JP2018095774A - 熱可塑性エラストマー樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性エラストマー樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】変形回復性、柔軟性、耐熱性に優れた熱可塑性エラストマー樹脂組成物を提供する。【解決手段】密度が900〜920kg/m3、GPCにより測定される重量平均分子量が4万〜10万の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(A)30〜95重量部と密度が890〜920kg/m3、GPCにより測定される重量平均分子量が11万〜25万の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(B)5〜70重量部((A)及び(B)の合計は100重量部)を含む組成物であって、23℃におけるヒステリシスロス率が30%以下であり、45℃における変形回復率が70%以上である熱可塑性エラストマー樹脂組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性及び変形回復性に優れた熱可塑性エラストマーに関し、詳しくは、45℃以上の温度条件下でも形状を保持できる耐熱性を有し、且つ継続した負荷により継続して変形せしめられた後、負荷を除去した際に変形回復性を有する熱可塑性エラストマー樹脂組成物に関する。
近年、ゴム弾性を有する軟質材料であって、加硫工程を必要とせず、熱可塑性樹脂と同様に成形加工およびリサイクルが可能な熱可塑性エラストマー材料が、枕、マットレス等の寝具、自動車部品、家電部品、電線被覆、医療用部品、雑貨、履物等の分野で多用されている。このような熱可塑性エラストマー材料の中で、ポリオレフィン系樹脂からなるオレフィン系熱可塑性エラストマーは変形回復性に優れることから広く使用されている。
エチレン・α−オレフィン共重合体は、押出加工が可能で、ゴム弾性および変形回復性に優れているため、クッション材、クッションや敷きマット等、比較的繰り返し圧縮される使用用途において、耐久性を向上させるために有用である。一般にエチレン・α−オレフィン共重合体は、密度が低いほど変形回復性、柔軟性がすぐれている有用なエラストマーである反面、耐熱性と変形回復性を両立することが困難であった。
この問題を解決すべく、例えば特許文献1では、特定のエチレン系共重合体に特定のエチレン性不飽和シラン化合物をグラフトさせている。しかし、温水を霧状に散水する部屋中に一週間という長時間を要し、生産性に劣るものであり、尚且つ架橋処理を行っているため変形回復性および耐熱性に優れるものの、リサイクル性に劣るものであった。
特開2013−181117号公報
本発明は、耐熱性及び変形回復性に優れた熱可塑性エラストマー樹脂組成物に関し、詳しくは、45℃以上の温度条件下でも形状を保持できる耐熱性を有し、且つ継続した負荷により継続して変形せしめられた後、負荷を除去した際に変形回復性を有する熱可塑性エラストマー樹脂組成物を提供するものである。
上記課題を解決するため鋭意研究をした結果、本発明を完成するに到った。すなわち本発明は、密度が900〜920kg/m、GPCにより測定される重量平均分子量が4万〜10万の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(A) 30〜95重量部と密度が890〜920kg/m、GPCにより測定される重量平均分子量が11万〜25万の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(B) 5〜70重量部((A)及び(B)の合計は100重量部)を含む組成物であって、23℃におけるヒステリシスロス率が30%以下であり、45℃における変形回復率が70%以上である熱可塑性エラストマー樹脂組成物に関するものである。
本発明の熱可塑性エラストマー組成物は、優れた歪回復性を有し、オフィスチェアー、家具、ソファー、ベッドパッド、マットレス、電車・自動車・二輪車・ベビーカー・チャイルドシート等の車両用座席、フロアーマットや衝突や挟まれ防止部材等の衝撃吸収用のマット等に用いられるクッション材に好適な樹脂を提供することが可能となった。なかでも、夏場や体温によって温度がかかりへたりを生じ易いオフィスチェアー、家具、ソファー、ベッドパッド、マットレス等のクッション材に好適な樹脂組成物を提供することが可能となった。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、密度の異なる2種類のエチレン・α−オレフィン共重合体樹脂を含む。本発明のエチレン・α−オレフィン共重合体は、エチレンと炭素数3以上のα−オレフィンを共重合してなるものである。ここで、炭素数3以上のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1などが挙げられ、好ましくはブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチル−1−ペンテン、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペンタデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1である。また、これら2種類以上を用いることもでき、これらα−オレフィンは通常1〜40重量%共重合される。この共重合体は、メタロセン化合物と有機金属化合物を基本構成とする触媒系を用いてエチレンとα−オレフィンを共重合することによって得ることができる。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の密度は、900〜920kg/mである。