JP2018094308A - 輸液ポンプ - Google Patents

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中田 佑希
Yuki Nakata
佑希 中田
孝二 石垣
Koji Ishigaki
孝二 石垣
嵩幸 遠藤
Takayuki Endo
嵩幸 遠藤
陽子 安富
Yoko Yasutomi
陽子 安富
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Abstract

【課題】カセットの駆動軸とポンプ本体の出力軸との新規な連結構造を有した輸液ポンプであって、駆動軸と出力軸との確実な連結を長期にわたって維持でき、送液を長期にわたって円滑に行うことが可能な輸液ポンプを提供する。【解決手段】輸液ポンプ10は、ポンプ本体20に対して着脱自在に取り付けられるカセット60を有し、ポンプ本体内のモーター31の回転駆動力によってカセット内の送液部65を駆動する。ポンプ本体の出力軸32は径方向に突出したピン部材50が取り付けられている。出力軸には、ワンウェイクラッチ40が取り付けられている。カセットは、出力軸が嵌り込む受け孔72が形成された駆動軸70を有する。受け孔内には、ピン部材が接触して押される被押圧面74が形成された駆動力受け部73と、ピン部材に接触してピン部材を被押圧面に向けてガイドする傾斜したガイド面76が形成されたガイド部75とが配置されている。【選択図】図8

Description

本発明は、ポンプ本体と、ポンプ本体に対して着脱自在に取り付けられるカセットとを有する輸液ポンプに関する。
輸液ポンプを使ってチューブを介して輸液する技術が様々な分野で利用されている。たとえば、医療分野においては、輸液バッグからチューブを介して薬剤、栄養分、水分などを患者の体内に注入する場合に、輸液ポンプが好適に利用されている。輸液ポンプには、回転駆動力を生じるモーターを有するポンプ本体と、液体を送り出す送液部を有しポンプ本体に対して着脱自在に取り付けられるカセットとを有するものがある(特許文献1を参照)。
ポンプ本体は、モーターの回転駆動力をポンプ本体の外部に出力する出力軸を有し、カセットは、ポンプ本体の出力軸に連結自在な駆動軸を有している。送液用のチューブは、カセット内に予めセットされる。カセットの送液部は、たとえば、チューブを潰しながら扱く回転自在な偏芯ローラーを有する。カセットをポンプ本体に取り付けると、カセットの駆動軸がポンプ本体の出力軸に連結される。この状態でモーターを作動させると、カセットの送液部は、ポンプ本体内のモーターの回転駆動力が伝達されて駆動され、チューブを介して送液する。使用済みのカセットは廃棄されるため、新たなカセットへの交換作業は頻繁に行われる。
カセットをポンプ本体に着脱するタイプの輸液ポンプにあっては、カセットをポンプ本体に取り付けるときには、カセットの駆動軸の向きと、ポンプ本体の出力軸との向きが一定ではない。このように、駆動軸と出力軸との向きの関係がどのような場合であっても、カセットをポンプ本体に容易に取り付けることができ、かつ、駆動軸と出力軸との確実な連結を行い得る連結構造が必要となる。
駆動軸と出力軸との従来の連結構造として、駆動軸に形成したキー溝と、出力軸に径方向に突出可能なスライドプレートとが嵌まり合うことによって、モーターの回転駆動力を伝達するようにしたものがある。スライドプレートは、出力軸に形成したスリットに出力軸の径方向に沿ってスライド移動自在に設けられ、バネの弾発力によって、出力軸の外周面から径方向に飛び出すように付勢されている。この飛び出した部分(凸部分)が駆動軸のキー溝に嵌まり込み、回転が伝わる。駆動軸のキー溝と出力軸の凸部分とがずれた位置にある場合には、凸部分が押し下げられることによってスリット内に退避し、駆動軸と出力軸とを嵌め合って、カセットをポンプ本体に取り付けることができる。送液のためにモーターを作動させると、出力軸が1回転する間にスライドプレートがキー溝に向かい合い、バネの弾発力によって凸部分が飛び出す。これによって、凸部分が駆動軸のキー溝に嵌まり込み、回転が伝わる。
特開2014−12123号公報
カセット交換時などにおいてポンプ本体の出力軸の部分に薬剤が付着することがある。駆動軸と出力軸との従来の連結構造にあっては、スライドプレートやバネをスリット内において移動させる形態である。このため、スライドプレートとスリットとの間のクリアランスや、バネなどに付着した薬剤などが固化することによって、スライドプレートの円滑な移動が阻害されるおそれがある。スライドプレートが円滑に移動しないと、駆動軸と出力軸との連結が不十分なものとなり、送液を円滑に行うことができなくなる。
そこで、本発明の目的は、カセットの駆動軸とポンプ本体の出力軸との新規な連結構造を有した輸液ポンプであって、駆動軸と出力軸との確実な連結を長期にわたって維持でき、送液を長期にわたって円滑に行うことが可能な輸液ポンプを提供することを目的とする。
