JP2018097295A - 画像形成装置 - Google Patents

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朋久 大倉
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Abstract

【課題】転写後に中間転写ベルト上に残存するトナーや紙粉を安定して回収するとともに、これらの回収物によって中間転写ベルトの表面が損傷することを抑止した画像形成装置を提供する。【解決手段】画像形成装置1は、中間転写ベルト16と、紙粉除去ブラシ21と、クリーニングブラシローラー22と、を備える。紙粉除去ブラシ21のブラシの自由長をR1(mm)、中間転写ベルト16に対する紙粉除去ブラシ21の仮想的な最大食い込み量をR2(mm)、クリーニングブラシローラー22のブラシの自由長をL1(mm)、中間転写ベルト16に対するクリーニングブラシローラー22の仮想的な最大食い込み量をL2(mm)とした場合、R1<L1、かつ、R2<L2の関係が満たされている。【選択図】図2

Description

本発明は、シートにトナー画像を形成する画像形成装置に関する。
従来、像担持体からシートに画像を転写する転写装置を備えた画像形成装置が知られている。特許文献1には、シートにトナー画像を転写した後、像担持体上に残存する残トナーを回収するクリーニング装置が開示されている。像担持体上には、トナーに加え、シートから移動した紙粉や異物が付着することがある。このため、上記のクリーニング装置は、トナーを回収する清掃部材よりも上流側に、紙粉成分を除去する除去部材が備えられている。
特開2003−215938号公報
上記のような画像形成装置では、除去部材に紙粉成分に加えて、トナーの外添剤成分なども捕集されやすい。除去部材と像担持体との間に外添剤成分が介在し続けると、これらの成分が研磨剤となって、像担持体の表面が削られてしまう。この結果、像担持体上でのトナー画像の形成段階やシートへのトナー画像の転写段階において、画像欠陥が生じるというが問題があった。
本発明は上記の問題点に鑑みて為されたものであって、転写後に中間転写ベルト上に残存するトナーや紙粉を安定して回収するとともに、これらの回収物によって中間転写ベルトの表面が損傷することを抑止した画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の一局面に係る画像形成装置は、所定の周回方向に沿って周回駆動され、表面にトナー画像を担持する中間転写ベルトと、前記中間転写ベルトからシートに前記トナー画像を転写する転写部材と、前記転写部材よりも前記周回方向の下流側で前記中間転写ベルトの前記表面に当接し、前記中間転写ベルトの前記表面を清掃する第1清掃部材と、前記第1清掃部材よりも前記周回方向の下流側で前記中間転写ベルトの前記表面に当接し、前記シートへの転写後に前記中間転写ベルト上に残存したトナーを回収する第2清掃部材と、前記中間転写ベルトを挟んで前記第1清掃部材および前記第2清掃部材に対向して配置されるとともに、前記中間転写ベルトの内周面を支持する対向ローラーと、を有し、前記第1清掃部材は、第1基材と、前記第1基材上に前記周回方向に沿って配置され、先端が前記中間転写ベルトの前記表面に当接する複数のブラシからなる第1ブラシ体と、を備え、前記第2清掃部材は、第2基材と、前記第2基材上に配置され、先端が前記中間転写ベルトの前記表面に当接する複数のブラシからなる第2ブラシ体と、を備え、前記第1ブラシ体の前記ブラシの自由長をR1(mm)、前記中間転写ベルトの前記表面に対する前記第1ブラシ体の仮想的な最大食い込み量をR2(mm)、前記第2ブラシ体の前記ブラシの自由長をL1(mm)、前記中間転写ベルトの前記表面に対する前記第2ブラシ体の仮想的な最大食い込み量をL2(mm)とした場合、R1<L1、かつ、R2<L2の関係が満たされ、前記第1ブラシ体が前記中間転写ベルトの前記表面に接触する第1接触領域の前記周回方向上流側の端部は、前記対向ローラーが前記中間転写ベルトの内周面に接触する第2接触領域の前記周回方向上流側の端部よりも、前記周回方向の上流側に配置され、前記第1接触領域における前記第1ブラシ体の食い込み量が前記周回方向に沿って同じ大きさに、または、前記周回方向に沿って増大するように設定されている。
本構成によれば、第1清掃部材において、シートから中間転写ベルトに付着した紙粉を安定して回収することができる。この際、トナーの外添剤などのように硬い粒子は第1清掃部材のブラシ間を通過した後、第2清掃部材に回収される。したがって、第1清掃部材のブラシと中間転写ベルトとの間に多くの硬い粒子が介在し、中間転写ベルトの表面に傷が付くことが抑止される。また、第1清掃部材の第1ブラシ体の上流側端部では、中間転写ベルトが対向ローラー側に動きやすい状態とされている。このため、第1ブラシ体の上流側端部に硬い粒子が多く堆積することが抑止される。
上記の構成において、前記第1接触領域の前記周回方向上流側の端部に対向するように、前記中間転写ベルトと前記対向ローラーの周面との間に、楔状の空間が形成されていることが望ましい。
本構成によれば、第1清掃部材の第1ブラシ体の上流側端部では、中間転写ベルトが対向ローラー側に容易に動きやすい状態とされる。
上記の構成において、前記第1ブラシ体の前記ブラシのヤング率をE1(GPa)、前記第2ブラシ体の前記ブラシのヤング率E2(GPa)とした場合、E1≧E2の関係が満たされており、前記第1ブラシ体の前記ブラシの表面に、深さ1(μm)以上の凹凸形状が複数配置されていることが望ましい。
本構成によれば、第1清掃部材の第1ブラシ体によって、繊維状の紙粉を回収しやすくすることができる。
上記の構成において、前記第1清掃部材の前記第1基材は、前記周回方向に沿って延びる平面状の配置面を備え、前記第1ブラシ体の前記複数のブラシは、前記配置面と直交するように当該配置面に固定されており、前記第1清掃部材は、前記第1基材の前記周回方向上流側に配置された支点部と、前記第1基材の前記周回方向下流側を前記中間転写ベルトの前記表面に向かって前記支点部回りに付勢する付勢部材と、を更に有することが望ましい。
