐食に強く、かつ安価な汚泥かき寄せ機を提供することができる。また、PET、PENは、有害物質(例えば、ホルムアルデヒド)を放出しないため、下水処理だけでなく上水処理においても使用することができる。
また、本発明に係る汚泥かき寄せ機の前記無端チェーン、前記主務スプロケットホイール及び前記従動スプロケットホイールの各部材を構成する合成樹脂が非着色の状態で透明又は半透明であることを特徴とする。
また、本発明に係る汚泥かき寄せ機の前記無端チェーン、前記主務スプロケットホイール及び前記従動スプロケットホイールの各部材を構成する合成樹脂が結晶化していないことを特徴とする。
PETやPENは、非結晶状態では可視光に対して透明もしくは半透明(非着色状態の場合)であるが、結晶化すると非着色の状態で白色又は乳白色となる。PETやPENが結晶化すると外力に対して弱くなり、割れや欠けが生じやすくなる。汚泥かき寄せ機の無端チェーン、主務スプロケットホイール及び従動スプロケットホイールには大きな力(通常500Kg以上の力が加わり、製品性能として3000Kgの力が印加されても破断等しないことが求められる)が加わるため結晶化していないことが好ましい。本発明に係る汚泥かき寄せ機では、このような大きな力のかかる無端チェーン、主務スプロケットホイール及び従動スプロケットホイールの各部材を構成する合成樹脂に、非着色の状態で透明又は半透明である結晶化していないPET又はPENを用いているので割れや欠けが生じにくく十分な強度を有した汚泥かき寄せ機を提供することができる。
本発明に係る無端チェーンは、複数のチェーンリンクを連結軸によって枢着して無端に連結した無端チェーンであって、前記複数のチェーンリンクは、各々、前記連結軸を挿入するための第1の貫通孔を有する筒状の基部と、前記基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、前記プレート部は、各々前記基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔と、前記第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、前記プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とする。
上記のように本発明に係る無端チェーンは、各チェーンリンクを構成する一対のプレート部は、基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔(ボス)を有し、この第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有する。このチェーンリンクでは、力の掛かる連結軸を挿入する第2の貫通孔の周囲にプレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を設けるようにしたので、十分な強度を得ることが出来る。
本発明に係るチェーンリンクは、前記連結軸を挿入するための第1の貫通孔を有する筒状の基部と、前記基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、前記プレート部は、各々前記基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔と、前記第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、前記プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とする。
上記のように本発明に係るチェーンリンクは、一対のプレート部の基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔(ボス)を有し、この第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有する。このチェーンリンクでは、力の掛かる連結軸を挿入する第2の貫通孔の周囲にプレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を設けるようにしたので、十分な強度を得ることが出来る。
以上説明したように、本発明によれば、十分な強度を有し、腐食に強く、かつ安価な汚泥かき寄せ機、無端チェーン及びチェーンリンクを提供することができる。
沈殿池及び汚泥かき寄せ機の断面図である。 スプロケットホイールの平面図である。 無端チェーンを構成するチェーンリンクの構成図である。 スプロケットホイールと無端チェーンとの噛み合いを示す図である。 支持部材の断面図である。 他の実施形態におけるスプロケットホイールと無端チェーンとの噛み合いを示す図である。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。図1は、下水場における沈澱池Aの縦断面を示した図である。沈殿池A内には、実施形態に係る汚泥かき寄せ機1が設置されている。