本発明に係る輸液ポンプは、回転駆動力を生じるモーターが配置されたポンプ本体と、液体を送り出す送液部が配置され前記ポンプ本体に対して着脱自在に取り付けられるカセットとを有し、前記ポンプ本体内の前記モーターの回転駆動力によって前記カセット内の前記送液部を駆動する。前記ポンプ本体は、出力軸と、ピン部材と、ワンウェイクラッチとを有する。出力軸は、前記モーターの回転駆動力を前記ポンプ本体の外部に出力する。ピン部材は、前記出力軸の外周面から径方向に突出した状態に取り付けられている。ワンウェイクラッチは、前記出力軸に取り付けられ、前記モーターの回転駆動力を前記出力軸に伝達する第1動作モードと、前記モーターの回転駆動力の前記出力軸への伝達を遮断する第2動作モードとを選択的に実行可能である。一方、前記カセットは、駆動軸と、駆動力受け部と、ガイド部とを有する。駆動軸は、前記出力軸が回転自在に嵌り込む受け孔が形成されている。駆動力受け部は、前記受け孔内に配置され、前記ワンウェイクラッチが第1動作モードのときに前記出力軸の前記ピン部材が接触して押される被押圧面が形成されている。ガイド部は、前記受け孔内に配置され、前記ワンウェイクラッチが第2動作モードのときに前記出力軸の前記ピン部材に接触して前記ピン部材を前記被押圧面に向けてガイドする傾斜したガイド面が形成されている。ここに、前記ワンウェイクラッチが第2動作モードの場合における前記出力軸の回転負荷は、前記駆動軸の回転負荷よりも小さく設定されている。これによって、前記ワンウェイクラッチが第2動作モードの場合に、前記ピン部材が前記ガイド面に接触した状態において前記出力軸と前記駆動軸とを相対的にさらに接近移動させたときに、前記駆動軸を回転させることなく前記出力軸を回転させている。
この輸液ポンプによれば、カセットの駆動軸とポンプ本体の出力軸との連結構造は、スライドプレートやバネなどのような可動する構成部品を必要としない。このため、出力軸やピン部材に付着した輸液が固化することがあっても、駆動軸と出力軸との連結に悪影響を及ぼすことがない。したがって、駆動軸と出力軸との確実な連結を長期にわたって維持でき、送液を長期にわたって円滑に行うことが可能な輸液ポンプを提供できる。
図1(A)は、実施形態に係る輸液ポンプを、ポンプ本体に対してカセットを取り付けた状態において示す斜視図、図1(B)は、輸液ポンプを、ポンプ本体から取り外したカセットの裏面側が見えるように傾けた状態において示す斜視図である。 カセットの送液部の要部を示す平面図である。 ポンプ本体に内蔵され、出力軸を回転駆動する駆動ユニットを示す平面図である。 ポンプ本体の出力軸、出力ギヤ、ワンウェイクラッチ、およびカセットの駆動軸を示す斜視図である。 ポンプ本体の出力軸、出力ギヤ、ワンウェイクラッチの軸縦断面を示す斜視図である。 図6(A)(B)は、ワンウェイクラッチの第1と第2の動作モードの説明に使用する要部断面図であり、図6(A)は、モーターの回転駆動力を出力軸に伝達する第1動作モードを示す要部断面図、図6(B)は、モーターの回転駆動力の出力軸への伝達を遮断する第2動作モードを示す要部断面図である。 図7(A)(B)は、図4に示されるカセットの駆動軸を上下反転して示す斜視図であり、図7(A)(B)は、互いに異なる方位から見たときの斜視図である。 ポンプ本体の出力軸、およびカセットの駆動軸を示す斜視図であり、受け孔を見ることができる方位から駆動軸を見たときの斜視図である。 ポンプ本体の出力軸、およびカセットの駆動軸を組み合わせた状態を、出力軸の側から見た図である。 対比例における、出力軸を回転駆動する駆動ユニットを示す平面図である。
以下、添付した図面を参照しながら、本発明の実施形態を説明する。図面において、同一の部材には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。図面において、各部材の大きさや比率は、実施形態の理解を容易にするために誇張し、実際の大きさや比率とは異なる場合がある。
図1〜図9を参照して、本実施形態の輸液ポンプ10を概説する。輸液ポンプ10は、回転駆動力を生じるモーター31が配置されたポンプ本体20と、液体を送り出す送液部65が配置されポンプ本体20に対して着脱自在に取り付けられるカセット60とを有し、ポンプ本体20内のモーター31の回転駆動力によってカセット60内の送液部65を駆動する(図1〜図3を参照)。ポンプ本体20は、出力軸32と、ピン部材50と、ワンウェイクラッチ40とを有する(図4〜図6を参照)。出力軸32は、モーター31の回転駆動力をポンプ本体20の外部に出力する。ピン部材50は、出力軸32の外周面から径方向に突出した状態に取り付けられている。ワンウェイクラッチ40は、出力軸32に取り付けられ、モーター31の回転駆動力を出力軸32に伝達する第1動作モードと、モーター31の回転駆動力の出力軸32への伝達を遮断する第2動作モードとを選択的に実行可能である。一方、カセット60は、駆動軸70と、駆動力受け部73と、ガイド部75とを有する(図7〜図9を参照)。駆動軸70は、出力軸32が回転自在に嵌り込む受け孔72が形成されている。駆動力受け部73は、受け孔72内に配置され、ワンウェイクラッチ40が第1動作モードのときに出力軸32のピン部材50が接触して押される被押圧面74が形成されている。ガイド部75は、受け孔72内に配置され、ワンウェイクラッチ40が第2動作モードのときに出力軸32のピン部材50に接触してピン部材50を被押圧面74に向けてガイドする傾斜したガイド面76が形成されている。ここに、ワンウェイクラッチ40が第2動作モードの場合における出力軸32の回転負荷は、駆動軸70の回転負荷よりも小さく設定されている。これによって、ワンウェイクラッチ40が第2動作モードの場合に、ピン部材50がガイド面76に接触した状態において出力軸32と駆動軸70とを相対的にさらに接近移動させたときに、駆動軸70を回転させることなく出力軸32を回転させている(図4を参照)。以下、詳述する。
