JP2018098088A - 量子ドットシートを有するバックライト、及び該バックライトを備えた液晶表示装置 - Google Patents

量子ドットシートを有するバックライト、及び該バックライトを備えた液晶表示装置 Download PDF

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【課題】エッジ領域の色味を改善した量子ドットシートを有するバックライトを提供する。【解決手段】一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、導光又は拡散のための光学板と、前記光学板の光出射面側に配置され、一次光を吸収して二次光Aを放出する量子ドット及びバインダー樹脂を含む量子ドット含有層を有する量子ドットシートと、を有するバックライトにおいて、前記光学板の光出射面とは反対面側であって、前記光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域Xの少なくとも一部に、前記一次光を吸収して二次光Bを放出する1種又は2種以上の蛍光体を含む蛍光体含有領域を有し、1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、前記一次光のピーク波長の補色を含む、バックライト。【選択図】図1

Description

本発明は、量子ドットシートを有するバックライト、及び該バックライトを備えた液晶表示装置に関する。
液晶ディスプレイバックライト及び照明装置等の高発光効率化、高演色化に向けた開発が進んでいる。近年、このような発光装置を実現するため、一次光を生じる光源(青色光を放出する青色LED等)と、半導体微粒子からなる量子ドット蛍光体(以下、「量子ドット」と称す)とを組み合わせた発光装置の開発が行われている。
量子ドットは、例えば、CdSeであるコアとCdSであるシェルにより構成される半導体微粒子と、シェルの周辺を覆うリガンドにより構成されるナノサイズの化合物半導体微粒子である。量子ドットは、その粒子径が化合物半導体の励起子のボーア半径よりも小さいため、量子閉じ込め効果が現れる。そのため、量子ドットの発光効率は、従来用いられている希土類イオンを賦活剤とする蛍光体(希土類蛍光体)よりも高く、90%以上の高発光効率を実現することができる。
また、量子ドットの発光波長は、このように量子化された化合物半導体微粒子のバンドギャップエネルギーにより決まるため、量子ドットの粒子径を変化させることで任意の発光波長、すなわち任意の発光スペクトルを得ることができる。これらの量子ドットを青色LED等と組み合わせることで、高発光効率で高演色性のバックライトを実現することが可能とされている(例えば、特許文献1〜3参照)。
量子ドットをバックライトに組み込む方式としては、光源中に量子ドットを組み込むオンチップ方式、量子ドットを収容した透明チューブを光源と導光板との間に配置するオンエッジ方式、および導光板の出光側や光源上に量子ドットを含むシート(量子ドットシート)を配置するオンサーフェス方式が知られている。
しかしながら、オンチップ方式においては、光源中に量子ドットを組み込むことから、量子ドットが高温に晒されてしまい、量子ドットの変換効率が劣る。また、オンエッジ方式においては、量子ドットを収容した透明チューブを光源と導光板との間に配置するので、サイズが大きくなってしまう。特に、モバイル機器においては、小型化が要求されるので、オンエッジ方式では対応することが難しい。
一方、オンサーフェス方式においては、上記の問題がなく、また従来から用いられてきたバックライトを利用することも可能である。このようなことから、現在、オンサーフェス方式で量子ドットをバックライトに組み込むことが検討されている。
国際公開第2012/132239号 特開2015−18131号公報 特開2015−28139号公報
しかし、量子ドットシートを用いたオンサーフェス型のバックライトは、バックライトのエッジ領域が白色にならず色味を帯びてしまう場合があった。
本発明は、上記問題に鑑み、エッジ領域の色味を改善したバックライト及び液晶表示装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく本発明は、以下の[1]〜[2]の量子ドットシートを有するバックライト、及び該バックライトを備えた液晶表示装置を提供する。
[1]一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、導光又は拡散のための光学板と、前記光学板の光出射面側に配置され、一次光を吸収して二次光Aを放出する量子ドット及びバインダー樹脂を含む量子ドット含有層を有する量子ドットシートと、を有するバックライトにおいて、
前記光学板の光出射面とは反対面側であって、前記光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域Xの少なくとも一部に、前記一次光を吸収して二次光Bを放出する1種又は2種以上の蛍光体を含む蛍光体含有領域を有し、
1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、前記一次光のピーク波長の補色を含む、バックライト。
[2]バックライト及び液晶パネルを備えた液晶表示装置であって、前記バックライトが上記[1]に記載のバックライトである液晶表示装置
本発明の量子ドットシートを有するバックライト、及び該バックライトを備えた液晶表示装置は、エッジ領域の色味を改善することができる。
本発明のバックライトの一実施形態を示す断面図である。 本発明のバックライトの他の実施形態を示す断面図である。 本発明のバックライトの他の実施形態を示す断面図である。 本発明のバックライトの構成部材である量子ドットシートの一実施形態を示す断面図である。 本発明のバックライトの構成部材である量子ドットシートの他の実施形態を示す断面図である。 本発明の液晶表示装置の一実施形態を示す断面図である。 実施例の色度(y)の測定箇所を説明する平面図である。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[バックライト]
本発明の量子ドットシートを有するバックライトは、
一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、導光又は拡散のための光学板と、前記光学板の光出射面側に配置され、一次光を吸収して二次光Aを放出する量子ドット及びバインダー樹脂を含む量子ドット含有層を有する量子ドットシートと、を有するバックライトにおいて、
前記光学板の光出射面とは反対面側であって、前記光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域Xの少なくとも一部に、前記一次光を吸収して二次光Bを放出する1種又は2種以上の蛍光体を含む蛍光体含有領域を有し、
1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、前記一次光のピーク波長の補色となる、ものである。
なお、「光学板の有効範囲」とは、バックライトの有効発光領域に対応する光学板の領域のことをいう。例えば、図1及び図3のように、バックライトの外縁部が遮光性を有する材料(フレーム160)で覆われている場合、外縁部からは視認者側に発光しないため、外縁を除いた領域がバックライトの有効発光領域(図中のAの領域)となり、該領域に対応する光学板の領域が「光学板の有効範囲」となる。図2のバックライトは全面が有効発光領域(図中のAの領域)であり、該領域に対応する光学板の領域が「光学板の有効範囲」となる。
なお、図1及び図3では、一点鎖線で挟まれた範囲Bが、バックライトの非発光範囲に相当する。
本発明の量子ドットシートを有するバックライト200としては、図1に示すエッジライト型バックライト200A、図2及び図3に示す直下型バックライト200Bが挙げられる。
量子ドットシートを有するエッジライト型バックライト200Aは、図1に示すように、光学板120である導光板120Aと、導光板120Aの少なくとも一端部に配置された光源110と、導光板120Aの光出射面側に配置された量子ドットシート100と、導光板120Aの光出射面とは反対面側に、蛍光体含有領域130を有している。
