JP2018094096A - ブラシ - Google Patents
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Abstract
Description
スライド移動して開閉する鉄道車両の引戸と車体との隙間を埋めるブラシであって、
複数のブラシ糸と、前記ブラシ糸を互いに並列した状態で保持する保持糸と、を有し前記ブラシ糸の先端で前記車体と前記引戸とのうちの一方に接触する毛羽部と、
合成樹脂によって構成され、前記ブラシ糸の延びる方向における前記毛羽部の基端側を挟持した状態で前記毛羽部に接合された可撓性の基材と、を備えた、
ことを特徴とする。
前記基材は、前記毛羽部の基端側を挟持する挟持部と、前記挟持部から延び前記車体と前記引戸とのうちの一方に取り付けられる取付け孔を有する取付け部と、からなり、前記挟持部は前記毛羽部に縫着されている、
ことを特徴とする。
前記基材は、熱可塑性エラストマーによって構成されている、
ことを特徴とする。
前記毛羽部及び前記基材は、UL94による難燃性がV−0以上である、
ことを特徴とする。
前記毛羽部は、前記ブラシ糸の間に帯状のフィルム部材を更に備えた、
ことを特徴とする。
前記フィルム部材は、不織布からなる、
ことを特徴とする。
また、以下の図面を使用した説明において、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なることに留意すべきであり、理解の容易のために説明に必要な部材以外の図示は適宜省略されている。
図1は本実施形態に係るブラシ100が取り付けられる鉄道車両1の側引戸30を示す側面図、(b)は妻引戸40を示す正面図、図2(a)は車体10の開口部10aの鴨居部に取り付けられたブラシ100を示す断面模式図、(b)は側引戸30の下面に取り付けられたブラシ100を示す断面模式図、(c)は車体10の戸袋部13に取り付けられたブラシ100を示す断面模式図である。
以下、図面を参照しながら鉄道車両1の引戸の一例としての側引戸30及び妻引戸40と車体10との隙間を埋めるブラシ100について説明する。
引戸の一例としての側引戸30は、車体10の側面に設けられて、開口部10aを閉塞する閉位置と、開口部10aを開放する開位置との間で、車体10の側面に沿ってスライド移動する(図1(a)中 矢印参照)。
図3(a)はブラシ100の斜視図、(b)は基材120の取付形状の一例を示す断面模式図、(c)は基材120の取付形状の他の一例を示す断面模式図、図4はブラシ100の毛羽部110の製造過程を示す模式図、図5はブラシ100の製造過程を示す模式図である。以下、図面を参照しながらブラシ100の構成について説明する。
毛羽部110は、モノフィラメントである繊維が複数本集まって束ねられたマルチフィラメントであるブラシ糸111と、ブラシ糸111が延びる方向と交差(直交)する方向(図4 X方向)へ各ブラシ糸111を並列させた状態で各ブラシ糸111を束状に保持しながら連結する複数(本実施形態においては2本)の保持糸112とを備えている。
本実施形態においては、ブラシ糸111及び各保持糸112の両方にUL94による難燃性がV−0以上の難燃処方が施されている。この場合、難燃処方としては、難燃剤を素材に練り込む方式が採用され、難燃剤としては、例えば、臭素化合物やリン化合物などの有機系難燃剤、あるいはアンチモン化合物や金属水酸化物などの無機系難燃剤が用いられる。
各保持繊維112a、112bは、耐久性及び柔軟性が高い繊維により形成され、このような条件を満たす繊維としては、ポリアミド繊維、ポリプロピレン繊維などが挙げられる。
基材120は、熱可塑性の合成樹脂を押出成形することによって形成されている。基材120は、毛羽部110の基端部110aを挟持する挟持部121と、挟持部121から延び車体10と側引戸30、妻引戸40とのうちの一方に取り付けられる取付け孔122a(122b)を有する取付け部122とを備えている。取付け孔122a(122b)は、図3に示すように、被取り付け体としての車体10や側引戸30に合わせて丸孔形状(122a)や、切り欠き形状(122b)とすることができる。
挟持片121aは、毛羽部110の幅方向の一端部を挟持した状態で、1本の縫製糸123により毛羽部110に縫着されている(図7(b)参照)。
本実施形態においては、基材120には毛羽部110と同様に、UL94による難燃性がV−0以上の難燃処方が施されている。
毛羽部110と取付け部122を被取り付け体の取り付け態様に合わせて交差させて形成することで、内側に曲面形状を有する被取り付け部に追従させて取り付ける場合であっても、基材120の湾曲による折れを発生させることなく取り付けることができる。
