JP2018096835A - 傾斜試験装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】被試験体を傾斜させて試験を行うことができる傾斜試験装置を提供する。【解決手段】傾斜試験装置1は、固定側構造体10と、第1のカーブレール50を有する第1のガイド機構12と、第1のカーブレール50の曲率中心を通る水平方向の第1の軸線X1を中心に揺動する第1の揺動ユニット11と、第1の揺動ユニット11を第1の角度範囲内で揺動させる第1の駆動機構13と、第1のカーブレール50に対し直角に配置された第2のカーブレール65を有する第2のガイド機構21と、第2のカーブレール65の曲率中心を通りかつ第1の軸線X1に対し直角な方向に延びる第2の軸線X2を中心に揺動する第2の揺動ユニット20と、第2の揺動ユニット20を第2の角度範囲内で揺動させる第2の駆動機構22と、恒温槽23を構成するカバー87などを含んでいる。空調配管100,101の配管支持部110,115は、恒温槽23の配管支持壁87aにおいて第2の軸線X2の近傍に配置されている。【選択図】図1
Description
本発明は例えば車両に搭載される機器等の被試験体の傾斜試験に使用する傾斜試験装置に関する。
例えば自動車等の車両は、走行する路面の傾斜等に応じて車体が左右あるいは前後方向に傾く。このため車両に搭載される機器のうち、例えば油冷モータやジェネレータのように車体が傾くことにより何らかの影響を受ける可能性がある機器については、傾斜試験が行われている。例えば油冷モータとジェネレータの傾斜試験を行う際に、従来は揺動可能な傾斜台に油冷モータとジェネレータ等を固定し、ジャッキ等を用いて傾斜台を傾斜させている。傾斜した状態のモータやジェネレータを回転させ、内部を流れるオイルの挙動を観察したり、カメラで撮影したりすることが行われていた。
従来のようにジャッキ等の道具を用いて被試験体を手動で傾ける場合、所望の方向に所望角度だけ傾ける作業は労力と時間を要するだけでなく、傾斜角度の調整が難しいという問題があった。そこで、水平方向に延びる軸部材からなる第1の揺動軸と、第1の揺動軸に対し直角な方向に延びる軸部材からなる第2の揺動軸と、試験台座とを有し、モータ等の機械力によって試験台座を傾けるようにした傾斜試験装置も考えられた。しかし軸部材からなる第1の揺動軸と第2の揺動軸とを有しているため、傾斜試験装置の長さや幅および高さ等の外形寸法が大きくなってしまう。また試験台座上の被試験体に空調配管や油圧配管等の配管部材が接続される場合、試験台座が揺動する際に配管部材に過剰な曲げや引張り、ねじり等が生じる可能性があった。
特許文献1に記載されているように、円弧状のガイドレールを備えた組付治具が公知である。しかし車両に搭載される機器の傾斜試験は、単に一方向に被試験体を傾けて試験を行うだけでは不十分であり、例えば車両の進行方向と平行な直線まわりに被試験体を傾斜させたり、車両の進行方向と直角な直線まわりに傾斜させたり、あるいはこれらの傾斜を組合わせて試験を行う必要がある。このため特許文献1の組付治具では対応することができない。
従って本発明の目的は、被試験体を第1の軸線まわりの傾斜と第2の軸線まわりの傾斜およびこれらを組み合わせた方向に傾斜させた状態で試験を行うことができる傾斜試験装置を提供することにある。
本発明の1つの実施形態は、固定側構造体と、下に凸の円弧形状の第1のカーブレールを有する第1のガイド機構と、前記第1のカーブレールの曲率中心を通る水平方向の第1の軸線を中心に前記第1のカーブレールに沿って揺動する第1の揺動ユニットと、前記第1の揺動ユニットを第1の角度範囲内で揺動させる第1の駆動機構と、前記第1のカーブレールに対して直角に配置された下に凸の円弧形状の第2のカーブレールを有する第2のガイド機構と、前記第2のカーブレールの曲率中心を通りかつ前記第1の軸線と直角な方向に延びる第2の軸線を中心に前記第2のカーブレールに沿って揺動し被試験体を支持する第2の揺動ユニットと、前記第2の揺動ユニットを第2の角度範囲内で揺動させる第2の駆動機構とを具備している。好ましい実施形態では、前記第2のカーブレールの曲率半径が前記第1のカーブレールの曲率半径よりも小さい。また前記第2の角度範囲が前記第1の角度範囲よりも大きくてもよい。
