JP2018090228A - シートベルト装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両衝突時における乗員保持性を改善し且つ自動的に設置及び解除出来る自動車用シートベルト装置の提供。【解決手段】自動車用シートベルト装置10・20は、ダイラタント特性肩部保護カバー10aとダイラタント特性肩部保護カバー20aで形成されており、各付け根部分に磁石が設置され、シートベルト部分には液体金属形が吸着され形成されている、又各付け根部分先端にはスキー板の様に曲がっており、この曲がりと磁石との組み合わせにより、自動的に設置及び解除出来るシートベルト装置である。ダイラタント特性肩部保護カバー10aとダイラタント特性肩部保護カバー20aは衝撃を受けると瞬時に粘性を増し、衝撃エネルギーを吸収し、消散させる。【選択図】図1

Description

本発明は、シートベルト装置に関するものである。例えば、乗用車・軽四・バス・トラック・F1自動車・ラリー車・飛行機・船・ベビーカー・ベビーキャリー・チャイルドシート・車いす・等々ほとんどのシートベルトに対応出来る。
一体化しているウエヴィング部を有するシートベルトには、以下の改善点を有している。
A:装着時における肌触りが固く、振動により肌が擦れ、装着感覚に改善の余地がある。
B:衝突時におけるエネルギー吸収効率に改善の余地がある、この事は、ウエヴィングに荷重が掛かった時、ウエヴィング繊維が伸びる事でエネルギーを吸収し、効用を発揮するが、繊維が伸びるだけでは充分で無く、エネルギー吸収効率に改善の余地がある。
C:シートベルト装着時における、シートベルト肩部カバー位置は、通常タングプレート上部に位置している為、シートベルト装着を装着する際には、タングプレートと共にバックル方向に移動するので、シートベルト肩部カバーを正常な位置にセットする作業を毎回しなければならず、改善の余地がある、又背の高さの違いやシートの位置や角度により、高さ調整機能(ハイトアジャスター)でベルトの高さを調整する必要がある。
上記A:に対する対策として、特許文献1がある。
特開2013−169970号公報は、シートベルト装着時の身体への圧迫感の緩和と装着感覚の改善を目的とした、自動車用シートベルト巻き戻りクリップを開示している、この場合、身体への圧迫感を緩和する事が出来、装着感覚が向上できる。
上記B:に対する対策として、特許文献2がある。
特開2012−136169号公報は、ダイラタント特性材は、衝撃を受けると瞬時に粘性を増し、衝撃エネルギーを吸収し消散させると開示している、この事により衝突時におけるエネルギー吸収効率が改善されると共に、着脱自在である。
上記C:に対する対策として、特許文献3及び4がある。
特開2001−180433号公報は、コイルスプリングを有する滑落防止用の吊下具をハイトアジャスターに取り付ける事で、シートベルト肩部カバーがタングプレートと共にバックル方向に移動する事を防ぐので、シートベルト肩部カバーを正常な位置にセットする事が容易に成り改善される。また、WO2006/070851は、ハイトアジャスターのガイドレールに付いて、明記されている。
特開2013−169970号公報 特開2012−136169号公報 特開2001−180433号公報 WO2006/070851
特許文献1の技術では、シートベルト着用時の圧迫感や固さに関しては解決出来るが、シートベルト着用目的である、安全と言う問題が残る。
特許文献2の技術では、ダイラタント特性シートを毎回セットする必要がある事や衝撃を受けた瞬間にズレる恐れがある。
特許文献3の技術では、シートベルト肩部カバーの下部への落下と言う問題は解決出来るが、コイルスプリングの長さ本数等が明確でない、又一対化しているシートベルト腹部カバーを支える為の方策の明記は無い点が問題である。
近年車両に乗車中の人が死亡する事故で、致命傷となる部位は、「頭部」よりも「胸部」が多くなっている。エアバッグの普及で頭部が守られる半面、シートベルトの締め付けに高齢者や妊婦さんらが耐えられないケースがあるためだ。国土交通省は、ベルトから胸にかかる圧力を下げるよう、基準を改める方針を決めた。
