JP2018090727A - 光学フィルム及びそれを用いた情報表示装置 - Google Patents

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雅史 宮本
森野 彰規
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Abstract

【課題】本発明が解決しようとする課題は、優れた反射防止性や防眩性、優れた接着性を有し、且つ文字ボケやギラツキの発生を抑制する光学フィルムを提供することである。【解決手段】本発明は、基材と粘着剤層を有する光学フィルムであり、前記粘着剤層が粘着剤組成物と微粒子とを含有し、前記粘着剤組成物の屈折率と前記微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上である光学フィルムに関するものである。【選択図】なし

Description

本発明は、例えば反射防止フィルムや防眩フィルム等の光学フィルムに関するものである。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、及び、それらにタッチパネル機能が付与されたディスプレイ等の情報表示装置においては、画像表示部でのギラツキや外部光源の映り込みを防止するのに適した反射防止フィルムや防眩フィルムを貼付する方法が知られている(特許文献1)。
前記防眩フィルムは通常、微粒子とバインダー樹脂又は硬化性樹脂との混合物を基材に塗布し、表面に微細な凹凸を形成することにより、防眩性を発現させている(特許文献2)。しかし、画素サイズの細かい高精細表示装置においては、従来の表面の凹凸サイズでは画面のギラツキや文字ボケなどの画像品位低下をもたらすことが問題となっている。すなわち、高精細表示装置の場合、従来の表面の凹凸サイズは、高精細表示の画素サイズとオーダー的に近いため、表面の凹凸によってレンズ効果によりギラツキが発生する問題が生じていた(特許文献2)。
また、コート層内部及び表面構造において微粒子の重心位置を制御できないため、透過散乱光の分布は直進透過光を中心にガウス分布をしている。そのため、従来の微粒子サイズでは、直進透過光付近の散乱が増加し、画素の輪郭が曖昧となって文字ボケが発生するという問題があった。さらに、透過散乱光の強度分布は、添加する微粒子サイズに依存するため、より小さな微粒子では直進透過光周りの散乱が減少し、ギラツキが低減し、より大きな微粒子では直進透過光付近の散乱が増加し、ギラツキが発生するという問題があった。
特許第5200918号公報 特開2001−215307号公報
本発明が解決しようとする課題は、優れた反射防止性や防眩性、優れた接着性を有し、且つ文字ボケやギラツキの発生を抑制する光学フィルムを提供することである。
本発明者等は、前記課題を解決すべく検討したところ、基材と粘着剤層を有する光学フィルムにおいて、粘着剤層が屈折率の異なる粘着剤組成物と微粒子とを含有することによって前記課題を解決できることを見出した。
すなわち、本発明は、基材と粘着剤層を有する光学フィルムであり、前記粘着剤層が粘着剤組成物と微粒子とを含有し、前記粘着剤組成物の屈折率と前記微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上である光学フィルムに関するものである。
本発明の光学フィルムは、光学フィルムとして使用できる十分な全光透過率を有し、優れた反射防止性や防眩性、及び優れた接着性を有し、かつ文字ボケやギラツキを抑制することができる。
本発明の光学フィルムは、基材と粘着剤層を有する光学フィルムであり、前記粘着剤層が粘着剤組成物と微粒子とを含有し、前記粘着剤組成物の屈折率と前記微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上である光学フィルムである。
<粘着剤層>
本発明の光学フィルムを構成する粘着剤層は、粘着剤組成物及び微粒子を含有し、前記粘着剤組成物の屈折率と前記微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上である粘着剤層である。
<粘着剤組成物>
本発明に係わる粘着剤層を、光学部材の層間の貼合などに用いる場合、粘着剤層と光学部材との界面での光線の反射を低減させるため、屈折率の差がなるべく小さいことが望ましく、前記粘着剤層の屈折率は1.44〜1.56であることが好ましく、1.46〜1.54であることがさらに好ましく、1.48〜1.52であることが特に好ましい。
本発明の粘着剤層の厚みは、使用する態様により適宜選択すればよいが、5〜500μmであることが好ましい。なかでも、平滑面に接着する場合には、10〜250μmに調整することで薄型化しやすい。また、段差や凹凸を有する面に貼り付ける場合には、粘着剤層の厚さを20μm以上とすることが好ましく、25〜150μmとすることが特に好ましい。
本発明に用いる粘着剤層に使用される粘着剤組成物は、公知のアクリル系、ゴム系、シリコーン系の粘着樹脂を含有することができる。そのなかでも、反復単位として炭素数2〜14のアルキル基を有する(メタ)アクリレート単量体を主たる単量体成分として含有するアクリル系共重合体が、耐光性・耐熱性の点から好ましい。
