JP2018091453A - ティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機 - Google Patents
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Abstract
【課題】安定性を向上して回転軸と接触することを抑制できるティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機を提供する。【解決手段】ハウジング11の内面11aにピボット12を介して支持されるとともに、ピボット12によりティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されて、気体膜を介して回転軸2を支持可能なティルティングパッド13Aであって、軸線Oを中心とする径方向で外側を向く外周面がピボットに支持される支持面18とされ、径方向で内側を向く内面が気体膜を介して回転軸2を支持するパッド面17とされたパッド本体15Aと、軸線O方向を向くパッド本体15Aの2つの側面とこれら側面と対向するハウジング11の内面11aとの間にのみ配置されて、パッド本体15Aの振動を減衰させる振動減衰部材16Aと、を備える。【選択図】図2
Description
この発明は、ティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機に関する。
例えば圧縮機、タービン、ポンプ、エンジン等、ロータを有した各種の回転機械においては、ロータを回転可能に支持するために軸受装置が用いられている。
軸受装置として、ティルティングパッドを備えたガス軸受装置が知られている。このティルティングパッドは、ロータに摺接するパッド面を有する軸受パッドを、揺動可能に支持したものである。ガス軸受装置は、ロータの周囲に存在する気体が、ロータの回転に伴ってロータの外周面と軸受パッドの内面との間に引き込まれて、この気体からなる膜(気膜)を形成することで、ロータを回転可能に支持する。
ここで、気体は、ロータの外周面と軸受パッドの内周面との間に引き込まれることで圧縮され、動圧が発生する。この動圧により、ロータは、軸受パッドに直接接触することなく支承される。
軸受装置として、ティルティングパッドを備えたガス軸受装置が知られている。このティルティングパッドは、ロータに摺接するパッド面を有する軸受パッドを、揺動可能に支持したものである。ガス軸受装置は、ロータの周囲に存在する気体が、ロータの回転に伴ってロータの外周面と軸受パッドの内面との間に引き込まれて、この気体からなる膜(気膜)を形成することで、ロータを回転可能に支持する。
ここで、気体は、ロータの外周面と軸受パッドの内周面との間に引き込まれることで圧縮され、動圧が発生する。この動圧により、ロータは、軸受パッドに直接接触することなく支承される。
このようなティルティングパッドを備えたガス軸受装置は、潤滑流体がガスであるため、油潤滑軸受装置と比較して潤滑流体の粘度が低い。潤滑流体の粘度が低いと、軸のアンバランスや外力等が生じると軸振動が大きくなり、軸とティルティングパッドとが接触する可能性が有る。
そのため、ティルティングパッドを備えたガス軸受装置の製品化が困難となっている。
そのため、ティルティングパッドを備えたガス軸受装置の製品化が困難となっている。
特許文献1には、ティルティングパッドを備えた油潤滑軸受装置において、ティルティングパッドの周囲にOリング、絞り機構、又はラビリンスシールを設けることで、ティルティングパッドに対して振動低減機能を付与する技術が提案されている。
ガス軸受装置は、油潤滑軸受装置よりもティルティングパッドの姿勢を変える力が弱い。そのため、特許文献1に記載の軸受装置のように、軸振動を減衰させようとしてティルティングパッドの周囲を囲うようにOリング、絞り機構、又はラビリンスシールを設けると、ティルティングパッドが動かなくなってしまう可能性が有る。このように、ティルティングパッドが動かなくなってしまうと、軸とティルティングパッドとの接触が生じる可能性が有る。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、安定性を向上して回転軸と接触することを抑制できるティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機を提供するものである。
上記の課題を解決するために以下の構成を採用する。
この発明の第一態様によれば、ティルティングパッドは、軸線回りに回転する回転軸を外周側から囲うハウジングの内面にピボットを介して支持されるとともに、前記ピボットによりティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されて、気体膜を介して前記回転軸を支持可能なティルティングパッドであって、前記軸線を中心とする径方向で外側を向く外周面が前記ピボットに支持される支持面とされ、前記径方向で内側を向く内周面が気体膜を介して前記回転軸を支持するパッド面とされたパッド本体と、前記軸線方向を向く前記パッド本体の2つの側面と前記側面と対向する前記ハウジングの内面との間にのみ配置されて、前記パッド本体の振動を減衰させる振動減衰部材と、を備える。