1つの実施形態は、前記第2の揺動ユニットに配置され前記被試験体を覆うカバーと、前記カバーの配管支持壁に接続された可撓性の配管部材とをさらに有し、前記配管支持壁への前記配管部材の配管支持部が前記第2の軸線の周りで前記第2のカーブレールよりも前記第2の軸線に近い位置に配置されていてもよい。また前記カバーの内部を所定の温度域に保つ空気調和機をさらに備え、前記配管部材が前記空気調和機と前記カバーの前記配管支持壁との間に設けられた空調配管であってもよい。この空調配管の長手方向の途中に弧状に垂れ下がる湾曲部を有しているとよい。前記被試験体が車両に搭載される油冷モータとジェネレータとを含み、これら油冷モータとジェネレータの内部を流れるオイルの様子を撮影するカメラを有してもよい。
本発明によれば、例えば車両に搭載される油冷モータとジェネレータの被試験体を所望の方向に傾けた状態で傾斜試験を行うことができる。
以下に、1つの実施形態に係る傾斜試験装置について、図1から図8を参照して説明する。図1は傾斜試験装置1を模式的に示す斜視図、図2は傾斜試験装置1の一部の斜視図である。図3は傾斜試験装置1の平面図であり、隔壁2aを有する試験室2に傾斜試験装置1が設置されている。試験室2の内部にはオペレータ3が操作する操作盤4や試験用補機類5、温調機6等も配置されている。試験室2の隔壁2aの外部に空気調和機7が配置されている。
図1と図2等に示されるように傾斜試験装置1は、固定側構造体10と、固定側構造体10上に配置された第1の揺動ユニット11と、第1の揺動ユニット11の揺動を案内する第1のガイド機構12と、第1の揺動ユニット11を揺動させる第1の駆動機構13とを有している。
さらにこの傾斜試験装置1は、第1の揺動ユニット11上に搭載された第2の揺動ユニット20と、第2の揺動ユニット20の揺動を案内する第2のガイド機構21と、第2の揺動ユニット20を揺動させる第2の駆動機構22と、第2の揺動ユニット20上に配置された恒温槽23と、恒温槽23に接続された可撓性の配管部材(フレキシブル配管)25などを含んでいる。
固定側構造体10は、鋼材等によって構成された基枠30と、基枠30上に形成された箱形の台座部31とを有している。台座部31の両側にそれぞれレール取付部32,33が設けられている。
第1の揺動ユニット11は、基部40と、基部40から下方に延びる一対の脚部41,42と、基部40の上方に延びる一対の縦壁43,44とを有している。一方の脚部41に第1のモータ取付部45が設けられている。一方の縦壁43に第2のモータ取付部46が設けられている。傾斜試験装置1の上方から見て、脚部41,42と縦壁43,44とは、互いに直角の関係となるように形成されている。
固定側構造体10と第1の揺動ユニット11との間に、第1のガイド機構12が設けられている。第1のガイド機構12は、下に凸の円弧形状の一対の第1のカーブレール50(図5と図6等に一方のみ示す)と、第1のカーブレール50に沿う方向に移動するベアリング部材51,52とを有している。
一対の第1のカーブレール50は、それぞれ固定側構造体10のレール取付部32,33に固定されている。ベアリング部材51,52は、第1の揺動ユニット11の脚部41,42にそれぞれ設けられている。ベアリング部材51,52は第1のカーブレール50に沿って移動する。このため第1の揺動ユニット11は、第1のカーブレール50の曲率中心を通る水平方向の第1の軸線X1を中心に、第1のカーブレール50が描く第1の円弧A1(図5に示す)に沿って揺動する。
第1の駆動機構13は、第1の揺動ユニット11を第1の角度範囲θ1(図6に示す)内で揺動させる機能を有している。第1の駆動機構13は、第1のカーブレール50と共通の曲率中心を有する円弧状の第1の噛合部材55と、第1の噛合部材55に噛合う駆動部材56(図5と図6に示す)と、減速機構を介して駆動部材56を回転させる第1のモータ57と、第1のモータ57の回転位置に基いて第1の揺動ユニット11の傾斜角度を検出する第1のエンコーダ58などを含んでいる。
第1の噛合部材55の一例は、円弧形のガイドプレート(台座プレート)に沿って配置されたローラチェーンであり、駆動部材56の一例は、ローラチェーンに噛合うスプロケットである。これにより第1の駆動機構13を比較的低コストで構成することができる。なお、第1の噛合部材55の他の例が円弧形のラックギヤであり、駆動部材56がラックギヤに噛合うピニオンギヤであってもよい。