915kg/m以下であることが好ましく、より好ましくは0.913kg/m以下である。密度の下限としては耐熱性の観点から900kg/m以上であり、901kg/m以上が好ましい。密度が920kg/cmを超えると、熱可塑性エラストマー樹脂組成物のヒステリシスロス率が大きくなり、弾性的な性質を損なうため好ましくない。密度が900kg/mよりも小さくなると、ヒステリシスロスが小さくなるが、耐熱性を損なうため好ましくない。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の密度は、890〜920kg/mであり、好ましくは915kg/m以下である。密度が920kg/mを超えると、熱可塑性エラストマー樹脂組成物のヒステリシスロス率が大きくなり、弾性的な性質を損なうため好ましくない。密度が890kg/m未満であると、耐熱性を損なうため好ましくない。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の分子量は、重量平均分子量が4万〜10万の範囲であり、好ましくは、4万〜9万の範囲である。重量平均分子量が10万を超えると成形性を著しく損なうため好ましくない。重量平均分子量が4万未満であると、変形回復性を損なうため好ましくない。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の分子量は、重量平均分子量が11万〜25万の範囲であり、好ましくは11万〜20万の範囲である。重量平均分子量が25万を超えると成形性を著しく損なうため好ましくない。重量平均分子量が10万未満であると、変形回復性の改良効果が小さいため好ましくない。
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の成分比率は、30〜95重量部であり、好ましくは30〜90重量部である。エチレン・α−オレフィン共重合体(A)の成分比率が、95重量部を超える範囲では、変形回復性の改良効果が小さく、また30重量部未満の範囲では成形性を損なうため好ましくない。
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の成分比率は、5〜70重量部であり、好ましくは、10〜70重量部である。なお、(A)及び(B)の合計は100重量部である。
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂組成物の23℃におけるヒステリシスロス率は30%以下である。ヒステリシスロス率が30%超であると、弾性的な性質を損なうため好ましくない。
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂組成物の45℃における歪回復率は70%以上である。歪回復率が70%未満であると、変形が大きくなるため好ましくない。
得られた熱可塑性エラストマー組成物の曲げ弾性率は、40〜110MPaの範囲であることがクッション性に優れるため好ましくい。
得られた熱可塑性エラストマー組成物のJIS K 7210に従い、190℃、荷重21.18Nで測定したメルトフローレート(MFR)は、0.1〜10g/10分であることが、成形性に優れるため好ましい。
また、タイ分子存在確率(P)が0.20以上であることが変形回復性を損なうことがないため好ましい。
前述したタイ分子存在確率(P)は、本発明の熱可塑性エラストマーのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により得られる分子量−溶出量の関係において、タイ分子が形成可能な臨界分子量(Mc)以上の溶出面積と全溶出面積の比から算出することができる。
ここで、タイ分子が形成可能な臨界分子量(Mc)は、J.Polym.Sci.,Polym.Phys.Ed.,29,129(1991)に記載されたタイ分子形成の考え方を参考として以下の方法により算出できる。以下にその詳細を説明する。タイ分子は、溶融状態での分子鎖の広がり(分子末端間の平均距離:r)が、固体状態での結晶、非晶から成る臨界厚み(2Lc+La)より大きい場合に形成されるため、タイ分子が形成される臨界条件は次式(I)で表わせる。
r=(2Lc+La) (I)
(式中、Lcは結晶厚みであり、Laは非晶厚みである。)
エチレン・α−オレフィン共重合体の場合、rは分子量(M)との間に次式(II)の関係にある。
r=C・M/M・lv (II)
ここでC∞は特性比6.8、Mは骨格分子量14、lv骨格結合長1.53、Mは分子量である。
式(II)を式(I)に代入するとMcは、Mと同じであるため式(III)が得られ、LcとLaの値を求めることにより、式(III)からタイ分子が形成可能な臨界分子量(Mc)を計算することができる。
Mc=0.88(2Lc+La) (III)
また、Lcは示差走査型熱量計(DSC)を用いた測定により求められるエチレン・α−オレフィン共重合体の融点(Tm)から次式(IV)により算出できる。
Lc=(6.26×414)/(414−Tm) (IV)
(ここで、Tmの単位は[K]である。)
LaはLcと結晶化度(Xc)から次式(V)により算出できる。
La=(Lc(1−Xc))/Xc (V)
Xcは密度勾配管により測定された密度(d)から次式(VI)により算出できる。
Xc=(d−0.86)/0.14d (VI)
