JPH0655031A - ガス状炭化水素の除去方法 - Google Patents

ガス状炭化水素の除去方法

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JPH0655031A
JPH0655031A JP4224541A JP22454192A JPH0655031A JP H0655031 A JPH0655031 A JP H0655031A JP 4224541 A JP4224541 A JP 4224541A JP 22454192 A JP22454192 A JP 22454192A JP H0655031 A JPH0655031 A JP H0655031A
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gaseous hydrocarbon
inert gas
gaseous
gaseous hydrocarbons
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Masanori Inoue
正憲 井上
Soichiro Sakata
総一郎 阪田
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Takasago Thermal Engineering Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気又は不活性ガス中からガス状炭化水素成
分を効果的に除去可能なガス状炭化水素除去方法を提供
する。 【構成】 本発明によれば、空気又は不活性ガス中に含
まれるガス状炭化水素を紫外線又は放射線の照射、ある
いはコロナ放電により粒子化した後に、前記粒子化され
たガス状炭化水素粒を高性能フィルタにより捕集し分離
するので、ガス状炭化水素成分を効果的に除去可能であ
る。さらに、吸着剤によるガス状炭化水素の除去を併用
することにより、空気清浄システムの総除去効率を高め
ると共に吸着剤の負担を軽減し吸着剤の寿命を延長でき
る。また、粒子化過程で生成したオゾンはオゾン分解装
置により除去可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガス状炭化水素を含む
空気又は不活性ガスからガス状炭化水素を除去するため
の方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の半導体製造工程では、有機物や重
金属などの微量不純物による半導体素子の汚染が問題と
なっており、製品の歩留まりの低下の一因ともなってい
る。しかし、半導体製造プロセスにおいては、炭化水素
成分を含む有機系の薬品が大量に使用されており、かか
る有機系の薬品がプロセス中に蒸発気化し、循環空気中
に拡散して、半導体素子の汚染源となっている。
【0003】例えば、図3に示すようなクリーンルーム
30中に、炭化水素成分を含む有機系薬品を使用する装
置31が設置されている場合には、有機系薬品に含まれ
る若干の炭化水素成分が気化し、ガス状炭化水素とし
て、装置31の外部に漏出することがある。かかるガス
状炭化水素はクリーンルーム30の循環空気中に拡散
し、クリーンルーム30の床から排気されて、送風機3
3や冷却コイル34を通過して、クリーンルーム30の
循環空気と共に循環する。そして、ガス状炭化水素を含
んだ汚染空気は、さらに、クリーンルーム30の天井に
設置された高性能フィルタ35により粒子状物質が除去
された後、再びクリーンルーム30内に吹き出される。
【0004】このようなクリーンルームの循環系におい
て、循環空気中に含まれる粒子状物質は高性能フィルタ
35によりほどんど除去可能であるが、循環空気中に含
まれるガス状物質は上記高性能フィルタ35を透過して
しまうことが知られており、従って、循環空気中に含ま
れるガス状炭化水素はクリーンルーム30内へ再循環す
ることになる。このとき、クリーンルーム30内に置か
れたウェハなどの半導体素子32が、ガス状炭化水素を
含む吹き出し空気にさらされると、このガス状炭化水素
は半導体素子32の表面に吸着し、半導体素子を汚染
