以下、添付の図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。各図における同一の符号は、同一の部分または相当する部分を示す。本開示では、重複する説明については適宜に簡略化または省略する。なお本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組み合わせ可能な構成のあらゆる組み合わせを含み得るものである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1の空気清浄装置100の断面図である。図1は、水平面に平行な断面を示している。以下、本実施の形態においては、図1の上下方向を左右方向とする。また、図1の左方向を手前方向、図1の右方向を奥方向とする。
空気清浄装置100は、手前方向から空気を取り込み、当該空気を清浄して奥方向へ放出する装置である。空気清浄装置100は、空気に含まれる対象物質を除去することによって、当該空気を清浄する装置である。空気清浄装置100は、例えば、家庭およびオフィス等に設けられた換気ダクトを構成する装置として使用される。また、空気清浄装置100は、例えば、空調機を構成する装置であってもよい。
空気清浄装置100は、図1に示すように、例えば、ダクト101、紫外光照射装置102および粒子除去部103を備える。ダクト101は、空気を搬送するためのものである。紫外光照射装置102は、紫外光を照射する装置である。紫外光照射装置102は、空気中の対象物質を粒子化させる装置である。粒子除去部103は、紫外光照射装置102によって発生した粒子を除去するものである。
本実施の形態のダクト101には、図1に示すように、例えば、第1部分101aおよび第2部分101bが含まれる。第1部分101aは、第1の方向に沿って形成される。一例として、第1部分101aは、図1に示すように、手前方向から奥方向へむけて、直線状に形成される。
第2部分101bは、第2の方向に沿って形成される。第2の方向は、上記の第1の方向と異なる方向である。一例として、第2部分101bは、左右方向に沿って直線状に形成される。第2部分101bは、第1部分101aに連続している。すなわち、空気清浄装置100が備えるダクト101は、途中で曲がっている。ダクト101は、一例として、第1部分101aから第2部分101bにかけて直角に曲がっている。
また、本実施の形態のダクト101には、図1に示すように、例えば、第3部分101cがさらに含まれる。第3部分101cは、第3の方向に沿って形成される。第3の方向は、上記の第2の方向と異なる方向である。一例として、第3部分101cは、図1に示すように、手前方向から奥方向へむけて、直線状に形成される。すなわち、本実施の形態において、第3の方向は第1の方向と同じ方向に設定される。
第3部分101cは、第2部分101bに連続している。第2部分101bは、第1部分101aと第3部分101cとの間にある。すなわち、第1部分101a、第2部分101bおよび第3部分101cは、順に連続している。ダクト101は、一例として、第2部分101bから第3部分101cにかけて直角に曲がっている。本実施の形態のダクト101は、図1に示すように、第1部分101a、第2部分101bおよび第3部分101cによって形成されたS字型の部分を有する。
ダクト101の内部には、風路104が形成される。風路104は、ダクト101によって囲われている。風路104の断面形状は、例えば、円形または矩形である。なお、風路104の断面形状は、本例に限定されるものではない。風路104には、例えば図示しない送風機等によって、空気が流れる。図1中の白抜き矢印は、風路104内の空気の流れを示すものである。
風路104には、例えば、図1に示すように、第1風路104a、第2風路104bおよび第3風路104cが含まれる。第1風路104a、第2風路104bおよび第3風路104cは、順に連続する。
第1風路104aは、第1部分101aの内部に形成される。第1風路104aは、第1部分101aによって囲われている。言い換えると、第1風路104aを取り囲む壁面は、第1部分101aによって形成されている。第1風路104aは、上記した第1の方向に沿っている。すなわち、本実施の形態の第1風路104aは、手前方向から奥方向へ向く方向に沿っている。