また、図1のエッジライト型バックライト200Aは、導光板120Aの光出射面側及び/又は光出射面とは反対面側に、バックライト用光学部材として、光反射シート150及びプリズムシート140を有している。
量子ドットシートを有する直下型バックライト200Bは、図2及び図3に示すように、光源110と、光源110上に配置された光学板120である光拡散板120Bと、光拡散板120Bの光出射面側に配置された量子ドットシート100と、光拡散板120Bの光出射面とは反対面側に、蛍光体含有領域130を有している。
また、図2及び図3の直下型バックライト200Bは、光拡散板120Bの光出射面側及び/又は光出射面とは反対面側に、光反射シート150及びプリズムシート140のようなバックライト用光学部材を有している。
本発明の量子ドットシートを有するバックライトは、蛍光体含有領域を有することにより、バックライトのエッジ領域の色味を改善することができる。以下、蛍光体含有領域を有することにより、該効果を生じる理由を説明する。
まず、バックライトのエッジ領域に色味の問題が生じる原因について説明する。
量子ドットから放出される二次光Aは360度に均等に拡散する。一方、一次光は指向性を有し拡散方向が均一ではない。また、一次光のうち、量子ドットに吸収されずに透過する光も、指向性を有し拡散方向が均一ではない。
したがって、量子ドットシートに一次光を入射した場合、透過する光のうち、二次光Aは均等拡散である一方、一次光は指向性を有することになる。そして、均等拡散である二次光Aは高角度まで多くの割合の光が拡散し、量子ドットシートの厚み方向側の端面から光が漏れやすい一方で、一次光は高角度の拡散光の割合が少なく、端面から光が漏れにくい。このため、量子ドットシートの端面付近(エッジ領域)は一次光の割合が多くなり、一次光の色味を帯び、ひいてはバックライトのエッジ領域が一次光の色味を帯びることになる(一次光が青色の場合は青味を帯びる)。
なお、直下型バックライトよりも、エッジライト型バックライトの方が一次光の指向性が高い傾向にある。このため、本発明の効果は、エッジライト型バックライトにおいてより顕著に発揮される。
また、バックライトのエッジ領域の色味は、バックライトの非発光範囲(ベゼル)の幅が広い場合、ベゼルにより隠されやすくなる。しかし、近年増加しているベゼルレスの表示装置では、バックライトのエッジ領域の色味を十分に隠すことができない。すなわち、本発明の効果は、バックライトの全周囲の少なくとも一部において、非発光範囲(ベゼル)の幅が3mm以下の区間を有するバックライトにおいてより顕著に発揮される。より詳しくは、本発明のバックライトは、[光学板の有効範囲の外周の長さ/バックライトの全周囲の長さ]が0.95以上であることが好ましく、0.98以上であることがより好ましい。
次に、蛍光体含有領域によりエッジ領域の色味の問題を解消できる原因について説明する。
本発明のバックライトでは、蛍光体含有領域は、一次光を吸収して二次光Bを放出する1種又は2種以上の蛍光体を含む。また、蛍光体として、1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、一次光のピーク波長の補色を含むものを用いる。
一次光の多くは、光学板を通り、光出射面側の方向に進むが、一次光の一部は反射等によって光出射面とは反対側の方向に進む。そして、光出射面とは反対側の方向に進み、蛍光体含有領域に到達した一次光は、蛍光体含有領域内の蛍光体に吸収され、二次光Bを発光する。本発明のバックライトでは、1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、一次光のピーク波長の補色を含むため、蛍光体含有領域を有する箇所においては、エッジ領域の一次光の色味の問題を改善することが可能となる。また、蛍光体含有領域に到達する一次光は、一次光のうちのリサイクル光のみであることから、該領域において補色が強くなり過ぎることを抑制できる。
一方、蛍光体含有領域を有さない場合、エッジ領域の一次光の色味の問題を改善することはできない。また、一次光の色味の問題はバックライトのエッジ領域で生じることから、非エッジ領域(光学板の有効範囲の端部から3mmを超える領域)のみに蛍光体含有領域を有していても、一次光の色味の問題を解決できない。
なお、光学板の光出射面側に蛍光体含有領域を有する場合、バックライトの該領域に対応する箇所において一次光の色味が弱くなり、補色の色味が強くなるため好ましくない。
<量子ドットシート>
量子ドットシートは、一次光を吸収して二次光Aを放出する量子ドット及びバインダー樹脂を含む量子ドット含有層を有する。量子ドットシートは、量子ドットの劣化抑制の観点から、量子ドット含有層の両側の面に光透過性基材を有することが好ましい。
量子ドットとしては、青に相当する波長の一次光を吸収して赤に相当する波長の二次光Aを放出する第1量子ドット、及び青に相当する波長の一次光を吸収して緑に相当する波長の二次光Aを放出する第2量子ドットの少なくとも一種を含むことが好ましく、前記第1量子ドット及び前記第2量子ドットの両方を含むことがより好ましい。
青に相当する波長の一次光は、ピーク波長が380〜480nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が450nmであることがより好ましい。また、緑に相当する波長の二次光Aは、ピーク波長が495〜570nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が528nmであることがより好ましい。赤に相当する波長の二次光Aは、ピーク波長が620〜750nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が637nmであることがより好ましい。
量子ドット(第1量子ドット及び第2量子ドット)について、以下に説明する。
量子ドット(Quantum dot)は、半導体のナノメートルサイズの微粒子で、電子や励起子がナノメートルサイズの小さな結晶内に閉じ込められる量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)により、特異的な光学的、電気的性質を示し、半導体ナノ粒子とか、半導体ナノ結晶とも呼ばれるものである。
量子ドットは、半導体のナノメートルサイズの微粒子であり、量子閉じ込め効果(量子サイズ効果)を生じる材料であれば特に限定されない。例えば、既に述べたような、自らの粒子径によって発光色が規制される半導体微粒子と、ドーパントを有する半導体微粒子がある。本発明における量子ドットとしては、自らの粒子径によって発光色が規制される半導体微粒子及びドーパントを有する半導体微粒子のいずれも用いることができ、共に優れた色純度を得ることができる。
なお、後述するように、量子ドットは、粒子径や、粒子径の違いに基づく発光の違い(発光効率、発光波長幅)により、上記蛍光体とは明確に区別されるものである。
量子ドットは、その粒子径により発光色を異にするものであり、例えば、CdSeからなるコアのみから構成される量子ドットの場合、粒子径が2.3nm、3.0nm、3.8nm、4.6nmの時の蛍光スペクトルのピーク波長は、528nm、570nm、592nm、637nmである。つまり、ピーク波長637nmの二次光Aを放出する量子ドットの粒子径は4.6nmであり、ピーク波長528nmの二次光Aを放出する量子ドットの粒子径は2.3nmである。
なお、量子ドット含有層中に、赤に相当する波長の二次光Aを放出する量子ドット、及び緑に相当する波長の二次光Aを放出する量子ドット以外の量子ドットを含有してもよい。
量子ドットの含有量は、量子ドット含有層の厚み、バックライトにおける光のリサイクル率、目的とする色味等に応じて適宜調整する。量子ドット含有層の厚みが後述する範囲であれば、量子ドット含有層のバインダー樹脂100質量部に対して、量子ドットの含有量は、0.01〜1.0質量部程度である。
量子ドットのコアとなる材料として具体的には、MgS、MgSe、MgTe、CaS、CaSe、CaTe、SrS、SrSe、SrTe、BaS、BaSe、BaTe、ZnS、ZnSe、ZnTe、CdS、CdSe、CdTe、HgS、HgSe及びHgTeのようなII−VI族半導体化合物、AlN、AlP、AlAs、AlSb、GaAs、GaP、GaN、GaSb、InN、InAs、InP、InSb、TiN、TiP、TiAs及びTiSbのようなIII−V族半導体化合物、Si、Ge及びPbのようなIV族半導体等の半導体化合物又は半導体を含有する半導体結晶を例示できる。また、InGaPのような3元素以上を含んだ半導体化合物を含む半導体結晶を用いることもできる。