本実施形態の輸液ポンプ10は、たとえば医療分野において、輸液バッグからチューブ62を介して薬剤、栄養分、水分などを患者の体内に注入するために使用される。
図1(A)は、実施形態に係る輸液ポンプ10を、ポンプ本体20に対してカセット60を取り付けた状態において示す斜視図、図1(B)は、輸液ポンプ10を、ポンプ本体20から取り外したカセット60の裏面側が見えるように傾けた状態において示す斜視図である。
図1(A)(B)を参照して、輸液ポンプ10のポンプ本体20は、上面から前正面にかけて、カセット60を位置決めして保持する保持凹部21が形成されている。上面には、輸液ポンプ10の作動を操作する複数の操作ボタン22、設定内容や動作状況を表示するモニター23が設けられている。保持凹部21の底部に、出力軸32の先端部が突出している。ポンプ本体20は、出力軸32を回転駆動する駆動ユニット30が内蔵されている。カセット60は、ケース体61を有し、ケース体61内の送液部65にチューブ62が予めセットされる。送液が終了すると、ポンプ本体20から使用済みのカセット60を取り外し、新たなカセット60に交換する。ケース体61の裏面には、駆動軸70に連通する貫通孔63が形成されている。
図2は、カセット60の送液部65の要部を示す平面図である。
図2を参照して、カセット60の送液部65は、回転自在な偏芯ローラー66を有する。ケース体61の内周面と偏芯ローラー66の外周面との間にチューブ62が巻き回される。駆動軸70は、偏芯ローラー66の内側に配置されている。駆動軸70の外周面に突出するように設けた取付部71には、偏芯ローラー66の内周面に接触する偏芯部材67が取り付けられている。駆動軸70が実線矢印によって示される時計回り方向に回転すると、偏芯ローラー66は、偏芯部材67によって押されることによって、白抜き矢印によって示されるように駆動軸70を回転中心として時計回り方向に回転する。偏芯ローラー66がチューブ62の一部を押し潰し、その押潰し位置を輸液方向に移動させる。これによって、破線矢印によって示されるように、チューブ62内の液体を送り出す。
図3は、ポンプ本体20に内蔵され、出力軸32を回転駆動する駆動ユニット30を示す平面図である。
図3を参照して、駆動ユニット30は、回転駆動力を生じるモーター31と、モーター31の回転駆動力をポンプ本体20の外部に出力する出力軸32と、モーター31の回転駆動力を出力軸32に伝達するギヤ機構とを有する。ギヤ機構は、平歯車および2段歯車を組み合わせて構成され、モーター回転軸に取り付けられた第1ギヤ33と、第1ギヤ33に噛み合う第2ギヤ34と、第2ギヤ34と同軸の第3ギヤ35と、第3ギヤ35に噛み合う第4ギヤ36と、第4ギヤ36と同軸の第5ギヤ37と、第5ギヤ37に噛み合う出力ギヤ38とを有する。
図4は、ポンプ本体20の出力軸32、出力ギヤ38、ワンウェイクラッチ40、およびカセット60の駆動軸70を示す斜視図である。図5は、ポンプ本体20の出力軸32、出力ギヤ38、ワンウェイクラッチ40の軸縦断面を示す斜視図である。
図4および図5を参照して、出力ギヤ38と出力軸32との間に、ワンウェイクラッチ40が組み込まれている。ワンウェイクラッチ40は、固定リング41によって、出力ギヤ38に対する回転が止められている。ピン部材50は、出力軸32のうち保持凹部21の底部から突出する先端部に取り付けられている。ピン部材50は、出力軸32を径方向に貫通し、両端部が出力軸32の外周面から径方向に突出した状態に取り付けられている。ピン部材50は、例えば圧入によって、出力軸32に取り付けられている。
出力軸32およびピン部材50を形成する材料は特に限定されないが、例えば、出力軸32を樹脂材料、ピン部材50を金属材料から形成することができる。
図6(A)(B)は、ワンウェイクラッチ40の第1と第2の動作モードの説明に使用する要部断面図であり、図6(A)は、モーター31の回転駆動力を出力軸32に伝達する第1動作モードを示す要部断面図、図6(B)は、モーター31の回転駆動力の出力軸32への伝達を遮断する第2動作モードを示す要部断面図である。なお、図6(A)(B)においては、理解の容易のために、ローラー44の移動量を誇張して示している。