第2風路104bは、第2部分101bの内部に形成される。第2風路104bは、第2部分101bによって囲われている。言い換えると、第2風路104bを取り囲む壁面は、第2部分101bによって形成されている。第2風路104bは、上記した第2の方向に沿っている。すなわち、本実施の形態の第2風路104bは、左右方向に沿っている。第2風路104bが沿う方向は、第1風路104aが沿う方向と異なっている。風路104は、一例として、第1風路104aから第2風路104bにかけて直角に曲がっている。
第3風路104cは、第3部分101cの内部に形成される。第3風路104cは、第3部分101cによって囲われている。言い換えると、第3風路104cを取り囲む壁面は、第3部分101cによって形成されている。第3風路104cは、上記した第3の方向に沿っている。すなわち、本実施の形態の第3風路104cは、手前方向から奥方向へ向く方向に沿っている。第3風路104cが沿う方向は、第2風路104bが沿う方向と異なっている。風路104は、一例として、第2風路104bから第3風路104cにかけて直角に曲がっている。本実施の形態の風路104は、図1に示すように、第1風路104a、第2風路104bおよび第3風路104cによって形成されたS字型の部分を有する。
本実施の形態の空気清浄装置100内を流れる空気は、第1風路104a、第2風路104bおよび第3風路104cの順に流れる。すなわち、第1風路104a、第2風路104bおよび第3風路104cは上流から下流に向かって並んでいる。第2風路104bは、第1風路104aの下流側に連続する。第3風路104cは、第2風路104bの下流側に連続する。また、第2部分101bは、第1部分101aの下流側端部に連続する。第3部分101cは、第2部分101bの下流側端部に連続する。
図1に示すように、第1風路104aには、第1の方向、すなわち手前方向から奥方向に向かって空気が流れる。第2風路104bには、左右方向に空気が流れる。ダクト101内の風路104を流れる空気の進行方向は、第1風路104aから第2風路104bにかけて曲がっている。一例として、風路104を流れる空気の進行方向は、第1風路104aから第2風路104bにかけて直角に曲がっている。
また、第3風路104cには、第3の方向、すなわち手前方向から奥方向に向かって空気が流れる。ダクト101内の風路104を流れる空気の進行方向は、第2風路104bから第3風路104cにかけて曲がっている。一例として、風路104を流れる空気の進行方向は、第2風路104bから第3風路104cにかけて直角に曲がっている。
上記のように構成された風路104内に空気が流れた場合、第1風路104aから第2風路104bにかけて空気の流れが乱される。また、上記のように構成された風路104内に空気が流れた場合、第2風路104bから第3風路104cにかけて空気の流れが乱される。例えば、第2風路104bには、渦が発生する。第2風路104b内の空気の流れは、例えば、層流ではなく乱流となる。
紫外光照射装置102は、上記のように構成された第2風路104bに紫外光を照射する。すなわち、紫外光照射装置102は、流れが乱れた状態の空気に紫外光を照射する。紫外光照射装置102は、例えばダクト101の第2部分101bに取り付けられる。本実施の形態の紫外光照射装置102は、第2の方向に向けて設けられる。本実施の形態の紫外光照射装置102は、第2の方向に向けて紫外光を照射する。例えば、図1に示すように、紫外光照射装置102は、第2部分101bのうち、第2風路104bを左方から囲う壁面と第2風路104bを右方から囲う壁面とに配置される。
なお、紫外光照射装置102の配置および紫外光照射装置102が紫外光を照射する方向は、上記した例に限定されない。紫外光照射装置102は、第2風路104bに紫外光を照射するものであればよい。例えば、紫外光照射装置102は、第2風路104bに向けて、第1部分101aに取り付けられてもよい。また、紫外光照射装置102は、例えば、第1の方向に向けて紫外光を照射してもよい。例えば、紫外光照射装置102は、第2部分101bのうち、第2風路104bを手前方向から囲う壁面と第2風路104bを奥方向から囲う壁面とに配置されてもよい。