さらに、ドーパントを有する半導体微粒子からなる量子ドットとしては、上記半導体化合物に、Eu3+、Tb3+、Ag、Cuのような希土類金属のカチオン又は遷移金属のカチオンをドープしてなる半導体結晶を用いることもできる。
量子ドットのコアとなる材料としては、作製の容易性、可視域での発光を得られる粒子径の制御性、蛍光量子収率の観点から、CdS、CdSe、CdTe、InP、InGaP等の半導体結晶が好適である。
量子ドットは、1種の半導体化合物からなるものであっても、2種以上の半導体化合物からなるものであってもよく、例えば、半導体化合物からなるコアと、該コアと異なる半導体化合物からなるシェルとを有するコアシェル型構造を有していてもよい。
コアシェル型の量子ドットを用いる場合にシェルを構成する半導体としては、励起子がコアに閉じ込められるように、コアを形成する半導体化合物よりもバンドギャップの高い材料を用いることで、量子ドットの発光効率を高めることができる。
このようなバンドギャップの大小関係を有するコアシェル構造(コア/シェル)としては、例えば、CdSe/ZnS、CdSe/ZnSe、CdSe/CdS、CdTe/CdS、InP/ZnS、Gap/ZnS、Si/ZnS、InN/GaN、InP/CdSSe、InP/ZnSeTe、InGaP/ZnSe、InGaP/ZnS、Si/AlP、InP/ZnSTe、InGaP/ZnSTe、InGaP/ZnSSe等が挙げられる。
量子ドットのサイズは、所望の波長の光が得られるように、量子ドットを構成する材料によって適宜制御すればよい。量子ドットは粒子径が小さくなるに従い、エネルギーバンドギャップが大きくなる。すなわち、結晶サイズが小さくなるにつれて、量子ドットの発光は青色側へ、つまり、高エネルギー側へとシフトする。そのため、量子ドットのサイズを変化させることにより、紫外領域、可視領域、赤外領域のスペクトルの波長全域にわたって、その発光波長を調節することができる。
一般的には、量子ドットの平均粒子径は20nm以下であり、好ましくは0.5〜20nmであり、より好ましくは1〜10nmである。
量子ドットの形状は特に限定されず、例えば、球状、棒状、円盤状、その他の形状であってもよい。量子ドットの粒子径は、粒子ドットが球状でない場合、同体積を有する真球状の値とすることができる。
量子ドットは、樹脂で被覆されているものであってもよい。樹脂で被覆され量子ドットは、量子ドット含有層のバインダー樹脂の屈折率をnと、量子ドットを被覆する樹脂(被覆樹脂)の屈折率をnとした際に、n/nが1.02以上又は0.98以下の関係を満たすことが好ましい。樹脂で被覆された量子ドットは、量子ドットの耐久性を向上することができる。また、バインダー樹脂の屈折率と被覆樹脂の屈折率とが前記関係を満たすことにより、樹脂で被覆された量子ドットが後述する内部拡散粒子の作用を兼ねることができる。
量子ドットの粒子径、形状、分散状態等の情報については、透過型電子顕微鏡(TEM)により得ることができる。また、量子ドットの結晶構造、粒子径については、X線結晶回折(XRD)により得ることができる。さらには、紫外−可視(UV−Vis)吸収スペクトルによって、量子ドットの粒子径、表面に関する情報を得ることもできる。
バインダー樹脂
量子ドット含有層のバインダー樹脂としては、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が挙げられる。これらの中でも、耐久性の観点から、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましく、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物がより好ましい。
熱硬化性樹脂組成物は、少なくとも熱硬化性樹脂を含む組成物であり、加熱により、硬化する樹脂組成物である。
熱硬化性樹脂としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、尿素メラミン樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等が挙げられる。熱硬化性樹脂組成物には、これら硬化性樹脂に、必要に応じて硬化剤が添加される。
電離放射線硬化性樹脂組成物は、電離放射線硬化性官能基を有する化合物(以下、「電離放射線硬化性化合物」ともいう)を含む組成物である。電離放射線硬化性官能基としては、(メタ)アクリロイル基、ビニル基、アリル基等のエチレン性不飽和結合基、及びエポキシ基、オキセタニル基等が挙げられ、その中でもエチレン性不飽和結合基が好ましい。また、エチレン性不飽和結合基の中でも(メタ)アクリロイル基が好ましい。以下、(メタ)アクリロイル基を有する電離放射線硬化性化合物を(メタ)アクリレート系化合物と称する。
電離放射線硬化性化合物は、上記官能基を1つのみ有する単官能の電離放射線硬化性化合物であってもよく、上記官能基を2つ以上有する多官能の電離放射線硬化性化合物であってもよく、これらの混合物であってもよい。
また、電離放射線硬化性化合物は、モノマーであってもよく、オリゴマーであってもよく、低分子量のポリマーであってもよく、これらの混合物であってもよい。
電離放射線硬化性化合物の中でも単官能モノマーは、重合収縮を抑制して量子ドットシートの平面性を良好にし得るとともに、量子ドット含有層の密着性を向上して量子ドットシートの初期段階及び経時的な機能低下を抑制する点で好適である。特に、量子ドット含有層の厚みが厚い場合、単官能モノマーを用いた場合の前記効果が顕著となる。
また、単官能モノマーを用いて量子ドット含有層の密着性が向上すると、接着剤層を介することなく、量子ドット含有層と、量子ドット含有層の上下に位置する部材(例えば、光透過性基材)とを密着させることが可能となる。つまり、単官能モノマーを用いて量子ドット含有層の密着性を向上させることにより、量子ドットシートの構成を、量子ドット含有層を中心として厚み方向に上下対称の構成としやすくできる。また、接着剤層を介することなく、量子ドット含有層と、量子ドット含有層の上下に位置する部材(例えば、光透過性基材)とを密着させることにより、量子ドットの耐湿性及び耐酸素性を向上することができる。
全電離放射線硬化性化合物中における単官能モノマーの割合は40質量%以上であることが好ましく、60質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましく、90質量%以上であることがよりさらに好ましく、100質量%であることが最も好ましい。
また、量子ドットは湿度に弱いことから、電離放射線硬化性化合物としては、分子中に水酸基を有さないものを主成分として用いることが好ましい。具体的には、全電離放射線硬化性化合物に対する分子中に水酸基を有さない電離放射線硬化性化合物の割合が80質量%以上であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、100質量%であることがさらに好ましい。
分子中に水酸基を含まない電離放射線硬化性化合物としては、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート等の単官能(メタ)アクリレート系化合物、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート等の多官能(メタ)アクリレート系化合物等が挙げられる。
また、電離放射線硬化性化合物は、疎水性を高めて量子ドットの耐湿性を向上する観点から、総炭素数が8以上であることが好ましい。耐湿性に加えて量子ドット含有層の密着性を考慮すると、電離放射線硬化性化合物の総炭素数は、8〜20であることがより好ましい。例えば、総炭素数が8〜20の単官能(メタ)アクリレートモノマーとしては、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
また、電離放射線硬化性化合物の分子量は、100〜2000であることが好ましく、120〜1000であることがより好ましく、150〜500であることがさらに好ましい。電離放射線硬化性化合物の分子量が100以上であると、製造時の液垂れを防止しやすくすることができ、分子量が2000以下であると、量子ドット含有層を他の層と貼り合わせる際の圧力で量子ドット含有層の厚みを均一化しやすくできる。
