JP2017086725A - 座面位置調整機構を備えた椅子 - Google Patents

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隆之 大賀
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Abstract

【課題】長年馴染んでいる椅子の機能・感覚を損なわないという観点を十分に考慮し、さらに屈伸運動を行うために必要な機能を付加すると共に、その操作を容易に行うことが可能な座面位置調整機構を備えた椅子を提供する。【解決手段】伸縮可能なリンク機構によって座面102を上下方向に昇降させるリンクバネ装置20のほか、このリンクバネ装置20の力減衰方向と正反対の圧力減衰方向の特性を持った補助バネ機構30を設ける。さらに、座面102の上昇位置を設定する上限ストッパ機構60及び座面102の降下位置を設定する下限ストッパ機構70を設け、椅子として必要なバネ圧、伸縮率等を選定できるようにし、かつ使用者の体重などの条件に合わせることを可能にする。【選択図】図2

Description

本発明は、座面位置調整機構を備えた椅子に関し、さらに詳しくは、座面の上部高さ位置と下部高さ位置をそれぞれ適宜に設定可能であり、また、座面を上部高さ位置と下部高さ位置の間を上下させることでスクワット運動を行うことを可能とすると共に、座面の上部高さ位置と下部高さ位置を同じにすることで座面を所望の高さで固定することが可能な座面位置調整機構を備えた椅子に関する。
わが国の高齢化は急速に進行しており、人口に対する高齢者の割合が大幅に上昇している。高齢者の多くは足腰の衰えや関節痛などに悩まされていることから椅子に腰掛けて生活している人が多い。このような人達にとって、椅子に腰掛けたり立ち上がったりする動作はかなりの負担になる。そのため、本発明者は高齢者や障害者が歩くための筋力の維持・向上を図ることができるように椅子に腰掛けた状態で屈伸運動(スクワット)を行うことが可能であり、しかも立ち上がる際の負担を補助する機能を備えた椅子を開発し、特許文献1〜3に示すように提案を行った。
特許第3795057号公報 特許第4509214号公報 特許第5550499号公報
これらの椅子によって、筋力の維持・向上を実現することができたが、一方で、高齢となって体力も筋力も衰えてから筋力トレーニングを始めても週に1〜2回程度ではあまり効果が期待できない、また、介護施設側の人手不足により介護認定者のレベルに即したトレーニングを個々に指導して継続させることが困難な施設が多いという問題が明かとなった。そのため、筋力を含めた健康の基礎作りは若い頃から日常生活の中で僅かな時間を利用して身体を動かす軽い運動から始め、運動を習慣づけることが非常に大切となる。しかしながら、運動習慣のない人たちにとっては日常生活においてウォーキングなどの運動のために時間を割くことは容易ではない。
この点、運動のために時間を割くことができない多忙な人たちでも日常生活の中で一番長く一緒に過ごす椅子を運動のためのツールとして用いることができれば運動の基礎となる関節を小刻みに動かすことなどを容易に行うことができるので、体を動かす習慣づけに非常に効果的である。この点、特許文献1〜3の椅子は運動を主眼としたものであり、日常において使用される椅子としてはなかなか利用し難いものであった。
一方、椅子に座るという行為は膝がほぼ直角に曲がった状態で腰を落として座るのが一般的であるが、このような着座姿勢は直立姿勢と比べて腰や背中にかかる負担が約40%も増加するといわれている。腰や背筋を痛めない座り方は体重を脚と腰で分担して支えることができる中腰の状態であるといわれており、そのような姿勢で腰掛ける椅子はこれまでも提供されているが、通常の状態で着座できると共に中腰の状態でも着座できるようにした椅子は殆ど提供されていない。
そこで、本発明は、かかる問題点に鑑みなされたもので、長年馴染んでいる椅子の機能・感覚を損なわないという観点を十分に考慮し、長時間座っていても腰や臀部が痛くなることがない中腰の状態で着座でき、また、通常の椅子として使用可能であり、さらに屈伸運動を行うために必要な機能を付加すると共に、その操作を容易に行うことが可能な座面位置調整機構を備えた椅子を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士を当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置をベース上に立設配置すると共に、前記リンクバネ装置の上部に座面を取り付けることにより前記座面が上下に移動可能に形成された椅子において、前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の一方側の連結軸を前記ベースに固定すると共に他方側の連結軸を可動可能に形成し、一端側に前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の前記他方側の連結軸を掛止するための掛止部が設けられ、他端側に所定の長さにわたって直線状にラックギア溝が設けられたラチェット部材を前記リンクユニットの下側に移動可能に配置し、前記ラックギアに噛み合う歯止め爪を備えた固定部材の前記歯止め爪を適宜の位置で前記ラックギアと噛み合わせることにより前記ラチェット部材を所望の位置で固定可能とし、前記リンクユニットの下部側の前記他方側の連結軸が前記掛止部に当接して前記リンクバネ装置がそれ以上開かないように位置決めすることにより前記座面の降下位置を設定可能としたことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項2に記載の本発明は、2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士を当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置をベース上に立設配置すると共に、前記リンクバネ装置の上部に座面を取り付けることにより前記座面が上下に移動可能に形成された椅子において、前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの上部側の一方側の連結軸を座面の裏側に固定すると共に他方側の連結軸を可動可能に形成し、可動可能に形成された前記リンクユニットの上部側の他方側の連結軸を移動可能に設けられた押し部材によって適宜の位置で位置決めすることにより前記リンクバネ装置の全長を変更可能に形成し、前記座面の上昇位置を設定可能としたことを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項3に記載の本発明は、請求項1に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の前記他方側の連結軸の移動を案内すると共に移動範囲を規制する下部ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項4に記載の本発明は、請求項2に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの上部側の前記他方側の連結軸の移動を案内すると共に移動範囲を規制する上部ガイド部材が設けられていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項5に記載の本発明は、請求項1から4に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、前記ベースと前記座面との間には前記リンクバネ装置の押圧力を調整するための補助バネ機構が配置されていることを特徴とする。
上記課題を解決するために請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、前記補助バネ機構は、中間プレートを挟んで上下にそれぞれ配置された一対の押しバネと、一対の前記押しバネの端面側であって前記中間プレート側とは反対側にそれぞれ配置された端部プレートと、前記押しバネの内側であって、前記中間プレートと前記端部プレートとの間に掛け渡されるようにして配置された一対の引きバネと、前記中間プレートと前記端部プレートの間に配置され、一対の前記押しバネの伸縮を案内する案内ピストンとを備えて構成された補助バネユニットを複数段上下方向に組み合わせることにより形成されていることを特徴とする。
本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子によれば、座面の上昇位置を設定可能とする上限ストッパ機構により座面の上部高さを所望の位置に設定することが可能であり、また、座面の降下位置を設定可能とする下限ストッパ機構により座面の下部高さを所望の位置に設定することが可能となるという効果がある。また、上部高さ位置と下部高さ位置の間で座面を上下させることで使用者がスクワット運動を行うことができるという効果がある。さらに、上部高さ位置と下部高さ位置を同じにすれば座面を所望の高さ位置で固定することができるという効果がある。そのため、本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子によれば、座面の高さをしっかりと腰を下ろした状態で着座できる状態又は中腰で着座できる状態としてデスクワークやゲームなどを行うことができると共に、上部高さ位置と下部高さ位置を異なる位置に設定することでデスクワークやゲームなどをしながらでも体を動かすことができるという効果がある。
また、本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子によれば、リンクバネ装置を構成するリンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材及び補助バネ機構を交換することにより、必要なバネ圧、伸縮率などを適宜に設定できるので使用者の体重などの条件に合わせることが可能になるとともに、椅子の昇降をスムーズにすることができるという効果がある。そのため、椅子に座るときや立ち上がるときも楽で安全であるという効果がある。
