JP2018091244A - 車両用通信制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車載電子制御装置側で必要とする検出情報の情報量の変動に応じて検出情報を送信する技術を提供する
【解決手段】マイコン190は、車両に搭載された酸素センサから出力されるポンピング電流Ipに基づいて算出されたポンピング電流情報を、通信線8を介してエンジンECU9へ送信するCANI/F回路170を制御する。マイコン190は、エンジンの気筒インバランスの検出が開始されたことを示すCID開始情報をエンジンECU9から受信したか否かを判断する。マイコン190は、CID開始情報を受信したと判断した場合に、CID開始情報を受信した時点よりも、単位時間当りにポンピング電流情報を送信する送信量が多くなるようにCANI/F回路170にポンピング電流情報を送信させる。
【選択図】図3
【解決手段】マイコン190は、車両に搭載された酸素センサから出力されるポンピング電流Ipに基づいて算出されたポンピング電流情報を、通信線8を介してエンジンECU9へ送信するCANI/F回路170を制御する。マイコン190は、エンジンの気筒インバランスの検出が開始されたことを示すCID開始情報をエンジンECU9から受信したか否かを判断する。マイコン190は、CID開始情報を受信したと判断した場合に、CID開始情報を受信した時点よりも、単位時間当りにポンピング電流情報を送信する送信量が多くなるようにCANI/F回路170にポンピング電流情報を送信させる。
【選択図】図3
Description
本開示は、車両に搭載された車両用通信装置を制御する車両用通信制御装置に関する。
特許文献1のように、車両に搭載された車載センサを制御するとともに、車載センサから出力される検出信号を取得するように構成されたセンサ制御装置が知られている。
センサ制御装置は、取得した検出信号に基づいて算出された検出情報を、車両に搭載された通信線を介して、車両に搭載された車載電子制御装置へ送信するように構成される場合がある。
そして、センサ制御装置から検出情報を受信する車載電子制御装置は、車両の状態に応じて、必要とする検出情報の情報量が変動するように構成される場合がある。
本開示は、車載電子制御装置側で必要とする検出情報の情報量の変動に応じて検出情報を送信する技術を提供することを目的とする。
本開示は、車載電子制御装置側で必要とする検出情報の情報量の変動に応じて検出情報を送信する技術を提供することを目的とする。
本開示の一態様は、車両に搭載されたセンサから出力される検出信号に基づいて算出された検出情報を、車両に搭載された通信線を介して、車両に搭載された電子制御装置へ送信する車両用通信装置を制御する車両用通信制御装置である。
そして、本開示の車両用通信制御装置は、増加要求判断部と、増加指示部とを備える。
増加要求判断部は、多くの検出情報を必要とすることを示す情報量増加要求を電子制御装置から通信線を介して受信したか否かを判断するように構成される。
増加要求判断部は、多くの検出情報を必要とすることを示す情報量増加要求を電子制御装置から通信線を介して受信したか否かを判断するように構成される。
増加指示部は、情報量増加要求を受信したと増加要求判断部が判断した場合に、情報量増加要求を受信した時点よりも、単位時間当りに検出情報を送信する送信量が多くなるように車両用通信装置に検出情報を送信させるように構成される。
このように構成された本開示の車両用通信制御装置は、電子制御装置から情報量増加要求を受信するまでは、単位時間当りの検出情報の送信量を少なくし、情報量増加要求を受信すると、単位時間当りの検出情報の送信量を多くするように、車両用通信装置を制御することができる。
このため、本開示の車両用通信制御装置は、電子制御装置側で必要とする検出情報の情報量の変動に応じて検出情報を送信することができる。これにより、本開示の車両用通信制御装置は、電子制御装置側で必要とする量を超えて検出情報を送信することにより無駄に通信線を占有してしまい、通信線に接続された他の電子制御装置による通信を阻害してしまうという事態の発生を抑制することができる。
そして、本開示の一態様では、増加指示部は、情報量増加要求を受信した時点よりも、検出情報を送信する送信周期を短くすることにより、送信量を多くするようにしてもよい。また、本開示の一態様では、増加指示部は、情報量増加要求を受信した時点よりも、1回の送信で送信する検出情報の数を増加させることにより、送信量を多くするようにしてもよい。