なお、本発明の熱可塑性エラストマー樹脂組成物の融点は、耐熱耐久性が保持できる80℃以上が好ましく、85℃以上のものが耐熱耐久性が向上するのでより好ましい。なお、必要に応じ、ポリブタジエン、ポリイソプレン、スチレン系熱可塑性エラストマーとしてスチレンイソプレン共重合体やスチレンブタジエン共重合体やそれらの水添共重合体などのポリマー改質剤をブレンドすることができる。さらに、フタル酸エステル系、トリメリット酸エステル系、脂肪酸系、エポキシ系、アジピン酸エステル系、ポリエステル系の可塑剤、公知のヒンダードフェノール系、硫黄系、燐系、アミン系の酸化防止剤、ヒンダードアミン系、トリアゾール系、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、ニッケル系、サリチル系などの光安定剤、帯電防止剤、エポキシ系化合物、イソシアネート系化合物、カルボジイミド系化合物などの反応基を有する化合物、金属不活性剤、有機及び無機系の核剤、中和剤、制酸剤、防菌剤、蛍光増白剤、充填剤、難燃剤、難燃助剤、有機及び無機系の顔料を添加することができる。
本発明の熱可塑性エラストマー樹脂組成物は、変形回復性に優れかつ、夏場や体温によって温度がかかりへたりを生じ易い環境下でも、形状を保持できる耐熱性を有する。
熱可塑性エラストマー樹脂組成物の成形方法、用途は特に制限は無いが、継続した負荷により継続して変形せしめられた後、負荷を除去した際に、変形回復性が求められる用途に用いられる。
例えば、射出成形や、押出成形により、平板や棒状、らせん状、さらには異型断面や中空断面を有する成形体を緩衝用のバネに類する用途に適用する場合や、クッション等の支持体に適用する場合等が挙げられる。例としては、押出成形により得られる複数のストランドからなる連続線状体を三次元ランダムループ状に曲がりくねらせて、複数のループの接触部の少なくとも一部が融着してなる立体網目状構造を有する網状構造体や、特開2012−112072号公報や特開平5−163657号公報に例示される繊維集合体からなる構造体などが挙げられる。
次に本発明を具体的な実施例で説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。なお、実施例中における特性値の評価は、以下のとおりである。
(1)密度
フード付きMI計を用いて、190℃、5kg荷重で押し出した試料を、フード内で5分間徐冷した後、23℃の密度勾配管により測定した。
(2)GPC
本発明におけるGPCは以下の条件で測定される。
[装置]東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HT
[測定条件]カラム:TSKgel GMHHR−H(20)HT×3本、溶離液:トリクロロベンゼン+酸化防止剤(BHT0.05%)、流速:1.0ml/分、試料濃度:1.0mg/ml、注入量:0.3ml、カラム温度:140℃、検出器:HLC−8121GPC/HT
(3)MFR
JIS K7210に従い、温度190℃、荷重21.18Nで測定した。
(4)歪回復率
50トン圧縮成型機(AWFA−50 神藤製)を用いて温度200℃、冷却温度10℃の条件で1mmのシートを作製した。得られたシートから幅10mm、長さ100mmの短冊を切り出し、試験前距離50mmの印をつけた。引張試験機(RTG−1210 オリエンテック社製)を用い温度45℃の雰囲気下で距離50mmのつかみ具に固定し、引張速度50mm/分の速度で75mmまで変形させ60分間保持した。その後、つかみ具から瞬時に試験片を取り外し、温度23℃の雰囲気下で10分間放置し、印の距離をノギスを用いて測定し、以下の式で歪回復率を求めた。
歪回復率=試験前の距離/試験後の距離×100
(5)ヒステリシスロス率
50トン圧縮成型機(AWFA−50 神藤製)を用いて、温度200℃、冷却温度10℃の条件で1mmのシートを作製した。得られたシートから幅10mm、長さ100mmの短冊を切り出し、距離50mmのつかみ具に固定し、速度50mm/分の速度で25%まで引張り、ホールドタイム無しで同一速度にてつかみ具をゼロ点まで戻した。
引張変形時の応力曲線の示す引張エネルギー(EC)、除力時応力曲線の示す引張エネルギー(EC’)とし、下記式に従ってヒステリシスロスを求めた。
ヒステリシスロス(%)=(EC−EC’)/EC×100
WC=∫PdT(0%から25%まで変形したときの面積)
WC’=∫PdT(25%から0%まで変形したときの面積)
簡易的には、パソコンによるデータ解析によって算出することができる。(n=5の平均値)
(6)曲げ弾性率
曲げ弾性率 JIS−K6922−2に準拠して、所定条件で射出成形した多目的試験片を用いて、スパン間64mm、曲げ速度2mm/分の条件下で測定した。
実施例中における合成例は、エチレン・α−オレフィン共重合体の製造例を以下に記す。
製造例1
[変性粘土化合物の調製]
N,N−ジメチル−オクタデシルアミン29.7gと37%塩酸10mLを500mLの脱イオン水に加え、N,N−ジメチル−オクタデシルアンモニウム塩酸塩水溶液を調製した。平均粒径7.8μmのモンモリロナイト100g(クニピアF(クニミネ工業製)をジェット粉砕機で粉砕することによって調製した)を上記塩酸塩水溶液に加え、6時間反応させた。反応終了後、反応溶液を濾過し、得られたケーキを6時間減圧乾燥し、変性粘土化合物120gを得た。有機カチオン導入量は1.0mmol/gであった。
[触媒の調製]
窒素雰囲気下の20Lステンレス容器に、ヘプタン3.3L、トリエチルアルミニウム(TEAL)のヘキサン溶液(20wt%希釈品)をアルミニウム原子当たり1.125mol(0.9L)、および[変性粘土化合物の調製]に従って調製した変性粘土化合物38gを加えて1 時間攪拌した。そこへ製造例1に従って合成したジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリドをジルコニウム原子当たり1.25mmol加えて12時間攪拌した。得られた懸濁系に脂肪族系飽和炭化水素溶媒(IPソルベント2835(出光石油化学社製))を5.8L加えることにより、触媒を調製した(ジルコニウム濃度0.125mmol/L)。