本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子の一実施形態を示す正面図である。 図1に示す座面位置調整機構を備えた椅子の側面図である。 図1に示す座面位置調整機構を備えた椅子を底面方向から見た斜視図である。 基台部に取り付けられた上限ストッパ機構を下方から見た斜視図である。 リンクバネ装置の詳細を示す斜視図である。 リンクバネ装置を構成するリンクユニットの1つを示す斜視図である。 補助バネ機構の詳細を示す正面断面図である。 補助バネ機構の詳細を示す斜視図である。 台座及び脚部の構成を示す斜視図である。 本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子を斜め方向から見た斜視図である。 係止部の詳細を示す斜視図である。
[運動用補助椅子の構成]
以下、本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子について、好ましい一実施形態に基づいて詳細に説明する。図1は本発明に係る座面位置調整機構を備えた椅子の一実施形態を示す正面図、図2はその側面図、図3は底面方向から見た斜視図である。図1に示された座面位置調整機構を備えた椅子1は、概略として、座席部10と、リンクバネ装置20と、このリンクバネ装置20を囲むようにして配置された補助バネ機構30と、台座40と、この台座40の下面に取り付けられた脚部50とを備えて構成されている。
[座席部10の構成]
座席部10は、基台部101と、この基台部101の上部側に配設された座面102と、支持材103を介して取り付けられた背もたれ部104と、基台部101に固定されたハンドレバー105を備えて構成されている。使用者が腰掛ける部分である座面102の裏面側には傾斜機構106が設けられており、誰も腰掛けておらず座面102に加重がかかっていない状態のときには図示しない弾性機構によって傾斜機構106が働き図1の仮想線で示す状態(座面102′)に傾斜するように付勢されている。これにより、使用者が椅子1から立ち上がる動作を行い、座面102が最上位置まで上昇すると図示しない弾性機構によって座面102′のように傾斜して使用者の臀部の動きに追従する。従って、座面102がいつでも使用者の臀部近傍に位置することになるので、使用者は立ち上がり動作の途中でも直ぐに座面102に腰掛けることができるため、安心感及び安全性を確保することができる。さらに、ハンドレバー105は基台部101に固定されており、このハンドレバー105を掴んで押し下げると座面102が降下するようになっている。尚、ハンドレバー105は取り付け角度が適宜に変更可能とされると共に、図1においてはハンドレバー105を正面から見て左側に取り付けているが右側に取り付けることも可能である。
[リンクバネ装置20の構成]
基台部101の下側に配置されているリンクバネ装置20は、概略として、図5に示すように、同じ構造のリンクユニット200〜204が高さ方向に連設して構成されており、リンクユニット200〜204のそれぞれは以下に説明するように構成されている。すなわち、リンクバネ装置20は、概略として、図6に示すリンクユニット200(201〜204も同じ)を縦方向に複数連設することによって伸縮可能なリンク機構によって形成されており、各リンクユニット200〜204は、以下のように形成されている。2つのリンクプレート205a,205bをそれぞれX字状に交差させた2つのリンク部材206a,206bを形成すると共に、2つのリンク部材206a,206b同士を対向するように配置する。各リンク部材206a,206bのリンクプレート205a,205bの交点同士を中心軸207によって回動自在に連結すると共に、各リンクプレート205a,205bの端部近傍同士をそれぞれ連結軸208a,208bで連結することによってリンクユニット200(201〜204も同じ)が形成されている。このように形成された複数のリンクユニット200〜204を上方に連結することによって伸縮可能なリンク機構が形成される。そして、対向する連結軸208aと連結軸208bの間にリンク機構を伸長させる方向(上方向)に付勢する弾性部材(コイルバネ)211を懸架させることによりリンクバネ装置20が形成されている。尚、リンクユニット200の一方側の最上端及びリンクユニット204の一方側の最下端は連結軸208a,208bよりも太い支軸209a,209bが取り付けられ、この支軸209a,209bの両端は延伸され、基台部101に取り付けられた一対の上部ガイド部材67に穿設された長孔69内及び台座40に取り付けられた一対の下部ガイド部材31に穿設された長孔33内をそれぞれ移動範囲が規制された状態で移動可能に内嵌されている。また、各支軸209a,209bの両端には、リンクプレート205a,205bの外側に位置するようにしてコロ210がそれぞれ取付けられている。尚、台座40は、図1及び図2に示すように、略十字形状の皿状に形成され、その上面にリンクバネ装置20、補助バネ機構30及び後述する下限ストッパ機構70などが配置される。