また、本開示の一態様では、情報量増加要求は、車両に搭載された内燃機関が備える複数の気筒間で空燃比がばらつく気筒インバランスの検出が実行されていることを示す情報であるようにしてもよい。そして、本開示の一態様では、センサは、車両に搭載された排気管に取り付けられて、内燃機関から排出される排気ガスに含まれる特定ガスの濃度を検出するガスセンサであるようにしてもよい。
これにより、本開示の車両用通信制御装置は、特定ガスの濃度を示す情報を検出情報として、気筒インバランスの検出が実行されていないときには、単位時間当りの検出情報の送信量を少なくし、気筒インバランスの検出が実行されているときには、単位時間当りの検出情報の送信量を多くするように、車両用通信装置を制御することができる。
(第1実施形態)
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のセンサ制御装置1は、車両に搭載され、図1に示すように、酸素センサ3を制御する。
以下に本開示の第1実施形態を図面とともに説明する。
本実施形態のセンサ制御装置1は、車両に搭載され、図1に示すように、酸素センサ3を制御する。
酸素センサ3は、エンジン5の排気管7に取り付けられ、排気管7内の排気ガスに含まれる酸素の濃度を検出する。
センサ制御装置1は、エンジン5を制御する電子制御装置9との間でデータを送受信することが可能に構成されている。以下、電子制御装置9をエンジンECU9という。ECUは、Electronic Control Unitの略である。
センサ制御装置1は、エンジン5を制御する電子制御装置9との間でデータを送受信することが可能に構成されている。以下、電子制御装置9をエンジンECU9という。ECUは、Electronic Control Unitの略である。
酸素センサ3は、図2に示すように、センサ素子部10と、主体金具20と、セパレータ44と、接続端子48とを備える。なお、以下の説明では、酸素センサ3のセンサ素子部10が配置されている側(すなわち、図2の下側)を先端側、接続端子48が配置されている側(すなわち、図2の上側)を後端側という。
センサ素子部10は、軸線O方向に延びる板形状を有する。センサ素子部10の後端には電極端子部10A,10Bが配置されている。図2においては、図示を容易にするために、センサ素子部10に形成された電極端子部を、電極端子部10Aおよび電極端子部10Bのみとしている。
主体金具20は、酸素センサ3を排気管7に固定するネジ部21が外表面に形成された筒状の部材である。主体金具20は、軸線O方向に貫通する貫通孔22と、貫通孔22の径方向内側に突出する棚部23とを備える。棚部23は、貫通孔22の径方向外側から中心に向かって先端側へ近づく傾きを有する内向きのテ―パ面として形成されている。
主体金具20は、センサ素子部10の先端側を、貫通孔22から先端側に突出させ、センサ素子部10の後端側を貫通孔22の後端側に突出させた状態で保持する。
主体金具20の貫通孔22の内部には、先端側から後端側に向かって順に、センサ素子部10の径方向周囲を取り囲む筒状の部材であるセラミックホルダ24と、粉末充填層である滑石リング25,26と、セラミックスリーブ27とが積層されている。
主体金具20の貫通孔22の内部には、先端側から後端側に向かって順に、センサ素子部10の径方向周囲を取り囲む筒状の部材であるセラミックホルダ24と、粉末充填層である滑石リング25,26と、セラミックスリーブ27とが積層されている。
セラミックスリーブ27と主体金具20の後端側の端部との間には、加締めパッキン28が配置されている。セラミックホルダ24と主体金具20の棚部23との間には、金属ホルダ29が配置されている。金属ホルダ29は、内部に滑石リング25とセラミックホルダ24が収容され、滑石リング25が圧縮充填されることによって金属ホルダ29と滑石リング25とは気密状に一体化されている。主体金具20の後端側の端部は、加締めパッキン28を介してセラミックスリーブ27を先端側に向かって押し付けるように加締められる部分である。また、滑石リング26が主体金具20の内部で圧縮充填されることで、主体金具20の内周面とセンサ素子部10の外周面との間の気密が確保されている。
主体金具20の先端側の端部には、ガス流通孔付きの外部プロテクタ31およびガス流通孔付きの内部プロテクタ32が設けられている。外部プロテクタ31および内部プロテクタ32は、先端側の端部が閉塞されたステンレス鋼などの金属材料から形成された筒状の部材である。内部プロテクタ32は、センサ素子部10の先端側の端部を覆った状態で主体金具20に溶接され、外部プロテクタ31は、内部プロテクタ32を覆った状態で主体金具20に溶接されている。
主体金具20の後端側の端部外周には、筒状に形成された外筒41の先端側の端部が溶接によって固定されている。さらに、外筒41の後端側の端部である開口には、この開口を閉塞するグロメット42が配置されている。
グロメット42には、リード線51が挿入されるリード線挿入孔が形成されている。リード線51は、センサ素子部10の電極端子部10Aおよび電極端子部10Bに電気的に接続される。
セパレータ44は、センサ素子部10の後端側に配置された筒状に形成された部材である。セパレータ44の内部に形成された空間は、軸線O方向に貫通する挿入孔45である。セパレータ44の外表面には、径方向外側に突出する鍔部46が形成されている。
セパレータ44の挿入孔45には、センサ素子部10の後端部が挿入され、電極端子部10A,10Bがセパレータ44の内部に配置される。
セパレータ44と外筒41との間には、筒状に形成された金属製の保持部材47が配置されている。保持部材47は、セパレータ44の鍔部46と接触するとともに外筒41の内面と接触することにより、セパレータ44を外筒41に対して固定した状態で保持する。
セパレータ44と外筒41との間には、筒状に形成された金属製の保持部材47が配置されている。保持部材47は、セパレータ44の鍔部46と接触するとともに外筒41の内面と接触することにより、セパレータ44を外筒41に対して固定した状態で保持する。
接続端子48は、センサ素子部10の電極端子部10Aおよび電極端子部10Bと、リード線51とをそれぞれ独立に電気的に接続する導電部材である。なお、図2では、図示を容易にするために、2つの接続端子48のみが図示されている。
センサ素子部10は、図3に示すように、絶縁層111、固体電解質層112、絶縁層113、固体電解質層114、絶縁層115および絶縁層116が順次積層されて構成されている。絶縁層111,113,115,116は、アルミナを主体として形成されている。固体電解質層112,114は、酸素イオン導電性を有するジルコニアを主体として形成されている。
センサ素子部10は、図3の紙面に対して垂直な方向に延びる長尺の板状に形成されている。図3は、センサ素子部10の先端側において、その長手方向と直交する断面を示している。
センサ素子部10は、固体電解質層112と固体電解質層114との間に形成される検出室121を備える。検出室121は、センサ素子部10の先端側において絶縁層113を貫通して形成される。
センサ素子部10は、検出室121に隣接するようにして固体電解質層112と固体電解質層114との間に配置された拡散抵抗体122を介して、外部から検出室121の内部に排気ガスを導入する。拡散抵抗体122は、アルミナ等の多孔質材料で形成されている。
センサ素子部10は、ポンピングセル130を備える。ポンピングセル130は、固体電解質層112と、ポンピング電極131,132を備える。ポンピング電極131,132は、白金を主体として形成されている。ポンピング電極131は、固体電解質層112において検出室121と接触する面上に配置される。ポンピング電極132は、固体電解質層112を挟んでポンピング電極131とは反対側で固体電解質層112の面上に配置される。ポンピング電極132が配置された領域とその周辺の領域の絶縁層111は除去され、絶縁層111の代わりに多孔質体134が充填される。多孔質体134は、ポンピング電極132と外部との間で酸素の出入りを可能とする。
センサ素子部10は、酸素濃度検出セル140を備える。酸素濃度検出セル140は、固体電解質層114と、検知電極142と、基準電極143を備える。検知電極142と基準電極143は、白金を主体として形成されている。検知電極142は、固体電解質層114における検出室121と接触する面上に配置される。基準電極143は、固体電解質層114を挟んで検知電極142とは反対側で固体電解質層114の面上に配置される。
センサ素子部10は、ヒータ150を備える。ヒータ150は、白金を主体として形成され、通電されることで発熱する発熱抵抗体であり、絶縁層115と絶縁層116との間に配置される。
センサ制御装置1は、CANインターフェース回路170(以下、CANI/F回路170)と、制御回路180と、マイクロコンピュータ190(以下、マイコン190)とを備える。CANは、Controller Area Networkの略である。また、CANは登録商標である。
CANI/F回路170は、CAN通信プロトコルに従って、エンジンECU9との間でデータの送受信を行う。