炭素数2〜14の(メタ)アクリレート単量体としては、具体的には、エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、sec−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、イソオクチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソノニルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、ラウリルメタクリレート等が挙げられる。
そのなかでも、炭素数が4〜9のアルキル側鎖を有するアルキルメタクリレート又は炭素数が4〜9のアルキル側鎖を有するアルキルアクリレートが好ましく、炭素数が4〜9のアルキル側鎖を有するアルキルアクリレートがより好ましい。なかでもn−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、イソノニルアクリレート、エチルアクリレートが特に好ましい。当該範囲の炭素数のアルキル側鎖を有するアルキル(メタ)アクリレートを使用することで、好適な粘着力を確保しやすくなる。
アクリル系共重合体には、さらに単量体成分として、側鎖に水酸基、カルボキシル基、アミノ基などの極性基を有する(メタ)アクリル酸エステル単量体やその他のビニル系単量体を含有することが好ましい。
水酸基を有する単量体としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレートを使用でき、中で2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレートを共重合成分として使用するのが好ましい。
カルボキシル基を有する単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、クロトン酸、(メタ)アクリル酸2量体、エチレンオキサイド変性コハク酸アクリレート等を使用でき、なかでもアクリル酸を共重合成分として使用するのが好ましい。
窒素原子を有する単量体としては、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリン、アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、2−(パーヒドロフタルイミド−N−イル)エチルアクリレート等のアミド基含有ビニルモノマーを使用でき、中でもN−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリロイルモルホリンを共重合成分として使用するのが好ましい。
その他の極性基を有するビニル系単量体として、酢酸ビニル、アクリロニトリル、無水マレイン酸、無水イタコン酸などが挙げられる。
粘着剤組成物に使用するアクリル系共重合体の重量平均分子量Mwは40万〜140万であることが好ましく、60万〜120万であることが、より好ましい。当該アクリル系共重合体の重量平均分子量Mwが上記範囲内であると、接着力を特定範囲に調整しやすく、また、光学フィルムとした際に、フィルム表面への荷重を好適に緩和しやすい。
なお、当該アクリル系共重合体の重量平均分子量Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)により測定することができる。より具体的には、GPC測定装置として、東ソー株式会社製「SC8020」を用いて、ポリスチレン換算値により、次のGPC測定条件で測定して求めることができる。
(GPCの測定条件)
・サンプル濃度:0.5重量%(テトラヒドロフラン溶液)
・サンプル注入量:100μL
・溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
・流速:1.0mL/min
・カラム温度(測定温度):40℃
・カラム:東ソー株式会社製「TSKgel GMHHR−H」
・検出器:示差屈折
さらに粘着剤層の凝集力をあげるために、粘着剤組成物中に架橋剤を添加するのが好ましい。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、キレート系架橋剤等が挙げられる。架橋剤の添加量としては、粘着剤層のゲル分率25〜80%になるよう調整するのが好ましい。さらに好ましいゲル分率は、40〜75%である。そのなかでも50〜70%が最も好ましい。ゲル分率が25%未満であると、保護光学フィルムをパネルに貼付したときの表面鉛筆硬度が低下する。一方、ゲル分率が80%を越えると接着性が低下する。ゲル分率は、養生後の粘着剤層をトルエン中に浸漬し、24時間放置後に残った不溶分の乾燥後の重量を測定し、元の重量に対する百分率で表す。
さらに粘着剤層の粘着力を向上させるため、粘着剤組成物中に粘着付与樹脂を添加しても良い。本発明の粘着テープの粘着剤層に添加する粘着付与樹脂は、アクリル系共重合体、ロジンやロジンのエステル化物等のロジン系樹脂;ジテルペン重合体やα−ピネン−フェノール共重合体等のテルペン系樹脂;脂肪族系(C5系)や芳香族系(C9)等の石油樹脂;その他、スチレン系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン樹脂等が挙げられる。100℃14日放置後の粘着剤層のb*値を6以下にするためには、不飽和二重結合が少ない、水添ロジンや不均化ロジンのエステル化物や、脂肪族や芳香族系石油樹等を粘着剤層に添加することが好ましい。
接着性と耐黄変性を両立させるには、高不均化ロジンエステルと重合ロジンエステルと石油樹脂を併用するのが好ましい。