本構成によれば、第1清掃部材の第1ブラシ体の上流側端部において、ブラシが中間転写ベルトに過剰に食い込みことが抑止される。
上記の構成において、前記第1清掃部材の前記第1ブラシ体に前記トナーの極性と同極性のバイアスを印加可能な第1バイアス印加部と、前記第2清掃部材の前記第2ブラシ体に前記トナーの極性と逆極性のバイアスを印加可能な第2バイアス印加部と、前記中間転写ベルトから前記シートに前記トナー像が転写される転写動作実行時に、前記中間転写ベルトを前記周回方向に沿って移動させ、前記第1ブラシ体に前記同極性のバイアスを印加するとともに前記第2ブラシ体に前記逆極性のバイアスを印加する制御部であって、前記転写動作時とは異なるリフレッシュ動作実行時に、前記第1ブラシ体と前記中間転写ベルトとの接触状態を変化させる制御部と、を有することが望ましい。
本構成によれば、第1ブラシ体から紙粉を容易に脱離することができるとともに、硬い粒子が研磨剤となって中間転写ベルトの表面に傷が発生することが抑止され、長期間に亘って中間転写ベルトを安定して使用することが可能となる。
上記の構成において、前記第1バイアス印加部は、前記第1清掃部材の前記第1ブラシ体に前記トナーの極性と同極性および逆極性のバイアスを選択的に印加可能であり、前記制御部は、前記リフレッシュモード動作実行時に、前記第1ブラシ体が前記中間転写ベルトの前記表面に接触した状態で、前記第1ブラシ体に前記逆極性のバイアスを印加するとともに、前記中間転写ベルトを前記周回方向とは反対の方向に周回移動させることが望ましい。
本構成によれば、第1清掃部材の第1ブラシ体から紙粉を容易に脱離することができる。
上記の構成において、前記制御部は、前記リフレッシュモード動作実行時において、前記中間転写ベルトを前記周回方向とは反対の方向に周回移動させた後、前記第1ブラシ体を前記中間転写ベルトの前記表面から離間させた状態で、前記中間転写ベルトを前記周回方向に周回移動させることが望ましい。
本構成によれば、脱離した紙粉が再び第1ブラシ体に付着することを抑止することができる。
本発明によれば、転写後に中間転写ベルト上に残存するトナーや紙粉を安定して回収するとともに、これらの回収物によって中間転写ベルトの表面が損傷することを抑止した画像形成装置が提供される。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の内部の構造を示す断面図である。 図1の画像形成装置のベルトクリーニング装置を拡大した断面図である。 図2のベルトクリーニング装置のクリーニングブラシローラーの周辺を拡大した断面図である。 図2のベルトクリーニング装置の紙粉除去ブラシの周辺を拡大した断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の電気的なブロック図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置においてリフレッシュモードが実行される様子を示すベルトクリーニング装置の周辺の断面図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置においてリフレッシュモードが実行される様子を示すベルトクリーニング装置の周辺の断面図である。
以下、図面に基づいて、本発明の一実施形態につき詳細に説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置1の内部の構造を示す断面図である。ここでは、画像形成装置1は、いわゆるカラープリンターを示すが、本発明に係る画像形成装置は、カラー複写機、ファクシミリ装置、或いは、これらの機能を備える複合機であってもよい。
画像形成装置1は、不図示の筐体を備え、当該筐体の内部に図1に示すような部材が配置されている。画像形成装置1は、4つの画像形成ユニット1Aを備える。各画像形成ユニット1Aは、それぞれ、イエロー色、シアン色、マゼンタ色およびブラック色に対応して配置されている。ここでは、4つの画像形成ユニット1Aのうちの一のユニットについて、その構成を説明するが、他のユニットにおいても同様である。
画像形成ユニット1Aは、感光体ドラム10と、現像ローラー11と、帯電ローラー12と、クリーニングブレード13と、を備える。感光体ドラム10は、静電潜像が形成される周面を備える。また、感光体ドラム10の周面にはトナー像が形成される。現像ローラー11は、感光体ドラム10の周面にトナーを供給する。帯電ローラー12は、感光体ドラム10の周面を所定の電位に均一帯電させる。なお、帯電ローラー12と現像ローラー11との間において、感光体ドラム10に対して画像に応じて露光光を照射する不図示の露光装置が配置されている。クリーニングブレード13は、感光体ドラム10から後記の転写ユニット14にトナー画像が転写された後の感光体ドラム10の周面を清掃する。
更に、画像形成装置1は、転写ユニット14を備える。転写ユニット14は、感光体ドラム10の周面からシートにトナー画像を転写する。転写ユニット14は、各色の画像形成ユニット1Aに対応して配置された4つの一次転写ローラー15と、中間転写ベルト16と、駆動ローラー17と、従動ローラー18(対向ローラー)と、二次転写ローラー19(転写部材)と、ベルトクリーニング装置20と、を備える。
一次転写ローラー15は、感光体ドラム10との間で中間転写ベルト16を挟むように配置される。一次転写ローラー15には不図示の電源からトナーの極性とは逆極性の一次転写バイアスが印加される。中間転写ベルト16は、図1の矢印で示すように、所定の周回方向に沿って周回駆動され、表面に各色のトナー画像を重畳的に担持する。駆動ローラー17は、中間転写ベルト16の内周面に当接するとともに、中間転写ベルト16を周回駆動する。従動ローラー18は、駆動ローラー17とは反対側で中間転写ベルト16の内周面に当接する。従動ローラー18は、中間転写ベルト16に従動して回転する。