尚、リンクユニット200より下方に配設されたリンクユニット、例えばリンクユニット201の上部側の連結軸208aは、それよりも上部側に配置されるリンクユニット200の下部側の連結軸208b,208bと共有になっており、同様に他のリンクユニット202〜204も連結軸208b,208bが共有となっている。このようにリンクユニット200〜204を上下方向に複数を連設することによって伸縮自在なリンク機構が形成されている。尚、本実施形態では5つのリンクユニット200〜204を連設しているが、連設するリンクユニットの数は特に限定されない。
リンクプレート205a,205bのそれぞれは、例えば鋼板を細長く薄板状に形成し、さらに軽量化のための打ち抜き(パンチング)加工が施されている。またリンクプレート205a,205bの両端部近傍にはそれぞれ連結軸208bの各両端を貫通させる軸孔(図示せず)が穿設されると共に、中央部には中心軸207の両端が貫通する軸孔(図示せず)が穿設されている。したがって、リンクプレート205a,205bには、両端及び中央の少なくとも3箇所に孔部が穿設されていることになる。そして、各軸孔から露出する連結軸208b及び中心軸207の各端部にはE型止め輪212が外嵌され、リンクプレート205a,205bが連結軸208b及び中心軸207から脱落することを防止している。尚、リンクプレート205a,205bの材質や形状はこれに限るものではなく、剛性を有する適宜の材質により形成することができる。
中心軸207及び連結軸208a,208bは、例えば、丸棒状の金属部材によって形成されている。この中心軸207及び連結軸208a,208bの長さとリンクプレート205a,205bの長さとを適宜調整することによって、取り付け面積が比較的広い安定したリンクバネ装置20としたり、取り付け面積が狭いよりコンパクトなリンクバネ装置20としたりすることができる。尚、中心軸207及び連結軸208a,208bにボールベアリング等を介在させることによりリンクバネ装置20の伸縮をよりスムーズなものにすることができる。
弾性部材211は、例えばバネ、好ましくは引っ張りコイルバネであり、リンク機構を伸長させる方向(図5の矢印方向)に付勢するようになっている。この弾性部材211は少なくとも上下方向における2ヶ所の連結軸208a,208b同士を連結するように配置される。もちろん、一ヶ所の連結軸208a,208bに複数の弾性部材211を配置することも可能である。そして、弾性部材211をバネ圧の異なるものに交換することでリンクバネ装置20の上昇圧力を適宜に調整することができる。
このような構成のリンクバネ装置20は、全長が長い状態においては加えられる加重を強い力で支えるが、押し縮まるに従って次第にその支持力が減衰していくように働くため、本発明の座面位置調整機構を備えた椅子の他にも、例えば昇降装置やショックアブソーバ等として利用することも可能である。また、リンクバネ装置20は、それ自体が構造体として機能するので特に支持機構を設けなくともその上部に物体を直接戴置することができる。
[上限ストッパ機構60の構成]
リンクバネ装置20と基台部101の間にはリンクバネ装置20の上限を規制する上限ストッパ機構60が配設されている。この上限ストッパ機構60(座面位置調整機構)は、概略として、図4に示すように、リンクバネ装置20の上端に位置するリンクプレート205b、205bのそれぞれ先端部に設けられた軸孔に挿通されたストッパ軸61と、このストッパ軸61の一端に取り付けられたノブ62と、ストッパ軸61を軸支する一対の軸受け63と、この軸受け63を保持すると共に座面102の回動を可能にする座金64と、ノブ62の回転すなわちストッパ軸61の回転に応じて図示しないかさば歯車を介してストッパ軸61に直交する方向に回動可能に取り付けられた駆動軸65と、駆動軸65の途中に取り付けられた略コ字形状の押し部材66と、押し部材66に設けられた半円形の窪み68によって支持される支軸209a(図5参照)の両端の水平移動をガイドする一対の上部ガイド部材67とを備えている。そして、駆動軸65にはネジ溝が設けられており、ノブ62を回して駆動軸65を回転させることにより駆動軸65に螺合された押し部材66が椅子1における前後方向に移動するように構成されている。押し部材66によって支軸209aを後方へ移動させるとリンクバネ装置20は低くなり、押し部材66を前方へ移動させるとリンクバネ装置20は上方に向かって付勢されているので支軸209aは。押し部材66に当接するようにして前方へ移動しリンクバネ装置20は低くなる。尚、駆動軸65の先端側は支軸209aに設けられた挿通孔209x(図5参照)内に挿通された状態で配置される。また、上部ガイド部材67には長孔69が穿設されており、この長孔69内に支軸209aの両端が支持されると共に支軸209aの前後移動の範囲が規制されるようになっている。
リンクバネ装置20は弾性部材211によってリンク機構を伸長させる方向(上下方向)に付勢されているので押し部材66が支軸209aに当接した状態となっており、リンクバネ装置20はその高さ位置よりも高くなることはない。そして、押し部材66を前方へ移動させるようにノブ62を回すと支軸209aを固定されている位置が前方へ移動することになるのでリンクバネ装置20の全長がその分だけ長くなり、その結果、上限の高さ位置を高くすることができる。一方、押し部材66を後方へ移動させるようにノブ62を回すと支軸209aを固定されている位置が後方へ移動することになるのでリンクバネ装置20の全長がその分だけ短くなり、その結果上限の高さ位置を低くすることができる。