紫外光照射装置102によって発生した粒子を除去する粒子除去部103は、紫外光照射装置102によって紫外光が照射される位置よりも下流に配置される。粒子除去部103は、例えば、図1に示すように、第3風路104cに配置される。なお、粒子除去部103の配置は、本実施の形態に限定されない。例えば、粒子除去部103は、第2風路104bに配置されていてもよい。
粒子除去部103は、例えば粒子捕集フィルタ103aとオゾン分解フィルタ103bとによって形成される。粒子捕集フィルタ103aは、空気中の粒子を捕集するフィルタである。オゾン分解フィルタ103bは、空気中のオゾンを分解するフィルタである。
上述したように、紫外光照射装置102は、第2風路104bに紫外光を照射する。紫外光照射装置102が紫外光を照射することにより、第2風路104bを流れる空気中の対象物質は、例えば光化学反応によって粒子に変化する。対象物質が変化した粒子を含む空気は、第2風路104bから第3風路104cへ流れる。
例えば、第3風路104cに空気が流れると、当該空気中に含まれる粒子が粒子捕集フィルタ103aに捕集される。これにより、空気中の粒子が除去される。また、空気中に紫外光が照射された場合、当該空気中にオゾンが発生する場合がある。すなわち、第2風路104bから第3風路104cへと流れる空気には、オゾンが含まれる場合がある。第3風路104cを流れる空気に含まれるオゾンは、オゾン分解フィルタ103bによって分解される。粒子除去部103は、上記のようにして、空気を清浄する。清浄な空気は、粒子除去部103を通過して、第3風路104cのさらに下流へ放出される。
本実施の形態の空気清浄装置100は、ダクト101、紫外光照射装置102および粒子除去部103を備える。ダクト101の内部には、第1風路104aと第2風路104bとが形成されている。第2風路104bは、第1風路104aの下流側に連続し、第1風路104aが沿う方向と異なる方向に沿っている。紫外光照射装置102は、第2風路104bに紫外光を照射し、対象物質を粒子化させる。粒子除去部103は、紫外光照射装置102によって粒子化した対象物質を除去する。
本実施の形態のダクト101の内部に空気が流れる場合、第1風路104aから第2風路104bにかけて空気の流れの乱れが生じる。第1風路104aから第2風路104bにかけて生じた空気の流れの乱れは、第2風路104b内に空気が滞留する時間を長くさせる。このため、紫外光照射装置102は、第2風路104bを流れる空気に対し、紫外光を十分に長い時間照射することができる。紫外光照射装置102は、対象物質を十分に粒子に変化させることができる。粒子除去部103は、紫外光照射装置102によって十分に粒子化した対象物質を除去する。本実施の形態であれば、空気に対して紫外光を十分に照射して、当該空気に含まれる対象物質を十分に除去することができる空気清浄装置100が得られる。
また、本実施の形態のダクト101の内部には、第2風路104bが沿う方向と異なる方向に沿う第3風路104cが形成されている。このため、ダクト101の内部に空気が流れる場合、第2風路104bから第3風路104cにかけて空気の流れの乱れが生じる。本実施の形態であれば、第2風路104b内に空気が滞留する時間をより長くすることができる。これにより、空気に対して紫外光をより十分に照射して、当該空気に含まれる対象物質をより十分に除去することができる空気清浄装置100が得られる。
本実施の形態の粒子除去部103は、第3風路104cに配置されている。これにより、遮蔽板等を必要とせずに、紫外光照射装置102から照射された紫外光が粒子除去部103に当たることを防止できる。本実施の形態であれば、紫外光を原因とした粒子除去部103の劣化が抑制される。
なお、ダクト101および風路104の形状は、本実施の形態と異なる形状であってもよい。例えば、ダクト101および風路104は、L字型またはU字型等に曲げられた部分を有するものであってもよい。例えば、第1の方向と第3の方向とは異なっていても良い。また、図1は、鉛直方向と平行な断面を示していてもよい。すなわち、第2部分102bおよび第2風路104bは、上下方向に沿っていてもよい。風路104の形状は、途中で曲がっていればよい。