図6(A)(B)を参照して、ワンウェイクラッチ40は、外輪42と、内輪43と、外輪42と内輪43との間に収容されるローラー44(あるいはボール)と、ローラー44に弾発力を付勢するバネ45とを有する。外輪42の内周面には、所定形状を有する溝42aが形成されている。1つの溝42aの範囲内において、1個のローラー44が移動し得る。1つの溝42aのうち図において左側は、内輪43との間の距離がローラー44の外径より狭く、ローラー44が噛み込むくさび部に形成されている。1つの溝42aのうち図において右側は、内輪43との間の距離がローラー44の外径より広く、ローラー44を噛み込まない形状に形成されている。バネ45は、溝42aにおけるくさび部の側にローラー44を移動させる方向の弾発力を、ローラー44に付勢する。ワンウェイクラッチ40の外輪42は出力ギヤ38と一体化され、内輪43は出力軸32と一体化されている。外輪42と出力ギヤ38との一体化、および内輪43と出力軸32との一体化は、圧入、Dカット、キー、溶接、カシメ、接着・接合などの適宜の手段によって行うことができる。
ワンウェイクラッチ40は、モーター31の回転駆動力を出力軸32に伝達する第1動作モード(図6(A)参照)と、モーター31の回転駆動力の出力軸32への伝達を遮断する第2動作モード(図6(B)参照)とを選択的に実行可能である。
図6(A)に示したように、第1動作モードのワンウェイクラッチ40は、噛み込み動作を行う。出力ギヤ38が実線矢印によって示される時計回り方向に回転すると、外輪42も同じ時計回り方向に回転する。外輪42の回転によって、溝42aにおけるくさび部がローラー44側に寄ってくる。その結果、ローラー44がくさび部に噛み込んで、出力軸32が実線矢印によって示される時計回り方向に回転駆動される。
また、出力軸32を図中反時計回り方向に回転させると、内輪43も同じ反時計回り方向に回転する。内輪43の回転によって、ローラー44が溝42aにおけるくさび部に向かう方向へ回転移動する。その結果、ローラー44がくさび部に噛み込んで、出力ギヤ38が反時計回り方向に回転する。
図6(B)に示したように、第2動作モードのワンウェイクラッチ40は、空転動作を行う。出力軸32を実線矢印によって示される時計回り方向に回転させると、内輪43も同じ時計回り方向に回転する。内輪43の回転によって、バネ45の弾発力に抗してローラー44がくさび部から離れる方向へ回転移動する。その結果、ローラー44は通常の転がり軸受のように回転し、出力ギヤ38は駆動されない。
また、出力ギヤ38が破線矢印によって示される反時計回り方向に回転すると、外輪42も同じ反時計回り方向に回転する。外輪42の回転によって、溝42aにおけるくさび部がローラー44から遠退く。その結果、ローラー44は通常の転がり軸受のように回転し、出力軸32は駆動されない。
なお、図6(B)においては、外輪42とローラー44とを離れた状態に示しているが、ローラー44がバネ45によって付勢されることよって、ローラー44と内輪43、ローラー44と外輪42とは常に接触状態にある。ローラー44が数度〜十数度だけ回転することによって、噛み込んだり、空転したりする。
図7(A)(B)は、図4に示されるカセット60の駆動軸70を上下反転して示す斜視図であり、図7(A)(B)は、互いに異なる方位から見たときの斜視図である。図8は、ポンプ本体20の出力軸32、およびカセット60の駆動軸70を示す斜視図であり、受け孔72を見ることができる方位から駆動軸70を見たときの斜視図である。図9は、ポンプ本体20の出力軸32、およびカセット60の駆動軸70を組み合わせた状態を、出力軸32の側から見た図である。
図7(A)(B)、図8、図9を参照して、カセット60の駆動軸70は、ポンプ本体20の出力軸32が回転自在に嵌り込む受け孔72が形成されている。受け孔72は、ピン部材50が入り得る内径を有する。駆動軸70の外周面には、偏芯部材67(図2を参照)が取り付けられる取付部71が突出するように設けられている。
受け孔72内には、ピン部材50からモーター31の回転駆動力を受ける駆動力受け部73が配置されている。駆動力受け部73は、ワンウェイクラッチ40が第1動作モードのときにピン部材50が接触して押される被押圧面74が形成されている。
受け孔72内には、ポンプ本体20にカセット60を取り付けるときに、ピン部材50を駆動力受け部73の被押圧面74にガイドするガイド部75が配置されている。ガイド部75は、ワンウェイクラッチ40が第2動作モードのときにピン部材50に接触してピン部材50を被押圧面74に向けてガイドする傾斜したガイド面76が形成されている。ガイド面76は、駆動軸70の軸線に向かって、図7においては下り傾斜して形成されている。
駆動力受け部73は軸対称の位置に一対配置され、ガイド部75も同様に軸対称の位置に一対配置されている。
図9を参照して、出力軸32と駆動軸70とを組み合わせるときにピン部材50が接触する接触部の形状について説明する。被押圧面74は、出力軸32が時計回り方向に回転するとき(図9は出力軸32の側から外方を見ているため、図9においては反時計回り方向となる)にピン部材50が押す面である。図9の符号78によって示される範囲において、接触部は、被押圧面74から図中時計回り方向に円周の4分の1程度を平らにした平坦な面である。その部位から図中時計回り方向への部分において、接触部は、被押圧面74に向かって斜面となっている。カセット60をポンプ本体20に取り付ける場合、出力軸32と駆動軸70との位置関係が、ピン部材50がガイド面76に接触する位置にあるときがある。このようなときであっても、出力軸32をワンウェイクラッチ40に固定しているため、ピン部材50が斜面であるガイド面76に沿って逃げるように移動して、出力軸32がワンウェイクラッチ40の空転方向に回転することになる。