図1に示すように、汚泥かき寄せ機1は、フライト体100と、無端チェーン200と、主務スプロケットホイール300と、従動スプロケットホイール400と、駆動手段500とを備える。沈殿池Aの左右壁には、それぞれ主務スプロケットホイール300と、複数の従動スプロケットホイール400とが設置されており、主務スプロケットホイール300には、主務スプロケットホイール300を駆動回転させるモータ520を備えた駆動装置(駆動手段)500が動力伝達ベルト510を介して連結されている。
ここで、主務スプロケットホイール300は、沈澱池Aの長手方向端部における水面WL近くに支持部材600により沈澱池Aの壁面に支持され、1の従動スプロケットホイール400は、沈澱池Aの長手方向略中央における水面WL近くに支持され、他の従動スプロケットホイール400は、沈澱池Aの長手方向両端側における池底BT近くに支持部材600により沈澱池Aの壁面に支持されている。
無端チェーン200は、沈殿池Aの左右壁に夫々設けられた主務スプロケットホイール300及び複数の従動スプロケットホイール400に回動自在に張架された左右一対の無端チェーン200からなり、複数のチェーンリンク210(図3参照)を連結軸によって枢着して無端に連結されている。
左右の無端チェーン200には、所定の間隔で長尺のフライト体100が架け渡されて固定されており、主務スプロケットホイール300を回転動作させ、無端チェーン200を沈殿池A内で図1に向かって時計回り(CW)に循環駆動させることにより池底に沈殿した汚泥がフライト体100により汚泥ピット(排出溝)15へと掻き寄せられる。
ここで、本実施形態の汚泥かき寄せ機1の無端チェーン200、主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400の各部材は、PET(ポリエチレンテレフタラート)又はPEN(ポリエチレンナフタレート)から選択される合成樹脂材料から構成される。また、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1の無端チェーン200、主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400の各部材を構成する合成樹脂であるPET又はPENは、非着色の状態で透明又は半透明であること、すなわち結晶化していないことが好ましい。
(スプロケットホイール)
図2は、主務スプロケットホイール300の平面図である。以下、図2を参照して、主務スプロケットホイール300の構成について説明する。図2に示すように、主務スプロケットホイール300は、PET又はPENから選択される合成樹脂材料からなる円盤形状の部材であり、中央にシャフト(主軸)を通すための貫通孔301を有する。
主務スプロケットホイール300は、円周上に所定の幅で形成された歯部302を有する。歯部302が無端チェーン200と噛み合うことで、主務スプロケットホイール300を回転動作させて無端チェーン200を循環駆動させることができる。また、主務スプロケットホイール300には、強度確保の観点から貫通孔301に周囲を取り囲むようにして隆起したリム部303と、該リム部303から主務スプロケットホイール300の外周側(歯部302)に向かって延在する複数本のリム部304とが設けられている。なお、従動スプロケットホイール400の構成は、主務スプロケットホイール300の構成と同じであるため重複する説明は省略する。
(無端チェーン)
図3(a)は、無端チェーン200を構成するチェーンリンク210の上面図である。図3(b)は、無端チェーン200を構成するチェーンリンク210の側面図である。以下、図3(a)及び図3(b)を参照して、無端チェーン200の構成について説明する。図3に示すように、無端チェーン200は、複数のチェーンリンク210が連結されて構成される。各チェーンリンク210は、PET又はPENから選択される合成樹脂材料からなり、連結軸240(図4参照)を挿入するための第1の貫通孔210H(ボス)を有する筒状の基部211と、基部211の両端211A,211Bから長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部220,230とを備える。
プレート部220,230は、各々基部211とは反対側に連結軸240(図4参照)を挿入するための第2の貫通孔(ボス)220H,230Hと、第2の貫通孔220H,230Hの周囲を取り囲むようにして、プレート部220,230同士が対向する内側主面220A,230A及び内側主面220A,230Aと反対側の外側主面220B,230Bに対して垂直方向に各々隆起した第1のリブ部220C,230C及び第2のリブ部220D,230Dを有する。また、一対のプレート部220,230は、各々、外側主面220B,230Bに対して垂直方向に隆起し、第1の貫通孔210Hから第2の貫通孔220H,230Hにかけて延在する3本の第3のリブ部220E,230Eを有する。そして、無端チェーン200の回転方向に対して上手側のチェーンリンク210の第2の貫通孔220H,230Hと、下手側のチェーンリンク210の第1の貫通孔210Hとを連結軸240(図4参照)により枢着して無端に連結することで無端チェーン200を得ることができる。
