JP2018094001A - ストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子 - Google Patents

ストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子 Download PDF

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隆之 大賀
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Abstract

【課題】 機械的な衝撃の発生をできるだけ抑えてスムーズな位置決め固定が可能な新たなストッパ機構を提供すると共にこのストッパ機構を利用した上昇ストッパ機構及び下降ストッパ機構により上昇高さ位置及び下降高さ位置のスムーズな調整を可能としたストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子を提供する。【解決手段】 ストッパ機構1は移動可能に配置されたラックギア部材7のギア溝7aに噛み合うピニオンギア4と、ギア溝7bと噛み合うピニオンギア6と、ピニオンギア4及びギア溝7aとも噛み合うピニオンギア5を備える。椅子Aはストッパ機構1を利用した上昇ストッパ機構60及び下降ストッパ機構70によってリンクバネ装置20の上昇高さ位置及び下降高さ位置の調整が可能とされており、リンクバネ装置20の圧力減衰を補助する補助バネ機構30を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、ストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子に関し、さらに詳しくは、部材を位置決めして固定するためのストッパ機構及びこのストッパ機構によって座面の上昇さ位置と下降高さ位置をそれぞれ適宜に設定可能であると共に、座面を上昇高さ位置と下降高さ位置の間を上下させることでスクワット運動を行うことを可能とし、また、座面の上昇高さ位置と下降高さ位置を同じにすることで座面を所望の高さで固定することも可能なストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子に関する。
わが国の高齢化は急速に進行しており、人口に対する高齢者の割合が大幅に上昇している。高齢者の多くは足腰の衰えや関節痛などに悩まされていることから椅子に腰掛けて生活している人が多い。このような人達にとって、椅子に腰掛けたり立ち上がったりする動作はかなりの負担になる。そのため、本発明者は高齢者や障害者が歩くための筋力の維持・向上を図ることができるように椅子に腰掛けた状態で屈伸運動(スクワット)を行うことが可能であり、しかも立ち上がる際の負担を補助する機能を備えた椅子を開発し、特許文献1〜3に示すように提案を行った。
特許第3795057号公報 特許第4509214号公報 特許第5550499号公報
これらの椅子によって、筋力の維持・向上を実現することができたが、一方で、高齢となって体力も筋力も衰えてから筋力トレーニングを始めても週に1〜2回程度ではあまり効果が期待できないことや、介護施設側の人手不足により介護認定者のレベルに即したトレーニングを個々に指導して継続させることが困難な施設が多いという問題が明かとなった。そのため、筋力を含めた健康の基礎作りは若い頃から日常生活の中で僅かな時間を利用して身体を動かす軽い運動から始め、運動を習慣づけることが非常に大切となる。しかしながら、運動習慣のない人たちにとっては日常生活においてウォーキングなどの運動のために時間を割くことは容易ではない。
運動のために時間を割くことができない多忙な人たちでも日常生活の中で一番長く一緒に過ごす椅子を運動のためのツールとして用いることができれば運動の基礎となる関節を小刻みに動かすことなどを容易に行うことができるので、体を動かす習慣づけに非常に効果的である。この点、特許文献1〜3の椅子は運動を主眼としたものであり、日常において使用される椅子としてはなかなか利用し難いものであった。
一方、椅子に座るという行為は膝がほぼ直角に曲がった状態で腰を落として座るのが一般的であるが、このような着座姿勢は直立姿勢と比べて腰や背中にかかる負担が約40%も増加するといわれている。腰や背筋を痛めない座り方は体重を脚と腰で分担して支えることができる中腰の状態であるといわれており、そのような姿勢で腰掛ける椅子はこれまでも提供されているが、通常の状態で着座できると共に中腰の状態でも着座できるようにした椅子は殆ど提供されていない。また、椅子の高さ調整を行う際に機械的な衝撃を生じさせることなくできるだけスムーズで、しかも微調整ができることが好ましい。
そこで、発明者が鋭意検討した結果、機械的な衝撃を軽減し、スムーズに微調整を可能とするストッパ機構を開発するに至った。すなわち、本発明は、部材を所定の位置で位置決め固定する際に、機械的な衝撃の発生をできるだけ抑えてスムーズな位置決め固定が可能な新たなストッパ機構を提供すると共に、この新たなストッパ機構を利用することにより椅子の上昇高さ位置及び下降高さ位置のスムーズな調整を可能としたストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子を提供することを目的とする。
また、本発明は、長年馴染んでいる椅子の機能・感覚を損なわないという観点を十分に考慮し、長時間座っていても腰や臀部が痛くなることがない中腰の状態で着座でき、また、通常の椅子として使用可能であり、さらに屈伸運動(スクワット)を行うために必要な機能を付加すると共に、その操作を容易に行うことが可能なストッパ機構及びそれを備えた高さ調整可能な椅子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、長さ方向に沿って一方側の側面に第一のギア溝が設けられると共に反対側の側面に第二のギア溝が設けられて長さ方向に移動可能に配置されたラックギア部材と、前記第一のギア溝に噛み合う第一のピニオンギアであって、回転軸が所定の位置に固定されると共に回動フリーとされた第一のピニオンギアと、前記第二のギア溝と噛み合う第三のピニオンギアであって、回転軸が所定の位置に固定されると共に回動フリーとされた第三のピニオンギアと、前記第一のピニオンギアと噛み合うと共に前記ラックギア部材の第一のギア溝とも噛み合い可能に配置された第二のピニオンギアであって、前記第一のピニオンギアとの噛み合いが外れないように前記第一のピニオンギアの回転軸と当該第二のピニオンギアの回転軸とが互いに連結軸によって連結され、且つ、前記第三のピニオンギアの回転軸と当該第二のピニオンギアの回転軸とを弾性部材で連結することによって第一のギア溝と噛み合う方向に付勢された回動フリーの第二のピニオンギアと、前記第二のピニオンギアの回転軸に設けられたハンドレバーであって、途中の所定位置に支点軸が設けられたハンドレバーとを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載のストッパ機構において、前記第三のピニオンギアがローラ部材であり、前記ラックギア部材の前記第二のギア溝は前記ローラ部材がと接触する平坦面とされていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子であって、2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士に当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置と、前記リンクバネ装置が立設配置される台座であって、前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の一方側の連結軸が上面側に固定される一方、他方側の連結軸は可動可能に配置された台座と、前記リンクバネ装置の上部に取り付けられた座フレームと、前記リンクバネ装置の下降位置を規制する前記ストッパ機構を利用した下降ストッパ機構とを備え、前記下降ストッパ機構は、前記台座の底面側に配置した前記ストッパ機構と、前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に前記台座の上面側へ突出するようにして形成され、前記リンクバネ装置の最下部に位置して前記台座の上面側に可動可能に配置された前記連結軸を掛止する掛止部と、前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に取り付けられ、前記リンクバネ装置を上昇させる方向に付勢する弾性部材とを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、前記ラックギア部材を適宜の位置でそれ以上の移動を阻止することにより前記リンクバネ装置の最大高さ位置を規制する上限ストッパ機構を備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項3又は4に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの可動可能とされた他方側の前記連結軸の移動を案内する下部ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項1又は2に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子であって、2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士に当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置と、前記リンクバネ装置が立設配置される台座と、前記リンクバネ装置の上部に取り付けられた座フレームであって、前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの上部側の一方側の連結軸が裏面側に固定される一方、他方側の連結軸は可動可能に配置された座フレームと、前記リンクバネ装置の上昇位置を規制する前記ストッパ機構を利用した上昇ストッパ機構とを備え、前記上昇ストッパ機構は、前記座フレームの上面側に配置した前記ストッパ機構と、前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に前記座フレームの底面側へ突出するようにして形成され、前記リンクバネ装置の最上部に位置して前記座フレームの底面側に可動可能に配置された前記連結軸を掛止する掛止部と、前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に取り付けられ、前記リンクバネ装置を下降させる方向に付勢する弾性部材とを備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項7に記載の本発明は、請求項6に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、前記台座の上面側に所定の長さを有して立設され、前記座フレームの降下位置を規制する下限ストッパ機構を備えていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項8に記載の本発明は、請求項6又は7に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの可動可能とされた他方側の前記連結軸の移動を案内する上部ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項9に記載の本発明は、請求項3から8のいずれか1項に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、前記台座と前記座フレームとの間には前記リンクバネ装置の押圧力を調整するための補助バネ機構が配置されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項10に記載の本発明は、請求項9に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、前記補助バネ機構は、中間プレートを挟んで上下にそれぞれ配置された一対の押しバネと、一対の前記押しバネの端面側であって前記中間プレート側とは反対側にそれぞれ配置された端部プレートと、前記押しバネの内側であって、前記中間プレートと前記端部プレートとの間に掛け渡されるようにして配置された一対の引きバネと、前記中間プレートと前記端部プレートの間に配置され、一対の前記押しバネの伸縮を案内する案内ピストンとを備えて構成された補助バネユニットを複数段上下方向に組み合わせることにより形成されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項11に記載の本発明は、請求項3から10のいずれか1項に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、さらに、椅子の移動を規制するブレーキ機構を備え、前記ブレーキ機構は、軸を中心に可動可能とされた押圧片が設けられたブレーキレバーと、前記押圧片が当接する被押圧軸及び支持片を備えたブレーキアーム軸と、前記支持片と前記台座の間に配置されて前記支持片を付勢するスプリングと、前記ブレーキアーム軸の両端にそれぞれ配置されたブレーキアームと、前記ブレーキアームの一端に取り付けられた当接部材とを備え、前記ブレーキレバーを操作しない状態では前記スプリングが前記支持片を下方に付勢することにより前記当接部材を床面に押しつける方向に保持することで常にブレーキがかかった状態に維持し、前記ブレーキレバーによって前記支持片を前記スプリングが圧縮される方向に操作することにより前記ブレーキアーム軸を回転させ、それによって前記ブレーキアームの一端に取り付けられた前記当接部材を床面から離すことでブレーキが解除されることを特徴とする。
本発明に係るストッパ機構によれば、部材の位置決めに際して機械的な衝撃の発生を大幅に軽減し、スムーズな位置調整を可能とすると共に、微調整も容易に行うことができるという効果がある。
また、このストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子によれば、椅子の高さ調整を行う際に上記ストッパを利用した上昇ストッパ及び下降ストッパを設けたので座面の上昇位置及び下降位置の設定をスムーズに調整することができるという効果がある。また、上昇高さ位置と下降高さ位置の間で座面を上下させることで使用者がスクワット運動を行うことができるという効果がある。さらに、上昇高さ位置と下降部高さ位置を同じにすれば座面を所望の高さ位置で固定することができるという効果がある。そのため、本発明に係るストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子によれば、座面の高さをしっかりと腰を下ろした状態で着座できる状態又は中腰で着座できる状態としてデスクワークやゲームなどを行うことができると共に、上昇高さ位置と下降高さ位置を異なる位置に設定することでデスクワークやゲームなどをしながらでも屈伸運動を行うことができるという効果がある。また、上昇ストッパ及び下降ストッパの他に上限ストッパ及び下限ストッパを設けたので、座面がリンクバネ装置の最大高さ位置や最小高さ位置に至ることが防止されるので椅子の取り扱いが容易となるという効果がある。
また、本発明に係るストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子によれば、リンクバネ装置を構成するリンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材及び補助バネ機構を適宜に交換することにより、必要なバネ圧、伸縮率などを適宜に設定できるので使用者の体重などの条件に合わせることが可能になると共に、椅子の昇降をスムーズにすることができるという効果がある。そのため、椅子に座るときや立ち上がるときも楽で安全であるという効果がある。