制御回路180は、回路基板上に配置されたアナログ回路である。制御回路180は、電流駆動回路181、電流検出回路182、起電力検出回路183、基準電圧比較回路184、微小電流供給回路185およびヒータ電圧供給回路186を備える。
制御回路180は、回路基板上に配置されたアナログ回路である。制御回路180は、電流駆動回路181、電流検出回路182、起電力検出回路183、基準電圧比較回路184、微小電流供給回路185およびヒータ電圧供給回路186を備える。
電流駆動回路181は、ポンピング電極131とポンピング電極132との間にポンピング電流Ipを供給する。
電流検出回路182は、ポンピング電極131とポンピング電極132との間に流れるポンピング電流Ipを検出する。電流検出回路182は、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさを示すポンピング電流検出信号を、マイコン190へ出力する。
電流検出回路182は、ポンピング電極131とポンピング電極132との間に流れるポンピング電流Ipを検出する。電流検出回路182は、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさを示すポンピング電流検出信号を、マイコン190へ出力する。
起電力検出回路183は、検知電極142と基準電極143との間の起電力Vsを検出し、検出した結果を基準電圧比較回路184へ出力する。
基準電圧比較回路184は、基準電圧(例えば、450mV)と起電力検出回路183の出力(すなわち、起電力Vs)とを比較し、比較結果を電流駆動回路181へ出力する。そして電流駆動回路181は、電圧Vsが基準電圧と等しくなるように、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさとを制御する。なお、基準電圧は、検出室121の内部に導入された排気ガス中の水分が実質的に解離しない程度の所定値に設定される。
基準電圧比較回路184は、基準電圧(例えば、450mV)と起電力検出回路183の出力(すなわち、起電力Vs)とを比較し、比較結果を電流駆動回路181へ出力する。そして電流駆動回路181は、電圧Vsが基準電圧と等しくなるように、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさとを制御する。なお、基準電圧は、検出室121の内部に導入された排気ガス中の水分が実質的に解離しない程度の所定値に設定される。
微小電流供給回路185は、検知電極142と基準電極143との間に微小電流Icpを流すことにより、基準電極143側へ酸素イオンを移動させて、ガス検出の基準となる酸素濃度雰囲気を基準電極143に生成する。これにより、基準電極143は、排気ガス中の酸素濃度を検出するための基準となる酸素基準電極として機能する。
ヒータ電圧供給回路186は、発熱抵抗体であるヒータ150の両端に供給される電圧VhをPWM制御してヒータ150を発熱させる。
マイコン190は、CPU191、ROM192、RAM193を備える。マイクロコンピュータの各種機能は、CPU191が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM192が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、センサ制御装置1を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。また、マイコン190が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
マイコン190は、CPU191、ROM192、RAM193を備える。マイクロコンピュータの各種機能は、CPU191が非遷移的実体的記録媒体に格納されたプログラムを実行することにより実現される。この例では、ROM192が、プログラムを格納した非遷移的実体的記録媒体に該当する。また、このプログラムの実行により、プログラムに対応する方法が実行される。なお、センサ制御装置1を構成するマイクロコンピュータの数は1つでも複数でもよい。また、マイコン190が実行する機能の一部または全部を、一つあるいは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。
CPU191は、ROM192に記憶されたプログラムに基づいて、センサ素子部10およびヒータ150を制御する処理と、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさに基づいて酸素濃度を算出する処理とを実行する。