二次転写ローラー19は、中間転写ベルト16からシートにトナー画像を転写する。二次転写ローラー19は、中間転写ベルト16を挟んで駆動ローラー17に対向して配置されている。二次転写ローラー19には、不図示の電源からトナーの極性とは逆極性の二次転写バイアスが印加される。ベルトクリーニング装置20は、従動ローラー18に対向して配置され、中間転写ベルト16の表面を清掃する機能を備えている。
更に、画像形成装置1は、レジストローラー対30と、定着装置40と、を備える。レジストローラー対30は、駆動ローラー17および二次転写ローラー19によって形成される二次転写ニップ部よりもシートの搬送方向上流側に配置されている。レジストローラー対30は、二次転写ニップ部におけるシートへのトナー画像の転写タイミングに応じて、シートを送り出す。また、レジストローラー対30は、シートの斜行を調整する機能を備えている。なお、レジストローラー対30よりもシートの搬送方向上流側には、不図示の給紙カセットが配置されている。
定着装置40は、二次転写ニップ部よりもシートの搬送方向下流側に配置され、シートに転写されたトナー画像の定着処理を施す。
次に、図1に加え、図2乃至図4を参照して、本実施形態に係るベルトクリーニング装置20について、更に詳述する。図2は、図1の画像形成装置1の転写ユニット14のベルトクリーニング装置20を拡大した断面図である。図3は、図2のベルトクリーニング装置20のクリーニングブラシローラー22の周辺を拡大した断面図である。図4は、図2のベルトクリーニング装置20の紙粉除去ブラシ21の周辺を拡大した断面図である。
ベルトクリーニング装置20は、クリーニングハウジング20Hと、紙粉除去ブラシ21(第1清掃部材)と、クリーニングブラシローラー22(第2清掃部材)と、回収ローラー23と、回収ブレード24と、シール部材25と、排出スクリュー26と、を備える。
クリーニングハウジング20Hは、ベルトクリーニング装置20の各部材を支持する筐体部分である。なお、図1および図2では、クリーニングハウジング20Hの一部が現れている。
紙粉除去ブラシ21は、二次転写ローラー19よりも中間転写ベルト16の周回方向の下流側で中間転写ベルト16の表面に当接し、中間転写ベルト16の表面を清掃する。本実施形態では、紙粉除去ブラシ21は、トナーの外添剤などを通過させながら、主に紙粉を回収する機能を備えている。図2を参照して、紙粉除去ブラシ21は、ホルダ210(第1基材)と、支点部211と、ブラシバー部212(第1ブラシ体)と、スプリング21Sと、を備える。
ホルダ210は、紙粉除去ブラシ21の本体部分であって、中間転写ベルト16の幅方向(従動ローラー18の軸方向)に沿って延びる板状部材からなる。ホルダ210は、中間転写ベルト16の周回方向に沿って延びる平面状の配置面を備えている。当該配置面には、ブラシバー部212のブラシが植毛されている。支点部211は、ホルダ210の前記周回方向上流側に配置されており、クリーニングハウジング20Hに回動可能に支持されている。
ブラシバー部212は、ホルダ210上に前記周回方向に沿って配置され、先端が中間転写ベルト16の表面に当接する複数のブラシからなる。本実施形態では、ブラシバー部212の複数のブラシは、ホルダ210の配置面と直交するように当該配置面に固定されている。ブラシバー部212を構成するブラシは、アクリル、ナイロン、ポリエステルなどの絶縁樹脂、または、絶縁樹脂にカーボンなどで導電性を持たせた樹脂製のブラシである。
より詳しくは、ブラシバー部212は、ブラシの自由長R1が3mm以下、ブラシの繊維径5dTex以上の剛性をもったブラシ繊維を、ブラシ密度50〜100kF/inchの比較的疎な密度で構成している。当該ブラシバー部212において、ブラシの先端部を極力屈曲させずに中間転写ベルト16に対して軸方向あたり0.03〜0.05N/mmの押圧力で押圧する。この結果、せん断方向の応力を接触した紙粉に対して十分かけることが可能となり、外径100μm以上の繊維状の紙粉は引っ掛けながら、硬度の高い小径粒子(外径1μm以下の外添剤など)は、ブラシ繊維間の隙間をすり抜けるように設定されている。
スプリング21Sは、ホルダ210の先端部とクリーニングハウジング20Hとの間に圧縮して配置されたばね部材である。スプリング21Sは、ホルダ210の前記周回方向下流側を中間転写ベルト16の表面に向かって支点部211回りに付勢する。
このように、紙粉除去ブラシ21がスプリング21Sの弾性力によって中間転写ベルト16側に押圧されている場合、ブラシバー部212と中間転写ベルト16との接触力によって、中間転写ベルト16の回転に伴ってブラシバー部212が変位する。この際、支点部211がホルダ210の周回方向下流側に配置され、スプリング21Sがホルダ210の周回方向上流側に配置されると、ブラシバー部212が中間転写ベルト16に食い込む方向に変位しやすくなる。この場合、ブラシバー部212の周回方向の上流側端部で食い込み過剰状態が発生する。本実施形態では、上記のように、ブラシバー部212の周回方向上流側に支点部211(固定部分)が配置され、ブラシバー部212の周回方向下流側が中間転写ベルト16の表面に向かって付勢される。このため、ブラシバー部212の周回方向上流側端部におけるブラシの食い込み過剰状態の発生を抑制することができる。
クリーニングブラシローラー22は、紙粉除去ブラシ21よりも前記周回方向の下流側で中間転写ベルト16の表面に当接し、シートへの転写後に中間転写ベルト16上に残存したトナーや外添剤の凝集物を回収する。クリーニングブラシローラー22は、ローラー軸部220(第2基材)と、ブラシローラー部221(第2ブラシ体)と、を備える。
ローラー軸部220は、クリーニングブラシローラー22の円柱状のシャフト部分であり、導電性の金属材料からなる。ブラシローラー部221は、ローラー軸部220上に放射状に配置され、先端が中間転写ベルト16の表面に当接する複数のブラシからなる。
より詳しくは、クリーニングブラシローラー22のブラシローラー部221は、アクリル、ポリエステルなどの絶縁樹脂にカーボンなどで導電性を持たせた中抵抗(10〜10Ω程度)の繊維をブラシ密度100〜200kF/inchで植毛した生地をSUS製のローラー軸部220に巻きつけることで形成される。ローラー軸部220の軸方向の両端部は、クリーニングハウジング20Hに備えられた不図示の軸受部に支持されている。そして、クリーニングブラシローラー22は、図2、図3に示すように、中間転写ベルト16に対して反対方向(カウンタ方向)に回転されながら中間転写ベルト16に接触している。