また、第1風路104aと第2風路104bとがなす角度は、例えば、直角でなくてもよい。第1風路104aと第2風路104bとがなす角度は、第1風路104aから第2風路104bにかけて空気の流れの乱れが十分生じるように設定されればよい。第1風路104aと第2風路104bとがなす角度は、例えば、第2風路104b内の空気の流れが乱流になるように設定される。第1風路104aと第2風路104bとがなす角度は、例えば、第2風路104b内に空気が滞留する時間が十分に長くなるように設定される。第1風路104aと第2風路104bとがなす角度は、例えば、第2風路104b内での圧力損失が第1風路104a内での圧力損失に対して十分に大きくなるように設定される。また、第2風路104bと第3風路104cとがなす角度も、同様に、本実施の形態に限定されない。
本実施の形態の空気清浄装置100が除去する対象物質には、例えばVOCが含まれる。VOCは、Volatile Organic Compoundsの略称である。VOCは、揮発性有機化合物を意味する。VOCには、例えば、トルエン、キシレンおよび酢酸エチル等が含まれる。
空気中のVOCは、紫外光が照射されると、光化学反応によって、凝縮して粒子に変化する。また、空気中のVOCは、紫外光が照射されると、光化学反応によって、空気中に既に存在する粒子に吸着または吸収される。これにより、二次生成粒子が生成される。二次生成粒子とは、気体として放出された物質が、空気中であらためて粒子として生成されたものである。このようにして、空気中のVOCは、二次生成粒子となる。
また、空気中のVOCは、ラジカル、オゾン等と化学反応を起こして、揮発性の低い第1の有機化合物に変化する。この揮発性の低い第1の有機化合物は、空気中に既に存在する粒子上で凝縮する。これにより、二次生成粒子が生成される。
化学反応を起こしたVOCから生成された揮発性の低い第1の有機化合物は、空気中に既に存在する粒子に吸着または吸収されることもある。粒子に吸着または吸収された第1の有機化合物は、化学反応によってさらに揮発性の低い第2の有機化合物に変化する。その結果、粒子上または粒子中において第1の有機化合物が減る。粒子上または粒子中において第1の有機化合物が減ると、空気中の第1の有機化合物がさらに粒子に吸着または吸収される。このように、粒子への有機化合物の吸着および吸収と化学反応とが繰り返されることによって、二次生成粒子が生成される。
紫外光照射装置102によって照射される紫外光には、例えば、185nmの波長の紫外光が含まれていてもよい。185nmの波長の紫外光は、空気中の酸素からオゾン発生させる。これにより、空気中のVOCの化学反応が促進される。空気中のVOCの化学反応が促進されることによって、効率よく二次生成粒子が生成される。紫外光照射装置102によって照射される紫外光に185nmの波長の紫外光が含まれている場合、空気中のVOCが効率よく除去される。また、紫外光照射装置102によって発生したオゾンは、オゾン分解フィルタ103bによって十分に分解される。
空気清浄装置100が備える紫外光照射装置102は、例えば、紫外光を発する光源として紫外光発光ダイオードを有していてもよい。紫外光照射装置102の光源が紫外光発光ダイオードである場合、この紫外光照射装置102によって照射される紫外光の波長は、任意の波長として容易に設定可能である。
紫外光発光ダイオードは、指向性の高い光源である。紫外光照射装置102の光源が紫外光発光ダイオードである場合、この紫外光照射装置102によって照射される紫外光の方向は、例えば反射板等を必要とすることなく容易に設定される。なお、紫外光照射装置102の光源は、紫外光発光ダイオードに限定されない。紫外光照射装置102の光源は、例えば水銀灯等であってもよい。
紫外光照射装置102によって照射される紫外光には、例えば、254nmの波長の紫外光が含まれていてもよい。紫外光照射装置102によって照射される紫外光に254nmの波長の紫外光が含まれている場合、空気清浄装置100は、風路104内の空気中に浮遊する微生物および菌を不活性化させることができる。不活性化した菌および微生物は、例えば、粒子捕集フィルタ103aによって捕集される。粒子捕集フィルタ103aによって捕集された微生物および菌は、不活性化しているため、粒子捕集フィルタ103a上で増殖しない。
