JP2018090825A - 樹脂含浸繊維束の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明に係る樹脂含浸繊維束の製造方法は、繊維束と前記繊維束の第1の表面に積層された第1の樹脂部とを有する積層体を、複数の加熱ロールに接触させながら搬送させ、前記繊維束に前記第1の樹脂部の樹脂を含浸させる工程を備え、前記繊維束の材料が、炭素繊維であり、前記第1の樹脂部の樹脂が、熱可塑性樹脂であり、前記複数の加熱ロールが、第1の加熱ロールと、前記第1の加熱ロールの次に前記積層体が接触する第2の加熱ロールとを含み、前記第2の加熱ロールの回転速度を前記第1の加熱ロールの回転速度よりも速くすることで、前記積層体に張力を発生させつつ、前記第1の加熱ロール及び前記第2の加熱ロールに前記積層体を接触させる。
【選択図】図1
Description
繊維束は、例えば、強化繊維束である。繊維束の弾性率、特に強化繊維束の弾性率は比較的高い。このため、連続する加熱ロールの微かな増速でも、繊維束に大きな応力を発生させることができる。この応力を用いて、溶融した樹脂と繊維束とを含む積層体が加熱ロールに対して押さえ付けられる。このため、樹脂の含浸が効率的に進行する。
第1の樹脂部及び第2の樹脂部(単に樹脂部ともいう)の材料である樹脂は、熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂であることが好ましく、熱可塑性樹脂であることが好ましい。
第1の離型シート及び第2の離型シート(単に離型シートともいう)は、高温に加熱されても強度を有することが好ましい。上記離型シートの材料としては、フッ素樹脂、ポリイミド樹脂及びポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂等が挙げられる。
(1)繊維束
強化繊維束(台湾プラスチック社製「炭素繊維束TC35−24K」、繊維数24000本)を用いた。
コートハンガータイプのシート成形ダイが接続された単軸押出装置(φ40mm)に、高密度ポリエチレン樹脂(プライムポリマー社製「J108」)を供給し、約200℃で溶融混練し、シート状に押出し、冷却ロールにより冷却し、樹脂シート(厚み0.1mm)を作製した。
PETシート(帝人デュポンフィルム社製「メリネックス」、厚み100μm)を用いた。
図1に示すように、10本の鉄製の加熱ロールが隣接した状態で配置された装置を用意した。10本の加熱ロールは、ギアで連結し、一つのモーターを用いて駆動させた。ロールの直径を微かに変化させることで、それぞれのロールが、別々の速度で回転するように調整した。回転速度は、表1に記載した。10本ロールは、熱風を直接あてることで加温し、加熱ロールの表面温度が200℃となるように調整した。
強化繊維束を以下の強化繊維束に変更したこと以外は実施例1と同様にして、樹脂含浸繊維束を得た。
10本の加熱ロールの回転速度を揃えるために、10本の加熱ロールの直径のみを変更し、10本の加熱ロールの直径を50mmに揃えたこと以外は実施例1と同様にして、樹脂含浸繊維束を得た。各加熱ロールは同速度で回転するために、繊維束には、実施例1ほど張力は付与されないと考えられる。
引張試験:
島津製作所社製「オートグラフAB−10TB」を用いて、巾10mm、スパン50mmの短冊状の樹脂含浸繊維束の繊維の延びる方向における引張強度を測定した。結果を下記の表1に示す。なお、引張速度は、5mm/分とした。
11…樹脂含浸繊維束
21…積層体
22…繊維束
23…第1の樹脂部
24…第2の樹脂部
25…第1の離型シート
26…第2の離型シート
31…搬送ロール
32,33…冷却ロール
Claims (14)
- 繊維束と前記繊維束の第1の表面に積層された第1の樹脂部とを有する積層体を、複数の加熱ロールに接触させながら搬送させ、前記繊維束に前記第1の樹脂部の樹脂を含浸させる工程を備え、
前記繊維束の材料が、炭素繊維であり、
前記第1の樹脂部の樹脂が、熱可塑性樹脂であり、
前記複数の加熱ロールが、第1の加熱ロールと、前記第1の加熱ロールの次に前記積層体が接触する第2の加熱ロールとを含み、
前記第2の加熱ロールの回転速度を前記第1の加熱ロールの回転速度よりも速くすることで、前記積層体に張力を発生させつつ、前記第1の加熱ロール及び前記第2の加熱ロールに前記積層体を接触させる、樹脂含浸繊維束の製造方法。 - 前記第2の加熱ロールの回転速度の前記第1の加熱ロールの回転速度に対する比を1.001以上、1.010以下にする、請求項1に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記第1の加熱ロールに前記積層体の第1の表面を接触させ、前記第2の加熱ロールに前記積層体の前記第1の表面とは反対の第2の表面を接触させる、請求項1又は2に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記第1の加熱ロールによって前記積層体の流れ方向を変え、前記第2の加熱ロールによって前記積層体の流れ方向を変える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記第1の加熱ロールによって前記積層体の流れ方向を45度以上変え、前記第2の加熱ロールによって前記積層体の流れ方向を45度以上変える、請求項4に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記複数の加熱ロールが、前記第2の加熱ロールの次に前記積層体が接触する第3の加熱ロールを含み、