さらに、本発明に係るストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子によれば、常時床面と接触しており、解除が必要なときに解除操作を行うブレーキを設けたので運動中に椅子が移動することが防止されるという効果がある。
本発明に係るストッパ機構の一実施形態を示す平面図であり、(a)はストッパが効いた状態、(b)はストッパを解除した状態を示す。 本発明に係る椅子の一実施形態の側面図である。 図2に示した椅子の正面図である。 図2に示した椅子を底面方向から見た斜視図である。 座フレームの上面を示す斜視図である。 座フレームの底面を示す斜視図である。 台座の上面を示す斜視図である。 リンクバネ装置を示す斜視図である。 リンクユニットを示す斜視図である。 補助バネ装置を示す斜視図である。 上限ストッパを示す座フレームの底面図である。 下限ストッパを示す正面図である。 ブレーキ機構の一実施形態を示す側面図である。 図13に示すブレーキ機構の底面図である。 座フレームの底面を示す斜視図である。 台座の上面を示す斜視図である。
[ストッパ機構の構成]
初めに、本発明に係るストッパ機構について説明する。図1は本発明に係るストッパ機構の一実施形態を示す平面図であり、(a)はストッパが効いた状態、(b)はストッパを解除した状態を示す。図示されたストッパ機構1は、概略として、一方側の側面に第一のギア溝7aが設けられ、反対側の側面に第二のギア溝7bが設けられた平面略長方形状をしたラックギア部材7と、第一のギア溝7aに噛み合う第一のピニオンギア4と、第二のギア溝と噛み合う第三のピニオンギア6と、第一のピニオンギア4と噛み合うと共にラックギア部材7の第一のギア溝7aとも噛み合い可能に配置された第二のピニオンギア5を備えて構成されている。そして、ラックギア部材7は長さ方向、図1(a)における左右方向に移動可能に図示しない所定の取り付け場所に配置されている。
第一のピニオンギア4は、円周方向に沿って第一のギア溝7aと噛み合うギア溝4aが設けられると共に、回転軸4bが所定の取り付け箇所に固定され、回転軸4bを中心に自由に回動可能、すなわち回動フリーとされている。また、第三のピニオンギア6も同様に、円周方向に沿って第二のギア溝7bと噛み合うギア溝6aが設けられると共に、回転軸6bが所定の取り付け箇所に固定され、回転軸6bを中心に回動フリーとされている。また、第二のピニオンギア5も同様に、円周方向に沿って第一のピニオンギア4のギア溝4a及びラックギア部材7の第一のギア溝7aと噛み合うギア溝5aが設けられており、回転軸5bを中心に回動フリーとされている。第二のピニオンギア5は、第一のピニオンギア4と噛み合うようにして配置されており、この噛み合いが外れないように第一のピニオンギア4の回転軸4bと第二のピニオンギア5の回転軸5bとは互いに連結軸2によって連結されている。しかしながら、第二のピニオンギア5の回転軸5bは所定の取り付け箇所には固定されておらず、後述するように、第一のピニオンギア4のギア溝4aに噛み合いながらその周囲を移動できるようになっている。そして、第二のピニオンギア5の回転軸5bと第三のピニオンギア6の回転軸6bとの間には弾性部材であるバネ8が架け渡されており、バネ8によって第二のピニオンギア5は第一のギア溝7aと噛み合う方向に付勢されている。一方、第二のピニオンギア5の回転軸5bにはハンドレバー9が取り付けられており、ハンドレバー9の途中位置にはハンドレバー9を揺動させる支点軸9aが所定の取り付け箇所に設けられている。
尚、第三のピニオンギアは、周面が平滑のローラ部材であってもよく、その場合にはラックギア部材7の第二のギア溝7bは不要であり、ローラ部材が接触しながら回動可能な平坦面とすることができる。
[ストッパ機構の動作]
上述したストッパ機構1の動作について説明する。図1(a)はラックギア部材7が移動しないように固定した状態であり、図1(b)はラックギア部材7を左右方向への移動を可能にした状態を示している。まず、図1(a)において、第二のピニオンギア5と第三のピニオンギア6とはバネ8によって互いに引き合うように付勢されているので第二のピニオンギア5はラックギア部材7の第一のギア溝7aと噛み合っている。また、第二のピニオンギア5は第一のピニオンギア4と噛み合った状態で連結軸2によって連結されている。この状態において、例えば、ラックギア部材7を図1(a)における左方向に移動させようとした場合、第一のピニオンギア4は時計回りに回転しようとするのでそれと噛み合っている第二のピニオンギア5は反時計回りに回転しようとする。しかしながら、第二のピニオンギア5は第一のギア溝7aとも噛み合っているのでラックギア部材7の左方向への移動は第二のピニオンギア5を時計回りに回転させようとすることになる。そのため、第二のピニオンギア5には反時計回りに回転させようとする力と時計回りに回転させようとする力が均等に加わるためどちらにも回転することができず、結局ラックギア部材7は移動することができず、その場に固定された状態となる。一方、ラックギア部材7を右方向へ移動させようとした場合には上記と反対の動作となり、結局ラックギア部材7は移動することなくその場に固定された状態となる。
そして、図1(a)の状態から、ハンドレバー9を矢印の方向へ引くと、第二のピニオンギア5は連結軸2によって第一のピニオンギア4のギア溝4aと連結されていると共に、第二のピニオンギア5のギア軸5aと第三のピニオンギア6のギア軸6aとはバネ8によって互いに引き合うように付勢されており、しかも第二のピニオンギア5の回転軸5bは固定されておらず、回動フリーであることから、第二のピニオンギア5はバネ8の付勢力に抗して第一のピニオンギア4の周囲に沿って回転しながら移動して、ラックギア部材7の第一のギア溝7aとの噛み合いが解除された状態(図1(b)に示す状態)となる。この状態において、例えば、ラックギア部材7を図1(b)における左方向に移動させようとした場合、ラックギア部材7と噛み合っているのは第一のピニオンギア4と第三のピニオンギア6だけであり、しかもそれぞれ回動フリーなので第一のピニオンギア4は時計回りに回転し、第三のピニオンギア6は反時計回りに回転する。このとき、第二のピニオンギア5は第一のピニオンギア4と噛み合っているが、ラックギア部材7の第一のギア溝7aとは噛み合っておらず、しかも回動フリーなので第一のピニオンギア4の時計回りの回転を阻止することなく第二のピニオンギア5は反時計回りに回転する。従って、ラックギア部材7は左方向に移動することが可能となる。そして、ラックギア部材7が所望の位置まで移動したらハンドレバー9から手を離すと、第二のピニオンギア5はバネ8の付勢力によって第三のピニオンギア6側へ引っ張られ、ラックギア部材7の第一のギア溝7aと噛み合った状態(図1(a)に示す状態)となり、ラックギア部材7はその位置で固定されることになる。
[実施形態の効果]
上述したストッパ機構1によれば、部材(本実施形態ではラックギア部材7)を所定の位置で位置決め固定する際に、いわゆるラックアンドピニオンによって部材の移動及び位置決めを行うため機械的な衝撃を伴うことなく位置決めができるので衝撃が軽減され、しかも、位置の微調整もスムーズに行うことができるという効果がある。しかも、構造が簡単なので組み立ても容易であるという効果もある。
[椅子の構成]