ここで、基部211に設けられた第1の貫通孔210H(ボス)から基部211とは反対側に設けられた連結軸240を挿入するための第2の貫通孔(ボス)220H,230Hまでの直線距離L1は約152.4mmである。また、チェーンリンク210の強度を確保するために、一対のプレート部220,230の前端部T1の厚みD1は、7mm以上であることが好ましく、後端部T2の厚みD2は、5mm以上であることが好ましい。
また、一対のプレート部220,230の第2の貫通孔220H,230Hの周囲を取り囲むようにして、プレート部220,230同士が対向する内側主面220A,230Aに対して垂直方向に各々隆起した第1のリブ部220C,230Cの厚みD3は、0.5mm〜1.5mmの範囲であることが好ましい。ここで、第1のリブ部220C,230Cは、その断面形状が台形状となっており、該台形の最上面が所定の幅を有する平坦面となっている。
図4は、スプロケットホイールと無端チェーンとの噛み合いを示す図である。図4に示すように、チェーンリンク210を連結した際にできる隙間210S(図3参照)に主務スプロケットホイール300の円周上に所定の幅で形成された歯部302が入り込んで噛み合うことにより、図1に示すように、主務スプロケットホイール300の回転に伴い無端チェーン200が沈殿池A内で図1に向かって時計回り(CW)に循環駆動することにより池底に沈殿した汚泥がフライト体100により汚泥ピット(排出溝)15へと掻き寄せられる。
図5は、支持部材600の断面図である。支持部材600は、底部600Sが沈澱池Aの壁面に固定され、上部には主務スプロケットホイール300又は従動スプロケットホイール400を回転自在に係合するための括れ部610が設けられている。支持部材600は、強度を確保するために括れ部610の厚みD1が12mm以上、肩部620の厚みD2が15mm以上、本体部630の厚みD3が13mm以上であることが好ましい。なお、支持部材600は、主務スプロケットホイール300又は従動スプロケットホイール400が回転摺動することからこすれ音が発生する虞がある。そのような場合は、支持部材600や主務スプロケットホイール300、従動スプロケットホイール400を摺動性に優れる材料、例えば、樹脂ベアリング等に使用されるUHMW(超高分子量ポリエチレン)で構成するようにしてもよい。
以上のように、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1は、長尺のフライト体100を、その長手方向に対して垂直な方向に走行させて、沈殿池Aの池底BTに堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥かき寄せ機1である。汚泥かき寄せ機1は、複数のフライト体100が所定の間隔で固定された複数のチェーンリンク210を連結軸によって枢着して無端に連結した一対の無端チェーン200と、沈殿池内に配設され、張架された無端チェーン200を循環駆動させることによって池底BTに沈殿した汚泥をフライト体100により掻き寄せる主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400とを備える。
そして、汚泥かき寄せ機1は、無端チェーン200、主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400の各部材がPET又はPENから選択される合成樹脂材料で構成されている。このため、汚泥かき寄せ機1は、腐食に強く、かつ安価となる。また、ステンレス鋼で構成される汚泥かき寄せ機よりも重量が軽いため、現場での施工期間も短縮することができ、施工費用も従来と比して安価となる。また、PET、PENは、POM(ポリアセタール又はポリオキシメチレン)のようにホルムアルデヒドのような有害物質を放出しないため、下水処理だけでなく、上水処理においても使用することができる。
また、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1の複数のチェーンリンク210は、各々、連結軸240を挿入するための第1の貫通孔(ボス)210Hを有する筒状の基部211と、基部211の両端211A,211Bから長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部220,230とを備える。
そして、プレート部220,230は、各々基部211とは反対側に連結軸240を挿入するための第2の貫通孔(ボス)220H,230Hと、第2の貫通孔220H,230Hの周囲を取り囲むようにして、プレート部220,230同士が対向する内側主面
220A,230A及び内側主面220A,230Aと反対側の外側主面220B,230Bに対して垂直方向に各々隆起した第1,第2のリブ部220C,230Cを有することを特徴とする。