パッド本体は、ピボットにより支持されているため、ティルト方向、ロール方向及びヨー方向へそれぞれ動くことができる。ここで言うパッド本体のティルト方向の動きとは、パッド本体を軸線方向から見て、ピボットの位置を支点として、パッド本体の両端部がそれぞれ回転軸に対して接近及び離間する方向に傾く動きである。パッド本体のロール方向の動きとは、上記パッド面が、軸線方向に傾く動きである。パッド本体のヨー方向の動きとは、パッド本体がピボットを中心とした周方向へ回転する動きである。
上記ティルティングパッドによれば、パッド本体の側面とハウジングの内面との間にのみ振動減衰部材が配置されるので、ティルト方向やヨー方向へのパッド本体の動きが制限されることを抑制できる。さらに、最も振動し易いヨー方向へのパッド本体の振動は、振動減衰部材によって減衰することができる。
したがって、安定性を向上して、ティルティングパッドと回転軸とが接触することを抑制できる。
この発明の第一態様によれば、ティルティングパッドは、軸線回りに回転する回転軸を外周側から囲うハウジングの内面にピボットを介して支持されるとともに、前記ピボットによりティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されて、気体膜を介して前記回転軸を支持可能なティルティングパッドであって、前記軸線を中心とする径方向で外側を向く外周面が前記ピボットに支持される支持面とされ、前記径方向で内側を向く内周面が気体膜を介して前記回転軸を支持するパッド面とされたパッド本体と、前記軸線方向を向く前記パッド本体の2つの側面と前記側面と対向する前記ハウジングの内面との間にのみ配置されて、前記パッド本体の振動を減衰させる振動減衰部材と、を備える。
パッド本体は、ピボットにより支持されているため、ティルト方向、ロール方向及びヨー方向へそれぞれ動くことができる。ここで言うパッド本体のティルト方向の動きとは、パッド本体を軸線方向から見て、ピボットの位置を支点として、パッド本体の両端部がそれぞれ回転軸に対して接近及び離間する方向に傾く動きである。パッド本体のロール方向の動きとは、上記パッド面が、軸線方向に傾く動きである。パッド本体のヨー方向の動きとは、パッド本体がピボットを中心とした周方向へ回転する動きである。
上記ティルティングパッドによれば、パッド本体の側面とハウジングの内面との間にのみ振動減衰部材が配置されるので、ティルト方向やヨー方向へのパッド本体の動きが制限されることを抑制できる。さらに、最も振動し易いヨー方向へのパッド本体の振動は、振動減衰部材によって減衰することができる。
したがって、安定性を向上して、ティルティングパッドと回転軸とが接触することを抑制できる。
この発明の第二態様によれば、第一態様に係る振動減衰部材は、前記軸線を中心とする周方向に延びるように形成され、前記軸線を中心とした径方向で複数列設けられていてもよい。
このように周方向に延びる振動減衰部材を複数列設けているので、一つ当たりの振動減衰部材の大きさを小さくすることができる。そのため、パッド本体の側面とハウジングの内面との間に形成される隙間が小さい場合であっても振動減衰部材を配置することができる。さらに、振動減衰部材一つ当たりの振動減衰性能を小さくしても、振動減衰部材が複数列設けられているので、十分な振動減衰効果を得ることができる。
このように周方向に延びる振動減衰部材を複数列設けているので、一つ当たりの振動減衰部材の大きさを小さくすることができる。そのため、パッド本体の側面とハウジングの内面との間に形成される隙間が小さい場合であっても振動減衰部材を配置することができる。さらに、振動減衰部材一つ当たりの振動減衰性能を小さくしても、振動減衰部材が複数列設けられているので、十分な振動減衰効果を得ることができる。
この発明の第三態様によれば、第一態様に係る振動減衰部材は、前記パッド本体の前記軸線を中心とした周方向で間隔をあけて複数設けられていてもよい。
このようにすることで、軸線を中心とした周方向で振動減衰部材の配置されていない箇所を作ることができる。そのため、ヨー方向への振動減衰性能を調整して、例えば、必要以上にパッド本体のヨー方向への動きが制限されることを抑制できる。
このようにすることで、軸線を中心とした周方向で振動減衰部材の配置されていない箇所を作ることができる。そのため、ヨー方向への振動減衰性能を調整して、例えば、必要以上にパッド本体のヨー方向への動きが制限されることを抑制できる。
この発明の第四態様によれば、第一態様に係る振動減衰部材は、前記軸線を中心とする周方向の両端部にのみ配置されていてもよい。
このようにすることで、振動減衰部材によるヨー方向への振動減衰性能を、効率よく発揮させることができる。
このようにすることで、振動減衰部材によるヨー方向への振動減衰性能を、効率よく発揮させることができる。
この発明の第五態様によれば、第一態様に係るパッド本体は、その外周面に前記ピボットから離れる方向で前記パッド本体の厚さを漸次減少させるように傾斜する傾斜面を備えていてもよい。
パッド本体と回転軸との間においては、ピボット付近の圧力が最も高くなり、ピボットから離れるにつれて圧力は低下する。そこで、この第五態様においては、ピボットから離れる方向でパッド本体の厚さを漸次減少させている。このようにすることで、パッド本体を軽量化でき、パッド本体の慣性力を低減できる。したがって、回転軸に対するパッド本体の追従性を向上して、安定性を向上できる。
パッド本体と回転軸との間においては、ピボット付近の圧力が最も高くなり、ピボットから離れるにつれて圧力は低下する。そこで、この第五態様においては、ピボットから離れる方向でパッド本体の厚さを漸次減少させている。このようにすることで、パッド本体を軽量化でき、パッド本体の慣性力を低減できる。したがって、回転軸に対するパッド本体の追従性を向上して、安定性を向上できる。
