JP2018095050A - 車線変更支援装置 - Google Patents
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Abstract
Description
しかしながら、隣車線を走行する他車両を認識するためのカメラや各種レーダの認識領域は、自車両と同じ車線において後方を走行する後続車両によって遮蔽され、狭くなってしまうことがある。
そこで、特許文献1には、このような場合に、自動的な車線変更制御を支援する車線変更支援装置が開示されている。この特許文献1の車線変更支援装置では、認識領域が後続車両によって遮蔽されるような状況に陥った場合には、自車両の移動制御を実行することで、後続車両との相対的な位置関係を、認識領域が後続車両によって遮蔽されないように変化させるようにしている。
したがって、従来のように車線変更制御を行う車両自体による支援とは異なるアプローチによって当該車線変更制御の支援を行うことができる。
本発明の一実施形態について、図1〜図3を用いて説明する。以下の説明では、車両の進行方向を前方とし、前方を基準に左右を定める。
以下の説明では、自車両50Aの前方を走行する先行車両50Bが、斜め後方に向けられたセンシング装置を有している例を説明するが、自車両50Aは、先行車両50Bが実際にセンシング装置を有しているか否かに拘わらず、先行車両50Bがセンシング装置を有しているものとして制御を行う。
また、以下の説明では、直線路の走行中において、同一車線を走行する先行車両50Bの車線変更制御を支援する例を説明するが、カーブの走行中において、隣車線を走行する先行車両50Bの車線変更制御を支援することもできる。
本実施形態の車線変更支援装置(以下「支援装置」ともいう)100は、図1に示すように、車載カメラ1と、自車両位置検出器2と、地図情報記憶装置3と、ECU10の機能要素11〜13とを備えて構成される。機能要素11〜13は、具体的には、センシング範囲想定部11,車線変更検出部12及び自車両位置調整部13である。ECU10は、通常のコンピュータであり、内部には周知のCPU,ROM,RAM,I/O及びこれらの構成を接続するためのバスラインを備えている。
自車両位置検出器2は、地磁気センサ、ジャイロスコープ、自車両の走行距離を検出する距離センサ、およびグローバルポジショニングシステム(GPS)のためのGPS受信機などのセンサ等を有している。これらのセンサ等は各々が性質の異なる誤差を持っていたり、状況によっては情報を取得できなかったりするため、互いに補完しながら使用するように構成されている。
地図情報記憶装置3は、道路形状など各種地図情報を記憶している。ECU10は、適宜、地図情報記憶装置2の各種地図情報を参照する。
具体的には、センシング範囲想定部11は、車載カメラ1により撮像された前方画像を画像解析して先行車両50Bの後部の所定の位置であって一般的にセンシング装置が設置される位置を、センシング装置の設置位置P0と仮定し、この設置位置P0を起点として予め記憶された一定領域をセンシング範囲Rsとする。
このように、車載カメラ1とセンシング範囲想定部11とを備えて、本発明のセンシング範囲想定手段が構成され、自車両位置検出器2と地図情報記憶装置3とを備えて、本発明の曲率取得手段が構成される。
なお、前記距離dをレーダにより検出するようにしてもよい。また、前方画像の画像解析により前記傾斜角度θを求めるようにしてもよい。
このように、車載カメラ1と車線変更検出部12とを備えて、本発明の車線変更検出手段が構成される。
このように、車載カメラ1と自車両位置調整部13とを備えて、本発明の自車両位置調整手段が構成される。
以下、図3を参照して、本発明の第1実施形態としての車線変更支援装置の制御フローを説明する。なお、この制御フローは所定の周期で繰り返し実行される。
先ず、ステップS10において、センシング範囲想定部11により、車載カメラ1により撮像された前方画像に基づいて前方車両50Bの位置が解析され、この前方車両50Bの位置からセンシング範囲Rsが想定される。次いで、ステップS20において、車線変更検出部12により、前記前方画像に基づいて先行車両50Bの車線変更開始動作が検出されたか否かが判定され、車線変更開始動作が検出された場合にはステップS30に進む一方、車線変更開始動作が検出されなかった場合はリターンする。