粘着付与樹脂の添加量としては、粘着剤樹脂がアクリル系共重合体である場合は、アクリル系共重合体100重量部に対して10〜60重量部を添加するのが好ましい。接着性を重視する場合は、20〜50重量部を添加するのが最も好ましい。また、粘着剤樹脂がゴム系の樹脂である場合は、ゴム系の樹脂100重量部に対して、粘着付与樹脂を80〜150重量部添加するのが好ましい。なお、一般的に粘着剤樹脂がシリコーン系樹脂である場合は、粘着付与樹脂を添加しない。
粘着剤組成物には、上記以外に公知慣用の添加剤を添加することができる。例えば、ガラスへの接着性を向上するために、0.001〜0.005の範囲でシランカップリング剤を添加することができる。その他、可塑剤、軟化剤、充填剤、顔料、難燃剤等が添加できる。
前記粘着剤組成物を塗布する方法としては、例えばダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター等を用いる方法が挙げられる。粘着剤層の組成物を基材フィルムに直接塗布し、乾燥するか、或いは、いったん剥離フィルム上に塗布し、乾燥後、基材フィルムに貼り合わせる。
粘着剤層の貯蔵弾性率(20℃)は、2.0×105Pa以上が好ましく、さらに好ましくは、2.5×105Pa以上である。2.0×105Pa以上とすることで、粘着剤が軟らかくなりすぎず、粘着剤層を設けた際にも表面硬度の高いフィルムを実現でき、接着力を調整しやすい。
<微粒子>
粘着剤層に分散させる微粒子としては、粘着剤組成物の屈折率と当該微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上である微粒子であれば特に限定されることはなく、有機微粒子、無機微粒子のいずれも使用可能であり、特に粘着剤層への分散性が優れているものが好ましい。
粘着剤組成物の屈折率と当該微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上であるが、3%以上が好ましく、5%以上がより好ましい。当該差に設定することにより、所望のフィルムヘイズを容易に得ることが可能となる。ただし、前記粘着剤組成物の屈折率と当該微粒子の屈折率の差が大きすぎると前記粘着剤組成物と当該微粒子の界面での反射による光の損失が大きくなり好ましくない。この観点から、当該差は90%以下が好ましく、80%以下がさらに好ましい。
粘着剤層に分散させる微粒子の含有量は粘着剤組成物に対し、0.1〜50質量%添加することが好ましく、0.1〜30質量%添加することがより好ましい。当該範囲とすることにより、微粒子を粘着剤層に容易に分散させることが可能となる。
粘着剤層に分散させる微粒子の粒子径は、0.4〜20μmとすることが好ましく、1〜10μmとすることがより好ましい。微粒子の粒子径を光の波長(0.4〜0.8μm)と同等以上にすることにより、光の散乱現象が発現しやすくなり、フィルムヘイズを容易に得ることが可能となる。また微粒子の粒子径を10μm以下にすることにより、少量添加で所望のフィルムヘイズを得ることが可能となる。
前記有機粒微粒子としては、例えばポリメチルメタクリレート、ポリウレタン、ポリスチレン、メラミン、シリコーン等の各種ポリマーからなる架橋物または未架橋物があげられ、無機粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化カルシウム、チタニア、ジルコニア、酸化錫、酸化インジウム、酸化カドミウム、酸化アンチモン等があげられる。
<剥離フィルム>
本発明の光学フィルムは、粘着剤層の表面に剥離フィルムを有していてもよい。本発明に用いる剥離フィルムとしては、特に限定されることなく、一般に粘着シートの粘着剤層に積層して使用される公知の剥離フィルムを用いることができる。
当該剥離フィルムの構成としては、基材に剥離剤層が設けられたものが好ましく用いられる。基材としては、特に限定されず、剥離フィルムの基材として慣用されているものの中から、任意のものを適宜選択して用いることができる。このような基材は、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリブチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリカーボネートフィルム等のプラスチックフィルムが挙げられる。剥離剤層としては、熱硬化型や照射硬化型のシリコーン系剥離剤、長鎖アルキルポリマー型やオレフィン型の非シリコーン系剥離剤など公知のものを用いることができる。本発明においては、特に優れた剥離性を有するシリコーン系剥離剤が好適に用いられる。
<基材>
本発明の光学フィルムを構成する基材としては、基材のみであってもよく、または基材の粘着剤層とは反対面にハードコート層が形成されたものであってもよく、または基材の粘着剤層とは反対面に反射低減層が形成されたものであってもよく、または基材の粘着剤層とは反対面にハードコート層及び反射低減層をこの順番で積層されたものであってもよい。
本発明の光学フィルムを構成する基材としては、例えばポリエチレンテレフタレート基材、ポリエチレンナフタレート基材等のポリエステル基材、トリアセチルセルロース等のセルロース系基材、ポリエチレン基材、ポリプロピレン基材、ポリスチレン基材、エチレン−酢酸ビニル樹脂(EVA)基材、ポリ塩化ビニル基材、ポリ塩化ビニリデン基材等のビニル系樹脂基材、ポリサルホン基材、ポリエーテルサルホン基材、ポリカーボネート基材、ポリアミド基材、ポリイミド基材、アクリル樹脂基材等のプラスチック基材、ガラス板、セラミック板等を用いることができる。