次に、上述したストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子について説明する。図2は本発明に係るストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子の一実施形態の側面図、図3は図2の椅子の正面図である。図示されたストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子A(以下、単に「椅子A」という。)は、概略として、座フレーム10と、リンクバネ装置20と、このリンクバネ装置20の横に配置された補助バネ機構30,30と、台座40と、この台座40の下面に取り付けられた脚部50を備えて構成されている。また、椅子Aは、ストッパ機構1を利用した上昇ストッパ機構60(図5参照)と、ストッパ機構1を利用した下降ストッパ機構70(図4参照)を備えており、上昇ストッパ機構60によって設定した上昇位置と下降ストッパ機構70で設定した下降位置との間でリンクバネ装置20伸縮させてスクワット運動を行うことができるようになっている。
[座フレーム10の構成]
座フレーム10は、図5、図6、図11及び図15に示すように、前方に向かう側の周面の一部が直線状にカット(図5及び図6では右側)された円盤状の枠体であり、上面側に上昇ストッパ機構60が取り付けられる他、上面側に取り付けられた基台部101を介して座面102が取り付けられている。また、座フレーム10の底面には後述する上限ストッパ69及びバネ65(図11及び図15参照)が設けられている。尚、図6ではこれらを省略している。また、図示されていないが、座フレーム10に背もたれや肘掛けを取り付けることもできる。また、座面102が取り付けられる基台部101には傾斜機構106が設けられており、誰も腰掛けておらず座面102に加重がかかっていない状態のときには図示しない弾性機構によって傾斜機構106は図2の仮想線で示す状態(座面102′)に傾斜するように付勢されている。これにより、使用者が椅子Aから立ち上がる動作を行い、座面102が後述する上限ストッパ69によって設定された最上位置まで上昇すると図示しない弾性機構によって座面102′のように傾斜して使用者の臀部の動きに追従する。従って、座面102がいつでも使用者の臀部近傍に位置することになるので、使用者は立ち上がり動作の途中でも直ぐに座面102に腰掛けることができるため、安心感及び安全性を確保することができる。さらに、後述するように、座面102を手で押し下げることにより座面102を適宜の位置まで降下させることができるようになっている。
[台座40の構成]
台座40は、図7及び図16に示すように、略円盤状に形成され、その上面には、図2及び図3に示すように、リンクバネ装置20と、補助バネ機構30,30及び後述する下降ストッパ機構70などが配置されている。また、台座40の周囲には四方に向かって4つの脚部50,50が取り付けられており、各脚部50にはそれぞれキャスタ52が取り付けられている。脚部50の数は4つに限らず椅子Aが安定して保持できる適宜の数を設けることができる。さらに、台座40の底面には図13及び図14に示すブレーキ機構80が設けられている。ブレーキ機構80の構成については後述する。また、座フレーム10及び台座40は剛性が要求されるため、金属製材料で形成することが好ましい。
[リンクバネ装置20の構成]
リンクバネ装置20は、台座40の上面と座フレーム10の底面側の間に配置されている。リンクバネ装置20は、概略として、図8に示すように、同じ構造のリンクユニット200〜204を高さ方向に複数連設して構成されており、リンクユニット200〜204のそれぞれは以下に説明するように構成されている。すなわち、各リンクユニット200〜204は、図9に示すように、2つのリンクプレート205a,205a(205b,205b)をそれぞれX字状に交差させた2つのリンク部材206a,206b同士を対向するように配置し、各リンク部材206a,206bのリンクプレート205a,205bの交点同士を中心軸207によって回動自在に連結すると共に、各リンクプレート205a,205bの端部近傍同士をそれぞれ連結軸208a,208a(208b,208b)で連結する。このようにしてリンクユニット200(201〜204も同じ)が形成されている。これら複数のリンクユニット200〜204を上方に連結することによって伸縮可能なリンク機構が形成される。そして、対向する連結軸208aと連結軸208bの間にリンク機構を伸長させる方向(上方向)に付勢する弾性部材(コイルバネ)211を懸架させることによりリンクバネ装置20が形成される。尚、リンクユニット200の一方側の最上端及びリンクユニット204の一方側の最下端は連結軸208a,208bよりも太い支軸209a,209bがそれぞれ取り付けられており、この支軸209a,209bの両端は延伸され、支軸209aの両端は座フレーム10の底面側に取り付けられた一対の上部ガイド部材62に穿設された長孔63内及び支軸209bの両端は台座40に取り付けられた一対の下部ガイド部材41に穿設された長孔43内をそれぞれ移動範囲が規制された状態で移動可能に案内されるようになっている。また、各支軸209a,209bの両端側には、リンクプレート205a,205bの外側に位置するようにしてコロ210,210がそれぞれ取付けられている。そして、最下端のリンクプレート205a,205aの下側は台座40の上面に取り付けられた保持部材90,90によって保持されている。
尚、リンクユニット200より下方に配設されたリンクユニット、例えばリンクユニット201の上部側の連結軸208aは、それよりも上部側に配置されるリンクユニット200の下部側の連結軸208b,208bと共有になっており、同様に他のリンクユニット202〜204も連結軸208b,208bが共有となっている。このようにリンクユニット200〜204を上下方向に複数を連設することによって伸縮自在なリンク機構が形成されている。尚、本実施形態では5つのリンクユニット200〜204を連設しているが、連設するリンクユニットの数は特に限定されない。
リンクプレート205a,205bのそれぞれは、例えば鋼板を細長く薄板状に形成し、さらに、必要に応じて軽量化のための打ち抜き(パンチング)加工が施される。またリンクプレート205a,205bの両端部近傍にはそれぞれ連結軸208bの各両端を貫通させる軸孔(図示せず)が穿設されると共に、中央部には中心軸207の両端が貫通する軸孔(図示せず)が穿設されている。したがって、リンクプレート205a,205bには、両端及び中央の少なくとも3箇所に孔部が穿設されていることになる。そして、各軸孔から露出する連結軸208b及び中心軸207の各端部にはE型止め輪212が外嵌され、リンクプレート205a,205bが連結軸208b及び中心軸207から脱落することを防止している。尚、リンクプレート205a,205bの材質や形状はこれに限るものではなく、剛性を有する適宜の材質により形成することができる。
中心軸207及び連結軸208a,208bは、例えば、丸棒状の金属部材によって形成されている。この中心軸207及び連結軸208a,208bの長さとリンクプレート205a,205bの長さとを適宜調整することによって、取り付け面積が比較的広い安定したリンクバネ装置20としたり、取り付け面積が狭いよりコンパクトなリンクバネ装置20としたりすることができる。尚、中心軸207及び連結軸208a,208bにボールベアリング等を介在させることによりリンクバネ装置20の伸縮をよりスムーズなものにすることができる。
弾性部材211は、例えばバネ、好ましくは引っ張りコイルバネであり、リンク機構を伸長させる方向に付勢するようになっている。この弾性部材211は少なくとも上下方向における2ヶ所の連結軸208a,208b同士を連結するように配置される。もちろん、一ヶ所の連結軸208a,208bに複数の弾性部材211を配置することも可能である。そして、弾性部材211をバネ圧の異なるものに交換することでリンクバネ装置20の上昇圧力を適宜に調整することができる。