図2に示されるように第1のモータ57は第1のモータ取付部45に固定されている。第1の噛合部材55は、第1のカーブレール50と同様に、下に凸の円弧形をなしている。第1のカーブレール50と第1の噛合部材55の曲率中心は、それぞれ第1の軸線X1上に位置している。
第2の揺動ユニット20は、一対のレール取付部60,61と、レール取付部60,61を互いに連結する桁部材62と、レール取付部60,61上に形成された揺動台63などを含んでいる。レール取付部60,61と揺動台63とは互いに固定されていて、一体に揺動することができる。
第1の揺動ユニット11と第2の揺動ユニット20との間に第2のガイド機構21が設けられている。第2のガイド機構21は、下に凸の円弧形状の一対の第2のカーブレール65(図2と図7と図8に一方のみ示す)と、第2のカーブレール65に沿って相対的に移動するベアリング部材66,67とを有している。傾斜試験装置1の上方から見て、第2のカーブレール65は第1のカーブレール50に対して直角に配置されている。
第2のカーブレール65は、第2の揺動ユニット20のレール取付部60,61に固定されている。ベアリング部材66,67は、第1の揺動ユニット11の縦壁43,44に配置されている。このため第2の揺動ユニット20は、第2のカーブレール65の曲率中心を通る水平方向の第2の軸線X2を中心に、第2のカーブレール65が描く第2の円弧A2(図7に示す)に沿って揺動することができる。第2の軸線X2は第1の軸線X1に対し直角な方向に延びている。第2のカーブレール65の曲率半径R2(図7に示す)は、第1のカーブレール50の曲率半径R1(図5に示す)よりも小さい。
第2の駆動機構22は、第2の揺動ユニット20を第2の角度範囲θ2(図8に示す)内で揺動させる機能を有している。第2の揺動ユニット20が揺動する第2の角度範囲θ2は、第1の揺動ユニット11が揺動する第1の揺動角度θ1よりも大きい。第2の駆動機構22は、第2のカーブレール65と共通の曲率中心を有する円弧状の第2の噛合部材70と、第2の噛合部材70に噛合う駆動部材71(図7と図8に示す)と、減速機構を介して駆動部材71を回転させる第2のモータ72と、第2のモータ72の回転位置に基いて第2の揺動ユニット20の傾斜角度を検出する第2のエンコーダ73などを含んでいる。
第2の噛合部材70の一例は、円弧形のガイドプレート(台座プレート)に沿って配置されたローラチェーンであり、駆動部材71の一例は、ローラチェーンに噛合うスプロケットである。これにより第2の駆動機構22を比較的低コストで構成することができる。なお、第2の噛合部材70の他の例が円弧形のラックギヤであり、駆動部材71がラックギヤに噛合うピニオンギヤであってもよい。
図2に示されるように第2のモータ72は第2のモータ取付部46に固定されている。第2の噛合部材70は、第2のカーブレール65と同様に、下に凸の円弧形をなしている。第2のカーブレール65と第2の噛合部材70の曲率中心は、それぞれ第2の軸線X2上に位置している。第2の軸線X2は第1の軸線X1に対して直角な方向に延びている。
第2の揺動ユニット20の揺動台63上に、被試験体ユニット80(図4に示す)が搭載されている。被試験体ユニット80の一例は、ベースフレーム81と、ベースフレーム81上に形成された支持フレーム82と、支持フレーム82によって支持された被試験体83と、カメラ84,85,86と、カバー87などを含んでいる。被試験体83とカメラ84,85,86はカバー87によって覆われている。カバー87の内側にほぼ密閉された空間が形成されている。カバー87によって、被試験体83を収納するための恒温槽23が構成されている。
被試験体83の一例は、車両に搭載される油冷モータ90と、ジェネレータ91と、オイルクーラ92である。油冷モータ90とジェネレータ91とオイルクーラ92とは、実際の車両と同様の位置関係で配置されている。被試験体83には、内部を流れるオイルを外部から観察可能な窓部93が形成されている。カメラ84,85,86は、油冷モータ90やジェネレータ91の回転中に生じるオイルの挙動を窓部93を通じて撮影するようになっている。
図1と図3等に示された配管部材25の一例は、空気調和機7と恒温槽23との間に設けられた空調配管100,101と、温調機6と被試験体83との間に設けられた配管120,121とを含んでいる。