本実施の形態の粒子除去部103は、粒子捕集フィルタ103aとオゾン分解フィルタ103bとによって形成される。粒子捕集フィルタ103aは、例えば難燃性の材料で形成される。オゾン分解フィルタ103bは、例えば、金属またはセラミック等の不燃性の基材と二酸化マンガン等の無機触媒とによって形成される。粒子除去部103は、このように、例えば、難燃性の部材として形成される。本実施の形態の空気清浄装置100は、難燃性が要求される場所にも配置可能である。なお、空気清浄装置100が配置される場所に難燃性が要求されない場合には、例えば活性炭等によって粒子除去部103が形成されていてもよい。
また、紫外光照射装置102によって照射される紫外光には、例えば、185nmの波長の紫外光が含まれていなくてもよい。紫外光照射装置102によって照射される紫外光に185nmの波長の紫外光が含まれていない場合には、空気中にオゾンが生成されない。例えば、空気清浄装置100によって除去する対象物質には、オゾンが含まれない場合がある。この場合、紫外光照射装置102によって照射される紫外光に185nmの波長の紫外光が含まれていなければ、粒子除去部103はオゾン分解フィルタ103bを有していなくてもよい。本例であれば、1種類の部材から形成される粒子除去部103によって、空気を清浄することができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図2は、実施の形態2の空気清浄装置200の斜視図である。実施の形態1との相違点を中心に、実施の形態2の空気清浄装置200について説明する。実施の形態1と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化または省略する。
本実施の形態の空気清浄装置200は、実施の形態1の空気清浄装置100と同様、手前方向から空気を取り込み、当該空気を清浄して奥方向へ放出する装置である。空気清浄装置200は、例えば、流入側ダクト201a、支持部201bおよび流出側ダクト201cを備える。また、空気清浄装置200は、実施の形態1の空気清浄装置100と同様、紫外光照射装置102および粒子除去部103を備える。
一例として、流入側ダクト201aは、手前方向から奥方向へむけて、直線状に形成される。また、流入側ダクト201aは、一例として、手前方向から奥方向へむけて、直線状に形成される。支持部201bは、流入側ダクト201aと流出側ダクト201cとを支持する。支持部201bは、流入側ダクト201aと流出側ダクト201cとの間に配置される。
流入側ダクト201aの内部には、実施の形態1の第1風路104aに対応する第1風路204aが形成される。支持部201bの内部には、第1風路204aに連通する第2風路204bが形成される。流出側ダクト201cの内部には、第2風路204bに連通する第3風路204cが形成される。第1風路204a、第2風路204bおよび第3風路204cは、順に連続する。図2中の白抜き矢印は、第1風路204a、第2風路204bおよび第3風路204c内の空気の流れを示す。
本実施の形態の空気清浄装置100内を流れる空気は、第1風路204a、第2風路204bおよび第3風路204cの順に流れる。すなわち、第1風路204a、第2風路204bおよび第3風路204cは上流から下流に向かって並んでいる。第2風路204bは、第1風路204aの下流側に連続する。第3風路204cは、第2風路204bの下流側に連続する。また、支持部201bは、流入側ダクト201aの下流側に接続される。流出側ダクト201cは、支持部201bの下流側に接続される。
支持部201bは、例えば箱型の部材である。なお支持部201の形状は、例えば、球状等であってもよい。支持部201bには、例えば、ダクトを支持するための部材、ダクトを分岐させるための部材または内部にフィルターボックスが設けられた部材等の、汎用性のある部材が該当する。