交通事故で乗車中の人が無くなるケースは年々、減少傾向にある。国交省によると、2004年の2918人から、2015年には1499人に半減した。致命傷となった部位では、04年に約41% 占めた頭部がもっとも多かったが、エアバッグの普及もあり、15年には約30%まで下がった。代わって致命傷で最多になったのが胸部だ。12年に頭部を上回り、15年には約35%を占めた。シートベルトは事故の衝撃がかかると強く締まって体を守る。その締め付けで骨折したり、内臓を損傷したりすることがあるという。エアバッグがない時代は、頭部がフロントガラスなどにぶつからないよう、強い締め付けが必要だった。しかしエアバッグが普及し、近年の新車には標準装備されているため、頭部の損傷が減少。シートベルトで強く締め付ける必要は、なくなってきたため、国交省はベルトの性能基準を見直すことにした。この様に、エアバッグの普及により、全く新しく、斬新な機能を持った、シートベルトが求められる。
本発明の目的は、通常時におけるシートベルト装着感触の向上と衝突時におけるエネルギー吸収量増加を可能に維持したまま、車両衝突時におけるシートベルトによる乗員保持性を改善出来る自動車用シートベルト装置を提供する事にある。


本発明のもう一方の目的は、シートベルトの大部分は清掃や拭き掃除される事はないので、汗・埃・雑菌などで汚れるシートベルトの清潔に使用出来る、シートベルトカバーを提供する事にある。
本発明の目的は、従来肩部シートベルトの正しい位置は、肩の中央にあることですが、ハイトアジャスターを使い高さ調整をしない場合、肩部シートベルトが首の方に掛かり、逆に肩から外れそうになることを、防ぐことにある。
(A)本発明の自動車用シートベルトは、シートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーにおける着座乗員の胸部と腹部に対応するウエヴィング部分に、ダイラタント特性を有する保護材が配置されており、例示であり限定されないが、着脱自在にすることで、高齢者や妊婦さんら様に、シートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーを、幅広にすることで衝撃吸収力が高く、安全性が向上できる。
ダイラタント特性保護材で出来ているシートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーは、衝撃荷重が作用していない状態では柔らかいため、通常のシートベルト使用時にはソフト感があり、シートベルト装着感触が向上する。又車両衝突時ダイラタント特性保護材に衝撃荷重が作用すると、瞬時に硬化すると共に衝撃エネルギーを吸収する、その際シートベルトのウエヴィングが伸びる事によるエネルギー吸収力を阻害しない。
実施例A;に係るシートベルト肩部カバー装置及びシートベルト腹部カバー装置の斜視図である。 図1のシートベルト肩部カバー装置のα―α線に沿ってみた拡大断面図である。 シートベルト肩部カバーを展開した状態を示す平面図で有り、同図(a)は表面側からみた平面図であり、同図(b)は裏面側から見た平面図である。 図1のシートベルト肩部カバー装置のβ―β線に沿って見た拡大断面図である。 図1のシートベルト腹部カバー装置のα―α線に沿ってみた拡大断面図である。 シートベルト腹部カバーを展開した状態を示す平面図で有り、同図(a)は表面側からみた平面図であり、同図(b)は裏面側から見た平面図である。 図1のシートベルト腹部カバー装置のβ―β線に沿って見た拡大断面図である。 図1のシートベルト肩部カバー装置根元部分(ア)の詳細図である。 図1のシートベルト腹部カバー装置根元部分(イ)の詳細図である。 シートベルト肩部カバー装置及びシートベルト腹部カバー装置の装着しない時の、同図正面図(a)は表面側から見た立面図であり、同図(b)は裏面側から見た立面図である。
(A)本発明の自動車用シートベルトは、シートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーにおける着座乗員の胸部と腹部に対応するウエヴィング部分に、ダイラタント特性を有する保護材が配置されている。ダイラタント特性を有する保護材の表面には、シートベルト幅よりも少し広い溝とシートベルトの厚みより少し深い溝が設けてあり、何か所かに落下防止留めが接地されており、シートベルトは、この溝に沿って上下に移動する。
(B) 上記(A)の自動車用シートベルトにあって、シートベルト肩部カバーの根元には、磁石を設置し磁石と相対するシートベルト面には磁石と反応する液体金属を浸透しておく、その先にシートベルト肩部カバーがある、又もう一方のシートベルト腹部カバーの根元には、磁石を設置し磁石と相対するシートベルト面には磁石と反応する液体金属を浸透しており、その先に約10cm〜20cmのシートベルト腹部台座を設置し、その先にシートベルト腹部カバーがある。
特にシートベルト腹部カバー台座は、シートベルト腹部カバーを使用しない時に、シートベルト腹部カバーが車床面に直接触れない為の台座であるので、丈夫な素材である、但しシートベルトが中心に有り、しかもシートベルトが縮んだ状態なので、倒れる心配は無いと考える。