次に、酸素濃度を検出するために行われるセンサ素子部10の動作の一例について説明する。
酸素濃度を検出する場合には、まず、ヒータ電圧供給回路186を用いてヒータ150を通電制御し、センサ素子部10が活性化するように加熱する。そして、微小電流供給回路185を用いて、基準電極143から検知電極142に向けて微小電流Icpを流す。この通電より、検知電極142側から基準電極143側へ固体電解質層114を介して排気ガス中の酸素が汲み込まれ、基準電極143が酸素基準電極として機能する。
酸素濃度を検出する場合には、まず、ヒータ電圧供給回路186を用いてヒータ150を通電制御し、センサ素子部10が活性化するように加熱する。そして、微小電流供給回路185を用いて、基準電極143から検知電極142に向けて微小電流Icpを流す。この通電より、検知電極142側から基準電極143側へ固体電解質層114を介して排気ガス中の酸素が汲み込まれ、基準電極143が酸素基準電極として機能する。
そして、起電力検出回路183を用いて、検知電極142と基準電極143との間に発生する起電力Vsを検出する。さらに、基準電圧比較回路184を用いて、起電力Vsと基準電圧とを比較する。電流駆動回路181は、基準電圧比較回路184による比較結果に基づいて、起電力Vsが基準電圧に近づくように、ポンピングセル130のポンピング電極131,132間に流すポンピング電流Ipの大きさと向きを制御する。なお、ポンピング電流Ipの通電制御は、センサ素子部10が活性化温度に維持された状態で実行される。
検出室121に流入した排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリッチであった場合には、排気ガス中の酸素濃度が薄いため、ポンピングセル130によって外部から検出室121へ酸素を汲み入れるように、ポンピング電極131,132間に流すポンピング電流Ipが制御される。
一方、検出室121に流入した排気ガスの空燃比が理論空燃比よりもリーンであった場合には、排気ガス中には多くの酸素が存在するため、ポンピングセル130によって検出室121から外部へ酸素を汲み出すように、ポンピング電極131,132間に流すポンピング電流Ipが制御される。
このときのポンピング電流Ipが、電流検出回路182にて電圧変換されて酸素センサ3の出力としてマイコン190へ出力される。このため、マイコン190は、酸素センサ3から出力されるポンピング電流Ipの大きさと向きに基づいて、排気ガス中に含まれる酸素の濃度を特定することができる。
そして、マイコン190は、ポンピング電流取得処理と送信設定処理を実行する。ポンピング電流取得処理は、ヒータ150に電圧が供給されることによりヒータ150が発熱してセンサ素子部10が活性化温度になった後に、予め設定された第1実行周期が経過する毎に実行される処理である。本実施形態では、第1実行周期は1msである。送信設定処理は、センサ素子部10が活性化温度になった後に、予め設定された第2実行周期が経過する毎に実行される処理である。本実施形態では、第2実行周期は10msである。
まず、ポンピング電流取得処理の手順を説明する。
ポンピング電流取得処理が実行されると、マイコン190のCPU191は、図4に示すように、まずS10にて、電流検出回路182からポンピング電流検出信号を取得する。そしてS20にて、S10で取得したポンピング電流検出信号に基づいて、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさを特定する。
ポンピング電流取得処理が実行されると、マイコン190のCPU191は、図4に示すように、まずS10にて、電流検出回路182からポンピング電流検出信号を取得する。そしてS20にて、S10で取得したポンピング電流検出信号に基づいて、ポンピング電流Ipの流れる向きとポンピング電流Ipの大きさを特定する。
さらにS30にて、S20で特定したポンピング電流Ipの大きさと向きを示すポンピング電流情報を作成(取得)する。その後S40にて、S30で作成されたポンピング電流情報をCANI/F回路170へ出力し、ポンピング電流取得処理を一旦終了する。これにより、CANI/F回路170は、マイコン190から入力されたポンピング電流情報を、CANI/F回路170に設けられたバッファに記憶する。
次に、送信設定処理の手順を説明する。
送信設定処理が実行されると、マイコン190のCPU191は、図5に示すように、まずS110にて、RAM193に設けられているCIDフラグFiがセットされているか否かを判断する。CIDフラグFiは、エンジンECU9においてエンジン5の気筒インバランスの検出が実行されているか否かを示す。気筒インバランスとは、エンジン5が備える複数の気筒間で空燃比がばらつく現象である。CIDは、Cylinder Imbalance Detectionの略である。