支持部201bは、例えば、図2に示すように、流入側ダクト201aに対して垂直な壁部205aを有する。流入側ダクト201aと支持部201bとは、壁部205aを介して接続される。支持部201bの内部に形成された第2風路204bの流路断面積Bは、第1風路204aの流路断面積Aよりも大きくなっている。
また、支持部201bは、例えば、図2に示すように、流出側ダクト201cに対して垂直な壁部205bを有する。流出側ダクト201cと支持部201bとは、壁部205bを介して接続される。流出側ダクト201cの内部に形成された第3風路204cの流路断面積Cは、第2風路204bの流路断面積Bよりも小さくなっている。例えば、第1風路204aの流路断面積Aは、第3風路204cの流路断面積Cと同じである。例えば、流入側ダクト201aおよび流出側ダクト201cは、互いに同様の寸法として設計されたダクトである。
ここで、第1風路204a、第2風路204bおよび第3風路204cを、まとめて空気清浄風路と呼ぶ。すなわち、空気清浄装置200の内部には、この空気清浄風路が形成される。本実施の形態において、空気清浄風路の流路断面積は、例えば、図2に示すように、第1風路204aから第2風路204bにかけて急激に変化する。空気清浄風路の流路断面積は、例えば、第1風路204aから第2風路204bにかけて不連続に変化する。
また、本実施の形態において空気清浄風路の流路断面積は、例えば、図2に示すように、第2風路204bから第3風路204cにかけて急激に変化する。空気清浄風路の流路断面積は、例えば、第2風路204bから第3風路204cにかけて不連続に変化する。
上記のように構成された空気清浄風路内に空気が流れた場合、第1風路204aから第2風路204bにかけて空気の流れが乱される。また、上記のように構成された空気清浄装置風路内に空気が流れた場合、第2風路204bから第3風路204cにかけて空気の流れが乱される。例えば、第2風路204bには、渦が発生する。第2風路204b内の空気の流れは、例えば、層流ではなく乱流となる。
本実施の形態の紫外光照射装置102は、上記のように構成された第2風路204bに紫外光を照射する。すなわち、紫外光照射装置102は、実施の形態1と同様、流れが乱れた状態の空気に紫外光を照射する。紫外光照射装置102は、例えば支持部201bに取り付けられる。本実施の形態の紫外光照射装置102は、例えば、図2に示すように、空気清浄風路内に空気が流れる方向に対して垂直な方向に紫外光を照射する。紫外光照射装置102は、例えば、図2に示すように、流出側ダクト201cおよび第3風路204cが沿う方向と垂直な方向を向く。
粒子除去部103は、実施の形態1と同様、紫外光照射装置102によって紫外光が照射される位置よりも下流に配置される。粒子除去部103は、例えば、図2に示すように、第3風路204cに配置される。
上述したように、本実施の形態の空気清浄装置200の内部の空気清浄風路に空気が流れる場合、第1風路204aから第2風路204bにかけて空気の流れの乱れが生じる。第1風路204aから第2風路204bにかけて生じた空気の流れの乱れは、第2風路204b内に空気が滞留する時間を長くさせる。本実施の形態であれば、実施の形態1と同様に、空気に対して紫外光を十分に照射して、当該空気に含まれる対象物質を十分に除去することができる空気清浄装置100が得られる。
なお、第2風路204bの流路断面積Bは、第1風路204aの流路断面積Aより小さくてもよい。本例においても、空気清浄装置200の内部の空気清浄風路に空気が流れる場合、第1風路204aから第2風路204bにかけて空気の流れの乱れが生じる。すなわち、第1風路204aの流路断面積Aが第2風路204bの流路断面積Bと異なることによって、第1風路204aから第2風路204bにかけて空気の流れの乱れが生じる。第1風路204aの流路断面積Aが第2風路204bの流路断面積Bと異なり、かつこの第2風路204bに対して紫外光が照射されることにより、第2風路204b内の空気に含まれる対象物質が十分に粒子化される。