毛羽部110は、ポリアミド繊維またはポリプロピレン繊維のマルチフィラメントで構成されたブラシ糸111をループ状のジグザグに編み、両側の屈曲部近傍をそれぞれ複数本(本実施形態においては2本)の保持糸112で順次編み上げた後、ブラシ糸111の中間部分を切断する(図中 破線A−A参照)ことによって、同時に2枚の編ブラシが形成される(図4参照)。
図6は変形例に係るブラシ100Aの斜視図、図7(a)は変形例にかかるブラシ100Aにおいて、毛羽部110及びフィルム部材130を基材120Aの挟持部121Aに挿入するときの状態を示す側面模式図、(b)は毛羽部110及びフィルム部材130を基材120Aの挟持部121Aに挿入した状態を示す側面模式図である。
これにより、図7(b)に示すように、毛羽部110の各保持糸112及びフィルム部材130の基端側が挟持片121aによって挟持された状態となる。
変形例に係るブラシ100Aは、毛羽部110のブラシ糸111の間に不織布からなるフィルム部材130を有しているために、車体10と側引戸30との隙間における水の流通を遮断して外部からの浸水を抑制することができる。
図8(a)はブラシ100を車体10の開口部10aの鴨居部11に取り付けた状態を示す縦断面図、(b)は平面図、図9はブラシ100を側引戸30の下部の内側面30bに取り付けた状態を示す縦断面図、図10(a)はブラシ100を車体10の開口部10aの側方の戸袋部13に取り付けた状態を示す平面図、(b)は側面図である。
図8に示すように、ブラシ100を車体10の開口部10aの鴨居部11に取り付ける場合には、基材120の取付け部122を取付け孔122aを利用して車体10の鴨居部11にネジ固定する。鴨居部11に固定されたブラシ100は、毛羽部110のブラシ糸111の先端側111aが、車体10の内部に向かって立設するように突出している。
図9に示すように、ブラシ100を車体10の開口部10aの敷居部12に取り付ける場合には、基材120の取付け部122を取付け孔122aを利用して車体10の側引戸30の下部の内側面30bにネジ固定する。側引戸30の下部の内側面30bに固定されたブラシ100は、毛羽部110のブラシ糸111の先端側111aが、車体10の床面10cに向かって立設するように突出している。
図10(a)、(b)に示すように、ブラシ100を車体10の開口部10aの側方の戸袋部13に取り付ける場合には、基材120の取付け部122をその可撓性を利用して車体10の輪郭に沿って曲げながらネジ固定する。戸袋部13に固定されたブラシ100は、毛羽部110のブラシ糸111の先端側111aが、車体10の内部に向かって立設するように突出している。
10・・・車体
20・・・走行装置
30・・・側引戸
40・・・妻引戸
100、100A・・・ブラシ
110・・・毛羽部
111・・・ブラシ糸
112・・・保持糸
120、120A・・・基材
121、121A・・・挟持部
122・・・取り付け部
130・・・フィルム部材
Claims (6)
- スライド移動して開閉する鉄道車両の引戸と車体との隙間を埋めるブラシであって、
複数のブラシ糸と、前記ブラシ糸を互いに並列した状態で保持する保持糸と、を有し前記ブラシ糸の先端で前記車体と前記引戸とのうちの一方に接触する毛羽部と、
合成樹脂によって構成され、前記ブラシ糸の延びる方向における前記毛羽部の基端側を挟持した状態で前記毛羽部に接合された可撓性の基材と、を備えた、
ことを特徴とするブラシ。 - 前記基材は、前記毛羽部の基端側を挟持する挟持部と、前記挟持部から延び前記車体と前記引戸とのうちの一方に取り付けられる取付け孔を有する取付け部と、からなり、前記挟持部は前記毛羽部に縫着されている、
ことを特徴とする請求項1に記載のブラシ。 - 前記基材は、熱可塑性エラストマーによって構成されている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のブラシ。 - 前記毛羽部及び前記基材は、UL94による難燃性がV−0以上である、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のブラシ。 - 前記毛羽部は、前記ブラシ糸の間に帯状のフィルム部材を更に備えた、
ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のブラシ。 - 前記フィルム部材は、不織布からなる、
ことを特徴とする請求項5に記載のブラシ。
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