電離放射線硬化性化合物として単官能モノマーを用いる場合、製造時の液垂れ防止、量子ドット含有層の厚みの均一化、及び量子ドット含有層の密着性の観点から、単官能モノマーの分子量は、100〜500であることが好ましく、120〜400であることがより好ましく、150〜250であることがさらに好ましい。
電離放射線硬化性化合物が紫外線硬化性化合物である場合には、電離放射線硬化性組成物は、光重合開始剤や光重合促進剤等の添加剤を含むことが好ましい。
光重合開始剤としては、アセトフェノン、ベンゾフェノン、α−ヒドロキシアルキルフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイン、ベンジルジメチルケタール、ベンゾイルベンゾエート、α−アシルオキシムエステル、チオキサンソン類等から選ばれる1種以上が挙げられる。
これら光重合開始剤は、融点が20℃以下であることが好ましい。融点が20℃以下の場合、製造時に上記の電離放射線硬化性化合物に添加する際に、室温下で容易に溶解させることができるためである。
また、光重合促進剤は、硬化時の空気による重合阻害を軽減させ硬化速度を速めることができるものであり、例えば、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等から選ばれる1種以上が挙げられる。
内部拡散粒子
量子ドット含有層中には、内部拡散粒子を含んでいてもよい。内部拡散粒子を含有することにより、一次光を均等拡散に近づけることができ、量子ドットシートのエッジ領域が一次光の色味を帯びることを抑制しやすくできる。
内部拡散粒子は、有機粒子及び無機粒子の何れも用いることができる。有機粒子としては、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体、メラミン樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ベンゾグアナミン−メラミン−ホルムアルデヒド縮合物、シリコーン樹脂、フッ素系樹脂及びポリエステル等からなる粒子が挙げられる。無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、ジルコニア及びチタニア等からなる微粒子が挙げられる。
内部拡散粒子の形状は、球形、円盤状、ラグビーボール状、不定形等の形状が挙げられる。
また、内部拡散粒子は、中空粒子、多孔質粒子及び中実粒子の何れであってもよい。
また、内部拡散粒子は、バインダー樹脂の屈折率をn、内部拡散粒子の屈折率をnとした際に、n/nが1.02以上又は0.98以下となるものを用いることが好ましい。n/nは、バインダー樹脂と内部拡散粒子との相対屈折率であり、n/nを1.02以上又は0.98以下とすることにより、一次光を均等拡散に近づけることができる。また、n/nを1.02以上又は0.98以下とすることにより、一次光が量子ドットに衝突する確率が上がり、量子ドットの使用量を少なくすることができる。
/nは、強い拡散性、偏光板の光漏れの抑制、及び正面輝度のバランスの観点から、1.10以上又は0.95以下であることがより好ましく、又は1.15以上又は0.90以下であることが更に好ましい。
内部拡散粒子の屈折率はベッケ法、バインダー樹脂の屈折率はアッベ法で測定することができる。
内部拡散粒子の含有量は、バインダー樹脂100質量部に対して、1〜40質量部であることが好ましく、3〜30質量部であることがより好ましい。内部拡散粒子の含有量を前記範囲とすることにより、高角度まで光を拡散する一方で、偏光板の光漏れ及び正面輝度の低下を抑制できる。
内部拡散粒子の平均粒子径は、含有量当たりの粒子数を増やして拡散の均一性を図る観点から、10μm以下であることが好ましく、3μm以下であることがより好ましい。なお、内部拡散粒子の平均粒子径の下限は、0.1μm程度である。
量子ドット含有層の厚みは、10〜200μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましく、30〜130μmであることがさらに好ましい。量子ドット含有層の厚みがこの範囲であれば、表示装置の軽量化および薄膜化に適しており、また、量子ドット含有層の厚みの振れ(製造公差)による色ムラを抑制できる。
量子ドット含有層は、接着剤層を介することなく量子ドット含有層の上下に位置する層に密着してなることが好ましい。かかる構成とすることにより、量子ドットシートの構成を、量子ドット含有層を中心として厚み方向に上下対称の構成としやすくできるとともに、量子ドットの耐湿性及び耐酸素性を向上しやすくできる。
量子ドット含有層の上下に位置する層は、量子ドットの耐湿性及び耐酸素性を向上する観点から、光透過性基材又はバリア層であることが好ましい。
量子ドットシートは、図4及び図5に示すように、量子ドット含有層を中心として厚み方向に上下対称の層構成とすることが好ましい。かかる構成をとることで、量子ドットシートの平面性を良好にでき、量子ドットシートの面内の輝度の均一性を良好にすることができる。また、かかる構成をとることで、量子ドットシートに存在する複数の界面(例えば、量子ドット含有層と光透過性基材との界面)のうちの特定の界面に歪みが集中することを防止でき、界面剥離を抑制しやすくできる。
なお、厚み方向に上下対称の層構成とは、上下で層の数、層の種類が同一であるとともに、各層の厚みが略同一であることをいう。厚みが略同一と言えるためには、対象の関係にある上下の層の厚みの比が0.95〜1.05の範囲であることが好ましく、0.97〜1.03の範囲であることがより好ましい。
各層の厚みは、例えば、走査型透過電子顕微鏡(STEM)を用いて撮影した断面の画像から20箇所の厚みを測定し、20箇所の値の平均値から算出できる。STEMの加速電圧は10kv〜30kV、倍率は1000〜7000倍とすることが好ましい。なお、厚みがナノオーダーの場合は、STEMの倍率は5万〜30万倍とすることが好ましい。
また、対称の関係にある層同士は組成も略同一であることが好ましい。組成が略同一と言えるためには、層の構成成分の90質量%以上が同一であることが好ましく、95質量%以上が同一であることがより好ましく、99質量%以上が同一であることがさらに好ましい。
量子ドットシートは、量子ドット含有層、量子ドット含有層の上下の光透過性基材の3層構成であってもよいが、図5のように、その他の層を有していてもよい。その他の層としては、バリア層、光拡散層、接着剤層、その他の光透過性基材等が挙げられる。なお、その他の層を有する場合においても、量子ドットシートは、量子ドット含有層を中心として厚み方向に上下対称の層構成とすることが好ましい。
光透過性基材
量子ドットシートは、量子ドット含有層の両側の面に光透過性基材を有することが好ましい。また、図4及び図5に示すように、光透過性基材21、22は量子ドット含有層10と接することが好ましい。
光透過性基材は特に制限されないが、耐熱性を有し、平滑性、コシ、機械的強度に優れたものであることが好ましい。このような透明基材としては、ポリエステル、トリアセチルセルロース(TAC)、セルロースジアセテート、セルロースアセテートブチレート、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリスルフォン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアセタール、ポリエーテルケトン、アクリル、ポリカーボネート、ポリウレタン及び非晶質オレフィン(Cyclo−Olefin−Polymer:COP)等のプラスチックフィルムが挙げられる。
上記の中でも、機械的強度、寸法安定性及び耐熱性の観点からは、延伸加工、特に二軸延伸加工されたポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)が好ましい。
光透過性基材の厚みは、機械的強度、コシ及び薄膜化のバランスの観点から、10〜200μmが好ましく、20〜150μmがより好ましく、30〜100μmがさらに好ましい。
光透過性基材の表面には、接着性向上のために、コロナ放電処理、酸化処理等の物理的な処理の他、アンカー剤又はプライマーと呼ばれる塗料の塗布を予め行ってもよい。
バリア層
バリア層は、量子ドットの耐湿性及び耐酸素性を向上する役割を有する。バリア層は、量子ドット含有層の一方の側のみに有していてもよいが、量子ドット含有層の両側に有することが好ましい。