本実施の形態において、第2風路204bの流路断面積Bは、第1風路204aの流路断面積Aより大きい。空気清浄装置200の内部の空気清浄風路を流れる空気の速度は、第1風路204aから第2風路204bにかけて小さくなる。これにより、本実施の形態であれば、第2風路204b内に空気が滞留する時間がより長くなる。本実施の形態の空気清浄装置200は、空気に対して紫外光をより十分に照射することができる。
本実施の形態において粒子除去部103は、第3風路204cに配置されている。これにより、実施の形態1と同様、遮蔽板等を必要とせずに、紫外光照射装置102から照射された紫外光が粒子除去部103に当たることを防止できる。
本実施の形態の空気清浄装置200の内部の空気清浄風路には、第3風路204cが含まれる。第3風路204cの流路断面積Cは、第2風路204bの流路断面積Bよりも小さい。このため、空気清浄風路には、第2風路204bから第3風路204cにかけて空気の流れの乱れが生じる。本実施の形態であれば、第2風路204b内に空気が滞留する時間をより長くすることができる。本実施の形態であれば、空気に対して紫外光をより十分に照射して、当該空気に含まれる対象物質をより十分に除去することができる空気清浄装置200が得られる。
図3は、実施の形態2の第1の変形例を示す斜視図である。図4は、実施の形態2の第2の変形例を示す斜視図である。図3に示す空気清浄装置200aにおいて、粒子除去部103は、第2風路204bに配置されている。上述したとおり、本実施の形態であれば、第2風路204b内に空気が滞留する時間がより長くなる。この第2風路204bに配置された粒子除去部103は、より多くの粒子を除去することができる。
また、図4に示す変形例の空気清浄装置200bは、複数の流出側ダクト201cを備える。このように、支持部201bは、空気清浄装置100の内部の空気の流れを分岐させる部材であってもよい。また、複数の流出側ダクト201cのうち、少なくとも1つの中心軸は、流入側ダクト201aの中心軸に対してずれて配置される。また、複数の第3風路204cのうち、少なくとも1つの中心軸は、第1風路204aの中心軸および第2風路204bの中心軸に対してずれて配置される。これにより、支持部201bの内部では、より強い流れの乱れが生じる。なお、図2に示す空気清浄装置200においても、本変形例のように、流出側ダクト201cの中心軸が流入側ダクト201aの中心軸に対してずれていてもよい。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。図5は、実施の形態3の空気清浄装置300の断面図である。図6は、図5の視点Dでの矢視図である。実施の形態1および実施の形態2との相違点を中心に、空気清浄装置300について説明する。実施の形態1および実施の形態2と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化または省略する。
本実施の形態の空気清浄装置300は、実施の形態1の空気清浄装置100および実施の形態2の空気清浄装置200と同様、手前方向から空気を取り込み、当該空気を清浄して奥方向へ放出する装置である。空気清浄装置300は、例えば、ダクト301を備える。一例として、ダクト301は、手前方向から奥方向へむけて、直線状に形成される。また、空気清浄装置300は、実施の形態1および実施の形態2と同様、紫外光照射装置102および粒子除去部103を備える。
ダクト301の内部には、風路304が形成される。図2中の白抜き矢印は、風路304内の空気の流れを示す。また、ダクト301には、図5および図6に示すように、突出部305が形成されている。突出部305は、ダクト301の内方に向けて突出する。一例として、突出部305は、図5および図6に示すように、ダクト301の内周面に形成される。突出部305は、例えば、ダクト301の内周面の全周に渡って形成される。突出部305は、例えば板状である。風路304の流路断面積は、突出部305によって不連続に変化する。
本実施の形態の紫外光照射装置102は、風路304に対し、突出部305よりも下流に紫外光を照射する。紫外光照射装置102は、例えば、突出部305よりも下流で、ダクト301に取り付けられる。また、粒子除去部103は、例えば、紫外光照射装置102よりも下流で、風路304内に配置される。