前記基材としては、高透明性のものを使用することが好ましく、具体的には、その全可視光線透過率が70%以上であるものを使用することが好ましい。なお、前記基材としては、良好な透明性を維持可能な範囲で着色されたものを使用することもできる。
前記基材としては、優れた透明性と、良好な取扱性とを両立するうえで5μm〜300μmの厚さのものを使用することが好ましく、10μm〜250μmの厚さのものを使用することがより好ましく、25μm〜200μmの厚さのものを使用することがさらに好ましい。
また、前記基材としては、単一の層からなる基材を使用することもできるが、同一または異なる材料からなる2層以上からなる多層基材を使用することもできる。
また、前記基材としては、その少なくとも片面に易剥離処理の施されたものを使用してもよい。
また、前記基材としては、後述するハードコート層又は反射低減層との密着性をより一層向上させるうえで、その片面または両面に易接着処理の施されたものを使用することができる。前記易接着処理としては、例えば前記基材の片面または両面にプライマー層を設ける方法が挙げられる。
<ハードコート層>
前記基材の粘着剤層とは反対面に設けられるハードコート層としては、優れた耐擦過性と高強度とを付与するうえで、例えばJIS5600−5−4:1999で規定される鉛筆硬度試験で「H」以上の硬度を有するものを使用することが好ましい。
前記ハードコート層としては、単一の層からなるものであってもよく、同一または異なる材料を用いて得られる2層以上の多層構造を有するものであってもよい。
前記ハードコート層は、重合性不飽和二重結合を有する化合物を含有する組成物を前記基材の少なくとも片面に塗布し、後述する方法により硬化させることによって形成することができる。
前記組成物に含まれる重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、例えば活性エネルギー線硬化型化合物を使用することが好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型化合物としては、重合性不飽和二重結合を有するものを使用することができる。
前記重合性不飽和二重結合としては、具体的にはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基が挙げられ、アクリロイル基、メタクリロイル基であることが好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性(EO変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性(PO変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−シクロヘキサントリオールトリ(メタ)アクリレート、等のポリオールポリ(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、及び、それらの一部が重合し形成したオリゴマーを使用することができる。
なかでも、前記活性エネルギー線硬化型化合物としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレートを使用することが、透光性に優れ、フィルムの各面の外観品質に優れた光学フィルムを得るうえで好ましい。
前記化合物は、前記組成物の固形分の全量に対して、5質量%〜95質量%の範囲で含まれることが好ましい。
前記ハードコート層形成用組成物を塗布する方法としては、例えばダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター等を用いる方法が挙げられる。
前記方法で塗布することによって形成された層に含まれる重合性不飽和二重結合の一部または全部を重合させる方法としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
前記活性エネルギー線を照射する装置としては、例えば紫外線であれば、その発生源として低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、無電極ランプ(フュージョンランプ)、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、太陽光、LED等が挙げられる。
前記活性エネルギー線の照射強度は、100mJ/cm〜800mJ/cmであることが好ましく、300mJ/cm〜700mJ/cmであることがより好ましい。
また、前記ハードコート層形成用組成物として、前記硬化剤を含有するものを使用した場合、活性エネルギー線の照射前、照射と同時、または、照射後に、必要に応じて加熱等することによって、前記硬化剤と、複合樹脂との反応を進行させることができる。前記加熱は、例えば活性エネルギー線の照射後、80℃程度で20分〜4時間程度行ってもよい。前記硬化剤と複合樹脂との反応が、前記硬化剤が有していてもよいイソシアネート基と、複合樹脂が有していてもよいアルコール性水酸基との反応である場合、必要に応じてウレタン化触媒を使用してもよい。また、前記反応は、必ずしも加熱を必要とするものではなく、例えば室温環境下に一定期間放置することによって徐々に進行させてもよい。
<反射低減層>
前記基材の粘着剤層とは反対面、またはハードコート層の表面に設けられる反射低減層について説明する。