バリア層は、光透過性基材上に形成することが好ましい。
バリア層としては、無機物又は無機酸化物からなる層であることが好ましく、無機物もしくは無機酸化物の蒸着膜、無機アルコキシドの加水分解膜が挙げられる。耐湿性及び耐酸素性の観点からは、バリア層は、無機物もしくは無機酸化物の蒸着膜であることが好ましい。
バリア層は、公知の無機物、無機酸化物及び無機アルコキシド等を用いて、公知の方法により形成することができ、その組成及び形成方法は特に限定されない。バリア層は、単層でもよく、2層以上有してもよい。バリア層を2層以上有する場合、それぞれが、同一の組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。
蒸着膜の材料は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)、マグネシウム(Mg)、カルシウム(Ca)、カリウム(K)、スズ(Sn)、ナトリウム(Na)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、鉛(Pb)、ジルコニウム(Zr)、イットリウム(Y)等の無機物、または、これらの酸化物等、さらにはこれらに有機物が配合されたものが挙げられる。
加水分解膜の材料である無機アルコキシドは、金属アルコキシドともよばれるものであり、テトラアルコキシシラン等のケイ素アルコキシド、チタンアルコキシド、アルミニウムアルコキシド等が挙げられる。
バリア層の厚みは、耐湿性、耐酸素性、ひび割れ抑制及び光透過性のバランスの観点から、5〜1000nmであることが好ましく、10〜700nmであることがより好ましく、10〜500nmであることがさらに好ましい。バリア層が蒸着膜の場合、バリア層の厚みは、5〜30nmであることが好ましく、7〜25nmであることがより好ましく、10〜20nmであることがさらに好ましい。
バリア層としての蒸着膜の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法及びイオンプレ−ティング法等の物理気相成長法(PVD法)、あるいは、プラズマ化学気相成長法、熱化学気相成長法及び光化学気相成長法等の化学気相成長法(CVD法)等が挙げられる。
接着剤層
量子ドットシートは、量子ドットシートを構成する各層を積層するため、各層の間に接着剤層を介在させてもよい。例えば、図5では、光透過性基材とバリア層との間等に接着剤層50を有している。
接着剤層は、汎用の感圧型接着剤(粘着剤)、熱硬化型接着剤、電離放射線硬化型接着剤から形成することができる。
接着剤層の厚みは、接着力及び薄膜化の観点から、0.5〜20μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
量子ドットシートの総厚みは特に限定されないが、100〜700μm程度である。
量子ドットシートの製造方法
量子ドットシートの製造方法は特に限定されないが、例えば、以下の(a)〜(d)の順で製造することができる。
(a)量子ドット含有層を基準として、量子ドット含有層の一方の面上に位置させる光透過性基材及び層の少なくとも何れかを積層し、積層体Aを得る工程。
(b)量子ドット含有層を基準として、量子ドット含有層の他方の面上に位置させる光透過性基材及び層の少なくとも何れかを積層し、積層体Bを得る工程。
(c)積層体A及び積層体Bの何れか一方の積層体の一方の面に、一次光を吸収して二次光Aを放出する量子ドット及びバインダー樹脂成分を含む量子ドット含有層塗布液を塗布し、量子ドット含有層を形成する工程。
(d)工程(c)で量子ドット含有層を形成していない積層体と、工程(c)で量子ドット含有層を形成した積層体の量子ドット含有層側の面とを貼り合わせる工程。
工程(d)では接着剤層を用いてもよいが、接着剤層を用いずに貼り合わせることにより、 図4及び図5のように、量子ドット含有層を中心として厚み方向に上下対称の構成が可能となるため好ましい。
量子ドット含有層のバインダー樹脂が電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物である場合において、工程(d)で接着剤層を用いずに積層体A及び積層体Bを貼り合わせるためには、以下の手法を採用することが好ましい。
第一に、電離放射線硬化性樹脂組成物が単官能モノマーを含む(言い換えると、量子ドット含有層塗布液が単官能モノマーを含む)ことが好ましい。
第二に、工程(c)で量子ドット含有層を形成する際に、電離放射線を照射しないか、電離放射線の照射量を抑制して電離放射線硬化性樹脂組成物に未硬化の部分を残しておき、工程(d)の後に電離放射線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化を進行させることが好ましい
第一の手法及び第二の手法を組み合わせると、工程(d)において、接着剤層を介することなく2つの積層体を貼り合わせる作業性がより向上する点で好ましい。
透過率
量子ドットシートのJIS K7361−1:1997の全光線透過率は特に限定されないが、通常は40%以上である。
<光源>
光源は、一次光を放出する発光体であり、青に相当する波長の一次光を放出する発光体を用いることが好ましい。
青に相当する波長の一次光は、ピーク波長が380〜480nmの範囲であることが好ましく、ピーク波長が450nmであることがより好ましい。
光源としては、小型化の観点からLED光源であることが好ましく、青色単色のLED光源であることがより好ましい。光源は、少なくとも1つであり、十分な一次光を放出するという観点から、複数個であることが好ましい。
量子ドットシートの量子ドット含有層中に、第1量子ドット及び第2量子ドットの一方のみを含有する場合、青に相当する波長の一次光を放出する発光体からなる一次光源に加えて、補助光源を有することが好ましい。具体的には、量子ドット含有層中に第1量子ドットのみを含有する場合には、緑色に相当する波長の光を放出する発光体を補助光源として用いることが好ましい。また、量子ドット含有層中に第2量子ドットのみを含有する場合には、赤色に相当する波長の光を放出する発光体を補助光源として用いることが好ましい。
<光学板>
エッジライト型のバックライトに用いられる光学板120は、光源110で放出された一次光を導光するための光学部材であり、いわゆる導光板120Aである。導光板は、例えば、少なくとも一つの面を光入射面とし、これと略直交する一方の面を光出射面とするように成形された略平板状の形状からなる。
導光板は、主としてポリメチルメタクリレート等の高透明な樹脂から選ばれるマトリックス樹脂からなる。導光板は、必要に応じてマトリックス樹脂と屈折率の異なる樹脂粒子が添加されていてもよい。導光板の各面は、一様な平面ではなく複雑な表面形状をしているものであってもよく、ドットパターン等が設けられていてもよい。
直下型のバックライトに用いられる光学板120は、光源110のパターンを見えにくくするための光学部材であり、いわゆる光拡散板120Bである。
光拡散板としては、例えば、厚み1〜3mm程度の乳白色の樹脂板が挙げられる。
<蛍光体含有領域>
蛍光体含有領域は、一次光を吸収して二次光Bを放出する1種又は2種以上の蛍光体を含む蛍光体を含む領域である。また、蛍光体領域に含まれる蛍光体は、1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、一次光のピーク波長の補色を含むものを用いる。
蛍光体含有領域は、光学板の光出射面とは反対面側であって、光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域Xの少なくとも一部に有していればよいが、エッジ領域の一次光の色味の問題を効果的に改善するため、以下の基準で蛍光体含有領域を有することが好ましい。
バックライトには種々の構成があり、バックライトの構成の違いにより、バックライトから放出される一次光の出射角分布が異なり、一次光の指向性の傾向は異なる。このため、バックライトの構成の違いにより、量子ドットシートの端面(エッジ領域)の色味は異なる傾向にある。より具体的には、量子ドットシートには複数の端面(エッジ領域)が存在するが、バックライトの構成によっては、色味の問題が顕著に現れる端面と、色味の問題が生じにくい端面とが混在することになる。