なお、前述の従動ローラー18(図2)は、中間転写ベルト14を挟んで紙粉除去ブラシ21およびクリーニングブラシローラー22に対向して配置されるとともに、中間転写ベルト14の内周面を支持する。
回収ローラー23は、クリーニングブラシローラー22の周面に当接しながら回転されることで、クリーニングブラシローラー22に回収されたトナーなどの回収物をクリーニングブラシローラー22から回収する。回収ローラー23は、クリーニングブラシローラー22との対向領域において、クリーニングブラシローラー22と同じ方向に回転するように、クリーニングハウジング20Hに支持されている。回収ローラー23は、SUS、またはSUSの表面にアルマイトやナイロンゴムなどの抵抗層を持たせることで形成される。なお、回収ローラー23には、後記の第2バイアス印加部52によってトナーの極性とは逆極性の回収バイアスが印加される。当該回収バイアスは、導電性のブラシローラー部221にも印加される。
この結果、回収ローラー23から、中抵抗のクリーニングブラシローラー22のブラシ繊維を介して、予め接地された従動ローラー18に対して電界が印加される。この電界により、中間転写ベルト16上のトナーは中間転写ベルト16から、クリーニングブラシローラー22、更に回収ローラー23へと電気的に移動する。
回収ブレード24は、回収ローラー23の周面に当接する板状の弾性部材である。回収ブレード24は回収ローラー23に回収されたトナーなどの回収物を回収ローラー23から掻き取る。シール部材25は、回収ブレード24によって掻き取られた回収物が再びクリーニングブラシローラー22側に移動することを防止する。回収ローラー23およびシール部材25によって、クリーニングハウジング20Hの内部がクリーニングブラシローラー22側と排出スクリュー26側とに仕切られている。排出スクリュー26は、回収ブレード24によって回収ローラー23から掻き取られた回収物を図2の紙面と直交する方向に向かって搬送する。排出スクリュー26によって搬送された回収物は不図示の回収ボックスに搬入される。
図3および図4を参照して、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212のブラシの自由長をR1(mm)、中間転写ベルト16の表面に対するブラシバー部212の仮想的な最大食い込み量をR2(mm)、クリーニングブラシローラー22のブラシローラー部221のブラシの自由長をL1(mm)、中間転写ベルト16の表面に対するブラシローラー部221の仮想的な最大食い込み量をL2(mm)とした場合、R1<L1、かつ、R2<L2の関係が満たされている。
また、図4を参照して、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212が中間転写ベルト16の表面に接触する第1接触領域H1の前記周回方向上流側の端部は、従動ローラー18が中間転写ベルト16の内周面に接触する第2接触領域H2の前記周回方向上流側の端部よりも、前記周回方向の上流側に配置されている。本実施形態では、第1接触領域H1の周回方向上流側の端部に対向するように、中間転写ベルト16と従動ローラー18の周面との間には、楔状の空間Kが形成されている(図4)。このため、ブラシバー部212のうち周回方向上流側のブラシが中間転写ベルト16の表面に接触する領域では、従動ローラー18が中間転写ベルト16の内周面に当接していない。したがって、ブラシバー部212のブラシの中間転写ベルト16に対する当接圧が小さく設定される。また、このような構成によって、ブラシバー部212の上流側端部に、応力及びブラシ密度が集中し、紙粉やトナー成分の堆積物が研磨剤となって、中間転写ベルト16の表面を研磨することを抑制することができる。
また、本実施形態では、第1接触領域H1におけるブラシバー部212のブラシの食い込み量が前記周回方向に沿って増大するように設定されている。ブラシバー部212の上流側端部が中間転写ベルト16に食い込むと、紙粉や外添剤が紙粉除去ブラシ21の上流側のみに堆積しやすく、中間転写ベルト16が研磨されることに加え、中間転写ベルト16の周回移動のブレーキや振動の原因にもなりやすい。本実施形態では、上記の構成により、ブラシバー部212の上流側ほど食い込み量R2が小さく設定されている。更に、ブラシバー部212の上流側では、従動ローラー18と中間転写ベルト16との間に隙間が形成されていることで、ブラシバー部212と中間転写ベルト16との接触圧が低減され、外添剤や紙粉の堆積を抑制することができる。なお、他の実施形態において、第1接触領域H1におけるブラシバー部212のブラシの食い込み量が前記周回方向に沿って同じ大きさに設定されていてもよい。
画像形成装置1は、当該画像形成装置1の各部の動作を統括的に制御する制御部50を備える。図5は、本実施形態に係る画像形成装置1の制御部50の電気的なブロック図である。制御部50は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。また、制御部50には、第1バイアス印加部51、第2バイアス印加部52、駆動部53、ブラシ駆動部54、環境センサー61、濃度センサー62などが電気的に接続されている。
第1バイアス印加部51は、直流電源から構成され、制御部50のバイアス制御部502からの制御信号に基づき、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212にトナーの極性と同極性および逆極性のバイアスを選択的に印加可能とされている。なお、他の実施形態において、第1バイアス印加部51は、ブラシバー部212にトナーの極性と同極性のバイアスのみを印加可能な構成であってもよい。第2バイアス印加部52は、直流電源から構成され、バイアス制御部502からの制御信号に基づき、回収ローラー23を介してクリーニングブラシローラー22のブラシローラー部221にトナーの極性と逆極性のバイアスを印加可能とされている。