し、製品の歩留まり及び信頼性を低下させるおそれがあ
る。従って、ガス状炭化水素による半導体素子32の有
機物汚染を防止するためには、循環空気中からガス状炭
化水素成分を除去する必要がある。
【0005】従来、ガス状炭化水素の除去には、活性炭
やゼオライト等の吸着剤が多く使用されている。このよ
うな吸着剤を用いたシステムは、乾式操作であるため、
安全で運転し易いシステムとして普及している。しか
し、かかる吸着剤を用いたシステムに必ずつきまとう問
題として、吸着剤の再生の問題がある。すなわち、吸着
剤は、ガス状成分を飽和に近い状態まで吸着してしまう
と、その吸着性能が低下するため、適当な時期に再生又
は交換しなければならない。
【0006】吸着剤の再生の方法としては、吸着剤を装
置から一度抜き出し、再生した後に再度装置に装着して
使用する方法が一般的であるが、大型装置では、装置内
に再生システムを備えているものもある。吸着剤を装置
から一度抜き出して再生する時間周期は各システムによ
って異なるが、一般的には比較的短期間のもので3ヶ月
から比較的長期間のもので1年であり、平均すると6ヶ
月程度の場合が多いとされている。
【0007】以上のように、活性炭やゼオライトなどの
吸着剤は、初期性能には優れているが、長期間使用する
間に性能が低下したり、またその性能を回復するために
再生や交換を行わなければならないという問題点があ
る。そのため、何らかの前処理操作を設けることによ
り、吸着剤の性能や特性を長期間にわたり持続できるよ
うにすることが望まれている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、従来のシステムが有していた上記のような問題点に
鑑み、空気又は不活性ガス中からガス状炭化水素成分を
効果的に除去可能な新規なガス状炭化水素の除去方法を
提供することである。
【0009】さらに、本発明の別の目的は、上記のガス
状炭化水素の除去方法を前処理操作として用いることに
より、後処理操作で用いられる吸着剤の性能や特性を長
期間持続させ、システムの総合除去効率を高めることが
可能な新規なガス状炭化水素の除去方法を提供すること
である。
【0010】さらにまた、本発明の別の目的は、安全性
及び運転性に優れた乾式のガス状炭化水素除去方法であ
り、特に、クリーンルーム内の半導体製造プロセスで発
生するガス状炭化水素を除去して、クリーンルーム内の
空気を循環して利用するための清浄空気循環システムに
好適な新規なガス状炭化水素の除去方法を提供すること
である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記課題を解決するた
めに、本発明によれば、ガス状炭化水素を含む空気又は
不活性ガスを導入し、その空気又は不活性ガスからガス
状炭化水素を除去した後に、ガス状炭化水素を含まない
空気又は不活性ガスを排気する場合に、ガス状炭化水素
の除去を、前記空気又は不活性ガス中に含まれるガス状
炭化水素を粒子化するステップと、前記粒子化されたガ
ス状炭化水素粒を高性能フィルタにより捕集し分離する
ステップとにより行うことにより、ガス状炭化水素成分
を効果的に除去することが可能である。
【0012】さらに本発明の別の観点によれば、前記空
気又は不活性ガス中に含まれるガス状炭化水素を粒子化
した後に、ガス吸着剤によるガス状炭化水素の二次除去
を行うことが好ましい。かかる構成により、ガス吸着剤
の寿命を伸ばすことができる。あるいは、前記空気又は
不活性ガス中に含まれるガス状炭化水素を粒子化した後
に、上記ガス状炭化水素粒子化ステップにより生じた残
存オゾンを除去するために、オゾン分解装置による残存
オゾン分解処理を行うことが好ましい。本発明によれ
ば、上記ガス吸着剤による二次除去処理及び上記残存オ
ゾン分解処理を併せて行うことも可能であり、その場合
の処理の順序については、設備の規模や使用条件に応じ
て最適に決定される。
【0013】なお、本発明によれば、前記空気又は不活
性ガス中に含まれるガス状炭化水素の粒子化は、前記空
気又は不活性ガスに紫外線又は放射線を照射することに
より、又は、前記空気又は不活性ガス中でコロナ放電を
発生させることにより行われる。
【0014】