このため、量子ドットシートの色味の問題が顕著に現れる端面側の領域Xにおいて、蛍光体含有領域を形成することが好ましい。
エッジライト型バックライトの場合、光源側の端面(エッジ領域)で色味の問題が生じやすい傾向にある。このため、エッジライト型バックライトの場合、光源を有する側の領域X(以下、「領域X」という場合がある)に蛍光体含有領域を有することが好ましい。詳しくは、エッジライト型バックライトの場合、領域Xに対する蛍光体含有領域の面積割合が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
また、エッジ領域の色味は、バックライトの非発光範囲の幅が3mm以下の区間(ベゼルレスの領域)において確認されやすい。このため、バックライト中に非発光範囲の幅が3mm以下の区間を有する場合、領域X内であって、該区間の端部から3mmの領域(以下、「領域X」という場合がある)に対応する箇所の少なくとも一部に、蛍光体含有領域を有することが好ましい。領域Xに対する蛍光体含有領域の面積割合は50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
なお、バックライトの構成による蛍光体含有領域の設計を変更する煩雑を解消する観点から、光源の位置等に関わらず、蛍光体含有領域を形成してもよい。この場合、領域Xに対する蛍光体含有領域の面積割合が50%以上であることが好ましく、70%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。
蛍光体含有領域の厚み方向の位置は、光学板の光出射面とは反対面側であれば特に制限されない。例えば、図2のように、光学板の光出射面とは反対側の面に蛍光体含有領域が直接形成されていてもよいし、図1のように、光学板の光出射面とは反対面側に設置されるシートに蛍光体含有領域が形成されていてもよい。
つまり、「光学板の光出射面とは反対面側であって、光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域X」とは、光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域の厚み方向の延長上の領域であって、かつ、光学板の光出射面とは反対面側に位置する領域を含む概念である。
なお、直下型バックライトの場合、蛍光体含有領域の厚み方向の位置は、光源よりも光出射側(視認者側)とすることが好ましい。また、エッジライト型バックライトの場合、蛍光体含有領域の厚み方向の位置は、光反射性シートよりも光出射側(視認者側)とすることが好ましい。
シートに蛍光体含有領域を形成する場合、該シートは単なる光透過性基材であってもよいが、部材削減及び薄膜化の観点から、反射シート上に蛍光体含有領域を形成することが好ましい。なお、反射シートに蛍光体含有領域を形成する場合、反射シートの光学板側の面に形成することが好ましい。
蛍光体含有領域を形成する基準となる領域Xは、光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域である。領域Xの幅は、エッジ領域の色味改善と、補色の色味の抑制の観点から、2〜1mmであることが好ましく、1.5〜1mmであることがより好ましい。なお、本発明の効果を阻害しない範囲で、光学板は、領域X以外の領域に蛍光体を含有していてもよい。
なお、蛍光体含有領域を網点等のドットで形成した場合、ドット配列のパターンと、バックライト中の部材のパターン(光学板のレンズパターン等)とでモアレを生じる可能性がある。また、蛍光体含有領域を非ドットで形成しても、表面形状のパターン(例えば、汎用のグラビア印刷の場合、グラビア版のセルのパターンが印刷物に転写されてパターンを形成する。)と、バックライト中の部材のパターンとでモアレを生じる可能性がある。
このため、蛍光体含有領域は、モアレ抑制の観点から、非規則性のパターンで形成することが好ましい。
非規則性のパターンとは、蛍光体含有領域を形成するドットパターン、及び蛍光体含有領域の表面形状のパターンに規則性を有さないものである。非規則性のパターンは、例えば、リバースグラビアコーティングにより形成することができる。
また、蛍光体含有領域は、位置によって蛍光体含有領域中の蛍光体の濃度を変化させてもよい。量子ドットシートの端面の色味は位置によって異なる場合があり、同様に、バックライトの端部の色味も位置によって異なる場合がある。このため、蛍光体含有領域中の蛍光体の濃度を変化させることにより、バックライトの端部の位置による色味の相違に対応することができる。
蛍光体含有領域中の蛍光体の濃度を変化させる手段としては、蛍光体含有領域を蛍光体を含む複数のドットから形成し、蛍光体含有領域内でドットの面積割合を部分的に変化させる手法、及び蛍光体含有領域を蛍光体を含む層から形成し、蛍光体含有領域内で蛍光体を含む層の厚みを部分的に変化させる手法が挙げられる。
また、蛍光体含有領域は、端部に向うにつれて蛍光体含有領域中の蛍光体の濃度が高くなるように形成することが好ましい。量子ドットシートの端面の色味は端面に近いほど大きくなる傾向にあり、同様に、バックライトのエッジ領域(端部近傍)の色味もエッジに近いほど大きくなる傾向にあるが、蛍光体含有領域を前述のように形成することにより、バックライトのエッジ領域(端部近傍)の色味を効果的に改善できる。
端部に向うにつれて蛍光体含有領域中の蛍光体の濃度を高くする手段としては、蛍光体含有領域を蛍光体を含む複数のドットから形成し、蛍光体含有領域の端部に向うにつれてドットの面積割合を増加させる手法、及び蛍光体含有領域を蛍光体を含む層から形成し、蛍光体含有領域の端部に向かうにつれて蛍光体を含む層の厚みを増加させる手法が挙げられる。
蛍光体
蛍光体含有領域に含まれる蛍光体は、1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、一次光のピーク波長の補色を含むものを用いる。
一次光のピーク波長の補色が人間に視認可能である蛍光体を用いることにより、エッジ領域が一次光の色味を改善しやすくできる。なお、一次光のピーク波長の補色となる波長がカラーフィルターの吸収波長と重複する場合、1種の蛍光体の発光により該補色となる波長を発光させると、蛍光体による効力が大幅に低下する。このため、一次光のピーク波長の補色となる波長がカラーフィルターの吸収波長と重複する場合、2種以上の蛍光体の発光の合成により、人間が該補色を視認可能となるように構成することが好ましい。
補色とは混合すると白色になる色であり、CIE色度図の白色点を通る両側にある色同士が補色の関係になる。
蛍光体含有領域中の蛍光体は、平均粒子径が0.1μm以上のものをいう。上述した量子ドットは、化合物半導体の励起子のボーア半径以下の大きさ(一概には言えないが、平均粒子径が20nm以下)である。つまり、蛍光体と量子ドットとは、粒子径の違いで区別でき、さらに、粒子径の違いに基づく発光の違い(発光効率、発光波長幅)により区別できる。
蛍光体含有領域中の蛍光体は、上述のように量子ドットよりも平均粒子径が遥かに大きいため、蛍光体と量子ドットとが同量である場合、蛍光体の表面積は量子ドットの表面積よりも遥かに小さくなる。このため、蛍光体は、量子ドットよりも湿度や酸素への耐性があり、蛍光体含有領域中でも経時的に劣化しにくい。
蛍光体の平均粒子径は、0.1〜30μmであることが好ましく、1〜10μmであることがより好ましい。
蛍光体の平均粒子径は、以下の(1)〜(3)の作業により算出できる。
(1)光学顕微鏡にて蛍光体含有領域の透過観察画像を撮像する。倍率は500〜2000倍が好ましい。
(2)観察画像から任意の10個の粒子を抽出し、個々の粒子の長径及び短径を測定し、長径及び短径の平均から個々の粒子の粒子径を算出する。長径は、個々の粒子の画面上において最も長い径とする。また、短径は、長径を構成する線分の中点に直交する線分を引き、該直交する線分が粒子と交わる2点間の距離をいうものとする。
(3)同じサンプルの別画面の観察画像において同様の作業を5回行って、合計50個分の粒子径の数平均から得られる値を蛍光体の平均粒子径とする。
上述した量子ドット含有層中の内部拡散粒子の平均粒子径も同様の手法で算出できる。
蛍光体としては、硫化物系蛍光体、酸化物系蛍光体、窒化物系蛍光体、フッ化物系蛍光体、YAG系蛍光体、サイアロン系蛍光体等が挙げられる。