駆動部53は、モーター及びそのトルクを伝達するギア機構からなり、制御部50の駆動制御部501からの制御信号に応じて、後記の転写動作実行時(画像形成動作実行時)およびリフレッシュモード動作実行時に、駆動ローラー17、クリーニングブラシローラー22および回収ローラー23などを回転駆動させる。
ブラシ駆動部54は、不図示のモーターおよびカムから構成され、紙粉除去ブラシ21を支点部211回りに上下移動させる。この結果、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212が中間転写ベルト16に対して接離する。また、ブラシ駆動部54によって、中間転写ベルト16に対するブラシバー部212の当接圧が調整される。
環境センサー61は、画像形成装置1の内部の温度および湿度を検出する。環境センサー61によって検出された温湿度データは姿勢制御部504によって参照される。
濃度センサー62は、中間転写ベルト16上に形成されたトナー像の画像濃度を検知し、電気信号に変換する。濃度センサー62は、周回駆動される中間転写ベルト16のベルト表面に光を発光する発光部と、該ベルト表面からの反射光を受光する受光部とを備える(不図示)。濃度センサー62から出力された画像濃度に関する情報は、姿勢制御部504によって参照される。
制御部50は、前記CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、駆動制御部501、バイアス制御部502、モード制御部503、姿勢制御部504および記憶部505を備えるように機能する。
駆動制御部501は、中間転写ベルト16からシートにトナー像が転写される転写動作実行時および前記転写動作時とは異なるリフレッシュ動作(リフレッシュモード)実行時に、転写ユニット14の各部材を回転駆動させる。特に、駆動制御部501は、駆動部53を制御して、駆動ローラー17、クリーニングブラシローラー22および回収ローラー23を回転駆動させる。駆動ローラー17の回転に伴って、中間転写ベルト16が周回移動する。なお、後記のとおり、リフレッシュモード(図6)が実行される場合には、中間転写ベルト16が一時的に転写動作時とは逆方向に周回移動される。
バイアス制御部502は、第1バイアス印加部51および第2バイアス印加部52を制御して、紙粉除去ブラシ21およびクリーニングブラシローラー22に印加されるバイアスを調整する。
モード制御部503は、画像形成装置1において画像形成動作(転写動作)が実行されていないタイミングで、リフレッシュモードの実行要否を判定するとともに、当該リフレッシュモードを実行する。
姿勢制御部504は、モード制御部503が実行するリフレッシュモードにおいて、ブラシ駆動部54を制御して、紙粉除去ブラシ21の中間転写ベルト16に対する当接圧を調整する。また、姿勢制御部504は、リフレッシュモードにおいて、ブラシ駆動部54を制御して、紙粉除去ブラシ21を中間転写ベルト16から離間させる。
記憶部505は、駆動制御部501、バイアス制御部502、モード制御部503および姿勢制御部504が実行する各制御において必要とされる閾値、制御パラメータなどを予め格納している。
<転写動作時>
画像形成装置1においてシートに画像が形成される画像形成動作時、換言すれば、中間転写ベルト16からシートにトナー像が転写される転写動作実行時には、図2に示すように、駆動制御部501が中間転写ベルト16を矢印で示す周回方向に沿って移動させるとともに、クリーニングブラシローラー22および回収ローラー23をそれぞれ矢印で示す回転方向に沿って回転させる。この際、バイアス制御部502は、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212にトナーの極性と同極性のバイアスを印加するとともに、クリーニングブラシローラー22のブラシローラー部221にトナーの極性と逆極性のバイアスを印加する。
本実施形態では、紙粉除去ブラシ21は、強い押圧力をかけても先端が屈曲しにくく、中間転写ベルト16に対して角度が立った状態で、大きな表面積を持ったブラシ繊維を中間転写ベルト16の表面に接触させることができる。この結果、セルロース、炭酸カルシウム、タルク、カオリンなどの成分を含んだ、繊維状の紙粉やフィルム片など、ブラシ繊維に静電的に吸着しにくい異物であっても、応力をかけたブラシバー部212のブラシ繊維に引っ掛かりやすい。このため、上記のような異物を効率よく除去するとともに、中間転写ベルト16の周回方向に沿って中間転写ベルト16とブラシバー部212との間に均一に堆積させることができる。一方、ブラシバー部212のブラシ繊維間には隙間を形成されているため、硬い粒子状の研磨剤(トナー成分、外添剤の凝集物など)はブラシバー部212からすり抜けやすく、下流側のクリーニングブラシローラー22によって安定して回収される。したがって、ブラシバー部212に多量のトナーが回収されることが抑止され、紙粉除去ブラシ21にトナー回収および搬送部材を備える必要がない。
なお、二次転写ローラー19によって二次転写されずに中間転写ベルト16上に残ったトナーは、二次転写ニップ部において二次転写ローラー19からトナーの極性と逆極性の放電を受けている。このため、当該トナーが、通常の極性とは逆極性側の帯電分布を有する場合がある。このような帯電状態のトナーは、トナーの極性と逆極性のバイアスが印加されたクリーニングブラシローラー22では除去しにくく、クリーニング不良による画像不良が発生する可能性がある。本実施形態では、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212にトナーの極性と同極性のバイアスが印加されている。このため、ブラシバー部212と中間転写ベルト16との間を通過したトナーの帯電分布が、本来の極性側に移動され、中間転写ベルト16上に残存したトナーがクリーニングブラシローラー22によって安定して回収される。なお、ブラシバー部212にトナーの極性と同極性のバイアスを印加することに代えて、ブラシバー部212のブラシ材料に、トナーの帯電極性を強める側の帯電列をもたせてもよい。