一対の空調配管100,101のうち、一方の空調配管100の一端100aは、空気調和機7の空気供給口7aに接続されている。空調配管100の他端100bは、恒温槽23のカバー87の配管支持壁87aに形成された配管支持部110に接続されている。空調配管100の長手方向の中間部100cは、試験室2の隔壁2aに形成された配管貫通部111に支持されている。空調配管100の長手方向の一部で、恒温槽23の配管支持壁87aと隔壁2aの配管貫通部111との間には、下に凸となるように弧状に垂れ下がる湾曲部100dが形成されている。
他方の空調配管101の一端101aは、空気調和機7の空気戻り口7bに接続されている。空調配管101の他端101bは、恒温槽23のカバー87の配管支持壁87aに形成された配管支持部115に接続されている。空調配管101の長手方向の中間部101cは、試験室2の隔壁2aに形成された配管貫通部112に支持されている。空調配管101の長手方向の一部で、恒温槽23の配管支持壁87aと隔壁2aの配管貫通部112との間には、下に凸となるように弧状に垂れ下がる湾曲部101dが形成されている。
このように空調配管100,101の長手方向の途中にそれぞれ弧状に垂れ下がる湾曲部100d,101dが形成されているため、恒温槽23が揺動する際に恒温槽23と配管貫通部111,112との間の距離がある程度変化しても、湾曲部100d,101dが撓むことにより距離の変化が吸収され、空調配管100,101に過剰な曲げやねじりおよび張力等が作用することを回避できる。
空気調和機7によって所定の温度域に保たれた空気が、一方の空調配管100を通って恒温槽23の内部に供給される。恒温槽23内の空気は、他方の空調配管101を通って空気調和機7に戻される。こうして恒温槽23の内部が所望の雰囲気温度に保たれた状態のもとで、被試験体83の傾斜試験を行うことができる。
一対の配管120,121のうち、一方の配管120の一端120aは、温調機6の供給口6aに接続されている。配管120の他端120bは、恒温槽23のカバー87の配管支持壁87aに形成された配管支持部130を貫通し、オイルクーラ92に接続されている。配管120の長手方向の一部で、温調機6と恒温槽23の配管支持壁87aとの間には、下に凸となるように弧状に垂れ下がる湾曲部120cが形成されている。
他方の配管121の一端121aは、温調機6の戻り口6bに接続されている。配管121の他端121bは、恒温槽23のカバー87の配管支持壁87aに形成された配管支持部131を貫通し、オイルクーラ92に接続されている。配管121の長手方向の一部で、温調機6と恒温槽23の配管支持壁87aとの間には、下に凸となるように弧状に垂れ下がる湾曲部121cが形成されている。
このように配管120,121の長手方向の途中にそれぞれ弧状に垂れ下がる湾曲部120c,121cが形成されているため、恒温槽23が揺動する際に温調機6と恒温槽23との間の距離がある程度変化しても、湾曲部120c,121cが撓むことにより距離の変化が吸収され、配管120,121に過剰な曲げやねじりおよび張力等が作用することを回避できる。
温調機6によって所定の温度域に制御された温風が、一方の配管120を通ってオイルクーラ92に送られる。オイルクーラ92の内部を流れた温風が他方の配管121を通って温調機6に戻される。こうして温調機6とオイルクーラ92との間で温風が循環する。例えば試験条件に応じてオイルクーラ92を加熱する必要がある場合には、温調機6によって加熱された温風がオイルクーラ92に供給される。オイルクーラ92を冷却する必要がある場合には、温調機6から供給される送風を止め、外部気温(恒温槽23内の空気)によって冷却する。
図5は、第1の揺動ユニット11と第2の揺動ユニット20とが中立位置にあるときの傾斜試験装置1の正面図である。図6は、第1の揺動ユニット11が第1の軸線X1を中心に傾いた様子を示す正面図である。図7は、第1の揺動ユニット11と第2の揺動ユニット20とが中立位置にあるときの傾斜試験装置1の側面図である。図8は、第2の揺動ユニット20が第2の軸線X2を中心に傾いた様子を示す側面図である。傾斜試験装置1は試験室2のフロア2b上に水平となるように配置されている。