前記反射低減層は、いわゆる低屈折率層単独によって構成されていてもよく、高屈折率層と低屈折率層とが積層されたものであってもよく、中屈折率層と高屈折率層と低屈折率層とが積層されたものによって構成されていてもよい。
前記低屈折率層は、1.20〜1.45の範囲の屈折率を有するものであることが好ましく、1.23〜1.42の屈折率を有するものであることがより好ましい。
前記高屈折率層は、1.55〜2.00の屈折率を有するものであることが好ましく、1.60〜1.80の屈折率を有するものであることがより好ましい。
前記中屈折率層は、前記低屈折率層が有する屈折率と、前記高屈折率層が有する屈折率との中間の屈折率を有するものを使用することが好ましい。
前記反射低減層は、反射低減層形成用組成物を塗布し、乾燥等することによって形成することができる。
前記反射低減層形成用組成物としは、例えば前記低屈折率層形成用組成物、前記高屈折率層形成用組成物等を使用することができる。
前記低屈折率層形成用組成物としては、例えばフィラー及びバインダーを含有するものを使用することができる。
前記フィラーとしては、例えば空隙を有する粒子、金属フッ化物からなる粒子等を含有するものを使用することができる。
前記空隙を有する粒子としては、気体を内部に含む多孔質構造のもの等を使用することができる。具体的には、前記空隙を有する粒子としては、中空シリカ粒子、ナノポーラス構造を有するシリカ粒子等が挙げられる。
また、前記金属フッ化物からなる粒子としては、フッ化マグネシウム、フッ化アルミニウム、フッ化カルシウム、フッ化リチウム等からなる粒子を使用することができる。
また、前記フィラーとしては、有機化合物等によって修飾されたものを使用することもできる。具体的には、前記修飾されたフィラーとしては、前記修飾されていない粒子の存在下で、架橋性モノマーまたはそのオリゴマー等を重合して得られるもの等を使用することができる。前記フィラーは、1種または2種以上を組み合わせ使用することができる。また、前記フィラーは、結晶性のもの、ゾル状のもの、ゲル状のもののいずれのものも用いることができる。
前記フィラーとしては、中空シリカ粒子を使用することが好ましい。
前記中空シリカ粒子の形状は、球状、鎖状、針状、板状、鱗片状、棒状、繊維状、不定形状のいずれであってもよい。なかでも、前記中空シリカ粒子としては、球状または針状のものを使用することが好ましい。
前記中空シリカ粒子の平均粒子径は、その形状が球状の場合、5nm〜100nmであることが好ましく、20nm〜80nmであることがより好ましく、40nm〜70nmであることが、低屈折率と優れた透明性とを両立できるためさらに好ましい。
前記低屈折率層形成用組成物に使用可能な前記バインダーとしては、例えば重合性不飽和二重結合を有する化合物等の活性エネルギー線硬化型化合物を使用することができる。
前記重合性不飽和二重結合としては、具体的にはアクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、アリル基が挙げられ、アクリロイル基、メタクリロイル基であることが好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型化合物としては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性(EO変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性(PO変性)トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性リン酸トリ(メタ)アクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、カプロラクトン変性トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、1,3,5−シクロヘキサントリオールトリ(メタ)アクリレート、等のポリオールポリ(メタ)アクリレート、アクリル(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジグリシジルエーテルのジ(メタ)アクリレート等のエポキシ(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、及び、それらの一部が重合し形成したオリゴマーを使用することができる。
なかでも、前記活性エネルギー線硬化型化合物としては、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレートを使用することが、透光性や、外観品質に優れた反射防止フィルム等の光学フィルムを得るうえで好ましい。
前記活性エネルギー線硬化型化合物は、前記低屈折率層形成用組成物の固形分の全量に対して、5質量%〜95質量%の範囲で含まれることが好ましい。
また、前記バインダーとしては、フッ素系重合体、ケイ素系重合体等を使用することもできる。
前記フッ素系重合体としては、例えばフッ化ビニリデンやヘキサフルオロプロピレン等の単量体を重合して得られるものを使用することができる。
前記低屈折率層形成用組成物としては、前記した成分の他に、必要に応じて、公知のシリコーン系防汚剤、フッ素系防汚剤、滑り剤等を含有するものを使用することができる。
前記低屈折率層の厚さは、50nm〜300nmの範囲にあることが好ましく、50nm〜150nmの範囲にあることがより好ましく、80nm〜120nmの範囲にあることが、外観品質に優れ、反射防止性に優れた反射防止フィルム等の光学フィルムを得るうえで好ましい。