この発明の第六態様によれば、ガス軸受装置は、第一から第五態様の何れか一つの態様に係る振動減衰部材を備える。
このようにすることで、ティルティングパッドを用いたガス軸受装置の信頼性を向上することができる。
このようにすることで、ティルティングパッドを用いたガス軸受装置の信頼性を向上することができる。
この発明の第七態様によれば、ガス軸受装置は、軸線回りに回転する回転軸と、前記回転軸を外周側から囲うハウジングと、前記ハウジングの内面に取り付けられたピボットと、前記ピボットによりティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されて前記軸線を中心とする径方向で外側を向く外周面が、前記ピボットに支持される支持面とされ、前記径方向で内側を向く内周面が、気体膜を介して前記回転軸を支持するティルティングパッドと、前記軸線方向を向く前記ティルティングパッドの2つの側面と前記側面と対向する前記ハウジングの内面との間にのみ配置されて、前記ティルティングパッドの振動を減衰させる振動減衰部材と、を備える。
このようにすることで、ティルティングパッドの側面とハウジングの内面との間にのみ振動減衰部材が配置されるので、ティルト方向やヨー方向へのティルティングパッドの動きが制限されることを抑制できる。更に、最も振動し易いヨー方向へのティルティングパッドの振動は、振動減衰部材によって減衰することができる。
したがって、安定性を向上して、ティルティングパッドと回転軸とが接触することを抑制できる。
このようにすることで、ティルティングパッドの側面とハウジングの内面との間にのみ振動減衰部材が配置されるので、ティルト方向やヨー方向へのティルティングパッドの動きが制限されることを抑制できる。更に、最も振動し易いヨー方向へのティルティングパッドの振動は、振動減衰部材によって減衰することができる。
したがって、安定性を向上して、ティルティングパッドと回転軸とが接触することを抑制できる。
この発明の第八態様によれば、第七態様に係る振動減衰部材は、前記軸線を中心とする周方向に延びるように形成され、前記軸線を中心とした径方向で複数列設けられていてもよい。
このようにすることで、ティルティングパッドの側面とハウジングの内面との間に形成される隙間が小さい場合であっても振動減衰部材を配置することができる。さらに、振動減衰部材一つ当たりの振動減衰性能を小さくしても、振動減衰部材が複数列設けられているので、十分な振動減衰効果を得ることができる。
このようにすることで、ティルティングパッドの側面とハウジングの内面との間に形成される隙間が小さい場合であっても振動減衰部材を配置することができる。さらに、振動減衰部材一つ当たりの振動減衰性能を小さくしても、振動減衰部材が複数列設けられているので、十分な振動減衰効果を得ることができる。
この発明の第九態様によれば、第七又は第八態様に係る振動減衰部材は、前記ティルティングパッドの前記軸線を中心とした周方向で間隔をあけて複数設けられていてもよい。
この発明の第十態様によれば、第八又は第九態様に係る振動減衰部材は、前記ティルティングパッドの前記周方向の両端部にのみ配置されていてもよい。
このようにすることで、軸線を中心とした周方向で振動減衰部材の配置されていない箇所を作ることができる。そのため、ヨー方向への振動減衰性能を調整して、例えば、必要以上にティルティングパッドのヨー方向への動きが制限されることを抑制できる。
このようにすることで、軸線を中心とした周方向で振動減衰部材の配置されていない箇所を作ることができる。そのため、ヨー方向への振動減衰性能を調整して、例えば、必要以上にティルティングパッドのヨー方向への動きが制限されることを抑制できる。
この発明の第十一態様によれば、第七から第十態様の何れか一つの態様に係るティルティングパッドは、その外周面に前記ピボットから離れる方向で前記ティルティングパッドの厚さを漸次減少させるように傾斜する傾斜面を備えていてもよい。
このようにすることで、ティルティングパッドを軽量化でき、パッド本体の慣性力を低減できる。したがって、回転軸に対するティルティングパッドの追従性を向上して、安定性を向上できる。
このようにすることで、ティルティングパッドを軽量化でき、パッド本体の慣性力を低減できる。したがって、回転軸に対するティルティングパッドの追従性を向上して、安定性を向上できる。
この発明の第十二態様によれば、圧縮機は、第六から第十一態様の何れか一つの態様に係るガス軸受装置を備える。
このようにすることで、圧縮機の回転軸をガス軸受装置によって安定的に支持することができる。さらに、例えば、圧縮機により圧縮した気体の一部をガス軸受装置の潤滑流体として利用できるため、油潤滑軸受装置を用いる場合と比較して、圧縮機の構造が複雑化することを抑制できる。
このようにすることで、圧縮機の回転軸をガス軸受装置によって安定的に支持することができる。さらに、例えば、圧縮機により圧縮した気体の一部をガス軸受装置の潤滑流体として利用できるため、油潤滑軸受装置を用いる場合と比較して、圧縮機の構造が複雑化することを抑制できる。
上記ティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機によれば、安定性を向上することが可能となる。
次に、この発明の実施形態に係るティルティングパッド、ガス軸受装置及び圧縮機を図面に基づき説明する。