このような構成のリンクバネ装置20は、全長が長い状態においては加えられる加重を強い力で支えるが、押し縮まるに従って次第にその支持力が減衰していくように働くため、本発明の座面位置調整機構を備えた椅子の他にも、例えば昇降装置やショックアブソーバ等として利用することも可能である。また、リンクバネ装置20は、それ自体が構造体として機能するので特に支持機構を設けなくともその上部に物体を直接戴置することができる。
[補助バネ機構30の構成]
補助バネ機構30は、リンクバネ装置20の支持力の減衰を補正する機構である。上述のように、リンクバネ装置20は、全長が長い状態においては加えられる加重を強い力で支えるが、押し縮まるに従って次第にその支持力が減衰していくように働くため、その支持力の減衰を補助するのが座フレーム10と台座40との間に設けられた補助バネ機構30であり、その構成を図10に示す。尚、図10は伸びた状態の補助バネ機構30を示している。補助バネ機構30は、リンクバネ装置20を挟んで対向するようにして2箇所に配置されている。補助バネ機構30は、概略として、2つの補助バネユニット32を2段に重ねて形成されている。すなわち、補助バネユニット32は、中間体301を挟んでそれぞれ上下に配置された2つの押しバネ302,302と、上部側に位置する押しバネ302の端面に配設された第一端部体303と、下部側に位置する押しバネ302の端面に配設された第二端部体304と、下側の押しバネ302の内側に同軸状に配置された中空状のパイプ部材305と、押しバネ302を挟んで対角線上に配置されて押しバネ302及びパイプ部材305が直線方向に伸縮するのを案内する案内ピストン306を備えて構成されている。
補助バネ機構30は、上述のようにして形成された補助バネユニット32を上下方向に2つ重ね、重ねた部分における上部側の補助バネユニット32の第二端部体304と下側の補助バネユニット32の第一端部体303をビス等の締着部材によって固定することに一体に形成されている。このようにして形成された補助バネ機構30を押し縮めるように押圧するとパイプ部材305は中間体301の中央部に設けられた図示しない孔部を貫通するようにして案内され、案内ピストン306は中間体301の端部側に設けられた孔部を貫通するようにして案内される。押しバネ302内に同軸にパイプ部材305を内蔵すると共に押しバネ302の周囲に案内ピストン306を配置した構成により、補助バネユニット32は圧縮時に撓むことなく安定した直線的な伸縮動作が可能となる。また、リンクバネ装置20の押圧力に応じて補助バネ機構30を構成する補助バネユニット32を適宜のバネ圧の押しバネ302を備えた補助バネユニット32に交換することで必要なバネ圧、伸縮率などを調整することができる。
[上昇ストッパ機構60の構成]
座フレーム10の上面側には、図5及び図12に示すように、リンクバネ装置20の上昇位置を規制する上昇ストッパ機構60が配設されている。この上昇ストッパ機構60は上述したストッパ機構1を利用したものとなっている。すなわち、上昇ストッパ機構60は、概略として、座フレーム10の上面側に配置されたストッパ機構1と、座フレーム10の底面側へ位置するようにしてラックギア部材7と一体に設けられた2つの支持部材67,67(図6参照)を備えて構成されている。支持部材67,67はラックギア部材7と一体に設けられた板状のストッパベース66に立設されるようにして配置されている。支持部材67には凹部68が設けられており、この凹部68は、リンクバネ装置20の最上部に位置して座フレーム10の底面側に可動可能に配置された支軸209a(図8参照)を掛止する。また、ストッパベース66にはリンクバネ装置20を下降させる方向、すなわち、ストッパベース66を後方に付勢する弾性部材、本実施形態ではバネ65(図11及び図15参照)が取り付けられている。これにより、ハンドレバー9を操作して上昇ストッパ機構60のストッパ機構1を解除すればラックギア部材7は椅子Aにおける前後方向へ移動可能となり、所定の位置でハンドレバー9を離せばストッパ機構1によってラック部材7をその位置で固定することができる。これにより、上昇ストッパ機構60のストッパ機構1を解除した状態で座フレーム10を手で押し下げて支軸209aを後方へ移動させるとラックギア部材7はストッパベース66を介してバネ65で後方へ付勢されているのでラックギア部材7も同時に後方へ移動する。そして適当な高さ位置となったところでハンドレバー9を離せばストッパ機構1によってラックギア部材7はその位置で固定されてリンクバネ装置20の上昇は低い位置で規制されることになる。
一方、上昇ストッパ機構60のストッパ機構1を解除した状態で座フレーム10を押し下げることなくそのままの状態とすると、リンクバネ装置20は通常の状態では上方に向かって付勢されているので、支軸209aは支持部材67に当接して前方へ移動させるのでラックギア部材7も前方へ移動してリンクバネ装置20は次第に上昇する。そして、適当な高さ位置となったところでハンドレバー9を離せばストッパ機構1によってラックギア部材7はその位置で固定されてリンクバネ装置20の上昇はその高さ位置で規制されることになる。尚、上部支持部材62には長孔63が穿設されており、この長孔63内に支軸209aの両端が支持されると共に支軸209aの前後移動の範囲が規制されるようになっている。また、支軸209aはコロ210,210によってスムーズに移動する。
ここで、上昇ストッパ機構60を解除した場合、リンクバネ装置20は上方へ向かって伸びる方向へ付勢されているため、リンクバネ装置20の限界の高さまで伸長することになる。そのため、椅子Aにはリンクバネ装置20の上限の高さ位置を規制するための上限ストッパ69が設けられている。すなわち、上限ストッパ69は、図11に示すように、座フレーム10の底面側に椅子Aの前方側からラックギア部材7と一体に設けられたストッパベース66に当接するようにして取り付けられた蝶ボルトによって構成されている。蝶ボルトを適宜に締め込んだり緩めたりすることでストッパベース66が上限ストッパ69と当接する位置を前後に調整することができるようになっている。リンクバネ装置20が上昇した場合であっても上限ストッパ69によってストッパベース66の移動が阻止されるのでリンクバネ装置20がそれ以上上昇することを阻止することができる。これにより、使用者の好みに合った位置で座面102の上限位置を設定することができる。
[下降ストッパ機構70の構成]
台座40にはリンクバネ装置20の下降位置を調整するための下降ストッパ機構70が図4及び図12に示すように配設されている。下降ストッパ機構70も上昇ストッパ機構60と同様に上述したストッパ機構1を利用したものとなっている。すなわち、下降ストッパ機構70は、図4及び図14に示すように、概略として、台座40の底面側に配置されたストッパ機構1と、台座40の上面側へ位置するようにしてラックギア部材7と一体に設けられた2つの支持部材47,47(図7参照)を備えて構成されている。支持部材47,47はラックギア部材7と一体に設けられて台座40の上面側に配置されたストッパベース46に立設されるようにして設けられている。支持部材47には図7に示すように凹部48が設けられており、支持部材47の凹部48はリンクバネ装置20の最下部に位置して台座40の上面側に可動可能に配置された支軸209bを掛止する。また、ストッパベース46にはリンクバネ装置20を上昇させる方向、すなわち、ストッパベース46を椅子Aの前方へ向かって付勢する弾性部材、本実施形態では図16に示すバネ45が取り付けられている。これにより、ハンドレバー9を操作して下降ストッパ機構70のストッパ機構1を解除すればラックギア部材7は前後方向へ移動可能となり、所定の位置でハンドレバー9を離せばストッパ機構1によりその位置で固定することができる。そして、下降ストッパ機構70のストッパ機構1を解除した状態で座フレーム10を押し下げて支軸209bを後方へ移動させると支持部材47が支軸209bに当接しているのでラックギア部材7も後方へ移動する。そして適当な高さ位置となったところでハンドレバー9を離せばストッパ機構1によってラックギア部材7はその位置で固定されてリンクバネ装置20の下降位置が規制されることになる。