また、前記高屈折率層は、高屈折率層形成用組成物を用いることによって形成することができる。
前記高屈折率層形成用組成物としては、重合性不飽和二重結合を有する化合物と、必要に応じて高屈折率の無機粒子とを含有するものを使用することができる。
前記重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、前記低屈折率層形成用組成物で使用可能なものとして例示した活性エネルギー線硬化型化合物と同様のものを使用することができる。
前記高屈折率の無機粒子としては、1.65〜2.00の屈折率を有するものを使用することが好ましく、例えば、屈折率1.90である酸化亜鉛、屈折率2.3〜2.7であるチタニア、屈折率が1.95であるセリア、屈折率1.95〜2.00である錫ドープ酸化インジウム、屈折率1.75〜1.85であるアンチモンドープ酸化錫、屈折率1.87であるイットリア、屈折率2.10であるジルコニア等を、単独または2種以上を組み合わせ使用することができる。
前記高屈折率層の厚さは、10nm〜300nmの範囲にあることが好ましく、30nm〜200nmの範囲にあることがより好ましい。
前記低屈折率層や前記高屈折率層等を含む反射低減層の厚さは、80nm〜400nmの範囲にあることが好ましく、80nm〜300nmの範囲にあることがより好ましい。
前記反射低減層形成用組成物を塗布する方法としては、例えばダイコーター、カーテンフローコーター、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、スピンコーター等を用いる方法が挙げられ、ダイコーターを用いる方法が好ましい。
前記基材の粘着剤層とは反対面にハードコート層、及び反射低減層を形成する場合、前記ハードコート層と前記反射低減層との密着性をより一層向上させる方法としては、前記ハードコート層の表面を、予めサンドブラスト法や溶剤処理法等で、その表面を凹凸化処理、コロナ放電処理、クロム酸処理、火炎処理、熱風処理、オゾン処理、紫外線照射処理、酸化処理する方法が挙げられる。
前記方法で塗布することによって形成された反射低減層に含まれる重合性不飽和二重結合の一部または全部を重合させる方法としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線のような活性エネルギー線を照射する方法が挙げられる。
前記活性エネルギー線を照射する方法等としては、前記ハードコート層を形成する際に使用可能なものとして例示した線種及び装置と同様のものを用い、同様の方法で行うことができる。
<光学フィルム>
本発明の粘着剤層の部分のヘイズ値は、2%以上とすることが好ましく、2〜80%とすることがより好ましい。前記粘着剤層のヘイズ値を当該範囲とすることにより、本発明の光学フィルムを、情報表示装置の表面に設置される光学フィルム又は防眩フィルムとして好適に使用することが可能となる。
本発明の光学フィルムの剥離フィルムを除いた厚さは、10μm〜800μmとすることが好ましく、20μm〜500μmとすることがより好ましく、50μm〜350μmとすることが情報表示装置の薄型化に貢献できる点で特に好ましい。<情報表示装置>
本発明の光学フィルムを適用する好適な情報表示装置としては、精細度等によって多品種に適用可能であるので、広範な用途に使用される。その用途は、例えば、カーナビゲーションシステム用モニター、バックモニター、カーオーディオ等の車載用情報表示装置、パソコンモニター、ノートパソコン、コピー機等のOA機器、携帯電話、時計、デジタルカメラ、携帯情報端末(PDA)、携帯ゲーム機等の携帯機器、ビデオカメラ、テレビ、電子レンジ等の家庭用電気機器、商業店舗用インフォメーション用モニター等の展示機器、監視用モニター等の警備機器、介護用モニター、医療用モニター等の介護・医療機器等である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。
〔調製例1〕粘着剤組成物(a−1)の調製
アクリル共重合体の調製攪拌機、寒流冷却器、温度計、滴下漏斗及び窒素ガス導入口を備えた反応容器に、2−メトキシエチルアクリレート75質量部、n−ブチルアクリレート25質量部、ヒドロキシエチルアクリレート1質量部と、重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチルニトリル0.2部とを酢酸エチル100質量部に溶解し、窒素置換後、80℃で8時間重合して重量平均分子量75万のアクリル共重合体(1)を得た。その後、イソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン社製コロネートHX、固形分75%)0.7質量部添加し、15分攪拌して粘着剤組成物(a−1)を調整した。前記粘着剤組成物(a−1)の屈折率を屈折率測定器(島津製作所社製カルニュー精密屈折計KPR−3000)にて測定した結果、1.50という値を得た。
〔調製例2粘着剤組成物(a−2)の調製
調整例1で得た前記アクリル共重合体(1)100質量部に対し、スチレン微粒子(日本触媒社製、ソリオスターRA−Y50X、微粒子屈折率1.60、微粒子径5μm)1質量部、イソシアネート系架橋剤(ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製架橋剤N、固形分75%)0.7質量部添加し、15分攪拌して粘着剤組成物(a−2)を調整した。