送信設定処理が実行されると、マイコン190のCPU191は、図5に示すように、まずS110にて、RAM193に設けられているCIDフラグFiがセットされているか否かを判断する。CIDフラグFiは、エンジンECU9においてエンジン5の気筒インバランスの検出が実行されているか否かを示す。気筒インバランスとは、エンジン5が備える複数の気筒間で空燃比がばらつく現象である。CIDは、Cylinder Imbalance Detectionの略である。
S110にて、CIDフラグFiがセットされていない場合には、S120にて、エンジン5の気筒インバランスの検出が開始されたことを示すCID開始情報を、CANI/F回路170を介してエンジンECU9から受信したか否かを判断する。
ここで、CID開始情報を受信していない場合には、送信設定処理を一旦終了する。一方、CID開始情報を受信した場合には、S130にて、CIDフラグFiをセットする。さらにS140にて、高頻度送信指令をCANI/F回路170へ出力し、送信設定処理を一旦終了する。これにより、CANI/F回路170は、バッファに記憶されている複数のポンピング電流情報のうち、直近の1つのポンピング電流情報を、予め設定された高頻度送信周期が経過する毎にエンジンECU9へ送信するように設定される。本実施形態では、高頻度送信周期は1msである。なお、CANI/F回路170は、マイコン190が起動した直後に、初期状態として、直近の1つのポンピング電流情報を、予め設定された低頻度送信周期が経過する毎にエンジンECU9へ送信するように設定される。本実施形態では、低頻度送信周期は10msである。
またS110にて、CIDフラグFiがセットされている場合には、S150にて、エンジン5の気筒インバランスの検出が終了したことを示すCID終了情報を、CANI/F回路170を介してエンジンECU9から受信したか否かを判断する。
ここで、CID終了情報を受信していない場合には、送信設定処理を一旦終了する。一方、CID終了情報を受信した場合には、S160にて、CIDフラグFiをクリアする。さらにS170にて、低頻度送信指令をCANI/F回路170へ出力し、送信設定処理を一旦終了する。これにより、CANI/F回路170は、バッファに記憶されている複数のポンピング電流情報のうち、直近の1つのポンピング電流情報を低頻度送信周期が経過する毎にエンジンECU9へ送信するように設定される。
このように構成されたセンサ制御装置1のマイコン190は、車両に搭載された酸素センサ3から出力されるポンピング電流Ipに基づいて算出されたポンピング電流情報を、車両に搭載された通信線8を介して、車両に搭載されたエンジンECU9へ送信するCANI/F回路170を制御する。
マイコン190は、CID開始情報をエンジンECU9から通信線8を介して受信したか否かを判断する。そしてマイコン190は、CID開始情報を受信したと判断した場合に、CID開始情報を受信した時点よりも、単位時間当りにポンピング電流情報を送信する送信量が多くなるようにCANI/F回路170にポンピング電流情報を送信させる。具体的には、CID開始情報を受信した時点よりも、ポンピング電流情報を送信する送信周期を短くすることにより、送信量を多くする。
このようにマイコン190は、エンジンECU9からCID開始情報を受信するまでは、単位時間当りのポンピング電流情報の送信量を少なくし、CID開始情報を受信すると、単位時間当りのポンピング電流情報の送信量を多くするように、CANI/F回路170を制御することができる。すなわち、マイコン190は、エンジンECU9による気筒インバランスの検出が実行されていないときには、単位時間当りのポンピング電流情報の送信量を少なくし、エンジンECU9による気筒インバランスの検出が実行されているときには、単位時間当りのポンピング電流情報の送信量を多くするように、CANI/F回路170を制御することができる。
このため、マイコン190は、エンジンECU9側で必要とするポンピング電流情報の情報量の変動に応じてポンピング電流情報を送信することができる。これにより、マイコン190は、エンジンECU9側で必要とする量を超えてポンピング電流情報を送信することにより無駄に通信線8を占有してしまい、通信線8に接続された他の電子制御装置による通信を阻害してしまうという事態の発生を抑制することができる。