上記のように本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1の各チェーンリンク210を構成する一対のプレート部220,230は、基部211とは反対側に連結軸240を挿入するための第2の貫通孔(ボス)220H,230Hを有している。そして、この第2の貫通孔220H,230Hの周囲を取り囲むようにして、プレート部220,230同士が対向する内側主面220A,230A及び内側主面220A,230Aと反対側の外側主面220B,230Bに対して垂直方向に各々隆起した第1のリブ部220C,230C及び第2のリブ部220D,230Dを有する。このため、チェーンリンク210の各部材が合成樹脂材料で構成されていても十分な強度を得ることが出来る。
また、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1の複数のチェーンリンク210の一対のプレート部220,230は、各々、外側主面220B,230Bに対して垂直方向に隆起し、第1の貫通孔210Hから第2の貫通孔220H,230Hにかけて延在する第3のリブ部220E,230Eを有するので、さらに強度を高めることができる。
また、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1の無端チェーン200、主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400の各部材を構成する合成樹脂であるPET又はPENは非着色の状態で透明又は半透明であること、すなわち結晶化していないことが好ましい。
PETやPENは、非結晶状態では可視光に対して透明もしくは半透明(非着色状態の場合)であるが、結晶化すると非着色の状態で白色又は乳白色となる。PETやPENが結晶化すると外力に対して弱くなり、割れや欠けが生じやすくなる。汚泥かき寄せ機の無端チェーン200、主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400には大きな力(通常500Kg以上の力が加わり、製品性能として3000Kgの力が印加されても破断等しないことが求められる)が加わるため結晶化していないことが好ましい。
なお、この実施形態でいう「非結晶状態(結晶化していない状態)」とは、実用状態において非結晶状態または結晶化度が相当低い、あるいは結晶サイズが微細である、などの場合のことを言い、該場合においてPETやPENが透明プラスチックとなる。一方、実用状態である程度結晶化度が高くなっている場合は不透明プラスチックとなる。これは、ポリマーは大きな分子なので全体が結晶化することは殆ど不可能であり、全体としては微結晶と非結晶の部分が混在し、その結晶と非結晶部の屈折率が異なるため、その界面で光の屈折や乱反射が起こり、その結果全体として不透明になると考えられる。
このような大きな力のかかる無端チェーン200、主務スプロケットホイール300及び従動スプロケットホイール400の各部材を構成する合成樹脂に、非着色状態で透明又は半透明である結晶化していないPET又はPENを用いることで割れや欠けが生じにくく十分な強度を有した汚泥かき寄せ機1を提供することができる。
さらに、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1の無端チェーン200を構成するチェーンリンク210が備える一対のプレート部220,230の前端部T1の厚みD1は、7mm以上であり、後端部T2の厚みD1は、5mm以上である。このため、大きな力のかかるチェーンリンク210に十分な強度を確保することができ、無端チェーン200に切断等の不具合が生じる虞を抑制することができる。
また、本実施形態に係る汚泥かき寄せ機1は、無端チェーン200を構成するチェーンリンク210が備える一対のプレート部220,230の第2の貫通孔220H,230Hの周囲を取り囲むようにして、プレート部220,230同士が対向する内側主面220A,230Aに対して垂直方向に各々隆起した厚みD3が0.5mm〜1.5mmの第1のリブ部220C,230Cを設け、該第1のリブ部220C,230Cは、その断面形状が台形状となっており、該台形の最上面が所定の幅を有する平坦面となっている。
このため、無端チェーン200の長手方向に対して平行に力がかかるようになり、チェーンリンク210に捩れや拗れ等、ななめ方向に無理な力がかかることを効果的に抑制することができる。このため無端チェーン200に切断等の不具合が生じる虞をより効果的に抑制することができる。
(その他の実施形態)
図6は、他の実施形態におけるスプロケットホイールと無端チェーンとの噛み合いを示す図である。上記実施形態では、図4に示すように、チェーンリンク210を連結した際にできる隙間210Sに主務スプロケットホイール300の円周上に所定の幅で形成された歯部302が入り込んで噛み合う構成とした。
しかし、スプロケットホイールと無端チェーンとの噛み合い上記実施形態に限られず、例えば、図6に示すように、無端チェーン200を構成するチェーンリンク210の下部に窪み(ノッチ)210Nを設け、このチェーンリンク210の下部に窪み(ノッチ)210Nに主務スプロケットホイール300が備える係合ピン300Pが係合し、チェーンリンク210に主務スプロケットホイール300の回転力が伝達される構成としてもよい。
以上説明したように、本発明に係る汚泥かき寄せ機によれば、十分な強度を有し、腐食に強く、かつ安価な汚泥かき寄せ機を提供することができる。