(C) 上記(A)の自動車用シートベルトにあって、シートベルト肩部カバー・タングプレート側は平面でシートベルトを挟んだ状態になっており、シートベルトと共に移動する、反対側のショルダーベルト肩部カバー・アンカ側の形状は、シートベルト肩部カバー表面が内側(身体)にアール状に曲がっており、乗車員の肩に収まる。
シートベルトを装着していない時の、シートベルト肩部カバー・スリップガイド側先端の裏面には磁石が設置しており、磁石と相対するシートベルト面には、磁石と反応する液体金属を浸透しておく事でシートベルトを装着する時は、シートベルト肩部カバーと共に伸びる事で、シートベルト肩部カバーアール部分引っ掛かり乗員の肩で固定された後は、シートベルト肩部カバーと離れシートベルトは伸び所定の位置でセットされる、逆にシートベルトが外された場合は、磁石と反応する液体金属を浸透しているシートベルト部分が縮み、シートベルト肩部カバー裏面に設置している磁石前を通過する時、磁石と反応してシートベルト肩部カバーと共に上昇し、最初の状態であるシートベルト肩部カバー・アンカ側に自動的にセットされる。
シートベルトを装着していない時の、シートベルト腹部カバー・アンカ側先端の裏面には磁石が設置しており、磁石と相対するシートベルト面には、磁石と反応する液体金属を浸透しておく事でシートベルトを装着する時は、シートベルト腹部カバーと共に伸びる事で、シートベルト腹部カバーのアール部分で引っ掛かり、乗員の腹部で固定された後は、シートベルト腹部カバーと離れシートベルトは伸び所定の位置でセットされる、逆にシートベルトが外された場合は、磁石と反応する液体金属を浸透しているシートベルト部分が縮み、シートベルト腹部カバー裏面に設置している磁石前を通過する時、磁石と反応してシートベルト腹部カバーと共に移動し、最初の状態であるシートベルト腹部カバー・アンカ側に自動的にセットされる。シートベルト肩部カバーと
シートベルト腹部カバーの相違点は、シートベルト腹部カバー・タングプレート側がシートベルトと同じアール型になり、腹部を包み込むような左右対称に近い形でセットされる。
シートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーは、長さと厚みがあるのでシートベルトが身体に殆ど触れずに肩部及び腹部に接触する。
シートベルトを着用する際、ハイトアジャスターを使いシートベルトの高さ調整をしなくても、シートベルト肩部カバーのアール部分が必ず引っ掛かりセットされる為、首に近い方や肩から外れそうな位置で、セットされる事は無いと考える。
ダイラタント特性保護材で出来ているシートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーは、衝撃荷重が作用していない状態では柔らかいため、通常のシートベルト使用時にはソフト感があり、シートベルト装着感触が向上する。又車両衝突時ダイラタント特性保護材に衝撃荷重が作用すると、瞬時に硬化すると共に衝撃エネルギーを吸収する、その際シートベルトのウエヴィングが伸びる事によるエネルギー吸収力を阻害しない。
具体的には、車両衝突時最初に作用する部位は、肩部及び腹部に直接触れているシートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーなので、上記で述べた様に瞬時に硬化すると共に衝撃エネルギーを吸収し、同時進行でシートベルトのウエヴィングが伸びる事によるエネルギー吸収が稼働する、別々な二つのエネルギー吸収力は、1+1=2で無くそれ以上のエネルギー吸収力を生み出し、エネルギー吸収量がふえる。
シートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーの横幅(W)は、当然シートベルト横幅(W)よりも広いので、シートベルトと比較して硬化したダイラタント特性保護材で出来ているシートベルト腹部カバーは、腹部カバー表面が内側(身体)にアール状に緩やかな曲線を描いているので、広い面積でかつ曲状平面で乗員を支持する為、エネルギー吸収効率が良く、かつ支持面の単位面積当たりの荷重が小さくなり、乗員への衝撃が軽減する。
又シートベルト肩部カバーは大部分上記と同様であるが、肩と接触する部分が、肩を覆う形状に成っているがこの機能は、従来のシートベルト装置では一切無く、支持面の単位面積当たりの荷重がより小さくなると共に、肩自体がアンカの役割をしますので、衝突時前方に移動する力の抑制に繋がる。