前記第3の加熱ロールの回転速度を前記第2の加熱ロールの回転速度よりも速くすることで、前記積層体に張力を発生させつつ、前記第3の加熱ロールに前記積層体を接触させる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。 - 前記第3の加熱ロールの回転速度の前記第2の加熱ロールの回転速度に対する比を1.001以上、1.010以下にする、請求項6に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記第1の加熱ロールに前記積層体の前記第1の表面を接触させ、前記第2の加熱ロールに前記積層体の前記第2の表面を接触させ、前記第3の加熱ロールに前記積層体の前記第1の表面を接触させる、請求項6又は7に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記第3の加熱ロールによって前記積層体の流れ方向を変える、請求項6〜8のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記複数の加熱ロールが、前記第3の加熱ロールの次に前記積層体が接触する第4の加熱ロールを含み、
前記第4の加熱ロールの回転速度を前記第3の加熱ロールの回転速度よりも速くすることで、前記積層体に張力を発生させつつ、前記第4の加熱ロールに前記積層体を接触させ、
前記第1の加熱ロールに前記積層体の前記第1の表面を接触させ、前記第2の加熱ロールに前記積層体の前記第2の表面を接触させ、前記第3の加熱ロールに前記積層体の前記第1の表面を接触させ、前記第4の加熱ロールに前記積層体の前記第2の表面を接触させ、
前記第4の加熱ロールの回転速度の前記第3の加熱ロールの回転速度に対する比を1.001以上、1.010以下にし、
前記第4の加熱ロールによって前記積層体の流れ方向を変える、請求項6〜9のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。 - 前記積層体として、前記第1の樹脂部の前記繊維束側とは反対の表面側に配置された第1の離型シートを有する積層体を用いる、請求項1〜10のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記積層体として、前記繊維束の前記第1の表面とは反対の第2の表面に積層されている第2の樹脂部を有する積層体を用い、
前記繊維束に前記第1の樹脂部の樹脂及び前記第2の樹脂部の樹脂を含浸させる、請求項1〜11のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。 - 前記積層体として、前記第1の樹脂部の前記繊維束側とは反対の表面側に配置された第1の離型シートと、前記第2の樹脂部の前記繊維束側とは反対の表面側に配置された第2の離型シートとを有する積層体を用いる、請求項12に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
- 前記繊維束が、繊維間距離を広げているスペーサ粒子を含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の樹脂含浸繊維束の製造方法。
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KR102177348B1 (ko) * | 2019-07-18 | 2020-11-11 | 순천향대학교 산학협력단 | 장섬유 복합재의 제조방법 |
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US20220266551A1 (en) * | 2019-07-18 | 2022-08-25 | Soonchunhyang University Industry Academy Cooperation Foundation | Method for producing long-fiber composite |
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JP6581680B2 (ja) | 2019-09-25 |
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