一方、座フレーム10の下降位置をもう少し高い位置に設定したい場合には、下降ストッパ機構70のストッパ機構1を解除した状態で座フレーム10の位置をもう少し高く位置させる。すると、支軸209bは前方に移動するのに伴ってラックギア部材7はバネ45によって前方へ付勢されているので支持部材47も支軸209bと共に前方へ移動する。そして適当な高さ位置となったところでハンドレバー9を離せばストッパ機構1によってラックギア部材7はその位置で固定されてリンクバネ装置20の下降位置を設定することができる。尚、下部ガイド部材41には長孔43が穿設されており、この長孔43内に支軸209bの両端が支持されると共に支軸209bの前後移動の範囲が規制されるようになっている。また、支軸209bはコロ210,210によってスムーズに移動する。
一方、下降ストッパ機構70を解除した状態で座フレーム10を下降させた場合、すなわち、下降ストッパ機構70を解除した状態で椅子Aに座った場合、リンクバネ装置20は下方に向かって限界の位置さまで低くなってしまう。そのため、椅子Aにはリンクバネ装置20の下限の高さ位置を規制するための下限ストッパ49が設けられている。下限ストッパ49は、図12及び図16に示すように、台座40の上面側に立設された棒状部材であり、座面102の高さが一般的な椅子の座面の高さである420〜430mmの高さとなるような位置で座フレーム10の底面に当接することで座面102がそれ以上低くなるのを防止している。下限ストッパ49は長さ調整が可能とされており、例えば±50mmの範囲で調整できるようになっている。尚、下限ストッパ49は、図11及び図16に示した上限ストッパ69と同様に、ラックギア部材7の移動を規制する蝶ネジを台座40の上面側に設けることもできる。しかしながら、上限ストッパ69の場合と異なり下限位置設定の場合は蝶ネジに対する衝撃負荷が大きくなるためそのような衝撃負荷を回避するために棒状部材を利用したものとした。また、スクワットを行う場合、一般的な椅子の座面の高さよりも低い位置まで腰を落とすような動作は推奨されていないのでこのような構成とすることとした。
このように、椅子Aは、上昇ストッパ機構60によって座フレーム10の上昇位置を設定し、下降ストッパ70によって座フレーム10の下降位置を設定することにより、設定した上昇位置及び下降位置の間で座フレーム10、すなわち、座面102を上昇降下させてスクワット運動を行うことができる。しかも、使用者の背が高い場合には上昇位置及び降下位置を相対的に高い位置に設定し、使用者の背が低い場合には上昇位置及び降下位置を相対的に低い位置に設定することができるので使用者に合った高さや伸縮の範囲を適宜に設定してスクワットを行うことができる。また、上限ストッパ69により座面102がリンクバネ装置20の限界の高さ位置まで上昇することなく所定の高さ位置で規制されると共に、下限ストッパ49により座面102が一般的な椅子の座面の高さと同様な位置までしか降下することがない。
[脚部50の構成]
脚部50は、図2〜図4に示すように、台座40に取り付けられており、概略として、四方に向かって延伸する4つの脚部50,50と、それぞれの脚部50の先端に取り付けられたキャスタ52を備えて構成されている。また、台座40には椅子Aが床面から勝手に移動しないようにブレーキ機構80が設けられている。
ブレーキ機構80は、図13及び図14に示すように、使用者が操作するブレーキレバー81と、床面と接触する当接部材であるゴム足82を備え、このゴム足82が常に降下した状態で床面に接触しており、ブレーキレバー81を手前に引くことでゴム足82が床面から離れてブレーキが解除され、ブレーキレバー81を放すとゴム足82が床面に接触し、その接触摩擦により椅子Aの移動及び脚部50の回転が規制されるというものである。ブレーキレバー81は、台座40の底面に取り付けられた軸88を中心に可動可能とされており、軸88には押圧片85が設けられている。押圧片85は略「コ」の字状に形成されている。そして、押圧片85は棒状の被押圧軸86に2か所で当接し、被押圧軸86はブレーキアーム軸84と2か所で連結されている。ブレーキアーム軸84は両端側が軸受け821,821によって軸支されると共に、支持片87が設けられると共に、支持片87にはスプリング83が台座40との間に配置されている。そして、ブレーキアーム軸84の両端にはブレーキアーム89が設けられ、ブレーキアーム89の他端にゴム足82が取り付けられている。この構成により、スプリング83は支持片87を下方に付勢しているのでブレーキアーム軸84はゴム足82を床面に押しつける方向に付勢されることになる。つまり、ブレーキレバー81を操作しない状態ではブレーキアーム軸84がゴム足82を床面に接触させる方向に付勢されているので常にブレーキが効いた状態となっている。そして、ブレーキレバー81を手前に引くと押圧片85が被押圧軸86を押し下げ、それによってブレーキアーム軸84を回転中心として支持片87がスプリング83を圧縮する方向に付勢されると共にブレーキアーム89も回転するのでゴム足82は床面から離れてブレーキが解除される。これにより、椅子Aを移動するときはブレーキレバー81を手前に引く方向に操作してゴム足82を床面より上げる。そして、椅子Aの移動を止めるときはブレーキレバー81から手を放せばスプリング83が支持片87を下方に付勢するので上記と逆の動作によってゴム足82が床面に接触してブレーキがかかる。つまり、ブレーキレバー81から手を放すだけでブレーキがかかることになる。
[椅子Aの動作]
次に、上述した椅子Aの動作について説明する。上昇ストッパ機構60及び下降ストッパ70を解除した状態で座面102に使用者が腰掛けていないときには、リンクバネ装置20の各弾性部材211が連結軸208a,208a同士を互いに引っ張る方向に力が働くので座フレーム10はリンクバネ装置20の限界に至るまで上方に伸びようとする。このとき、上限ストッパ69がストッパベース66に当接すると支持軸209aに当接する支持部材67の移動が制限されるので座面102はそれ以上上昇することなくその高さ位置でストップする。このように、上限ストッパ69を適宜に調整することにより座面102の上限高さを調整する。また、座面102の下限位置は下限ストッパ49により適宜の高さ位置に調整を行う。
使用者が座面102に腰掛けるなどにより座面102を下方に押し下げるとリンクバネ装置20の連結軸208a,208bは各弾性部材211の引っ張り力に抗して次第に離れる方向に移動する。また、補助バネ機構30の押しバネ302も押し下げられて補助バネ機構30が縮み始める。座面102、即ちリンクバネ装置20及び補助バネ機構30に更なる荷重が加わると、リンクプレート205a,205bのそれぞれは拡開しながらその高さが次第に低くなっていき、同時に補助バネ機構30も低くなっていく。このとき、リンクバネ装置20は弾性部材211である引張りばねの引っ張り力を受けているので上部から力を加えたり開放したりすると、リンクバネ装置20全体があたかも一つのバネのように機能して使用者の体重を柔軟に受け止めるように動作する。
ここで、リンクバネ装置20がある一定の高さ位置まで低くなると加重を支えるべき力が弱まるが、逆に補助バネ機構30はそれまでの荷重に対して強い荷重を必要とするようになる。このように、リンクバネ装置20と補助バネ機構30を組み合わせることにより、リンク部材のバネの押圧力の減衰を押しバネ302が補うことで両者のバネ圧がバランスして椅子Aの昇降を円滑にすることが可能になる。