この実施形態に係る圧縮機としては、遠心圧縮機を一例に説明するが、回転軸の回転に伴い気体の圧縮を行う圧縮機であれば、遠心圧縮機に限られるものでは無い。
(第一実施形態)
図1は、この発明の第一実施形態における圧縮機の概略構成を示す構成図である。
図1に示すように、この第一実施形態の圧縮機100は、回転軸2と、羽根車3と、ケーシング4と、軸受装置5と、を備えている。
回転軸2は、軸線O方向に延びる円柱状に形成されている。回転軸2の軸線O方向の両端は、軸受装置5によって回転自在に支持されている。
この実施形態に係る圧縮機としては、遠心圧縮機を一例に説明するが、回転軸の回転に伴い気体の圧縮を行う圧縮機であれば、遠心圧縮機に限られるものでは無い。
(第一実施形態)
図1は、この発明の第一実施形態における圧縮機の概略構成を示す構成図である。
図1に示すように、この第一実施形態の圧縮機100は、回転軸2と、羽根車3と、ケーシング4と、軸受装置5と、を備えている。
回転軸2は、軸線O方向に延びる円柱状に形成されている。回転軸2の軸線O方向の両端は、軸受装置5によって回転自在に支持されている。
羽根車3は、回転軸2の外周面2aに取り付けられている。この羽根車3は、回転軸2と一体に軸線O回りに回転する。羽根車3は、ディスク6とブレード7とを備えている。ディスク6は、円盤状に形成され、ブレード7は、このディスク6における軸線O方向の片側の面に設けられている。この実施形態における回転軸2には、複数の羽根車3が軸線O方向に配列されている場合を例示しているが、羽根車3は一つだけ設けられていても良い。
ケーシング4は、回転軸2及び羽根車3を内部に収容する。ケーシング4は、更に、流体を流通させるための流体流路8を形成する。このケーシング4は、軸線O方向の一方側に、外部から流体を導入するための導入口9を備えている。さらに、ケーシング4は、の軸線O方向の他方側に、流体流路8を通じて圧送された流体を吐出する吐出口10を備えている。
軸受装置5は、ティルティングパッドガス軸受装置(ガス軸受装置)5aと、スラスト軸受装置5bとからなる。ティルティングパッドガス軸受装置5aは、軸線O方向におけるケーシング4の両端において回転軸2のラジアル荷重を支える、いわゆるジャーナル軸受である。スラスト軸受装置5bは、回転軸2の軸線O方向の荷重を支えている。
図2は、この発明の第一実施形態におけるティルティングパッドガス軸受装置の全体構成を示す図である。
図2に示すように、ティルティングパッドガス軸受装置5aは、ハウジング11と、ピボット12と、ティルティングパッド13Aと、を備えている。この実施形態におけるティルティングパッドガス軸受装置5aは、上述した吐出口10から吐出された流体であるガスGの一部を潤滑流体として回転軸2を支持する。
図2に示すように、ティルティングパッドガス軸受装置5aは、ハウジング11と、ピボット12と、ティルティングパッド13Aと、を備えている。この実施形態におけるティルティングパッドガス軸受装置5aは、上述した吐出口10から吐出された流体であるガスGの一部を潤滑流体として回転軸2を支持する。
ハウジング11は、回転軸2を外周側から覆っている。このハウジング11は、軸線O方向に連続する断面円形の空間を内部に形成する。この第一実施形態の説明においては、ハウジング11がケーシング4と一体に形成されているが、ケーシング4とティルティングパッドガス軸受装置5aのハウジング11とは、個別に形成しても良い。
ピボット12は、ハウジング11の内面11aに取り付けられている。ピボット12は、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて複数(図1の例では4つ)設けられている。一つのピボット12は、一つのティルティングパッド13Aを支持している。これらピボット12は、ティルティングパッド13Aをそれぞれティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持している。
ここで、ティルト方向の揺動とは、軸線O方向から見て、ピボット12の位置を支点として、ティルティングパッド13Aの両端部がそれぞれ回転軸2に対して接近及び離間する方向に傾く動きである。ロール方向の動きとは、ティルティングパッド13Aが、軸線O方向に傾く動きである。ヨー方向の動きとは、ティルティングパッド13Aがピボット12の軸線を中心とした周方向へ回転する動きである。
ティルティングパッド13Aは、ハウジング11の内面11aと回転軸2の外周面2aとによって形成される筒状の内部空間14に収容されている。ティルティングパッド13Aは、ピボット12によりそれぞれティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されている。つまり、ティルティングパッド13Aは、ピボット12と同様に、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて複数(図1の例では4つ)設けられている。これらティルティングパッド13Aは、パッド本体15Aと、振動減衰部材16Aとを備えたものと、パッド本体15Aのみを備えたものとがある。
パッド本体15Aは、軸線Oに向かって凹となる断面円弧状に湾曲した板状に形成されている。パッド本体15Aの湾曲方向内側の内周面(言い換えれば、軸線Oを中心とする径方向で内側を向く面)は、回転軸2を支持するパッド面17となっている。パッド面17は、その曲率半径が、回転軸2の外周面2aの曲率半径よりやや大きく形成されている。パッド本体15Aの湾曲方向外側の外周面(言い換えれば、軸線Oを中心とする径方向で外側を向く面)は、ピボット12に支持される支持面18となっている。