硫化物系蛍光体としては、CaS:Eu、SrS:Eu、SrGa:Eu、CaGa:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)Ga:Eu、(Sr,Ca,Ba)S:Eu、YS:Eu、LaS:Eu、GdS:Eu等が挙げられる。酸化物系蛍光体としては、(Ba,Sr)SiO:Eu、(Ba,Sr)SiO:Eu、TbAl12:Ce、CaScSi12:Ce等が挙げられる。窒化物系蛍光体としては、CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、Ca(Al,Si)12(O,N)16:Eu(0<x≦1.5)、CaSi:Eu、SrSi:Eu、BaSi:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si:Eu、CaAlSi:Eu、CaSiN:Eu、CaAlSiN:Eu等が挙げられる。フッ化物系蛍光体としては、KTiF:Mn4+、BaTiF:Mn4+、NaTiF:Mn4+、KZrF:Mn4+、KSiF:Mn4+等が挙げられる。YAG系蛍光体としては、(Y,Gd)(Al,Ga)12:Ce等が挙げられる。サイアロン系蛍光体としては、Lu(Si,Al)12(O,N)16:Eu等が挙げられる。
なお、蛍光体材料の記載において、符号「:」の前の記述は母体を示し、後の記述は付活剤を示す。
蛍光体含有領域は、蛍光体の他に、バインダーを含むことが好ましい。バインダーとしては、光透過性樹脂が好適に用いられる。
光透過性樹脂としては、量子ドット含有層のバインダー樹脂として例示した、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂組成物の硬化物、及び電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化物等が挙げられる。
光透過性樹脂は、蛍光体の劣化を抑制する観点から、水蒸気透過率が100g/m/day以下であることが好ましく、30g/m/day以下であることがより好ましい。
光透過性樹脂の水蒸気透過率は、光透過性樹脂100質量%からなる厚み100μmのサンプルを作製し、該サンプルを用いて、JIS Z 0208:1976のカップ法に準拠して、恒温恒湿装置の温湿度条件を条件B(40℃、90%RH)として測定することができる。
水蒸気透過率が100g/m/day以下の樹脂としては、有機ELの封止用樹脂を用いることができる。一般的に、不飽和結合の数や、水酸基の数が少ない樹脂は水蒸気透過率が低い傾向にある。
蛍光体含有領域中にバインダー及び蛍光体を含む場合、バインダーと蛍光体との質量比は、99.95:0.05〜90:10であることが好ましく、99.9:0.1〜90:10であることがより好ましい。
蛍光体含有領域の厚みは、バックライトのエッジ領域の色味の程度により異なるため一概には言えないが、1〜100μm程度である。
<保護層>
酸素、湿度による蛍光体の劣化を抑制するため、蛍光体含有領域上には保護層を形成することが好ましい。
保護層は光透過性樹脂から形成することが好ましい。保護層の光透過性樹脂としては、蛍光体含有領域の光透過性樹脂と同様のものを用いることができ、また、保護層の光透過性樹脂の好適な実施態様は、蛍光体含有領域の光透過性樹脂の好適な実施態様と同様である。
保護層の厚みは、0.1〜100μmが好ましく、0.1〜10μmがより好ましい。
<バックライト用光学部材>
本発明のバックライトは、光学板の光出射面側及び/又は光出射面とは反対面側に、量子ドットシート以外のバックライト用光学部材を有していてもよい。
量子ドットシート以外のバックライト用光学部材としては、光反射性シート、プリズムシート、光拡散フィルム、輝度上昇フィルム(BEF)及び反射型偏光フィルム(DBEF)等から選ばれる一種以上の部材を備えていてもよい。
光反射シートは、光学板の光出射面側と反対側に配置される。光反射シートとしては、白色発泡基材、白色コート基材、金属蒸着基材、及びこれらの組み合わせ等が挙げられる。
光拡散フィルム、プリズムシート、輝度上昇フィルム及び反射型偏光フィルムは、光学板の光出射面側に配置される。光反射シート、光拡散フィルム、プリズムシート、輝度上昇フィルム及び反射型偏光フィルム等から選ばれる一種以上の部材を備える構成とすることで、正面輝度、視野角等のバランスに優れたバックライトとすることができる。
[液晶表示装置]
本発明の液晶表示装置は、バックライト及び液晶パネルを備えた液晶表示装置であって、前記バックライトが上述した本発明のバックライトであるものである。
図6は、本発明の液晶表示装置の実施の形態を示す断面図である。図6の液晶表示装置300は、バックライト200と、液晶パネル210とを備えている。また、バックライト200及び液晶パネル210は、ホルダ220に組み込まれて固定されている。
液晶パネルは、偏光板(図示せず)及びカラーフィルター(図示せず)等を備える。液晶パネルは、特に限定されず、一般的に液晶表示装置の液晶パネルとして公知のものを用いることができる。例えば、液晶層の上下をガラス板で挟んだ一般的な構造を有する液晶パネル、具体的には、TN、STN、VA、IPS及びOCB等の表示方式のものを用いることができる。
偏光板は、所望の偏光特性を備えるものであれば特に限定されず、一般的に液晶表示装置の偏光板として公知のものを用いることができる。具体的には、例えば、ポリビニルアルコールフィルムが延伸されてなり、ヨウ素を含有する偏光板が好適に用いられる。
カラーフィルターとしては、特に限定されず、例えば、一般的に液晶表示装置のカラーフィルターとして公知のものを用いることができる。カラーフィルターは、通常、赤色、緑色及び青色の各色の透明着色パターンから構成され、それら各透明着色パターンは、着色剤が溶解又は分散、好ましくは顔料微粒子が分散された樹脂組成物から構成される。
カラーフィルターの形成方法は、所定の色に着色したインキ組成物を調整して、着色パターン毎に印刷することによって形成する方法や、所定の色の着色剤を含有した塗料タイプの感光性樹脂組成物を用いて、フォトリソグラフィ法によって形成する方法が挙げられる。
液晶表示装置の表示画像は、バックライトから照射された白色光がカラーフィルターを透過することでカラー表示される。液晶表示装置は、量子ドットによるバックライトのスペクトルと適合するカラーフィルターを用いることで、明るさと効率に優れ、非常に鮮明な色を生成するディスプレイを実現することができる。
液晶パネルは、カラーフィルター上に任意の層が単層又は複層形成された構成であってもよい。上記任意の層としては特に限定されず、例えば、タッチパネル用センサー層、ハードコート層、帯電防止層、低屈折率層、高屈折率層、防眩層、防汚層、反射防止層、高誘電体層、電磁波遮蔽層、接着剤層等が挙げられる。
本発明の液晶表示装置は、上述した本発明のバックライトを用いていることから、表示画像のエッジ領域の色味、及び色味の角度依存性を改善することができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。なお、「部」及び「%」は特に断りのない限り質量基準とする。また、屈折率は特に断りのない限り波長450nmの屈折率とする。
1.量子ドットシートの物性測定及び評価
<エッジ領域の色味>
下記「5」で作製した実施例及び比較例のバックライトを点灯し、点灯直後のバックライトのエッジ領域のCIE表色系の色度(y)を測定した。測定箇所は、導光板の有効範囲の端部から2mmの箇所(図7のi〜ivの4箇所)とした。
なお、色度(y)は、分光放射計(製品名「SR−UL2」、トプコン社製)を用いて、バックライトの光出射面側の法線方向から測定した。
2.量子ドットの作製
技術文献「Journal of American Chemical Society.2007,129,15432−15433」に記載されている方法を参照し、蛍光スペクトルのピーク波長が637nmのInP/ZnSコアシェル型量子ドット(量子ドットA)、及び蛍光スペクトルのピーク波長が528nmのInP/ZnSコアシェル型量子ドット(量子ドットB)を作製した。
3.量子ドットシートの作製