【作用】本発明は上記のように構成されているので、通
常の状態では、高性能フィルタでは捕集できないガス状
炭化水素が粒子化されて、高性能フィルタにより捕集可
能となるので、空気又は不活性ガス中に含まれるガス状
炭化水素を効果的に除去可能である。また、ガス状炭化
水素の粒子化の後に、吸着剤によるガス状炭化水素の二
次除去を実施することにより、従来のシステムに比較し
て、吸着剤の寿命が長くなり、さらにシステムの総合除
去効率が高まる。また、ガス状炭化水素の粒子化によ
り、有害なオゾンが発生することがあるが、本発明によ
れば、ガス状炭化水素の粒子化ステップの下流側で残存
オゾン分解処理を行うことにより、残存オゾンを除去可
能である。
【0015】
【実施例】以下に、添付図面を参照しながら、本発明の
好適な実施例について詳細に説明する。既に説明したよ
うに、クリーンルームなどに設置される空気清浄システ
ムにおいては、空気中に含まれる微粒子を除去するため
に、ガラス繊維を素材にした繊維状フィルタ(HEP
A、ULPA)やメンブレンフィルタなどの高性能フィ
ルタを用いている。しかしながら、かかる高性能フィル
タにより捕捉されるのは粒子成分のみであって、気体で
あるガス状炭化水素は高性能フィルタを透過してしまう
ため、吸着剤を用いて除去する必要があった。
【0016】ところで、図4〜図8に関連して後述する
ように、ガス状炭化水素の種類によっては、そのガス状
炭化水素を含む空気や不活性ガスに紫外線や放射線を照
射したり、当該空気や不活性ガス中でコロナ放電を起こ
すことにより、当該空気や不活性ガス中にイオンを発生
させ、発生したイオンを核としてそのガス状炭化水素を
凝集成長させて粒子化したり、あるいは、イオンと同時
に発生するオゾンとの化学反応により粒子化したりする
ものがある。
【0017】本発明は、ガス状炭化水素のかかる性質に
着目して、空気又は不活性ガス中に含まれるガス状炭化
水素を粒子化し、それから、粒子化されたガス状炭化水
素を上記高性能フィルタにより捕集することにより、従
来の吸着剤によるガス状炭化水素の除去を不要にし、あ
るいは、従来の吸着剤によるガス状炭化水素の除去と併
用することにより、吸着剤の負担の軽減及びシステムの
総除去効率の向上を図るものである。
【0018】図4は、ガス状炭化水素を含む空気に紫外
線を照射することにより、ガス状炭化水素の粒子化を行
った実験の概要を示すものである。約20μlの有機系
液体試薬40を瓶に注入し、瓶内で蒸発気化したガス状
炭化水素を周囲の清浄空気と共にサンプリング管47で
吸入し、粒子化チャンバ41内に導入する。チャンバ内
には、紫外線ランプ42が設置されており、チャンバ内
を流れてくるガスに紫外線を照射できるようになってい
る。紫外線を照射されたガスは、粒子化チャンバ41を
出て、粒子計数器44とイオン量測定器(EM)45に
導入される。このとき、粒子計数器44に入るガスは、
流量制御器(M)43で一定量に制御され、粒子濃度が
非常に高い場合には、分路から供給される清浄空気46
により希釈される。
【0019】図示の例では、粒子計数器44として凝縮
核測定器(CNC)を使用している。この凝縮核測定器
(CNC)44は、過飽和アルコール蒸気雰囲気中に微
粒子を通過させることにより、微粒子を核としたアルコ
ールの凝縮粒子を形成し、粒子径を大きくする。その
後、成長した粒子にレーザ光等の光を照射し、その散乱
光を検出することにより、空気中に存在する粒子数を測
定するものである。実験で用いた凝縮核測定器(CN
C)44は、3nm以上の粒子状物質の数を測定するこ
とが可能である。また、イオン量測定器(EM)45は
高精度の電流計であり、イオンの持つ電荷の総量(微少
電流値)を測定することにより、イオン濃度を求めるこ
とができる。
【0020】実験を行ったガス状炭化水素は、2−プロ
パノール(イソプロピルアルコール)、アセトン、1−
ブタノール、酢酸、ベンゼン、トルエンである。実験
は、まず瓶内の清浄空気のみをサンプリングし、粒子化
チャンバ41内に導き紫外線照射を紫外線照射を行い、
その時の粒子濃度とイオン濃度を、CNC44及びEM
45により測定する。次に瓶内に有機系の液体試薬40
を20μl注入し、瓶内で蒸発気化させ、ガス状炭化水