パッド面17は、回転軸2の周囲に存在するガスGにより形成される気体膜を介して回転軸2を支持する。ここで、回転軸2の周囲に存在するガスGは、回転軸2の回転に伴って回転軸2の外周面2aとパッド本体15Aのパッド面17との間に引き込まれて、ガスGからなる膜(気膜)を形成する。なお、パッド面17には、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)等の合成樹脂の層や、軸受用の金属の層を設けるようにしても良い。また、ピボット12を介して高圧のガスを外周面2aとパッド面17との間に供給するようにしても良い。
図3は、この発明の第一実施形態におけるIII−III線に沿うティルティングパッドの断面図である。
振動減衰部材16Aは、パッド本体15Aの振動を減衰させる。より具体的には、振動減衰部材16Aは、パッド本体15Aのヨー方向への振動を主に減衰させる目的で設けられている。図2、図3に示すように、振動減衰部材16Aは、軸線O方向を向くパッド本体15Aの2つの側面19a,19bに取り付けられている。言い換えれば、振動減衰部材16Aは、側面19a,19bと、これら側面19a,19bに対向するハウジング11の内面11aとの間にのみ配置されている。更に言い換えれば、振動減衰部材16Aは、軸線Oを中心とする周方向を向くパッド本体15Aの端面20(図2参照)には設けられていない。
振動減衰部材16Aは、パッド本体15Aの振動を減衰させる。より具体的には、振動減衰部材16Aは、パッド本体15Aのヨー方向への振動を主に減衰させる目的で設けられている。図2、図3に示すように、振動減衰部材16Aは、軸線O方向を向くパッド本体15Aの2つの側面19a,19bに取り付けられている。言い換えれば、振動減衰部材16Aは、側面19a,19bと、これら側面19a,19bに対向するハウジング11の内面11aとの間にのみ配置されている。更に言い換えれば、振動減衰部材16Aは、軸線Oを中心とする周方向を向くパッド本体15Aの端面20(図2参照)には設けられていない。
振動減衰部材16Aは、パッド本体15Aの振動を減衰できるものであればよく、様々な振動減衰要素を用いることが可能である。振動減衰部材16Aとしては、例えば、弾性変形可能な材料で形成された振動減衰部材16Aを用いることができる。弾性変形可能な材料としては、例えば、ゴム、ゲル(シリコン)等の材料を例示できる。
この第一実施形態における振動減衰部材16Aは、軸線Oを中心とする周方向に延びるように形成されている。この振動減衰部材16Aは、断面円形の柱状に形成されている。ここで、上述したパッド本体15Aの側面19a,19bには、振動減衰部材16Aを収める溝21が形成されている。振動減衰部材16Aは、この溝21の内部に固定されている。
振動減衰部材16Aは、例えば、軸線Oを中心とする径方向におけるパッド本体15Aの厚さ寸法の10%程度の線径を有している。また、パッド本体15Aの溝21は、振動減衰部材16Aの硬度(例えば、70度程度)に応じた適切な潰し代(例えば、20%)が得られる大きさで形成されている。
この第一実施形態におけるティルティングパッド13Aは、上述した振動減衰部材16Aを、側面19aと側面19bとにそれぞれ一本ずつ備えている。振動減衰部材16Aは、軸線O方向から見て、パッド面17と平行に延びる弧状に配置されている。そして、この実施形態における振動減衰部材16Aは、パッド本体15Aに対して、パッド本体15Aの厚さ方向の中央に配置されている場合を例示している。しかし、振動減衰部材の配置(パッド本体15Aの厚さ方向の位置)は、上記位置に限られない。
さらに、第一実施形態において、4つのティルティングパッド13Aは、軸線Oを通る水平線Hを境界にして、上下に2つずつ配置されている。そして、この水平線Hよりも下方すなわち軸線Oよりも下方に配置される2つのティルティングパッド13Aのみに振動減衰部材16Aが設けられている。これは、下方に配置される2つのティルティングパッド13Aの方が、上方に配置される2つのティルティングパッド13Aよりも、回転軸2から受ける荷重が大きいことで、パッド本体15Aの振動が大きくなるためである。なお、下方に配置される2つのティルティングパッド13Aにのみ振動減衰部材16Aを設ける場合について説明したが、全てのティルティングパッド13Aに振動減衰部材16Aを設けても良い。
したがって、上述した第一実施形態によれば、パッド本体15Aの側面19a,19bとハウジング11の内面11aとの間にのみ振動減衰部材が配置されるので、ティルト方向やヨー方向へのパッド本体15Aの動きが制限されることを抑制できる。さらに、最も振動し易いヨー方向へのパッド本体15Aの振動は、振動減衰部材16Aによって減衰することができる。
その結果、ティルティングパッド13Aの安定性を向上して、ティルティングパッド13Aと回転軸2とが接触することを抑制できる。
その結果、ティルティングパッド13Aの安定性を向上して、ティルティングパッド13Aと回転軸2とが接触することを抑制できる。
(第一実施形態の第一変形例)
図4は、この発明の第一実施形態の第一変形例におけるパッド本体を軸線方向から見た側面図である。
上述した第一実施形態においては、振動減衰部材16Aが側面19a,19bにそれぞれ一列ずつ設けられている場合について説明した。