ステップS30では、自車両位置調整部13により、前記前方画像に基づいて先行車両50Bに対する自車両50Aの位置が推定され、自車両50Aが先行車両50Bのセンシング範囲Rsに入り込んでいるか、すなわち先行車両50Bのセンシングを邪魔しているか否かが判定され、自車両50Aがセンシング範囲Rsに入り込んでいる場合にはステップS40に進み、自車両50Aがセンシング範囲Rsに入り込んでいない場合にはリターンする。
ステップS40では、自車両位置調整部13により、自車両50Aがセンシング範囲Rsに入り込む領域が極力少なくなるように、先行車両50Bに対する自車両50Aの位置の調整が行われ、リターンする。
なお、ステップS10のセンシング範囲Rsの想定を、ステップS20で先行車両50Bの車線変更開始動作が検出された場合に、ステップS30の前に行うようにしてもよい。
図2を参照して、本発明の第1実施形態としての車線変更支援装置の作用効果を説明する。
先行車両50Bの車線変更の開始動作が検出された時点で、図2(a)に示すように、想定された先行車両50Aのセンシング範囲Rsに自車両50Aが入っていると自車両位置調整部13が判定した場合には、自車両位置調整部13の制御により自車両50Aは白抜きの矢印で示すように自動で先行車両50Aとの相対位置を変更して、図2(b)に示すようにセンシング範囲Rsの外に出る。
図2(a)に示す状態のままでは、自車両50Aにより遮蔽されて、実センシング範囲Rs´は、自車両50Aにより遮蔽されない場合のセンシング範囲Rsよりも狭くなって、右車線を走行する後続車両50Cは実センシング範囲Rs′から外れてしまう。このため、先行車両50Bは、このままでは後続車両50Cを認識できないが、自車両50Aがセンシング範囲Rsの外に出るため、実センシング範囲もセンシング範囲Rsとなるので、先行車両50Bは、このセンシング範囲Rs内を走行する後続車両50Cを認識できるようになり、車線変更制御が行われるようになる。
本発明の第2実施形態の車線変更支援装置について、図4及び図5を用いて説明する。なお、第1実施形態と同一の構成要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態の車線変更支援装置(以下「支援装置」ともいう)100Aは、第1実施形態の支援装置100に対し自車両位置調整部13をLKA制御部13Aに置き換えた構成のものである。換言すれば、支援装置100Aでは、LKA制御部13Aにより本発明の自車両位置調整手手段が構成されている。
詳しくは、支援装置100Aは、車載カメラ1と、自車両位置検出器2と、地図情報記憶装置3と、センシング範囲想定部11と、車線変更検出部12と、LKA制御部13Aとを備えて構成されている。センシング範囲想定部11,車線変更検出部12及びLKA制御部13Aは、それぞれECU10Aの機能要素である。
図5(a)では、LKA制御部13Aの支援により、自車両50Aは車線の中心線CLよりも右寄りに走行している。LKA制御部13Aは、先行車両50Bに車線変更の開始動作が検出されると、車載カメラ1により撮像された前方画像を解析し、先行車両50Bに対する自車両50Aの位置を推定して、自車両50Aがセンシング範囲Rsに入り込んでいないか判定する。そして、LKA制御部13Aは、図5(a)に示すように自車両50Aがセンシング範囲Rsに入り込んでいる場合には、学習結果を反映した走行ラインを中心線CLに一時的に戻す。
この結果、中心線CLを走行するようにステアリング操作が支援され、自車両50Aは白抜きの矢印で示すように相対的に左側に移動するように案内され、図5(b)に示すようにセンシング範囲Rsから外れることが可能となる。自車両50Aを中心線CL又は中心線CL側に戻してセンシング範囲Rsから外れるようにすれば、自車両50Aを車線内の左右に余裕をもってレーンキープを実施させることができる。
このように、車載カメラ1とLKA制御部13Aとを備えて、本発明の自車両位置調整手段が構成される。