最先端技術を集積した、F1のシートベルト肩部でも、通常のシートベルトと同じように、平坦で真っすぐな素材で出来ており、本発明の様に、シートベルト肩部にアール部分を設け、肩を包み込むようにした、シートベルトは存在しないと考える、安全性や効果を考えた場合F1車が、最も良いと考える。

シートベルト肩部カバーのスリップガイド側は、装着時には、シートベルト肩部カバー表面が内側(身体)にアール状に曲がっており、乗車員の肩に自動的に収まり、又外した際には自動的に元に戻るシステムである。
又シートベルト腹部カバーのアンカ側は、装着時には、シートベルト腹部カバー表面が内側(身体)にアール状に曲がっており、乗車員の腹部に自動的に収まり、又外した際には自動的に元に戻るシステムである。
シートベルトアンカーに固定されているので、落下・滑落の恐れは無く、台座を設ける事で車床面に直接触れること無く、乗員の体格に関係なく常にシートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーが、所定位置近辺にある。
シートベルト肩部カバー及シートベルト及びシートベルト腹部カバーは、シートベルト外側にあるので、使い捨て不織布等のカバーを取りかえる事により、レンタカーや自動車教習所の様に、乗員が不特定多数の場合非常に役立つ、また助手席の場合も不特定多数ですので役立つと考える、又冬場であればシートベルト肩部カバー及びシートベルト腹部カバーに保温性を持ったカバーを取り付ける事も可能である。
又シートベルト肩部カバー及シートベルト及びシートベルト腹部カバーはこの部分だけ着脱自在にする事で、使い捨て不織布等のカバーや保温性を持ったカバーを取り付ける際便利である。
本発明のシートベルト肩部カバー装置10を、図1〜図4及び図9を参照して説明する、又シートベルト腹部カバー装置20を、図5〜図8及び図10を参照して説明する、
本発明のシートベルト肩部カバー装置10及びシートベルト腹部カバー装置20の共通する構造部分には、同じ符号で記している、表はシートベルト肩部・腹部カバーの表面(身体に触れる方)を示し、裏面はシートベルト側を示している、UPは上方を示している。
本発明の実施例1に係る自動車用シートベルト装置は、図1〜図4・図6に示す様に、シートベルト肩部2aおよびシートベルト腹部2bを含むタングプレート8ハイトアジャスター7を含む。シートベルト肩部2aの一端はハイトアジャスター7に連結され、シートベルト腹部2bの一端は固定アンカ5に連結されている。
シートベルト装置における着座乗員の胸部と腹部に当たるシートベルト2部分、胸部はシートベルト肩部カバー装置10で腹部はシートベルト腹部カバー装置20には、ダイラタント特性を有するカバーが設けられている。
ダイラタント特性とは、衝撃以外ではゲル状で、衝撃が掛かった時には瞬時に粘性を増して固体状となり、休止状態で再び元のゲル状となる特性をいう。ダイラタント特性保護カバー10・20は、休止状態のもとでは柔らかく肌触りがよく、衝撃力が加わると瞬時に剛性が増して固体エラストマとしてふるまい衝撃エネルギーを消散させ吸収する。ダイラタント特性保護カバー10・20の一部に衝撃力が加わった場合でも、その衝撃が加わった部分のみならず、その衝撃力が伝達された部分も瞬時に剛性が増して固体エストラマとして振る舞い、衝撃エネルギーを消散させ吸収する。
ダイラタント特性保護カバー10・20は、通常ダイラタント特性を示すポリマ組成分、及び潤滑剤と充填剤を含む。
ダイラタント特性を示すポリマ組成分は、ポリポロシロキサン・キサンタンガム・カーゴム及びポリビニルアルコール四ホウ酸ナトリウムよりなる群から選択された1種以上のポリマである。
これらのポリマ組成分、たとえばポリポロシロキサンは、低速で力が印加されると容易に変形して、ポリマ組成物に接触する対象物外形に順応し、高速で力が加わると瞬時に粘性が増加して固体ポリマとなり衝撃エネルギーを吸収する、固体ポリマを休止状態にすると元のゲル状態にゆるやかに復帰する。
ダイラタント特性保護カバー10・20は、たとえば英国のD3O lab社が製造し市販されている、公知のD3O(登録商標)材を使用する事が出来る。D3O(登録商標)材は、受ける衝撃の強さで分子の結束が変化する。強い衝撃を受けると瞬時に分子同士が結束して固体状となり、衝撃が吸収・消散されエネルギーの多くが熱に変換される。衝撃が無くなると分子の結束が解かれて元の柔軟な状態に戻る。以上は、本発明の実施例1と実施例2に共通に適用される。