以上で説明したように、本発明は、十分な強度を有し、腐食に強く、かつ安価な汚泥かき寄せ機を提供することができる。このため、下水処理場において、最終沈殿池の池底に堆積する汚泥をかき寄せて集泥ピットに集める汚泥かき寄せ機に好適である。また、合成樹脂材料として、PET又はPENを用いているので上水場においても使用することができる。
1 汚泥かき寄せ機
15 汚泥ピット(排出溝)
100 フライト体
200 無端チェーン
210 チェーンリンク
210H 第1の貫通孔(ボス)
211 基部
211A,211B 基部の端部
220,230 プレート部
220H,230H 第2の貫通孔(ボス)
220A,230A 内側主面
220B,230B 外側主面
220C,230C 第1のリブ部
220D,230D 第2のリブ部
220E,230E 第3のリブ部
240 連結軸
300 主務スプロケットホイール
301 貫通孔
302 歯部
400 従動スプロケットホイール
500 駆動手段
510 伝達ベルト
520 モータ
600 支持部材
610 括れ部
620 肩部
630 本体部
600S 底部
A 沈澱池
WL 水面
BT 底面

Claims (7)

  1. 長尺のフライト体を、その長手方向に対して垂直な方向に走行させて、沈殿池の池底に堆積する汚泥を掻き寄せる汚泥かき寄せ機であって、
    複数の前記フライト体が所定の間隔で固定された複数のチェーンリンクを連結軸によって枢着して無端に連結した一対の無端チェーンと、
    前記沈殿池内に配設され、張架された前記無端チェーンを循環駆動させることによって前記池底に沈殿した汚泥を前記フライト体により掻き寄せる主務スプロケットホイール及び従動スプロケットホイールとを備え、
    前記複数のチェーンリンクは、各々、
    前記連結軸を挿入するための第1の貫通孔を有する筒状の基部と、
    前記基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、
    前記プレート部は、各々
    前記基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔と、前記第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、前記プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とする汚泥かき寄せ機。
  2. 前記一対のプレート部は、各々、
    前記外側主面に対して垂直方向に隆起し、前記第1の貫通孔から前記第2の貫通孔にかけて延在する第3のリブ部を有することを特徴とする請求項1に記載の汚泥かき寄せ機。
  3. 前記無端チェーン、前記主務スプロケットホイール及び前記従動スプロケットホイールの各部材がPET又はPENから選択される合成樹脂材料で構成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の汚泥かき寄せ機。
  4. 前記無端チェーン、前記主務スプロケットホイール及び前記従動スプロケットホイールの各部材を構成する合成樹脂が非着色の状態で透明又は半透明であることを特徴とする請求項3に記載の汚泥かき寄せ機。
  5. 前記無端チェーン、前記主務スプロケットホイール及び前記従動スプロケットホイールの各部材を構成する合成樹脂が結晶化していないことを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の汚泥かき寄せ機。
  6. 複数のチェーンリンクを連結軸によって枢着して無端に連結した無端チェーンであって、
    前記複数のチェーンリンクは、各々、
    前記連結軸を挿入するための第1の貫通孔を有する筒状の基部と、
    前記基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、
    前記プレート部は、各々
    前記基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔と、前記第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、前記プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とする無端チェーン。
  7. 前記連結軸を挿入するための第1の貫通孔を有する筒状の基部と、
    前記基部の両端から長手方向に対し垂直方向に左右対称に各々延在する一対のプレート部とを備え、
    前記プレート部は、各々
    前記基部とは反対側に連結軸を挿入するための第2の貫通孔と、前記第2の貫通孔の周囲を取り囲むようにして、前記プレート部同士が対向する内側主面に対して垂直方向に隆起した第1のリブ部を有することを特徴とするチェーンリンク。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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