〔調製例3〕粘着剤組成物(a−3)の調製
調整例2において、前記スチレン微粒子の添加量を3質量部にした以外は、調整例2と同様にして粘着剤組成物(a−3)を調整した。
〔調製例4〕粘着剤組成物(a−4)の調製
調整例2において、添加する微粒子を多孔質シリカ微粒子(富士シリシア化学社製、サイロホービック702、微粒子屈折率1.25、微粒子径4μm)に変更し、微粒子添加量を10質量部とした以外は、調整例2と同様にして粘着剤組成物(a−4)を調整した。
〔調製例5〕粘着剤組成物(a−5)の調製
調整例2において、添加する微粒子をポリメタクリル酸メチル微粒子(積水化成品工業社製、テクポリマーSSX−102、微粒子屈折率1.49、微粒子径2μm)に変更し、微粒子添加量を10質量部とした以外は、調整例2と同様にして粘着剤組成物(a−5)を調整した。
〔調製例6〕クリアハードコート層形成用組成物(a−6)の調製
ユニディック 17−813(DIC株式会社製、多官能ウレタンアクリレート、不揮発分80質量%)39質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成株式会社製、アロニックス M402)31質量部、光重合開始剤としてイルガキュア184(BASF社製、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)4質量部、及び、有機溶媒として酢酸エチル26質量部を混合することによってクリアハードコート層形成用組成物(a−6)を得た。
〔調製例7〕防眩ハードコート層形成用組成物(a−7)の調製
ユニディック 17−813(DIC株式会社製、多官能ウレタンアクリレート、不揮発分80質量%)33質量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(東亞合成株式会社製、アロニックス M402)31質量部、光重合開始剤としてイルガキュア184(BASF社製、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)4質量部、アクリルウレタン樹脂粒子(岐阜セラック製造所社製、BC−79、体積平均粒子径約6μm)6質量部、及び、有機溶媒として酢酸エチル26質量部を混合することによって防眩ハードコート層形成用組成物(a−7)を得た。
〔調製例8〕低屈折率層形成用組成物(a−8)の調製
低屈折率層形成用組成物(a−8)として、「P−5062」(日揮触媒化成株式会社製、中空シリカ微粒子分散液、不揮発分3質量%)を使用した。低屈折率層形成用組成物(a−8)の粘度は、B型粘度計(BL型、東京計器株式会社製)を用い、回転数60rpmで測定したところ、2.0mPa・sであった。
〔クリアハードコートフィルムの作製〕
TD80ULM(富士フィルム社製、厚さ80μm、トリアセチルセルロースフィルム)からなる基材の片面に、調製例6で得たクリアハードコート層形成用組成物(a−6)を乾燥後の厚さが5μmになるようにバーコーターを用いて塗布し、温度80℃の環境下で2分間乾燥することによって塗膜を形成した。
次に、前記塗膜の表面に、ヒュージョン社製のHバルブを使用し、酸素雰囲気下で照射量100mJ/cmになるように、紫外線照射を行うことによって、クリアハードコートフィルムを得た。
〔反射防止フィルムの作製〕
トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム社製TD80ULM、厚さ80μm)の片面に、調製例6で得たクリアハードコート層形成用組成物(a−6)を乾燥後の厚さが5μmになるようにバーコーターを用いて塗布し、温度80℃の環境下で2分間乾燥することによって塗膜を形成した。
次に、前記塗膜の表面に、ヒュージョン社製のHバルブを使用し、酸素雰囲気下で照射量100mJ/cmになるように、紫外線照射を行うことによって、クリアハードコート層を形成した。
次に、前記クリアハードコート層上に、調整例8で得た低屈折率層形成用組成物(a−8)を乾燥後の厚さが0.1μmになるようにバーコーターを用いて塗布し、温度80℃の環境下で2分間乾燥することによって塗膜(低屈折率層)を形成した。
次に、前記塗膜(低屈折率層)の表面に、ヒュージョン社製のHバルブを使用し、窒素雰囲気下で照射量400mJ/cmになるように、紫外線照射を行うことによって、反射防止フィルムを得た。
〔防眩ハードコートの作製〕
TD80ULM(富士フィルム社製、厚さ80μm、トリアセチルセルロースフィルム)からなる基材の片面に、調製例7で得た防眩ハードコート層形成用組成物(a−7)を乾燥後の厚さが5μmになるようにバーコーターを用いて塗布し、温度80℃の環境下で2分間乾燥することによって塗膜を形成した。
次に、前記塗膜の表面に、ヒュージョン社製のHバルブを使用し、酸素雰囲気下で照射量100mJ/cmになるように、紫外線照射を行うことによって、防眩ハードコートフィルムを形成した。
<実施例1>
調整例2で得た粘着剤層形成用組成物(a−2)を厚さ75μmのポリエチレンテレフタレート製フィルムの片面にシリコーン化合物の剥離層を形成した剥離フィルムに塗工して80度で120秒間乾燥し、乾燥後の厚さが30μmの粘着剤層を形成した。その後、前記トリアセチルセルロースフィルム(TD80ULM)の片面に前記粘着剤層を貼り合わせ、光学フィルムを得た。
<実施例2>