[重合]
槽型反応器を用いて重合を行った。エチレンおよびヘキセン−1を連続的に反応器内に圧入して、全圧を950kgf/cm、エチレン濃度を65mol%、およびヘキセン−1濃度を35mol%になるように設定した。そして、反応器を1500rpmで撹拌した。
そして、調製した触媒を連続的に反応器へ供給して、平均温度が200℃に保たれるように重合を行った。その結果、密度900kg/m、MFR0.1g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例2
エチレン濃度を70mol%、ヘキセン−1濃度を30mol%、および平均温度が225℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度905kg/m、MFR4.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例3
エチレン濃度を72mol%、ヘキセン−1濃度を28mol%、および平均温度が250℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度905kg/m、MFR20g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例4
エチレン濃度を70mol%、ヘキセン−1濃度を30mol%、および平均温度が220℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度905kg/m、MFR1.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例5
エチレン濃度を72mol%、ヘキセン−1濃度を28mol%、および平均温度が240℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度905kg/m、MFR12g/10分のエチレン・ヘキセン共重合体−1が得られた。
製造例6
エチレン濃度を75mol%、ヘキセン−1濃度を25mol%、および平均温度が220℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度910kg/m、MFR1.0g/10分のエチレン・ヘキセン共重合体−1が得られた。
製造例7
[重合]
エチレン濃度を75mol%、ヘキセン−1濃度を25mol%、および平均温度が240℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度910kg/m、MFR12g/10分のエチレン・ヘキセン共重合体−1が得られた。
製造例8
[重合]
エチレン濃度を75mol%、ヘキセン−1濃度を25mol%、および平均温度が210℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度910kg/m、MFR0.5g/10分のエチレン・ヘキセン共重合体−1が得られた。
製造例9
[重合]
エチレン濃度を65mol%、1−ヘキセン濃度を35mol%、および平均温度が230℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度900kg/m、MFR8.0g/10分のエチレン・1−ヘキセン共重合体が得られた。
製造例10
[重合]
エチレン濃度を63mol%、ヘキセン−1濃度を37mol%、および平均温度が210℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度895kg/m、MFR2.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例11
[重合]
エチレン濃度を80mol%、ヘキセン−1濃度を20mol%、および平均温度が210℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度928kg/m、MFR0.5g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例12
[重合]
エチレン濃度を80mol%、ヘキセン−1濃度を20mol%、および平均温度が240℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度930kg/m、MFR12g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
製造例13
[重合]
エチレン濃度を63mol%、ヘキセン−1濃度を37mol%、および平均温度が260℃に保たれるように重合を行った以外は、製造例1と同様に重合を実施した。その結果、密度900kg/m、MFR40g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体が得られた。
実施例1
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)として、製造例2で重合した密度905kg/m、MFR4.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、製造例1で重合した密度900kg/m、MFR0.1g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体を90/10(重量部/重量部)で配合し、2軸押出機(東洋精機(株)製)を用いて、スクリュー回転数20rpm、バレル設定温度220℃の条件で溶融混練を行い、熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物の歪回復率は75%、ヒステリシスロス率は27%であり、耐熱性と回復性に優れるものであった。