[補助バネ機構30の構成]
補助バネ機構30は、リンクユニット200〜204の押圧力の減衰を調整する機構である。上述のように、リンクバネ装置20は、全長が長い状態においては加えられる加重を強い力で支えるが、押し縮まるに従って次第にその支持力が減衰していくように働くため、その支持力の減衰を補助するのが基台部101と台座40との間に設けられた補助バネ機構30であり、その構成を図7及び図8に示す。尚、図7及び図8は補助バネ機構30が縮んだ状態を示しており、図10では伸びた状態の補助バネ機構30が示されている。図示された補助バネ機構30は、概略として、2つの補助バネユニット32を2段に重ねて形成されている。すなわち、補助バネユニット32は、中間プレート301を挟んでそれぞれ上下に配置された押しバネ302と、上部側に位置する押しバネ302の端面に配設された第一端部プレート303と、下部側に位置する押しバネ302の端面に配設された第二端部プレート304と、それぞれの押しバネ302の内側に同軸状に配置された引きバネ305と、押しバネ302を挟んで対角線上に配置されて押しバネ302及び引きバネ305の直線方向の伸縮を案内する案内ピストン306と、案内ピストン306の動きを案内するシリンダ307を備えて構成されている。
補助バネ機構30は、上述のようにして形成された2つの補助バネユニット32を上下方向に重ね、重ねた部分における上部側の補助バネユニット32の第二端部プレート304と下側の補助バネユニット32の第一端部プレート303をビス等の締着部材によって固定することにより形成されている。補助バネ機構30を押し縮めると案内ピストン306は中間プレート301の端部側に設けられた孔部を貫通するようにして案内されるようになっている。押しバネ302内に同軸に引きバネ305を内蔵した構成により、補助バネユニット32は特に固定部材を必要とすることなくその形状を保持することが可能となる。また、押しバネ302の伸縮時の反発力を引きバネ305によって抑制できる結果、リングバネ装置20の伸縮動作を滑らかにすることができる。また、リンクバネ装置20の押圧力に応じて補助バネ機構30を構成する補助バネユニット32を適宜のバネ圧の押しバネ302を備えた補助バネユニット32に交換することで必要なバネ圧、伸縮率などを調整することができる。
[下限ストッパ機構70の構成]
台座40にはリンクバネ装置20の下限を規制する下限ストッパ機構70が配設されている。下限ストッパ機構(座面位置調整機構)70は、リンクバネ装置20の下端側の位置を調整するための機構である。下限ストッパ機構70は、図9に示すように、概略として、使用者の足によって踏み込み操作がなされるストッパーペダル71と、このストッパーペダル71が一端に取り付けられた軸72と、リンクバネ装置20の最下段にあるリンクプレート205aの端部を揺動自在に連結すると共にV字形状の突起(歯止め爪)74を備えて横倒略コの字形状をした固定部材75を備えており、これらは一体に形成されている。また、軸72を回動自在に保持する一対の軸受け73と、固定部材75の角部の2箇所に設けられた突起74と噛み合う複数のラックギア溝77が二列に形成されたラチェット部材76をさらに備えて構成されている。ここで、ラチェット部材76の詳細を図11に示す。図示されたラチェット部材76は、突起74に噛み合う一対のラックギア溝77を一端の上部に備えると共に、他端にはリンクバネ装置20の下端に配置された支軸209bを支持する凹部79を備えた支持部78を備えて構成されて台座40に固定されている。尚、ラチェット部材76は、図示しない引っ張りバネによって固定部材75側に付勢されている。また、固定部材75は、バネ75aによって突起74が一対のラックギア溝77と噛み合う方向に付勢されており、ストッパーペダル71を踏み込むことにより、一対のラックギア溝77と突起74との噛み合いが解除されるように形成されている。また、下限ストッパ機構70は、支軸209bの両端を支持しつつ水平移動をガイドする一対の下部ガイド部材31を備えている。そして、下部ガイド部材31には長孔33が穿設されておりこの長孔33内に支軸209bの両端が支持されている。また、突起74の噛み合いの解除によるラチェット部材76の移動の際の支軸209bの前後移動の範囲が規制されるようになっている。