以上説明した実施形態において、マイコン190は車両用通信制御装置に相当し、酸素センサ3はセンサに相当し、エンジンECU9は電子制御装置に相当し、CANI/F回路170は車両用通信装置に相当する。
また、S120は増加要求判断部としての処理に相当し、S140は増加指示部としての処理に相当する。
また、ポンピング電流Ipは検出信号に相当し、ポンピング電流情報は検出情報に相当し、CID開始情報は情報量増加要求に相当し、酸素は特定ガスに相当する。
また、ポンピング電流Ipは検出信号に相当し、ポンピング電流情報は検出情報に相当し、CID開始情報は情報量増加要求に相当し、酸素は特定ガスに相当する。
(第2実施形態)
以下に本発明の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
以下に本発明の第2実施形態を図面とともに説明する。なお第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分を説明する。共通する構成については同一の符号を付す。
第2実施形態のセンサ制御装置1は、送信設定処理が変更された点が第1実施形態と異なる。
第2実施形態の送信設定処理は、図6に示すように、S140の代わりにS145の処理を実行する点が第1実施形態と異なる。
第2実施形態の送信設定処理は、図6に示すように、S140の代わりにS145の処理を実行する点が第1実施形態と異なる。
すなわち、S130の処理が終了すると、S145にて、一括送信指令をCANI/F回路170へ出力し、送信設定処理を一旦終了する。これにより、CANI/F回路170は、バッファに記憶されている複数のポンピング電流情報のうち、直近の一括送信数のポンピング電流情報を低頻度送信周期が経過する毎にエンジンECU9へ送信するように設定される。一括送信数は、予め設定された定数であり、本実施形態では、10である。すなわち、マイコン190は、第1実行周期として設定された1msが経過する毎にポンプ電流情報を作成(取得)する処理を実行しており、CANI/F回路170は、第1実行周期よりも長い第2実行周期(低頻度送信周期)として設定された10msが経過する毎に、直近の10個のポンピング電流情報をエンジンECU9へ送信するように設定される。
このように構成されたセンサ制御装置1のマイコン190は、CID開始情報を受信したと判断した場合に、CID開始情報を受信した時点よりも、単位時間当りにポンピング電流情報を送信する送信量が多くなるようにCANI/F回路170にポンピング電流情報を送信させる。具体的には、CID開始情報を受信した時点よりも、1回の送信で送信するポンピング電流情報の数を増加させることにより、送信量を多くする。
このため、マイコン190は、エンジンECU9側で必要とするポンピング電流情報の情報量の変動に応じてポンピング電流情報を送信することができる。
以上説明した実施形態において、S145は増加指示部としての処理に相当する。
以上説明した実施形態において、S145は増加指示部としての処理に相当する。
以上、本開示の一実施形態について説明したが、本開示は上記実施形態に限定されるものではなく、種々変形して実施することができる。
例えば、情報量増加要求は、車両に搭載された内燃機関が備える複数の気筒間で空燃比がばらつく気筒インバランスの検出時の要求に限らず、エンジンECU9が酸素センサ3の出力を多く必要とするような運転状態時の要求等であってもよい。また、車両用通信制御装置に接続されるセンサとして、上記各実施形態では酸素センサ3を挙げたが、センサはこれに限定されず、NOxセンサ等の各種ガスセンサであってもよく、また、ガスセンサ以外の温度センサや圧力センサ等の各種センサであってもよい。
例えば、情報量増加要求は、車両に搭載された内燃機関が備える複数の気筒間で空燃比がばらつく気筒インバランスの検出時の要求に限らず、エンジンECU9が酸素センサ3の出力を多く必要とするような運転状態時の要求等であってもよい。また、車両用通信制御装置に接続されるセンサとして、上記各実施形態では酸素センサ3を挙げたが、センサはこれに限定されず、NOxセンサ等の各種ガスセンサであってもよく、また、ガスセンサ以外の温度センサや圧力センサ等の各種センサであってもよい。
上記各実施形態における1つの構成要素が有する機能を複数の構成要素に分担させたり、複数の構成要素が有する機能を1つの構成要素に発揮させたりしてもよい。また、上記各実施形態の構成の一部を、省略してもよい。また、上記各実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加、置換等してもよい。なお、特許請求の範囲に記載の文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