ダイラタント特性保護カバー10は、シートベルト2aにおける着座乗員の胸部に当たるダイラタント特性保護カバー10a表に、以下の様に配置される。すなわちダイラタント特性保護カバー10のハイトアジャスター7方向先端部は、着座乗員の胸部に当たる方向に図4・図8が示すようにスキー板の先端が曲がっている様に、アール部分が設けてあり、シートベルト2aがバックル9方向にスライドした時、肩部に自動的に引っ掛かり、ダイラタント特性保護カバー10が万人を問わず、胸部所定位置に配置される。又ダイラタント特性保護カバー10のハイトアジャスター7方向先端部裏面には磁石10cが設置されており、相対するシートベルト面には液体金属を吸着したシートベルト部分2cが設置されており、常に磁石10cと液体金属を吸着したシートベルト部分2cは接着しているので、自動的に上下移動が可能になる、但しシートベルト着用の際は、バックル8方面に強制的に力が加わり、磁石10cと液体金属を吸着したシートベルト部分2cが剥離する。ダイラタント特性保護カバー10裏面には、シートベルト2aとダイラタント特性保護カバー10が離脱せぬようにダイラタント特性保護カバー10bが数か所設置されている、又ダイラタント特性保護カバー10は後付けが可能なので、着脱自在方式でも可である。
ダイラタント特性保護カバー20は、シートベルト2bにおける着座乗員の腹部に当たるダイラタント特性保護カバー20a表に、以下の様に配置される。すなわちダイラタント特性保護カバー20のバックル8方向先端部は真っすぐであり衝撃が無い状態の場合、柔軟であるので、シートベルト2bを装着した際には、シートベルト2bと同様の円を描く、又ダイラタント特性保護カバー20のバックル9方向先端部には、磁石10cが設置されシートベルト2dに吸着している液体金属と反応し、バックル9方向に自動的に移動する。一方ダイラタント特性保護カバー20アンカ5方向先端部には、図7・図9が示すようにスキー板の先端が曲がっている様に、アール部分が設けてあり、シートベルト2bがバックル9方向にスライドした時、腹部に自動的に引っ掛かり、ダイラタント特性保護カバー20が万人を問わず、腹部所定位置に配置される。一方ダイラタント特性保護カバー20アンカ5方向先端部アンカ4と接する部分には、アンカ5から約10cm〜20cmの台座20dが設置してあり、ダイラタント特性保護カバー20が直接、車床と触れる事を防げる。
次に実施例1の作用、効果を説明する。
まず、ダイラタント特性保護カバー10・20は衝撃荷重が作用していない状態では柔らかいため、通常のシートベルト使用時には装着感触が向上する。これによって、従来技術で述べた柔らかい詰め物の無いシートベルト2に存在していた、A:通常時おける肌触りが固く、装着感触に改善の余地があったと言う、課題が解決される。
また、車両衝突時に車両が急に止まり乗員が慣性で前方に移動して、乗員からダイラタント特性保護カバー10・20に衝撃荷重が作用する。この時、ダイラタント特性保護カバー10・20は瞬時に粘性を増加し、硬化すると共に衝撃エネルギーを吸収する。この場合、乗員の移動開始前または移動開始時にダイラタント特性保護カバー10・20は、まだ硬化していないので、乗員がダイラタント特性保護カバー10・20を保持したシートベルト2に接触しても乗員は固体に衝突した時のような衝撃は受けない。乗員がダイラタント特性保護カバー10・20を保持したベルトに当たって前方への移動量が瞬時に増すとともにダイラタント特性保護カバー10・20は瞬時に粘性を増す。その結果、乗員からシートベルト2にかかる衝撃エネルギーが吸収され、その反力としての乗員人体への衝撃が和らぐ。
衝突の際ダイラタント特性保護カバー10・20は、シートベルト2が伸びることによるエネルギー吸収を阻害しない。したがって、ダイラタント特性保護カバー10・20によるエネルギー吸収分衝突時のエネルギー吸収量が増加される。すなわち、衝突時のエネルギー吸収量は、シートベルト2が伸びることによるエネルギー吸収量とダイラタント特性保護カバー10・20によるエネルギー吸収量の合計となる。
また、平板上に硬化したダイラタント特性保護カバー10・20は、シートベルト2が作動した時のV字断面の場合の面積より広い面積で、かつ板状平面で乗員を支持するため、エネルギー吸収効率が良くなり、かつ支持面の単位面積当たりの荷重が小さくなり乗員への衝撃反力が低減される。
また、車両衝突時にダイラタント特性保護カバー10・20に衝撃荷重が作用するとダイラタント特性保護カバー10・20はシートベルト2の断面がV字状になる前に瞬時に硬化するので、ダイラタント特性保護カバー10・20は平板状に硬化する。したがって、従来のようにシートベルト2の断面がV字状に折れてV字の線上の先端が乗員の体に食い込んで障害値を高めることがない。これによって、車両衝突時における乗員の体の保持性と乗員への衝撃反力を改善できる。従来技術では、装着時の感触向上と衝撃吸収効率の向上は背反事項であったが、本発明により両立可能となる。