被試験体83が車両に搭載される機器の場合、第1の角度範囲θ1(図6に示す)は、車両の進行方向に沿う直線まわりに車体が傾くことが想定される角度範囲である。第2の角度範囲θ2(図8に示す)は、登坂時あるいは降坂時に車体が傾くことが想定される角度範囲である。この場合、図5と図6に矢印Yで示す方向が車両の幅方向、図7と図8に矢印Zで示す方向が車両の前後方向である。
図6に示されるように第1の揺動ユニット11は、第1の駆動機構13によって、第1のカーブレール50に沿って第1の角度範囲θ1(例えば±15°)で揺動する。すなわち第1の揺動ユニット11は、第1のカーブレール50の曲率中心を通る第1の軸線X1を中心として、水平方向の中立位置N1を境に上下方向に第1の角度範囲θ1内で揺動する。
これに対し第2の揺動ユニット20は、図8に示されるように、第2の駆動機構22によって、第2のカーブレール65に沿って第2の角度範囲θ2(例えば±30°)で揺動する。すなわち第2の揺動ユニット20は、第2のカーブレール65の曲率中心を通る第2の軸線X2を中心として、水平方向の中立位置N2を境に上下方向に第2の角度範囲θ2内で揺動する。
第2のカーブレール65は第1のカーブレール50よりも高い位置に配置されているが、第2のカーブレール65の曲率半径R2は第1のカーブレール50の曲率半径R1よりも小さいため、第1のカーブレール50の曲率中心(第1の軸線X1)の高さと第2のカーブレール65の曲率中心(第2の軸線X2)の高さの差を小さくすることができる。そして第1の軸線X1と第2の軸線X2とをそれぞれ被試験体ユニット80の重心位置に近付けることができる。よって、恒温槽23が揺動する際の被試験体ユニット80の重心位置の移動量を小さくすることができるとともに、配管支持部110,115,130,131の変位も極力小さくすることができた。
また本実施形態の傾斜試験装置1の第1の軸線X1と第2の軸線X2は、いずれもシャフト等の軸部材をもたない仮想の揺動軸であるから、傾斜試験装置1のアウトライン(外形)がコンパクトとなり、工場内に占める床面積が小さく、試験室2も小さく構成することが可能となった。
図7と図8に示されるように、恒温槽23の配管支持壁87aに、空調配管100,101の配管支持部110,115と、配管120,121の配管支持部130,131とが配置されている。これら配管支持部110,115,130,131は、配管支持壁87aにおいて、第2の軸線X2の周りで第2のカーブレール65が描く第2の円弧A2よりも第2の軸線X2に近い位置(第2の軸線X2寄りの位置)に配置されている。
図6に示されるように、恒温槽23は第1の揺動ユニット11と共に第1の角度範囲θ1内で揺動する。図8に示されるように、恒温槽23は第2の揺動ユニット20と共に第2の角度範囲θ2内で揺動する。第1の角度範囲θ1は、第2の角度範囲θ2よりも小さい。このため恒温槽23が第1の角度範囲θ1内で揺動しても、配管支持部110,115,130,131の移動量は比較的小さい。
しかも空調配管100,101と配管120,121とにそれぞれ湾曲部100d,101d,120c,121cが形成されているため、恒温槽23が第1の角度範囲θ1内で揺動する際に、湾曲部100d,101d,120c,121cがある程度変形することによって、配管支持部110,115,130,131の変位を吸収することができ、空調配管100,101と配管120,121に過度の応力が生じることを回避できる。
図8に示されるように、恒温槽23が第2の軸線X2を中心に第2の角度範囲θ2内で揺動すると、空調配管100,101の配管支持部110,115と配管120,121の配管支持部130,131も第2の軸線X2を中心に第2の角度範囲θ2で揺動する。しかしこれら配管支持部110,115,130,131は第2の軸線X2の近傍に配置されているため、恒温槽23が比較的大きな第2の角度範囲θ2で揺動しても、配管支持部110,115,130,131の移動量は比較的小さい。
しかも空調配管100,101と配管120,121とにそれぞれ湾曲部100d,101d,120c,121cが形成されているため、恒温槽23が第2の角度範囲θ2内で揺動する際に、湾曲部100d,101d,120c,121cがある程度変形することによって、配管支持部110,115,130,131の変位を吸収することができ、空調配管100,101と配管120,121に過度の応力が生じることを回避できる。