素と清浄空気の混合ガスを粒子化チャンバ41内に導い
た時の粒子濃度とイオン濃度を、CNC44及びEM4
5により測定し、その変化のパターンを定性的に調べ
た。
【0021】図5及び図6には、その実験結果を示す。
図5は、紫外線を照射した場合のガス状炭化水素の生成
粒子濃度の変動パターンである。図から明らかなよう
に、ガス状炭化水素が供給される前にはある一定の粒子
濃度であるが、ガス状炭化水素が供給されると、粒子濃
度が大きく変動している。2−プロパノール、アセト
ン、1−ブタノール、酢酸を供給したときには粒子濃度
が低下し、ベンゼン、トルエンを供給したときには粒子
濃度が大幅に上昇している。その後、液体試薬40が蒸
発しきって、ガス状炭化水素の供給が停止すると、初期
の粒子濃度に徐々に戻っている。また、図6は、その時
のイオン濃度の変化を示している。イオン濃度の変動パ
ターンと生成粒子濃度の変動パターンとがほぼ一致して
いることがこれらの図から分かる。
【0022】また、図7及び図8には、同様な実験方法
でコロナ放電を用いた場合の実験結果を示した。実験に
用いた装置は図4に示した紫外線照射による粒子化の場
合とほぼ同様であるが、粒子化チャンバ41には、紫外
線ランプ42の代わりに、図示しないコロナ放電発生装
置が設置されているものを用いた。コロナ放電の場合に
も、粒子の生成パターンは紫外線を用いた場合と同じで
あり、図7から明らかなように、2−プロパノール、ア
セトン、1−ブタノール、酢酸を供給したときには粒子
濃度が低下し、ベンゼン、トルエンを供給したときには
粒子濃度が大幅に上昇している。しかし、図8から明ら
かなように、イオン濃度の変動パターンは紫外線を用い
た場合とは多少異なっており、ベンゼン、トルエンを供
給したときにはイオン濃度は大幅に低下し、2−プロパ
ノール、アセトン、1−ブタノール、酢酸を供給したと
きのイオン濃度にはあまり変化がみられない。
【0023】図5及び図7の実験結果より、粒子化を起
こしやすい炭化水素としては、疎水性基を有するもので
ある。例えばアルキル基Cn2n+1やフェニル基C65
を持つもの等である。本実験では、ベンゼンC66やト
ルエンC65CH3である。一方、粒子化を起こしにく
い炭化水素としては、親水性基を有するものである。例
えば、水酸基OH、カルボキシル基COOH、アミノ基
NH2、ケトン基CO、アセトンCH3・CO・CH3
1−ブタノールCH3(CH22CH2OH、酢酸CH3
COOH、等である。
【0024】これらの特性データは、他の炭化水素の粒
子化の特性についても言及することが可能である。
【0025】本発明に基づくガス状炭化水素の除去方法
は、ガス状炭化水素の上記のような特性を利用して、従
来吸着剤のみで除去していたガス状炭化水素を粒子化す
ることにより除去しやすくし、繊維状フィルタやメンブ
レンフィルタなどの高性能フィルタにより除去可能にし
たものである。
【0026】さらに、本発明の別な実施例によれば、従
来の吸着剤を用いたガス状炭化水素除去装置を下流側に
設置することにより、上記のガス状炭化水素の粒子化に
よる除去方法と併用し、粒子化しきれなかった残存ガス
状炭化水素を除去することも可能である。かかる構成に
よれば、空気清浄システム全体の総除去効率を向上する
ことができると共に、吸着剤の負担を軽減できるので、
吸着剤の寿命を大幅に延長可能である。
【0027】なお、本発明に基づいて、ガス状炭化水素
を含む空気又は不活性ガスに紫外線又は放射線を照射し
たり、あるいはその空気又は不活性ガス中にコロナ放電
を起こしたりすると、その空気又は不活性ガス中に、ガ
ス状炭化水素を粒子化させるための核となるイオンが生
成すると同時に、オゾンが発生する。このオゾンは、当
該空気又は不活性ガス中に含まれるガス状炭化水素と化
学反応を生じ、ガス状炭化水素の粒子化を促進する。し
かしながら、オゾンは同時に有害物質であり、人体に入
ると気道内深部にまで到達し、気道や肺胞構成成分に無
選択的酸化を引き起こし、呼吸器系に害を及ぼすおそれ
がある。そのため、本発明のさらに別の実施例において
は、上記のようなガス状炭化水素の粒子化工程の下流側
に、オゾン分解装置を設け、紫外線や放射線の照射、あ