実施例2
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)として、製造例3で重合した密度905kg/m、MFR20g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、製造例4で重合した密度905kg/m、MFR1.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体を30/70(重量部/重量部)で配合し、実施例1と同じ方法で熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物の歪回復率は79%、ヒステリシスロス率は27%であり、耐熱性と回復性に優れるものであった。
実施例3
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)として、製造例7で重合した密度910kg/m、MFR12g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、製造例6で重合した密度910kg/m、MFR1.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体を70/30(重量部/重量部)で配合し、実施例1と同じ方法で熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物の歪回復率は73%、ヒステリシスロス率は28%であり、耐熱性と回復性に優れるものであった。
実施例4
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)として、製造例9で重合した密度900kg/m、MFR8g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、製造例8で重合した密度910kg/m、MFR0.5g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体80/20(重量部/重量部)で配合し、実施例1と同じ方法で熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物の歪回復率は74%、ヒステリシスロス率は27%であり、耐熱性と回復性に優れるものであった。
比較例1
製造例5で重合した密度905kg/m、MFR12g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体は、歪回復率は68%、ヒステリシスロス率は33%であり、耐熱性と歪回復性が低かった。
比較例2
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)として、製造例12で重合した密度930kg/m、MFR12g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、製造例10で重合した密度895kg/m、MFR2.0g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体を60/40(重量部/重量部)で配合し、実施例1と同じ方法で熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物の歪回復率は62%、ヒステリシスロス率は39%であり、耐熱性と歪回復性に劣るものであった。
比較例3
エチレン・α−オレフィン共重合体(A)として、製造例13で重合した密度900kg/m、MFR40g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体とエチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、製造例11で重合した密度928kg/m、MFR0.5g/10分のエチレン・ヘキセン−1共重合体を50/50(重量部/重量部)で配合し、実施例1と同じ方法で熱可塑性エラストマー樹脂組成物を得た。
得られた熱可塑性エラストマー樹脂組成物の歪回復率は63%、ヒステリシスロス率は34%であり、耐熱性と歪回復性に劣るものであった。
Figure 2018095774

Claims (4)

  1. 密度が900〜920kg/m、GPCにより測定される重量平均分子量が4万〜10万の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(A) 30〜95重量部と密度が890〜920kg/m、GPCにより測定される重量平均分子量が11万〜20万の範囲にあるエチレン・α−オレフィン共重合体(B) 5〜70重量部((A)及び(B)の合計は100重量部)を含む組成物であって、23℃におけるヒステリシスロス率が30%以下であり、45℃における変形回復率が70%以上である熱可塑性エラストマー樹脂組成物。
  2. タイ分子存在確率(P)が0.20以上であることを特徴する請求項1に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  3. MFRが、0.1〜10g/10分の範囲にある請求項1又は2記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
  4. 曲げ弾性率が40〜110MPaの範囲にある請求項1から3に記載のオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物。
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