ワンウェイクラッチ40が第2動作モードの場合における出力軸32の回転負荷は、駆動軸70の回転負荷よりも小さく設定されている。この条件を満たすように、ワンウェイクラッチ40が空転動作するときの抵抗、出力軸32を回転自在に支持する軸受けの抵抗、駆動軸70を回転自在に支持する構造の抵抗などが調整等されている。
駆動軸70を形成する材料は特に限定されないが、樹脂材料から形成することができる。
図7、図8、図9を参照して、ガイド部75のガイド面76は、出力軸32の側に位置する頂点76aの一部にピン部材50と点接触する接触面77を有することが好ましい。接触面77は、ピン部材50と点接触するように傾斜して形成されている。図9に破線によって示すように、駆動軸70と出力軸32とが嵌まり合う位置が、ピン部材50がガイド面76の頂点76aに接触するような位置関係になる場合がある。このような場合には、ピン部材50とガイド面76の頂点76aとが線接触となるため、駆動軸70と出力軸32とが嵌り難くなる。本実施形態にあっては、頂点76aの一部に接触面77を形成してあることから、この接触面77においてはピン部材50が点接触となる。このため、ピン部材50は、頂点76aに接触したときに、頂点76aから逃げやすくなる。その結果、駆動軸70と出力軸32との位置関係が、ピン部材50がガイド面76の頂点76aに接触するような位置関係になる場合であっても、駆動軸70と出力軸32とを滑らかに嵌め込むことができる。
図7、図8を参照して、駆動力受け部73の被押圧面74は、ピン部材50の外形形状に対応した円弧状の凹部74aを有することが好ましい。円弧状の凹部74aを備えない場合、つまり被押圧面74が平面の場合には、回転駆動力が加わる方向に対して垂直な面に、ピン部材50が線接触することになる。ピン部材50が線接触する状態においては、接触部位に応力が集中して、被押圧面74が変形する虞がある。本実施形態にあっては、ピン部材50の径に合致させたアール形状の凹部74aを被押圧面74に形成したことから、この凹部74aにおいてはピン部材50が面接触となる。このため、被押圧面74における特定の部位に応力が集中することを緩和することができる。その結果、被押圧面74の変形を防ぐことができ、駆動力受け部73はモーター31の回転駆動力を効率よく受けることができる。
次に、本実施形態の作用を説明する。
カセット60をポンプ本体20に取り付ける場合、出力軸32と駆動軸70との位置関係は、(A)ピン部材50がガイド面76と接触しない位置にあるとき(図9の符号78によって示される範囲)、および(B)ピン部材50がガイド面76に接触する位置にあるときがある。
(A)のときには、ピン部材50とガイド面76とが接触しないので、図1(B)に示される状態から、図1(A)に示される状態に、カセット60をポンプ本体20に支障なく取り付けることができる。
(B)のときには、ピン部材50は、ガイド部75のガイド面76に接触する。ワンウェイクラッチ40が第2動作モード(モーター31の回転駆動力の出力軸32への伝達を遮断する動作モード)の場合における出力軸32の回転負荷は、駆動軸70の回転負荷よりも小さく設定されている。カセット60をポンプ本体20に取り付ける場合には、ワンウェイクラッチ40は第2動作モードにある。したがって、ピン部材50がガイド面76に接触した状態において出力軸32と駆動軸70とを相対的にさらに接近移動させると、駆動軸70が回転することはなく、ピン部材50が斜面であるガイド面76に沿って逃げるように移動して出力軸32が回転することになる。出力軸32は、回転しながら駆動軸70の受け孔72内に挿入される。これによって、図1(B)に示される状態から、図1(A)に示される状態に、カセット60をポンプ本体20に取り付けることができる。
第2動作モードのワンウェイクラッチ40は、図6(B)に示したように、空転動作を行う。カセット60をポンプ本体20に取り付けるときには、出力軸32が実線矢印によって示される時計回り方向に回転する。このとき、内輪43も同じ時計回り方向に回転し、内輪43の回転によって、バネ45の弾発力に抗してローラー44がくさび部から離れる方向へ回転移動する。その結果、ローラー44は通常の転がり軸受のように回転し、出力ギヤ38は駆動されない。
ガイド部75のガイド面76は、出力軸32の側に位置する頂点76aの一部にピン部材50と接触する接触面77を有する(図7、図8、図9を参照)。この接触面77においてはピン部材50が点接触となるため、ピン部材50は、頂点76aに接触したときに(図9に破線によって示される状態)、頂点76aから逃げやすくなる。その結果、駆動軸70と出力軸32との位置関係が、ピン部材50がガイド面76の頂点76aに接触するような位置関係になる場合であっても、駆動軸70と出力軸32とを滑らかに嵌め込むことができる。