しかし、図4に示すティルティングパッド13Bのように、振動減衰部材16Bを複数列(例えば、二列)設けても良い。これら振動減衰部材16Bは、軸線O方向から見て、パッド面17に対して平行に延びるとともに、上下方向で隣り合う振動減衰部材16Bに対して間隔をあけて配置されている。この間隔は、上下方向で隣り合う振動減衰部材16B同士が接触しないように形成されており、例えば、振動減衰部材16Bの線径よりも大きくしてもよい。これら第一変形例における振動減衰部材16Bの線径は、第一実施形態の振動減衰部材16Aよりも、一本当たりの線径を小さくしている。
図4は、この発明の第一実施形態の第一変形例におけるパッド本体を軸線方向から見た側面図である。
上述した第一実施形態においては、振動減衰部材16Aが側面19a,19bにそれぞれ一列ずつ設けられている場合について説明した。
しかし、図4に示すティルティングパッド13Bのように、振動減衰部材16Bを複数列(例えば、二列)設けても良い。これら振動減衰部材16Bは、軸線O方向から見て、パッド面17に対して平行に延びるとともに、上下方向で隣り合う振動減衰部材16Bに対して間隔をあけて配置されている。この間隔は、上下方向で隣り合う振動減衰部材16B同士が接触しないように形成されており、例えば、振動減衰部材16Bの線径よりも大きくしてもよい。これら第一変形例における振動減衰部材16Bの線径は、第一実施形態の振動減衰部材16Aよりも、一本当たりの線径を小さくしている。
この第一変形例のように構成することで、振動減衰部材16Bの一本当たりの太さを小さくすることができるため、パッド本体15Aの側面19a,19bとハウジング11の内面11aとの間に形成される隙間が小さい場合であっても振動減衰部材16Bを配置することができる。さらに、振動減衰部材16B一本当たりの振動減衰性能を小さくしても、振動減衰部材16Bが複数列設けられているので、十分な振動減衰効果を得ることができる。なお、振動減衰部材16Bは三列以上設けるようにしても良い。また、図4においては、側面19aのみを示しているが、側面19bも同様である(以下、第二、第三変形例も同様)。
(第一実施形態の第二変形例)
図5は、この発明の第一実施形態の第二変形例における図4に相当する側面図である。
上述した第一実施形態及び第一変形例においては、振動減衰部材16Aが、軸線Oを中心とする周方向において、一方の端面20の位置から他方の端面20の位置に至るように連続して形成される場合について説明した。
図5は、この発明の第一実施形態の第二変形例における図4に相当する側面図である。
上述した第一実施形態及び第一変形例においては、振動減衰部材16Aが、軸線Oを中心とする周方向において、一方の端面20の位置から他方の端面20の位置に至るように連続して形成される場合について説明した。
しかし、図5に示すティルティングパッド13Cのように、側面19aにおいて、振動減衰部材16Cを上記周方向に間隔をあけて複数設けるようにしても良い(側面19bも同様)。特に、第二変形例の振動減衰部材16Cは、軸線Oを中心とする周方向における側面19a,19bの端部22a,22b(両端部)にのみ配置されている。ここで、振動減衰部材16Cの周方向の長さは、必要な振動減衰性能や、ティルト方向及びロール方向へのパッド本体15Aの動き易さ等により決定すればよい。なお、この第二変形例における振動減衰部材16Cは、上述した第一実施形態の振動減衰部材16Aと長さのみが異なり、その線径やパッド本体15Aの厚さ方向の配置については第一実施形態と同様にすることができる(以下、第三変形例も同様)。
この第二変形例のように構成することで、軸線Oを中心とした周方向で振動減衰部材16Cの配置されていない箇所を作ることができる。そのため、ヨー方向への振動減衰性能を調整して、例えば、必要以上にパッド本体15Aのヨー方向への動きが制限されることを抑制できる。
さらに、振動減衰部材16Cが、振動減衰部材16Cのうちピボット12を中心としたヨー方向への動きが大きい端部22a,22bにのみ配置されている。そのため、ヨー方向への振動減衰性能を効率よく発揮させることができる。
この第二変形例においては、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて2つの振動減衰部材16Cを配置する場合について説明した。しかし、周方向に間隔をあけて配置される振動減衰部材16Cの数量は、2つに限られない。例えば、3つ以上としても良い。
この第二変形例においては、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて2つの振動減衰部材16Cを配置する場合について説明した。しかし、周方向に間隔をあけて配置される振動減衰部材16Cの数量は、2つに限られない。例えば、3つ以上としても良い。
(第一実施形態の第三変形例)
図6は、この発明の第一実施形態の第三変形例における図4に相当する側面図である。
上述した第二変形例においては、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて2つ以上の振動減衰部材16Cを設ける場合について説明した。
しかし、図6に示す第三変形例のティルティングパッド13Dのように、軸線Oを中心とする周方向で、側面19a,19bの中央部にのみ振動減衰部材16Dを設けるようにしても良い。
この第三変形例のようにすることで、第二変形例で示した振動減衰部材16Cの配置よりも小さいヨー方向への振動減衰性能をパッド本体15Aへ付与することができる。