上述したマイコン190の他、当該マイコン190を構成要素とするシステム、当該マイコン190としてコンピュータを機能させるためのプログラム、このプログラムを記録した半導体メモリ等の非遷移的実態的記録媒体、車両用通信制御方法など、種々の形態で本開示を実現することもできる。
1…センサ制御装置、3…酸素センサ、8…通信線、9…エンジンECU、170…CANI/F回路、190…マイコン
Claims (4)
- 車両に搭載されたセンサから出力される検出信号に基づいて算出された検出情報を、前記車両に搭載された通信線を介して、前記車両に搭載された電子制御装置へ送信する車両用通信装置を制御する車両用通信制御装置であって、
多くの前記検出情報を必要とすることを示す情報量増加要求を前記電子制御装置から前記通信線を介して受信したか否かを判断するように構成された増加要求判断部と、
前記情報量増加要求を受信したと前記増加要求判断部が判断した場合に、前記情報量増加要求を受信した時点よりも、単位時間当りに前記検出情報を送信する送信量が多くなるように前記車両用通信装置に前記検出情報を送信させるように構成された増加指示部と
を備える車両用通信制御装置。 - 請求項1に記載の車両用通信制御装置であって、
前記増加指示部は、前記情報量増加要求を受信した時点よりも、前記検出情報を送信する送信周期を短くすることにより、前記送信量を多くする車両用通信制御装置。 - 請求項1に記載の車両用通信制御装置であって、
前記増加指示部は、前記情報量増加要求を受信した時点よりも、1回の送信で送信する前記検出情報の数を増加させることにより、前記送信量を多くする車両用通信制御装置。 - 請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の車両用通信制御装置であって、
前記情報量増加要求は、前記車両に搭載された内燃機関が備える複数の気筒間で空燃比がばらつく気筒インバランスの検出が実行されていることを示す情報であり、
前記センサは、前記車両に搭載された排気管に取り付けられて、前記内燃機関から排出される排気ガスに含まれる特定ガスの濃度を検出するガスセンサである車両用通信制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2016235967A JP2018091244A (ja) | 2016-12-05 | 2016-12-05 | 車両用通信制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2016235967A JP2018091244A (ja) | 2016-12-05 | 2016-12-05 | 車両用通信制御装置 |
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ID=62564601
Family Applications (1)
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JP2016235967A Pending JP2018091244A (ja) | 2016-12-05 | 2016-12-05 | 車両用通信制御装置 |
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JP (1) | JP2018091244A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN109995293A (zh) * | 2019-04-22 | 2019-07-09 | 宁波工程学院 | 永磁同步电机无速度传感器控制下i/f启动与闭环控制的切换方法 |
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2016
- 2016-12-05 JP JP2016235967A patent/JP2018091244A/ja active Pending
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CN109995293A (zh) * | 2019-04-22 | 2019-07-09 | 宁波工程学院 | 永磁同步电机无速度传感器控制下i/f启动与闭环控制的切换方法 |
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