なお、繊維状の紙粉、フィルム片、トナー外添剤などの小径粒子も、二次転写ニップ部を通過する際に、トナーの極性とは逆極性側に帯電されると、ブラシバー部212への吸着力が増大する。しかしながら、本実施形態では、ブラシバー部212のブラシ繊維が屈曲されていないため、ブラシバー部212と中間転写ベルト16との接触幅が小さく設定されている。このため、トナー成分のブラシバー部212に対する静電吸着力を低減しながら、繊維状、フィルム状物質のようにブラシバー部212から大きな応力を受けやすい形状の回収物に対しては、紙粉除去ブラシ21による除去効果を保持することができる。
また、本実施形態では、紙粉除去ブラシ21において紙粉などのメディア成分を安定して回収することが可能となる。なお、シール部材25は、回収ローラー23によって回収された回収物が、再びクリーニングブラシローラー22側に移動することを防止する。本実施形態では、紙粉除去ブラシ21によって多くの紙粉が捕集されるため、シール部材25に繊維状の紙粉成分が多く堆積されることが抑止される。この結果、シール部材25と回収ローラー23との間に、紙粉によってスペーサーが形成されトナーが逆流することが抑止される。
<リフレッシュ動作>
本実施形態では、上記の画像形成動作時(転写動作時)とは異なる時に、モード制御部503はリフレッシュモード(リフレッシュ動作)を実行する。一例として、画像形成装置1において、所定の印字枚数(一例として、5万枚)の画像形成動作が実行された場合に、画像形成動作の前または後において、リフレッシュモードが実行される。モード制御部503は、リフレッシュ動作実行時に、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212と中間転写ベルト16との接触状態を変化させる。この結果、ブラシバー部212の先端に捕集された紙粉などの回収物をブラシバー部212から脱離させることが可能となる。
図6および図7は、本実施形態に係る画像形成装置1においてリフレッシュモードが実行される様子を示すベルトクリーニング装置20の周辺の断面図である。モード制御部503は、リフレッシュモードを実行する場合、バイアス制御部502および姿勢制御部504を制御して、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212が中間転写ベルト16の表面に接触した状態で、ブラシバー部212にトナーの極性と逆極性のバイアスを印加する。更に、モード制御部503は、駆動制御部501を制御して、中間転写ベルト16を転写動作時の周回方向とは反対の方向に周回移動させる(図6)。この結果、僅かに帯電している紙粉の紙粉除去ブラシ21に対する付着力が弱まり、紙粉除去ブラシ21から脱離した紙粉は中間転写ベルト16によって、二次転写ローラー19側に一旦搬送される。この結果、紙粉除去ブラシ21と中間転写ベルト16との間に局所的に強い力で介在する粒子を除去することができる。この後、モード制御部503は、図7に示すように、再び中間転写ベルト16を転写動作時の周回方向に周回させる。この際、姿勢制御部504は、ブラシ駆動部54を制御して、紙粉除去ブラシ21を中間転写ベルト16から上方に離間させる(図7)。この結果、紙粉除去ブラシ21から脱離した粒子をクリーニングブラシローラー22によって回収することができる。したがって、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212から紙粉を容易に脱離することができるとともに、硬い粒子が研磨剤となって中間転写ベルト16の表面に傷が発生することが抑止され、長期間に亘って中間転写ベルト16を安定して使用することが可能となる。また、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212から紙粉を容易に脱離することができるとともに、脱離した紙粉が再びブラシバー部212に付着することを抑止することができる。
なお、リフレッシュモードにおいて紙粉除去ブラシ21から脱離されクリーニングブラシローラー22によって回収された紙粉は、クリーニングブラシローラー22と回収ローラー23とのニップ部を通過した後、シール部材25に当接し、クリーニングハウジング20Hの底面に落下する。この際、前述のように、クリーニングハウジング20Hは、シール部材25によって2つの領域に仕切られている。したがって、通常の回収トナーは、クリーニングブラシローラー22から回収ローラー23に受け渡され、回収ブレード24によって掻き落とされると、シール部材25よりも排出スクリュー26側に落下する。一方、上記のように、リフレッシュモードにおいて回収された紙粉は、シール部材25のクリーニングブラシローラー22側に落下する。このため、回収トナーと紙粉とが混在することが抑止され、排出スクリュー26に連通する回収ボックスでのトナー詰りが抑止される。なお、当該作用効果は、クリーニングブラシローラー22と回収ローラー23とのニップ部における接線の延長線(図7の破線Q)上に、シール部材25が交差するように配置されている場合に、特に発現される。
なお、本実施形態では、前述のように、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212の中間転写ベルト16に対する押圧力が、上流側よりも下流側の方が大きく設定されている。このため、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212の入り口でのブラシ繊維間での詰まりが抑制されるとともに、中間転写ベルト16の逆回転時に、ブラシ繊維の弾性力によって、回収物を上流側に効率よく掃き出すことができる。
また、本実施形態では、リフレッシュモードにおいて、ブラシバー部212には、画像形成動作時とは逆に、トナーと逆極性のバイアスが印加される。画像形成動作において、ブラシバー部212に付着、堆積した回収物はブラシバー部212と中間転写ベルト16との間のニップ部の放電によりトナーと逆極性に帯電している。このため、上記のように、トナーと逆極性のバイアスが印加されることにより、中間転写ベルト16の逆回転時に効率よくブラシバー部212から回収物を掃き出すことができる。