カセット60をポンプ本体20に取り付けた後、送液するときには、ポンプ本体20のモーター31を駆動させる。モーター31を駆動すると、ワンウェイクラッチ40は第1動作モード(モーター31の回転駆動力を出力軸32に伝達するモード)にある。ピン部材50は、駆動力受け部73の被押圧面74に接触して、被押圧面74を押すことになる。駆動力受け部73がピン部材50を介してモーター31の回転駆動力を受け、駆動軸70が回転駆動される。図2に示したように、駆動軸70が実線矢印によって示される時計回り方向に回転すると、偏芯ローラー66が白抜き矢印によって示されるように公転する。偏芯ローラー66がチューブ62の一部を押し潰し、その押潰し位置を輸液方向に移動させる。これによって、破線矢印によって示されるように、チューブ62内の液体を送り出す。
第1動作モードのワンウェイクラッチ40は、図6(A)に示したように、噛み込み動作を行う。出力ギヤ38が実線矢印によって示される時計回り方向に回転する。このとき、外輪42も同じ時計回り方向に回転し、外輪42の回転によって、溝42aにおけるくさび部がローラー44側に寄ってくる。その結果、ローラー44がくさび部に噛み込んで、出力軸32が実線矢印によって示される時計回り方向に回転駆動される。
駆動力受け部73の被押圧面74は、ピン部材50の外形形状に対応した円弧状の凹部74aを有する(図7、図8を参照)。この凹部74aにおいてはピン部材50が面接触となるため、被押圧面74とピン部材50との接触面積が大きくなり、被押圧面74における特定の部位に応力が集中することを緩和することができる。その結果、被押圧面74の変形を防ぐことができ、駆動力受け部73はモーター31の回転駆動力を効率よく受けることができる。
カセット60をポンプ本体20に着脱するタイプの輸液ポンプ10にあっては、カセット60交換時などにおいて出力軸32の部分に薬剤が付着することがある。しかしながら、本実施形態における駆動軸70と出力軸32との連結構造にあっては、従来の連結構造におけるスライドプレートやバネなどのような可動する構成部品を必要としない。このため、出力軸32やピン部材50に付着した薬剤などが固化することがあっても、駆動軸70と出力軸32との連結に悪影響を及ぼすことがない。したがって、実施形態の輸液ポンプ10は、駆動軸70と出力軸32との確実な連結を長期にわたって維持でき、送液を長期にわたって円滑に行うことが可能な輸液ポンプ10となる。
可動する構成部品を必要とする従来構造に比べて、部品点数が少なく、簡素な構造によって、駆動軸70と出力軸32とを連結するという機能を達成することができる。さらに、従来構造に比べて、スリットを形成する加工が不要となり、組み立ても容易であることから、コストの低減に寄与することができる。
カセット60をポンプ本体20に取り付けるときに駆動軸70を回転させる動作を伴ってしまうと、微量の送液あるいは微量の逆送(吸上げ)を生じてしまう。しかしながら、本実施形態における駆動軸70と出力軸32との連結構造にあっては、カセット60をポンプ本体20に取り付けるときに、駆動軸70を回転させることなく出力軸32を回転させることができる。したがって、意図しない送液あるいは逆送を未然に防止できる。
ポンプ本体20の出力軸32を回転させるトルク(ワンウェイクラッチ40の空転トルク)は非常に小さいため、カセット60を挿入するときに出力軸32に作用するスラスト荷重が比較的小さくなる。このため、出力軸32を支持する軸受が受けなければならない荷重も比較的小さくなり、軸受の小型化を図ることができる。
図10は、対比例における、出力軸132を回転駆動する駆動ユニット130を示す平面図である。
対比例の駆動ユニット130は、回転駆動力を生じるモーター131と、モーター131の回転駆動力をポンプ本体の外部に出力する出力軸132と、モーター131の回転駆動力を出力軸132に伝達するギヤ機構とを有する。ギヤ機構は、平歯車および2段歯車を組み合わせて構成され、モーター回転軸に取り付けられた第1ギヤ133と、第1ギヤ133に噛み合う第2ギヤ134と、第2ギヤ134と同軸の第3ギヤ135と、第3ギヤ135に噛み合う第4ギヤ136と、第4ギヤ136と同軸の第5ギヤ137と、第5ギヤ137に噛み合う第6ギヤ138と、第6ギヤ138と同軸の第7ギヤ139と、第7ギヤ139に噛み合う出力ギヤ140とを有する。また、第6ギヤ138に噛み合うワンウェイクラッチ141を有する。ワンウェイクラッチ141はギヤ輪列の外に配置している。図10において、実線によって示される矢印は、通常動作(出力軸132が時計回り方向)のときの各ギヤの回転方向を示している。ワンウェイクラッチ141については、通常動作のときは空転動作を行う。破線によって示される矢印は、出力軸132が反時計回り方向に回転することを阻止する逆転防止動作を示している。ワンウェイクラッチ141については、逆転防止動作のときは噛み込み動作を行う。ワンウェイクラッチ141の噛み込み動作は、図中破線矢印にバツ印を付して示している。