ダイラタント特性保護カバー10・20に施されているアール部分と磁石10c・20cの効果により、ダイラタント特性保護カバー10・20は所定位置に、しかも自動的に配置出来、収納時も自動的に納まる。従来技術では、シートベルトカバーを所定位置に配置する為には手動での作業が必要である。また、ダイラタント特性肩部保護カバー10のアール部分の効果により、従来技術では絶対に出来ない肩部を包み込むような形にすることで、板状平面が曲線面に変わる事で面積が広くなり、エネルギー吸収効率が良くなり、かつ支持面の単位面積当たりの荷重が小さくなり乗員への衝撃反力が低減される。また、ダイラタント特性腹部保護カバー20も、衝撃が無い状態の場合柔軟であるため、シートベルト2bを装着した際には腹部を包み込むような形にする事で、シートベルト2bと同様の円を描くことで、板状平面が曲線面に変わる事で面積が広くなり、エネルギー吸収効率が良くなり、かつ支持面の単位面積当たりの荷重が小さくなり乗員への衝撃反力が低減される。
2 シートベルト
2a シートベルト肩部
2b シートベルト腹部
2c 液体金属を吸着したシートベルト部分
4 リトラクター
5 アンカ
7 ハイトアジャスター
8 タングプレート
9 バックル
10 ダイラタント特性肩部保護カバー
10a ダイラタント特性肩部保護カバー表側
10b ダイラタント特性肩部保護カバー裏側(留め金)
10c ダイラタント特性肩部保護カバー磁石
20 ダイラタント特性腹部保護カバー
20a ダイラタント特性腹部保護カバー表側
20b ダイラタント特性腹部保護カバー裏側(留め金)
20c ダイラタント特性腹部保護カバー磁石
20d 腹部調整バネ・ゴム







Claims (7)

  1. ショルダーベルトを含む自動車用シートベルト装置にあって、前記シートベルトにおける着座乗員の胸部及び腹部に対応するウエヴィング部分にダイラタント特性を有するカバー材が配置されている自動車用シートベルト装置。
  2. 前記シートベルト装置のうち前記着座乗員の胸部及び腹部に対応するウエヴィング部分に着脱自在の、ダイラタント特性肩部保護カバーとダイラタント特性腹部保護カバーが形成されている請求項1記載のシートベルト装置。
  3. 前記シートベルト装置のうち前記着座乗員の胸部部分及び腹部部分を、包み込むように形成されている請求項1及び2記載のシートベルト装置。
  4. 前記シートベルト装置のうち前記着座乗員の胸部部分及び腹部部分に自動的に且つ所定位置に必ずダイラタント特性肩部保護カバーとダイラタント特性腹部保護カバーが設置できる請求項1〜3のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  5. 前記シートベルト装置のうちダイラタント特性肩部保護カバーとダイラタント特性肩部保護カバーの付け根部分各一方側がR部分を設け、例示であり限定されないが、例えばスキー板の様に曲がった形で形成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  6. 前記シートベルト装置のうちダイラタント特性肩部保護カバーとダイラタント特性腹部保護カバーの付け根部分各一方側に磁石が設置され、相対するシートベルト部分には磁石と反応する液体金属形が吸着された形で形成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のシートベルト装置。
  7. 前記シートベルト装置のうちダイラタント特性腹部保護カバーの根元アンカ側には、ダイラタント特性腹部保護カバーのアール部分が直接車の床に触れる事を避ける為の台座を設けた形で形成されている、請求項1〜6のいずれか1項に記載のシートベルト装置。









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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20200086822A1 (en) * 2018-09-19 2020-03-19 GM Global Technology Operations LLC Safety restraint system and method

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