また、リフレッシュモードにおいて、クリーニングブラシローラー22および回収ローラー23の回転速度を画像形成時よりも増大させることで、通常のトナーよりも回収しづらい、紙粉除去ブラシ21に堆積していたトナーの外添剤や紙粉成分を回収しやすくしてもよい。
なお、モード制御部503は、環境センサー61または濃度センサー62の検出結果に応じて、上記のリフレッシュモードを選択的に実行してもよい。すなわち、低温低湿環境では、シート(用紙)から脱離した紙粉が帯電し飛散、移動しやすい。したがって、常温環境と比較して、多くの紙粉が紙粉除去ブラシ21に回収されやすくなる。このため、モード制御部503は、環境センサー61の検出結果から低温低湿環境と判定した場合には、リフレッシュモードの実行頻度を増大させてもよい(リフレッシュモードの印字枚数間隔を小さくする)。また、中間転写ベルト16に備えられた濃度センサー62の検出結果から、トナー画像の濃度が高めと判断した場合には、転写残トナーの量が多いことが予想される。この場合、ブラシ繊維間に隙間を形成した紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212においても、トナー成分の詰りが発生する場合がある。したがって、モード制御部503は、濃度センサー62の検出結果から画像濃度が高めであると判定した場合には、リフレッシュモードの実行頻度を増大させてもよい(リフレッシュモードの印字枚数間隔を小さくする)。
また、リフレッシュモードが実行されるにあたって、中間転写ベルト16が逆回転される際には、姿勢制御部504がブラシ駆動部54を制御して、ブラシバー部212の中間転写ベルト16に対する押圧力を周期的に変動させてもよい。また、ブラシ駆動部54のカムに不連続な領域を形成することで、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212に振動を付与し、ブラシバー部212から回収物の脱離を促す態様でもよい。
以上、本発明の一実施形態につき詳細に説明した。このような構成によれば、紙粉除去ブラシ21において、シートから中間転写ベルト16に付着した紙粉を安定して回収することができる。この際、トナーの外添剤などのように硬い粒子は紙粉除去ブラシ21のブラシ間を通過した後、クリーニングブラシローラー22に回収される。したがって、紙粉除去ブラシ21のブラシと中間転写ベルト16との間に多くの硬い粒子が介在し、中間転写ベルト16の表面に傷が付くことが抑止される。また、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212の上流側端部では、中間転写ベルト16が従動ローラー18側に動きやすい状態とされている。このため、ブラシバー部212の上流側端部に硬い粒子が多く堆積することが抑止される。特に、中間転写ベルト16と従動ローラー18の周面との間に、楔状の空間K(図4)が形成されていることで、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212の上流側端部では、中間転写ベルト16が従動ローラー18側に容易に動きやすい状態とされている。
なお、本発明はこれに限定されるものではない。本発明は、例えば以下のような変形実施形態を取ることができる。
(1)上記実施形態では、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212が直線状の複数のブラシ繊維を備える態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の変形実施形態において、固定後の自由長が3mm以下となるように、ループ形状に織られた複数のブラシ繊維がホルダ210に固定される態様でもよい。この場合も、ブラシ繊維が中間転写ベルト16の表面に押圧されると、紙粉がブラシバー部212に捕集されるとともに、トナーや外添剤がブラシバー部212を擦り抜け、クリーニングブラシローラー22によって回収される。
また、ブラシバー部212のブラシを製造する際には、ブラシを織った後に加熱することで繊維を熱収縮させることや、押し出し成型時のブラシ繊維の断面形状を円状でなく不定形にする態様でもよい。この結果、ブラシの繊維表面には、凹凸形状が形成される。また、ブラシに熱収縮を発生させることで、表面積が大きいブラシを形成してもよい。このような構成の場合、繊維状やフィルム状の残留物がブラシバー部212のブラシ繊維に引っ掛かりやすく、中間転写ベルト16から効率よく残留物を回収することができる。
なお、紙粉除去ブラシ21のブラシバー部212のブラシのヤング率をE1(GPa)、クリーニングブラシローラー22のブラシのヤング率E2(GPa)とした場合、E1≧E2の関係が満たされ、ブラシバー部212のブラシの表面に、深さ1(μm)以上の凹凸形状が複数配置されている場合、紙粉の回収とトナーおよび外添剤の擦り抜け効果が大きく発現される。また、ブラシバー部212のブラシの表面の凹凸形状によって、繊維状の紙粉を回収しやすくすることができる。なお、上記の関係式において、E1>E2の場合、ブラシバー部212のせん断応力を増大させることが可能となり、より確実に紙粉を除去することが可能となる。
(2)また、上記実施形態では、制御部50のモード制御部503が、リフレッシュモードを実行可能な態様にて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。モード制御部503は、リフレッシュ動作の実行要否を判定し、必要と判定した場合には、当該情報を画像形成装置1の不図示の表示部に表示してもよい。そして、画像形成装置1のメンテナンス作業者が、紙粉除去ブラシ21を中間転写ベルト16から離間し、紙粉除去ブラシ21の先端部を清掃する態様でもよい。
1 画像形成装置
10 感光体ドラム
11 現像ローラー
12 帯電ローラー