通常の状態では、固定部材75に設けられた突起74は所定箇所のラックギア溝77と噛み合っておりその状態で固定されている。そして、使用者がストッパーペダル71を足で踏むと固定部材75の突起74とラックギア溝77との噛み合が解除される。リンクバネ装置20は弾性部材211によってリンク機構を伸長させる方向(上下方向)に付勢されていると共に、ラチェット部材76は図示しない引っ張りバネによって固定部材75側に付勢されているのでラチェット部材76が前方へ移動することでリンクバネ装置20の下端に配置された支軸209bを支持する支持部78の位置も前方へ移動する。一方、ストッパーペダル71を踏み込んで固定部材75の突起74とラックギア溝77との噛み合を解除した状態で座席部10を押し下げればリンクバネ装置20やラチェット部材を付勢する図示しないバネ部材に抗して支軸209b及び支持部78を後方へ移動させることができる。このような操作を行って所望の高さ位置でストッパーペダル71を離せば突起74が所定位置でラックギア溝77と噛み合い、位置が固定される。固定部材75が移動した方向と距離に応じて図5に示す連結軸208aと連結軸208bの間隔が変化、即ちリンクプレート205aとこれに交差するリンクプレート205bとの間の角度が変化する。この角度が小さくなるとリンクバネ装置20の降下量が小さくなり、逆に角度が大きくなるとリンクバネ装置20の降下量が大きくなる。このように、足でストッパーペダル71を足で踏むのみの簡単な操作でリンクバネ装置20の降下位置を設定することができる。
[脚部50の構成]
脚部50は、図1〜図3に示すように、台座40の下部に取り付けられており、概略として、四方にほぼ水平に延伸する脚51と、その各先端に取り付けられたキャスター52とを備えて構成されている。さらに、脚部50の下部にはブレーキ80が設けられており、このブレーキ80はブレーキレバー81の操作によって昇降する。ブレーキ80の下面にはゴム足82下面が取り付けられており、ブレーキレバー81を上げる方向に操作するとブレーキ80が降下し、ゴム足82が床面等に接触し、その接触摩擦により椅子1の移動及び脚部50の回動が規制される。ブレーキ80の降下位置の保持は図3に示すスプリング83の引張力によって行われ、そして、ブレーキレバー81の引き下げ操作によってブレーキ80は待機位置に復帰する。
[座面位置調整機構を備えた椅子1の動作]
次に、上述した座面位置調整機構を備えた椅子1の動作について説明する。座面102に使用者が腰掛けていないときには、リンクバネ装置20の各弾性部材211が連結軸208aを引っ張る方向に力が働くので、図10に示すように全体として上限位置に至るまで上方に伸びた状態となる。尚、図10はリンクバネ装置20を最大限に延ばした状態を示しており、実際にはこれよりも低い位置において座席部10の上部高さ位置が調整される。このような状態において、使用者が座面102に腰掛けたり、ハンドレバー105や座面102を押し下げる等してリンクバネ装置20及び補助バネ機構30の上部に加重を加えると、連結軸208a,208bは各弾性部材211の引っ張り力に抗して次第に離れる方向に移動する。また、図7及び図8に示す補助バネ機構30の押しバネ302も押し下げられて補助バネ機構30が縮み始める。
座面102、即ちリンクバネ装置20及び補助バネ機構30に更なる加重が加わると、リンクプレート205a,205bのそれぞれは拡開しながらその高さが次第に低くなっていき、同時に補助バネ機構30も低くなっていく。このとき、リンクバネ装置20は弾性部材211である引張りばねの引っ張り力を受けているので上部から力を加えたり開放したりすると、リンクバネ装置20全体があたかも一つのバネのように機能して使用者の体重を柔軟に受け止めるように動作する。
ここで、リンクバネ装置20がある一定の高さ位置まで低くなると加重を支えるべき力が弱まるが、逆に補助バネ機構30はそれまでの荷重に対して強い荷重を必要とするようになる。このように、リンクバネ装置20と補助バネ機構30を組み合わせることにより、リンク部材のバネの押圧力の減衰を押しバネ302が補うことで両者のバネ圧がバランスして椅子1の昇降を円滑にすることが可能になる。
座席部10の上部高さ位置は上限ストッパ機構60によって設定することができる。すなわち、上限ストッパ機構60は、ノブ62を椅子1の使用者がいずれかの方向に回転させることで機能する。ノブ62を回転させると、その回転運動が駆動軸65の直進運動に変換されて押し部材66が前進または後退(図4の矢印AまたはB方向)する。例えば、押し部材66が矢印A方向に移動するようにノブ62を回転した場合、駆動軸65と共に押し部材66が矢印A方向へ押し出され、その過程で押し部材66が図5に示す支軸209aを矢印A方向へ移動させる。これにより、図5に示す最上段のリンクプレート205aとリンクプレート205bの端部が離れる方向に移動する。同時に、その他のリンクプレート205aとリンクプレート205bの端部も離れる方向に移動する。これにより、リンクバネ装置20の高さが低くなり、その結果、座席部10の位置が低くなる。一方、ノブ62を逆方向に回転すると押し部材66が矢印B方向へ後退し、最上段のリンクプレート205aとリンクプレート205bの端部が近接する方向に移動する。同時に、その他のリンクプレート205aとリンクプレート205bに端部も近接する方向に移動する。これにより、リンクバネ装置20の高さが高くなり、その結果、座席部10の位置が高くなる。このように、リンクバネ装置20の最上段のリンクユニット200を構成するリンクプレート205bを固定した状態で他方側のリンクプレート205aを可動可能に形成することでノブ62の回転に応じてリンクバネ装置20の全長を変更し、座席部10を所望の高さ位置で位置決めすることができ、それによって座席部10の上限の高さ位置を設定することができる。