このような状態において、座面102を上下させる場合の上昇高さ位置は上昇ストッパ機構60によって設定することができる。すなわち、上昇ストッパ機構60を構成するストッパ機構1のハンドレバー9を操作してストッパ機構1を解除するとラックギア部材7が前後に移動可能となるので座面102が好ましい上昇高さ位置になったところでハンドレバー9を離してストッパ機構1を動作させる。これにより、ラックギア部材7に取り付けられたストッパベース66に設けられた支持部材67が支軸209aに当接する位置が設定される。このとき、座面102を押し下げながら上昇高さ調整を行う場合には、支軸209aは支持部材67から離れる方向へ移動することになるがストッパベース66はバネ65によって後方へ付勢されているので支持部材67も支軸209aと共に後方へ移動するのでラックギア部材7を好ましい上昇高さ位置に配置することができる。また、座面102を上昇させながら上昇高さ調整を行う場合には、リンクバネ装置20の上昇に伴って支軸209aが支持部材67と当接した状態で前方へ移動するのでラック部材を適宜の位置で配置させることができる。
一方、座面102の下降高さ位置は下降ストッパ機構70によって設定することができる。即ち、下降ストッパ機構70を構成するストッパ機構1のハンドレバー9を操作してストッパ機構1を解除するとラックギア部材7が前後に移動可能となるので座面102が好ましい下降高さ位置になったところでハンドレバー9を離してストッパ機構1を動作させる。これにより、ラックギア部材7に取り付けられたストッパベース46に設けられた支持部材47が支軸209bに当接する位置が設定される。このとき、座面102を押し下げながら下降高さ調整を行う場合には、リンクバネ装置20の下降に伴って支軸209bが支持部材67と当接した状態で後方へ移動するのでラックギア部材7を適宜の位置で配置させることができる。また、座面102を上昇させながら下降高さ調整を行う場合には、支軸209bは支持部材47から離れる方向へ移動することになるがストッパベース46はバネ65によって前方へ付勢されているので支持部材47も支軸209bと共に前方へ移動するのでラックギア部材7を好ましい下降高さ位置に配置することができる。
上昇ストッパ機構60と下降ストッパ機構70を適宜操作することで、座面102の上昇高さ位置と下降高さ位置を所望の位置に設定可能であり、座面102を予め設定した上昇高さ位置と下降高さ位置の間を上下させることで使用者の体形に合った状態でスクワットを行うことが可能となる。そして、上昇高さ位置と下降高さ位置が同じになるように上昇ストッパ機構60と下降ストッパ機構70を設定すれば座面102を所望の高さ位置で固定することができ、通常の椅子として使用することができる。
尚、リンクバネ装置20や補助バネ機構30を適宜のバネ圧のものに交換することにより使用者に応じた押圧力に調整することができる。この場合、リンクバネ装置20を交換する際には補助バネ機構30が座フレーム10を支持し、補助バネ機構30を交換する際にはリンクバネ装置20が座フレーム10を支持しているので座フレーム10を取り外したり、全体を分解したりすることなく簡単にリンクバネ装置20や補助バネ機構30の交換作業を行うことができる。
尚、以上説明した椅子Aに対する各種の調整は、使用者が椅子Aの近傍に立った状態によっても、また座面102に座った状態によっても行うことができる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る椅子Aによれば、ストッパ機構1を利用した上昇ストッパ機構60及び下降ストッパ機構70を設けたので上昇高さ位置及び降下高さ位置の調整を機械的な衝撃を軽減し、スムーズに行うことができるという効果がある。使用者が座面102から立ち上がったり離れたりした場合でも、座面102は予めセットされた上昇高さ位置まで上昇した状態で止まるので、座面102の位置を確認しなくても安全に座ることができるという効果がある。
また、本実施形態に係る椅子Aによれば、上限ストッパ69及び下限ストッパ49を設けたので上昇ストッパ機構60及び下降ストッパ機構70を解除した場合であっても座面102の上限高さ位置及び下限高さ位置で止めることができると共にそれらの位置を簡単に調整することができるという効果がある。
また、本実施形態に係る椅子Aによれば、リンクバネ装置20及び補助バネ機構30を設けたことにより、必要なバネ圧、伸縮率などを選定できるようになり、使用者の体重などの条件に合わせることが可能になるとともに、椅子Aの昇降をスムーズにすることができるという効果がある。
また、本実施形態に係る椅子Aによれば、補助バネ機構30を設けたことによって、補助バネ機構30が支柱として機能する結果、リンクバネ装置20を保護する堅固な筐体が不要になり、椅子の軽量化及びコンパクト化が図れるという効果がある。
また、本実施形態に係る椅子Aによれば、常時床面と接触し、解除する場合にのみブレーキレバー81を操作するブレーキ機構80を設けたので、安全にスクワットを行うことができるという効果がある。
また、本実施形態に係る椅子Aによれば、機構が簡単で故障が少なく、安全かつ使用者の身体に適した屈伸運動を行うことができるので、下肢の衰えた高齢者に限らず、中高齢者の下肢力維持・向上及び椅子に長時間座る職業の人たちや学生にも適用可能であるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。例えば、本実施形態においては、ストッパ機構は椅子を昇降させる際のストッパとして利用したが、これに限らず部材を所定の位置でスムーズに固定する場合にも利用することができる。また、椅子の用途として事務用、介護用を例に説明したがその他の用途を目的とした椅子にも適用可能である。
A 椅子
1 ストッパ機構
2 連結軸
4 第一のピニオンギア
4a ギア溝
4b 回転軸
5 ピニオンギア
5a ギア溝
5b 回転軸
6 第三のピニオンギア
6a ギア溝
6b 回転軸
7 ラックギア部材
7a 第一のギア溝
7b 第二のギア溝
8 バネ
9 ハンドレバー
9a 支点軸
10 座フレーム
20 リンクバネ装置
30 補助バネ機構
32 補助バネユニット
40 台座
41 下部ガイド部材
43 長孔
45 バネ
46 ストッパベース
47 支持部材
48 凹部
49 下限ストッパ
50 脚部
52 キャスタ
60 上昇ストッパ機構
62 上部ガイド部材
65 バネ
66 ストッパベース
67 支持部材
68 凹部
69 上限ストッパ
70 下降ストッパ機構
80 ブレーキ機構
81 ブレーキレバー
82 ゴム足
83 スプリング
84 ブレーキアーム軸
85 押圧片
86 被押圧軸
87 支持片
88 軸
89 ブレーキアーム
90 保持部材
101 基台部
102 座面
106 傾斜機構
200〜204 リンクユニット
205a リンクプレート
206a,206b リンク部材
207 中心軸
208a,208b 連結軸
209a,209b 支軸
210 コロ
211 弾性部材
212 E型止め輪
301 中間体
302 バネ
303 第一端部体
304 第二端部体
305 パイプ部材
306 案内ピストン
670 長孔

Claims (11)

  1. 長さ方向に沿って一方側の側面に第一のギア溝が設けられると共に反対側の側面に第二のギア溝が設けられて長さ方向に移動可能に配置されたラックギア部材と、
    前記第一のギア溝に噛み合う第一のピニオンギアであって、回転軸が所定の位置に固定されると共に回動フリーとされた第一のピニオンギアと、
    前記第二のギア溝と噛み合う第三のピニオンギアであって、回転軸が所定の位置に固定されると共に回動フリーとされた第三のピニオンギアと、
    前記第一のピニオンギアと噛み合うと共に前記ラックギア部材の第一のギア溝とも噛み合い可能に配置された第二のピニオンギアであって、前記第一のピニオンギアとの噛み合いが外れないように前記第一のピニオンギアの回転軸と当該第二のピニオンギアの回転軸とが互いに連結軸によって連結され、且つ、前記第三のピニオンギアの回転軸と当該第二のピニオンギアの回転軸とを弾性部材で連結することによって第一のギア溝と噛み合う方向に付勢された回動フリーの第二のピニオンギアと、
    前記第二のピニオンギアの回転軸に設けられたハンドレバーであって、途中の所定位置に支点軸が設けられたハンドレバーと、