なお、軸線Oを中心とする周方向における振動減衰部材の配置は、第二、第三変形例の振動減衰部材16Cと振動減衰部材16Dとの配置に限られない。例えば、軸線Oを中心とする周方向で、上述した端部22a,22bと中央部との間に配置しても良い。
図6は、この発明の第一実施形態の第三変形例における図4に相当する側面図である。
上述した第二変形例においては、軸線Oを中心とする周方向に間隔をあけて2つ以上の振動減衰部材16Cを設ける場合について説明した。
しかし、図6に示す第三変形例のティルティングパッド13Dのように、軸線Oを中心とする周方向で、側面19a,19bの中央部にのみ振動減衰部材16Dを設けるようにしても良い。
この第三変形例のようにすることで、第二変形例で示した振動減衰部材16Cの配置よりも小さいヨー方向への振動減衰性能をパッド本体15Aへ付与することができる。
なお、軸線Oを中心とする周方向における振動減衰部材の配置は、第二、第三変形例の振動減衰部材16Cと振動減衰部材16Dとの配置に限られない。例えば、軸線Oを中心とする周方向で、上述した端部22a,22bと中央部との間に配置しても良い。
(第二実施形態)
次に、この発明の第二実施形態を図面に基づき説明する。この第二実施形態は、上述した第一実施形態に対して、パッド本体の形状のみが相違する。そのため、上述した第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複する説明を省略する。
図7は、この発明の第二実施形態におけるパッド本体を軸線方向から見た図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
次に、この発明の第二実施形態を図面に基づき説明する。この第二実施形態は、上述した第一実施形態に対して、パッド本体の形状のみが相違する。そのため、上述した第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複する説明を省略する。
図7は、この発明の第二実施形態におけるパッド本体を軸線方向から見た図である。図8は、図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
図7、図8に示すように、この第二実施形態におけるティルティングパッド13Eのパッド本体15Bは、ピボット12から離れる方向で、パッド本体15Bの厚さを漸次減少させるように傾斜する傾斜面23を備えている。
ここで、図7、図8の二点鎖線は、パッド本体15Bのパッド面17と回転軸2の外周面2a(図2参照)との間の圧力分布を示している。二点鎖線がパッド面17から離れる位置ほど圧力が高くなっている。すなわち、パッド面17と回転軸2の外周面2aとの間の圧力は、パッド本体15Bのピボット12付近が最も高くなる。さらに、パッド面17と外周面2aとの間の圧力は、ピボット12から遠いパッド面17の外縁付近において、ピボット12から離れるにつれて漸次減少している。
つまり、軸線Oを中心とした径方向におけるパッド本体15Bの厚さは、その径方向の内側に配置されるパッド面17と外周面2aとの間の圧力の大きさに応じた厚さとされている。さらに言い換えれば、パッド本体15Bは、パッド面17と外周面2aとの間の圧力が小さいパッド本体15Bの外縁付近の厚さが、ピボット12付近の厚さよりも小さく形成されている。
この第二実施形態における傾斜面23は、パッド面17と外周面2aとの間の圧力分布に応じた傾斜角度で形成されている。つまり、パッド本体15Bの外縁付近において、圧力が急激に低下する場合には、傾斜面23の傾斜角度が急になり、その一方で、圧力が緩やかに低下する場合には、傾斜面23の傾斜角度が緩やかになっている。なお、この実施形態において、傾斜面23が平面で形成される場合について説明したが、階段状や曲面状及びこれらの組合せ等によって形成するようにしても良い。
さらに、第二実施形態のティルティングパッド13Eは、上述した第一実施形態と同様に、パッド本体15Aの側面19a,19bと回転軸2の外周面2aとの間にのみ振動減衰部材16Aが設けられている。なお、第二実施形態の振動減衰部材16Aは、第一実施形態の振動減衰部材16Aに限られず、例えば、第一実施形態の第一変形例から第三変形例の振動減衰部材16B,16C,16Dを用いるようにしても良い。
したがって、上述した第二実施形態によれば、パッド本体15Bの厚さを部分的に小さくした分だけ軽量化できる。そのため、パッド本体15Bの慣性力を低減できる。その結果、振動減衰部材16A〜16Dによりパッド本体15Bのヨー方向への振動を減衰させつつ、回転軸2に対するパッド本体15Bの追従性を向上して、安定性を向上できる。
(その他変形例)
この発明は上述した各実施形態及び各変形例の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した各実施形態及び各変形例においては、振動減衰部材16A,16B,16C,16Dが、パッド本体15A,15Bに設けられている場合について説明した。しかし、振動減衰部材16A,16B,16C,16Dは、例えば、ハウジング11に設けるようにしても良い。
この発明は上述した各実施形態及び各変形例の構成に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で設計変更可能である。