また、座席部10の下部高さ位置は下限ストッパ機構70によって設定することができる。即ち、下限ストッパ機構70は、椅子1の使用者がストッパーペダル71を足で踏みこむと、ラチェット部材76のラックギア溝77と噛み合っていた固定部材75の突起74が上方へ移動することで噛み合いが解除され、ラチェット部材76が前方へ移動すると共に支持部78の位置も前方へ移動する。一方、ストッパーペダル71を踏み込んで固定部材75の突起74とラックギア溝77との噛み合を解除した状態で座席部10を押し下げれば支軸209b及び支持部78を後方へ移動させることができる。
上限ストッパ機構60と下限ストッパ機構70を適宜操作することで、座面102の上部高さ位置と下部高さ位置を所望の位置に設定可能であり、座席部10を予め設定した上部高さ位置と下部高さ位置の間を上下させることで使用者に合った状態でスクワット運動を行うことができる。一方、上部高さ位置と下部高さ位置を同じに設定すれば座面102を所望の高さ位置で固定することができ、通常の椅子として使用することができる。
尚、リンクバネ装置20や補助バネ機構30を適宜のバネ圧のものに交換することにより使用者に応じた押圧力に調整することができる。この場合、リンクバネ装置20を交換する際には補助バネ機構が座席部10を支持し、補助バネ機構30を交換する際にはリンクバネ装置20が座席部10を支持しているので座席部10自体を取り外したり、全体を分解したりすることなく簡単に交換作業を行うことができる。
尚、以上説明した椅子1に対する各種の調整は、使用者が椅子1の近傍に立った状態によっても、また座面102に座った状態によっても行うことができる。
[実施形態の効果]
本実施形態に係る座面位置調整機構を備えた椅子1によれば、リンクバネ装置20及び補助バネ機構30を設けたことにより、必要なバネ圧、伸縮率などを選定できるようになり、使用者の体重などの条件に合わせることが可能になるとともに、椅子の昇降をスムーズにすることができるという効果がある。
また、本実施形態に係る座面位置調整機構を備えた椅子1によれば、上限ストッパ機構60を設けたことにより、使用者が座面102から立ち上がったり離れたりした場合でも、座席部10は予めセットされた上部高さ位置まで上昇した状態で止まるので、座面102の位置を確認しなくても安全に座ることができるという効果がある。
さらに、本実施形態に係る座面位置調整機構を備えた椅子1によれば、下限ストッパ機構70を設けたことにより、使用者が座った場合には座席部10は予めセットされた下部高さ位置で停止するので座った状態に至るまで座面102が臀部を案内するので安全に座ることができるという効果がある。
また、本実施形態に係る座面位置調整機構を備えた椅子1によれば、補助バネ機構30を設けたことによって、補助バネ機構30が支柱として機能する結果、リンクバネ装置20を保護する堅固な筐体が不要になり、椅子の軽量化及びコンパクト化が図れるという効果がある。
また、本実施形態に係る座面位置調整機構を備えた椅子1によれば、機構が簡単で故障が少なく、安全かつ使用者の身体に適した屈伸運動を行うことができるので、下肢の衰えた高齢者に限らず、中高齢者の下肢力維持・向上及び椅子に長時間座る職業の人たちや学生にも適用可能であるという効果がある。
以上のように、本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能であることはいうまでもない。例えば、本実施形態においては、椅子の用途として事務用、介護用を例に説明したがその他の用途を目的とした椅子にも適用可能である。また、椅子以外の用途、例えば、商品陳列棚の左右の傾きを補正して水平にする装置等への応用も可能である。
1 座面位置調整機構を備えた椅子
10 座席部
20 リンクバネ装置
30 補助バネ機構
31 下部ガイド部材
32 補助バネユニット
33 長孔
40 台座
50 脚部
51 脚
52 キャスター
60 上限ストッパ機構(座面位置調整機構)
61 ストッパ軸
62 ノブ
63 軸受け
64 座金
65 駆動軸
66 押し部材
67 上部ガイド部材
68 窪み
69 長孔
70 下限ストッパ機構(座面位置調整機構)
71 ストッパーペダル
72 軸
73 軸受け
74 突起(歯止め爪)
75 固定部材
75a バネ
76 ラチェット部材
77 ラックギア溝
78 支持部
79 凹部
80 ブレーキ
81 ブレーキレバー
82 ゴム足
83 スプリング
101 基台部
102 座面
104 背もたれ部
105 ハンドレバー
106 傾斜機構
107 ガイド部材
200〜204 リンクユニット
205a,205b リンクプレート
206a,206b リンク部材
207 中心軸
208b,208b 連結軸
209a,209b 支軸
209x 挿通孔
210 コロ
211 弾性部材
212 E型止め輪
301 中間プレート
302 押しバネ
303 第一端部プレート
304 第二端部プレート
305 引きバネ
306 案内ピストン
307 シリンダ

Claims (6)