    を備えていることを特徴とするストッパ機構。
  2. 請求項1に記載のストッパ機構において、
    前記第三のピニオンギアがローラ部材であり、
    前記ラックギア部材の前記第二のギア溝は前記ローラ部材がと接触する平坦面とされていることを特徴とするストッパ機構。
  3. 請求項1又は2に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子であって、
    2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士に当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置と、
    前記リンクバネ装置が立設配置される台座であって、前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の一方側の連結軸が上面側に固定される一方、他方側の連結軸は可動可能に配置された台座と、
    前記リンクバネ装置の上部に取り付けられた座フレームと、
    前記リンクバネ装置の下降位置を規制する前記ストッパ機構を利用した下降ストッパ機構と、
    を備え、
    前記下降ストッパ機構は、
    前記台座の底面側に配置した前記ストッパ機構と、
    前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に前記台座の上面側へ突出するようにして形成され、前記リンクバネ装置の最下部に位置して前記台座の上面側に可動可能に配置された前記連結軸を掛止する掛止部と、
    前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に取り付けられ、前記リンクバネ装置を上昇させる方向に付勢する弾性部材と、
    を備えていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  4. 請求項3に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    前記ラックギア部材を適宜の位置でそれ以上の移動を阻止することにより前記リンクバネ装置の最大高さ位置を規制する上限ストッパ機構を備えていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  5. 請求項3又は4に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの可動可能とされた他方側の前記連結軸の移動を案内する下部ガイド部材が設けられていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  6. 請求項1又は2に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子であって、
    2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士に当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置と、
    前記リンクバネ装置が立設配置される台座と、
    前記リンクバネ装置の上部に取り付けられた座フレームであって、前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの上部側の一方側の連結軸が裏面側に固定される一方、他方側の連結軸は可動可能に配置された座フレームと、
    前記リンクバネ装置の上昇位置を規制する前記ストッパ機構を利用した上昇ストッパ機構と、
    を備え、
    前記上昇ストッパ機構は、
    前記座フレームの上面側に配置した前記ストッパ機構と、
    前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に前記座フレームの底面側へ突出するようにして形成され、前記リンクバネ装置の最上部に位置して前記座フレームの底面側に可動可能に配置された前記連結軸を掛止する掛止部と、
    前記ストッパ機構の前記ラックギア部材に取り付けられ、前記リンクバネ装置を下降させる方向に付勢する弾性部材と、
    を備えていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  7. 請求項6に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    前記台座の上面側に所定の長さを有して立設され、前記座フレームの降下位置を規制する下限ストッパ機構を備えていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  8. 請求項6又は7に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの可動可能とされた他方側の前記連結軸の移動を案内する上部ガイド部材が設けられていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  9. 請求項3から8のいずれか1項に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    前記台座と前記座フレームとの間には前記リンクバネ装置の押圧力を調整するための補助バネ機構が配置されていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  10. 請求項9に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    前記補助バネ機構は、
    中間プレートを挟んで上下にそれぞれ配置された一対の押しバネと、
    一対の前記押しバネの端面側であって前記中間プレート側とは反対側にそれぞれ配置された端部プレートと、
    前記押しバネの内側であって、前記中間プレートと前記端部プレートとの間に掛け渡されるようにして配置された一対の引きバネと、
    前記中間プレートと前記端部プレートの間に配置され、一対の前記押しバネの伸縮を案内する案内ピストンと、
    を備えて構成された補助バネユニットを複数段上下方向に組み合わせることにより形成されていることを特徴とするストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子。
  11. 請求項3から10のいずれか1項に記載のストッパ機構を備えた高さ調整可能な椅子において、
    さらに、椅子の移動を規制するブレーキ機構を備え、
    前記ブレーキ機構は、
    軸を中心に可動可能とされた押圧片が設けられたブレーキレバーと、
    前記押圧片が当接する被押圧軸及び支持片を備えたブレーキアーム軸と、
    前記支持片と前記台座の間に配置されて前記支持片を付勢するスプリングと、
    前記ブレーキアーム軸の両端にそれぞれ配置されたブレーキアームと、
    前記ブレーキアームの一端に取り付けられた当接部材と、
    を備え、
    前記ブレーキレバーを操作しない状態では前記スプリングが前記支持片を下方に付勢することにより前記当接部材を床面に押しつける方向に保持することで常にブレーキがかかった状態に維持し、前記ブレーキレバーによって前記支持片を前記スプリングが圧縮される方向に操作することにより前記ブレーキアーム軸を回転させ、それによって前記ブレーキアームの一端に取り付けられた前記当接部材を床面から離すことでブレーキが解除されることを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
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