るいはコロナ放電により発生したオゾンを、活性炭など
のオゾン処理剤により分解処理し、最終的にオゾンが除
去された清浄空気を製造することも可能である。
【0028】最後に、本発明に基づくガス状炭化水素の
除去方法を適用した空気清浄システムについて、図1及
び図2を参照しながら説明する。添付図中、図1は、本
発明に基づくガス状炭化水素除去方法を適用した空気清
浄システムの構成を示す概略図であり、図2は、図1に
示す空気清浄システムにおけるハニカム状ロータ部の構
成を示す概略図である。
【0029】図1に示す空気清浄システムにおいては、
粒子化反応部10において、ガス状炭化水素を含んだ空
気(汚染空気)Aが導入され、紫外線又は放射線を照射
することにより、或いはコロナ放電を行うことにより、
空気中に含まれるガス状炭化水素の粒子化が行われる。
ガス状炭化水素の粒子化は、主に粒子化反応部10にて
発生したイオンを核として凝集することにより行われ
る。なお、粒子化反応部10において使用される紫外線
照射用ランプの出力の波長は、例えば、185nmや2
54nmの紫外線であり、オゾンを生成する波長の中か
ら適当に選択される。生成したオゾンは汚染空気中に含
まれるガス状炭化水素と化学反応を引き起こし、ガス状
炭化水素の粒子化を促進する。
【0030】粒子化反応部10において粒子化されたガ
ス状炭化水素を含んだた空気は、ハニカム状ロータ11
に送られる。ハニカム状ロータ11は、活性炭やゼオラ
イトを吸着剤として使用する従来型のものであり、粒子
化反応部10において粒子化されなかったガス状炭化水
素成分は、ここで吸着除去される。
【0031】ここで使用されるハニカム状ロータ11
は、図2に示すような、ハニカム状ロータに吸着剤が添
加されているものであり、吸着部20と再生部21とに
分かれており、矢印方向に回転しながら、ロータの一部
を逐次再生する機構になっている。再生部21には、例
えば、電気ヒータ14で加熱された再生空気Cが送風機
16により送られ、吸着部20において吸着された炭化
水素が脱離、濃縮されて再生される。再生部21で離
脱、濃縮されたガス状炭化水素は、燃焼部15に導入さ
れ、燃焼後、CO2とH2Oになり、排出空気Dとして屋
外に排出される。再生部21において再生されたロータ
は再び吸着部20に送られて、ガス状炭化水素を吸着除
去する。
【0032】再び図1を参照すると、ハニカム状ロータ
11において粒子化反応部10で粒子化されなかったガ
ス状炭化水素が除去された空気は、さらに、オゾン処理
部12に送られる。上記のように粒子化反応部10にお
いて生成したオゾンは、このオゾン処理部12にて分解
除去される。オゾン処理部12では、例えば、ハニカム
型活性炭フィルタを用いることが可能である。かかるハ
ニカム型活性炭フィルタにおいては、1ppm程度の低濃
度オゾンに対しては触媒反応(C+2O3→C+3O2
が支配的であり、高分解性能を長時間維持することがで
きる。
【0033】以上のように、粒子化反応部10にてガス
状炭化水素が粒子化され、ハニカム状ロータ部11にて
粒子化されなかった残存ガス状炭化水素が除去され、さ
らに、オゾン処理部12にて粒子化反応部10にて生成
したオゾンが分解除去された被処理空気は、送風機16
により、最終段階で、繊維状フィルタやメンブレンフィ
ルタのような高性能フィルタ13に送られる。この高性
能フィルタ13において、粒子化反応部10にて粒子化
されたガス状炭化水素を含む粒子成分が捕集されて除去
され、清浄空気Bが供給される。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
空気中や不活性ガス中からのガス状炭化水素の効率的な
除去が可能となり、より清浄な空気の供給が可能とな
る。また、本発明に基づくガス状炭化水素の除去方法
を、従来の吸着剤によるガス状炭化水素除去システムの
上流側で適用することにより、吸着剤の寿命を大幅に伸
ばすことが可能となる共に、システムの総合除去効率の
改善を図ることができる。この様な空気を半導体製造工
程の雰囲気空気に用いることにより、半導体ウェハの有
機物汚染を減少させることができるので、製品の歩留ま
り及び信頼性の向上を図ることができる。さらに、ま