  1. 2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士を当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置をベース上に立設配置すると共に、前記リンクバネ装置の上部に座面を取り付けることにより前記座面が上下に移動可能に形成された椅子において、
    前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の一方側の連結軸を前記ベースに固定すると共に他方側の連結軸を可動可能に形成し、
    一端側に前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の前記他方側の連結軸を掛止するための掛止部が設けられ、他端側に所定の長さにわたって直線状にラックギア溝が設けられたラチェット部材を前記リンクユニットの下側に移動可能に配置し、
    前記ラックギアに噛み合う歯止め爪を備えた固定部材の前記歯止め爪を適宜の位置で前記ラックギアと噛み合わせることにより前記ラチェット部材を所望の位置で固定可能とし、前記リンクユニットの下部側の前記他方側の連結軸が前記掛止部に当接して前記リンクバネ装置がそれ以上開かないように位置決めすることにより前記座面の降下位置を設定可能としたことを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
  2. 2つのリンクプレートをX字状に交差させてなるリンク部材を互いに対向させるようにして配置し、互いに対向させた一対の前記リンク部材の交点同士を中心軸によってそれぞれ連結すると共に前記リンクプレートの端部近傍同士を連結軸でそれぞれ連結することよってリンクユニットを形成し、当該リンクユニットの上部側の連結軸とその上に配置された他のリンクユニットの下部側の連結軸とを共用するようにして複数連結することによって伸縮可能なリンク機構を形成し、そして、対向するようにして位置する前記連結軸同士を当該リンク機構を伸長させる方向に付勢する弾性部材を架設して構成されたリンクバネ装置をベース上に立設配置すると共に、前記リンクバネ装置の上部に座面を取り付けることにより前記座面が上下に移動可能に形成された椅子において、
    前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの上部側の一方側の連結軸を座面の裏側に固定すると共に他方側の連結軸を可動可能に形成し、
    可動可能に形成された前記リンクユニットの上部側の他方側の連結軸を移動可能に設けられた押し部材によって適宜の位置で位置決めすることにより前記リンクバネ装置の全長を変更可能に形成し、前記座面の上昇位置を設定可能としたことを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
  3. 請求項1に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、
    前記リンクバネ装置の最下部に位置するリンクユニットの下部側の前記他方側の連結軸の移動を案内すると共に移動範囲を規制する下部ガイド部材が設けられていることを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
  4. 請求項2に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、
    前記リンクバネ装置の最上部に位置するリンクユニットの上部側の前記他方側の連結軸の移動を案内すると共に移動範囲を規制する上部ガイド部材が設けられていることを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
  5. 請求項1から4に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、
    前記ベースと前記座面との間には前記リンクバネ装置の押圧力を調整するための補助バネ機構が配置されていることを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
  6. 請求項5に記載の座面位置調整機構を備えた椅子において、
    前記補助バネ機構は、
    中間プレートを挟んで上下にそれぞれ配置された一対の押しバネと、
    一対の前記押しバネの端面側であって前記中間プレート側とは反対側にそれぞれ配置された端部プレートと、
    前記押しバネの内側であって、前記中間プレートと前記端部プレートとの間に掛け渡されるようにして配置された一対の引きバネと、
    前記中間プレートと前記端部プレートの間に配置され、一対の前記押しバネの伸縮を案内する案内ピストンと、
    を備えて構成された補助バネユニットを複数段上下方向に組み合わせることにより形成されていることを特徴とする座面位置調整機構を備えた椅子。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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