例えば、上述した各実施形態及び各変形例においては、振動減衰部材16A,16B,16C,16Dが、パッド本体15A,15Bに設けられている場合について説明した。しかし、振動減衰部材16A,16B,16C,16Dは、例えば、ハウジング11に設けるようにしても良い。
また、上述した第一実施形態においては、圧縮機100のガス軸受装置1を一例に説明した。しかし、このガス軸受装置1は、圧縮機100に用いられるものに限られない。すなわち、圧縮機100以外の回転機械の軸受装置としても利用できる。
さらに、上述した各実施形態においては、ゴム、シリコン等の材料からなる振動減衰部材を例示した。しかし、この発明の振動減衰部材は、パッド本体15A,15Bのヨー方向の振動を減衰できる構成であれば上記構成に限られない。振動減衰部材としては、例えば、オイルダンパー等であってもよい。
さらに、上述した各実施形態においては、断面円形の柱状に形成された振動減衰部材16A,16B,16C,16Dを例示した。しかし、振動減衰部材16A,16B,16C,16Dの形状は、断面円形や柱状に限られない。例えば、断面が多角形状や楕円形状の柱状に形成したものを用いたり、球状や多面体形状の振動減衰部材を用いたりしても良い。
1 ガス軸受装置
2 回転軸
2a 外周面
3 羽根車
4 ケーシング
5a ティルティングパッドガス軸受装置
5b スラスト軸受装置
6 ディスク
7 ブレード
8 流体流路
9 導入口
10 吐出口
11 ハウジング
11a 内面
12 ピボット
13A,13B,13C,13D,13E ティルティングパッド
14 内部空間
15A,15B パッド本体
16A,16B,16C,16D 振動減衰部材
17 パッド面
18 支持面
19a,19b 側面
20 端面
21 溝
22a,22b 端部
23 傾斜面
100 圧縮機
2 回転軸
2a 外周面
3 羽根車
4 ケーシング
5a ティルティングパッドガス軸受装置
5b スラスト軸受装置
6 ディスク
7 ブレード
8 流体流路
9 導入口
10 吐出口
11 ハウジング
11a 内面
12 ピボット
13A,13B,13C,13D,13E ティルティングパッド
14 内部空間
15A,15B パッド本体
16A,16B,16C,16D 振動減衰部材
17 パッド面
18 支持面
19a,19b 側面
20 端面
21 溝
22a,22b 端部
23 傾斜面
100 圧縮機
Claims (12)
- 軸線回りに回転する回転軸を外周側から囲うハウジングの内面にピボットを介して支持されるとともに、前記ピボットによりティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されて、気体膜を介して前記回転軸を支持可能なティルティングパッドであって、
前記軸線を中心とする径方向で外側を向く外周面が前記ピボットに支持される支持面とされ、前記径方向で内側を向く内面が気体膜を介して前記回転軸を支持するパッド面とされたパッド本体と、
前記軸線方向を向く前記パッド本体の2つの側面と前記側面と対向する前記ハウジングの内面との間にのみ配置されて、前記パッド本体の振動を減衰させる振動減衰部材と、を備えるティルティングパッド。 - 前記振動減衰部材は、
前記軸線を中心とする周方向に延びるように形成され、前記軸線を中心とした径方向で複数列設けられている請求項1に記載のティルティングパッド。 - 前記振動減衰部材は、
前記パッド本体の前記軸線を中心とした周方向で間隔をあけて複数設けられている請求項1に記載のティルティングパッド。 - 前記振動減衰部材は、
前記軸線を中心とする周方向の両端部にのみ配置されている請求項1又は2に記載のティルティングパッド。 - 前記パッド本体は、
その外周面に前記ピボットから離れる方向で前記パッド本体の厚さを漸次減少させるように傾斜する傾斜面を備える請求項1から4の何れか一項に記載のティルティングパッド。 - 請求項1から5の何れか一項に記載のティルティングパッドを備えるガス軸受装置。
- 軸線回りに回転する回転軸と、
前記回転軸を外周側から囲うハウジングと、
前記ハウジングの内面に取り付けられたピボットと、
前記ピボットによりティルト方向、ロール方向及びヨー方向に揺動可能に支持されて前記軸線を中心とする径方向で外側を向く外周面が、前記ピボットに支持される支持面とされ、前記径方向で内側を向く内面が、気体膜を介して前記回転軸を支持するティルティングパッドと、
前記軸線方向を向く前記ティルティングパッドの2つの側面と前記側面と対向する前記ハウジングの内面との間にのみ配置されて、前記ティルティングパッドの振動を減衰させる振動減衰部材と、を備えるガス軸受装置。 - 前記振動減衰部材は、
前記軸線を中心とする周方向に延びるように形成され、前記軸線を中心とした径方向で複数列設けられている請求項7に記載のガス軸受装置。 - 前記振動減衰部材は、
前記ティルティングパッドの前記軸線を中心とした周方向で間隔をあけて複数設けられている請求項7又は8に記載のガス軸受装置。 - 前記振動減衰部材は、
前記ティルティングパッドの前記周方向の両端部にのみ配置されている請求項8又は9に記載のガス軸受装置。 - 前記ティルティングパッドは、
その外周面に前記ピボットから離れる方向で前記ティルティングパッドの厚さを漸次減少させるように傾斜する傾斜面を備える請求項7から10の何れか一項に記載のガス軸受装置。 - 請求項6から11の何れか一項に記載のガス軸受装置を備える圧縮機。
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