本発明の第2実施形態によれば上述のように構成されているので第1実施形態と同様の効果が得られる他、LKA制御部13Aの機能を利用して車線変更制御の支援を行うことができる。
上記第2実施形態では、自車両50Aがセンシング範囲Rsに入り込んでいる場合には、車線の中心線CL上を走行するように運転者の操作を支援(案内)するようにしたが、自車両50Aが車線の中心線CL上を走行するように自動制御するようにしてもよい。
(1)上記の各実施形態では、先行車両50Bが右側に自動で車線変更する際に、先行車両50Bから右斜め後方に向けられたセンシング範囲Rsを自車両50Aが遮蔽しないようにする例を説明したが、先行車両50Bが左側に自動で車線変更する際も、自車両50Aでは同様の制御が行われる。つまり、先行車両50Bが左側に自動で車線変更する際には、自車両50Aは、先行車両50Bから左斜め後方に向けられたセンシング範囲Rsを遮蔽しないように自車位置を調整する。
(3−1)自車両50Aが、斜め後方に向けられた障害物センサを備えているのであれば、自車両50Aが、先行車両50Bのセンシング範囲Rsから外れことができない場合には、自車両50Aが、前記障害物センサを使用して、先行車両50Bに代わって隣車線の後方車両を検出するようにしてもよい。つまり、自車両50Aの障害物センサの検出結果(後方車両の有無、後方車両が存在する場合にはその位置等、先行車両50Bが車線変更制御を行うのに必要な情報)を、車車間通信又は路車間通信により自車両50Aから先行車両50Bに送信するようにしてもよい。
(3−2)前記各実施形態では、センシング範囲想定部11が、センシング範囲Rsを想定するのに必要な先行車両50Bの情報、つまりセンシング装置の設置位置P0やセンシングの領域を、標準的なものと仮定して予め記憶していた。これに対し、車車間通信又は路車間通信により、先行車両50Bから、設置位置P0やセンシングの領域に関する情報を取得するようにしてもよい。
2 自車両位置検出器
3 地図情報記憶装置
10,10A ECU
11 センシング範囲想定部
12 車線変更検出部
13 自車両位置調整部
13A LKA制御部(レーンキープアシスト制御手段)
50A 自車両
50B 先行車両
50C 後続車両
100,100A 車線変更支援装置
CL 車線の中心線
P0 センシング装置の設置位置
Rs センシング範囲
Claims (4)
- 先行車両から斜め後方に向けられた障害物センサのセンシング範囲を想定する、センシング範囲想定手段と、
前記想定されたセンシング範囲を自車両が遮蔽しないように又は遮蔽してしまう遮蔽領域が狭くなるように、前記自車両の前記先行車両に対する相対位置の調整を行う又は前記調整を案内する自車両位置調整手段とを備えた
ことを特徴とする、車線変更支援装置。 - 前記先行車両の車線変更開始を検出する車線変更検出手段をさらに備え、
前記自車両位置調整手段は、前記車線変更検出手段により前記先行車両の車線変更開始が検出された場合に、前記調整を行う又は前記調整を案内する
ことを特徴とする、請求項1に記載の車線変更支援装置。 - 走行中の道路の曲率を取得する曲率取得手段をさらに備え、
前記センシング範囲想定手段は、前記曲率取得手段により取得された前記曲率に基づいて、前記自車両の走行方向に対する前記先行車両の走行方向の傾斜角度を求め、前記傾斜角度を、前記センシング範囲の想定に反映させる
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の車線変更支援装置。 - 前記自車両位置調整手段としてレーンキープアシスト制御手段を備え、
前記レーンキープアシスト制御手段は、
前記自車両が車線の中央部に設定された設定ラインを走行するようにステアリング操作を案内するレーンキープアシストを行うと共に、前記設定ラインを、前記車線の中心線をデフォルトとして走行履歴に基づいて順次更新し、
前記想定されたセンシング範囲を前記自車両が遮蔽している間は、前記設定ラインを前記中心線に戻す
ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の車線変更支援装置。
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