傾斜試験を行うには、第1の駆動機構13と第2の駆動機構22を作動させ、第1の揺動ユニット11と第2の揺動ユニット20とを第1のモータ57と第2のモータ72の回転量に応じて所定の角度に傾斜させることにより、恒温槽23内の被試験体83を所定の角度に傾斜させる。傾斜試験は、被試験体83を単に第1の角度範囲θ1内で傾けたり第2の角度範囲θ2内で傾けたりするだけでなく、第1の角度範囲θ1内の傾斜と第2の角度範囲θ2内の傾斜とを組合わせることにより、様々な方向の傾きのもとで傾斜角度で試験が行われる。また空気調和機7によって恒温槽23が所定温度に保たれる。そして油冷モータ90とジェネレータ91を回転させ、オイルクーラ92との間でオイルを流動させ、オイルの挙動をカメラ84,85,96によって撮影する。
被試験体83は、油冷モータ90やジェネレータ91等の回転電機以外でもよい。また本発明に係る傾斜試験装置は、車両に搭載される機器以外の各種機器の傾斜試験を行う場合にも使用することができる。
1…傾斜試験装置、2…試験室、6…温調機、7…空気調和機、10…固定側構造体、11…第1の揺動ユニット、12…第1のガイド機構、13…第1の駆動機構、20…第2の揺動ユニット、21…第2のガイド機構、22…第2の駆動機構、23…恒温槽、25…配管部材、50…第1のカーブレール、55…第1の噛合部材、56…駆動部材、57…第1のモータ、63…揺動台、65…第2のカーブレール、70…第2の噛合部材、71…駆動部材、72…第2のモータ、80…被試験体ユニット、83…被試験体、84,85,86…カメラ、87…カバー、87a…配管支持壁、90…油冷モータ、91…ジェネレータ、92…オイルクーラ、93…窓部、100,101…空調配管、100d,101d…湾曲部、110,115…配管支持部、120,121…配管、120c,121c…湾曲部、130,131…配管支持部、 X1…第1の軸線、X2…第2の軸線、A1…第1の円弧、A2…第2の円弧、θ1…第1の角度範囲、θ2…第2の角度範囲、R1…第1の曲率半径、R2…第2の曲率半径。
Claims (7)
- 固定側構造体と、
下に凸の円弧形状の第1のカーブレールを有する第1のガイド機構と、
前記第1のカーブレールの曲率中心を通る水平方向の第1の軸線を中心に前記第1のカーブレールに沿って揺動する第1の揺動ユニットと、
前記第1の揺動ユニットを第1の角度範囲内で揺動させる第1の駆動機構と、
前記第1のカーブレールに対して直角に配置された下に凸の円弧形状の第2のカーブレールを有する第2のガイド機構と、
前記第2のカーブレールの曲率中心を通りかつ前記第1の軸線と直角な方向に延びる第2の軸線を中心に前記第2のカーブレールに沿って揺動し、被試験体を支持する第2の揺動ユニットと、
前記第2の揺動ユニットを第2の角度範囲内で揺動させる第2の駆動機構と、
を具備したことを特徴とする傾斜試験装置。 - 前記第2のカーブレールの曲率半径が前記第1のカーブレールの曲率半径よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の傾斜試験装置。
- 前記第2の角度範囲が前記第1の角度範囲よりも大きいことを特徴とする請求項1または2に記載の傾斜試験装置。
- 前記第2の揺動ユニットに配置され前記被試験体を覆うカバーと、
前記カバーの配管支持壁に接続された可撓性の配管部材とをさらに有し、
前記配管支持壁への前記配管部材の配管支持部が前記第2の軸線の周りで前記第2のカーブレールよりも前記第2の軸線に近い位置に配置されていることを特徴とする請求項3に記載の傾斜試験装置。 - 前記カバーの内部を所定の温度域に保つ空気調和機をさらに備え、前記配管部材が前記空気調和機と前記カバーの前記配管支持壁との間に設けられた空調配管であることを特徴とする請求項4に記載の傾斜試験装置。
- 前記空調配管の長手方向の途中に弧状に垂れ下がる湾曲部を有していることを特徴とする請求項5に記載の傾斜試験装置。
- 前記被試験体が車両に搭載される油冷モータとジェネレータとを含み、これら油冷モータとジェネレータの内部を流れるオイルの様子を撮影するカメラを有していることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の傾斜試験装置。
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