対比例において出力軸132を外力によって回転させようとした場合には、次のようなトルクが必要となる。つまり、「バックドライバビリティ(BD)=モーターコギングトルク×減速比/増速効率」である。
出力軸132の回転方向は時計回り方向に限定される。対比例においては、「カセットの駆動軸の回転トルク<ギヤのBD」であるため、カセット60をポンプ本体20に取り付けるときにカセット60の駆動軸が逆回転してしまい、逆送(吸上げ)を生じてしまう。ポンプ本体の出力軸132を回転させるためには、「カセットの駆動軸の回転トルク>ギヤのBD」でなければならない。
カセット60の駆動軸を順回転(送液方向)させて出力軸132を挿入する場合、ワンウェイクラッチ141によって出力軸132は回転不可方向であり、カセットの負荷トルクに相当する、スラスト荷重(カセット装着時の押込み力)が必要となる。この場合には、出力軸を支持する軸受に相当のスラスト荷重が加わることが問題となる。
また、「カセットの駆動軸の回転トルク>ギヤのBD」なる関係を成立させるためには、カセットの駆動軸の回転トルクを増加させればよいのであるが、送液を行う通常動作時の負荷も必然的に増加することになる。このため、消費電力が増大してしまい、省エネルギー化が要求される現在の製品性能に反するという問題が生じる。
一方、本実施形態の駆動ユニット30にあっては、図3に示したように、ワンウェイクラッチ40は、出力ギヤ38と出力軸32との間に配置してある。図3において、実線によって示される矢印は、通常動作(出力軸32が時計回り方向)のときの各ギヤの回転方向を示している。ワンウェイクラッチ40については、通常動作のときは噛み込み動作を行う。ワンウェイクラッチ40が噛み込み動作を行うことによって、モーター31の回転駆動力が出力軸32に伝わる。破線によって示される矢印は、出力軸32が反時計回り方向に回転することを阻止する逆転防止動作を示している。ワンウェイクラッチ40については、逆転防止動作のときは空転動作を行う。
モーター31が逆転すると、出力ギヤ38は逆回転するが、トルクを伝達するワンウェイクラッチ40が空転動作を行うため、出力軸32は不動作となる。この機能をカセット60の挿入動作へ有効活用している。出力軸32を外力によって回転させようとした場合、時計回り方向には、ワンウェイクラッチ40の空転トルクで回り、反時計回り方向には、ギヤのBDで回ることになる。「カセット60の駆動軸70の回転トルク>ワンウェイクラッチ40の空転トルク」であり、ポンプ本体20の出力軸32を回転させて、カセット60をポンプ本体20に取り付けることができる。
対比例にあっては、ワンウェイクラッチ141をギヤ輪列の外に配置しているが、本実施形態では、ワンウェイクラッチ40を出力ギヤ38、出力軸32と同軸に配置している。ワンウェイクラッチ40の設置スペースを小さくでき、駆動ユニット30の省スペース化を通してポンプ本体20の小型化を図ることができる。
出力軸32、132が反時計回り方向に回転することを阻止する逆転防止機能に関し、何らかの原因によってモーター31、131に異常逆回転が生じた場合には、対比例の構成においては、ワンウェイクラッチ141の噛み込み動作によって、出力軸132の逆回転を抑えることになる。このため、モーター131に過大な負荷を与える虞がある。一方、本実施形態にあっては、出力ギヤ38が逆回転してワンウェイクラッチ40が空転動作するため、モーター31に過大な負荷を与える事態が生じない。
また、対比例にあっては、ワンウェイクラッチ141を空転動作させて出力軸132を回転させることになるため、ギヤ及び軸受の摩擦損失に加えて、モーター131はワンウェイクラッチ141の空転トルクに相当する負荷もある。このため、伝達効率を悪化させる(消費電力が増加する)要因となる。一方、本実施形態にあっては、通常動作のときにはワンウェイクラッチ40を噛み込み動作によって使用するため、伝達効率を悪化させることがない。
以上説明したように、本実施形態の輸液ポンプ10は、ポンプ本体20の出力軸32は径方向に突出したピン部材50が取り付けられ、出力軸32には、ワンウェイクラッチ40が取り付けられている。カセット60は、出力軸32が嵌り込む受け孔72が形成された駆動軸70を有し、受け孔72内には、ピン部材50が接触して押される被押圧面74が形成された駆動力受け部73と、ピン部材50に接触してピン部材50を被押圧面74に向けてガイドする傾斜したガイド面76が形成されたガイド部75とが配置されている。ここに、ワンウェイクラッチ40が第2動作モード(モーター31の回転駆動力の出力軸32への伝達を遮断する動作モード)の場合における出力軸32の回転負荷は、駆動軸70の回転負荷よりも小さく設定されている。これによって、ワンウェイクラッチ40が第2動作モードの場合に、ピン部材50がガイド面76に接触した状態において出力軸32と駆動軸70とを相対的にさらに接近移動させたときに、駆動軸70を回転させることなく出力軸32を回転させている。