た、本発明に基づくガス状炭化水素の除去方法は乾式に
実施可能なため安全性及び運転性能に優れたシステムを
構築できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づくガス状炭化水素の除去方法を適
用可能な空気清浄システムの概略的な構成図である。
【図2】図1に示す空気清浄システムのハニカム状ロー
タ部の概要を示す構成図である。
【図3】本発明に基づくガス状炭化水素の除去方法を適
用可能なクリーンルームの空気循環系の概略図である。
【図4】本発明に基づくガス状炭化水素の除去方法にお
ける、ガス状炭化水素の粒子化ステップの実験装置の概
要を示す構成図である。
【図5】図4に示す装置で実施された紫外線によるガス
状炭化水素の粒子化の結果を示すグラフである。
【図6】図4に示す装置で実施された紫外線によるイオ
ン発生の結果を示すグラフである。
【図7】図4に示す装置で実施されたコロナ放電による
ガス状炭化水素の粒子化の結果を示すグラフである。
【図8】図4に示す装置で実施されたコロナ放電による
イオン発生の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
10 粒子化反応部 11 ハニカム状ロータ 12 オゾン処理部 13 高性能フィルタ 14 電気ヒータ 15 燃焼部 16 送風機 20 吸着部 21 脱離・再生部 A ガス状炭化水素を含んだ空気(汚染空気) B 清浄空気 C 再生空気 D 排出空気

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガス状炭化水素を含む空気又は不活性ガス
    を導入し、その空気又は不活性ガスからガス状炭化水素
    を除去した後に、ガス状炭化水素を含まない空気又は不
    活性ガスを排気するガス状炭化水素除去システムにおい
    て、 前記ガス状炭化水素の除去が、前記空気又は不活性ガス
    中に含まれるガス状炭化水素を粒子化するステップと、
    前記粒子化されたガス状炭化水素粒を高性能フィルタに
    より捕集し分離するステップとにより行われることを特
    徴とするガス状炭化水素の除去方法。
  2. 【請求項2】前記空気又は不活性ガス中に含まれるガス
    状炭化水素を粒子化した後に、さらにガス吸着剤による
    ガス状炭化水素の二次除去を行うステップを含むことを
    特徴とする請求項1に記載のガス状炭化水素の除去方
    法。
  3. 【請求項3】前記空気又は不活性ガス中に含まれるガス
    状炭化水素を粒子化した後に、さらにオゾン分解装置に
    よる残存オゾン分解処理を行うステップを含むことを特
    徴とする請求項1又は2に記載のガス状炭化水素の除去
    方法。
  4. 【請求項4】前記空気又は不活性ガス中に含まれるガス
    状炭化水素の粒子化が、前記空気又は不活性ガスに紫外
    線又は放射線を照射することにより行われることを特徴
    とする請求項1又は3のいずれかに記載のガス状炭化水
    素の除去方法。
  5. 【請求項5】前記空気又は不活性ガス中に含まれるガス
    状炭化水素の粒子化が、前記空気又は不活性ガス中でコ
    ロナ放電を発生させることにより行われることを特徴と
    する請求項1又は3のいずれかに記載のガス状炭化水素
    の除去方法。
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JP (1) JPH0655031A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010524628A (ja) * 2007-04-23 2010-07-22 エンビオン、インコーポレイテッド 再生脱臭フィルターを備えた空気浄化器及びこの空気浄化器の再生脱臭フィルターの再生方法
JP2018089106A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 三菱電機株式会社 空気清浄装置

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