13 クリーニングブレード
14 転写ユニット
15 一次転写ローラー
16 中間転写ベルト
17 駆動ローラー
18 従動ローラー
19 二次転写ローラー(転写部材)
20 ベルトクリーニング装置
20H クリーニングハウジング
21 紙粉除去ブラシ(第1清掃部材)
210 ホルダ(第1基材)
211 支点部
212 ブラシバー部(第1ブラシ体)
21S スプリング(付勢部材)
22 クリーニングブラシローラー(第2清掃部材)
220 ローラー軸部(第2基材)
221 ブラシローラー部(第2ブラシ体)
23 回収ローラー
24 回収ブレード
25 シール部材
26 排出スクリュー
30 レジストローラー対
40 定着装置
50 制御部
501 駆動制御部
502 バイアス制御部
503 モード制御部
504 姿勢制御部
505 記憶部
51 第1バイアス印加部
52 第2バイアス印加部
53 駆動部
54 ブラシ駆動部
61 環境センサー
62 濃度センサー

Claims (7)

  1. 所定の周回方向に沿って周回駆動され、表面にトナー画像を担持する中間転写ベルトと、
    前記中間転写ベルトからシートに前記トナー画像を転写する転写部材と、
    前記転写部材よりも前記周回方向の下流側で前記中間転写ベルトの前記表面に当接し、前記中間転写ベルトの前記表面を清掃する第1清掃部材と、
    前記第1清掃部材よりも前記周回方向の下流側で前記中間転写ベルトの前記表面に当接し、前記シートへの転写後に前記中間転写ベルト上に残存したトナーを回収する第2清掃部材と、
    前記中間転写ベルトを挟んで前記第1清掃部材および前記第2清掃部材に対向して配置されるとともに、前記中間転写ベルトの内周面を支持する対向ローラーと、
    を有し、
    前記第1清掃部材は、第1基材と、前記第1基材上に前記周回方向に沿って配置され、先端が前記中間転写ベルトの前記表面に当接する複数のブラシからなる第1ブラシ体と、を備え、
    前記第2清掃部材は、第2基材と、前記第2基材上に配置され、先端が前記中間転写ベルトの前記表面に当接する複数のブラシからなる第2ブラシ体と、を備え、
    前記第1ブラシ体の前記ブラシの自由長をR1(mm)、前記中間転写ベルトの前記表面に対する前記第1ブラシ体の仮想的な最大食い込み量をR2(mm)、前記第2ブラシ体の前記ブラシの自由長をL1(mm)、前記中間転写ベルトの前記表面に対する前記第2ブラシ体の仮想的な最大食い込み量をL2(mm)とした場合、R1<L1、かつ、R2<L2の関係が満たされ、
    前記第1ブラシ体が前記中間転写ベルトの前記表面に接触する第1接触領域の前記周回方向上流側の端部は、前記対向ローラーが前記中間転写ベルトの内周面に接触する第2接触領域の前記周回方向上流側の端部よりも、前記周回方向の上流側に配置され、
    前記第1接触領域における前記第1ブラシ体の食い込み量が前記周回方向に沿って同じ大きさに、または、前記周回方向に沿って増大するように設定されている、画像形成装置。
  2. 前記第1接触領域の前記周回方向上流側の端部に対向するように、前記中間転写ベルトと前記対向ローラーの周面との間に、楔状の空間が形成されている、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1ブラシ体の前記ブラシのヤング率をE1(GPa)、前記第2ブラシ体の前記ブラシのヤング率E2(GPa)とした場合、E1≧E2の関係が満たされており、
    前記第1ブラシ体の前記ブラシの表面に、深さ1(μm)以上の凹凸形状が複数配置されている、請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第1清掃部材の前記第1基材は、前記周回方向に沿って延びる平面状の配置面を備え、
    前記第1ブラシ体の前記複数のブラシは、前記配置面と直交するように当該配置面に固定されており、
    前記第1清掃部材は、
    前記第1基材の前記周回方向上流側に配置された支点部と、
    前記第1基材の前記周回方向下流側を前記中間転写ベルトの前記表面に向かって前記支点部回りに付勢する付勢部材と、
    を更に有する、請求項1乃至3の何れか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1清掃部材の前記第1ブラシ体に前記トナーの極性と同極性のバイアスを印加可能な第1バイアス印加部と、
    前記第2清掃部材の前記第2ブラシ体に前記トナーの極性と逆極性のバイアスを印加可能な第2バイアス印加部と、
    前記中間転写ベルトから前記シートに前記トナー像が転写される転写動作実行時に、前記中間転写ベルトを前記周回方向に沿って移動させ、前記第1ブラシ体に前記同極性のバイアスを印加するとともに前記第2ブラシ体に前記逆極性のバイアスを印加する制御部であって、前記転写動作時とは異なるリフレッシュ動作実行時に、前記第1ブラシ体と前記中間転写ベルトとの接触状態を変化させる制御部と、
    を有する、請求項1乃至4の何れか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1バイアス印加部は、前記第1清掃部材の前記第1ブラシ体に前記トナーの極性と同極性および逆極性のバイアスを選択的に印加可能であり、
    前記制御部は、前記リフレッシュ動作実行時に、前記第1ブラシ体が前記中間転写ベルトの前記表面に接触した状態で、前記第1ブラシ体に前記逆極性のバイアスを印加するとともに、前記中間転写ベルトを前記周回方向とは反対の方向に周回移動させる、請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御部は、前記リフレッシュ動作実行時において、前記中間転写ベルトを前記周回方向とは反対の方向に周回移動させた後、前記第1ブラシ体を前記中間転写ベルトの前記表面から離間させた状態で、前記中間転写ベルトを前記周回方向に周回移動させる、請求項6に記載の画像形成装置。

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