このように構成した輸液ポンプ10によれば、カセット60の駆動軸70とポンプ本体20の出力軸32との連結構造は、従来の連結構造におけるスライドプレートやバネなどのような可動する構成部品を必要としない。このため、出力軸32やピン部材50に付着した薬剤などが固化することがあっても、駆動軸70と出力軸32との連結に悪影響を及ぼすことがない。したがって、駆動軸70と出力軸32との確実な連結を長期にわたって維持でき、送液を長期にわたって円滑に行うことが可能な輸液ポンプ10を提供できる。
また、ガイド部75のガイド面76は、出力軸32の側に位置する頂点76aの一部にピン部材50と点接触する接触面77を有している。
このように構成することによって、駆動軸70と出力軸32との位置関係が、ピン部材50がガイド面76の頂点76aに接触するような位置関係になる場合であっても、駆動軸70と出力軸32とを滑らかに嵌め込むことができる。
また、駆動力受け部73の被押圧面74は、ピン部材50の外形形状に対応した円弧状の凹部74aを有している。
このように構成することによって、被押圧面74における特定の部位に応力が集中することを緩和して、被押圧面74の変形を防ぐことができ、駆動力受け部73はモーター31の回転駆動力を効率よく受けることができる。
本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、適宜改変することができる。
たとえば、輸液ポンプ10を医療分野において使用する実施形態について説明したが、この分野に限られることなく使用できる。
ワンウェイクラッチ40は、第1動作モード(モーター31の回転駆動力を出力軸32に伝達するモード)と、第2動作モード(モーター31の回転駆動力の出力軸32への伝達を遮断するモード)とを選択的に実行可能である限りにおいて、適宜の構成を採用することができる。外輪42や内輪43は必ずしも必要ではく、内輪を備えていないワンウェイクラッチの場合には、出力軸32がローラー44と直接に接する。
図示した実施形態においては、ピン部材50は出力軸32の径方向両側に突出している。本発明は、ピン部材50が径方向の片方のみに突出している形態を除外するものではない。ただし、駆動軸70を滑らかに回転駆動する観点からは、ピン部材50を軸対称の位置に対をなすように突出させ、モーター31の回転駆動力を軸対称の位置から均等に駆動軸70に伝達することが好ましい。
10 輸液ポンプ、
20 ポンプ本体、
21 保持凹部、
30 駆動ユニット、
31 モーター、
32 出力軸、
33〜37 第1〜第5ギヤ、
38 出力ギヤ、
40 ワンウェイクラッチ、
41 固定リング、
42 外輪、
42a 溝、
43 内輪、
44 ローラー、
45 バネ、
50 ピン部材、
60 カセット、
61 ケース体、
62 チューブ、
65 送液部、
66 偏芯ローラー、
70 駆動軸、
71 取付部、
72 受け孔、
73 駆動力受け部、
74 被押圧面、
74a 凹部、
75 ガイド部、
76 ガイド面、
76a 頂点、
77 接触面。

Claims (3)

  1. 回転駆動力を生じるモーターが配置されたポンプ本体と、液体を送り出す送液部が配置され前記ポンプ本体に対して着脱自在に取り付けられるカセットとを有し、前記ポンプ本体内の前記モーターの回転駆動力によって前記カセット内の前記送液部を駆動する輸液ポンプであって、
    前記ポンプ本体は、
    前記モーターの回転駆動力を前記ポンプ本体の外部に出力する出力軸と、
    前記出力軸の外周面から径方向に突出した状態に取り付けられたピン部材と、
    前記出力軸に取り付けられ、前記モーターの回転駆動力を前記出力軸に伝達する第1動作モードと、前記モーターの回転駆動力の前記出力軸への伝達を遮断する第2動作モードとを選択的に実行可能なワンウェイクラッチとを有し、
    前記カセットは、
    前記出力軸が回転自在に嵌り込む受け孔が形成された駆動軸と、
    前記受け孔内に配置され、前記ワンウェイクラッチが第1動作モードのときに前記出力軸の前記ピン部材が接触して押される被押圧面が形成された駆動力受け部と、
    前記受け孔内に配置され、前記ワンウェイクラッチが第2動作モードのときに前記出力軸の前記ピン部材に接触して前記ピン部材を前記被押圧面に向けてガイドする傾斜したガイド面が形成されたガイド部とを有し、
    前記ワンウェイクラッチが第2動作モードの場合における前記出力軸の回転負荷は、前記駆動軸の回転負荷よりも小さく設定され、これによって、前記ワンウェイクラッチが第2動作モードの場合に、前記ピン部材が前記ガイド面に接触した状態において前記出力軸と前記駆動軸とを相対的にさらに接近移動させたときに、前記駆動軸を回転させることなく前記出力軸を回転させるようにしてなる、輸液ポンプ。
  2. 前記ガイド部の前記ガイド面は、前記出力軸の側に位置する頂点の一部に前記ピン部材と点接触する接触面を有する、請求項1に記載の輸液ポンプ。
  3. 前記駆動力受け部の前記被押圧面は、前記ピン部材の外形形状に対応した円弧状の凹部を有する、請求項1または請求項2に記載の輸液ポンプ。
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