本実施の形態の空気清浄装置200の内部の空気清浄風路に空気が流れる場合、突出部305によって空気の流れの乱れが生じる。例えば、風路304内には、突出部305の周囲で渦が発生する。本実施の形態によれば、突出部305の下流側に、より空気がより長い時間滞留する。これにより、実施の形態1及び実施の形態2と同様に、空気に対して紫外光を十分に照射して、当該空気に含まれる対象物質を十分に除去することができる空気清浄装置200が得られる。
また、紫外光照射装置102は、例えば図6に示すように、風路304が沿う方向に平行な視点において突出部305と重なる位置に配置されていることが望ましい。これにより、紫外光照射装置102から照射された紫外光は、突出部35よりも上流側に漏れ出しにくくなる。本例であれば、空気に対して紫外光がより十分に照射される。
また、図7は、実施の形態3の変形例を示す矢視図である。図7の矢視図は、図6の矢視図に対応する。本変形例の空気清浄装置300aにおいて、突出部305は、ダクト301の周方向に対して分割されている。別の言い方をすると、本変形例においては、ダクト301に複数の突出部305が形成されている。突出部305は、ダクト301の周方向に対して、間欠的に形成されている。これにより、風路304での圧力損失が低減される。
なお、突出部305の形状及び配置等は、上記の実施の形態および変形例に限定されない。突出部305は、例えば棒状の部位であってもよい。また、ダクト301は、蛇腹状の部材であってもよい。突出部305は、蛇腹によって形成されてもよい。
実施の形態4.
次に、実施の形態4について説明する。図8は、実施の形態4の空気清浄装置400を示す図である。実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3との相違点を中心に、空気清浄装置400について説明する。実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3と同一または相当する部分については、同じ符号を付し、説明を簡略化または省略する。
空気清浄装置400は、熱交換器401を備えることを特徴としている。また、空気清浄装置400は、実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3と同様、紫外光照射装置102および粒子除去部103を備える。
熱交換器401は、例えば2つの流入口を有する。また熱交換器401は、例えば2つの流出口を有する。熱交換器401の2つの流入口の一方には、第1流入ダクト402aが接続される。熱交換器401の2つの流入口の他方には、第2流入ダクト402bが接続される。また、熱交換器401の2つの流出入口の一方には、第1流出ダクト403aが接続される。熱交換器401の2つの流入口の他方には、第2流出ダクト403bが接続される。
熱交換器401には、第1流入ダクト402a内の風路から空気が流れ込む。また熱交換器401には、第2流入ダクト402b内の流路から冷媒が流れ込む。熱交換器401の内部では、第1流入ダクト402a内の風路から流れ込んだ空気と第2流入ダクト402b内の流路から流れ込んだ冷媒との間で熱交換が行われる。熱交換器401によって熱交換された空気は、第1流出ダクト403aの内部に形成された風路へ流れる。熱交換器401によって熱交換された冷媒は、第2流出ダクト403bの内部に形成された流路へ流れる。
熱交換器401内の空気の流れは、当該空気と冷媒との温度差によって乱される。本実施の形態では、流れが乱された状態の空気が第1流出ダクト403aの内部の風路を流れる。また、本実施の形態において、紫外光照射装置102は、第1流出ダクト403aの内部の風路に紫外光を照射する。紫外光照射装置102は、例えば、空気の流れが十分に乱されている場所に、紫外光を照射する。紫外光照射装置102は、例えば、第1流出ダクト403aの内部の風路のうち、空気の流れが十分に乱されている場所に配置される。紫外光照射装置102は、例えば、第1流出ダクト403aに取り付けられる。本実施の形態によれば、実施の形態1、実施の形態2および実施の形態3と同様に、空気に対して紫外光を十分に照射して、当該空気に含まれる対象物質を十分に除去することができる空気清浄装置400が得られる。