実施例1において、粘着剤層を貼り合わせるフィルムを前記クリアハードコートフィルムに変更し、クリアハードコート層側と反対面に粘着剤層を貼り合わせた以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<実施例3>
実施例1において、粘着剤層を貼り合わせるフィルムを前記反射防止フィルムに変更し、クリアハードコート層側と反対面に粘着剤層を貼り合わせた以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<実施例4>
調整例2で得た粘着剤層形成用組成物(a−2)を用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<実施例5>
調整例3で得た粘着剤層形成用組成物(a−3)を用いて乾燥後の厚さが30μmとなるように粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<実施例6>
調整例3で得た粘着剤層形成用組成物(a−3)を用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<実施例7>
調整例4で得た粘着剤層形成用組成物(a−4)を用いて乾燥後の厚さが50μmとなるように粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<比較例1>
調整例1で得た粘着剤層形成用組成物(a−1)を用いて乾燥後の厚さが30μmとなるように粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<比較例2>
調整例5で得た粘着剤層形成用組成物(a−5)を用いて乾燥後の厚さが30μmとなるように粘着剤層を形成した以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
<比較例3>
調整例1で得た粘着剤層形成用組成物(a−1)を用いて乾燥後の厚さが30μmとなるように粘着剤層を形成し、粘着剤層を貼り合わせるフィルムを前記防眩ハードコートフィルムに変更し、防眩ハードコート層側と反対面に粘着剤層を貼り合わせた以外は、実施例1と同様の方法で光学フィルムを得た。
〔測定用サンプルの準備〕
実施例及び比較例で得た粘着フィルムを、フロート板ガラス(日本板硝子社製、サイズ:40mm×50mm)に貼付したサンプルを測定用サンプルとした。
〔光学フィルムのヘイズ(Hz)、全光線透過率(Tt)の評価方法〕
ヘイズメーター(日本電色社製NDH−2000)を用い、前記測定用サンプルのヘイズ、全光線透過率を測定した。
〔視感反射率(R)の評価方法〕
分光光度計(日本分光株式会社製V−570)を用いて、波長380nm〜780nmの範囲の光を分光し、それを測定用サンプルに照射することによって、分光反射率を測定した。波長550nmの分光反射率を視感反射率として表1に示した。
〔耐ギラツキ性の評価方法〕
アップル社製スマートフォン i−phone 6S plus(解像度400ppi相当)の表示画面上に前記測定用サンプルを設置し、表示画面を目視により観察。RGBの輝点の有無をギラツキとし、以下の判断基準に従い耐ギラツキ性を評価した。
○:ギラツキが全く無い
△:ギラツキが弱く発生
×:ギラツキが強く発生
〔180°ピール接着力〕
180°ピール接着力は、JIS Z−0237に従い測定した。
実施例及び比較例で得た粘着フィルムを23℃及び50%RH環境下で幅25mm幅に切断した。次に、離型ライナーを剥がした粘着フィルムを、フロート板ガラス(日本板硝子社製)の表面に置き、その上面でハンドローラーを1往復させることによってそれらの界面に存在する気泡を除去し、その後、2kgのローラー(ゴムローラー、幅:約50mm)を1往復させることによってそれらを圧着することによって試験片を得た。
〔総合評価〕
ヘイズ:2%以上、全光線透過率:88%以上、ギラツキ性:○、180°ピール接着力:5N(/25mm幅)以上の全ての条件を満足する場合「総合評価:○」、上記いずれかを満足できない場合を「総合評価:×」とした。
〔表1〕
Figure 2018090727
上記結果のように、実施例1〜7は、ヘイズ、全光透過率、ギラツキ性及び180°ピール接着力の各評価項目において所定の条件を満足し、総合評価として〇となった。一方、比較例1〜3は、上記評価項目のいずれかが所定の条件を満足せず、総合評価として×となった。特に、反射防止フィルムを貼り合せた実施例3においては、視感反射率が1.2%と低く、防眩性、耐ギラツキ性に加えて、反射防止性を兼備しており、情報表示部の表面に設ける光学フィルムとして好適である。

Claims (6)

  1. 基材と粘着剤層を有する光学フィルムであり、前記粘着剤層が粘着剤組成物と微粒子とを含有し、前記粘着剤組成物の屈折率と前記微粒子の屈折率の差が前記粘着剤組成物の屈折率の1%以上である光学フィルム。
  2. 前記粘着剤組成物に対する前記微粒子の含有量が0.1〜50質量%である請求項1記載の光学フィルム。
  3. 前記微粒子の粒子径が0.4〜20μmである請求項1又は2記載の光学フィルム。
  4. 前記粘着剤層のヘイズ値が2%以上である請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルムを情報表示部の表面に設けた情報表示装置。
  6. 車載用に用いられる請求項5に記載の情報表示装置。
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