厚み12μmの二軸延伸PETフィルムの一方の面上に、PVD法にて厚みSiOを蒸着し、膜厚20nmの無機バリア層を形成し、バリアフィルムを得た。次いで、厚み50μmの二軸延伸PETフィルムの一方の面上に、下記処方の光拡散層塗布液を乾燥後の厚みが3μmとなるように塗布、乾燥した後、紫外線照射して光拡散層を形成し、光拡散フィルムを得た。次いで、光拡散フィルムと、バリアフィルムと、厚み50μmの二軸延伸PETフィルムとを、前記の順番で厚み3μmの接着剤層を介して積層し、積層体Aを得た(図5参照)。バリアフィルムと光拡散フィルムとは、両者の二軸延伸PETフィルム側の面が対向するようにして貼り合わせた。次いで、上記と同様の作業により積層体Bを得た。
次いで、積層体Aの二軸延伸PETフィルム側の面に、下記処方の量子ドット含有層塗布液を乾燥後の厚みが100μmとなるように塗布、乾燥し、電離放射線未照射の量子ドット含有層を形成した。
次いで、電離放射線未照射の量子ドット含有層と、積層体Bの二軸延伸PETフィルム側の面とを対向させて貼り合わせ、積層体Aの光拡散層側から紫外線を照射して、電離放射線硬化性樹脂組成物の硬化を進行させ、量子ドットシート1を得た。
<光拡散層塗布液a1>
・ペンタエリスリトールトリアクリレート 30部
(日本化薬社製、KAYARAD−PET−30)
・ウレタンアクリレート 70部
(日本合成化学社製、UV1700B)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・シリコーン系レベリング剤 0.1部
(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製、TSF4460)
・ウレタン樹脂系拡散粒子 5部
(平均粒子径3μm)
・希釈溶剤 500部
<量子ドット含有層塗布液b1>
・イソノニルアクリレート 100部
(単官能モノマー、屈折率1.45)
・光重合開始剤 5部
(BASF社製、イルガキュア184)
・量子ドットA 0.2部
・量子ドットB 0.2部
・内部散乱粒子 20部
(真球状アルミナ、平均粒子径1.5μm、屈折率1.76)
・希釈溶剤 5部
4.バックライトの準備
光源に青色LED(ピーク波長450nm)を用いている市販の液晶表示装置(長辺側の一方の側に光源が設置)を分解し、下記の構成のバックライトを取り出した。
<バックライトの構成>
・エッジライト型(導光板の下方に光反射シート、導光板の上方に光拡散フィルム、プリズムシート2枚を有する構成。2枚のプリズムシートは、下側のものと上側のものとでストライプラインが直交。)
・長辺側の両側に幅2mmの遮光性フレームを有する。短辺側には遮光性フレームを有していない。
・バックライトの有効発光領域(導光板の有効範囲)は142mm×106mm。
5.蛍光体含有領域を有する光反射シート1〜2の作製
市販の光反射フィルム(きもと社製、商品名:レフホワイトRW125)を142mm×112mmの大きさに断裁した。
次いで、断裁後の反射フィルムの四辺の端部から3mm以内の領域(領域X)の全部に、下記処方の蛍光体含有領域組成物1をリバースグラビアコーティング法により、塗布、乾燥、紫外線照射して、厚み10μmの蛍光体含有領域を形成し、蛍光体含有領域を有する光反射シート1を得た。
さらに、別の断裁後の反射フィルムの四辺の端部から4〜5mmの領域(領域Xとは異なる領域)の全部に、下記処方の蛍光体含有領域組成物1をリバースグラビアコーティング法により、塗布、乾燥、紫外線照射して、厚み10μmの蛍光体含有領域を形成し、蛍光体含有領域を有する光反射シート2を得た。
<蛍光体含有領域形成組成物1>
・電離放射線硬化性化合物 100部
(積水化学工業社製、商品名フォトレックA704)
(水蒸気透過率80g/m/day)
・蛍光体混合物*1 1部
(赤色発光蛍光体及び緑色発光蛍光体の混合物、平均粒子径5μm)
・希釈溶剤 30部
[*1:バックライトの光源である青色LEDのピーク波長は450nmである。該青色LEDのピーク波長の補色の波長は569nmである。蛍光体含有領域形成組成物1の蛍光体混合物は、赤色発光蛍光体(SrSiAlON13:Eu)の発光及び緑色発光蛍光体(SrSi13Al21:Eu)の発光の合成色により、前記補色を人間に視認させ得るものである。したがって、蛍光体含有領域形成組成物1の蛍光体混合物は、「2種以上の蛍光体の発光の合成色が、一次光のピーク波長の補色を含む蛍光体」に相当する。]
6.バックライト及び液晶表示装置の作製
[実施例1]
上記「4」で準備したバックライトから光拡散フィルムを取り除き、導光板とプリズムシートとの間に、量子ドット含有シートを配置した。さらに、上記「4」で準備したバックライトの光反射シートを上記光反射シート1に変更して、実施例1のバックライトを得た。次いで、上記「4」で分解した液晶表示装置のバックライトが設置されていた箇所に、実施例1のバックライトを戻し、実施例1の液晶表示装置を得た。
[比較例1]
上記「4」で準備したバックライトの光反射シートを上記光反射シート1に変更しなかった以外は、実施例1と同様にして比較例1のバックライト及び液晶表示装置を得た。
[比較例2]
上記「4」で準備したバックライトの光反射シートを上記光反射シート2に変更した以外は、実施例1と同様にして比較例2のバックライト及び液晶表示装置を得た。
表1の結果から、比較例1及び2のバックライト及び液晶表示装置は、エッジ領域の色味を改善できない一方で、実施例1のバックライト及び液晶表示装置は、エッジ領域の色味を改善できることが確認できる。また、比較例2では、光学板の有効範囲内における蛍光体含有領域で、黄色(補色)領域が認められ、面の色均一性に劣る結果となった。
10:量子ドット含有層
21、22、23、24、25、26:光透過性基材
30:バリア層
30a:バリアフィルム
40:光拡散層
40a:光拡散フィルム
50:接着剤層
61:積層体A
62:積層体B
100:量子ドットシート
110:光源
120:光学板
120A:導光板
120B:光拡散板
130:蛍光体含有領域
140:プリズムシート
150:光反射シート
160:フレーム
200:バックライト
210:液晶パネル
220:ホルダ
300:液晶表示装置

Claims (10)

  1. 一次光を放出する少なくとも1つの光源と、前記光源に隣接して配置され、導光又は拡散のための光学板と、前記光学板の光出射面側に配置され、一次光を吸収して二次光Aを放出する量子ドット及びバインダー樹脂を含む量子ドット含有層を有する量子ドットシートと、を有するバックライトにおいて、
    前記光学板の光出射面とは反対面側であって、前記光学板の有効範囲の端部から3mm以内の領域Xの少なくとも一部に、前記一次光を吸収して二次光Bを放出する1種又は2種以上の蛍光体を含む蛍光体含有領域を有し、
    1種の蛍光体の二次光Bによる発光色又は2種以上の蛍光体の二次光Bによる合成色が、前記一次光のピーク波長の補色を含む、バックライト。
  2. 前記光学板の光出射面とは反対面側にシートを配置してなり、前記シートの前記領域Xに対応する領域の少なくとも一部に前記蛍光体含有領域を有する請求項1に記載のバックライト。
  3. 前記シートが光反射性シートである請求項2に記載のバックライト。
  4. 前記蛍光体含有領域は、端部に向うにつれて蛍光体含有領域中の前記蛍光体の濃度が高くなるように形成されてなる請求項1〜3の何れか1項に記載のバックライト。
  5. 前記蛍光体含有領域は前記蛍光体を含む複数のドットから形成されてなり、前記蛍光体含有領域の端部に向うにつれて、前記ドットの面積割合を増加させてなる請求項4に記載のバックライト。
  6. 前記蛍光体含有領域は前記蛍光体を含む層から形成されてなり、前記蛍光体含有領域の端部に向かうにつれて、前記蛍光体を含む層の厚みを増加させてなる請求項4に記載のバックライト。
  7. 前記バックライトの全周囲の少なくとも一部において、非発光範囲の幅が3mm以下の区間を有する請求項1〜6の何れか1項に記載のバックライト。
  8. 前記領域X内であって、前記区間の端部から3mm以内の領域に対応する箇所の少なくとも一部に、前記蛍光体含有領域を有する請求項7に記載のバックライト。
  9. 前記バックライトがエッジライト型バックライトであり、前記光源を有する側の領域Xの少なくとも一部に、前記蛍光体含有領域を有する請求項1〜8の何れか1項に記載のバックライト。
  10. バックライト及び液晶パネルを備えた液晶表示装置であって、前記バックライトが請求項1〜9の何れか1項に記載のバックライトである液晶表示装置。
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